JP2016157522A - 燃料電池システム、水素貯蔵タンク、及び水素貯蔵ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】着脱作業が容易にできる水素貯蔵ユニットと、水素充填に関して容易に行える燃料電池システム、水素貯蔵タンク及び水素貯蔵ユニットを提供する。【解決手段】水素貯蔵タンク2に着脱可能に収容される複数の水素貯蔵ユニット4を備える。水素貯蔵ユニット4の各々は複数の水素ボンベを内蔵する。水素貯蔵ユニット4は同一側面に水素供給口と接続端子とを備え、接続作業を容易にする。水素貯蔵タンク2は、第1マニホールド6と、水素充填口7と、水素放出口8とを備える。第1マニホールド6は水素貯蔵ユニット4への水素流出入経路を形成し、水素貯蔵ユニット4は接続を解除しなくても水素を充填する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム、水素貯蔵タンク、及び水素貯蔵ユニットに関する。
一般に、水素及び酸素を燃料とする燃料電池は、水素ボンベ内に充填した水素吸蔵合金から燃料電池に水素を供給することにより発電し、電源として使用される。このため、燃料電池をより長時間動作させるためには、水素ボンベの容量を増やす必要があるが、燃料電池本体の寸法上の制約から、収容できる水素ボンベの大きさには限りがある。
従来、特許文献1には、水素貯蔵装置が燃料電池本体とは別に独立した燃料電池システムが提案されている。このシステムにおいて、水素貯蔵装置は可搬構造であり、水素吸蔵合金を内蔵したボンベを複数収容している。
特開平06−060894号公報
しかしながら特許文献1の燃料電池システムでは、水素の容量を増やして水素貯蔵装置を大型化するほど重量が重くなる為に、水素貯蔵装置と電源本体との着脱作業が困難になってしまうという問題があった。また、水素の充填に関しては、何ら考慮されていなかった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、着脱作業が容易にできる水素貯蔵ユニットと、水素充填に関して容易に行える燃料電池システム、水素貯蔵タンク、及び水素貯蔵ユニットを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1記載の燃料電池システムは、燃料電池本体と、前記燃料電池本体に接続される水素貯蔵タンクと、前記水素貯蔵タンクに着脱可能に収納される複数の水素貯蔵ユニットと、前記水素貯蔵ユニットに収納される複数の水素ボンベとを備えた燃料電池システムであって、前記水素貯蔵タンクは、前記複数の水素貯蔵ユニットへの水素流出入経路を形成する第1のマニホールドと、前記第1のマニホールドに接続される水素充填口と、前記第1のマニホールドに接続される水素放出口とを備え、前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記複数の水素ボンベへの水素流出入経路を形成する第2のマニホールドと、前記第2のマニホールドに接続される水素供給口とを備え、複数の前記水素供給口が前記第1のマニホールドに接続され、前記水素放出口が前記燃料電池本体に接続されることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムであって、更に前記水素貯蔵タンクは、前記複数の水素貯蔵ユニットが各々着脱されるタンク筐体を備え、前記複数の水素貯蔵ユニットは、各々が同一の着脱方向に着脱されることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の燃料電池システムは、請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、更に前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、前記接続端子は、複数の前記水素供給口と同一側面に設けられたことを特徴とするものである。
また、請求項4記載の燃料電池システムは、請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、更に前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、前記接続端子は、複数の前記水素供給口とは反対側の側面に設けられたことを特徴とするものである。
また、請求項5記載の燃料電池システムは、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、更に前記燃料電池本体は、第3のマニホールドを備え、複数の前記水素貯蔵タンクは、前記第3のマニホールドに接続されることを特徴とするものである。
また、請求項6記載の水素貯蔵タンクは、水素貯蔵タンクと、前記水素貯蔵タンクに着脱可能に収納される複数の水素貯蔵ユニットと、前記水素貯蔵ユニットに収納される複数の水素ボンベとを備えた水素貯蔵タンクであって、前記水素貯蔵タンクは、前記複数の水素貯蔵ユニットへの水素流出入経路を形成する第1のマニホールドと、前記第1のマニホールドに接続される水素充填口と、前記第1のマニホールドに接続される水素放出口とを備え、前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記複数の水素ボンベへの水素流出入経路を形成する第2のマニホールドと、前記第2のマニホールドに接続される水素供給口とを備え、複数の前記水素供給口が前記第1のマニホールドに接続されることを特徴とするものである。
また、請求項7記載の水素貯蔵タンクは、請求項6に記載の水素貯蔵タンクであって、更に前記水素貯蔵タンクは、前記複数の水素貯蔵ユニットが各々着脱されるタンク筐体を備え、前記複数の水素貯蔵ユニットは、各々が同一の着脱方向に着脱されることを特徴とするものである。
また、請求項8記載の水素貯蔵タンクは、請求項6または7に記載の水素貯蔵タンクであって、更に前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、前記接続端子は、複数の前記水素供給口と同一側面に設けられたことを特徴とするものである。
また、請求項9記載の水素貯蔵タンクは、請求項6または7に記載の水素貯蔵タンクであって、更に前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、前記接続端子は、複数の前記水素供給口とは反対側の側面に設けられたことを特徴とするものである。
また、請求項10記載の水素貯蔵タンクは、請求項6〜9のいずれか1項に記載の水素貯蔵タンクであって、更に前記水素貯蔵タンクは、複数の前記水素供給口と第1のマニホールドとの間に各々設けられた複数の第1の電磁弁を備え、前記複数の第1の電磁弁は、前記複数の水素貯蔵ユニットと前記第1マニホールドとの間の水素流出入経路を各々開閉することを特徴とするものである。
また、請求項11記載の水素貯蔵ユニットは、第1のマニホールドに接続される水素充填口と水素放出口とを備えた水素貯蔵タンクに着脱可能に収容される水素貯蔵ユニットであって、ユニット筐体に収納される複数の水素ボンベと、前記第1のマニホールドに接続される水素供給口と、前記複数の水素ボンベへの水素流出入経路を形成する第2のマニホールドとを備え、前記水素供給口が前記第2のマニホールドと接続されることを特徴とするものである。
また、請求項12記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体内に手動弁を備え、前記手動弁は、前記第2のマニホールドと前記水素供給口との間の水素流出入経路を開閉することを特徴とするものである。
また、請求項13記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11または12に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体内に加熱装置を備え、前記加熱装置の接続端子が、前記水素供給口と同一側面に配置されたことを特徴とするものである。
また、請求項14記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11〜13のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体内に温度検出器を備え、前記温度検出器の接続端子が、前記水素供給口と同一側面に配置されたことを特徴とするものである。
また、請求項15記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11〜14のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体内に第2の電磁弁を備え、前記第2の電磁弁は、前記水素供給口と前記手動弁との間の水素流出入経路を開閉し、前記第2の電磁弁の接続端子が、前記水素給口と同一側面に配置されたことを特徴とするものである。
また、請求項16記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11または12に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体内に、加熱装置と温度検出器とを備え、前記加熱装置と前記温度検出器との接続端子が、前記水素供給口とは反対側の側面に配置されたことを特徴とするものである。
また、請求項17記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11〜16のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体は可搬用の把持部材を備え、前記水素貯蔵ユニットの重心と前記把持部材が鉛直方向になる条件において、前記複数の水素ボンベの各々が、鉛直方向に重ならないことを特徴とするものである。
また、請求項18記載の水素貯蔵ユニットは、請求項11〜17のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記水素ボンベと前記ユニット筐体の内壁面との間に、衝撃吸収部材を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項19記載の水素貯蔵ユニットは、請求項17に記載の水素貯蔵ユニットであって、更に前記ユニット筐体は、前記把持部材とは反対の外面に衝撃吸収部材を備えたことを特徴とするものである。
請求項1記載の燃料電池システムによれば、複数の水素ボンベをまとめて1つのユニットとして着脱できるので、着脱作業が容易になる。また、設置や交換の際にはユニット単位で持ち運びできるので運搬作業が容易になる。また、水素貯蔵ユニットは接続を解除しなくても水素充填が可能であるので、充填作業が容易になる。また、水素充填口1箇所のみの接続ですべての水素ボンベに充填可能であり、充填作業が容易になる。
また、請求項2記載の燃料電池システムによれば、すべての水素貯蔵ユニットは、水素貯蔵タンクの同一側面から着脱することができるため、着脱作業がしやすい。
また、請求項3記載の燃料電池システムによれば、水素供給口の接続と接続端子の接続とが、水素貯蔵タンクに対してすべて同一側面で作業できるので、水素貯蔵ユニットの着脱作業が容易になる。また、接続作業に必要な空間を同一側面に集中させることにより、水素貯蔵タンクの寸法を小さくでき、燃料電池システム全体の寸法も小さくできる。
また、請求項4記載の燃料電池システムによれば、水素貯蔵ユニットの着脱作業時に、水素配管と電気配線とを区別しやすい。また、燃料電池本体の電気制御基板に近い側に接続端子を設け、燃料電池本体の水素配管に近い側に水素供給口を設けた場合、水素配管の長さと電気配線の長さを短くできる。
また、請求項5記載の燃料電池システムによれば、水素貯蔵タンクを複数台増設して接続することが可能であり、更に長時間の運転にも対応できる。
また、請求項6記載の水素貯蔵タンクによれば、複数の水素ボンベをまとめて1つのユニットとして着脱できるので、着脱作業が容易になる。また、設置や交換の際にはユニット単位で持ち運びできるので運搬作業が容易になる。また、水素貯蔵ユニットは接続を解除しなくても水素充填が可能であるので、充填作業が容易になる。また、水素充填口1箇所のみの接続ですべての水素ボンベに充填可能であり、充填作業が容易になる。
また、請求項7記載の水素貯蔵タンクによれば、すべての水素貯蔵ユニットは、水素貯蔵タンクに対して同一側面から着脱することができるため、着脱作業がしやすい。
また、請求項8記載の水素貯蔵タンクによれば、水素供給口の接続と接続端子の接続とが、水素貯蔵タンクに対してすべて同一側面で作業できるので、水素貯蔵ユニットの着脱作業が容易になる。また、接続作業に必要な空間を同一側面に集中させることにより、水素貯蔵タンクの寸法を小さくでき、燃料電池システム全体の寸法も小さくできる。
また、請求項9記載の水素貯蔵タンクによれば、水素貯蔵ユニットの着脱作業時に、水素配管と電気配線とを区別しやすい。また、燃料電池本体の電気制御基板に近い側に接続端子を設け、燃料電池本体の水素配管に近い側に水素供給口を設けた場合、水素配管の長さと電気配線の長さを短くできる。
また、請求項10記載の水素貯蔵タンクによれば、各ユニットに接続された電磁弁によりユニット別に水素供給を切り替えて水素量を調節することができ、例えば高出力時や低出力時の運転など、様々な条件での運転が可能になる。
また、請求項11記載の水素貯蔵ユニットによれば、水素貯蔵タンクに対して、複数の水素ボンベをまとめたユニット単位で着脱できるので、水素貯蔵タンクが大型化しても、ユニット単位での着脱作業が容易になる。また、設置や交換の際にはユニット単位で持ち運びできるので運搬作業が容易になる。また、水素貯蔵ユニットは、水素貯蔵タンクとの接続を解除しなくても水素充填が可能であるので、充填作業が容易になる。また、水素供給口1箇所からすべての水素ボンベに充填可能である。
また、請求項12記載の水素貯蔵ユニットによれば、万が一、水素供給口のカプラが動作不良になった場合でも、手動弁を閉じることで水素流出を防ぐことができる。
また、請求項13記載の水素貯蔵ユニットによれば、加熱装置により水素貯蔵容器を加熱でき、水素を効率良く放出することができる。また、水素供給口と接続端子とが同一側面に設けられているため接続が容易であり、水素貯蔵ユニットの着脱作業がしやすい。また、接続作業に必要な空間を同一側面に集中させることにより、水素貯蔵ユニットの寸法を小さくできる。
また、請求項14記載の水素貯蔵ユニットによれば、水素ボンベの温度を検出することができる。水素ボンベの温度情報から水素放出の状態を判断する制御手段を用いれば、水素放出の状態を把握できる。また、水素供給口と接続端子とが同一側面に設けられているため接続が容易であり、水素貯蔵ユニットの着脱作業がしやすい。また、接続作業に必要な空間を同一側面に集中させることにより、水素貯蔵ユニットの寸法を小さくできる。
また、請求項15記載の水素貯蔵ユニットによれば、電磁弁により水素貯蔵ユニットの水素放出を制御し、水素供給量を調整することができる。また、接続端子が水素配管と同一側面にあることにより、ユニット着脱時の接続作業が容易になり、寸法も小さくできる。また、万が一水素供給口のカプラが故障した場合に、電磁弁を閉じることで水素流出を防ぐことができる。
また、請求項16記載の水素貯蔵ユニットによれば、水素貯蔵ユニットの着脱作業時に、水素配管と電気配線とを区別しやすい。また、燃料電池本体の電気制御基板に近い側に接続端子を設け、燃料電池本体の水素配管に近い側に水素供給口を設けた場合、水素配管の長さと電気配線の長さを短くできる。
また、請求項17記載の水素貯蔵ユニットによれば、持ち運ぶ状態で水素ボンベの重量が他の水素ボンベにかかることがなく、水素ボンベの破損を防ぐことができる。
また、請求項18記載の水素貯蔵ユニットによれば、衝撃吸収部材により水素ボンベを保護し、水素貯蔵ユニットの運搬や着脱作業などの際に、水素ボンベの破損を防ぎ、騒音を低減させることができる。
また、請求項19記載の水素貯蔵ユニットによれば、衝撃吸収部材により持ち運び時に地面に置いた際の衝撃を吸収し、水素貯蔵ユニットの破損を防ぐことができる。
本発明の第1実施形態の燃料電池システムを示す構成説明図である。 本発明の第1実施形態の燃料電池システムの全体を表した斜視図である。 本発明の第1実施形態の燃料電池システムにおいて、フレームと水素貯蔵ユニットとの接続関係を表した分離斜視図である。 本発明の第1実施形態の水素貯蔵ユニットを示す構成説明図である。 本発明の第1実施形態の水素貯蔵ユニットの外観を表した斜視図である。 本発明の第1実施形態の水素貯蔵ユニットにおいて、水素ボンベの接続の詳細を表した斜視図である。 図5の水素貯蔵ユニットから上カバー29を外した状態を表した斜視図である。 図7のA−A線に従って切断し、矢印方向に見た断面を表した図面である。 本発明の第1実施形態の水素貯蔵ユニットを後面から見た状態を表した図面である。 本発明の第2実施形態の燃料電池システムを示す構成説明図である。 本発明の第2実施形態の水素貯蔵ユニットを示す構成説明図である。 本発明の第2実施形態の水素貯蔵ユニットの詳細を表した斜視図である。 本発明の第3実施形態の水素貯蔵ユニットの外観を表した斜視図である。 本発明の第4実施形態の燃料電池システムを示す構成説明図である。 本発明の第1変形例の燃料電池システムを示す構成説明図である。 本発明の第1変形例の水素貯蔵ユニットを示す構成説明図である。
[第1実施形態]
本発明の燃料電池システムは、例えば災害などによる停電時において非常用電源として使用される。
以下、本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。
<燃料電池システムの構成>
燃料電池システム1は、水素貯蔵タンク2と燃料電池本体3とで構成される。
水素貯蔵タンク2は、6個の水素貯蔵ユニット4と、6個の第1電磁弁5と、第1マニホールド6と、水素充填口7と、水素放出口8とを備える。水素貯蔵ユニット4の各々は、水素配管9aを介して電磁弁5に接続される。第1電磁弁5は水素配管9bを介して第1マニホールド6に接続される。第1マニホールド6は、水素貯蔵ユニット4への水素流出入経路を形成する。第1マニホールド6は8個の接続口を有し、8個の接続口のうち、6個の接続口の各々は第1電磁弁5と接続され、1個の接続口は水素充填口7と接続され、1個の接続口は水素放出口8を介して燃料電池本体3に接続される。
燃料電池本体3は、水素流路の上流側から順に、レギュレータ10と、圧力計11と、燃料電池スタック12とを備える。燃料電池スタック12は、水素貯蔵タンク2から供給された水素と、空気中の酸素とを利用して発電を行う。レギュレータ10は、水素貯蔵タンク2から供給される水素の圧力と流量とを、燃料電池スタック12の発電に適切な値に調整する。尚、燃料電池本体3は酸素流路等も備えているが、これらについては本燃料電池システムの特徴部分ではないので図中での表示は省略している。
燃料電池スタック12の下流に接続された水素流路には、水素パージフィルタ13と、気液分離器14と、液面センサ15と、水素排水弁16とが配置される。燃料電池スタック12において発電で利用されなかった水素ガスの排ガスは、水素循環ポンプ17により再び燃料電池スタック12に導入され、発電に利用される。即ち、燃料電池システム1は水素循環方式である。
また、燃料電池スタック12より下流に接続された水素流路の内部には、発電に伴って水や不純物が滞留する。水素排水弁16が開いた状態となったときに、水素流路内に溜まった水や不純物は、燃料電池システム1の外部に排出される。
<燃料電池システムの形状>
次に、燃料電池システム1の形状について図2を参照して説明する。
水素貯蔵タンク2は燃料電池本体3に隣接して配置され、燃料電池本体3に水素を供給する。水素貯蔵タンク2は、タンク筐体としてのフレーム18と、フレーム18に収納される6個の水素貯蔵ユニット4とから主に構成される。フレーム18は、角柱形状の金属部材を組み合わせて構成される枠組み構造であり、前面から水素貯蔵ユニット4を収容する。(以下の説明の為に、水素貯蔵ユニット4が着脱される面を前、反対側を後とする。)
第1マニホールド6は、フレーム18の左側面において、上下方向の中央付近に配置される。6個の第1電磁弁5は、フレーム18の、第1マニホールド6が配置された面と同じ面に配置される。第1電磁弁5の各々は、一端は水素配管9aを介して水素貯蔵ユニット4と接続され、他端は水素配管9bを介して第1マニホールド6と接続される。第1電磁弁5の各々は、水素配管9aと水素配管9bとの間の経路を開閉する。
第1電磁弁5は、例えば、図示しない制御部からの指示(信号)に基づいて開閉を切り替え可能なソレノイド弁によって構成される。また、ソレノイド弁の代わりに、モータによって開閉状態を調整可能な電動弁が用いられても良い。第1電磁弁5は、電気配線19aを介して図示しない制御部と接続される。
水素配管の材質は、例えば、硬質又は軟質のパイプ、チューブを用いることができる。硬質のパイプ、チューブの材質は、例えば、ステンレスなどの金属であってよい。軟質のパイプ、チューブの材質は、例えば、ポリプロピレンなど、各種エンジニアリングプラスチックや合成樹脂であってよい。
水素充填口7は、水素貯蔵タンク2への水素充填時に、例えば、図示しない外部の高圧水素ボンベ等と接続されるコネクタである。水素充填口7は、相手側のコネクタが連結されない状態では閉弁している。
水素充填口7は、水素貯蔵タンク2の左側面であればどの位置に配置されていても機能上問題ないが、水素貯蔵タンク2の前面に近い位置に配置することが水素の充填作業の関係上、好ましい。
尚、燃料電池本体3は、燃料電池スタック12等の他、各種制御回路などを収容しているが、これらについては本燃料電池システムの特徴部分ではないので図中での表示は省略している。
<フレーム>
次に、フレーム18に水素貯蔵ユニット4を着脱する構造について図3を参照して説明する。
フレーム18は、上下方向に延びる左右2本ずつの柱18a、18bと、上枠18cと、下枠18dとを備える。
柱18a、18bは、それぞれ水素貯蔵ユニット4を収納できるだけの左右の間隔を開けて配置され、上枠18cと下枠18dとに固定される。また、前側の柱18aと後側の柱18bの間には、金属板状の側壁板21が配置される。側壁板21は、上枠18cから下枠18dまで延びる大きさであり、左右それぞれに配置される。側壁板は、上下に等間隔に支持部22を有する。水素貯蔵ユニット4は支持部22により支持され、フレーム18の前側から着脱される。水素貯蔵ユニット4の左右には後述する取り付け部材32が配置される。取り付け部材32は、前側の柱18aの前面に当接し、取り付けボルト23によって柱18aに固定される。
以上のように、水素貯蔵ユニット4は、フレーム18内の上下方向に6個重ねて配置され、各々が個別に着脱可能である。水素貯蔵ユニット4は、後述する取っ手33を前方に引くことにより、フレーム18から引き出して取り外すことが可能である。
<水素貯蔵ユニットの構成>
次に、水素貯蔵ユニット4の構成について図4を参照して説明する。
水素貯蔵ユニット4は、4個の水素ボンベ25と、第2マニホールド26と、手動弁27と、水素供給口28とを備える。
水素ボンベ25は、内部に水素吸蔵合金を備え、水素を貯蔵している。4個の水素ボンベ25の各々は、水素配管9cを介して第2マニホールド26に接続される。第2マニホールド26は、水素ボンベ25への水素流出入経路を形成する。第2マニホールド26は5個の接続口を有し、5個の接続口のうち、4個の接続口は水素ボンベ25と各々接続され、1個の接続口は手動弁27を介して水素供給口28に接続される。
<水素貯蔵ユニット外観>
次に、水素貯蔵ユニット4の外観形状の詳細について図5を参照して説明する。
水素貯蔵ユニット4は、金属板状の上カバー29と下カバー30とから成る箱型のユニット筐体を備える。下カバー30の左右の側面にはL字状の取り付け部材32が固定されている。取り付け部材32にはそれぞれ上下2箇所に孔が設けられ、取り付けボルト23によりフレーム18に着脱可能に固定される。
水素供給口28は、水素配管9aが接続されると開弁するコネクタであり、水素配管9aが接続されない状態では閉弁している。
水素貯蔵ユニット4は、接続端子31を備える。接続端子31は、電気配線19bから延長されたコネクタと接続可能な構造である。水素供給口28と接続端子31は、水素貯蔵ユニット4の同一側面かつ取り付け部材32よりも前面寄りに配置される。
水素貯蔵ユニット4は、上カバー29の前面中央位置に把持部材としての取っ手33を備える。
<水素ボンベ接続>
次に、水素ボンベの接続の詳細について図6を参照して説明する。
水素ボンベ25は円筒形状であり、一端に水素を充填及び放出するバルブ34を備える。バルブ34は手動開閉式である。4個の水素ボンベ25は、バルブ34をすべて前面に向けた方向で、横一列に配置される。バルブ34と下カバー30との隙間には、左右方向に延びる第2マニホールド26が配置される。第2マニホールド26は下カバー30に固定される。
バルブ34の各々は、水素配管9cを介して第2マニホールド26に接続される。
手動弁27の一端は水素配管9dを介して第2マニホールド26と接続され、他端は水素配管9eを介して水素供給口28に接続される。手動弁27は、水素配管9dと9eとの間の水素流出入経路を開閉する。手動弁27のレバーは上カバー29と下カバー30とに設けられた切り欠きから外部に延出しており、水素貯蔵ユニット4の外部から手動弁27を開閉することが可能である。
バルブ34は、水素ボンベ25から水素供給口28に至るまでの水素配管がすべて接続された状態で、開放される。
<水素ボンベ支持構造>
次に、水素ボンベを支持する構造の詳細について図7を参照して説明する。
4個の水素ボンベ25は、上カバー29、下カバー30、上カバー29に備えられた上側支持部材40a、下カバー30に備えられた下側支持部材40b、及び下カバー30に備えられた前側支持部材40cにより支持される。
上カバー29は、内壁面に金属板状の上側支持部材40aを備える。(尚、図7では図面の都合上、上カバー29を省略してある)バルブ34は前方より見て六角形の形状であり、6個の側面を有している。上側支持部材40aは、バルブ34の上側の2つの側面の形状に合わせた凹みが設けられ、バルブ34に係合する。
下カバー30は、内壁面に金属板状の下側支持部材40bと前側支持部材40cと備える。下側支持部材40bと前側支持部材40cとは、水素配管9cと第2マニホールド26との間に配置される。下側支持部材40bは、バルブ34の下側の2つの側面の形状に合わせた凹みが設けられ、バルブ34に係合する。前側支持部材40cは、前後方向においてバルブ34の下端と重なるように、バルブ34の前側に配置される。前側支持部材40cにより、水素ボンベ25は前方向への移動が規制される。
尚、上側支持部材40aと下側支持部材40bとは、バルブ34に対して完全に密着するのではなく、わずかに隙間をあけて配置される。上側支持部材40aと下側支持部材40bとは、主に水素ボンベ25の回転を規制するための部材である。基本的には下カバー30が水素ボンベ25の表面を支持し、重量を支える。ただし、水素貯蔵ユニット4の持ち運び時等に、傾きや振動が加わった際には、上側支持部材40a及び下側支持部材40bが水素ボンベ25の重量を支えることもある。
<水素貯蔵ユニット内部構造>
次に、水素貯蔵ユニット内部の構造の詳細について図7〜9を参照して説明する。
水素貯蔵ユニット4の内部には、加熱装置としてシート状のヒーター35が配置される。ヒーター35は4個の水素ボンベ25の上側の表面に沿うように配置される。ヒーター35の電気配線は、接続端子31の端子と接続される。ヒーター35は、例えば図示しない制御部からの指示(信号)に基づいて通電され、水素ボンベ25を加熱する。ヒーター35の電気配線の途中には温度ヒューズ36が配置される。万が一ヒーター35が過剰に加熱した場合は、温度ヒューズ36によりヒーター35への通電が切断される。
水素貯蔵ユニット4の内部には、水素ボンベ25の温度を検出する温度センサ37が配置される。温度センサ37は、ヒーター35に接近している状態ではヒーター35の温度を検知してしまうため、ヒーター35とは反対側の面に配置されている。温度センサ37は、ヒーター35と反対側の面であれば、どの位置に配置されていてもセンサの機能上問題ないが、下カバー30と水素ボンベ25との間の隙間に配置することがスペースの有効利用上、好ましい。温度センサ37は接続端子31に接続され、検出された温度の情報(信号)を図示しない制御部に送る。
<衝撃吸収部材>
下カバー30の左右側面と水素ボンベ25との間には、板状の衝撃吸収部材38が配置される。衝撃吸収部材38はゴムやスポンジ等の弾性体であり、温度や湿度に対する耐久性の高い材質が好ましい。
4個の水素ボンベ25は、上カバー29及び下カバー30の内部に隙間なく配置されることが好ましいが、部品の加工精度により、実際には僅かな隙間が存在する。例えば水素貯蔵ユニット4を持ち運ぶ際、水素ボンベ25が隙間を移動して上カバー29や下カバー30にぶつかると、騒音が発生したり、振動により水素ボンベ25が破損する等の原因となる可能性がある。衝撃吸収部材38により、水素ボンベ25の左右方向の衝撃が吸収される。尚、本実施例ではヒーター35が衝撃吸収部材としての役割も兼ねている為、水素ボンベ25の上下方向の衝撃が吸収されるが、より好ましくは、水素ボンベ25の上下に別途衝撃吸収部材を追加しても良い。
水素貯蔵ユニット4の後面には、4つの衝撃吸収部材39が配置される。衝撃吸収部材39は、下カバー30の四隅の表面に固定される。取っ手33を持ち上げた際、取っ手33と水素貯蔵ユニット4の重心が鉛直線上になる状態では衝撃吸収部材39を配置した面が下面となる。水素貯蔵ユニット4は、持ち運び時において、衝撃吸収部材39により地面や床等に置いた際の衝撃が緩和される。衝撃吸収部材39はゴムやスポンジ等の弾性体であり、温度や湿度に対する耐久性の高い材料が好ましい。また、衝撃吸収部材39が下面となる状態では、水素ボンベ25同士が鉛直方向において重なることがない。即ち水素ボンベ25の重量が他の水素ボンベ25にかかることがなく、破損を防止することができる。
<燃料電池システムの動作>
次に、本実施形態の燃料電池システム1の動作について説明する。
本発明における燃料電池システムは、例えば災害などによる停電時において非常用電源として使用される。停電により商用電源が遮断されると、二次電池の電力によって弁動作がなされ、水素貯蔵タンク2から燃料電池スタック12に水素が供給される。燃料電池スタック12は、水素及び空気中の酸素を燃料として発電を行い、所望の設備に電力を供給する。
<水素充填>
次に、本実施形態の燃料電池システム1の水素充填について説明する。
水素貯蔵タンク2への水素充填方法として、例えば、水素充填口7から充填しても良いし、水素貯蔵ユニット4を交換しても良い。
水素充填口7から水素を充填する場合、外部から補充用の水素タンク等を接続し、水素を供給したい水素貯蔵ユニット4に接続された第1電磁弁5を開弁することにより、任意の水素貯蔵ユニット4に水素を充填することができる。第1電磁弁5は、1つだけ開弁しても良いし、複数を同時に開弁しても良い。1箇所の水素充填口7からすべての水素貯蔵ユニット4を選択して水素を充填できるため、充填作業が容易である。
<水素貯蔵ユニット交換>
次に、水素貯蔵ユニット4を交換する場合について説明する。
各水素貯蔵ユニット4は、水素配管9aと、電気配線19bと、取り付けボルト23とを取り外すことにより、フレーム18から前方向に引き出して取り外しできる。
水素供給口28及び接続端子31は、着脱作業の為にユーザーが手や工具等を使用するための作業空間が必要であるが、水素貯蔵ユニット4の同一側面かつ前寄りに配置されている為に、空間が最小限で済み、水素貯蔵タンク2の寸法がコンパクトになる。
また、水素供給口28と接続端子31とが、水素貯蔵ユニット4の同一側面かつ前寄りに配置されている為に、ユーザーは水素貯蔵ユニット4の前面側から着脱作業ができる。取り付けボルト23も前面から着脱ができるため、水素貯蔵ユニット4はいわゆるフロントアクセスが可能であり、着脱作業が容易である。
水素貯蔵ユニット4の取り外し時には、手動弁27を閉じることにより、万が一水素供給口28の弁が動作不良や開閉不良になった場合でも、水素ボンベ25内部の水素が外に漏れることがない。
取り外した水素貯蔵ユニット4は、水素供給口28に水素タンク等を接続し、手動弁27を開弁状態にし、水素を充填することができる。
尚、水素貯蔵ユニット4を取り外した後は、あらかじめ用意しておいた水素を充填した状態の水素貯蔵ユニット4と交換して水素貯蔵タンク2に取り付けることにより、水素充填の時間を有効活用することができる。
また、水素貯蔵ユニット4を交換する場合は、一部の水素貯蔵ユニット4を使用して発電を継続しながら、別の水素貯蔵ユニット4を交換することもできる。
本実施形態では水素貯蔵ユニット4を6段重ねで使用しているが、必要な発電量が少ない場合には、例えば水素貯蔵ユニット4の数を5個、4個と減らした状態であっても良い。6段すべて備えている必要はなく、空きがある状態であっても問題ない。また、水素貯蔵ユニットは独立可搬構造であるため、必要に応じて、フレーム18の段数を例えば7段、8段と増設した構造も容易に設計できる。水素貯蔵ユニットの数を増やした場合は、発電時間を更に長期化することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図10〜12を参照して説明する。本実施形態では、電磁弁の配置が第1実施形態とは異なる。第1実施形態では第1電磁弁5はフレーム18の左側面に配置されているが、本実施形態では、第2電磁弁5aは水素貯蔵ユニット4の内部に配置されている。尚、第2電磁弁5aの配置を除く構成と、燃料電池システム1の動作については、上述の第1実施形態と同様なので、詳細な説明は省略する。
水素貯蔵タンク2は6個の水素貯蔵ユニット4と、第1マニホールド6と、水素充填口7と、水素放出口8とを備える。水素貯蔵ユニット4の各々は、水素配管9fを介して第1マニホールド6に接続される。第1マニホールド6は、水素貯蔵ユニット4への水素流出入経路を形成する。第1マニホールド6は8個の接続口を有し、8個の接続口のうち、6個の接続口の各々は水素貯蔵ユニット4と接続され、1個の接続口は水素充填口7と接続され、1個の接続口は水素放出口8を通して燃料電池本体3に接続される。
水素貯蔵ユニット4は、4個の水素ボンベ25と、第2マニホールド26と、手動弁27と、第2電磁弁5aと、水素供給口28とを備える。
4個水素ボンベ25の各々は、内部に水素吸蔵合金を備え、水素を貯蔵している。第2マニホールド26は5個の接続口を有し、5個の接続口のうち、4個の接続口は水素ボンベ25と各々接続され、1個の接続口は手動弁27の一端に接続される。手動弁27の他端は、第2電磁弁5aを介して水素供給口28に接続される。
第2電磁弁5aは、スペースの有効利用上、水素ボンベ25やバルブ34などの隙間に配置することが好ましい。
第2電磁弁5aの電気配線は接続端子31の端子に接続され、第2電磁弁5aは図示しない制御部からの指示(信号)により制御される。
この場合でも、第1実施形態と同様に、水素貯蔵ユニット4の着脱作業が容易であり、また、水素貯蔵タンク2への充填作業が容易である。また、例えば水素貯蔵ユニット4を水素貯蔵タンク2から取り外した状態で、万が一水素供給口28のカプラが動作不良となり、なおかつ手動弁27を閉め忘れた場合であっても、第2電磁弁5aにより水素流路を遮断できるため、水素ボンベ25内部の水素が外部に漏れることがない。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図13を参照して説明する。本実施形態では、接続端子31aの配置が第1実施形態とは異なる。第1実施形態では接続端子31は水素貯蔵ユニット4の左側面に配置されているが、本実施形態では、水素貯蔵ユニット4の右側面に配置されている。尚、接続端子31aの配置を除く構成と、燃料電池システム1の動作については、上述の第1実施形態と同様なので、詳細な説明は省略する。
水素貯蔵ユニット4は、左側面に水素供給口28を備え、右側面に接続端子31aを備える。水素供給口28と接続端子31aは、取り付け部材32よりも前面寄りに配置される。
本実施形態によれば、水素貯蔵ユニット4の着脱作業時に、水素配管9cと電気配線19bとを区別しやすい。また、水素貯蔵タンク2と燃料電池本体3との接続において、燃料電池本体3内部の左側面に近い側に水素配管を設け、右側面に近い側に電気制御基板を設けた場合、水素配管9cの長さと電気配線19bの長さを短くできる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図14を参照して説明する。本実施形態では、燃料電池本体3と水素貯蔵タンク2との間の接続において、第3マニホールド41を配置した点と、水素貯蔵タンク2を複数配置した点が、第1実施形態とは異なる。尚、第3マニホールド41を除く構成と、燃料電池システム1の動作については、上述の第1実施形態と同様なので、詳細な説明は省略する。水素貯蔵タンク2の内部構造についても上述の第1実施形態と同様なので、図中での説明は省略する。
燃料電池システム1は、燃料電池本体3と、複数の水素貯蔵タンク2とで構成される。燃料電池本体3は、第3マニホールド41を備え、複数の水素貯蔵タンク2から水素が供給される。
本実施形態によれば、水素の容量を増やして、燃料電池をより長時間動作させることができる。また、第1実施例と同様に、水素貯蔵ユニット4の着脱作業が容易である。
以上のように、本実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態に加えうる変更の例について説明する。
例えば図15及び図16で示すように、水素貯蔵タンク2は第1マニホールド6と第4マニホールド42を備え、水素の充填経路と放出経路とを分けた形態であってもよい。
水素貯蔵ユニット4aは、水素充填口43と、水素供給口44とを備える。第4マニホールド42は、水素充填口7と、複数の水素貯蔵4aとの間の水素充填経路を形成する。水素充填口7から充填された水素は、第4マニホールド42と充填側電磁弁5cとを介して、水素貯蔵ユニット4aに収納された水素ボンベ25に充填される。水素ボンベ25に充填された水素は、放出側電磁弁5dと、第1マニホールド6とを介して、水素放出口8から燃料電池本体3に供給される。
この場合でも、上記同様の効果を得る。また更に、一部の水素貯蔵ユニット4aから水素を供給して発電をしながら、他の(使用していない)水素貯蔵ユニット4aに水素を充填することが可能である。
1 燃料電池システム
2 水素貯蔵タンク
3 燃料電池本体
4 水素貯蔵ユニット
5 第1電磁弁
6 第1マニホールド
7 水素充填口
8 水素放出口
18 フレーム
25 水素ボンベ
26 第2マニホールド
28 水素供給口
31 接続端子
33 取っ手

Claims (19)

  1. 燃料電池本体と、前記燃料電池本体に接続される水素貯蔵タンクと、前記水素貯蔵タンクに着脱可能に収納される複数の水素貯蔵ユニットと、前記水素貯蔵ユニットに収納される複数の水素ボンベとを備えた燃料電池システムであって、
    前記水素貯蔵タンクは、
    前記複数の水素貯蔵ユニットへの水素流出入経路を形成する第1のマニホールドと、前記第1のマニホールドに接続される水素充填口と、前記第1のマニホールドに接続される水素放出口とを備え、
    前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、
    前記複数の水素ボンベへの水素流出入経路を形成する第2のマニホールドと、前記第2のマニホールドに接続される水素供給口とを備え、
    複数の前記水素供給口が前記第1のマニホールドに接続され、前記水素放出口が前記燃料電池本体に接続されることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水素貯蔵タンクは、前記複数の水素貯蔵ユニットが各々着脱されるタンク筐体を備え、
    前記複数の水素貯蔵ユニットは、各々が同一の着脱方向に着脱されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、
    前記接続端子は、複数の前記水素供給口と同一側面に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、
    前記接続端子は、複数の前記水素供給口とは反対側の側面に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池本体は、第3のマニホールドを備え、
    複数の前記水素貯蔵タンクは、前記第3のマニホールドに接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 水素貯蔵タンクと、前記水素貯蔵タンクに着脱可能に収納される複数の水素貯蔵ユニットと、前記水素貯蔵ユニットに収納される複数の水素ボンベとを備えた水素貯蔵タンクであって、
    前記水素貯蔵タンクは、
    前記複数の水素貯蔵ユニットへの水素流出入経路を形成する第1のマニホールドと、前記第1のマニホールドに接続される水素充填口と、前記第1のマニホールドに接続される水素放出口とを備え、
    前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、
    前記複数の水素ボンベへの水素流出入経路を形成する第2のマニホールドと、前記第2のマニホールドに接続される水素供給口とを備え、
    複数の前記水素供給口が前記第1のマニホールドに接続されることを特徴とする水素貯蔵タンク。
  7. 前記水素貯蔵タンクは、前記複数の水素貯蔵ユニットが各々着脱されるタンク筐体を備え、
    前記複数の水素貯蔵ユニットは、各々が同一の着脱方向に着脱されることを特徴とする請求項6に記載の水素貯蔵タンク。
  8. 前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、
    前記接続端子は、複数の前記水素供給口と同一側面に設けられたことを特徴とする請求項6または7に記載の水素貯蔵タンク。
  9. 前記複数の水素貯蔵ユニットの各々は、前記水素貯蔵タンクと電気的に接続される接続端子を備え、
    前記接続端子は、複数の前記水素供給口とは反対側の側面に設けられたことを特徴とする請求項6または7に記載の水素貯蔵タンク。
  10. 前記水素貯蔵タンクは、複数の前記水素供給口と第1のマニホールドとの間に各々設けられた複数の第1の電磁弁を備え、
    前記複数の第1の電磁弁は、前記複数の水素貯蔵ユニットと前記第1マニホールドとの間の水素流出入経路を各々開閉することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の水素貯蔵タンク。
  11. 第1のマニホールドに接続される水素充填口と水素放出口とを備えた水素貯蔵タンクに着脱可能に収容される水素貯蔵ユニットであって、
    ユニット筐体に収納される複数の水素ボンベと、前記第1のマニホールドに接続される水素供給口と、前記複数の水素ボンベへの水素流出入経路を形成する第2のマニホールドとを備え、
    前記水素供給口が前記第2のマニホールドと接続されることを特徴とする水素貯蔵ユニット。
  12. 前記ユニット筐体内に手動弁を備え、
    前記手動弁は、前記第2のマニホールドと前記水素供給口との間の水素流出入経路を開閉することを特徴とする請求項11に記載の水素貯蔵ユニット。
  13. 前記ユニット筐体内に加熱装置を備え、
    前記加熱装置の接続端子が、前記水素供給口と同一側面に配置されたことを特徴とする請求項11または12に記載の水素貯蔵ユニット。
  14. 前記ユニット筐体内に温度検出器を備え、
    前記温度検出器の接続端子が、前記水素供給口と同一側面に配置されたことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニット。
  15. 前記ユニット筐体内に第2の電磁弁を備え、
    前記第2の電磁弁は、前記水素供給口と前記手動弁との間の水素流出入経路を開閉し、
    前記第2の電磁弁の接続端子が、前記水素給口と同一側面に配置されたことを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニット。
  16. 前記ユニット筐体内に、加熱装置と温度検出器とを備え、
    前記加熱装置と前記温度検出器との接続端子が、前記水素供給口とは反対側の側面に配置されたことを特徴とする請求項11または12に記載の水素貯蔵ユニット。
  17. 前記ユニット筐体は可搬用の把持部材を備え、
    前記水素貯蔵ユニットの重心と前記把持部材が鉛直方向になる条件において、前記複数の水素ボンベの各々が、鉛直方向に重ならないことを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニット。
  18. 前記水素ボンベと前記ユニット筐体の内壁面との間に、衝撃吸収部材を備えたことを特徴とする請求項11〜17のいずれか1項に記載の水素貯蔵ユニット。
  19. 前記ユニット筐体は、前記把持部材とは反対の外面に衝撃吸収部材を備えたことを特徴とする請求項17に記載の水素貯蔵ユニット。
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