JP2016155882A - 高屈折率膜形成組成物 - Google Patents

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淳平 小林
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Abstract

【課題】高屈折率を有し、高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度を達成し得る表示デバイス用膜作製に好適な膜形成組成物を提供する。【解決手段】加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し縮合して得られる重量平均分子量1000〜20000のケイ素化合物(A)と、1乃至100nmの平均粒子径と1.50〜2.70の屈折率を有する無機粒子(B)と、溶剤(C)とを含む膜形成組成物。ケイ素化合物(A)が下記式(1)(式中R1はアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を示す。)の加水分解縮合物である。非アルコール溶剤がケトン又はエーテルである。無機粒子(B)がジルコニア又はルチル型チタニアである。膜形成組成物の上に感光性レジストを塗布、乾燥、光照射、現像、レジスト剥離を行うパターン形成方法。【選択図】図1

Description

本発明は、膜形成組成物に関し、さらに詳述すると、ポリシロキサンおよび無機微粒子を含む膜形成組成物に関する。
発光ダイオード(LED)は各種ディスプレイのバックライト光源、信号機、照明、レーザー、バイオセンサーなどとして利用されており、民生用途として広く普及している。
LEDは更なる長寿命且つ低消費電力を達成するために、光取出し効率を高めるデバイス開発が主流となってきている。これらの潮流の中で、光取出し効率を高めるための素子構造及び材料の開発が行われている。
光取出し効率を高めるために、光学的な屈折率をコントロールする方法があり、封止材料を高屈折率化する検討が報告されている。
例えば、封止材料にジフェニルシラン化合物を適用する(特許文献1)、フェニル基を有するシルセスキオキサン誘導体と無機微粒子との組成物を適用する(特許文献2)などが提唱されている。
これらはフェニル基を導入して高屈折率化を達成しているが、有機基としてフェニル基を導入すると長期の耐光性と信頼性を満たすことが困難である。
また、フルオレン化合物を適用する(特許文献3)方法も提唱されている。フルオレン化合物は高屈折率であるものの縮環骨格であり、耐光性が悪い。
目的とする高屈折率材料には、高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度が求められ、これらを一度に満たす材料は困難である。
無機粒子を加える場合は膜硬度が低下する場合がある。ポリシロキサンは膜硬度が高い反面、高屈折率を発現しない。これらの背景から無機粒子とポリシロキサンとを組み合わせて高屈折率材料とする方法が公知技術として知られている。
ポリシロキサンは合成する方法によってポリマー構造が変化するが、加水分解の溶媒を特定の溶剤に変更し、完全加水分解型としたポリシロキサンが知られている(特許文献4)。無機粒子と完全加水分解型のポリシロキサンとを組み合わせて高屈折率材料とした検討はない。
また、LEDを作製するプロセスを考慮して、パターニングしようとする検討も知られていない。
特開2010−180323号公報 特開2008−202008号公報 特開2009−84478号公報 特開昭62−174273号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高屈折率を有し、高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度を達成し得る表示デバイス用膜作製に好適な膜形成組成物を提供することを目的とする。
本願発明は第1観点として、加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し縮合して得られる重量平均分子量1000〜20000のケイ素化合物(A)と、1乃至100nmの平均粒子径と1.50〜2.70の屈折率を有する無機粒子(B)と、溶剤(C)とを含む膜形成組成物、
第2観点として、ケイ素化合物(A)が下記式(1):
(式中Rはアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を示す。)の加水分解縮合物である第1観点に記載の膜形成組成物、
第3観点として、式(1)の加水分解性シランがテトラエトキシシラン、又はテトラメトキシシランである第1観点又は第2観点に記載の膜形成組成物、
第4観点として、非アルコール溶剤がケトン又はエーテルである第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第5観点として、非アルコール溶剤がアセトン又はテトラヒドロフランである第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第6観点として、溶剤(C)が上記シランの加水分解と縮合時に用いる非アルコール溶剤と、加水分解性シランの加水分解によって生じた反応物とを除去し溶剤置換による溶剤を含むものである第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第7観点として、無機粒子(B)がジルコニア又はルチル型チタニアである第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第8観点として、加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し縮合し、重量平均分子量1000〜20000のケイ素化合物(A)が溶剤(C)に溶解したケイ素化合物(A)のワニスを得る工程、動的光散乱法による平均粒子径が1乃至100nmの平均粒子径と1.50〜2.70の屈折率を有する無機粒子(B)を含む分散媒(C’)のゾルと上記ケイ素化合物(A)のワニスを混合する工程を含む第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物の製造方法、
第9観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載される膜形成用組成物の上に感光性レジストを塗布、乾燥、光照射、現像、レジスト剥離を行うパターン形成方法、
第10観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物を基板上に被覆し焼成して得られ、波長633nmで1.50〜1.90の屈折率と、JIS規格K 5600によって定められた鉛筆硬度がH〜9Hの硬度を有する被膜、
第11観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物を基板上に被覆し焼成して得られる第10観点に記載の被膜の形成方法、
第12観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物から得られた光取出し膜、
第13観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物を用いて得られた電子デバイスを有する装置、
第14観点として、電子デバイスがLEDである第13観点に記載の装置、及び
第15観点として、電子デバイスがLEDの保護膜を有するものである第13観点に記載の装置である。
完全加水分解型のポリシロキサンと部分加水分解型のポリシロキサンを用いた組成物を比較すると以下の特徴がある。
部分加水分解型のポリシロキサンは、水酸基等の官能基を含むアルコールを加水分解又は重縮合時の溶剤に使用して得られたポリマーを指す。部分加水分解型のポリシロキサンは加水分解し、重縮合する段階で溶剤のアルコール又はモノマーのシランアルコキシドから生成するアルコールが加水分解で生成したシラノール基と反応しシランアルコキシドの形で残存している。また、溶液状態ではポリマー中のシラノール基とシランアルコキシドは化学的に平衡反応であるため、アルコールを加水分解及び縮合時の溶剤に選択するとシランアルコキシドの残留割合が多いポリシロキサンとなる。
一方で完全加水分解型のポリシロキサンは水酸基を含まない非アルコールを加水分解及び縮合時の溶剤に用いて得られたポリマーを指す。完全加水分解型のポリシロキサンは加水分解及び重縮合時の溶剤である非アルコール溶剤がポリマーのシラノールを末端封止する水酸基を有していないため、得られたポリマーはシラノールの残留割合が多いポリシロキサンとなる。すなわち、完全加水分解型のポリテオスは有機成分としてシランアルコキシドをほとんど含まないため、耐光性試験で不利となる炭素元素をほとんど含んでいないポリマーである。
無機粒子(B)が動的光散乱法による平均粒子径が1乃至100nmであることで、ろ過性が良好であり、膜形成組成物の高透過率を達成できる。
また、完全加水分解型のポリシロキサンはシラノールが多く残留して無機粒子(B)は高屈折率を示すジルコニア又はルチル型チタニアであるが、チタニアは光活性機能を有するアナターゼ型を有していると耐光性が悪化することからルチル型が良い。また、ジルコニアは結晶構造によって耐光性に影響なく良好である。
無機粒子(B)の表面のシラノールと外部刺激として熱がかかったときに、重縮合を開始し、強固で高硬度な膜を形成できる。部分加水分解型のポリテオスはシランアルコキシドが多く残存しているため、シリカ微粒子のシラノールと反応する際に一旦加水分解を経由しなければならず、別途、添加剤などの添加が必要となる。添加剤はシラノールの生成促進剤や、シランアルコキシドの分解促進剤が挙げられるが、これらの添加剤は有機基や金属を含んで耐光性を悪化させるため、本願発明の組成物には不向きである。
本願発明の完全加水分解型のポリシロキサンと平均粒子径が1乃至100nm以下の無機粒子(B)とから成る組成物は、膜硬度が低い無機粒子表面のシラノールを反応点であるシラノールの多い完全加水分解型のポリシロキサンにより熱硬化させ、高屈折率で且つ、膜硬度の高い膜が得られる。
本願発明の完全加水分解型のポリシロキサンと平均粒子径が1乃至100nm以下の無機粒子とから成る組成物はアルカリ現像性を有しているため感光性レジストを用いてパターニングすることが可能である。ドライエッチングなどのプロセスを経ないため、工程が簡略化され、生産コストを低下できる。
そして、本願発明によって得られた膜は高屈折率、高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度を一度に満たすことが可能であり、パターニングが可能であることから液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、カソードレイチューブ、有機発光ディスプレイ、電子ペーパー、LED、固体撮像素子、太陽電池、有機薄膜トランジスタなどの電子デバイスとして好適に用いることができる。特に高耐光性が要求されるLED用部材として好適に用いることができる。
合成例1で得られたP1のH−NMRスペクトルを示す図。 合成例2で得られたP2のH−NMRスペクトルを示す図。 実施例9のV1の膜のパターニング(□1mm×2mm)を示す図。 実施例9のV2の膜のパターニング(□1mm×2mm)を示す図。 実施例10のV1の膜のパターニング(φ1mm)を示す図。 実施例10のV2の膜のパターニング(φ1mm)を示す図。
本願発明は加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し縮合して得られる重量平均分子量1000〜20000のケイ素化合物(A)と、動的光散乱法による平均粒子径が1乃至100nmの平均粒子径を有する無機粒子(B)と、溶剤(C)とを含む膜形成組成物である。
上記膜形成組成物の固形分濃度は、目的の膜形成用被膜の膜厚を得られるように調製されていれば良く、0.1〜50質量%、又は1〜30質量%、又は5〜20質量%の濃度範囲とすることができる。固形分は膜形成組成物から溶剤を除去した残りの割合である。
固形分中におけるケイ素化合物(A)と無機粒子(B)の含有量は50〜100質量%、又は70〜100質量%、又は70〜99質量%とすることができる。
固形分換算で無機粒子(B)を100質量部としたときに、ケイ素化合物(A)を0.1〜200質量部の範囲で加えることができ、好ましくは0.1〜100質量部であり、膜質を保持し、保存安定性を保持するために、より好ましくは0.1〜50質量部である。
本願発明に用いられるケイ素化合物(A)は式(1)で示される加水分解性シランの加水分解縮合物である。この加水分解縮合物には加水分解物を含んでいても良い。
加水分解物はシランモノマーの加水分解基が加水分解を生じシラノール基を生成したものである。その加水分解縮合物は加水分解物中のシラノール基同士が脱水縮合を起こした加水分解縮合物であり、ポリシロキサンを形成したものであり、縮合物の末端は通常、シラノール基を有している。ケイ素化合物(A)は多くが加水分解縮合物(ポリシロキサン)であるが、その前駆体である加水分解物を有していても良い。
式(1)中のRはアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を示す。
アルコキシ基としては炭素数1〜20のアルコキシ基が例示され、直鎖、分岐、環状のアルキル部分を有するアルコキシ基が挙げられ、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチル−n−ブトキシ基、2−メチル−n−ブトキシ基、3−メチル−n−ブトキシ基、1,1−ジメチル−n−プロポキシ基、1,2−ジメチル−n−プロポキシ基、2,2−ジメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−n−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブトキシ基、1,2−ジメチル−n−ブトキシ基、1,3−ジメチル−n−ブトキシ基、2,2−ジメチル−n−ブトキシ基、2,3−ジメチル−n−ブトキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、1−エチル−n−ブトキシ基、2−エチル−n−ブトキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2,−トリメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ基、及び1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては炭素数2〜20のアシルオキシ基が例示され、例えばメチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、イソブチルカルボニルオキシ基、s−ブチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、1−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、3−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,1−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1−エチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、3,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1−エチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2−エチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1,2,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1−エチル−2−メチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基、及びトシルカルボニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、加水分解基としてのハロゲン基はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
上記式(1)を得るための加水分解性シランは例えば以下に例示される。
テトラメトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラクロルシラン、等が挙げられるが、4官能のシロキサンモノマーであれば良く、これらに限定されるものではない。これらの中でもテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランは好適に使用することができる。加水分解性シランは、市販品を用いることができる。
式(1)の加水分解性シランを加水分解し縮合しその加水分解縮合物を含むケイ素化合物(A)は重量平均分子量1000〜20000、又は1000〜5000の縮合物とすることができる。これらの分子量はGPC分析によるポリスチレン換算で得られる分子量である。
加水分解触媒としての有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸等を挙げることができる。
加水分解触媒としての無機酸は、例えば塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等を挙げることができる。
加水分解触媒としての有機塩基は、例えばピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等を挙げることができる。
無機塩基としては、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。これら触媒の内、金属キレート化合物、有機酸、無機酸が好ましく、これらは1種あるいは2種以上を同時に使用しても良い。
加水分解触媒は揮発性の無機酸、例えば塩酸を好適に用いることができる。アルコキシシリル基、アシロキシシリル基、ハロゲン化シリル基の加水分解には、上記加水分解基の1モル当たり、0.1〜100モル、又は0.1〜10モル、又は1〜5モル、又は2〜3.5モルの水を用いる。
加水分解と縮合を行う際の反応温度は、通常は20℃(室温)から加水分解に用いられる溶剤の常圧下の還流温度の範囲で行われる。また、加圧下で行うことができ、例えば液温200℃程度まで昇温することができる。
加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を得る方法としては、例えば、加水分解性シラン、非アルコール溶剤、純水及び酸触媒の混合物を加熱する方法が挙げられる。具体的には、あらかじめアセトンに加水分解性シランを溶解させ、塩酸と純水を加えて塩酸水溶液とした後、これを加水分解性シラン溶液中に滴下し、加熱する方法である。その際、塩酸の量は、加水分解性シランが有する全加水分解基(全アルコキシ基)の1モルに対して0.0001〜0.5モルとすることが一般的である。この方法における加熱は、液温50〜180℃で行うことができ、好ましくは、液の蒸発、揮散等が起こらないように、例えば、密閉容器中の還流下で数十分から十数時間行われる。
加水分解と縮合に用いられる非アルコール溶剤としては、例えばn−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、イソプロピルベンセン、ジエチルベンゼン、イソブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−イソプロピルベンセン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−イソブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−イソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤等を挙げることができる。これらの溶剤は1種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。中でもアセトン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤が好ましく、特にアセトンを好適に用いることができる。
加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し、その加水分解物を縮合反応することによって加水分解縮合物(ポリシロキサン)が得られ、その縮合物は加水分解溶剤中に溶解しているポリシロキサンワニスとして得られる。
得られた加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)の溶剤は置換しても良い。具体的には、加水分解と縮合時の溶剤(合成時溶剤)にアセトンを選択した場合、アセトン中でポリシロキサンが得られた後にその合成の際の溶剤と同量の置換用溶剤を加えて他の溶剤に置き換える時に、エバポレーターなどで共沸させアセトンを留去しても良い。その時に、加水分解性シランの加水分解によって生じた反応物(例えばメタノール、エタノール)を同時に留去することができる。また、揮発性の酸触媒を用いた場合には同時に除去できる。
この置換用溶剤は加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)をワニスにする時の溶剤成分になる。
溶剤置換の際の合成時溶剤は共沸して留去するため置換用溶剤よりも沸点が低いことが好ましい。例えば、加水分解と縮合時の溶剤はアセトン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、置換用溶剤はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
上記加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスの希釈や置換等に用いる溶剤(C)は、加水分解性シランの加水分解と縮重合に用いた非アルコール溶媒と同じでも良いし別の溶剤でも良い。そして加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニス中の溶剤は、上記溶剤(C)とすることができる。
ケイ素化合物(A)のワニスとして用いる場合に、ワニス中でのケイ素化合物(A)の濃度は0.1〜60質量%の範囲で用いることができる。
上記溶剤(C)の具体例としては、トルエン、p−キシレン、o−キシレン、スチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシー2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチルラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸イソプロピルケトン、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、酢酸ノーマルブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシー2−ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノンが挙げられる。
本発明の(C)成分は溶剤である。溶剤は(A)成分を得た溶剤と同様の非アルコール溶剤が好ましいが、本発明の膜形成用塗布液の保存安定性を著しく損ねなければ特に限定されない。上述した、一般的な有機溶剤を用いることができる。
加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)と、平均粒子径が1〜100nmの無機粒子(B)との相溶性の観点から、溶剤(C)はより好ましくは、ブタノール、ジアセトンアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、へキシレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、シクロヘキサノン、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、乳酸エチルエステル等が挙げられる。
本発明の加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)は水酸基を含まない非アルコールを加水分解及び重縮合時の溶剤に用いて得られ、本明細書中では完全加水分解型のポリシロキサンと呼称し、加水分解率の高いポリシロキサンである。一方、水酸基を含むアルコールを加水分解又は重縮合時の溶剤に用いて得られたポリマーは部分加水分解型のポリシロキサンと呼称し区別する。完全加水分解型と部分加水分解型とは、ポリマー末端のシラノール(Si−OH)の存在量が異なることが大きな違いであり、完全加水分解型のポリシロキサンはSi−OHが部分加水分解型のポリシロキサンよりも多く存在している。Si−OHの存在量は、非アルコール溶剤に置換したワニスを用いて、固形分量を同一とし、H−NMRで定量すれば良い。定量はポリシロキサンのSi−OHのピークを積分してピーク面積を算出したプロトン数と内標若しくは溶媒のピークを積分してピーク面積を算出したプロトン数を比較することで決定できる。
内標若しくは溶媒のピークから算出されたプロトン数を1.00としたときに完全加水分解型のポリシロキサンのSi−OHの算出したプロトン数は0.1以上、好ましくは0.2以上である。一方、部分加水分解型のポリシロキサンは内標若しくは溶媒のピークから算出されたプロトン数を1.00としたときに、ポリシロキサンのSi−OHの算出したプロトン数は0.1未満として定義する。
本願発明に用いられる(B)成分は1〜100nmの平均粒子径を有する無機粒子(B)であり、上記無機粒子(B)の屈折率は1.50〜2.70、又は1.50〜1.70、又は1.60〜2.00、又は1.90〜2.20、又は2.20〜2.70の範囲を選択することができる。
上述した完全加水分解型のポリシロキサンと共に本発明の組成物を構成する無機粒子の種類としては、ジルコニア又はルチル型のチタニアである。本発明においては特に、ジルコニアが好適である。
なお、無機粒子は単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
金属酸化物の具体例としては、SiO、HfOを含んだ複合酸化物などが挙げられる。複合酸化物とは、粒子の製造段階で2種以上の無機酸化物を混合させたものである。
さらに、これらの化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、さらに上記の酸化物と混合して用いてもよい。
本願発明に用いられる(B)成分は動的光散乱法による平均粒子径が1乃至100nm、又は5〜50nm、又は10nm以下の無機粒子を用いることができる。
上記粒子径については平均粒子径の異なる粒子を混合して用いても良い。
また、上記無機粒子を用いる際には、粒子をそのまま用いてもよく、粒子を水または有機溶媒に予め分散させたコロイド状態のもの(コロイド粒子を分散媒に分散したもの。即ち、ゾル)を用いてもよい。ゾル中での無機粒子の濃度は0.1〜60質量%の範囲で用いることができる。
水性媒体に無機粒子を分散した水ゾルの分散媒を、水から有機溶媒に置換した有機溶媒ゾルを用いることができる。この分散媒(C’)は、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスの希釈や置換等に用いる溶剤(C)と合体して本願発明に用いられる溶剤(C)とすることができる。
従って、分散媒(C’)は上記溶剤(C)と同じものを用いることができる。
さらに、無機粒子を、酸化ケイ素、有機ケイ素化合物、有機金属化合物などにより処理した粒子を用いてもよい。
なお、酸化ケイ素による処理とは、無機粒子を含む分散体中で粒子表面に、酸化ケイ素粒子を公知の方法で成長させるものである。有機ケイ素化合物、有機金属化合物による処理とは、無機粒子を含む分散体中に、これらの化合物を添加し、無機粒子の表面にこれらの化合物、又はこれらの化合物の反応生成物を吸着又は結合させるものである。
上記有機ケイ素化合物としては、シランカップリング剤やシランが挙げられ、シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、シランの具体例としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシランフェニルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
上記有機金属化合物としては、チタネート系カップリング剤やアルミニウム系カップリング剤が挙げられ、チタネート系カップリング剤の具体例としては、プレンアクト KR TTS,KR 46B、KR 38B、KR 138S、KR238S、338X、KR 44、KR 9SA、KR ET5、KR ET(味の素ファインテクノ(株)製)、アルミニウム系カップリング剤の具体例としては、プレンアクトAL−M(味の素ファインテクノ(株)製)等が挙げられる。
これら有機ケイ素化合物、有機金属化合物の使用量は、上記無機粒子100質量部に対して2〜100質量部が好ましい。
無機粒子に用いられる金属酸化物コロイド粒子は、公知の方法、例えば、イオン交換法、解こう法、加水分解法、反応法により製造することができる。
イオン交換法としては、例えば、上記金属の塩をイオン交換樹脂で処理し、対イオンを除去して粒子を生成する方法が挙げられる。
解こう法としては、上記金属の塩を酸、又は塩基で中和する、又は上記金属のアルコキシドを加水分解、または上記金属の塩基性塩を加熱下で加水分解して得られた沈殿物又はゲルから、不要の電解質を除去する又は分散に必要なイオンを添加する方法などが挙げられる。反応法の例としては、上記金属の粉末と酸とを反応させる方法等が挙げられる。
本発明の表示デバイス用膜形成組成物及び被膜形成用塗布液を調製する方法は特に限定されない。(A)成分、(B)成分及び(C)成分が均一に混合した状態であれば良い。成分(A)乃至成分(C)を混合する際の順序は均一なワニスが得られれば問題なく、特に限定されない。
膜形成組成物の固形分中にはケイ素化合物(A)と無機粒子(B)を含むが、それ以外の成分を含有してもよい。
本発明においては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、成分(A)、成分(B)、及び成分(C)以外にその他の成分、例えばレベリング剤、界面活性剤等の成分が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名エフトップEF301、EF303、EF352(株式会社トーケムプロダクツ製)、商品名メガファックF171、F173、F−553、F−554、R−08、R−30、R−30−N(大日本インキ化学工業株式会社製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子株式会社製)等のフッ素系界面活性剤、及びオルガノシロキサンポリマ−KP341(信越化学工業株式会社製)、BYK−302、BYK−307、BYK−322、BYK−323、BYK−330、BYK−333、BYK−370、BYK−375、BYK−378(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、等を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また二種以上の組み合わせで使用することもできる。界面活性剤が使用される場合、その割合としては、ケイ素化合物(A)100質量部に対して0.0001〜5質量部、または0.001〜1質量部、または0.01〜0.5質量部である。
上記の他の成分、溶剤、レベリング剤若しくは界面活性剤を混合する方法は、ケイ素化合物(A)に無機粒子(B)及び溶剤(C)を添加すると同時でも、成分(A)乃至成分(C)混合後であっても良く、特に限定されない。
<被膜の形成>
本発明の膜形成組成物は、基材に塗布し熱硬化することで所望の被膜を得ることができる。塗布方法は、公知又は周知の方法を採用できる。例えば、スピンコート法、ディップ法、フローコート法、インクジェット法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、エアーナイフコート法等の方法を採用できる。その際に用いる基材は、シリコン、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレン(PE)、アイオノマー(IO)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリシクロオレフィン(PCO)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMMA)、ポリメタクリル酸(PMMA)、ナイロン、プラスチック、ガラス、サファイア、石英、ダイヤモンド、セラミックス、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)、ガリウムヒ素リン(GaAsP)、インジウム窒化ガリウム(InGaN)、窒化ガリウム(GaN)、アルミニウム窒化ガリウム(AlGaN)、リン化ガリウム(GaP)、セレン化亜鉛(ZnSe)、アルミニウムインジウムガリウムリン(AlGaInP)、酸化亜鉛(ZnO)等からなる基材を挙げることができる。
焼成機器としては、特に限定されるものではなく、例えば、ホットプレート、オーブン、ファーネスを用いて、適切な雰囲気下、すなわち大気、窒素等の不活性ガス、真空中等で焼成させればよい。これにより、均一な製膜面を有する被膜を得ることが可能である。
焼成温度は、溶媒を蒸発させる目的では、特に限定されないが、例えば、40〜200℃で行うことができる。これらの場合、より高い均一製膜性を発現させたり、基材上で反応を進行させたりする目的で2段階以上の温度変化をつけてもよい。
焼成温度及び焼成時間は目的とする電子デバイスのプロセス工程に適合した条件を選択すれば良く、ポリシロキサン被膜の物性値が電子デバイスの要求特性に適合した焼成条件を選択できる。
本願発明の加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)と無機粒子(B)と溶剤(C)とを含む膜形成組成物は、これら各成分をハイブリッド化してなるワニスが均一分散液となっていることが好ましい。
ここで、ハイブリッド化とは、広義では異なった性質の溶質を混合し、溶液の状態で混和することを意味し、異なる溶質同士が化学的または物理的に相互作用を有していても、有していなくてもよく、分散性が保持されていればよい。
ハイブリッド化は、最終的なワニスの安定性が得られる限りにおいて、その調製方法は特に限定されない。
例えば、(1)加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を、溶液状態(ワニス)で無機粒子の分散液(ゾル)に混合させる、(2)加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を溶液中(ワニス中)で無機微粒子を分散させる、など種々の方法が挙げられるが、ハンドリング性の観点から、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を溶液(ワニス)の状態で無機粒子の分散液(ゾル)に混合させる方法が好ましい。
ハイブリッド化した最終的なワニスの安定性は、分散性の低下による析出、1次粒子径または2次粒子径の大幅な変化、塗布性の悪化、着色(白化、黄変)、膜質の悪化を引き起こさなければよい。
組成物中における無機粒子の含有量は、得られる最終的なワニスの分散性が損なわれない範囲であればよく、作製する被膜の目的とする屈折率、透過率、耐熱性に合わせてコントロールすることが可能である。
本発明の加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)と無機粒子(B)と溶剤(C)とを含む膜形成組成物(塗布液)は、分散性の低下による析出、1次粒子径または2次粒子径の大幅な変化、塗布性の悪化、着色(白化、黄変)、膜質の悪化を引き起こさない保管条件であれば特に限定されない。例えば、23℃(室温保管)、5℃(冷蔵保管)及び−20℃(冷凍保管)で保管すれば良く、ワニス状態で水酸基同士が反応するのを防止するために−20℃(冷凍保管)で保管することが好ましい。
本発明の膜形成組成物(塗布液)から得られる被膜はJIS規格 K 5600によって定められた鉛筆硬度がH以上である。鉛筆硬度は硬度が高いほうから、9H、8H、7H、6H、5H、4H、3H、2H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6B、6B以上の硬度として表記される。鉛筆硬度はデバイスを作製する際に被膜に求められる要求性能の1つであり、外部の引っかきによって容易に傷ついてしまうとデバイスの欠陥を発生させてしまうため、H以上の膜硬度が要求されることが多い。
本願発明では、上記膜形成組成物を基板上に被覆し焼成して得られ、波長633nmで1.50〜1.90、又は1.50〜1.70、又は1.70〜1.90の屈折率と、JIS規格 K 5600によって定められた鉛筆硬度がH〜9H、又はH〜5H、又はH〜3Hの硬度とを有する膜となる。
<被膜のパターニング方法>
本願発明の上記膜形成組成物自体には感光性はないが、アルカリ現像性を有しているため感光性レジストを利用することでパターニングが可能である。上記膜形成組成物に感光性をつけない理由は、感光性材料とするときに添加する感光剤が耐光性を悪化させる原因となるためである。
パターニングする方法は以下の工程1乃至工程9を得て完成する。
工程1:膜形成組成物を基材に塗布する
工程2:基材上の膜を仮乾燥する
工程3:膜形成用組成物の上に感光性レジストを塗布する
工程4:感光性レジストを乾燥する
工程5:感光性レジストの上からマスクを介して光照射する
工程6:アルカリ現像する
工程7:純水でリンスする
工程8:レジストを剥離する
工程9:パターニングされた膜形成組成物を本焼成する
工程2は膜形成組成物を仮乾燥させる工程であり、工程3の感光性レジストの主溶剤に溶解しなくなるまで焼成すれば特に限定されないが、40℃乃至200℃、又は80℃乃至150℃、又は90℃乃至120℃で焼成すれば良く、焼成時間は30秒乃至300秒、又は60秒乃至120秒、又は180秒乃至240秒、焼成すれば良い。
工程3は感光性レジストを塗布する工程であり、市販されている一般的なポジ型感光性レジスト又はネガ型感光性レジストを用いれば良い。例えば、ポジ型フォトレジストとしてはTHMR−iP1800(東京応化工業(株)製)などを用いれば良い。
工程5はマスクを介して光照射する工程であり、一般的な露光機を用いれば良い。例えば、アライナー PLA−600FA(キヤノン(株)製)、i線ステッパー NSR−2205i12D((株)ニコン製)などを用いれば良い。
工程6はアルカリ現像する工程であり、アルカリ現像液としては一般的なテトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)水溶液を用いれば良い。TMAHの濃度は0.1%乃至2.38%、又は0.5%乃至1.0%、又は1.0%乃至2.0%であれば良く、現像時間は10秒乃至180秒、又は20秒乃至60秒、又は90秒乃至120秒であれば良い。
工程8はレジストを剥離する工程であり、一般的なレジスト溶剤であれば良い。例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ピルビン酸エチルなどであれば良い。
工程9は膜形成組成物を本焼成する工程であり、80℃乃至300℃、又は100℃乃至150℃、又は180℃乃至230℃、又は250℃乃至300℃で焼成すれば良い。
以上のようなパターニング方法を経ることで、膜形成組成物が非感光性材料であるにも関わらず、アルカリ現像性を有することでパターニングすることが可能となる。
このようにして得られた本発明の組成物からなる膜は、高屈折率、高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度を一度に満たすことが可能であり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、カソードレイチューブ、有機発光ディスプレイ、電子ペーパー、LED、固体撮像素子、太陽電池、有機薄膜トランジスタなどの電子デバイスとして好適に用いることができる。特に高耐光性が要求されるLED用部材として好適に用いることができる。
より具体的には、各種ディスプレイのバックライト光源、信号機、照明、レーザー、バイオセンサーなどとして好適に用いることができる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例で用いた各測定装置は以下のとおりである。
[GPC]
装置:東ソー(株)製 HLC−8200 GPC
カラム:Shodex KF−804L+KF−805L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(以下、THF)
検出器:UV(254nm)
検量線:標準ポリスチレン
H−NMR]
装置:日本電子株式会社製 ECP300
溶剤:重アセトン
[鉛筆硬度]
装置:(株)安田精機製 No.553−M 電動鉛筆引っかき硬度試験機
規格:JIS K 5600
[紫外線可視分光光度計]
装置:(株)島津製作所製 SHIMADSU UV−3600
[被膜の屈折率/エリプソメーター]
装置:ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製 多入射角分光エリプソメーターVASE。
波長450nmで測定。
〔粒子の屈折率〕
装置:ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製 多入射角分光エリプソメーターVASE。
波長450nmで測定。
無機粒子を膜厚が100nmになるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈し、シリコン基板にスピンコートし、100℃で1分間、ホットプレートで焼成後、200℃で5分間、ホットプレートで焼成した膜の屈折率を測定した。
〔平均粒子径〕
装置:Beckman Coulter製 N5
無機粒子分散液を分散媒と同じ溶媒で希釈し、動的光散乱法の粒子径(Unimodalモード、強度平均粒子径)を測定した。
〔露光〕
装置:キヤノン(株)製 アライナー PLA−600FA。
[合成例1]
35.14gのテトラエトキシシラン、52.71gのアセトンを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/Lの塩酸12.16gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分間反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液に70.00gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加え、反応副生物であるエタノール、水、塩酸、アセトンを減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEAと略す)溶液を得た。さらにPGMEAを加え、140℃における固形残物換算で14質量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスであり、完全加水分解型のポリシロキサン(P1と略す)のワニスである。得られたP1のGPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2800であった。
P1のPGMEAワニスは140℃における固形残物換算で6質量パーセントとなるようにPGMEAを加え、H−NMRを測定した。その結果を図1に示す。
図1の結果から、溶媒であるPGMEAのプロトンに帰属される5.1ppmのピークを1.00としたときに、ポリシロキサンのシラノール(Si−OH)に帰属される6.0ppm付近のピークが0.32となり、Si−OHが多く残留していることが確認された。また、3.7ppmに現れるエタノールに帰属されるピークが極めて小さいことから、ポリテオスのSi−OHはアルコールであるエタノールによってキャッピングされることなく、安定に存在していることが分かった。
[合成例2]
35.14gのテトラエトキシシラン、52.71gのエタノールを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/Lの塩酸12.16gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分間反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液に70.00gのPGMEAを加え、溶媒であるエタノール、反応副生物であるエタノール、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)PGMEA溶液を得た。さらにPGMEAを加え、140℃における固形残物換算で14質量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスであり、部分加水分解型のポリシロキサン(P2と略す)のワニスである。得られたP2のGPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw4000であった。
P2のPGMEAワニスは140℃における固形残物換算で6質量パーセントとなるようにPGMEAを加え、H−NMRを測定した。その結果を図2に示す。
図2の結果から、溶媒であるPGMEAのプロトンに帰属される5.1ppmのピークを1.00としたときに、ポリシロキサンのシラノール(Si−OH)に帰属される6.0ppm付近のピークが0.09となり、Si−OHが非常に少ないことが確認された。また、3.7ppmに現れるエタノールに帰属されるピークがシャープに確認され、ポリテオスのSi−OHはアルコールであるエタノールによってキャッピングされていることが示唆された。
[参考例1]
ジルコニア分散液;アルコキシシランにより表面処理されたジルコニア粒子を30.5質量%含むプロピレングリコールモノメチルエーテル分散液(D1と略す)(日産化学工業(株)製)
[参考例2]
チタニア分散液;アルコキシシランにより表面処理されたルチル型チタニア粒子を10.5質量%含むプロピレングリコールモノメチルエーテル分散液(D2と略す)(日産化学工業(株)製)
参考例1及び2で得た無機粒子の各物性値を表1に示す。
〔表1〕
表1 無機粒子の各物性値
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
略称 D1 D2
粒子種 ジルコニア ルチル型チタニア
平均粒子径(nm) 14 8
粒子屈折率 1.66 1.91
固形分(wt%) 30.5 10.5
B型粘度(BLアダプター) 4.3 6.0
(mPa・s、20℃)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<膜形成組成物および被膜の作製>
[実施例1]
20mLナス型フラスコに参考例1で得られた3.0000gのD1を秤量し、次いで、7.9007gのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGMEと略す)を加え、合成例1で得た6.1000gのP1(D1の固形分に対して、ポリシロキサンの固形分が40質量%)を加え、界面活性剤として大日本インキ化学工業(株)製のR−30−NをPGMEで希釈し1質量%とした溶液0.0915gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(V1と略す)を得た。
得られたV1はシリコン基板上にスピンコーターを用いて、膜厚が100nmとなるようにスピンコートし、ホットプレートを用いて、150℃60分間で焼成を行い、被膜を得た。被膜はエリプソメーターにより波長450nmの光の屈折率を、電動鉛筆引っかき硬度試験機により鉛筆硬度を測定し、その結果を表2に示す。
[実施例2]
実施例1の焼成条件を150℃60分から300℃60分に置き換えた以外は実施例1と同様に操作し被膜を得た。屈折率乃至鉛筆硬度を測定した。その結果を表2に示す。
[実施例3]
20mLナス型フラスコに参考例2で得られた9.0000gのD2を秤量し、次いで、2.2581gのPGMEを加え、合成例1で得た6.3000gのP1(D1の固形分に対して、ポリシロキサンの固形分が40質量%)を加え、界面活性剤として大日本インキ化学工業(株)製のR−30−NをPGMEで希釈し1質量%とした溶液0.0945gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(V2と略す)を得た。
得られたV2はシリコン基板上にスピンコーターを用いて、膜厚が100nmとなるようにスピンコートし、ホットプレートを用いて、150℃60分間で焼成を行い、被膜を得た。被膜はエリプソメーターにより波長450nmの屈折率を、電動鉛筆引っかき硬度試験機により鉛筆硬度を測定し、その結果を表2に示す。
[実施例4]
実施例3の焼成条件を150℃60分から300℃60分に置き換えた以外は実施例3と同様に操作し被膜を得た。屈折率乃至鉛筆硬度を測定した。その結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1のP1をP2に置き換えた以外は実施例1と同様に操作しワニス(RV1)を得た。RV1は実施例1と同様にシリコン基板上でスピンコート、焼成し、屈折率乃至鉛筆硬度を測定した。その結果を表2に示す。
[比較例2]
RV1を用いた以外は実施例2と同様に操作し、被膜を得た。屈折率乃至鉛筆硬度を測定した。その結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例3のP1をP2に置き換えた以外は実施例3と同様に操作しワニス(RV2)を得た。RV2は実施例3と同様にシリコン基板上でスピンコート、焼成し、屈折率乃至鉛筆硬度を測定した。その結果を表2に示す。
[比較例4]
RV2を用いた以外は実施例4と同様に操作し、被膜を得た。屈折率乃至鉛筆硬度を測定した。その結果を表2に示す。
〔表2〕
表2 被膜の波長450nmにおける屈折率と鉛筆硬度
――――――――――――――――――――――――――――――
屈折率[波長450nm] 鉛筆硬度
実施例1 1.6155 2H
実施例2 1.6074 3H
実施例3 1.7222 2H
実施例4 1.7185 3H
比較例1 1.6205 HB
比較例2 1.6109 H
比較例3 1.7278 HB
比較例4 1.7201 H
――――――――――――――――――――――――――――――
表2の結果から、V1の膜とRV1の膜とを比較する。同じ焼成条件で比較した場合、完全加水分解型のポリテオスを用いたV1の膜は部分加水分解型のポリテオスを用いたRV2の膜よりも屈折率が低くなり、鉛筆硬度が硬くなることが分かった。この挙動はV2の膜とRV2の膜との比較でも同様の結果であった。
この結果は、部分加水分解型のポリシロキサンに残留するアルコキシ基の屈折率が高く発現することと、無機粒子表面の水酸基と縮合しにくく、鉛筆硬度が低下することを示していると考えられる。
<耐光性試験>
耐光性試験における、光照射は一般財団法人日本ウエザリングテストセンターにて行い、照度が40W/m、露光波長が280nm乃至400nmのキセノンアークランプを光源とした。試験機はスガ試験機(株)製 SX75−AP型を用いた。試験環境は温度が60±3℃、相対湿度が70±5%RHとし、加熱及び加湿が光照射と同時に加わっている過酷な条件とした。
[実施例5]
実施例1で作製したV1の被膜の耐光性試験を行った。光照射時間は500時間とし、光照射前後の膜厚、屈折率、平均透過率を測定し、ITO基板への密着性を観察した。その結果を表3に示す。
膜厚、屈折率はシリコン基板上の被膜を、平均透過率は石英基板上の被膜を、密着性はITO基板上の被膜を測定、観察した。平均透過率は400nm乃至800nmの透過率の平均透過率を算出することで決定した。ITOへの密着性は目視にて観察し、試験後に膜が基板と密着しており、剥がれがない状態を「○」、少しでも剥がれがあった状態を「×」とした。
[実施例6]
実施例2で作製したV1の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[実施例7]
実施例3で作製したV2の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[実施例8]
実施例4で作製したV2の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[比較例5]
比較例1で作製したRV1の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[比較例6]
比較例2で作製したRV1の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[比較例7]
比較例3で作製したRV2の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[比較例8]
比較例4で作製したRV2の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[比較例9]
比較例9として、バインダーポリマーとしてフェニル基を含んだポリシロキサンであるポリフェニルシルセスキオキサンを選択した熱硬化膜の例を調製した。
20mLナス型フラスコに参考例1で得られた3.0000gのD1を秤量し、次いで、13.6347gのPGMEを加え、0.3660gのポリフェニルシルセスキオキサン PPSQ SR−21(小西化学(株)製)(D1の固形分に対して、SR−21の固形分が40質量部)を加え、界面活性剤として大日本インキ化学工業(株)製のR−30−NをPGMEで希釈し1質量%とした溶液0.0915gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(RV3と略す)を得た。
得られたRV3はシリコン基板上にスピンコーターを用いて、膜厚が100nmとなるようにスピンコートし、ホットプレートを用いて150℃で60分間焼成した。ここで作製したRV3の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
[比較例10]
比較例10として、バインダーポリマーとしてフルオレン骨格を含んだ2官能のジアクリレートであるEA0200を選択した光硬化膜の例を調製した。
20mLナス型フラスコに参考例1で得られた3.0000gのD1を秤量し、次いで、13.7476gのPGMEを加え、0.3660gのオグソール EA0200(大阪ガスケミカル(株)製)(D1の固形分に対して、EA0200の固形分が40質量部)を加え、光ラジカル開始剤として0.0092gのLucirin TPO(BASFジャパン(株)製)(EA0200の固形分に対して、Lucirin TPOの固形分が2.5質量部)を加え、界面活性剤として大日本インキ化学工業(株)製のR−30−NをPGMEで希釈し1質量%とした溶液0.0915gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(RV4と略す)を得た。
得られたRV4はシリコン基板上にスピンコーターを用いて、膜厚が100nmとなるようにスピンコートし、ホットプレートを用いて80℃で1分間焼成し、次いで、アライナー(照度:5.5mW/cm、高圧水銀灯、照射波長:365nm)を用いて窒素雰囲気下で露光量が200mJ/cmで光照射した。
ここで作製したRV4の被膜の耐光性試験を実施例5と同様に行った。その結果を表3に示す。
〔表3〕
表3 被膜の耐光性試験結果
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
膜厚 屈折率 平均透過率 ITOへの
[nm] [波長450nm] [%] 密着性
実施例5 試験前 100.1 1.6155 98.1 −
試験後 99.5 1.6154 98.1 ○
実施例6 試験前 100.0 1.6074 98.0 −
試験後 99.9 1.6073 98.0 ○
実施例7 試験前 100.5 1.7222 97.5 −
試験後 100.0 1.7212 97.4 ○
実施例8 試験前 100.3 1.7185 97.3 −
試験後 100.2 1.7181 97.2 ○
比較例5 試験前 100.2 1.6205 98.1 −
試験後 95.3 1.6104 98.1 ○
比較例6 試験前 100.3 1.6109 98.0 −
試験後 95.9 1.6059 98.0 ○
比較例7 試験前 100.4 1.7278 97.6 −
試験後 95.1 1.7118 97.5 ○
比較例8 試験前 100.2 1.7201 97.4 −
試験後 95.0 1.7110 97.0 ○
比較例9 試験前 100.5 1.6313 98.0 −
試験後 94.2 1.6202 98.0 ×
比較例10 試験前 100.2 1.6541 98.3 −
試験後 87.2 1.5933 92.1 ×
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表3の結果を変化率としてまとめたものを表4に示す。
表4 被膜の耐光性試験前後の変化率
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
膜厚 屈折率 平均透過率
[%] [%] [%]
実施例5 試験前→試験後 −0.60 −0.01 0.00
実施例6 試験前→試験後 −0.10 −0.01 0.00
実施例7 試験前→試験後 −0.50 −0.06 −0.10
実施例8 試験前→試験後 −0.10 −0.02 −0.10
比較例5 試験前→試験後 −4.89 −0.62 0.00
比較例6 試験前→試験後 −4.39 −0.31 0.00
比較例7 試験前→試験後 −5.28 −0.93 −0.10
比較例8 試験前→試験後 −5.19 −0.53 −0.41
比較例9 試験前→試験後 −6.27 −0.68 +0.31
比較例10 試験前→試験後 −12.97 −3.68 −6.31
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表3及び表4の結果から、150℃で60分間焼成したV1と300℃で60分間焼成したV1との耐光性試験結果を比較する。焼成温度が高くなると、膜厚及び屈折率の変化率が低くなり、永久膜特性が良くなることが示唆された。この結果はV2の膜でも同様であった。150℃で60分間焼成したV1とRV1との耐光性試験結果を比較する。完全加水分解型のポリテオスを用いた場合、部分加水分解型のポリテオスを用いた場合に比べて、膜厚の変化率は−0.60%から−4.89%となり、低くなることが分かった。同様に屈折率の変化率は−0.01%から−0.62となり、低くなることが分かった。この結果は、完全加水分解型のポリテオスが焼成工程で膜の熱硬化反応が終結しているのに対し、部分加水分解型のポリテオスは焼成工程で熱硬化反応が完全に終結せず、アルコキシ基が残留しており、耐光性試験中に反応が進行したことに起因すると考えられる。この結果は300℃で60分間焼成したV1とRV1との比較、150℃で60分間焼成したV2とRV2との比較、300℃で60分間焼成したV2とRV2との比較でも同様の挙動となったことからも裏付けられる。
比較例9はバインダーポリマーにフェニル基を含んだポリシロキサンであるポリフェニルシルセスキオキサンを選択した熱硬化膜の例である。耐光性試験後に膜厚の変化率が−6.27%と大きく、屈折率の変化率も−0.68%と大きいことが分かった。更に、透過率が+0.31%となり、透明性が高くなっていることが分かった。フェニル基を含んだシルセスキオキサンは耐光性試験中に一部のフェニル基が脱離し、ベンゼンとして揮発し、ポリマー末端がシラノールになることが知られている。耐光性試験中でもこの現象が発生しており、屈折率の高いフェニル基が少なくなっていくことで屈折率が低下し、膜厚も同時に減少し、透過性は逆に高くなっていくことが分かった。
比較例10はバインダーポリマーにフルオレン骨格を含んだ2官能のジアクリレートであるEA0200を選択した光硬化膜の例である。耐光性試験後に膜厚の変化率が−12.97%と非常に大きく、屈折率の変化率も−3.68%と非常に大きいことが分かった。更に、透過率が−6.31%となり、透過率が著しく低下していることが分かった。この結果はフルオレン骨格が縮環骨格であり、一部のフルオレンが脱離、若しくは分解し、耐光性が悪くなることに起因していると考えられる。
表3の結果から、密着性は比較例9及び比較例10のみでITO基板から著しい膜の剥がれが観察された。それ以外の被膜では、膜の剥がれは観察されなかった。
表3及び表4の結果を総合すると、完全加水分解型のポリテオスをバインダーポリマーに用いることで耐光性に関して、膜の永久膜特性が著しく向上していることが分かった。
<パターニング性>
[実施例9]
実施例1で調製したV1をヘキサメチルジシラザン(東京応化工業(株)製)(HMDSを略す)処理(3000rpm10秒間スピンコートした後に100℃のホットプレートで30秒間焼成)を施したシリコン基板に膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。次いで、90℃のホットプレートで60秒間仮乾燥を行った。得られたV1の膜の上からiP1800(東京応化工業(株)製、フォトレジスト)を膜厚が1μmとなるようにスピンコートし、90℃のホットプレートで90秒間焼成を行った。レジストが形成された状態で、アライナーと用いてフォトマスクを介して光照射(照度:5.5mW/cm、高圧水銀灯、照射波長:365nm、露光量:200mJ/cm)した。光照射後は2.38%のTMAH水溶液で60秒間現像を行い、次いで、純水で30秒間リンスした。その後、レジストをPGMEとPGMEAの70:30(質量%)のシンナーに60秒間浸漬し、レジストを剥離した。最後にパターニングされた膜を最終焼成として、300℃で60分間焼成した。得られたパターニングの写真を図3及び図4に示す。また、屈折率は450nmで1.6075となり、実施例2と同様の屈折率を発現することを確かめた。
[実施例10]
実施例3で調製したV2を用いた以外は実施例9と同様に試験し、パターニングした。得られたパターニングの写真を図5及び図6に示す。また、屈折率は450nmで1.7187となり、実施例4と同様の屈折率を発現することを確かめた。
本願発明の完全加水分解型のポリシロキサンと平均粒子径が1乃至100nm以下の無機微粒子とから成る組成物はアルカリ現像性を有しているため感光性レジストを用いてパターニングすることが可能である。ドライエッチングなどのプロセスを経ないため、工程が簡略化され、生産コストを低下できる。
そして、本願発明によって得られた膜は高屈折率、高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度を一度に満たすことが可能であり、パターニングが可能であることから液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、カソードレイチューブ、有機発光ディスプレイ、電子ペーパー、LED、固体撮像素子、太陽電池、有機薄膜トランジスタなどの電子デバイスとして好適に用いることができる。特に高耐光性が要求されるLED用部材として好適に用いることができる。

Claims (15)

  1. 加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し縮合して得られる重量平均分子量1000〜20000のケイ素化合物(A)と、1乃至100nmの平均粒子径と1.50〜2.70の屈折率を有する無機粒子(B)と、溶剤(C)とを含む膜形成組成物。
  2. ケイ素化合物(A)が下記式(1):

    (式中Rはアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を示す。)の加水分解縮合物である請求項1に記載の膜形成組成物。
  3. 式(1)の加水分解性シランがテトラエトキシシラン、又はテトラメトキシシランである請求項1又は請求項2に記載の膜形成組成物。
  4. 非アルコール溶剤がケトン又はエーテルである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の膜形成組成物。
  5. 非アルコール溶剤がアセトン又はテトラヒドロフランである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の膜形成組成物。
  6. 溶剤(C)が上記シランの加水分解と縮合時に用いる非アルコール溶剤と、加水分解性シランの加水分解によって生じた反応物とを除去し溶剤置換による溶剤を含むものである請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の膜形成組成物。
  7. 無機粒子(B)がジルコニア又はルチル型チタニアである請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の膜形成組成物。
  8. 加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し縮合し、重量平均分子量1000〜20000のケイ素化合物(A)が溶剤(C)に溶解したケイ素化合物(A)のワニスを得る工程、動的光散乱法による平均粒子径が1乃至100nmの平均粒子径と1.50〜2.70の屈折率を有する無機粒子(B)を含む分散媒(C’)のゾルと上記ケイ素化合物(A)のワニスを混合する工程を含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の膜形成組成物の製造方法。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載される膜形成用組成物の上に感光性レジストを塗布、乾燥、光照射、現像、レジスト剥離を行うパターン形成方法。
  10. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の膜形成組成物を基板上に被覆し焼成して得られ、波長633nmで1.50〜1.90の屈折率と、JIS規格K 5600によって定められた鉛筆硬度がH〜9Hの硬度を有する被膜。
  11. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の膜形成組成物を基板上に被覆し焼成して得られる請求項10に記載の被膜の形成方法。
  12. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の膜形成組成物から得られた光取出し膜。
  13. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の膜形成組成物を用いて得られた電子デバイスを有する装置。
  14. 電子デバイスがLEDである請求項13に記載の装置。
  15. 電子デバイスがLEDの保護膜を有するものである請求項13に記載の装置。
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