JP2015036431A - 円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法。 - Google Patents

円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法。 Download PDF

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茂 五十嵐
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勲雄 安東
誠 小沢
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Abstract

【課題】ターゲット材とバッキングチューブとの接合率および接合強度を向上させ、スパッタリング時の熱負荷による、ターゲット材の割れや剥離を防止できる円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法を提供する。【解決手段】バッキングチューブ3の外周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層8を形成し、この第1の下地層8の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層9を形成する。その後、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に、同軸に配置し、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙に、インジウムを50質量%以上含有する接合材を注入し、接合層7を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置によるスパッタリングに使用される、円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法に関する。
従来、スパッタリングターゲットとしては、平板状のものが一般的に利用されているが、この平板状ターゲットを使用して、マグネトロンスパッタリング法によりスパッタリングを行った場合、その使用効率は20%〜30%にとどまっている。これは、マグネトロンスパッタリング法では、磁場によってプラズマを平板状ターゲットの特定箇所に集中して衝突させるため、ターゲット表面の特定箇所にエロージョンが進行する現象が起こり、その最深部がターゲット中のバッキングプレートまで達したところで、ターゲットの寿命となってしまうためである。
この問題に対して、スパッタリングターゲットを円筒形とすることで、ターゲットの使用効率を上げることが提案されている。このスパッタリング法は、円筒形のバッキングチューブとその外周部に形成された円筒形のターゲット材からなる円筒形スパッタリングターゲットを用い、バッキングチューブの内側に磁場発生設備と冷却設備を設置して、円筒形スパッタリングターゲットを回転させながら、スパッタリングを行うものである。このような円筒形スパッタリングターゲットの使用により、ターゲットの使用効率を60%〜70%にまで高めることができるとされている。
このような円筒形スパッタリングターゲットの材料としては、円筒形状への加工が容易で機械的強度の高い金属材料が広く使用されているものの、セラミックス材料については、機械的強度が低く、脆いという特性から、いまだ普及するに至っていない。
現在、セラミックス製の円筒形スパッタリングターゲットの製造手段は、円筒形のバッキングチューブの外周にセラミックス粉末を溶射して付着させる溶射や、円筒形のバッキングチューブの外周にセラミックス粉末を充填し、高温高圧の不活性雰囲気下でセラミックス粉末を焼成する、熱間静水圧プレス(HIP)などに限られている。しかしながら、溶射には、高密度のターゲットが得られにくいという問題があり、熱間静水圧プレスには、イニシャルコストやランニングコストが高く、熱膨張差による剥離、さらにはターゲットのリサイクルができないといった問題がある。
このため、冷間静水圧プレス(CIP)により円筒形セラミックス成形体を成形し、これを焼成することにより円筒形セラミックス焼結体を得て、これをバッキングチューブとボンディング(接合)することにより、円筒形スパッタリングターゲットを形成することが要望されている。
円筒形スパッタリングターゲットでは、通常、オーステナイト系ステンレス、銅、チタンなどの金属製のバッキングチューブが使用されるため、ターゲット材とバッキングチューブとを組み合わせて、これらの間隙に低融点半田などの接合材を流し込むことにより、ターゲット材をバッキングチューブに接合することが必要となる。
しかしながら、本来的にセラミックスと金属との間の接合性は低いため、溶融した接合材を、セラミックスに接触させた状態で冷却固化しただけでは、接合材とターゲット材との間の密着力を十分に確保できない。また、バッキングチューブは、接合時に接合材の融点以上に加熱されるため、その表面酸化が進行し、溶融した接合材との濡れ性が悪化して、冷却固化後に接合材とバッキングチューブとの密着力が低下してしまう。さらに、ターゲット材とバッキングチューブの線膨張率が異なるため、高温の接合時と室温(20℃〜25℃)程度の冷却固定後では、ターゲット材とバッキングチューブの体積収縮量の違いから、ターゲット材に内部応力が生じる。これらのことに起因して、スパッタリング時に、ターゲット材に割れやバッキングチューブからの剥離が生じるおそれがある。このようなターゲット材の割れや剥離を防止するためには、ターゲット材の内周面および/またはバッキングチューブの外周面に下地処理を行い、ターゲット材とバッキングチューブの接合率および接合強度を向上させることが必要である。
このため、従来、ターゲット材あるいはバッキングチューブの接合面に、セラミックスとの密着性が比較的良好なニッケルや銅からなる下地層を形成することが一般的に行われている。しかしながら、この方法では、接合時にニッケルや銅の表面酸化が進行した場合に、接合材との濡れ性が低下するため、十分な効果を得ることができない。
これに対して、特開2012−132065号公報には、少なくともターゲット材の内周面に形成したニッケルまたは銅からなる第1の下地層の上に、スズからなる第2の下地層を、第1の下地層と第2の下地層の厚さの合計が10μm〜200μmとなるように形成することが開示されている。また、接合材として、インジウム(融点:157℃)やスズーインジウム合金(融点:117℃)などの低融点半田を用いることが記載されている。しかしながら、接合材としてインジウム系の低融点半田を用いると、この接合材が第2の下地層であるスズとなじむまでに長時間を要するため、接合材の酸化が進行してしまうという問題がある。また、接合材としてスズ系の低融点半田を用いると、スズ系の低融点半田は凝固時の硬度が高いため、ターゲット材の材質によっては、冷却時にターゲット材に割れが発生するという問題がある。さらに、特開2012−132065号公報では、少なくともターゲット材の内周面に第1の下地層および第2の下地層を形成するとしているが、ターゲット材の内周面にのみ、これらの下地層を形成する実施態様では、ステンレス製のバッキングチューブを用いた場合に、その表面に不動態皮膜が存在することに起因して、接合材を介して、バッキングチューブとターゲット材とを高い接合率および接合強度で接合することは困難である。
一方、円筒形スパッタリングターゲットの製造工程において、それぞれが円筒形であるターゲット材とバッキングチューブとを組み合わせた状態では、これらの間の間隙が0.5mm〜1mm程度ときわめて狭いことから、高い充填性をもって接合材を注入し、均一な接合層を得ることが困難であるという問題もある。このため、機械または超音波などによる振動を与えた状態で接合材を注入し、接合材の充填性を高めることが試みられている。
たとえば、特開2008−523251号公報には、ターゲット材とバッキングチューブの間の間隙に接合材を注入する際に、ターゲット材に機械振動を与えることにより、接合材を隙間なく注入することができる旨が記載されている。また、特開2012−177156号公報には、ターゲット材とバッキングチューブとの間の間隙に予め接合材よりも比重が軽い粉体物質を配し、超音波振動などを用いて振動させつつ、接合材を注入することにより、接合材の液面近傍を物理的に撹拌して、気泡の巻き込みを防止することにより、接合不良を低減する技術が記載されている。しかしながら、これらの方法では、接合材の注入に長時間を要するばかりでなく、ターゲット材の端面やその近傍に接合材が付着しやすく、この結果、円滑な注入が妨げられることとなる。
特開2010−150610号公報には、円筒形のターゲット材の端面から内周面に向かってテーパ状あるいは段状の形状を形成することで、ターゲット材に機械振動を与えずとも接合材を注入しやすくする構造が開示されている。しかしながら、このような形状のターゲット材を得るためには、特殊な形状の成形型を使用するか、通常の円筒形成形型を使用して円筒形のターゲット材を成形した後、その端部をテーパ状や段状に加工することが必要となる。また、セラミックス製のターゲット材は、上述したように機械的強度が低く、きわめて脆いため、加工時やバッキングチューブとの組み合わせ時に、薄肉の端部から割れや欠けが生じるおそれがある。
特開2012−132065号公報 特開2008−523251号公報 特開2012−177156号公報 特開2010−150610号公報
本発明は、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材と円筒形のバッキングチューブとの間の間隙に、高い充填性をもって隙間なく接合材を注入し、均一な接合層を形成することで、ターゲット材とバッキングチューブの接合率および接合強度を向上させ、これにより、スパッタリング時の熱負荷によって、ターゲット材に割れや剥離が生じることがない円筒形スパッタリングターゲットを提供することを目的とする。また、このような円筒形スパッタリングターゲットを、工業規模の生産において、容易に得ることを可能とすることを目的とする。
本発明の円筒形スパッタリングターゲットは、
円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材と、該ターゲット材の中空部に同軸に配置される円筒形のバッキングチューブと、該ターゲット材とバッキングチューブとの間の間隙に形成される接合層からなり、
前記バッキングチューブは、その外周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層と、第1の下地層の表面に形成され、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層とを備え、
前記接合層は、インジウムを50質量%以上含有する接合材により形成されている、
ことを特徴とする。
第1の下地層および第2の下地層の厚さは、合計で1μm〜200μmであることが好ましい。また、第1の下地層の厚さは、0.05μm〜1μmであることが好ましく、第2の下地層の厚さは、1μm〜100μmであることがより好ましい。
前記ターゲット材は、インジウム、スズ、亜鉛、アルミニウム、ニオブ、タンタルおよびチタンから選択される少なくとも1種を主成分とする酸化物であることが好ましい。
また、前記バッキングチューブの材質が、オーステナイト系ステンレス、または、銅、チタン、モリブデン、アルミニウムおよびこれらいずれかの合金から選択される1種であることが好ましい。
前記ターゲット材は、その内周面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの下地層を備えることが好ましく、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層と、第1の下地層の表面に形成され、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層とを備えることがより好ましい。
本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法は、
バッキングチューブの外周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層を形成する工程と、
この第1の下地層の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層を形成する工程と、
前記バッキングチューブを、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材の中空部に、同軸に配置し、該ターゲット材とバッキングチューブとの間の間隙に、インジウムを50質量%以上含有する接合材を注入し、接合層を形成する工程と
を備えることを特徴とする。
前記ターゲット材の内周面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの下地層を形成する工程をさらに備えることが好ましく、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層を形成する工程と、この第1の下地層の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層を形成する工程とをさらに備えることがより好ましい。
本発明によれば、ターゲット材の材質によらず、円筒形のターゲット材と円筒形のバッキングチューブとの間の間隙に、高い充填性をもって隙間なく接合材を注入し、均一な接合層を形成することできる。このため、ターゲット材とバッキングチューブの接合率および接合強度を向上させることができ、スパッタリング時の熱負荷によって、ターゲット材に割れや剥離が生じることがない円筒形スパッタリングターゲットを得ることができる。また、本発明によれば、このような円筒形スパッタリングターゲットを、工業規模の生産において、容易に得ることができるので、その工業的意義はきわめて大きい。
図1は、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの実施形態の一例を示す概略断面図である。 図2は、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの実施形態の他の例を示す概略断面図である。
本発明者らは、上記問題に鑑み、円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法について鋭意研究を重ねた結果、接合材としてインジウム(In)を主成分とするものを用いるとともに、バッキングチューブの外周面に、この接合材の主成分であるインジウムからなる下地層を形成することにより、バッキングチューブの外周面の濡れ性を改善し、外部から超音波振動または機械振動を与えずとも、高い充填性をもって接合材を注入することができるとの知見が得られた。
一方、従来、接合材の主成分と同じ成分から下地層を形成した場合、接合材と下地層の融点がほぼ同じになることから、バッキングチューブとの密着性の高い銅(Cu)またはニッケル(Ni)からなる第1の下地層を形成し、この第1の下地層を介してインジウムからなる第2の下地層を形成した場合であっても、ターゲット材とバッキングチューブとの間の間隙に溶融した接合材が注入されると、第2の下地層のインジウムが溶融し、第1の下地層の表面から剥離または脱落すると考えられていた。本発明者らは、この点についてさらに研究を重ねた結果、第2の下地層をごく薄く形成することで、接合材の注入により第2の下地層が溶融し、液化した場合であっても、第1の下地層と第2の下地層との間に作用する表面張力により、第2の下地層が第1の下地層の表面にとどまり続けるという知見が得られた。本発明はこれらの知見に基づき完成されたものである。
以下、本発明を、円筒形スパッタリングターゲット、および、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法に分けて、それぞれについて詳細に説明する。なお、本発明は、円筒形スパッタリングターゲットの大きさにより制限されることはないが、以下では、外径が100mm〜200mm、内径が80mm〜180mm、全長が50mm〜1100mmの円筒形のセラミックス焼結体をターゲット材として得られる円筒形スパッタリングターゲットを例に挙げて説明する。
1.円筒形スパッタリングターゲット
[実施形態の第1例]
図1に、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの実施形態の第1例を示す。
本発明の円筒形スパッタリングターゲット1は、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材2と、ターゲット材2の中空部に同軸に配置される円筒形のバッキングチューブ3と、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙6に形成される接合層7から構成される。バッキングチューブ3は、その外周面5に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層8と、第1の下地層8の表面に形成され、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層9とを備えることを特徴とする。また、接合層7は、インジウムを50質量%以上含有する接合材により形成されていることを特徴とする。
(1)ターゲット材
本発明のターゲット材2として使用することができる円筒形セラミックス焼結体は、特に限定されることはない。たとえば、インジウム、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)およびチタン(Ti)から選択される少なくとも1種を主成分とする酸化物などから構成される円筒形セラミックス焼結体を使用することができる。特に、低融点接合材となじみやすい酸化インジウムを主成分とする円筒形セラミックス焼結体、具体的には、スズを含有する酸化インジウム(ITO)、セリウム(Ce)を含有する酸化インジウム(ICO)、ガリウム(Ga)を含有する酸化インジウム(IGO)、ガリウムおよび亜鉛を含有する酸化インジウム(IGZO)などから構成される円筒形セラミックス焼結体をターゲット材2として使用する場合に、本発明は好適に適用される。
なお、ターゲット材2として、上記した酸化インジウム系の円筒形セラミックス焼結体を使用する場合には、これらのターゲット材2はインジウム系の接合材との関係では高い濡れ性を有しているため、該ターゲット材2の内周面に第1の下地層8および第2の下地層9を形成する必要はない。しかしながら、ターゲット材2として、酸化亜鉛系または酸化チタン系などの円筒形セラミックス焼結体を使用する場合には、実施形態の第2例のように、ターゲット材2の内周面に対して、第1の下地層8aおよび第2の下地層9aを形成してもよい。
ターゲット材2としては、1つの円筒形セラミックス焼結体から構成されるものだけではなく、複数の円筒形セラミックス焼結体を連結したものも使用することができる。この際の連結方法は、特に限定されることはなく、公知の方法を用いることができる。
(2)バッキングチューブ
円筒形スパッタリングターゲット1を構成する円筒形のバッキングチューブ3としては、オーステナイト系ステンレス製、特に、SUS304製のものを使用することが一般的である。これらのバッキングチューブ3は、その外周面5に強固な不動態皮膜が形成されているため、そのままではターゲット材2と高い接合率および接合強度をもって接合することはできない。このため、本発明では、バッキングチューブ3の外周面5に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層8を形成し、さらに、その表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる第2の下地層9を形成することで、高い接合率および接合強度をもって接合することを可能としている。
また、バッキングチューブ3の外径は、第1の下地層8および第2の下地層9の厚さとともに、このバッキングチューブ3とターゲット材2の線膨張率の差を考慮して設定することが好ましい。たとえば、ターゲット材2として、20℃における線膨張率が7.2×10-6/℃のITOを使用し、バッキングチューブ3として、20℃における線膨張率が17.3×10-6/℃であるSUS304を使用する場合、ターゲット材2とバッキングチューブ3の間の間隙6が、好ましくは0.3mm〜3.0mm、より好ましくは0.5mm〜1.0mmとなるように、バッキングチューブ3の外径を設定する。間隙6が0.3mm未満では、溶融状態にある接合材を注入した場合にバッキングチューブ3が熱膨張し、ターゲット材2が割れてしまうおそれがある。一方、3.0mmを超えると、ターゲット材2の中空部に、バッキングチューブ3を同軸に配置し、これらの中心軸が一致した状態で接合することが困難となる。
本発明は、上述したようにバッキングチューブ3の材質がSUS304の場合に好適に適用することができるが、他の材質、具体的には、SUS304以外のステンレス、銅または銅合金、チタンまたはチタン合金、モリブデンまたはモリブデン合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金などに対しても適用することができる。
(第1の下地層)
第1の下地層8は、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金から構成される。このようにバッキングチューブ3の外周面5に、密着性が高い金属からなる第1の下地層8を形成することにより、その表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる第2の下地層9を、高い密着性をもって形成することが可能となる。
第1の下地層8の厚さは、好ましくは0.05μm〜1μm、より好ましくは0.05μm〜0.1μmとする。第1の下地層8の厚さが0.05μm未満では、第2の下地層9を高い密着性をもって形成することができない場合がある。一方、1μmを超えても、それ以上の効果を得ることができないばかりか、生産性が極端に低下してしまう。
なお、バッキングチューブ3を銅製または銅合金製とする場合には、第1の下地層8を形成せずに、バッキングチューブ3の外周面5に、直接、第2の下地層9を形成することが可能である。ただし、銅製または銅合金製のバッキングチューブ3の表面に存在する酸化被膜の影響などにより、第2の下地層9を高い密着性をもって形成することができない場合には、第1の下地層8を形成した上で、第2の下地層9を形成する必要がある。
(第2の下地層)
第2の下地層9は、本発明で使用する接合材の主成分であるインジウムまたはインジウム合金から構成される。第2の下地層9により、バッキングチューブ3の外周面5の濡れ性が改善されるため、外部から超音波振動または機械振動を与えずとも、高い充填性をもって接合材を注入することが可能となり、ターゲット材2とバッキングチューブ3との接合率および接合強度を向上させることができる。
第2の下地層9の厚さは0.95μm〜200μm、好ましくは1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmとすることが必要となる。第2の下地層9の厚さが0.95μm未満では、濡れ性を十分に改善することができない。一方、200μmを超えると、接合材の注入時に第2の下地層9が溶融し、第1の下地層8の表面から剥離または脱落してしまう。
なお、第1の下地層8および第2の下地層9の厚さは、合計で、好ましくは1μm〜200μm、より好ましくは1μm〜100μm、さらに好ましくは1μm〜10μmとする。下地層全体の厚さが1μm未満では、上記効果を得ることができない場合がある。一方、200μmを超えると、下地処理に長時間を要するようになるため、作業性が悪化する。
第2の下地層9をインジウム合金から構成する場合、インジウム合金の組成は使用する接合材の組成に応じて適宜選択されるべきものであるが、インジウムの含有量が50質量%以上、好ましくは90質量%〜100質量%、より好ましくは98質量%〜100質量%のものを使用する。インジウムの含有量が50質量%未満では、バッキングチューブ3の外周面5の濡れ性を十分に改善することができない。
(3)接合層
接合層7は、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙6に、インジウムを主成分とする接合材を注入し、固化することにより形成される。インジウムを主成分とする接合層7は、スズを主成分とする接合層に比べて凝固時の硬度が低く、接合材を注入してから固化するまでの過程において、ターゲット材2に割れが生じることを効果的に防止することができる。
接合層7を形成する接合材としては、インジウムを50質量%以上、好ましくは70質量%〜100質量%、より好ましくは80質量%〜100質量%含有するものを使用する必要がある。インジウムの含有量が50質量%未満では、バッキングチューブ側との濡れ性が低いため、前記間隙6に、高い充填性をもって隙間なく接合材を注入することができない。
このような接合材としては、インジウム系低融点半田、インジウム粉末を含有する樹脂ペーストや導電性樹脂などが挙げられるが、導電性や展延性の観点から、インジウム系低融点半田が好ましく、融点が130℃〜160℃のインジウム系低融点半田がより好ましい。なお、インジウム以外の成分については、特に制限されることはなく、たとえば、スズ、アンチモン(Sb)、亜鉛などを必要に応じて含有させることができる。
(4)特性
本発明の円筒形スパッタリングターゲット1は、ターゲット材2とバッキングチューブ3との接合率および接合強度を大幅に向上させることができる。具体的には、接合率を90.0%以上、好ましくは95.0%以上とし、かつ、接合強度を1.0MPa以上、好ましくは5.0MPa以上とすることができる。この結果、スパッタリング中におけるターゲット材2の割れや剥離を効果的に防止することができる。
なお、本発明において接合率とは、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙6の体積に対する、この間隙6に注入された接合材7の体積(充填量)をいう。間隙6に注入された接合材7の充填量は、超音波探傷装置によって測定することができる。また、接合強度とは、金属材料引張試験方法(JIS Z2241)に基づき、引張試験機によって求められる降伏点をいう。
このほか、本発明の円筒形スパッタリングターゲット1は、スパッタリング後に、円筒形スパッタリングターゲット1を、接合材の融点以上に加熱することで、ターゲット材2とバッキングチューブ3とを容易に分離することができる。したがって、使用後のターゲット材2を容易にリサイクルすることができ、生産コストの削減または省資源の観点からも優れたものであるといえる。
[実施形態の第2例]
ターゲット材2として、酸化インジウム系の円筒形セラミックス焼結体以外のものを使用する場合、具体的には、酸化亜鉛系または酸化チタン系などの円筒形セラミックス焼結体を使用する場合には、バッキングチューブ3の外周面の濡れ性を改善するだけでは、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙6に、インジウム系低融点半田などからなる接合材を十分に注入できなかったり、または、該接合材と十分な密着性が得られなかったりする場合がある。このような場合、ターゲット材2の内周面4に対しても下地処理を行うとよい。下地処理としては、特に限定されることはなく、従来と同様に、超音波メタライジング法、電解めっきまたは無電解めっきなどを採用することができるが、バッキングチューブ3と同様の下地処理をすることが好ましい。すなわち、ターゲット材2の内周面4に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層8aを形成し、この第1の下地層8aの表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる第2の下地層9aを形成することが好ましい。このように、バッキングチューブ3の外周面5のみならず、ターゲット材2の内周面4にも第1の下地層8aと第2の下地層9aとを形成することにより、ターゲット材2として、酸化インジウム系以外の円筒形セラミックス焼結体を用いた場合であっても、該ターゲット材2とバッキングチューブ3とを高い接合率および接合強度をもって接合することが可能となる。
2.円筒形スパッタリングターゲットの製造方法
以下、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法について説明する。
[実施形態の第1例]
本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法は、円筒形のバッキングチューブ3の外周面5に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層8を形成する工程(以下、「第1工程」という)と、この第1の下地層8の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層9を形成する工程(以下、「第2工程」という)と、バッキングチューブ3を、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材2の中空部に同軸に配置し、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙6に、インジウムを50質量%以上含有する接合材を注入し、接合層7を形成する工程(以下、「第3工程」という)を備えることを特徴とする。
本発明の製造方法における各層の形成方法およびその条件は、ターゲット材2として使用する円筒形セラミックス焼結体の組成、バッキングチューブ3の材質などに応じて適宜選択されるものであり、特に限定されるべきものではない。このため、以下では、SUS304製のバッキングチューブ3を、その外周面5に、ニッケルからなる第1の下地層8と、インジウムからなる第2の下地層9を形成し、接合材としてインジウム系低融点半田を使用して、ITO製の円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材2と接合する場合を例に挙げて説明する。なお、第1〜第3工程以外の工程については、従来技術と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(1)第1工程
第1工程では、バッキングチューブ3の外周面5に対して、ニッケルからなる第1の下地層8を形成する。第1の下地層8の形成は、ストライクめっき法により行うことが好ましい。これは、前述のようにSUS304などのステンレスの表面には不動態皮膜が存在しているため、通常のめっき法では、めっき層を密着させることは困難であるが、ストライクめっき法によれば、ステンレスを活性化し、密着性が高く、厚さの薄いめっき層を形成することが可能となるからである。
この際、めっき液としては、240g/L〜300g/Lの塩化ニッケルと、120mL/L〜130mL/Lの塩酸からなるウッド浴を使用し、浴温度を20℃〜30℃、電流密度を2A/cm2〜20A/cm2、めっき時間を10秒間〜360秒間として、ストライクめっきを行うことが好ましい。これにより、厚さ0.05μm〜0.1μmの第1の下地層8を効率よく形成することができる。
なお、第1の下地層8は、バッキングチューブ3の外周面5の全面に形成する必要はなく、図1に示すように、外周面5のうち、ターゲット材2との接合面となる部分にのみ形成してもよい。この場合、バッキングチューブ3の外周面のうち、接合面となる部分以外の部分にマスキングを施した状態で、ストライクめっき法により、第1の下地層8を形成すればよい。
(2)第2工程
第2工程では、第1工程で形成した第1の下地層8の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる第2の下地層9を形成する。この第2の下地層9は、電解めっき、無電解めっき、真空蒸着またはスパッタリングのいずれの方法によっても形成することができるが、厚さの制御が容易で、密着性の高い層を効率よく形成することができる、電解めっきにより、第2の下地層9を形成することが好ましい。
この際、めっき液としては、60g/L〜70g/Lの硫酸インジウムと、10g/L〜20g/Lの硫酸ナトリウムとからなる混合溶液を使用し、浴温度を20℃〜30℃、電流密度を1A/cm2〜10A/cm2、めっき時間を10秒間〜360秒間として、電解めっきを行うことが好ましい。これにより、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層9を効率よく形成することができる。
なお、第2の下地層9も、バッキングチューブ3の外周面の全面に形成する必要はなく、第1の下地層8と同様に、ターゲット材2との接合面となる部分にのみ形成してもよい。この場合の第2の下地層9の形成方法は、上述した第1の下地層8の形成方法と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)第3工程
第3工程では、バッキングチューブ3を、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材2の中空部に同軸に配置し、ターゲット材2とバッキングチューブ3との間の間隙6に、インジウムを50質量%以上含有する接合材を注入し、接合層7を形成する。本発明では、上述したように、バッキングチューブ3の外周面に、接合材の主成分であるインジウムを用いた第2の下地層が形成されているため、このバッキングチューブ3の外周面は、高い濡れ性を有している。この結果、外部から機械振動や超音波振動を与えずとも、短時間で、高い充填性をもって接合材を注入することが可能となる。
第3工程では、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に同軸に、すなわち、これらの中心軸が一致した状態で配置し、接合することが重要となる。中心軸がずれた状態で接合すると、得られる円筒形スパッタリングターゲット1の外径の中心と内径の中心がずれてしまう。この結果、スパッタリング時の熱負荷により、円筒形スパッタリングターゲット1が不均一に膨張し、ターゲット材2に割れや剥離が生じるおそれがある。なお、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に同軸に配置する方法としては、特に制限されることなく、公知の手段を用いることができる。たとえば、X−Yステージを用いて位置決めをすることにより、バッキングチューブ3を、ターゲット材2の中空部に同軸に配置することができる。
このように同軸に配置されたターゲット材2とバッキングチューブ3は、その状態で固定され、接合材を注入されることとなる。この際、前記間隙6の軸方向一端部を公知の封止手段により封止し、この封止側が下方となるように、ターゲット材2とバッキングチューブ3を直立させ、上方の間隙6の開口側から、溶融した接合材を注入する。
[実施形態の第2例]
図2に示す実施形態の第2例の場合には、ターゲット材2の内周面4に対しても下地処理を行っている。この例では、ターゲット材2の内周面4に第1の下地層8aと第2の下地層9aを形成しているが、これらの形成方法は、バッキングチューブ3の外周面5に第1の下地層8と第2の下地層9を形成する方法と同様である。ただし、ターゲット材2の内周面4は、ステンレス製のバッキングチューブ3の外周面5とは異なり、不動態皮膜が存在しているわけではないので、ストライク浴以外の適切な方法で、第1の下地層8aを形成してもよい。
また、この例では、接合材と高い密着性が得られる限り、上述したように第1の下地層8aおよび第2の下地層9aに代えて、超音波メタライジング法、電解めっきや無電解めっきなど公知の手段により、ターゲット材2の内周面4に、直接、インジウムまたはインジウム合金からなる厚さ0.95μm〜200μmの下地層を形成することも可能である。
なお、第1の下地層8および第2の下地層9を形成する際に、スパッタリング面となるターゲット材2の外周面がめっき液によって汚染されないように、適宜マスキングを施した上で、第1の下地層8および第2の下地層9を形成することが好ましい。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例および比較例に限定されるものではない。
(実施例1)
ターゲット材2として、外径100mm、内径81mm、全長200mmのITO製(20℃における線膨張係数:7.2×10-6/K)の円筒形セラミックス焼結体を5個用意した。全ての円筒形セラミックス焼結体について、接合面となる内周面4以外の部分に余分な接合材が付着することを防止するため、耐熱性のマスキングテープでマスキングを行った。その後、接合面となる内周面4をインジウムで濡らすとともに、全長が1002mmとなるように、5個の円筒形セラミックス焼結体を厚み0.5mmのシリコンパッキンで挟んで一定間隔で配列し、外周面5を耐熱テープで固定することにより、ターゲット材2を得た。
一方、バッキングチューブ3として、外径80mm、内径70mm、全長1100mmのSUS304製(20℃における線膨張率:17.3×10-6/K)の円筒形バッキングチューブを用意した。このバッキングチューブ3のうち、接合面以外の部分については、めっき液および余分な接合材が付着することを防止するため、耐熱テープでマスキングを行った。その後、めっき液として、250g/Lの塩化ニッケルと120mL/Lの塩酸からなるウッド浴を使用し、浴温度を25℃、電流密度を10A/cm2、めっき時間を60秒間として、ストライクめっきを行い、厚さ0.1μmのニッケル層からなる第1の下地層8を形成した。さらに、この第1の下地層8の表面に、めっき液として、60g/Lの硫酸インジウムと、10g/Lの硫酸ナトリウムを使用し、浴温度を20℃、電流密度を5A/cm2、めっき時間を60秒間として、電解めっきを行い、厚さ10μmのインジウム層からなる第2の下地層9を形成した。
次に、X−Yステージによる位置決めにより、バッキングチューブ3をターゲット材2の中空部に同軸に配置するとともに、間隙6の軸方向一端部を耐熱Oリングによって封止し、この封止側が下方となるように、ターゲット材2とバッキングチューブ3を直立させた。ターゲット材2およびバッキングチューブ3のそれぞれの寸法より、この状態における間隙6の体積は139.7cm3であると求められる。
続いて、ターゲット材2の外周面にバンドヒータを取り付け、設定温度を180℃として加熱した。また、接合材として、インジウムを80質量%、スズを10質量%、アンチモンを5質量%、亜鉛を5質量%含有する、インジウム系低融点半田を用意し、これをバンドヒータにより190℃まで加熱し、溶融した。
バンドヒータが設定温度に達したことを確認した後、上方の間隙6の開口側から、溶融した接合材を注入した。所定量(1017g)の接合材を注入した後、バンドヒータのスイッチを切り、室温(20℃)まで冷却した。接合材が完全に固化したことを確認した後、マスキングテープと耐熱Oリングを取り除き、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。
この円筒形スパッタリングターゲット1の接合材の充填量を、超音波探傷装置(株式会社KJTD製、SDS−WIN)により測定した。この測定値と間隙6の体積により、この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率は99.0%であることが確認された。また、金属材料引張試験方法(JIS Z2241)に基づき、引張試験機(株式会社島津製作所製、オートグラフ)を用いて接合強度を測定したところ、5.5MPaであることが確認された。
最後に、この円筒形スパッタリングターゲット1をマグネトロン型回転カソードスパッタリング装置に取り付け、3.0Paのアルゴン雰囲気中、出力300Wで放電試験を実施した。この結果、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例2)
バッキングチューブ3として、チタン製(20℃における線膨張率:8.8×10-6/℃)のものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.5%、8.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例3)
第1の下地層8として、厚さ0.1μmの銅層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.5%、9.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例4)
第2の下地層9として、厚さ100μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、7.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例5)
第1の下地層8として、厚さ10μmのニッケル層を、第2の下地層9として、厚さ100μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲットを得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ98.5%、6.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例6)
ターゲット材2として、5個のAZO製(20℃における線膨張係数:39.7×10-6/K)の円筒形セラミックス焼結体を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例7)
第2の下地層9として、エレクトロン・ビーム炉(神港精機株式会社製)を使用し、真空度3.0Pa、ビーム出力10Wの条件下で、真空蒸着法より厚さ10μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例8)
第2の下地層9として、インジウムカソードを4基備えたロール・コータ型スパッタリング装置(株式会社神戸製鋼製)を使用し、3.0Paのアルゴン雰囲気中、スパッタ出力2000Wの条件下で、スパッタリング法により厚さ10μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例9)
第2の下地層9として、厚さ1μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例10)
第2の下地層9として、厚さ200μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ98.0%、6.0MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例11)
第1の下地層8として、厚さ0.05μmのニッケル層を、第2の下地層9として、厚さ0.95μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲットを得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例12)
接合材として、インジウムを50質量%、スズを30質量%、アンチモンを10質量%、亜鉛を10質量%含有する、低融点半田を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ95.0%、4.0MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例13)
第1の下地層8として、厚さ0.1μmの銅合金層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。なお、第1の下地層8を構成する銅合金は、銅を95質量%、Snを5質量%含有するものであった。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例14)
第2の下地層9として、厚さ10μmのインジウム合金層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。なお、第1の下地層8を構成するインジウム合金は、インジウムを95質量%、Snを3質量%、Sbを1質量%、Znを1質量%含有するものであった。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(比較例1)
第1の下地層8を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。比較例1では、耐熱テープを取り除いた段階で、すべての円筒形セラミックス焼結体がバッキングチューブ3から脱落してしまった。このため、接合率および接合強度の測定並びに放電試験を行うことができなかった。
(比較例2)
第2の下地層9として、厚さ0.1μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。なお、比較例2では、第2の下地層9であるインジウム層の厚さが薄すぎたため、バッキングチューブ3に対する濡れ性が悪く、実施例1〜9と比べて間隙6に接合材を注入するのに長時間を要した。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率を、実施例1と同様にして求めたところ、接合率は57.0%であることが確認されたが、接合強度は、測定下限未満であったため、測定することができなかった。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていることが確認された。
(比較例3)
第2の下地層9として、厚さ400μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、接合率は52.0%であることが確認されたが、接合強度は、測定下限未満であったため、測定することができなかった。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていることが確認された。
(比較例4)
接合材として、インジウムを30質量%、スズを60質量%、アンチモンを5質量%、亜鉛を5質量%含有する、融点が155℃のスズ系低融点半田を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。なお、比較例4では、スズ系低融点半田のターゲット材2およびバッキングチューブ3に対する濡れ性が悪かったため、実施例1と比べて間隙6に接合材を注入するのに長時間を要した。比較例4では、冷却中に円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2が割れてしまったため、接合率および接合強度の測定並びに放電試験を行うことができなかった。
(比較例5)
接合材として、インジウムを45質量%、スズを50質量%、アンチモンを2.5質量%、亜鉛を2.5質量%含有する、低融点半田を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ55.0%、1.0MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていることが確認された。
Figure 2015036431
Figure 2015036431
(実施例15)
ターゲット材2の内周面に、電気めっきにより、厚さ10μmのインジウム層を直接形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
(実施例16)
ターゲット材2の内周面に、電気めっきにより、第1の下地層8aとして、厚さ0.1μmのニッケル層を、第2の下地層9aとして、厚さ10μmのインジウム層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、円筒形スパッタリングターゲット1を得た。この円筒形スパッタリングターゲット1の接合率および接合強度を、実施例1と同様にして求めたところ、それぞれ99.0%、5.5MPaであることが確認された。また、実施例1と同様にして放電試験を実施したところ、放電試験後の円筒形スパッタリングターゲット1のターゲット材2には、割れや剥離が生じていないことが確認された。
Figure 2015036431
1、1a 円筒形スパッタリングターゲット
2 ターゲット材
3 バッキングチューブ
4 ターゲット材の内周面
5 バッキングチューブの外周面
6 間隙
7 接合層
8、8a 第1の下地層
9、9a 第2の下地層

Claims (11)

  1. 円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材と、該ターゲット材の中空部に同軸に配置される円筒形のバッキングチューブと、該ターゲット材とバッキングチューブとの間の間隙に形成される接合層からなり、
    前記バッキングチューブは、その外周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層と、第1の下地層の表面に形成され、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層とを備え、
    前記接合層は、インジウムを50質量%以上含有する接合材により形成されている、
    円筒形スパッタリングターゲット。
  2. 第1の下地層および第2の下地層の厚さが、合計で1μm〜200μmである、請求項1に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  3. 第1の下地層の厚さが、0.05μm〜1μmである、請求項1または2に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  4. 第2の下地層の厚さが、1μm〜100μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  5. 前記ターゲット材が、インジウム、スズ、亜鉛、アルミニウム、ニオブ、タンタルおよびチタンから選択される少なくとも1種を主成分とする酸化物である、請求項1〜4のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  6. 前記バッキングチューブの材質が、オーステナイト系ステンレス、または、銅、チタン、モリブデン、アルミニウムおよびこれらいずれかの合金から選択される1種である、請求項1〜5のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  7. 前記ターゲット材は、その内周面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの下地層を備える、請求項1〜6のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  8. 前記ターゲット材は、その内周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層と、第1の下地層の表面に形成され、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層とを備える、請求項1〜6のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  9. バッキングチューブの外周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層を形成する工程と、
    この第1の下地層の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層を形成する工程と、
    前記バッキングチューブを、円筒形セラミックス焼結体からなるターゲット材の中空部に、同軸に配置し、該ターゲット材とバッキングチューブとの間の間隙に、インジウムを50質量%以上含有する接合材を注入し、接合層を形成する工程と
    を備える、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
  10. 前記ターゲット材の内周面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの下地層を形成する工程をさらに備える、請求項9に記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
  11. 前記ターゲット材の内周面に、銅もしくは銅合金、または、ニッケルもしくはニッケル合金からなる第1の下地層を形成する工程と、
    この第1の下地層の表面に、インジウムまたはインジウム合金からなる、厚さ0.95μm〜200μmの第2の下地層を形成する工程と
    をさらに備える、請求項9に記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
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