JP2017008239A - 膜形成組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

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拓 加藤
淳平 小林
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淳平 小林
圭介 首藤
Keisuke Shuto
圭介 首藤
正睦 鈴木
Masamutsu Suzuki
正睦 鈴木
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Abstract

【課題】高屈折率、高透明性、高耐熱性、高耐光性及び高硬度を有する表示デバイス用膜作製に好適な膜形成組成物、及びパターン形成方法を提供する。【解決手段】加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる、ケイ素原子と結合したヒドロキシ基を有する重量平均分子量700〜4000のケイ素化合物(A)、1〜100nmの平均粒子径と1.50〜2.70の屈折率を有する無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含み、前記無機粒子(B)を100質量部としたとき0.1〜1.0質量部添加されている、膜形成組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、膜形成組成物に関し、さらに詳述すると、両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物、ポリシロキサン及び無機粒子を含む膜形成組成物、並びにパターン形成方法に関する。
発光ダイオード(以下、本明細書ではLEDと略称する。)は、各種ディスプレイのバックライト光源、信号機、照明、レーザー、バイオセンサーなどとして利用されており、民生用途として広く普及している。LEDは更なる長寿命且つ低消費電力を達成するために、光取出し効率を高めるデバイス開発が主流となってきている。これらの潮流の中で、光取出し効率を高めるための素子構造及び材料の開発が行われている。
光取り出し効率を高めるために、光学的な屈折率をコントロールする方法があり、封止材料を高屈折率化する検討が報告されている。例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタンおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子と、重量平均分子量が1,000乃至100,000の範囲にあるアルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)と、重量平均分子量が500乃至100,000であるヒドロキシ基含有ポリシロキサン(b2)と、β−ジケトン、ケトエステル、ジカルボン酸及びその誘導体、ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体、ケトアルコール、ジヒドロキシ化合物、オキシアルデヒド化合物、並びにアミン化合物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤を含有する高屈折材料形成用組成物(特許文献1参照)、
アルキル基、アリール基、水酸基等を含むオルガノポリシロキサンと、縮合触媒と、無機粒子とを含む光関連デバイス封止用樹脂組成物(特許文献2参照)、及び
炭素原子数1乃至20のアルキル基、又は炭素原子数1乃至8の炭化水素基を有していてもよいフェニル基を有するトリアルコキシシラン(A)と、反応性環状エーテル基を含有する置換基を有するトリアルコキシシラン(B)とを共加水分解、共縮合することによって得られるラダー型又はランダム型構造のシルセスキオキサン誘導体、及び、無機微粒子を主成分とする、Bステージ化された光素子用封止樹脂組成物(特許文献3参照)が開示されている。
目的とする高屈折率材料には、高透明性、高耐熱性及び高耐光性及び高硬度が求められ、これら全ての性質を同時に満たす材料を得ることは困難である。
樹脂組成物に無機粒子を加えることにより、その樹脂組成物から形成される膜の硬度が低下する場合がある。ポリシロキサンは、膜硬度が高い反面、高屈折率を発現しないことが知られている。これらの背景から、無機粒子とポリシロキサンとを組み合わせて高屈折率材料とする方法が公知技術として知られている。
LED用の高屈折率膜はアルカリ現像性が求められ、10μm以下のパターンを作製するには、アルカリ溶液に対し溶解現像性が求められる。そのため、高屈折率膜自体に感光性を付与し、パターンを得ることが考えられる。しかし、感光性が付与された高屈折率膜は、感光剤などを含むため、LED素子の部材として長期の耐光性と信頼性を満たすことが困難である。
これまで、本願の出願人らはポリシロキサンと無機粒子とを含む高屈折率組成物の上にリコートした感光性材料を利用してパターニングする検討、特にLEDを作製するプロセスを考慮して、10μm以下のパターニングを鋭意検討してきた。
ところで、LEDデバイスは種々の部材から構成されているが、本願の高屈折率組成物はLEDチップが面内に多数配列した、サイズが2インチ若しくは4インチなどの無機基板上に塗布して使用される。具体的には、無機基板は表面にn型電極、p型電極、補助電極及びスクライブラインなどを有しており、高さ若しくは深さ、及び材質が異なる構造物付き基板である。したがって、高屈折率組成物は上述した構造物付き基板へ塗布した際の段差被覆性が求められている。
そこで、構造物付き基板への段差被覆性が高く、且つ、これまでの高透明性、高耐熱性、高耐光性、高硬度、及び10μm以下のパターニングを目的とするアルカリへの溶解現像性を有する高屈折率組成物が要望されているが、これらの要求特性を満たした高屈折率組成物は全く検討されていない。
特開2006−316264号公報 特開2006−328315号公報 特開2008−202008号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高屈折率を有し、高透明性、高耐熱性、高耐光性及び高硬度を達成し得る電子デバイス用膜作製に好適な膜形成組成物及びパターン形成方法を提供することを目的とする。
本願発明は第1観点として、加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる、ケイ素原子と結合したヒドロキシ基を有する重量平均分子量700乃至4000のケイ素化合物(A)、1nm乃至100nmの平均粒子径と1.50乃至2.70の屈折率を有する無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含み、該シリコーン化合物(E)は、下記式(1):

(式中、Rはそれぞれ独立にメチル基又はエチル基を表し、kは1又は2を表し、nは2乃至7の整数を表す。)
で表される化合物であり、前記無機粒子(B)を100質量部としたとき0.1質量部乃至1.0質量部添加されている膜形成組成物、
第2観点として、前記ケイ素化合物(A)が、下記式(a1)で表される加水分解性シラン(a1)と下記式(a2)で表される加水分解性シラン(a2):

(式中、R及びRはそれぞれ独立にアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を表し、Lは炭素原子数3乃至6の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表す。)
を含む加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる加水分解縮合物である第1観点に記載の膜形成組成物、
第3観点として、前記ケイ素化合物(A)が、加水分解性シラン(a1)と加水分解性シラン(a2)の割合として、加水分解性シラン(a1)が90モル%乃至50モル%であり、加水分解性シラン(a2)が10モル%乃至50モル%含有する加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる完全加水分解型のポリシロキサンである第2観点に記載の膜形成組成物、
第4観点として、前記非アルコール有機溶剤がケトン又はエーテルである第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第5観点として、前記非アルコール有機溶剤がアセトン又はテトラヒドロフランである第4観点に記載の膜形成組成物、
第6観点として、前記無機粒子(B)が表面にヒドロキシ基を有するジルコニアである第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第7観点として、前記硬化触媒(C)がアンモニウム塩、ホスフィン類、ホスホニウム塩、スルホニウム塩又はキレート化合物である第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第8観点として、前記両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)が下記式(2):

(式中、Meはそれぞれメチル基を表し、nは2乃至7の整数を表す。)
で表される化合物である第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物、
第9観点として、第1観点乃至第8観点のいずれか一つに記載される膜形成組成物から得られた膜の上に感光性レジストを塗布し、該感光性レジストを乾燥させたレジスト膜を露光し、露光後のレジスト膜をアルカリ性溶液で現像して形成されたレジストパターンをマスクとして該アルカリ性溶液で前記膜形成組成物から得られた膜の一部を除去し、その後前記レジストパターンを剥離する、パターン形成方法、
第10観点として、第1観点乃至第8観点のいずれか一つに記載の膜形成組成物を基板上に被覆し加熱して得られる硬化膜、
第11観点として、光取り出し膜又は保護膜として用いられる第10観点に記載の硬化膜、
第12観点として、第10観点又は第11観点に記載の硬化膜を有する素子を備えた電子デバイス、及び
第13観点として、前記素子がLEDである第12観点に記載の電子デバイスである。
加水分解性シランを加水分解し縮合して得られるケイ素化合物は、完全加水分解型のポリシロキサンと部分加水分解型のポリシロキサンに分類され、以下の特徴がある。
部分加水分解型のポリシロキサンは、ヒドロキシ基等の官能基を含むアルコールを加水分解又は重縮合時の溶剤に使用して得られたポリマーを表す。部分加水分解型のポリシロキサンは加水分解し、重縮合する段階で溶剤のアルコール又はモノマーのシランアルコキシドから生成するアルコールが加水分解で生成したシラノール基と反応しシランアルコキシドの形で残存している。また、溶液状態ではポリマー中のシラノール基とシランアルコキシドは化学的に平衡反応であるため、アルコールを加水分解及び縮合時の溶剤に選択するとシランアルコキシドの残留割合が多いポリシロキサンとなる。
一方で完全加水分解型のポリシロキサンは、ヒドロキシ基を含まない非アルコール有機溶剤を、加水分解及び縮合時の溶剤に用いて得られたポリマーを表す。完全加水分解型のポリシロキサンは、加水分解及び重縮合時の溶剤であるヒドロキシ基を含まない非アルコール有機溶剤が、ポリマーのシラノールを末端封止するアルコキシ基を有していないため、得られたポリマーはシラノールの残留割合が多いポリシロキサンとなる。すなわち、完全加水分解型のポリシロキサンは有機成分としてシランアルコキシドをほとんど含まないため、耐光性試験で不利となるケイ素原子と結合するアルコキシ基又は炭化水素基をほとんど含んでいないポリマーである。
本願発明の膜形成組成物に含まれるケイ素化合物(A)は、完全加水分解型のポリシロキサンである。完全加水分解型のポリシロキサンは、部分加水分解型のポリシロキサンと比較して、末端にシラノールが多く残存していることから、熱硬化後に高信頼性の膜が得られるものの、アルカリ性溶液に対して、溶解性が高過ぎるため、本願発明の目的とする感光性レジストを利用して10μm以下のパターンを形成することが困難である。しかし、本願発明の膜形成組成物は、硬化触媒(C)を含むため、該膜形成組成物をスピンコート後に仮乾燥させる段階で、アルカリ性溶液耐性を向上又はコントロールでき、工程に合った条件で効率良く10μm以下のパターンを形成することが可能となる。
部分加水分解型のポリシロキサンは、シランアルコキシドが多く残存しているため、無機粒子(B)の表面に存在するヒドロキシ基と反応する際に一旦加水分解を経由しなければならず、別途、添加剤などの添加が必要となる。その添加剤として、シラノールの生成促進剤及びシランアルコキシドの分解促進剤が挙げられるが、これらの添加剤は有機基や金属不純物を含むことにより耐光性を悪化させるため、本願発明の膜形成組成物には不向きである。
本願発明の膜形成組成物に含まれる無機粒子(B)が動的光散乱法による平均粒子径が1nm乃至100nmであることで、該膜形成組成物のろ過性が良好であり、得られる硬化膜は高透過率を達成できる。また、本願発明の膜形成組成物に含まれるケイ素化合物(A)はポリシロキサンであり、無機粒子(B)は高屈折率を示すジルコニアであり、いずれも無機化合物であることから、得られる硬化膜は耐光性が良好である。
本願発明の膜形成組成物に含まれる、ケイ素化合物(A)のヒドロキシ基と無機粒子(B)の表面に存在するヒドロキシ基は、外部刺激として熱が加わったときに重縮合を開始し、該膜形成組成物は強固で高硬度な膜となる。
本願発明の膜形成組成物は、アルカリ性溶液に対して溶解現像性を有しているため、感光性レジストを用いて10μm以下のパターニングが可能である。したがって、パターンを形成する際にドライエッチングなどのプロセスを経ないため、工程が簡略化され、生産コストを低下できる。
本願発明の膜形成組成物は、両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含むため、LED基板の段差被覆性を飛躍的に向上させ、平坦性が高い膜を形成できる。
そして、本願発明の膜形成組成物から得られた硬化膜は、高屈折率、高透明性、高耐熱性、高耐光性及び高硬度を同時に満たすことが可能であり、さらにパターニングが可能であることから、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、カソードレイチューブ(CRT)、有機発光ディスプレイ、電子ペーパー、LED、固体撮像素子、太陽電池、有機薄膜トランジスタなどの電子デバイス用部材として好適に用いることができる。特に高耐光性が要求されるLED用部材として好適に用いることができる。
本願発明は、加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる、ケイ素原子と結合したヒドロキシ基を有する重量平均分子量700乃至4000のケイ素化合物(A)、1nm乃至100nmの平均粒子径と1.50乃至2.70の屈折率を有する無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含む、膜形成組成物である。該膜形成組成物の固形分の濃度は、目的の膜形成用被膜の膜厚を得られるように調製されていればよく、0.1質量%乃至50質量%、又は1質量%乃至30質量%、又は5質量%乃至20質量%の濃度範囲とすることができる。ここで、固形分は、膜形成組成物から溶剤(D)を除去した残りの成分と定義される。無機粒子(B)を含むゾルが採用される場合、膜形成組成物から溶剤(D)及びゾルの分散媒を除去した残りの成分を固形分と定義する。
固形分換算で無機粒子(B)を100質量部としたときに、ケイ素化合物(A)を0.1質量部乃至200質量部の範囲で加えることができ、好ましくは0.1質量部乃至100質量部であり、膜質を保持し、保存安定性を保持するために、より好ましくは0.1質量部乃至50質量部である。
硬化触媒(C)の添加量は、ケイ素化合物(A)100質量部に対して、0.01質量部乃至10質量部、0.01質量部乃至5質量部、又は0.01質量部乃至3質量部である。
両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)は、固形分換算で無機粒子(B)を100質量部としたときに、0.1質量部乃至1.0質量部の範囲で加えることができる。膜質を保持し、保存安定性を保持するために、好ましくは0.4質量部乃至0.6質量部である。
本願発明の膜形成組成物に含まれるケイ素化合物(A)は、前記式(a1)で表される加水分解性シランと前記式(a2)で表される加水分解性シランとを、非アルコール有機溶剤中で加水分解し共重合した加水分解縮合物である。この加水分解縮合物は加水分解物を含んでいてもよい。
ケイ素化合物(A)は、加水分解性シラン(a1)と加水分解性シラン(a2)との割合として、加水分解性シラン(a1)が90モル%乃至50モル%、又は80モル%乃至60モル%、例えば70モル%で、加水分解性シラン(a2)が10モル%乃至50モル%、又は20モル%乃至40モル%、例えば30モル%でそれぞれ含有する加水分解性シランを加水分解し縮合したポリマーである。
加水分解性シラン(a1)を95モル%以上含有する加水分解シランから製造されたケイ素化合物(A)は、アルカリ溶液の現像性が剥離現像(該アルカリ溶液に溶解せずに剥離して現像される)となり、本願発明の重要な目的である溶解現像性を発現しない。また、加水分解性シラン(a2)を55モル%以上含有する加水分解シランから製造されたケイ素化合物(A)は、疎水性が高まり、アルカリ溶液を弾くようになり、現像性自体を失ってしまう。
加水分解物は、シランモノマーの加水分解性基が加水分解され、シラノール基を生成したものである。その加水分解縮合物は、加水分解物中のシラノール基同士が脱水縮合を起こし、ポリシロキサンを形成したものであり、縮合物の末端は通常、シラノール基を有している。ケイ素化合物(A)は加水分解縮合物(ポリシロキサン)であるが、その前駆体である加水分解物を有していてもよい。
前記式(a1)及び式(a2)中のR及びRは、それぞれ独立にアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を表す。前記アルコキシ基としては、炭素原子数1乃至20の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基が例示され、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチル−n−ブトキシ基、2−メチル−n−ブトキシ基、3−メチル−n−ブトキシ基、1,1−ジメチル−n−プロポキシ基、1,2−ジメチル−n−プロポキシ基、2,2−ジメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−n−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブトキシ基、1,2−ジメチル−n−ブトキシ基、1,3−ジメチル−n−ブトキシ基、2,2−ジメチル−n−ブトキシ基、2,3−ジメチル−n−ブトキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、1−エチル−n−ブトキシ基、2−エチル−n−ブトキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2,−トリメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ基、及び1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基が挙げられる。
前記アシルオキシ基としては、炭素原子数2乃至20のアシルオキシ基が例示され、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、イソブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、1−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、3−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,1−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1−エチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、3,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1−エチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、2−エチル−n−ブチルカルボニルオキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1,2,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1−エチル−2−メチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基、及びトシルカルボニルオキシ基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、加水分解性基としての前記ハロゲン基は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
上記加水分解性シラン(a1)は例えば、テトラメトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラクロロシランが挙げられるが、4官能(4つの加水分解性基を有する。)のシロキサンモノマーであればよく、これらに限定されるものではない。これらの中でも、テトラメトキシシラン及びテトラエトキシシランは好適に使用することができる。加水分解性シラン(a1)として、市販品を用いることができる。
前記式(a2)中のLは、炭素原子数3乃至6の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表す。該アルキル基として例えば、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2,−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロへキシル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記加水分解性シラン(a2)は例えば、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、シクロプロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、シクロブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、t−ペンチルトリエトキシシラン、トリエトキシ(ペンタン−2−イル)シラン、トリエトキシ(ペンタン−3−イル)シラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、トリエトキシ(ヘキサン−2−イル)シラン、トリエトキシ(ヘキサン−3−イル)シラン、トリエトキシ(4−メチルペンタン−2−イル)シラン、トリエトキシ(2−メチルペンタン−2−イル)シラン、トリエトキシ(3−メチルペンタン−3−イル)シラン、及びシクロヘキシルトリメトキシシランが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、及びn−ヘキシルトリメトキシシランは好適に使用することができる。加水分解性シラン(a2)として、市販品を用いることができる。
加水分解性シラン(a1)と加水分解性シラン(a2)とを含む加水分解性シランを加水分解し縮合し、その加水分解縮合物を含むポリマーであるケイ素化合物(A)は、重量平均分子量700乃至4000、又は1000乃至2000の縮合物とすることができる。これらの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)分析によるポリスチレン換算で得られる分子量である。重量平均分子量が700未満の場合、ポリマーの分子量が低過ぎて、均一な膜が得られない。また、重量平均分子量が4000を超える場合、ポリマーの分子量が高過ぎて、アルカリ溶液に対して剥離現像となるため、溶解現像される場合と比較して良好なパターンは形成されにくい。
加水分解性シラン(a1)と加水分解性シラン(a2)とを含む加水分解性シランを加水分解する際、有機酸、無機酸、有機塩基及び無機塩基が加水分解触媒として用いられる。
上記加水分解触媒のうち、有機酸及び無機酸が好ましく、これらの1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。前記無機酸として、揮発性の無機酸、例えば塩酸を好適に用いることができる。アルコキシシリル基、アシロキシシリル基、ハロゲン化シリル基の加水分解には、上記加水分解性基の1モル当たり、0.1モル乃至100モル、又は0.1モル乃至10モル、又は1モル乃至5モル、又は2モル乃至3.5モルの水を用いる。
加水分解と縮合を行う際の反応温度は、通常は20℃(室温)から加水分解に用いられる溶剤の常圧下の還流温度の範囲で行われる。また、加圧下で行うことができ、例えば液温200℃程度まで昇温することができる。
加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を得る方法としては、例えば、加水分解性シラン、非アルコール有機溶剤、純水、及び無機酸の混合物を加熱する方法が挙げられる。具体的には、あらかじめアセトンに加水分解性シランを溶解させ、塩酸と純水を加えて塩酸水溶液とした後、これを加水分解性シラン溶液中に滴下し、加熱する方法である。その際、塩酸の量は、加水分解性シランが有する全加水分解性基(全アルコキシ基)の1モルに対して0.0001モル乃至0.5モルとすることが一般的である。この方法における加熱は、液温50℃乃至180℃で行うことができ、好ましくは、液の蒸発、揮散等が起こらないように、例えば、密閉容器中の還流下で60分間乃至48時間行われる。
加水分解性シランの加水分解及び縮合に用いられる非アルコール有機溶剤としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、イソプロピルベンセン、ジエチルベンゼン、イソブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジイソプロピルベンセン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−イソブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−イソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤を挙げることができる。これらの有機溶剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でもアセトン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤が好ましく、特にアセトンを好適に用いることができる。
加水分解性シランを非アルコール溶剤中で加水分解し、その加水分解物を縮合反応することによって加水分解縮合物(ポリシロキサン)が得られ、その縮合物は非アルコール有機溶剤中に溶解しているポリシロキサンワニスとして得られる。
得られた加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)の溶剤は、他の溶剤に置換されてもよい。具体的には、加水分解及び縮合の際に用いる非アルコール有機溶剤(合成時溶剤)としてアセトンを選択した場合、アセトン中でポリシロキサンが得られた後、その合成時溶剤と同量の置換用溶剤を加え、エバポレーターなどで共沸させアセトンを留去してもよい。その時に、加水分解性シランの加水分解によって生じた副生物(例えばメタノール、エタノール)を、アセトンと同時に留去することができる。また、加水分解触媒として揮発性の無機酸を用いた場合には、該無機酸触媒をアセトンと同時に除去できる。
上記置換用溶剤は、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)をワニスにする時の溶剤(D)になる。
溶剤置換をする場合、合成時溶剤は、共沸して留去されるため、置換用溶剤よりも沸点が低いことが好ましい。例えば、加水分解及び縮合の際に用いる合成時溶剤として、アセトン及びテトラヒドロフランが挙げられ、置換用溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。
上記加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスの希釈や置換等に用いる溶剤(D)は、加水分解性シランの加水分解と縮重合に用いた非アルコール有機溶剤と同じでもよいし異なる溶剤でもよい。したがって、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニス中の溶剤を、上記溶剤(D)とすることができる。
上記溶剤(D)の具体例としては、トルエン、p−キシレン、o−キシレン、スチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチルラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸イソプロピルケトン、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、酢酸ノーマルブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、及びN−シクロヘキシル−2−ピロリジノンが挙げられる。
溶剤(D)は、ケイ素化合物(A)を得るために用いた溶剤と同様の非アルコール有機溶剤が好ましいが、本発明の膜形成組成物の保存安定性を著しく損ねなければ特に限定されない。
加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)と、平均粒子径が1nm乃至100nmの無機粒子(B)との相溶性の観点から、溶剤(D)の好ましい例として、ブタノール、ジアセトンアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、へキシレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、シクロヘキサノン、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、及び乳酸エチルエステルが挙げられる。
本願発明の膜形成組成物はケイ素化合物(A)、無機粒子(B)、硬化触媒(C)及び溶剤(D)を含むため、該膜形成組成物から得られる膜は、アルカリ溶液に対して、溶解現像性を有しているため感光性レジストを用いて10μm以下のパターニングが可能であり、高屈折率、高耐光性を同時に満たすことができる。
本願発明の膜形成組成物に含まれる、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)は、ヒドロキシ基を含まない非アルコール化合物を加水分解及び重縮合時の溶剤に用いて得られる。このケイ素化合物(A)を、本明細書中では完全加水分解型のポリシロキサンと称する。完全加水分解型のポリシロキサンは、加水分解率の高いポリシロキサンである。一方、ヒドロキシ基を含むアルコール化合物を加水分解又は重縮合時の溶剤に用いて得られたポリマーは、部分加水分解型のポリシロキサンと称し、完全加水分解型のポリシロキサンと区別する。
完全加水分解型と部分加水分解型とは、ポリマー末端のシラノール(Si−OH)の存在量が異なることが大きな違いであり、完全加水分解型のポリシロキサンは、部分加水分解型のポリシロキサンよりもSi−OHを多く有している。Si−OHの存在量は、完全加水分解型のポリシロキサンと部分加水分解型のポリシロキサンとを、例えば、重アセトンなどの非アルコール系溶剤で希釈して、溶液の固形分量を同一とし、H−NMRを用いて定量すればよい。定量は、ポリシロキサンのSi−OHに基づくピークを積分してピーク面積を算出したプロトン数と、内標準物質又は重アセトンなどの非アルコール系溶剤のピークを積分してピーク面積を算出したプロトン数とを比較することで決定できる。
内標準物質又は重アセトンなどの非アルコール系溶剤のピークから算出されたプロトン数を1.00としたときに、完全加水分解型のポリシロキサンのSi−OHに基づくピークを積分してピーク面積を算出したプロトン数は0.1以上、好ましくは0.2以上である。一方、部分加水分解型のポリシロキサンのSi−OHに基づくピークを積分してピーク面積を算出したプロトン数は0.1未満として定義する。
本願発明の膜形成組成物に用いられる無機粒子(B)は1nm乃至100nmの平均粒子径を有する無機粒子(B)であり、上記無機粒子(B)の屈折率は、1.50乃至2.70、1.50乃至1.70、1.60乃至2.00、1.90乃至2.20、又は2.20乃至2.70の範囲である。
上述した完全加水分解型のポリシロキサンと共に本願発明の膜形成組成物に含まれる無機粒子(B)の種類としては、表面にヒドロキシ基を有するジルコニア等の金属酸化物が挙げられる。なお、無機粒子(B)は、1種のみを用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
金属酸化物の具体例としては、表面にヒドロキシ基を有するジルコニアの他、表面にヒドロキシ基を有するSiO及び/又は表面にヒドロキシ基を有するHfOを含む複合酸化物が挙げられる。複合酸化物とは、粒子の製造段階で2種以上の無機酸化物を混合させたものである。
本願発明の膜形成組成物に用いられる無機粒子(B)は、動的光散乱法による平均粒子径が1nm乃至100nm、5nm乃至50nm、又は1nm乃至10nmの無機粒子を用いることができる。上記粒子径については平均粒子径の異なる粒子を混合して用いてもよい。
また、上記無機粒子(B)を用いる際には、無機粒子をそのまま用いてもよく、無機粒子を水又は有機溶剤に予め分散させたコロイド状態のもの(コロイド粒子を分散媒に分散した、即ちゾル)を用いてもよい。無機粒子(B)を含むゾルを用いる場合、無機粒子の濃度が0.1質量%乃至60質量%の範囲のゾルを用いることができる。
水性媒体に無機粒子(B)を分散したハイドロゾルの分散媒を、水から有機溶剤に置換したオルガノゾルを用いることができる。この分散媒は、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスの希釈や置換に用いる溶剤(D)と併せて、本願発明の膜形成組成物に用いられる溶剤(D)とすることができる。従って、ゾルの分散媒として上記溶剤(D)と同じものを用いることができる。
さらに、無機粒子(B)を、酸化ケイ素、有機ケイ素化合物、有機金属化合物などにより処理した粒子を用いてもよい。酸化ケイ素による処理とは、無機粒子(B)を含む分散体中で、無機粒子の表面に、酸化ケイ素粒子を公知の方法で成長させることである。有機ケイ素化合物による処理、及び有機金属化合物による処理とは、無機粒子(B)を含む分散体中に、これらの化合物を添加し、無機粒子の表面にこれらの化合物、又はこれらの化合物の反応生成物を吸着又は結合させることである。
上記有機ケイ素化合物としては、シランカップリング剤及びシランが挙げられる。シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、及び3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが挙げられる。また、シランの具体例としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシランフェニルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、及びヘキサメチルジシラザンが挙げられる。
上記有機金属化合物としては、チタネート系カップリング剤及びアルミニウム系カップリング剤が挙げられる。チタネート系カップリング剤の具体例としては、プレンアクト〔登録商標〕TTS、46B、38B、138S、238S、338X、44、9SA、ET5、ET(味の素ファインテクノ(株)製)が挙げられる。アルミニウム系カップリング剤の具体例としては、プレンアクト〔登録商標〕AL−M(味の素ファインテクノ(株)製)が挙げられる。
これら有機ケイ素化合物、及び有機金属化合物の使用量は、上記無機粒子(B)100質量部に対して2質量部乃至100質量部が好ましい。
無機粒子(B)に用いられる金属酸化物のコロイド粒子は、公知の方法、例えば、イオン交換法、解こう法、加水分解法、反応法により製造することができる。イオン交換法としては、例えば、金属の塩をイオン交換樹脂で処理し、対イオンを除去して粒子を生成する方法が挙げられる。解こう法としては、金属の塩を酸もしくは塩基で中和する方法、上記金属のアルコキシドを加水分解する方法、金属の塩基性塩を加熱下で加水分解して得られた沈殿物もしくはゲルから不要の電解質を除去する方法、及び分散に必要なイオンを金属酸化物に添加する方法が挙げられる。反応法の例としては、金属の粉末と酸とを反応させる方法が挙げられる。
本願発明の膜形成組成物に用いられる硬化触媒(C)としては、アンモニウム塩を用いることができる。
アンモニウム塩としては、下記式(3):

(式中、pは2乃至11の整数を表し、qは2又は3を表し、R11はアルキル基、アリール基、又はそれらの組み合わせからなる基を表し、Yは陰イオンを表す。)で表される第4級アンモニウム塩、及び
下記式(4):

(式中、R12、R13、R14及びR15はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はそれらの組み合わせからなる基を表し、Nは窒素原子を表し、Yは陰イオンを表し、且つR12、R13、R14及びR15はそれぞれC−N結合により窒素原子と結合されているものである。)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
上記式(3)で表される化合物は、アミンから誘導される第4級アンモニウム塩である。式(3)においてR11で表される基の炭素原子数は、例えば1乃至18、好ましくは2乃至10である。R11で表される基として、例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖アルキル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、及びジシクロペンタジエニル基が挙げられる。また式(3)においてYで表される陰イオンとして、塩素イオン(Cl)、臭素イオン(Br)、ヨウ素イオン(I)等のハロゲンイオン、及びカルボキシラート(−COO)、スルホナト(−SO )等の酸基を挙げることができる。
上記式(4)で表される第4級アンモニウム塩のR12、R13、R14及びR15で表される基の炭素原子数は、例えば1乃至18である。式(4)においてYで表される陰イオンとして、塩素イオン(Cl)、臭素イオン(Br)、ヨウ素イオン(I)等のハロゲンイオン、及びカルボキシラート(−COO)、スルホナト(−SO )、等の酸基を挙げることができる。式(4)で表される第4級アンモニウム塩としては、市販品を入手して用いることが可能であり、例えば、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウムアセテート、塩化トリエチルベンジルアンモニウム、臭化トリエチルベンジルアンモニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、塩化トリブチルベンジルアンモニウム、及び塩化トリメチルベンジルアンモニウムが挙げられる。
硬化触媒(C)の添加量は、ケイ素化合物(A)100質量部に対して、0.01質量部乃至10質量部、0.01質量部乃至5質量部、又は0.01質量部乃至3質量部である。硬化触媒(C)は、完全加水分解型のポリシロキサンであるケイ素化合物(A)のアルカリ現像性を発現し、さらにそのアルカリ現像性をコントロールする目的で加えられる。その添加量が0.01質量部よりも少ないと、膜形成組成物から形成される膜がアルカリ現像液で全て溶解してしまう場合があり、10質量部よりも多いと、膜形成組成物から形成される膜の硬化が進行し過ぎて、パターンを形成できない場合がある。
本願発明の膜形成組成物に用いられるシリコーン化合物(E)は、両末端にヒドロキシ基を有する。シリコーン化合物(E)の添加量は、本発明の膜形成組成物の保存安定性及び塗布性を著しく損ねないように、固形分換算で無機粒子(B)を100質量部としたときに、0.1質量部乃至1.0質量部の範囲で加えることができる。膜形成組成物から形成される膜の膜質を保持し、膜形成組成物の保存安定性を保持するために、0.4質量部乃至0.6質量部がより好ましい。シリコーン化合物(E)の添加量が過少であると、膜形成組成物が段差被覆性を発現しない場合があり、多すぎると、膜形成組成物から形成される膜の硬化性及び溶剤耐性が不十分となるため、目的の被膜を得ることができない場合がある。
シリコーン化合物(E)として、好ましくは、シラノール末端ポリトリフルオロプロピルメチルシロキサンが挙げられ、具体的には、FMS−9922、FMS−9921(以上、Gelest社製)が挙げられる。ここでシラノールとは、Si原子と結合したヒドロキシ基(Si−OH)を表す。
本願発明の膜形成組成物は、ケイ素化合物(A)、無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含むが、それ以外の成分を含有してもよい。例えば、本願目的を損なわない範囲で、界面活性剤を加えてもよい。
本願発明の膜形成組成物に任意で添加される界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、商品名メガファックF171、F173、F−553、F−554、R−08、R−30、R−30−N、R−40、R−40−LM(DIC(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また二種以上の組み合わせで使用することもできる。界面活性剤が使用される場合、その割合としては、ケイ素化合物(A)100質量部に対して0.0001質量部乃至5質量部、または0.001質量部乃至1質量部、または0.01質量部乃至0.5質量部である。
<被膜の形成>
本願発明の膜形成組成物は、基材に塗布し熱硬化することで所望の被膜を得ることができる。塗布方法は、公知又は周知の方法を採用できる。例えば、スピンコート法、ディップ法、フローコート法、インクジェット法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、及びエアーナイフコート法を採用できる。その際に用いる基材としては、例えばシリコン、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレン(PE)、アイオノマー(IO)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリシクロオレフィン(PCO)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMMA)、ポリメタクリル酸(PMMA)、ナイロン、プラスチック、ガラス、サファイア、石英、ダイヤモンド、セラミックス、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)、ガリウムヒ素リン(GaAsP)、インジウム窒化ガリウム(InGaN)、窒化ガリウム(GaN)、アルミニウム窒化ガリウム(AlGaN)、リン化ガリウム(GaP)、セレン化亜鉛(ZnSe)、アルミニウムインジウムガリウムリン(AlGaInP)、酸化亜鉛(ZnO)を挙げることができる。
加熱機器としては、特に限定されるものではなく、例えば、ホットプレート、オーブン、ファーネスを用いて、適切な雰囲気下、すなわち大気、窒素等の不活性ガス、又は真空中で加熱させればよい。これにより、均一な製膜面を有する被膜を得ることが可能である。
加熱温度は、溶剤を蒸発させる目的では、特に限定されないが、例えば、40℃乃至200℃で行うことができる。加熱工程において、より高い均一製膜性を発現させる目的、又は基材上で反応を進行させたりする目的で、2段階以上の温度変化をつけてもよい。加熱温度及び加熱時間は、目的とする電子デバイスの製造工程に適合した条件を選択すればよい。形成される被膜の物性値が、電子デバイスの要求特性に適合した加熱条件を選択できる。
本願発明のケイ素化合物(A)、無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含む膜形成組成物は、含有する各成分をハイブリッド化してなるワニスが均一分散液となっていることが好ましい。
ここで、ハイブリッド化とは、広義では異なった性質の溶質を混合し、溶液の状態で混和することを意味し、異なる溶質同士が化学的または物理的に相互作用を有していても、有していなくてもよく、分散性が保持されていればよい。
ハイブリッド化は、最終的なワニスの安定性が得られる限りにおいて、その調製方法は特に限定されない。例えば、方法(1):加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を、溶液状態(ワニス)で無機粒子(B)の分散液(ゾル)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)に混合させる、方法(2):加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を、溶液中(ワニス中)で無機粒子(B)を分散させる、など種々の方法が挙げられる。ハンドリング性の観点から、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)を、溶液(ワニス)の状態で無機粒子(B)の分散液(ゾル)、硬化触媒(C)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)に混合させる方法が好ましい。
ハイブリッド化した最終的な膜形成組成物(ワニス)の安定性は、分散性の低下による析出、1次粒子径又は2次粒子径の大幅な変化、塗布性の悪化、着色(白化、黄変)、膜質の悪化を引き起こさなければよい。
本願発明の膜形成組成物中における無機粒子(B)の含有量は、得られる最終的な膜形成組成物(ワニス)の分散性が損なわれない範囲であればよく、作製する被膜の目的とする屈折率、透過率、及び耐熱性に合わせてコントロールすることが可能である。
本発明のケイ素化合物(A)、無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含む膜形成組成物(塗布液)の保管方法は、分散性の低下による析出、1次粒子径または2次粒子径の大幅な変化、塗布性の悪化、着色(白化、黄変)、膜質の悪化を引き起こさない保管条件で保管するのであれば特に限定されない。例えば、23℃(室温保管)、5℃(冷蔵保管)及び−20℃(冷凍保管)で保管すればよい。ワニス状態でヒドロキシ基同士が反応するのを防止するために、−20℃(冷凍保管)で保管することが好ましい。
<被膜のパターニング方法>
本願発明の膜形成組成物自体には感光性はないが、アルカリ溶液に対して溶解現像性を有しているため、感光性レジストを併用することで10μm以下のパターニングが可能である。上記膜形成組成物に感光性を付与しない理由は、感光性材料とするときに添加する感光剤が耐光性を悪化させる原因となるためである。
パターニングする方法は以下の工程1乃至工程9を得て完成する。
工程1:膜形成組成物を基材に塗布する。
工程2:基材上の膜を仮乾燥する。
工程3:膜形成組成物の上に感光性レジストを塗布する。
工程4:感光性レジストを乾燥する。
工程5:感光性レジストの上からマスクを介して光照射する。
工程6:アルカリ現像する。
工程7:純水でリンスする。
工程8:レジストを剥離する。
工程9:パターニングされた膜形成組成物を本加熱する。
工程2は膜形成組成物を仮乾燥させる工程であり、工程3の感光性レジストの主溶剤に溶解しなくなるまで加熱すれば特に限定されないが、40℃乃至200℃、80℃乃至150℃、又は90℃乃至120℃で加熱すればよく、加熱時間は30秒乃至300秒、又は60秒乃至120秒、又は180秒乃至240秒間、加熱すればよい。
工程3は感光性レジストを塗布する工程であり、市販されている一般的なポジ型感光性レジスト又はネガ型感光性レジストを用いればよい。例えば、ポジ型フォトレジストとしてはTHMR−iP1800(東京応化工業(株)製)、及びAZ3100、AZ1500(以上、AZ ELECTRONIC MATERIALS社製)を用いればよい。
工程5はマスクを介して光照射する工程であり、一般的な露光機を用いればよい。使用可能な露光機として例えば、アライナー PLA−600FA(キヤノン(株)製)、及びi線ステッパー NSR−2205i12D((株)ニコン製)が挙げられる。
工程6はアルカリ現像する工程であり、アルカリ現像液としては一般的なテトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)水溶液を用いればよい。TMAHの濃度は0.1質量%乃至2.38質量%、0.5質量%乃至1.0質量%、又は1.0質量%乃至2.0質量%であればよい。現像時間は10秒乃至180秒、20秒乃至60秒、又は90秒乃至120秒であればよい。また、アルカリ現像液は、TMAHに代えて炭酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などの無機塩基を用いてもよい。
工程8はレジストを剥離する工程であり、一般的なレジスト溶剤を用いればよい。レジスト溶剤として、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びピルビン酸エチルが挙げられる。
工程9は膜形成組成物を本加熱する工程であり、80℃乃至300℃、100℃乃至150℃、180℃乃至230℃、又は250℃乃至300℃で加熱すればよい。
以上のようなパターニング方法を経ることで、膜形成組成物が非感光性材料であるにも関わらず、アルカリ現像性を有することでパターニングすることが可能となる。
このようにして得られた本発明の組成物からなる膜は、高屈折率、高透明性、高耐熱性、高耐光性及び高硬度を同時に満たすことが可能であり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、カソードレイチューブ(CRT)、有機発光ディスプレイ、電子ペーパー、LED、固体撮像素子、太陽電池、有機薄膜トランジスタなどの電子デバイス用部材として好適に用いることができる。特に高耐光性が要求されるLED用部材として好適に用いることができる。より具体的には、各種ディスプレイのバックライト光源、信号機、照明、レーザー、バイオセンサーなどに用いられる部材として好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、用いた各測定装置は以下のとおりである。
[GPC]
装置:東ソー(株)製 HLC−8200 GPC
カラム:Shodex KF−804L+KF−805L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
検出器:UV(254nm)
検量線:標準ポリスチレン
H−NMR]
装置:日本電子(株)製、ECP300
溶剤:重アセトン
[被膜の屈折率/エリプソメーター]
装置:J.A.Woollam社製、多入射角分光エリプソメーターVASE(波長450nmで測定。)
[紫外線可視分光光度計]
装置:(株)島津製作所製、SHIMADSU UV−3600
〔粒子の屈折率〕
装置:J.A.Woollam社製 多入射角分光エリプソメーターVASE(波長450nmで測定。)
無機粒子(B)を膜厚が100nmになるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈し、シリコン基板にスピンコートし、100℃で1分間、ホットプレートで加熱後、200℃で5分間、ホットプレートで加熱した膜の屈折率を測定した。
〔平均粒子径〕
装置:Beckman Coulter製、N5
無機粒子(B)の分散液を分散媒と同じ溶媒で希釈し、動的光散乱法の粒子径(Unimodalモード、強度平均粒子径)を測定した。
〔スピンコート〕
装置:東京エレクトロン(株)製、CLEANTRACK ACT 8
〔露光〕
装置:(株)ニコン製 i線ステッパー、NSR−2205i12D
〔光学顕微鏡〕
装置:(株)ニコン製、 ECLIPSE E600 POL
光学顕微鏡は倍率が50倍で観察した。
[合成例1]
20.83gのテトラエトキシシラン、7.04gのn−プロピルトリメトキシシラン、111.49gのアセトンを300mlのフラスコに入れ、該フラスコ内の混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01モル/Lの塩酸水溶液9.52gをその混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分間反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液に111.49gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、本明細書ではPGMEAと略称する。)を加え、反応副生物であるエタノール及びメタノール、並びに塩酸水溶液及びアセトンを減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)のPGMEA溶液を得た。得られたPGMEA溶液にさらにPGMEAを加え、140℃における固形残物換算で14質量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは、加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスであり、完全加水分解型のポリシロキサン(以下、本明細書ではP1と略称する。)のワニスである。得られたP1のGPCによる重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw1541であった。
P1のワニスに、140℃における固形残物換算で6質量パーセントとなるようにPGMEAを加え、H−NMRを測定した。H−NMRの結果から、溶剤であるPGMEAのプロトンに帰属される5.1ppmのピークを1.00としたときに、ポリシロキサンのシラノール(Si−OH)に帰属される6.0ppm付近のピークが0.32となり、Si−OHが多く残留していることが確認された。得られたP1のGPCによる重量平均分子量、及びH−NMRによるプロトン数比率を下記表1に示す。
[合成例2]
20.83gのテトラエトキシシラン、9.44gのイソブチルトリエトキシシラン、121.11gのアセトンを300mlのフラスコに入れ、該フラスコ内の混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01モル/Lの塩酸水溶液9.52gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分間反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液に121.11gのPGMEAを加え、反応副生物であるエタノール、並びに塩酸水溶液及びアセトンを減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)のPGMEA溶液を得た。得られたPGMEA溶液にさらにPGMEAを加え、140℃における固形残物換算で14質量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスであり、完全加水分解型のポリシロキサン(以下、本明細書ではP2と略称する。)のワニスである。得られたP2の重量平均分子量、及びH−NMRによるプロトン数比率を下記表1に示す。
[合成例3]
20.83gのテトラエトキシシラン、8.84gのn−ヘキシルトリメトキシシラン、118.71gのアセトンを300mlのフラスコに入れ、該フラスコ内の混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01モル/Lの塩酸水溶液9.52gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分間反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液に118.71gのPGMEAを加え、反応副生物であるエタノール及びメタノール、並びに塩酸水溶液及びアセトンを減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)のPGMEA溶液を得た。得られたPGMEA溶液にさらにPGMEAを加え、140℃における固形残物換算で14質量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは加水分解縮合物(ポリシロキサン)を含むケイ素化合物(A)のワニスであり、完全加水分解型のポリシロキサン(以下、本明細書ではP3と略称する。)のワニスである。得られたP3の重量平均分子量及びH−NMRによるプロトン数比率を下記表1に示す。
〔表1〕
重量平均分子量及び H−NMRによるプロトン数比率
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
重量平均分子量 PGMEAのプロトン比 シラノールのプロトン比
〔Mw〕 〔5.1ppm〕 〔6.0ppm〕
合成例1 1541 1.00 0.32
合成例2 1500 1.00 0.31
合成例3 1537 1.00 0.30
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<膜形成組成物および被膜の作製>
ジルコニア分散液;アルコキシシランにより表面処理され且つ該表面にヒドロキシ基を有するジルコニア粒子を30.5質量%含むプロピレングリコールモノメチルエーテル分散液(以下、本明細書では分散液B1と略称する。)(日産化学工業(株)製)を用意した。分散液B1の各物性値を下記表2に示す。
〔表2〕
分散液B1の各物性値
――――――――――――――――――――――――
粒子種 ジルコニア
平均粒子径(nm) 14
粒子屈折率 1.66
固形分(質量%) 30.5
B型粘度(BLアダプター) 4.3
(mPa・s、20℃)
――――――――――――――――――――――――
[実施例1]
20mLナス型フラスコに、分散液B1を3.0000g秤量し、次いで、9.7155gのプロピレングリコールモノエチルエーテル(以下、本明細書ではPGEEと略称する。)を加え、合成例1で得た2.2875gのP1(分散液B1の固形分に対して、ポリシロキサンの固形分が35質量%)、及び硬化触媒(C)としてベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(以下、本明細書ではBTEACと略称する。)をPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.3203gを加え、さらに両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)としてGelest社製のFMS−9922(重量平均分子量:800〜1200)をPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.4575gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではV1と略称する。)を得た。
[実施例2]
実施例1のP1を合成例2で得たP2に置き換えた以外は実施例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではV2と略称する。)を得た。
[実施例3]
実施例1のP1を合成例3で得たP3に置き換えた以外は実施例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではV3と略称する。)を得た。
[実施例4]
両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)として、実施例1のFMS−9922をGelest社製のFMS−9921(重量平均分子量:550〜800)に置き換えた以外は実施例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではV4と略称する。)を得た。
[比較例1]
20mLナス型フラスコに、分散液B1を3.0000g秤量し、次いで、9.7155gのPGEEを加え、合成例1で得た2.2875gのP1(分散液B1の固形分に対して、ポリシロキサンの固形分が35質量%)、及び硬化触媒(C)としてBTEACをPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.3203gを加え、さらに界面活性剤としてDIC(株)製のR−30−N(含フッ素オリゴマー)をPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.4575gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV1と略称する。)を得た。
[比較例2]
比較例1のR−30−Nを(株)ネオス製のDFX−18(含フッ素ノニオン系界面活性剤)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV2と略称する。)を得た。
[比較例3]
比較例1のR−30−Nをビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−307(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとポリエーテルの混合物)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV3と略称する。)を得た。
[比較例4]
比較例1のR−30−Nをビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−333(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとポリエーテルの混合物)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV4と略称する。)を得た。
[比較例5]
比較例1のR−30−Nを、下記式(5)で表されるGelest社製のDMS−S12(重量平均分子量:400〜700)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV5と略称する。)を得た。

(式中、Meはそれぞれメチル基を表し、nは4乃至8の整数を表す。)
[比較例6]
比較例1のR−30−Nを、下記式(6)で表されるGelest社製のDMS−S14(重量平均分子量:700〜1500)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV6と略称する。)を得た。

(式中、Meはそれぞれメチル基を表し、nは8乃至18の整数を表す。)
[比較例7]
比較例1のR−30−Nを、下記式(7)で表されるGelest社製のFMS−121(重量平均分子量:900〜1000)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV7と略称する。)を得た。

(式中、Meはそれぞれメチル基を表し、nは5又は6を表す。)
[比較例8]
比較例1のR−30−Nを、下記式(8)で表されるGelest社製のFMS−221(重量平均分子量:1800)に置き換えた以外は比較例1と同様に操作し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV8と略称する。)を得た。

(式中、Meはそれぞれメチル基を表し、nは6乃至8の整数を表し、mは6乃至8の整数を表す。)
[比較例9]
20mLナス型フラスコに、分散液B1を3.0000g秤量し、次いで、9.9820gのPGEEを加え、合成例1で得た3.2025gのP1(分散液B1の固形分に対して、ポリシロキサンの固形分が35質量%)、及び硬化触媒(C)としてBTEACをPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.3203gを加え、さらにGelest社製のFMS−9922をPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.0092gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV9と略称する。)を得た。本比較例におけるシリコーン化合物(E)の添加量は、無機粒子(B)を100質量部としたとき0.1質量部乃至1.0質量部の範囲外(0.01質量部)である。
[比較例10]
20mLナス型フラスコに、分散液B1を3.0000g秤量し、次いで、8.4040gのPGEEを加え、合成例1で得た3.2025gのP1(分散液B1の固形分に対して、ポリシロキサンの固形分が35質量%)、及び硬化触媒(C)としてBTEACをPGEEで希釈し1質量%とした溶液0.3203gを加え、さらにGelest社製のFMS−9922をPGEEで希釈し1質量%とした溶液1.8300gを加え、室温で完全に均一になるまで混合し、固形分の総質量が7.5質量%のワニス(以下、本明細書ではRV10と略称する。)を得た。本比較例におけるシリコーン化合物(E)の添加量は、無機粒子(B)を100質量部としたとき0.1質量部乃至1.0質量部の範囲外(2.0質量部)である。
<被膜の作製>
[パターニング特性]
実施例1乃至実施例3で得られたV1乃至V3に対して、パターニング特性を評価した。ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で処理した8インチのシリコン基板上に膜厚が100nmとなるように東京エレクトロン(株)製 CLEANTRACK ACT 8を用いて、各ワニスをスピンコートし、ホットプレートを用いて、150℃で1分間加熱した。次いで、得られた被膜の上からポジ型フォトレジストとしてAZ3100(AZ ELECTRONIC MATERIALS社製)を膜厚が1.5μmとなるようにスピンコートし、ホットプレートを用いて、100℃で1分間加熱した。その後、(株)ニコン製 i線ステッパー NSR−2205i12Dを用いて、300mJ/cmの露光量をマスク越しに光照射した。光照射後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)を用いて30秒間現像し、純水で1分間リンス後、エアーで乾燥させた。さらに、PGMEに2分浸漬させ、レジストを剥離した。ライン幅が5μm、スペース幅が5μmの箇所を光学顕微鏡で観察したところ、良好にパターン作製できていることが分かった。V1乃至V3のパターニング観察結果を図1乃至図3に示す。
[段差被覆性の試験]
LEDチップの疑似的な構造体として、図(4)に示す構造体付き基板((株)大村技術研究所製)を作製した。該基板は□50mmのガラス基板とし、図(4)で黒く塗りつぶされた電極部分は高さが2μmの金電極とした。また、チップ間隔は20μmとし、深さは10μmとした。
この構造体を有する基板に、実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10で調製したワニスをスピンコートで塗布し、150℃で1分間ホットプレートにてベークした。その後、光学顕微鏡で製膜面を観察し、段差被覆性を評価した。光学顕微鏡にて観察した結果を図5乃至図18に示す。図5乃至図8に示す観察結果と図9乃至図18に示す観察結果とを比較すると、電極周辺部の濃淡の差が小さい前者の観察結果の方が優れた段差被覆性を示すことが分かった。段差被覆性の向上は、加えるシリコーン化合物(E)の構造及びその添加量に依存しており、式(1)で表される化合物以外の類似構造では、効果がないことが判明した。
本願発明の膜形成組成物はアルカリ現像性を有しているため感光性レジストを用いて10μm以下のパターニングが可能である。ドライエッチングなどのプロセスを経ないため、工程が簡略化され、生産コストを低下でき、且つLED段差基板に対する平坦性が良好であることから、歩留まり良くLED素子を作製することが可能となる。
そして、本願発明によって得られた膜は、高屈折率、高透明性、高耐熱性及び高耐光性を同時に満たすことが可能であり、さらにパターニングが可能であることから液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、カソードレイチューブ(CRT)、有機発光ディスプレイ、電子ペーパー、LED、固体撮像素子、太陽電池、有機薄膜トランジスタなどの電子デバイス用部材として好適に用いることができる。特に高耐光性が要求されるLED用部材として好適に用いることができる。
実施例1で得られたV1を用いた時のパターニング特性。 実施例2で得られたV2を用いた時のパターニング特性。 実施例3で得られたV3を用いた時のパターニング特性。 段差被覆性試験で使用した構造体付き基板。 実施例1で得られたV1を用いた段差被覆性の観察図。 実施例2で得られたV2を用いた段差被覆性の観察図。 実施例3で得られたV3を用いた段差被覆性の観察図。 実施例4で得られたV4を用いた段差被覆性の観察図。 比較例1で得られたRV1を用いた段差被覆性の観察図。 比較例2で得られたRV2を用いた段差被覆性の観察図。 比較例3で得られたRV3を用いた段差被覆性の観察図。 比較例4で得られたRV4を用いた段差被覆性の観察図。 比較例5で得られたRV5を用いた段差被覆性の観察図。 比較例6で得られたRV6を用いた段差被覆性の観察図。 比較例7で得られたRV7を用いた段差被覆性の観察図。 比較例8で得られたRV8を用いた段差被覆性の観察図。 比較例9で得られたRV9を用いた段差被覆性の観察図。 比較例10で得られたRV10を用いた段差被覆性の観察図。

Claims (13)

  1. 加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる、ケイ素原子と結合したヒドロキシ基を有する重量平均分子量700乃至4000のケイ素化合物(A)、1nm乃至100nmの平均粒子径と1.50乃至2.70の屈折率を有する無機粒子(B)、硬化触媒(C)、溶剤(D)及び両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)を含み、該シリコーン化合物(E)は、下記式(1):

    (式中、Rはそれぞれ独立にメチル基又はエチル基を表し、kは1又は2を表し、nは2乃至7の整数を表す。)
    で表される化合物であり、前記無機粒子(B)を100質量部としたとき0.1質量部乃至1.0質量部添加されている、膜形成組成物。
  2. 前記ケイ素化合物(A)が、下記式(a1)で表される加水分解性シラン(a1)と下記式(a2)で表される加水分解性シラン(a2):

    (式中、R及びRはそれぞれ独立にアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン基を表し、Lは炭素原子数3乃至6の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表す。)
    を含む加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる加水分解縮合物である請求項1に記載の膜形成組成物。
  3. 前記ケイ素化合物(A)が、加水分解性シラン(a1)と加水分解性シラン(a2)の割合として、加水分解性シラン(a1)が90モル%乃至50モル%であり、加水分解性シラン(a2)が10モル%乃至50モル%含有する加水分解性シランを非アルコール有機溶剤中で加水分解し縮合して得られる完全加水分解型のポリシロキサンである請求項2に記載の膜形成組成物。
  4. 前記非アルコール有機溶剤がケトン又はエーテルである請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の膜形成組成物。
  5. 前記非アルコール有機溶剤がアセトン又はテトラヒドロフランである請求項4に記載の膜形成組成物。
  6. 前記無機粒子(B)が表面にヒドロキシ基を有するジルコニアである請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の膜形成組成物。
  7. 前記硬化触媒(C)がアンモニウム塩、ホスフィン類、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、又はキレート化合物である請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の膜形成組成物。
  8. 前記両末端にヒドロキシ基を有するシリコーン化合物(E)が下記式(2):

    (式中、Meはそれぞれメチル基を表し、nは2乃至7の整数を表す。)
    で表される化合物である請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の膜形成組成物。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載される膜形成組成物から得られた膜の上に感光性レジストを塗布し、該感光性レジストを乾燥させたレジスト膜を露光し、露光後のレジスト膜をアルカリ性溶液で現像して形成されたレジストパターンをマスクとして該アルカリ性溶液で前記膜形成組成物から得られた膜の一部を除去し、その後前記レジストパターンを剥離する、パターン形成方法。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の膜形成組成物を基板上に被覆し加熱して得られる硬化膜。
  11. 光取り出し膜又は保護膜として用いられる請求項10に記載の硬化膜。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の硬化膜を有する素子を備えた電子デバイス。
  13. 前記素子がLEDである請求項12に記載の電子デバイス。
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