JP2016156414A - 電磁ブレーキ装置およびエレベータ - Google Patents

電磁ブレーキ装置およびエレベータ Download PDF

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智久 早川
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Abstract

【課題】簡易な構造によって、制動時の応答性を向上させた電磁ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】第一の付勢部11によりブレーキパッド14を、被制動体に押し付ける第一の可動子101とは反対側に設けられ、ブレーキパッドを被制動体に押しつける作用をもたない第二の可動子102と、第二の付勢部15とによって、制動開始時に、第一の可動子101が固定子8から離れると同時、もしくは先に、第二の可動子102が固定子8から離間する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁ブレーキ装置およびそれを用いたエレベータに関する。
一般に、エレベータの乗りかごを昇降させるための巻上機や制御装置、および乗りかごの過速度を検出する調速機は、建物の上部に設けられた機械室に設置されている。しかし、昇降行程が短く、乗りかごの昇降速度が比較的遅いエレベータにおいては、機械室を持たない機械室レスエレベータも普及している。
機械室レスエレベータの場合、従来機械室に配置されていた巻上機、制御装置などの機器を昇降路内に配置する。ここで、昇降路内のスペースは限られており、巻上機の形状、設置方法は様々である。たとえば、昇降路の最下部または最上部で乗りかご断面に巻上機が重なるように配置するもの、あるいは乗りかご断面に巻上機が重ならないように配置するものがある。通常、乗りかごと昇降路との隙間は数百mm程度しかないため、その隙間に巻上機を設置するためには偏平形状の巻上機が必要であり、いわゆる薄型巻上機が使用される。
上記薄型巻上機に関しては、ブレーキドラムにライニングを押し付ける直動式の電磁ブレーキ装置が広く採用されている。たとえば、エレベータの巻上機において、ブレーキドラム外周面を押圧して制動する電磁ブレーキ装置として、特許文献1に記載のものがある。また、エレベータ巻上機において、ブレーキドラムの内面を押圧して制動する電磁ブレーキ装置としては、特許文献2に記載のものがある。また、ディスク式の電磁ブレーキ装置に関するものとしては、特許文献3に記載のものがある。
特許文献1、2、3の電磁ブレーキでは、非常制動時に電気回路の接点を開放して電源を遮断することで電流を減少させることでブレーキを開放して制動力を得ている。制動力は、「制動力=制動ばね力−電磁力」の関係にあるので、制動時に制動力が十分にブレーキドラムに伝わるには電磁力が十分に減少する必要がある。しかし、電源の遮断により、磁極面の磁束が変化することで発生する渦電流の影響により、電磁力の減少に長時間を要するため制動力の伝達の応答性が低下する。
そこで、応答性向上を目的とした電磁ブレーキ装置として、特許文献4に記載のものがある。特許文献4では、制動指令を受けたら、すなわち、電源が遮断されたら、ブレーキ電磁石よりも時間応答性が速く、ブレーキ電磁石の制動動作開始前にブレーキ電磁石の電磁力を低減させるための動作アシスト手段を備えることが記載されている。
ここで、特許文献4には、動作アシスト手段として3種類の方式が記載されている。第1の方式の動作アシスト手段は、固定鉄心内に設けられ、可動鉄心が固定鉄心から離れる方向に移動するように可動鉄心に反力を与えるための圧電素子によって構成され、この圧電素子によってブレーキ電磁石が制動動作を開始する前に、ブレーキ電磁石の固定鉄心と可動鉄心との間の空隙を広げるように動作する。第2の方式の動作アシスト手段は、可動鉄心が固定鉄心から離れる方向に移動するように可動鉄心に反力を与えるためのものであって、ブレーキ電磁石よりも小さい小型電磁石によって構成され、この小型電磁石によってブレーキ電磁石が制動動作を開始する前に、ブレーキ電磁石の固定鉄心と可動鉄心との間の空隙を広げるように動作する。第3の方式の動作アシスト手段は、ブレーキ電磁石よりも小さい小型電磁石から構成され、この小型電磁石によって、ブレーキ電磁石が制動動作を開始する前に、小型電磁石に設けられた可動鉄心によってブレーキ電磁石の固定鉄心と可動鉄心とを接続し、ブレーキ電磁石の固定鉄心と可動鉄心の磁束を小型電磁石の可動鉄心にバイパスさせるように動作する。
国際公開WO2011/004468号公報 特開2002−284486号公報 国際公開WO2010/143298号公報 特開2008−286333号公報
しかしながら、特許文献4に記載の動作アシスト手段は、圧電素子または小型電磁石によって構成されているため、何れも動作アシスト手段を駆動するための電圧を別途印加する必要があり、構成が複雑化するという問題がある。さらに、小型電磁石を用いる場合は、従来の電磁ブレーキ装置の構成要素の外側に、これらと離間して別途設ける必要があるという問題もある。
本発明の目的は、簡易な構造によって制動時の応答性を向上させた電磁ブレーキ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の電磁ブレーキ装置は、例えば、被制動体と、前記被制動体に押圧されるブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを前記被制動体から離間させるコイル及び固定子により構成された電磁石とを備えた電磁ブレーキ装置において、前記ブレーキパッドと連結され前記ブレーキパッドを前記被制動体に押し付ける第一の可動子と、前記第一の可動子と前記固定子との間に配置され前記第一の可動子を前記固定子から離間させる力を付勢することで前記ブレーキパッドを前記被制動体に押し付ける力を付勢する第一の付勢部と、前記固定子の前記第一の可動子とは反対側に配置され前記ブレーキパッドを前記被制動体に押しつける作用をもたない第二の可動子と、前記第二の可動子と前記固定子との間に配置され前記第二の可動子を前記固定子から離間させる力を付勢する第二の付勢部とを有し、制動開始時に、前記第一の可動子が前記固定子から離れると同時、もしくは先に、前記第二の可動子が前記固定子から離間することを特徴とする。
また、本発明のエレベータは、例えば、前記電磁ブレーキ装置を備えた巻上機と、前記巻上機によって昇降される乗りかごとを有することを特徴とする。
本発明によれば、第一の可動子とは反対側に設けられた第二の可動子と第二の付勢部とによって、制動開始時に、第一の可動子が固定子から離れると同時、もしくは先に、第二の可動子が固定子から離間するので、制動時に形成される磁気回路の磁気抵抗を増大させ、磁気回路を流れる磁束の時定数を小さくすることができ、電磁力が十分に小さくなるまでの時間を短縮できるので、制動時の応答性を向上することができる。また、第一の可動子とは反対側に設けられた第二の可動子と第二の付勢部を追加するという簡易な構造によってこれを実現できる。
本発明の実施例1の電磁ブレーキ装置を示す断面図。 実施例1の電磁ブレーキ装置の動作と磁気回路の磁路を説明する断面図。 実施例1と従来例の電磁力と時間の関係(磁界解析結果)を示す図。 本発明の実施例2の電磁ブレーキ装置の動作と磁気回路の磁路を説明する断面図。 本発明の実施例3の電磁ブレーキ装置を示す断面図。 実施例3の電磁ブレーキ装置の動作を説明する断面図。 実施例3の電磁ブレーキ装置の動作を説明する断面図。 本発明が適用されるエレベータの一例を説明する斜視図。 従来の電磁ブレーキ装置の平面図および断面図。 従来の電磁ブレーキ装置の動作を説明する断面図。 従来例の電磁ブレーキ装置の動作と磁気回路の磁路を説明する図。
本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。尚、各図および各実施例において、同一又は類似の構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。
図8は、本発明が適用されるエレベータの一例を説明する斜視図である。図8では、機械室レスエレベータを例に説明する。エレベータは、電磁ブレーキ装置4を備えた巻上機3と、巻上機3によって昇降される乗りかご1とを有する。乗りかご1は、巻上機3の鋼車6に巻き掛けられた複数本からなるロープ5を介して昇降動作する。鋼車6は図示しない駆動装置の軸と直結されており、駆動装置によって駆動される。被制動体であるブレーキドラム7は鋼車6と直結しており、ブレーキドラム7を電磁ブレーキ装置4で制動することにより、乗りかご1の動作を制御する。2は釣り合い錘である。
まず、本発明の実施例1の電磁ブレーキ装置を説明する前に、従来の電磁ブレーキ装置の構造を説明する。図9は、従来の電磁ブレーキ装置の平面図および断面図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)のA−A線断面図である。この図9を用いて無励磁作動型ブレーキ装置の構造を説明する。
図9において、電磁ブレーキ装置4は、磁性体からなる固定子8および可動子9、コイル10、ばね11、調整ボルト12a、12bを有する隙間調整機構、ブレーキシュー13、ブレーキパッド14を備えている。ばね11はあらかじめ自由長から圧縮した状態で取り付けられている。また、コイル10及び固定子8により電磁石が構成されている。
図10は、従来の電磁ブレーキ装置の動作を説明する断面図である。
図10(a)は電磁ブレーキ装置4が巻上機3を制動している状態を示す。制動状態では、制動時はばね11の押圧力が可動子9を介してブレーキパッド14をブレーキドラム7に押し付けることで鋼車6を制動している。
図10(b)は非制動時の状態を示している。非制動時には、コイル10に電流を印加することで固定子8を磁化する。固定子8が磁化されることで可動子9は固定子8側へ吸引されブレーキパッド14はブレーキドラム7から離間され、押圧力が解除される。
上記に示すように、制動動作はばね11により機械的に実行され、制動力の解除は電気的に行われる。このように、停電などにより電源の供給が絶たれた場合には乗りかご1が停止する、フェールセーフ動作を実現している。
図1は、本発明の実施例1の電磁ブレーキ装置を示す断面図である。実施例1の電磁ブレーキ装置4の基本構成は従来の無励磁作動型ブレーキ装置と同様であるが、図1に示すように固定子8を挟むように二つの可動子101、102を有する。ブレーキドラム7と固定子8との間に位置する可動子を第一の可動子101、固定子8を挟んで他方側(固定子8の第一の可動子101とは反対側)に位置する可動子を第二の可動子102とする。また、第一の可動子101には、固定子8から離れる方向で、かつ制動方向に力を付勢するばね11を有する。すなわち、実施例1の電磁ブレーキ装置4は、被制動体であるブレーキドラム7と、被制動体に押圧されるブレーキパッド14と、ブレーキパッド14を被制動体から離間させるコイル10及び固定子8により構成された電磁石とを備えるとともに、ブレーキパッド14と連結されブレーキパッド14を被制動体に押し付ける第一の可動子101と、第一の可動子101と固定子8との間に配置され第一の可動子101を固定子8から離間させる力を付勢することでブレーキパッド14を被制動体に押し付ける力を付勢する第一の付勢部であるばね11とを有している。
一方、第二の可動子102と固定子8との間には、第二の可動子102を固定子8から離間させる力を付勢する第二の付勢部であるばね15(15a、15b)を有する。尚、第二の可動子102は、ブレーキパッド14を被制動体に押しつける作用はもたない。
図2は、本発明の実施例1の電磁ブレーキ装置の動作と磁気回路の磁路を説明する断面図である。図2(a)が制動開放状態で、(a)、(b)、(c)の順に制動動作へ状態が遷移する様子を示している。制動開始時には、制動開放状態(図2(a))から電源が遮断され、電磁力が低下し、第二の可動子102に作用するばね15の付勢力が電磁力を上回ることで、第二の可動子102が固定子8から離間する(図2(b))。続いて、もしくは第二の可動子102の動作と略同時に、第一の可動子101に働く電磁力がばね11の付勢力を下回ることで、第一の可動子101が制動方向へ動作する(図2(c))。
次に、実施例1の作用について説明する。実施例1では、図2に示すように、磁気回路を流れる磁束の流れは、点線の矢印で示される磁路17a、17b、17cのように変化する。図2(a)における磁路17aは、固定子8、第一の可動子101、第二の可動子102を通過する。次に、図2(b)の状態では、第二の可動子102が固定子8から離間することで空隙が発生するので、磁路17bは、固定子8の内部でコイル10の上側を通過する磁路と、固定子8内から空隙を通って第二の可動子102を通り再び空隙を通って固定子8内に戻る磁路の2つに分かれる。このときの磁気抵抗は、磁路が第二の可動子側の空隙を通過することから、図2(a)の磁路17aの磁気抵抗に比べて大きくなる。さらに、図2(c)の状態になると、第一の可動子101側にも固定子8との間に空隙ができ、その結果、磁気抵抗もさらに大きくなる。
これに対して、図11は、従来例の電磁ブレーキ装置の動作と磁気回路の磁路を説明する図であり、図11(a)は図10(b)の状態と同じであり、図11(b)は図10(a)の状態と同じである。図11(b)に示すように、従来構造の磁気回路の磁路18は、固定子8内から空隙を通って可動子9を通り再び固定子8内に戻る経路となる。
また、図2(d)は、第一の可動子101の方が第二の可動子102よりも先に固定子8から離間した状態を示しており、磁気回路の磁路17dは、従来例の図11(b)と類似した状態となる。仮に、図2における固定子8の厚さと第二の可動子102の厚さとの合計が図11(b)の固定子8の厚さと同じであれば、図2(d)と図11(b)は等価な状態となり、磁気抵抗も同じになる。尚、図2(d)の状態の磁気抵抗は、第一の可動子101側の空隙を通過するため、図2(a)の状態の磁気抵抗よりも大きい。
ここで、磁気抵抗が大きいと、磁束の変化の時定数Tが小さくなり、磁束の応答性がよくなる。そして、電磁力は流れる磁束の2乗に比例することから、磁束の応答性が向上することで電磁力の低減する時間を短縮することができる。その結果、仮に、図2における固定子8の厚さと第二の可動子102の厚さとの合計が図11(b)の固定子8の厚さと同じであると仮定すると、図2(b)の状態では、従来の図11(b)や、先に第一の可動子101の方が離間する図2(d)に比べ、第一の可動子101が固定子8から速く離間することができ、ブレーキの応答性がよくなる。また、図2(c)のように第一の可動子101が固定子8から離間した後の過渡状態においても、第一の可動子101に作用する電磁力の低減する時間が短いことから、全体としてブレーキの応答性がよくなる。
図3は、実施例1と従来例の電磁力と時間の関係(磁界解析結果)を示す図である。図2における固定子8の厚さと第二の可動子102の厚さとの合計が図11(b)の固定子8の厚さと同じであるという条件で、実施例1は図2(c)の状態で空隙の大きさを固定し、従来構造は図11(b)において空隙を図2(c)の第一の可動子101側と同じ大きさに固定し、時間ゼロ時の電磁力を1とし、時間0.05秒の時点で電磁石への給電を遮断した場合における電磁力の変化をシミュレーションで解析した結果である。図3から、従来構造よりも実施例1の方が電磁力が早く低減することがわかる。その結果、制動開始時においてブレーキの応答性がよくなるという効果が得られる。
次に、制動開放状態へ移行する場合について説明する。制動解放時には、図2の(c)、(b)、(a)の順に状態を遷移させてもよいが、その場合、図2(d)に比べて磁気抵抗が大きいため、電磁力の応答が遅く、制動解放に時間がかかるという新たな問題が発生する。応答時間が許容範囲であれば問題ないが、許容できない場合、応答を早めるために制動開放時に大きな起磁力が必要になり、電磁ブレーキ装置4が大型化することとなってしまう。
そこで、実施例1では、制動開放時には、図2の(c)、(d)、(a)の順に状態を遷移させる、すなわち、電磁石により第一の可動子101と第二の可動子102とが固定子8に吸引されるとともに、第二の可動子102の方が第一の可動子101よりも先に固定子8に当接するようにすることが望ましい。これにより、磁気抵抗を従来の図11(b)に近い状態まで低減し、制動解放時の応答性を従来並みに維持することができる。
尚、制動開始時と制動解放時のそれぞれにおいて、第一の可動子101と第二の可動子102とをどのようなタイミングで動作させるか、すなわち、どちらを先に動作させるかは、ばね11、15の付勢力や、間隙の大きさや、コイル10と第二の可動子102との間の固定子8の磁性体の厚さなど様々な要因が関連するが、基本的には、ばね11、15の付勢力を適切に設定することで動作タイミングの設定が可能である。したがって、制動開始時には図2の(a)、(b)、(c)の順に遷移させ、制動解放時には図2の(c)、(d)、(a)の順に遷移させるように設定することも可能である。ここで、ばね11の付勢力はエレベータの仕様から必要な制動力を発生させるのに必要な設定値がある程度決まってしまい設定の自由度は小さい。一方で、ばね15の付勢力は、第二の可動子102がブレーキパッド14を被制動体に押しつける作用をもたないことから、過渡応答終了後の制動力への影響はないため、設定の自由度が大きい。
以上説明したように、実施例1によれば、簡易な構造によって制動時の応答性を向上させることができる。また、制動解放時の動作を適切に設定した場合には、制動解放時の応答性の低下を抑えることもできる。
図4は本発明の実施例2の電磁ブレーキ装置の動作と磁気回路の磁路を説明する断面図である。実施例2において、実施例1と異なる点は、固定子8の、コイル10と第二の可動子102との間の領域に、例えば非磁性体バー20などの非磁性体を設けたことである。
図4(a)、図4(b)、図4(c)はそれぞれ図2(a)、図2(b)、図2(c)に対応する図であり、図4(c)において、磁路19は、非磁性体バー20によって固定子8内を通らず、空隙を開始して第二の可動子102を通る経路のみとなる。その結果、実施例1の場合に比べて制動開始時の磁気抵抗を大きくでき、さらに応答性が向上する。その他については基本的に実施例1と同じであるため説明を省略する。
図5は、本発明の実施例3の電磁ブレーキ装置を示す断面図である。実施例1、2では、被制動体はブレーキドラムであり、回転軸と垂直な方向に押し付けることで制動力を発生していた。これに対し、実施例3は、被制動体としてブレーキディスク22を挟圧することにより制動する構造である。
図5において23a、23bはブレーキパッド、13a、13bはブレーキシュー、30は摺動ピン、25はボディ、21は固定部、28は固定部21に固定される規制部材である。図5に示すようにブレーキディスク22を挟み込むようにブレーキパッド23a、23bが配置され、一方は第一の可動子101に、もう一方はボディ25に連結ピン24により支持されている。さらにボディ25は、ボルト26によって、コア31に連結されている。尚、コア31は、実施例1、2における固定子8に相当する。
続いて、実施例3の動作を図5、6、7を用いて説明する。図5は制動解放状態で、図2(a)の状態に相当し、図6は制動開始後の遷移状態で、図2(b)の状態に相当し、図7は制動状態で、図2(c)の状態に相当する。基本的な部分の動作および作用効果は実施例1と同様であるため説明を省略する。また、実施例2の非磁性体バー20の構成を実施例3に適用してもよい。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、これまでの各実施例で説明した構成はあくまで一例であり、本発明は、技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。また、それぞれの実施例で説明した構成は、互いに矛盾しない限り、組み合わせて用いても良い。
1・・・乗りかご
2・・・釣り合い錘
3・・・巻上機
4・・・電磁ブレーキ装置
5・・・ロープ
6・・・鋼車
7・・・ブレーキドラム
8・・・固定子
9・・・可動子
10・・・コイル
11・・・ばね
12a、12b・・・調整ボルト
13、13a、13b・・・ブレーキシュー
14・・・ブレーキパッド
15、15a、15b・・・ばね
17a、17b、17c、17d・・・実施例1の磁気回路の磁路
18・・・従来構造の磁気回路の磁路
19・・・実施例2の磁気回路の磁路
20・・・非磁性体バー
21・・・固定部
22・・・ブレーキディスク
23a、23b・・・ブレーキパッド
24・・・連結ピン
25・・・ボディ
26・・・ボルト
27・・・弾発部材
28・・・規制部材
29・・・軸受け
30・・・摺動ピン
31・・・コア
101・・・第一の可動子
102・・・第二の可動子

Claims (7)

  1. 被制動体と、前記被制動体に押圧されるブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを前記被制動体から離間させるコイル及び固定子により構成された電磁石とを備えた電磁ブレーキ装置において、
    前記ブレーキパッドと連結され前記ブレーキパッドを前記被制動体に押し付ける第一の可動子と、前記第一の可動子と前記固定子との間に配置され前記第一の可動子を前記固定子から離間させる力を付勢することで前記ブレーキパッドを前記被制動体に押し付ける力を付勢する第一の付勢部と、前記固定子の前記第一の可動子とは反対側に配置され前記ブレーキパッドを前記被制動体に押しつける作用をもたない第二の可動子と、前記第二の可動子と前記固定子との間に配置され前記第二の可動子を前記固定子から離間させる力を付勢する第二の付勢部とを有し、
    制動開始時に、前記第一の可動子が前記固定子から離れると同時、もしくは先に、前記第二の可動子が前記固定子から離間することを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  2. 請求項1において、制動解放時に、前記電磁石により前記第一の可動子と前記第二の可動子とが前記固定子に吸引されるとともに、前記第二の可動子の方が前記第一の可動子よりも先に前記固定子に当接することを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  3. 請求項1において、前記固定子の、前記コイルと前記第二の可動子との間の領域に、非磁性体を設けることを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  4. 請求項1において、前記第一の付勢部と前記第二の付勢部とがばねであることを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  5. 請求項1において、前記被制動体はブレーキドラムであることを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  6. 請求項1において、前記被制動体はブレーキディスクであることを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  7. 請求項1から6の何れかの電磁ブレーキ装置を備えた巻上機と、前記巻上機によって昇降される乗りかごとを有することを特徴とするエレベータ。
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