JP2016156049A - 円筒形スパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents

円筒形スパッタリングターゲットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円筒形状のセラミックス焼結体からなるターゲット材と、金属製のバッキングチューブとの接合に際し、当該セラミックス焼結体に割れを生じさせることなく、円筒形スパッタリングターゲットを製造して提供する。
【解決手段】円筒形セラミックス焼結体2a,2bからなるターゲット材2の中空部にバッキングチューブ3を同軸に配置し、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5に接合層を形成して円筒形スパッタリングターゲット1を製造する際に、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5に溶融した接合材を流し込んだ後に、ターゲット材2及び接合材を接合材の融点以上の温度に保持しながらバッキングチューブ3を冷却し、冷却したバッキングチューブ3により接合材の熱を外部に放出して冷却し、接合材を固化して接合層を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置によるスパッタリングに使用される、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法に関する。
従来から、スパッタリングターゲットとしては、平板状のターゲット材をバッキングプレートに接合した平板形スパッタリングターゲットが一般的に利用されている。平板形スパッタリングターゲットを使用して、マグネトロンスパッタリング法によりスパッタリングを行った場合におけるターゲット材の使用効率は、20%〜30%に留まっている。その理由は、マグネトロンスパッタリング法では磁場によってプラズマをターゲット材の特定箇所に集中して衝突させるため、ターゲット材の表面の特定箇所にエロージョン(erosion)が進行する現象が起こり、ターゲット材の最深部がバッキングプレートまで達したところで、ターゲット材の寿命となってしまうためである。
この問題に対して、スパッタリングターゲットを円筒形にすることで、ターゲット材の使用効率を上げることが提案されている。この方法は、円筒形のバッキングチューブと、その外周部に形成された円筒形のターゲット材とからなる円筒形スパッタリングターゲット(以下、単に「円筒形ターゲット」と呼称する場合がある。)を用い、バッキングチューブの内側に磁場発生設備等を設置して、円筒形ターゲットを回転させながらスパッタリングを行うものである。この方法により、ターゲット材の使用効率を60%〜70%にまで高めることができるとされている。
また、スパッタリング時に円筒形ターゲットの割れや剥離等が発生しないバッキングチューブとターゲット材との接合方法として、円筒形基材と円筒形ターゲット材との間に空隙層を設けて半田で接合する方法(例えば、特許文献1参照。)や、複数の円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合する際に、円筒形ターゲット材同士の接続部に所定幅の間隙を設ける方法(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。
しかしながら、これらの方法では、例えば、バッキングチューブとターゲット材との間の空間に、低融点半田等の接合材を注入して接合層を形成する場合に、空間の幅が1mm程度と狭いため、円筒形ターゲットの端部から接合材を注入する際に空気を取り込み、巣(鬆)が入ったり、ひけが生じたりして、均一な接合層を得ることは容易ではなく、それが原因で円筒形ターゲットに割れが発生する。
この問題を解決するために、セラミックス円筒形ターゲット材と円筒形基材とにより形成されたキャビティに溶融状態の接合材(溶融材)を充填し、円筒軸方向の一端より冷却を開始し、他端に向けて接合材を順次冷却する方法(例えば、特許文献3参照。)が開示されている。
しかしながら、一般に金属が冷却固化する際には、その金属において体積収縮による押し湯効果が発揮される範囲は限定的である。従って、円筒形ターゲットにおける溶融材の冷却についても同様に考えられ、溶融材の引っ張り効果があったとしても、径方向のクリアランス厚みの5倍程度であり、最後に冷却される溶融材の最上部でしか押し湯の効果が得られない。
特開2008−184627号公報 特開2008−184640号公報 特開2010−018883号公報
また、特許文献3に記載の方法では、円筒形基材(金属製バッキングチューブ)の内側から冷却するようなことを行っておらず、最外部であるターゲット材から冷却されるため、まずターゲット材の径が小さくなる。その際に、接合材はまだ溶融状態にあるため、ターゲット材の収縮に追従する。しかしながら、特許文献3では、次のステップで接合材が固化し、バッキングチューブの収縮が開始されると、ターゲット材と接合材を内側(バッキングチューブ側)に引っ張る力が作用し、ターゲット材に割れが発生する虞がある。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、円筒形状のセラミックス焼結体からなるターゲット材と、金属製のバッキングチューブとの接合に際し、当該セラミックス焼結体に割れを生じさせることなく、円筒形スパッタリングターゲットを製造して提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、セラミックス焼結体の冷却時の割れについて、鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者らは、低融点半田等の接合材及び円筒形状のセラミックス焼結体を加熱保持した状態で金属製のバッキングチューブのみを冷却することで、セラミックス焼結体の冷却時の割れを防止できるとの知見を得た。本発明は、この知見に基づき完成されたものである。
即ち、上記目的を達成するための本発明に係る円筒形スパッタリングターゲットの製造方法は、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材の中空部にバッキングチューブを同軸に配置し、ターゲット材とバッキングチューブとの間隙に接合層を形成して円筒形スパッタリングターゲットを得る円筒形スパッタリングターゲットの製造方法であって、ターゲット材とバッキングチューブとの間隙に溶融した接合材を流し込んだ後に、ターゲット材及び接合材を接合材の融点以上の温度に保持しながらバッキングチューブを冷却し、冷却したバッキングチューブにより接合材の熱を外部に放出して冷却し、接合材を固化して接合層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、ターゲット材とバッキングチューブとの間隙に溶融した接合材を流し込んだ後に、ターゲット材及び接合材を接合材の融点以上の温度に保持しながらバッキングチューブを冷却することで、バッキングチューブを先に冷却することができる。そして、本発明では、冷却したバッキングチューブにより溶融した接合材の熱を外部へ放出し、当該接合材を冷却固化して接合層を形成することができる。
本発明では、上述した通り、接合層の形成時に溶融した接合材よりも先にバッキングチューブを冷却することができるので、まずバッキングチューブの径が小さくなる。しかしながら、接合層の形成時において、溶融状態の接合材は、外側(ターゲット材側)に引っ張られた状態で固化するため、外側からの力により潰され易い状態の接合層が形成される。そのため、次のステップでターゲット材(円筒形セラミックス焼結体)が冷却されて収縮した際には、接合層が潰れてターゲット材には力学的なストレスを与え難くなる。
その結果、本発明では、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材及びバッキングチューブの熱収縮によるセラミックス焼結体の割れを防ぎ、歩留まりよくスパッタリングターゲットを製造することができる。
本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法により得られた円筒形スパッタリングターゲットの一形態を示す概略図であって、中心軸を含む面で切断した断面図である。 本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法の一形態を説明するための模式図であって、中心軸を含む面で切断した断面図である。 本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法の一形態を説明するための模式図であって、中心軸を含む面で切断した断面図である。 本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法の一形態を説明するための模式図であって、中心軸を含む面で切断した断面図である。
本発明を適用した具体的な実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)について、以下に示した項目の通り、円筒形スパッタリングターゲット及びその製造方法に分けて、図面を参照してそれぞれ詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。
1.円筒形スパッタリングターゲット
1−1.円筒形スパッタリングターゲットの概要
1−2.ターゲット材
1−3.バッキングチューブ
1−4.接合層
1−5.浸透探傷検査
2.円筒形スパッタリングターゲットの製造方法
2−1.円筒形スパッタリングターゲットの製造方法の概要
2−2.各部材の配置
2−3.接合層の形成
[1.円筒形スパッタリングターゲット]
<1−1.円筒形スパッタリングターゲットの概要>
本実施の形態に係る円筒形スパッタリングターゲット(以下、単に「スパッタリングターゲット」と呼称する。)は、図1に示すように、円筒形のターゲット材2が円筒形のバッキングチューブ3の外周部に設置され、ターゲット材2とバッキングチューブ3とが接合層4を介して接合されたものである。より詳細には、スパッタリングターゲット1は、ターゲット材2の中空部にバッキングチューブ3を同軸に配置し、これらの中心軸が一致した状態で接合されたものである。
スパッタリングターゲット1のサイズは、その材質や顧客の要望等に応じて適宜変更することができ、特に限定されるものではない。例えば、外径が100mm〜200mm、内径が80mm〜180mm、全長が50mm〜200mmの円筒形セラミックス焼結体をターゲット材2として用いた場合には、ターゲット材2を単独で用いる場合、分割して用いる場合、複数で用いる場合等があり、ターゲット材2の使用態様によりスパッタリングターゲット1のサイズが適宜決定される。
<1−2.ターゲット材>
ターゲット材2は、円筒形セラミックス焼結体からなるものである。ターゲット材2として使用することができる円筒形セラミックス焼結体は、用途等に応じて適宜決定され、特に限定されることはない。円筒形セラミックス焼結体としては、例えば、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びチタン(Ti)から選択される少なくとも1種を主成分とする酸化物等から構成される焼結体を使用することができる。
円筒形セラミックス焼結体としては、特に、酸化インジウムを主成分とする焼結体、具体的には、スズを含有する酸化インジウム(ITO)、セリウム(Ce)を含有する酸化インジウム(ICO)、ガリウム(Ga)を含有する酸化インジウム(IGO)、ガリウム及び亜鉛を含有する酸化インジウム(IGZO)等や、アルミニウムを含有する酸化亜鉛(AZO)等から構成される焼結体が、ターゲット材2として好適に利用される。
ターゲット材2は、その内周面に、接合層4を形成する接合材との濡れ性を改善するためのインジウムやインジウム合金等の下地層を形成してもよい。ターゲット材2の内周面の濡れ性が改善されると、接合層4を形成する際に、溶融した接合材がターゲット材2の内周面に広がり易くなる。その結果、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5(図2〜図4参照。)内の空気を外部に押し出して、接合層4内における空隙の形成を抑制することができるので、スパッタリングターゲット1における割れや欠けを減らすことができる。
ターゲット材2の外径、内径及び全長は、その使用態様に応じて適宜決定され、特に限定されるものではない。また、ターゲット材2としては、1つの円筒形セラミックス焼結体から構成されたものだけでなく、複数の円筒形セラミックス焼結体を連結して構成されたもの等も使用することができる。この際の連結方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。
<1−3.バッキングチューブ>
バッキングチューブ3は、ターゲット材2を支持することができ、比較的容易に円筒形状に成形可能な金属材料からなるものである。バッキングチューブ3においては、一般的なオーステナイト系ステンレス製、特に、線膨張率が17.3×10−6/℃であるSUS304製のものに加えて、銅又は銅合金、線膨張率が8.6×10−6/℃であるチタン又はチタン合金、モリブデン又はモリブデン合金、アルミニウム又はアルミニウム合金等の各種金属材料を使用することができる。
ステンレス製のバッキングチューブ3を用いる場合には、その外周面に、接合層4を形成する接合材との濡れ性を改善するために、銅等の下地層を形成してもよい。銅のコーティングは、電気めっき等で行うことができる。また、下地層の形成によりバッキングチューブ3の濡れ性が改善されると、ターゲット材2の濡れ性が改善された場合と同様にして、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5(図2〜図4参照。)内の空気を外部に押し出し易くなる。
バッキングチューブ3の全長は、用途等に応じて適宜調整することが可能であり、内径は、スパッタリング装置等に応じて適宜調整することが可能であり、これらは特に限定されるものではない。また、バッキングチューブ3の外径は、下地層の厚さと共に、このバッキングチューブ3とターゲット材2の線膨張率の差を考慮して設定することが好ましい。
例えば、ターゲット材2として、20℃における線膨張率が7.2×10−6/℃のITOを使用する場合には、バッキングチューブ3として、20℃における線膨張率が8.6×10−6/℃であるチタンが好適に使用される。その理由は、その熱膨張差が僅少であるために、冷却時の割れを発生させる可能性が少ないからである。
また、バッキングチューブ3として、線膨張率が17.3×10−6/℃であるSUS304を使用する場合には、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5が、好ましくは0.3mm〜3.0mm、より好ましくは0.5mm〜1.0mmとなるように、バッキングチューブ3の外径を設定する。
ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5が0.3mm未満では、溶融状態の接合材を間隙5に注入した際のバッキングチューブ3が径方向に0.35mm熱膨張するので、ターゲット材2が割れてしまう虞がある。
一方、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5が3.0mmを超えると、ターゲット材2の中空部に、バッキングチューブ3を同軸に配置し、これらの中心軸が一致した状態で接合することが困難となる。
<1−4.接合層>
接合層4は、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5(図2〜図4参照。)に、インジウムを主成分とする接合材を注入して、固化することにより形成される。インジウムを主成分とする接合層4は、スズを主成分とする接合層に比べて凝固時の硬度が低く、接合材を注入してから固化するまでの過程において、ターゲット材2に割れが生じる可能性を低減することができる。ただし、スパッタリングターゲット1では、スズ100%のような硬度の高い接合層でも適用可能である。
接合層4の役割は、放電によりスパッタリングターゲット1上に発生した熱を、バッキングチューブ3の内側を流れる冷却液で放熱するため、ターゲット材2とバッキングチューブ3との熱的な伝達を行うことにある。接合層4を形成する接合材がインジウム金属の場合には、インジウムの熱伝導率が81.6W/m・Kと熱伝導性に優れることから好ましく、また、接合材を液化して固化させることにより接合するため、ターゲット材2とバッキングチューブ3とを密着性よく接合できることから好ましい。
これまで、接合層4を形成する接合材としては、インジウムを50質量%以上、好ましくは70質量%〜100質量%、より好ましくは80質量%〜100質量%含有するものを使用する必要があったが、スパッタリングターゲット1では、これに拘束されることはない。
<1−5.浸透探傷検査>
スパッタリングターゲット1では、ターゲット材2を構成する円筒形セラミックス焼結体に割れが生じない。その割れの有無は、「JIS Z 2343−1:2001」に記載の浸透探傷方法によって検査することができる。
[2.円筒形スパッタリングターゲットの製造方法]
以下、本実施の形態に係る円筒形スパッタリングターゲットの製造方法(以下、単に「ターゲットの製造方法」と呼称する。)について説明する。
<2−1.円筒形スパッタリングターゲットの製造方法の概要>
ターゲットの製造方法では、図2に示すように、ターゲット材2の中空部にバッキングチューブ3を同軸に配置し、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5に、接合材からなる接合層4(図1参照。)を形成することにより、スパッタリングターゲット1(図1参照。)を作製する。
ターゲットの製造方法は、溶融状態の接合材を間隙5に流し込んだ後に、当該接合材よりも先にバッキングチューブ3を冷却して接合層4を形成することに特徴があり、それ以外の工程については従来技術を適用することができる。従って、ターゲットの製造方法における各層の形成方法及びその条件は、ターゲット材2として使用する円筒形セラミックス焼結体の組成、バッキングチューブ3の材質や設置数、及び接合材の材質等に応じて適宜選択されるものであり、特に限定されるべきものではない。
ターゲットの製造方法では、例えば、接合材としてIn系低融点接合材を使用して、線膨張率が7.2×10−6/℃のITO製の円筒形セラミックス焼結体(2つのセラミックス焼結体2a,2b)からなるターゲット材2と、線膨張率が17.3×10−6/℃であるSUS304製のバッキングチューブ3とを接合することにより、スパッタリングターゲット1を作製することができる。ここでは、かかる場合を例に挙げてスパッタリングターゲット1の製造方法について説明を行う。なお、ターゲットの製造方法では、溶融状態の接合材を間隙5に流し込んだ後に、当該接合材よりも先にバッキングチューブ3を冷却して接合層4を形成するという特徴的な工程及びその関連事項についてのみ説明し、それ以外については説明を省略する。
<2−2.各部材の配置>
まず、ターゲットの製造方法では、図2に示すように、2つのセラミックス焼結体2a,2bからなるターゲット材2の中空部にバッキングチューブ3を同軸に配置する。
ここでは、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に同軸に、即ち、これらの中心軸が一致した状態で配置し、両者を接合することが重要となる。両者の中心軸がずれた状態で接合すると、得られるスパッタリングターゲット1の外径の中心と内径の中心がずれてしまう。その結果、スパッタリング時の熱負荷により、スパッタリングターゲット1が不均一に膨張し、ターゲット材2を構成するセラミックス焼結体2a,2bに割れや剥離が生じる虞がある。
なお、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に同軸に配置する方法としては、特に制限されることなく、公知の手段を用いることができる。例えば、X−Yステージを用いて位置決めをすることにより、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に同軸に配置することができる。
次に、ターゲットの製造方法では、図2に示すように、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5の軸方向一端部を、Oリング等の公知の封止手段(図2の封止具6)により封止する。そして、封止具6で封止した側が下方となるように、ターゲット材2とバッキングチューブ3とを直立させる。
次に、ターゲットの製造方法では、インジウム、スズ、アンチモン及び亜鉛を含有するインジウム系原料を加熱された鋳型に投入して溶解し、表面に浮遊する酸化インジウムを除去し、冷却して得られたインゴットから所定の重量及びサイズに切り出し、接合材シート7を作製する。ターゲットの製造方法では、得られた接合材シート7を、ターゲット材2の最上段のセラミックス焼結体2aの直上部に巻きつけ、耐熱性マスキングテープ8で周囲を巻いて固定する。
この際、耐熱性マスキングテープ8は、少なくとも接合材シート7の上端部付近からセラミックス焼結体2aの上端部付近に亘って被覆する。このように、耐熱性マスキングテープ8で接合材シート7を被覆することで、接合材シート7とセラミックス焼結体2aとの間から空気の流入を防止することができる。その結果、接合材の酸化の原因となる酸素の量を低減することができる。
次に、ターゲットの製造方法では、バッキングチューブ3の内部を冷却するための冷却ファン9を、直立させたバッキングチューブ3内部の下方に設置する。ターゲットの製造方法では、冷却ファン9を設けてバッキングチューブ3の内部に冷風を送風することで、バッキングチューブ3のみを冷却することができる。
なお、ターゲットの製造方法では、バッキングチューブ3のみを冷却することができれば、その冷却方法については特に限定されることはない。例えば、図3に示すように、冷却ファン9を直立させたバッキングチューブ3内部の下方に設置し、バッキングチューブ3の下方から冷風を送風して冷却してもよい。
また、図4に示すように、直立させたバッキングチューブ3内部に水冷ジャケット11を設置し、バッキングチューブ3の内部を水冷ジャケット11の冷却用水溶液(冷媒)により冷却してもよい。
ターゲットの製造方法では、図3に示した通りのバッキングチューブ3内部の下方に冷却ファン9を設置する方法や、図4に示した通りのバッキングチューブ3内部に水冷ジャケット11を設置する方法等を用いたとしても、図2に示した通りのバッキングチューブ3内部の下方に冷却ファン9を設置する方法と同様にして、バッキングチューブ3のみを冷却することができる。
ただし、ターゲットの製造方法では、例えば、バッキングチューブ3の外部に冷却ファン9を設けて、外方から冷風を送風してバッキングチューブ3を冷却することは好ましくない。その理由は、バッキングチューブ3以外に、溶融した接合材やターゲット材2も冷却することになり、バッキングチューブ3のみを冷却することが困難となるからである。
次に、ターゲットの製造方法では、図2に示すように、接合材シート7及びターゲット材2(セラミックス焼結体2a,2b)の外周面に、バンドヒーター10a,10bをそれぞれ取り付ける。ターゲットの製造方法では、バンドヒーター10a,10bにより、接合材シート7及びターゲット材2を加熱することができる。
バンドヒーター10a,10bの設定温度は、接合材の材質等により適宜変更することができる。例えば、接合材としてインジウム系低融点接合材やスズ系低融点接合材等を使用した場合には、バンドヒーター10aの設定温度は、これらの接合材を溶融させることができれば特に限定されることはなく、概ね190℃〜270℃程度である。また、バンドヒーター10bの設定温度は、間隙5中の接合材の溶融状態を保持することができれば特に限定されることはなく、概ね180℃〜260℃程度である。
<2−3.接合層の形成>
次に、ターゲットの製造方法では、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5に接合層4を形成して両者を接合し、スパッタリングターゲット1(図1参照。)を作製する。以下では、接合層4の形成方法について説明する。
ターゲットの製造方法では、バンドヒーター10aについて、接合材を溶融させることができる程度の温度に設定し、接合材シート7を加熱して溶融する。また、ターゲットの製造方法では、バンドヒーター10bについて、間隙5中の接合材の溶融状態を保持することができる程度の温度に設定し、ターゲット材2を加熱する。
ターゲットの製造方法では、上述の通りに接合材シート7を加熱すると、接合材シート7の内部より溶融した接合材が下方に流れ出し、間隙5の全域に亘って一度に注入される。なお、ターゲットの製造方法では、ターゲット材2及びバッキングチューブ3に下地層を設けることにより、濡れ性がより高くなり、間隙5内の空気が溶融した接合材によって押し出されやすくなる。また、接合材の表面の耐熱被膜は、耐熱性マスキングテープ8に張り付いて残るので、間隙5内へ流入することがない。
ターゲットの製造方法では、溶融した接合材の全てが間隙5に注入された後に、冷却ファン9を作動させてバッキングチューブ3の内部を冷却する。即ち、ターゲットの製造方法では、バンドヒーター10bによる接合材及びターゲット材2の加熱を継続することで、接合材の溶融状態を保持しつつ、バッキングチューブ3のみを冷却することができる。換言すれば、ターゲットの製造方法では、溶融した接合材やターゲット材2より先にバッキングチューブ3を冷却することができる。バッキングチューブ3の冷却により、ターゲットの製造方法では、バッキングチューブ3の径が収縮して、その径が小さくなる。
次いで、ターゲットの製造方法では、冷却したバッキングチューブ3と溶融した接合材とが接触することにより、当該接合材の熱が外部へ放出され、温度が低下して当該接合材が固化することにより、接合層4が形成される。即ち、ターゲットの製造方法では、間隙5内の接合材が、冷却されたバッキングチューブ3と接している側から徐々に冷却されて固化が進行するが、ターゲット材2がバンドヒーター10bにより加熱されているため、接合材はターゲット材2側に引っ張られた状態で固化する。その結果、ターゲットの製造方法では、間隙5内に外圧により潰れやすい状態の接合層4が形成される。
次いで、ターゲットの製造方法では、接合層4が形成されたことを確認してから、冷却ファン9及びバンドヒーター10a,10bのスイッチを切る。ターゲットの製造方法では、バンドヒーター10bのスイッチを切ることによりターゲット材2の冷却が開始され、その径が収縮する。しかしながら、ターゲットの製造方法では、間隙5内に潰れやすい状態の接合層4が形成されているため、ターゲット材2の径が収縮しても接合層4が潰れることにより、ターゲット材2に対する力学的なストレスが緩和され、割れや欠け等の発生を抑制することができる。
また、ターゲットの製造方法では、上述した通り、接合材の固化が完了するまでバンドヒーター10bによりターゲット材2及び接合材を加熱している。そのため、ターゲットの製造方法では、溶融した接合材がターゲット材2側から冷却されることを防ぐことができ、ターゲット材2の収縮を抑制して、その割れや欠け等を防止することができる。
その結果、ターゲットの製造方法では、ターゲット材2及びバッキングチューブ3の熱収縮によるターゲット材2の割れを防ぎ、歩留まりよくスパッタリングターゲット1を作製することができる。
一方、溶融した接合材やターゲット材2より先にバッキングチューブ3を冷却しなかった場合には、最外部であるターゲット材2から冷却され、その径が収縮すると、溶融状態にある接合材もそれに追従し、やがて冷却固化される。しかしながら、その後にバッキングチューブ3が冷却されて、その径の収縮が開始されると、接合材及びターゲット材2を内径側(バッキングチューブ3側)に引き寄せる力が作用し、ターゲット材2に歪が生じる。そして、歪がターゲット材2の耐力の限界に達すると、ターゲット材2に割れや欠け等が発生する。つまり、溶融した接合材やターゲット材2より先にバッキングチューブ3を冷却しないと、上述した引き寄せ効果が、ターゲット材2にクラックを発生させる要因となる。
なお、ターゲットの製造方法では、バッキングチューブ3の冷却中に、バンドヒーター10bによる接合材及びターゲット材2の加熱をしなくても、接合材の溶融状態及び加熱時のターゲット材2の温度を保持することができれば、冷却ファン9を作動させるのと同時に、バンドヒーター10bのスイッチを切ってもよい。加熱時の接合材及びターゲット材2の状態を保持することができれば、その方法は特に限定されないが、ターゲットの製造方法では、保温性の高いマントル(ジャケット)ヒーターを用いることが好ましい。当該ヒーターを用いることにより、ターゲットの製造方法では、ターゲット材及び接合材を当該接合材の融点以上の温度に保持したままで、バッキングチューブ3のみを冷却することができる。
以上で説明した通り、ターゲットの製造方法では、溶融状態の接合材を間隙5に流し込んだ後に、溶融した接合材やターゲット材2より先にバッキングチューブ3を冷却することにより、ターゲット材2への力学的なストレス付与を防止し、ターゲット材2の割れや欠け等を防止することができるので、歩留まりよくスパッタリングターゲット1を作製することができる。また、得られたスパッタリングターゲット1は、熱伝導性、電気伝導性、接着強度等の特性を備えた接合層4が、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間隙5に形成されているので、スパッタリング用のターゲットとして極めて有用である。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、外径100mm、内径82mm、全長200mmのITO製の円筒形セラミックス焼結体(以下、単に「セラミックス焼結体」と呼称する。)を5つ用意した。実施例1では、各セラミックス焼結体の内周面を、マシニングセンタ(DMG森精機株式会社製、DMC635V)を用いて研削し、5つのセラミックス焼結体からなるターゲット材を得て、超音波コテを使用してインジウムを濡らした。
一方、実施例1では、バッキングチューブとして、外径80mm、内径70mm、全長1100mmのSUS304製の円筒形バッキングチューブを用意した。実施例1では、バッキングチューブに対して、接合面以外の部分に余分な接合材が付着しないように、耐熱性のマスキングテープでマスキングを行った。次に、実施例1では、電解めっきにより、バッキングチューブの表面に、厚さ1μmの銅めっき層からなる下地層を形成した。
その後、実施例1では、X−Yステージを用いて、図2に示すように、バッキングチューブ3を、5つのセラミックス焼結体2a〜2e(セラミックス焼結体2c〜2eは不図示)からなるターゲット材2の中空部に同軸に配置すると共に、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間に形成された間隙5の両端開口部のうち、一端を耐熱Oリング(封止具6)によって封止し、この封止側が下方となるように、ターゲット材2とバッキングチューブ3からなる組合せ体を直立させた。その後、実施例1では、組合せ体の上端に外径80mm、内径70mm、全長200mmの取り外し可能なダミーパイプ(不図示)を耐熱性マスキングテープ(不図示)で固定し、バッキングチューブ3を上方に延長した。
実施例1では、インジウムを80質量%、スズを10質量%、アンチモンを5質量%、及び亜鉛を5質量%含有するインジウム系原料(融点:160℃)を、加熱された鋳型に投入して溶解し、表面に浮遊する酸化インジウムを除去し、冷却してインゴットを得た。実施例1では、得られたインゴットを、粗圧延されて得られている厚み20mmの粗圧延板から、冷間圧延により5mm厚(圧延率75%)の板を得て接合材シート7とした。実施例1では、得られた接合材シート7をシャーで重さ1.7kgになるように幅251mm×高さ193mmに切り出し、最上段のセラミックス焼結体2aの直上部に巻きつけ、耐熱性マスキングテープ8で周囲を巻いて固定した。
実施例1では、この状態で、ターゲット材2を構成する全てのセラミックス焼結体2a〜2eの外周面に、出力150Wのバンドヒーター10b(坂口電熱株式会社製)を取り付け、設定温度を180℃として加熱した。また、実施例1では、セラミックス焼結体2aの直上部に巻きつけた接合材シート7に、出力150Wのバンドヒーター10a(坂口電熱株式会社製)を取り付けて190℃まで加熱することにより溶融させた。
実施例1では、接合材シート7の溶融中に、その内部より溶融した接合材が間隙5へ流れ出し、表面の酸化被膜は耐熱性マスキングテープ8に張り付いて残り、接合材の間隙5への流し込みが完了した。実施例1では、接合材シート7の内部より溶融した接合材を流し込んだ後、バッキングチューブ3の下方に配置した冷却ファン9(山洋電気製)を稼働させて、バッキングチューブ3の内部に毎分2.5mの空気を送り込み、バッキングチューブ3を冷却した。実施例1では、間隙5に流し込んだ接合材が固化したことを確認して、冷却ファン9及びバンドヒーター10a,10bのスイッチをそれぞれ切り、室温(20℃)まで冷却した。その後、実施例1では、耐熱性マスキングテープ8及び耐熱Oリング(封止具6)、並びに、図示しないシリコンパッキン及びダミーパイプをそれぞれ取り除き、スパッタリングターゲット1を得た。
実施例1では、得られたスパッタリングターゲット1に対して、浸透探傷剤(株式会社KS−net製)を用いて、セラミックス焼結体2a〜2eの表面の割れの有無を検査(浸透探傷検査)した。浸透探傷検査では、セラミックス焼結体2a〜2eの表面に割れが存在しないものを「優(○)」、微細な割れでも存在するものを「不良(×)」として評価した。実施例1では、セラミックス焼結体2a〜2eの何れの表面にも割れや欠け等が生じていなかった。
実施例1では、スパッタリングターゲット1をマグネトロン型回転カソードスパッタリング装置に取り付け、0.6Paのアルゴン雰囲気中、出力300Wで放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eの何れにも割れや欠け等が生じることはなかった。実施例1では、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無(浸透探傷検査)について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無を評価した結果とを、表1にまとめて示した。
なお、実施例1では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例2]
実施例2では、接合材シート7における接合材の材料に純インジウムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例2では、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例2では、実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例2では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例2では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例3]
実施例3では、バッキングチューブ3の素材に純チタンを用いたこと以外は実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例3では、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例3では、実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例3では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例3では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例4]
実施例4では、バッキングチューブ3の素材に純チタンを用いたこと以外は実施例2と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例4では、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例4では、実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例4では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例4では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例5]
実施例5では、接合材シート7における接合材の材料に純スズを用いたこと、及びバンドヒーター10bの設定温度を260℃とし、バンドヒーター10aの設定温度を270℃にしたこと以外は実施例4と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例5では、得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例5では、実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例5では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例5では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例6]
実施例6では、図3に示すように、冷却ファン9をバッキングチューブ3の上方に配置したこと以外は実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例6では、得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例6では、実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例6では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例6では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例7]
実施例7では、図4に示すように、バッキングチューブ3の内部に水冷ジャケット11を設置して、毎分11リットルの水道水を流したこと以外は実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例7では、得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例7では、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例7では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例7では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例8]
実施例8では、AZO製の円筒形セラミックス焼結体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。実施例8では、得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例8では、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例8では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例8では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[実施例9]
実施例9では、セラミックス焼結体2a〜2eの外周面に、バンドヒーター10bに替えて保温性の高い出力150Wのマントル(ジャケット)ヒーター(株式会社スリーハイ製)を取り付けたこと、及び、接合材シート7の内部より溶融した接合材を流し込んだ後にバッキングチューブ3を冷却すると共に、当該ヒーターのスイッチを切って加熱を停止したこと以外は実施例1と同様にしてスパッタリングターゲット1を得た。
実施例9では、得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、優れたものであることが確認された。また、実施例9では、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中に、セラミックス焼結体2a〜2eに割れや欠け等が生じることはなかった。
実施例9では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、実施例9では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[比較例1]
比較例1では、溶融した接合材の間隙5への流し込みが終了した後、バッキングチューブ3の内冷を行わずにバンドヒーター10bを取り去り、セラミックス焼結体2a〜2eから外冷したこと以外は実施例2と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、セラミックス焼結体2a〜2e表面に割れの存在が確認された。また、比較例1では、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中にセラミックス焼結体2a〜2eの割れが拡大した。
比較例1では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、比較例1では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
[比較例2]
比較例2では、溶融した接合材の間隙5への流し込みが終了した後、バッキングチューブ3の内冷を行わずにバンドヒーター10bを取り去り、セラミックス焼結体2a〜2eから外冷したこと、及びバッキングチューブ3の素材に純チタンを用いたこと以外は実施例2と同様にして、スパッタリングターゲット1を得た。比較例2では、得られたスパッタリングターゲット1を、セラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について、実施例1と同様にして評価した結果、セラミックス焼結体2a〜2e表面に割れの存在が確認された。また、比較例2では、スパッタリングターゲット1の放電試験を実施したところ、スパッタリング中にセラミックス焼結体2a〜2eの割れが拡大した。
比較例2では、実施例1と同様にしてセラミックス焼結体2a〜2e表面の割れの有無について評価した結果と、スパッタリングターゲット1の放電試験後の不良の有無について評価した結果とを、表1にまとめて示した。また、比較例2では、接合材の組成、セラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材、バッキングチューブ3の冷却方法、並びにターゲット材2の温度保持方法についても、表1にまとめて示した。
実施例1〜5,8の結果より、表1に示した通り、図2に示した通りのバッキングチューブ3内部の下方に冷却ファン9を設置する方法により、バッキングチューブ3を間隙5内の接合材より先に冷却して接合層4を形成すれば、接合材の組成並びにセラミックス焼結体2a〜2e及びバッキングチューブ3の素材によらず、製造後のセラミックス焼結体2a〜2eの表面に割れが存在せず、また、スパッタリング中のセラミックス焼結体2a〜2eの何れにも割れや欠け等が生じることのないスパッタリングターゲット1が得られることが確認できた。
実施例6の結果より、表1に示した通り、図3に示した通りのバッキングチューブ3内部の下方に冷却ファン9を設置する方法により、バッキングチューブ3を間隙5内の接合材より先に冷却して接合層4を形成すれば、製造後のセラミックス焼結体2a〜2eの表面に割れが存在せず、また、スパッタリング中のセラミックス焼結体2a〜2eの何れにも割れや欠け等が生じることのないスパッタリングターゲット1が得られることが確認できた。
実施例7の結果より、表1に示した通り、図4に示した通りのバッキングチューブ3内部に水冷ジャケット11を設置する方法により、バッキングチューブ3を間隙5内の接合材より先に冷却して接合層4を形成すれば、製造後のセラミックス焼結体2a〜2eの表面に割れが存在せず、また、スパッタリング中のセラミックス焼結体2a〜2eの何れにも割れや欠け等が生じることのないスパッタリングターゲット1が得られることが確認できた。
実施例9の結果より、表1に示した通り、バンドヒーター10bに替えて保温性の高いマントル(ジャケット)ヒーターを取り付けたことにより、バッキングチューブ3を冷却する際に当該ヒーターのスイッチを切って加熱を停止しても、溶融した接合材及びセラミックス焼結体2a〜2eの温度を保持することができた。その結果、溶融した接合材及びセラミックス焼結体2a〜2eを加熱しながらバッキングチューブ3を冷却した実施例1と同様にして、製造後のセラミックス焼結体2a〜2eの表面に割れが存在せず、また、スパッタリング中のセラミックス焼結体2a〜2eの何れにも割れや欠け等が生じることのないスパッタリングターゲット1が得られることが確認できた。
一方、比較例1,2の結果より、表1に示した通り、溶融した接合材の間隙5への流し込みが終了した後、バッキングチューブ3の内冷を行わずにセラミックス焼結体2a〜2eから外冷すると、バッキングチューブ3の素材によらず、製造後のセラミックス焼結体2a〜2eの表面に割れが存在し、また、スパッタリング中のセラミックス焼結体2a〜2eの割れが拡大するスパッタリングターゲット1が得られることが確認できた。
1 スパッタリングターゲット、2 ターゲット材、2a,2b セラミックス焼結体、3 バッキングチューブ、4 接合層、5 間隙、6 封止具、7 接合材シート、8 耐熱性マスキングテープ、9 冷却ファン、10a,10b バンドヒーター、11 水冷ジャケット

Claims (3)

  1. 円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材の中空部にバッキングチューブを同軸に配置し、該ターゲット材と該バッキングチューブとの間隙に接合層を形成して円筒形スパッタリングターゲットを得る円筒形スパッタリングターゲットの製造方法であって、
    前記ターゲット材と前記バッキングチューブとの間隙に溶融した接合材を流し込んだ後に、該ターゲット材及び該接合材を該接合材の融点以上の温度に保持しながら該バッキングチューブを冷却し、冷却した該バッキングチューブにより該接合材の熱を外部に放出して冷却し、該接合材を固化して前記接合層を形成することを特徴とする円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
  2. 前記バッキングチューブの内部に冷却手段を設け、該冷却手段により該バッキングチューブを冷却することを特徴とする請求項1に記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
  3. 前記冷却手段は、冷却ファン又は冷水ジャケットであることを特徴とする請求項2に記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
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