JP2016156913A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共振周波数が変動しても、タイミングテーブルをリアルタイムで生成せずに、光走査部による走査軌跡のずれを効率良く抑制できる光走査装置を提供する。【解決手段】光走査装置1は、光反射面を有する可動部3が第1、第2駆動周波数によって互いに直交する第1、第2軸回りに揺動され、光源から出射されたパルス光をリサージュ走査する光走査装置1であって、上記第1駆動周波数を上記第1軸回りの第1共振周波数に一致させ、上記第2駆動周波数を上記第2軸回りの第2共振周波数に一致させ、一致させた上記第1及び上記第2駆動周波数に基づいて上記光源による上記パルス光の出射タイミングを設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を対象領域内でリサージュ走査する光走査装置に関する。
従来から、パルス状のレーザ光(以下、単に「パルス光」という。)を対象領域内でリサージュ走査する光走査装置が知られている。この種の光走査装置としては、例えば、パルス光を予め設定された出射タイミングで出射する光源部と、二次元ガルバノミラーで構成される光走査部と、光走査部を駆動する駆動部とを備えたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、光走査部は、光反射面を有する可動部が互いに直交する第1、第2軸回りに揺動可能に形成され、その可動部が第1軸、第2軸回りに揺動することによって光反射面に入射される光を対象領域内でリサージュ走査する。駆動部は、可動部を第1軸回りに揺動させる第1駆動信号及び可動部を第2軸回りに揺動させる第2駆動信号をそれぞれ光走査部に出力して可動部を第1軸、第2軸回りに揺動駆動する。この際、第1軸、第2軸回りにそれぞれ可動部の共振周波数で揺動駆動することが効率的である。
従来例の光走査装置では、可動部の温度変化等により共振周波数が変動し、例えば各駆動信号の周波数と可動部の共振周波数とにずれが生じた場合、一方の駆動信号の周波数をずれ量に応じて変更し、他方の駆動信号の周波数については、第1駆動信号及び第2駆動信号の周波数比を維持しつつ変更している。
特開2012−68349号公報
しかし、共振周波数の変動は、第1、第2軸回りで必ずしも上記の周波数比が維持されるとは限らないので、従来例の光走査装置によれば、一方は、共振周波数で揺動させて駆動できるが、他方は、共振周波数で揺動させて駆動できない場合が起こり得る。そのため、効率的な駆動の観点から改善の余地がある。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、共振周波数が変動しても、効率的な駆動が行える光走査装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面よる光走査装置は、光反射面を有する可動部が第1、第2駆動周波数によって互いに直交する第1、第2軸回りに揺動され、光源から出射されたパルス光をリサージュ走査する光走査装置であって、上記第1駆動周波数を上記第1軸回りの第1共振周波数に一致させ、上記第2駆動周波数を上記第2軸回りの第2共振周波数に一致させ、一致させた上記第1及び上記第2駆動周波数に基づいて上記光源による上記パルス光の出射タイミングを設定する。
本発明の一側面よる光走査装置は、上記第1駆動周波数を上記第1軸回りの第1共振周波数に一致させ、上記第2駆動周波数を上記第2軸回りの第2共振周波数に一致させ、一致させた上記第1及び上記第2駆動周波数に基づいて上記光源による上記パルス光の出射タイミングを設定する。これにより、この光走査装置は、共振周波数が変動しても、効率的な駆動が行える。
光走査装置を含む光測距装置の一実施形態の概略構成例を示すブロック図である。 二次元ガルバノミラーの構成例を示す図である。 光走査部の可動部の揺動角度を検出するためのピエゾ抵抗素子で構成されたブリッジ回路一例を示す図である。 二次元ガルバノミラーの周波数特性の一例を示す図である。 二次元ガルバノミラーの周波数特性の一例を示す図である。 メモリ領域に記憶されているタイミングテーブルを説明する図である。 位相差情報に基づいて定まるタイミングテーブルの領域を説明する図である。 第1ずれ量及び第2ずれ量と、タイミングテーブルの領域との対応関係を説明する図である。 第1駆動周波数及び第2駆動周波数の変更処理の一例を示すフローチャートである。 共振周波数の測定におけるサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、光走査装置を含む光測距装置の一実施形態の概略構成例を示すブロック図である。以下の説明では、図1に示す光走査装置1を、例えば、パルス光を対象領域内でリサージュ走査して、その対象領域内に存在する物体(人を含む)までの距離を計測する光測距装置100の光走査手段として利用する場合について説明する。
図1に示すように、本実施形態による光測距装置100は、光走査装置1と、受光部6と、測距部7と、画像生成部8と、表示部9と、を備える。光走査装置1は、電磁駆動型の光走査部2と、光走査部2を駆動する駆動部3と、タイミングテーブルを記憶するメモリ4と、パルス光を出射する光源部5と、を含む。なお、駆動部3は、制御部の一例である。受光部6は、光源部5から出射されたパルス光が対象領域内の物体で反射し、その反射したパルス光を受光する。測距部7は、その反射したパルス光を解析することにより、例えば、受光部6から物体までの距離を計測する。画像生成部8は、測距部7による計測結果に基づいて距離画像を生成する。表示部9は、画像生成部8によって生成された距離画像を出力(表示)する。
光走査部2は、光反射面を有する可動部を含み、この可動部は、後述する第1駆動信号の周波数、第2駆動信号の周波数によって互いに直交する第1、第2軸回りに揺動される。つまり、光走査部2は、可動部を第1、第2軸回りに揺動させることによって光反射面に入射されるパルス光を反射させて対象領域内でリサージュ走査等の二次元走査をすることが可能である。本実施形態では、例えば、本出願人により提案された特許第2722314号公報に記載の二次元ガルバノミラーを光走査部2に適用することができる。
図2は、二次元ガルバノミラーの構成例を示す図である。図2に示す二次元ガルバノミラー20は、光走査部2の一例を示している。この二次元ガルバノミラー20は、枠状の固定部21、外側可動部23a及び内側可動部23bを含む。外側可動部23aは、固定部21の内側に配置されており、一対の第2トーションバー22c,22dによって揺動可能に支持されている。内側可動部23bは、外側可動部23aの内側に配置されており、第2トーションバー22c,22dの軸方向と直交する一対の第1トーションバー22a,22bによって揺動可能に支持されている。本実施形態では、第1トーションバー22a,22bの中心軸をx軸(第1軸)とし、第2トーションバー22c,22dの中心軸をy軸(第2軸)とする。
内側可動部23bの中央部には、光反射面24が形成されている。また、外側可動部23aの周縁部には、第1駆動コイル25aが形成され、内側可動部23bの周縁部には、第2駆動コイル25bが形成されている。第1駆動コイル25aの端部は、固定部21に形成された第1電極端子26aに接続され、第2駆動コイル25bの端部は、固定部21に形成された第2電極端子26bに接続されている。
また、一対の第1永久磁石27a,27b及び一対の第2永久磁石27c,27dが、固定部21を挟んでそれぞれ対向配置されている。
二次元ガルバノミラー20は、各駆動コイル25a,25bに流れる電流(例えば、交流電流)と、第1永久磁石27a,27b及び第2永久磁石27c,27dによる磁界とによって各可動部23a,23bにローレンツ力が作用する。その結果、二次元ガルバノミラー20がローレンツ力に応じて揺動することで、光反射面24に入射するパルス光がその光反射面24で反射される。したがって、光走査装置1は、二次元ガルバノミラー20で反射されたパルス光を用いて対象領域内でリサージュ走査することができる。なお、固定部21、第1トーションバー22a,22b、第2トーションバー22c,22d、外側可動部23a及び内側可動部23bは、例えば、半導体基板から一体的に形成される。
図3は、光走査部の可動部の揺動角度を検出するためのピエゾ抵抗素子で構成されたブリッジ回路の一例を示す図である。図2に示す第1トーションバー22a,22bには、内側可動部23bのx軸回りの揺動動作、すなわち、第1トーションバー22a,22bのねじれによって生じる歪み(応力)を検出するための第1〜第4ピエゾ抵抗素子R1〜R4が設けられている。
また、図2に示す第2トーションバー22c,22dには、外側可動部23aのy軸回りの揺動動作、すなわち、第2トーションバー22c,22dのねじれによって生じる歪み(応力)を検出するための第5〜第8ピエゾ抵抗素子R5〜R8が設けられている。
なお、第1〜第4ピエゾ抵抗素子R1〜R4及び第5〜第8ピエゾ抵抗素子R5〜R8は、それぞれ図示省略した配線によって接続されて、図3に示すようなブリッジ回路P(入力電圧Vi,出力電圧Vo)を構成している。
ここで、第1〜第4ピエゾ抵抗素子R1〜R4は、例えばP型拡散抵抗によって形成されており、引張応力を受けると抵抗値が増加し、圧縮応力を受けると抵抗値が減少するものである。このため、第1〜第4ピエゾ抵抗素子R1〜R4で構成されたブリッジ回路(以下、単に「第1ブリッジ回路」という。)の出力電圧Voをモニタすることで、駆動部3は、内側可動部23bのx軸回りの揺動角度(振れ角)に応じた電圧を連続的に検出することができる。
また、同様に、第5〜第8ピエゾ抵抗素子R5〜R8で構成されたブリッジ回路(以下、単に「第2ブリッジ回路」という。)の出力電圧Voをモニタすることで、駆動部3は、外側可動部23a及び内側可動部23bのy軸回りの揺動角度(振れ角)に応じた電圧を連続的に検出することができる。
なお、図2に示す二次元ガルバノミラー20は、第1駆動コイル25a及び第2駆動コイル25bに駆動電流(振動電流)が供給される。すると、ローレンツ力に応じて、内側可動部23bが、第1トーションバー22a,22bによりx軸回りに揺動し、外側可動部23a及び内側可動部23bが、第2トーションバー22c,22dによりy軸回りに揺動する。つまり、内側可動部23bは、x軸回り及びy軸回りに揺動可能となる。
したがって、内側可動部23bがx軸回り及びy軸回りに揺動すると、光反射面24を反射したパルス光により、対象領域内でリサージュ走査が実行される。ここで、二次元ガルバノミラー20は、x軸回り及びy軸回りの二つの固有振動モード(共振周波数)を有している。この共振周波数は、例えば、二次元ガルバノミラー20を振るために必要な電流値が各揺動方向で最も小さくなる周波数である。これにより、光走査装置1は、例えば消費電力等を抑制することができる。なお、共振周波数は、光走査部の周辺温度が変化したり、光走査部自体の温度が変化したりすると、変動(シフト)する傾向を示す。また、共振周波数は、光走査部の経時変化でも変動する傾向を示す。
第1駆動コイル25a及び第2駆動コイル25bには、駆動部3からそれぞれ対応する共振周波数の駆動電流又はその近傍の周波数の駆動電流が駆動信号として供給される。
なお、以下の説明において、二次元ガルバノミラー20のx軸回りの共振周波数を「第1共振周波数」といい、y軸回りの共振周波数、すなわち、外側可動部23a及び内側可動部23bを含む可動部全体のy軸回りの共振周波数を「第2共振周波数」という。
また、例えば、二次元ガルバノミラー20の外側可動部23a及び内側可動部23bがy軸回りの一方に傾斜することにより、図3に示す第5ピエゾ抵抗素子R5及び第8ピエゾ抵抗素子R8が引張応力を受けた場合には、第6ピエゾ抵抗素子R6及び第7ピエゾ抵抗素子R7が圧縮応力を受ける。また、外側可動部23a及び内側可動部23bがy軸回りの他方に傾斜することにより、第5ピエゾ抵抗素子R5及び第8ピエゾ抵抗素子R8が圧縮応力を受けた場合には、第6ピエゾ抵抗素子R6及び第7ピエゾ抵抗素子R7は、引張応力を受ける。
図1に戻って、駆動部3は、内側可動部23bをx軸回りに揺動させる第1駆動信号(駆動電流)を光走査部2に出力して、内側可動部23bをx軸回りに揺動駆動させる。また、駆動部3は、図2に示す外側可動部23a及び内側可動部23bをy軸回りに揺動させる第2駆動信号(駆動電流)を光走査部2に出力して、各可動部23a,23bをy軸回りに揺動駆動させる。
より詳細には、駆動部3は、例えば、二次元ガルバノミラー20の直交する二軸(x軸、y軸)回りの共振周波数近傍の周波数を有する二つの駆動信号を所定の位相差を与えつつ二次元ガルバノミラー20に供給する。すなわち、駆動部3は、二次元ガルバノミラー20をx軸回り及びy軸回りに揺動駆動させることができる。
ここで、第1駆動信号の周波数(以下、単に「第1駆動周波数」ということがある。)は、光走査部2の第1共振周波数に相当する値(例えば、光測距装置100の製造時に設定された第1初期設定値)として予め設定されている。また、同様にして、第2駆動信号の周波数(以下、単に「第2駆動周波数」ということがある。)は、光走査部2の第2共振周波数に相当する値(例えば、光測距装置100の製造時に設定された第2初期設定値)として予め設定されている。但し、例えば、製造時のばらつき、経時変化又は使用環境(特に、温度)の変化等によって光走査部2の実際の第1共振周波数及び第2共振周波数が上記第1、第2初期設定値とは、実際には異なる(周波数特性がシフトする)場合がある。
そこで、本実施形態における光走査装置1の駆動部3は、第1駆動周波数をx軸(第1軸)回りの第1共振周波数に一致させ、第2駆動周波数をy軸(第2軸)回りの第2共振周波数に一致させ、一致させた第1及び第2駆動周波数に基づいて光源51によるパルス光の出射タイミングを設定する。つまり、駆動部3は、第1共振周波数が変動すれば、変動後の第1共振周波数に合うように第1駆動周波数を変更して一致させる。換言すると、駆動部3は、変動後の第1共振周波数に第1駆動周波数を追随させる。なお、変動するとは、例えば、第1初期設定値や第2初期設定値が所定の値だけシフトした状態を表す。
また、駆動部3は、第2共振周波数が変動すれば、変動後の第2共振周波数に合うように第2駆動周波数を変更して一致させる。換言すると、駆動部3は、変動後の第2共振周波数に第2駆動周波数を追随させる。
したがって、駆動部3は、第1共振周波数と第2共振周波数との少なくとも一方が変動した場合、変動後の第1共振周波数又は変動後の第2共振周波数に合うように、第1駆動周波数又は第2駆動周波数を変更する。
ここで、本実施形態では、一例として、第1駆動周波数の方が第2駆動周波数よりも周波数の値が高くなっており、二次元ガルバノミラー20の内側可動部23bは、x軸回りに高速で揺動駆動され、y軸回りに低速で揺動駆動される。
また、駆動部3は、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第1ずれ量検出部33、第2ずれ量検出部34及び周波数変更部35を含む。第1駆動回路31は、第1駆動信号を生成し、その信号を光走査部2に出力する。第2駆動回路32は、第2駆動信号を生成し、その信号を光走査部2に出力する。第1ずれ量検出部33は、出力された第1駆動信号の周波数と光走査部2の第1共振周波数とのずれ量である第1ずれ量を検出する。第2ずれ量検出部34は、出力された第2駆動信号の周波数と光走査部2の第2共振周波数とのずれ量である第2ずれ量を検出する。周波数変更部35は、第1ずれ量検出部33の検出結果に基づいて、第1駆動周波数を変更し、第2ずれ量検出部34の検出結果に基づいて、第2駆動周波数を変更する。
以下、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第1ずれ量検出部33、第2ずれ量検出部34及び周波数変更部35の詳細について説明を続ける。
第1駆動回路31及び第2駆動回路32は、それぞれ周波数変更部35で、新たに変更された周波数に基づいて第1駆動信号、第2駆動信号を生成して光走査部2に出力する。第1駆動回路31及び第2駆動回路32は、例えば、DDS(Direct Digital Synthesizer)方式又はPLL(Phase Locked Loop)方式の周波数シンセサイザを備えており、基準クロック信号から自由に周波数を発生させることができる。つまり、第1駆動回路31及び第2駆動回路32は、それぞれ高分解能で駆動信号の周波数を設定し、必要に応じて、その周波数を変更することができる。
第1ずれ量検出部33は、第1駆動回路31から出力された第1駆動信号と第1ブリッジ回路の出力信号との位相差に基づいて第1ずれ量を検出する。第2ずれ量検出部34は、第2駆動回路32から出力された第2駆動信号と第2ブリッジ回路の出力信号との位相差に基づいて第2ずれ量を検出する。ここで、第1ずれ量検出部33による第1ずれ量と、第2ずれ量検出部34による第2ずれ量との検出方法について、図4及び図5を用いて簡単に説明する。
図4及び図5は、二次元ガルバノミラーの周波数特性の一例を示す図である。図4は、駆動周波数(横軸)に対する二次元ガルバノミラー20の揺動角度(縦軸)を示し、図5は、駆動周波数−位相差特性であって、駆動周波数(横軸)に対する駆動信号と二次元ガルバノミラー20の揺動角度を示す信号(ゲイン[dB])(以下、単に「揺動角度信号」という。)との位相差(縦軸)を示している。つまり、第1ブリッジ回路の出力信号は、内側可動部23bのx軸回りの揺動角度信号に相当し、第2ブリッジ回路の出力信号は、内側可動部23bのy軸回りの揺動角度信号に相当する。
図4、図5において、説明を分かりやすくするため、横軸は、共振周波数を基準として、+方向及び−方向に所定ヘルツ(例えば2[Hz])ずつシフトした目盛り(共振周波数のシフト量)を表している。
図4において、駆動周波数のうちで共振周波数は、グラフのピーク値である。図4では、駆動周波数を第1駆動周波数とし、共振周波数を第1共振周波数とした場合を表しており、第1共振周波数は、第1初期設定値の一例として1400[Hz]とする。なお、第2共振周波数についても、二次元ガルバノミラーの周波数特性から、第2初期設定値の一例として420[Hz]とする(図示省略)。ここで、第1共振周波数は、1400[Hz]に限定されず、例えば1300Hzであってもよい。また、第2共振周波数についても、420[Hz]に限定されない。
図5において、二次元ガルバノミラー20が、共振周波数(この例では、第1共振周波数:1400[Hz]とする)と同一の周波数を有する駆動信号で駆動されると、駆動信号(この例では、第1駆動信号)の位相に対して光反射面24の揺動角度(信号)の位相は90度遅れる。その結果、駆動信号と揺動角度信号との間には90度の位相差が発生する。すなわち、駆動信号と光反射面24の揺動角度信号との位相差が90度以外の場合には、駆動周波数と二次元ガルバノミラー20の共振周波数とが一致していない。換言すると、図4及び図5において、例えば、温度変化によって二次元ガルバノミラー20の周波数特性(共振周波数)がシフトしていると考えることができる。
本実施形態では、二次元ガルバノミラー20の周波数特性を予め取得しておくことが可能である。したがって、本実施形態では、駆動信号と揺動角度信号との位相差を検出することで、駆動周波数と実際の二次元ガルバノミラー20の共振周波数とのずれ量を把握することができる。なお、第2共振周波数(420[Hz])についても、第1共振周波数の値と異なるが、図4、図5と同様の傾向を示すので説明を省略する。
上記の第1ずれ量及び第2ずれ量の検出方法を利用することにより、第1ずれ量検出部33は、図2に示す内側可動部23bのx軸回りの周波数特性に基づいて、第1駆動周波数と第1共振周波数とのずれ量(第1ずれ量)を検出する。また、第2ずれ量検出部34は、図2に示す内側可動部23bのy軸回りの周波数特性に基づいて、第2駆動周波数と第2共振周波数とのずれ量(第2ずれ量)を検出する。
具体的には、第1ずれ量検出部33は、内側可動部23bのx軸回りについて、図5に示すx軸回り用の駆動周波数−位相差特性に基づいて、第1駆動信号と第1ブリッジ回路の出力信号との位相差から第1ずれ量(第1共振周波数のシフト量)を検出する。また、第2ずれ量検出部34は、内側可動部23bのy軸回りについて、y軸回り用の駆動周波数−位相差特性(図示省略)に基づいて、第2駆動信号と第2ブリッジ回路の出力信号との位相差から第2ずれ量(第2共振周波数のシフト量)を検出する。
周波数変更部35は、第1ずれ量検出部33及び第2ずれ量検出部34の検出結果に応じて第1駆動周波数及び第2駆動周波数を変更する必要があるか否かを判断し、必要があると判断した場合には、第1駆動周波数及び第2駆動周波数を変更する。或いは、周波数変更部35は、第1駆動周波数と第2駆動周波数との少なくとも一方を変更する必要があると判断した場合には、その変更を必要する方の第1駆動周波数又は第2駆動周波数を変更する。
本実施形態では、例えば、第1共振周波数、第2共振周波数のシフト量が、基準領域内から所定ヘルツ(例えば2[Hz])以内であれば、基準領域内として、周波数変更部35は、周波数の変更を実行しないこととする。また、第1共振周波数と第2共振周波数との少なくとも一方のシフト量が、基準領域内から所定ヘルツを超えると、周波数変更部35は、駆動周波数の変更をするためのフラグをオンに設定する。本実施形態では、このフラグをオンに設定する領域をフラグセット領域という。
図5において、例えば、第1共振周波数(第1初期設定値)が所定ヘルツを超えてマイナス側にシフトした場合、位相差が第1閾値を超えるため、周波数変更部35は、駆動周波数の変更を実行する。また、例えば、第1共振周波数が所定ヘルツを超えてプラス側にシフトした場合、位相差が第2閾値を下回るため、周波数変更部35は、駆動周波数の変更を実行する。なお、第1閾値及び第2閾値は、基準領域からフラグセット領域にシフトするときの位相差を示す。詳細は、フローチャートの処理で説明する。
図1に戻り、メモリ4は、例えば対象領域内の計測位置、パルス光を出射するタイミングを示す出射時刻(クロック数)、第1駆動周波数の値、第2駆動周波数の値等が関連付けられたタイミングテーブルを複数記憶している。計測位置は、例えば、格子状のブロックに分割された各領域である。
図6は、メモリ領域に記憶されているタイミングテーブルを説明する図である。本実施形態では、例えば、予め、光測距装置100の製造時に後述する基準領域のタイミングテーブルと、第1〜第8のタイミングテーブルとを、所定のアドレス番号で指定されるメモリ領域41に記憶しておく。すなわち、本実施形態では、現在使用中のタイミングテーブルに対して、新しく使用するタイミングテーブルを別のアドレスに配置しておくことができる。つまり、本実施形態では、予め複数個のタイミングテーブルを持たせた状態にすることで、タイミングテーブルを選択可能とし、経時変化や温度変化に対して対処可能とすることができる。
図7は、位相差情報に基づいて定まるタイミングテーブルの領域を説明する図である。横軸は、第1駆動周波数の値[Hz]を示し、縦軸は、第2駆動周波数の値[Hz]を示している。基準領域は、その中心が、第1共振周波数(第1初期設定値)と第2共振周波数(第2初期設定値)に相当する。本実施形態では、第1共振周波数や第2共振周波数が、温度変化等により変動しても、例えば、基準領域内であれば、リサージュ走査時に対象領域内の計測位置における走査幅のずれは、第1駆動周波数や第2駆動周波数を変更しなくても許容範囲内に収まることを意味する。図7に示す基準領域のタイミングテーブルのデータが、図6に示すメモリ領域41内の基準領域のタイミングテーブルに記憶されている。
また、図7に示す第1〜第8領域は、第1共振周波数や第2共振周波数の位相差のずれに応じて定まる領域である。周波数変更部35は、第1ずれ量検出部33及び第2ずれ量検出部34の検出結果に応じて、基準領域、第1〜第8領域の何れか1つを決定して、タイミングテーブルの選択を行う。
図8は、第1ずれ量及び第2ずれ量と、タイミングテーブルの領域との対応関係を説明する図である。図8では、基準領域を基準として、第1共振周波数(RF1)や第2共振周波数(RF2)の位相差のずれ(第1ずれ量及び第2ずれ量)と、図7に示す第1〜第8領域の対応関係の一例を示している。
例えば、図7に示す第1領域は、第1共振周波数が基準領域からマイナス(−)側に所定ヘルツを超えてシフト(変動)し、第2共振周波数が基準領域からプラス(+)側に所定ヘルツを超えてシフトしたことを表している。第2領域は、第1共振周波数が基準領域からずれず、第2共振周波数が基準領域からプラス(+)側に所定ヘルツを超えてシフトしたことを表している。第3領域は、第1共振周波数が基準領域からプラス(+)側に所定ヘルツを超えてシフトし、第2共振周波数が基準領域からプラス(+)側に所定ヘルツを超えてシフトしたことを表している。以下、同様にして、第4領域から第8領域についても第1共振周波数と第2共振周波数との少なくとも一方が、所定ヘルツを超えてシフトしたことを表している。なお、図7、図8を用いる処理の詳細については、フローチャートを用いて後述する(図9,10参照)。
再び、図1に戻り、光源部5は、光走査部2の内側可動部23bに形成された光反射面24に向かってパルス光を出射するものであり、光源51と、光源51の駆動を制御する光源制御部52と、投光光学系53と、を含む。
光源51は、例えばレーザダイオードであり、光源制御部52からの駆動(出射)信号によって発光してパルス光を出射する。
光源制御部52は、光源51によるパルス光の出射タイミングを制御する。光源制御部52は、タイミングテーブルをメモリ4から読み込み、例えば内側可動部23b(光反射面24)の所定の揺動角度(例えば、0度に相当するゲイン)を基準として予め設定されたタイミングで光源51を発光させる。
投光光学系53は、光源51が発したパルス光を好ましい状態(例えば平行光)に変換するものであり、例えばコリメータレンズを含む。
光源部5から出射されたパルス光は、光走査部2の光反射面24で反射される。これにより、光走査装置1の光走査部2が、反射されたパルス光を用いて、対象領域内をリサージュ走査する。この際、上記タイミングテーブルに基づいて光源51を発光させることで、対象領域内に対して予め設定した軌跡(リサージュパターン)を描くようにパルス光が出射される。
受光部6は、光源部5から出射されたパルス光の反射光を受光して検知するものであり、例えばフォトセンサを用いることができる。上述した通り、光源部5からのパルス光は、光走査部2により、対象領域内に対してリサージュパターンを描くように出射される。これらの位置に何らかの物体が存在すれば、光源部5から出射されたパルス光は、存在する物体に応じて反射される。受光部6は、この対象領域内に存在する物体による反射したパルス光を受光する。なお、受光部6は、反射したパルス光を直接受光するものであってもよいし、光走査部2の光反射面24を介して受光するものであってもよい。
測距部7は、光源部5によるパルス光の出射タイミングと、受光部6による反射したパルス光の受光タイミングと、を入力し、両者の時間差(光飛行時間)に基づいてパルス光を反射した物体又は人までの距離を計測する。測距部7による距離の計測は、対象領域内の各計測位置において、光源部5からのパルス光の出射毎に行われ、その計測結果が画像生成部8に出力される。
画像生成部8は、測距部7によって計測された距離に基づいて各計測位置の画素値を決定し、対象領域についての距離画像を例えば光走査部2によるリサージュ走査の一周期毎に生成する。生成される距離画像は、計測された距離毎に色が異なる画像、すなわち、対象領域内の存在する物体については、その距離や奥行きが反映された三次元的な画像とすることができる。この画像生成部8で生成された距離画像は、表示部9に出力される。
表示部9は、例えば液晶画面等のディスプレイを備え、画像生成部8から出力された距離画像を表示する。ユーザは、表示部9に表示される距離画像によって対象領域内に物体が存在するか否かを認識できる。物体が存在する場合には、ユーザは、当該物体の対象領域内における位置、当該物体までの距離、当該物体の形状等も認識することができる。また、距離画像がリサージュ走査周期毎に更新されるので、ユーザは、当該物体の姿勢の変化を認識することができる。
次に、本実施形態の光走査装置1における駆動周波数の変更処理に係る動作について説明する。
図9は、第1駆動周波数及び第2駆動周波数の変更処理の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理に先立って、第1駆動回路31及び第2駆動回路32は、それぞれ周波数変更部35で決定された周波数に基づいて第1駆動信号、第2駆動信号を生成して光走査部2に出力する。ここで、出力された第1駆動信号の周波数及び第2駆動信号の周波数は、前回の変更処理において更新された周波数である。なお、全く更新されていない場合には、第1駆動信号の周波数は、第1共振周波数(第1初期設定値)であり、第2駆動信号の周波数は、第2共振周波数(第2初期設定値)である。
本実施形態では、必要に応じて、駆動周波数の変更、レーザ出射のタイミングの変更、制御パラメータの変更をリサージュ走査周期毎に行うこととする。したがって、以下のフローチャートの処理では、ステップS1〜S5の処理を繰り返すことにより、例えば最新の変更に係る情報をメモリ4の所定の領域に上書きして記憶する。そして、次回のリサージュ走査時に、駆動部3は、最新の変更に係る情報をメモリ4から読み出し、第1、第2共振周波の少なくとも一方が基準領域から外れていれば、駆動周波数の変更、レーザ出射のタイミングの変更、制御パラメータの変更等をした後にリサージュ走査を実行する。以下、具体的に説明する。
ステップS1では、駆動部3は、共振周波数の測定のサブルーチンを実行する。このサブルーチンの詳細については、図10を用いて後述する。このサブルーチンを実行すると、駆動周波数を変更するか否かの情報が得られる。
ステップS2では、駆動部3は、駆動周波数を変更する必要があるか否かを判定する。具体的には、周波数変更部35は、ステップS1の処理に基づいて、フラグがオンに設定されているか否かを判定する。なお、フラグがオンに設定されているとは、後述する第1フラグから第8フラグの何れかがオンに設定されていることを意味する。フラグがオンに設定されている場合には、駆動周波数を変更する必要がありと判定し、ステップS3の処理に進み、フラグがオフに設定されている場合には、駆動周波数を変更する必要がなしと判定し、ステップS1の処理に戻り、共振周波数の測定のサブルーチンを再度繰り返す。
ステップS3では、駆動部3は、駆動周波数の変更を実行する。具体的には、駆動部3は、共振周波数の測定のサブルーチンに基づいて、最新の変更に係る情報をメモリ4から読み出し、第1、第2共振周波の少なくとも一方が基準領域から外れていれば、第1フラグから第8フラグの設定状態に基づいて、変更する駆動周波数の値を設定する。
ステップS4では、駆動部3は、レーザ出射のタイミングを変更する。具体的には、周波数変更部35は、選択したタイミングテーブルをメモリ4から読み出して、レーザ出射のタイミングを設定する。
ステップS5では、駆動部3は、制御パラメータの変更を行う。具体的には、周波数変更部35は、選択したタイミングテーブルに基づいて、クロック数等の制御パラメータの変更を行う。
ここで、周波数変更部35は、第1共振周波数が変動(シフト)することにより基準領域から外れた場合には、第1駆動周波数を第1ずれ量に応じて変更する。また、周波数変更部35は、第2共振周波数が変動(シフト)することにより基準領域から外れた場合には、第2駆動周波数を第2ずれ量に応じて変更する。なお、第1駆動回路31及び第2駆動回路32は、例えば、上述した通り、DDS方式又はPLL方式の周波数シンセサイザを備えているので高分解能での周波数の設定が可能である。つまり、変更された周波数の第1、第2駆動信号を確実に出力することができ、光走査部2を効率的かつ安定して駆動することができる。
次に、共振周波数の測定のサブルーチンについて説明をする。
図10は、共振周波数の測定におけるサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
ステップS10では、駆動部3は、位相差の測定を行う。具体的には、第1ずれ量検出部33は、第1駆動周波数と第1共振周波数(x軸回りの共振周波数)とのずれ量(第1ずれ量)を検出する。第2ずれ量検出部34は、第2駆動周波数と第2共振周波数(y軸回りの共振周波数)とのずれ量(第2ずれ量)を検出する。
ステップS11では、駆動部3は、第1共振周波数と第2共振周波数との少なくとも一方が、基準領域から外れたか否かを判定する。基準領域から外れた場合には、ステップS12に進み、基準領域内であれば、共振周波数の測定のサブルーチンを終了し、図9に示すステップS2の処理に戻る。
ステップS12では、駆動部3は、フラグのオンオフを設定するためのフラグセットの処理を行う。具体的には、駆動部3は、ステップS10の位相差の測定処理に基づいて、第1共振周波数と第2共振周波数との組合せで定まる第1〜第8領域の何れかを決定する。ここで、本実施形態では、図7に示す第1〜第8領域をフラグ(第1〜第8フラグ)に対応付ける。すなわち、駆動部3は、ステップS10の位相差の測定処理で、第1領域であれば第1フラグをオンに設定し、第2領域であれば第2フラグをオンに設定し、以下同様にして、第8領域であれば第8フラグをオンに設定する。なお、例えば、第1共振周波数及び第2共振周波数の変動が第1領域から第2領域に移行した場合には、駆動部3は、第1フラグをオフに設定し、第2フラグをオンに設定する。
つまり、フラグがオンに設定されている場合、第1〜第8フラグの何れかがオンにセットされていることを意味し、一方、フラグ(第1〜第8フラグ)がオフに設定されている場合、第1共振周波数及び第2共振周波数が基準領域内にあることを意味する。ステップS12の処理を終了すると、共振周波数の測定のサブルーチンを終了し、図9に示すステップS2の処理に戻る。
以上より、本実施形態では、例えば、高分解能での周波数の設定が可能であるので、第1、第2共振周波数の変動に応じて第1、第2駆動周波数をそれぞれ追随させて変更することができ、光走査部2による走査軌跡のずれを効率良く抑制できる。したがって、光走査装置1は、光走査部2に対して効率的かつ安定して駆動することができる。
また、本実施形態では、上述した通り、位相差や出力電圧Voをモニタすることにより、駆動周波数と共振周波数との関係をモニタすることができる。これにより、本実施形態では、共振周波数が基準領域から外れた場合であっても、第1フラグ〜第8フラグの設定状態に応じて、第1から第8領域の何れかのタイミングテーブルに変更してリサージュ走査を行えるので、経時変化、温度変化等に強いシステムを提供することができる。
また、本実施形態では、温度変化や経時変化等によって第1共振周波数と第2共振周波数との少なくとも一方が変動しても、タイミングテーブルをリアルタイムで生成させる必要がないので、光走査装置の制御部におけるCPU(Central Processing Unit)の負荷の増大を抑制することができる。
なお、1回のリサージュ走査が終了した際の処理として、より詳細に説明すると以下の通りとなる。上記のフローチャートの処理において、例えば、フラグがオフの設定からオンの設定に変化した場合、駆動部3は、あるフレームの最後の測距点のパルス光を出射し終えた段階で、オンの設定になったフラグに対応するタイミングテーブルのアドレスに参照先を変更する。また、駆動周波数についても、あるフレームの最後の測距点の測定後、駆動周波数を変更する。但し、駆動周波数を変更すると、位相差も変更することになるため、2軸間の位相差が所定の位相関係になるまでの間、パルス光の照射を止める。その後、パルス光の出射を再開することで、タイミングテーブルの変更が可能となる。
次に、以上のような構成を有する光走査装置1を含む光測距装置100の全体的な動作について説明する。
先ず、メインスイッチ等(図示省略)がオンされて光測距装置100が起動すると、駆動部3は、第1駆動信号及び第2駆動信号を光走査部2に出力して光反射面24をx軸回り及びy軸回りに揺動駆動する。また、光源部5からは、タイミングテーブルに基づいてパルス光が出射される。続いて、対象領域には、光走査部2によるリサージュ走査軌跡上の予め設定された各計測位置にパルス光が出射され、測距部6によって当該各計測位置について測距が行われる。そして、対象領域内の全ての計測位置での測距が完了すると画像生成部8によって対象領域についての距離画像が生成され、この生成された距離画像が表示部9に表示される。すなわち、距離画像は、光走査部2によるリサージュ走査の一周期毎に生成される。
より詳細には、駆動部3の第1ずれ量検出部33は、第1共振周波数が変動した場合、第1ずれ量を検出し、駆動部3の第2ずれ量検出部34は、第2共振周波数が変動した場合、第2ずれ量を検出する。つまり、第1ずれ量検出部33は、リサージュ走査周期毎にx軸回りの第1共振周波数を検出し、第2ずれ量検出部34は、リサージュ走査周期毎にy軸回りの第2共振周波数を検出する。駆動部3の周波数変更部35は、第1共振周波数と第2共振周波数との組合せが図7に示す基準領域から外れた場合、第1〜第8領域に応じて、第1駆動周波数を変動した第1共振周波数に一致させ、第2駆動周波数を変動した第2共振周波数に一致させる。これにより、駆動部3は、第1共振周波数及び第2共振周波数で駆動できるので、二次元ガルバノミラー20に対して効率的な揺動駆動を実行することができる。
そして、駆動部3は、一致させた第1、第2駆動周波数に基づいて、適切なタイミングテーブルを参照して光源51によるパルス光の出射タイミングを設定する。
このような処理を行うのは、第1駆動周波数を変動した第1共振周波数に一致させ、第2駆動周波数を変動した第2共振周波数に一致させても、出射タイミングを調整しないと、例えば、各計測位置でリサージュ走査するパルス光の走査幅にずれが生じる場合が発生するからである。そこで、駆動部3は、走査幅のずれを各計測位置で許容範囲内に抑制できるように、出射タイミングを設定する。但し、第1共振周波数と第2共振周波数との比は、効率的な揺動駆動の観点から、例えば3:1程度が保つことが好ましい。
これにより、光走査装置1は、光走査部2による走査幅のずれを各計測位置で許容(誤差)範囲内に抑制することができる。したがって、光測距装置100は、対象領域における各計測位置で安定した測距を行うことができる。
なお、以上では本発明の一実施形態として光測距装置について説明したが、本発明の他の実施形態として光走査部2及び駆動部3を含む光走査装置として構成することができることはいうまでもない。この場合には、別体で構成された光源から光反射面24に光が入力され、当該光走査装置はこの入力された光を対象領域内でリサージュ走査できる。
次に、上記実施形態の変形例について説明をする。上記実施形態では、内側可動部23bのx軸回り及びy軸回りの揺動角度信号を、ピエゾ抵抗素子で構成したブリッジ回路の出力電圧で検出した。
しかし、これに限るものではなく、変形例としては、例えば、特開2004−78130号公報や特開2004−242488号公報に記載に基づいて、ピエゾ抵抗素子で構成したブリッジ回路の出力電圧以外の信号を、内側可動部23bのx軸回り及びy軸回りの揺動角度信号として検出してもよい。この場合、変形例では、第1駆動コイル25a及び第2駆動コイル25bに発生する逆起電力を検出し、x軸回り及びy軸回りの揺動角度信号を求めてもよい。但し、共振周波数と一致する周波数を有する駆動信号で光走査部2が駆動されると、駆動信号と内側可動部23bの揺動角度信号(逆起電力信号)との位相差は、0度になる。
また、変形例では、内側可動部23bの揺動角度信号を用いることなく、光走査部2又はその近傍の温度に基づいて第1ずれ量及び第2ずれ量を検出するようにしてもよい。例えば、変形例では、光走査部2又はその近傍の温度を検出する温度センサを設けてもよい。すなわち、変形例では、x軸回り及びy軸回りのそれぞれについて光走査部2又はその近傍の温度と共振周波数とが対応付けられた「温度−第1共振周波数テーブル」及び「温度−第2共振周波数テーブル」参照をメモリ4に記憶させておく。
このようにすれば、駆動部3は、温度センサの検出結果に基づいて、温度−第1共振周波数テーブルを参照することにより、第1駆動信号の周波数と第1共振周波数との第1ずれ量(換言すれば、第1共振周波数の温度変化に伴うシフト量)を検出(算出)することができる。また同様に、駆動部3は、温度センサの検出結果に基づいて、温度−第2共振周波数テーブルを参照することにより、第2駆動信号の周波数と第2共振周波数との第2ずれ量(換言すれば、第2共振周波数の温度変化に伴うシフト量)を検出(算出)することができる。
また、上記実施形態では、第1駆動信号の周波数と第1共振周波数との第1ずれ量及び第2駆動信号の周波数と第2共振周波数との第2ずれ量を検出しているが、何れか一方のみを検出するように構成してもよい。好ましくは、高速で揺動駆動されるx軸回りに関するずれ量のみ、すなわち、第1駆動信号の周波数と第1共振周波数との第1ずれ量のみを検出するようにする。
また、上記実施形態では、光走査部として電磁駆動式の二次元ガルバノミラーを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電磁駆動式、静電方式、圧電方式、熱方式等の各種の駆動方式で光反射面を有する可動部を揺動駆動する構成の光走査部にも適用することができる。また、本件開示の技術を、一次元ガルバノミラーに適用してもよい。
また、上記実施形態では、複数のタイミングテーブルを設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基準領域のテーブルを設定しておき、共振周波数がずれた場合に、基準領域のタイミングテーブルに基づいて、ずれ量に応じたタイミングテーブルを生成するようにしてもよい。
100…光測距装置、2…光走査部、3…駆動部、4…メモリ、5…光源部、6…受光部、7…測距部、8…画像生成部、9…表示部、20…二次元ガルバノミラー(光走査部)、21…固定部、22a,22b…第1トーションバー、22c,22d…第2トーションバー、23a…外側可動部、23b…内側可動部、25a…第1駆動コイル、25b…第2駆動コイル、31…第1駆動回路、32…第2駆動回路、33…第1ずれ量検出部、34…第2ずれ量検出部、35…周波数変更部、51…光源、52…光源制御部、53…投光光学系

Claims (5)

  1. 光反射面を有する可動部が第1、第2駆動周波数によって互いに直交する第1、第2軸回りに揺動され、光源から出射されたパルス光をリサージュ走査する光走査装置であって、前記第1駆動周波数を前記第1軸回りの第1共振周波数に一致させ、前記第2駆動周波数を前記第2軸回りの第2共振周波数に一致させ、一致させた前記第1及び前記第2駆動周波数に基づいて前記光源による前記パルス光の出射タイミングを設定する、光走査装置。
  2. それぞれが前記第1駆動周波数と前記第2駆動周波数との組合せに応じて定まる区分毎に予め設定された前記出射タイミングの情報を含む複数の設定テーブルを有し、
    一致させた前記第1駆動周波数及び前記第2駆動周波数に応じて複数の前記設定テーブルの何れか一つを選択し、選択した前記設定テーブルに基づいて前記光源による前記パルス光の出射タイミングを設定する、請求項1に記載の光走査装置。
  3. リサージュ走査周期毎に前記第1軸回りの前記第1共振周波数及び前記第2軸回りの前記第2共振周波数を検出し、前記第1駆動周波数を検出された前記第1軸回りの前記第1共振周波数に一致させ、前記第2駆動周波数を検出された前記第2軸回りの前記第2共振周波数に一致させる、請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 光反射面を有する可動部に向かってパルス光を出射する光源と、
    前記可動部が第1、第2駆動周波数によって互いに直交する第1、第2軸回りに揺動され、前記光源から出射された前記パルス光をリサージュ走査する光走査部と、
    前記第1駆動周波数を前記第1軸回りの第1共振周波数に一致させ、前記第2駆動周波数を前記第2軸回りの第2共振周波数に一致させ、一致させた前記第1及び前記第2駆動周波数に基づいて前記光源による前記パルス光の出射タイミングを設定する制御部と、
    を備える、光走査装置。
  5. それぞれが前記第1駆動周波数と前記第2駆動周波数との組合せに応じて定まる区分毎に予め設定された前記出射タイミングの情報を含む複数の設定テーブルを有し、
    前記制御部は、一致させた前記第1駆動周波数及び前記第2駆動周波数に応じて複数の前記設定テーブルの何れか一つを選択し、選択した前記設定テーブルに基づいて前記光源による前記パルス光の出射タイミングを設定する、請求項4に記載の光走査装置。
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