JP2016155574A - 農薬用包装材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも、ポリエステル系樹脂フィルム層、該ポリエステル系樹脂フィルム層上に隣接して積層されたアンカーコート層、及び、該アンカーコート層上に隣接して積層されたポリオレフィン系樹脂層を有する農薬用包装材料において、アンカーコート層は、不飽和カルボン酸又はその無水物を含むポリオレフィン共重合樹脂と架橋剤とを含むが、ただし不揮発性水性化助剤を含まない水性分散液を、ポリエステル系樹脂フィルム層上に塗布し乾燥させた層とする。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、包装される内容物が、農薬のような浸透性の高い液体の場合は、長期保存中に、これらの成分が積層体に浸透し、特にバリア層とシーラント層の間の接着層を侵す結果、シーラント層がバリア層から剥離して包装袋が破損するという問題があった。
しかしながら、これらはいずれも内容物が農薬である場合は、その耐内容物性が不足し、前記内容物を密封包装した包装材料の保存性の試験、例えば、加速試験として、温度が60℃で2週間程度の保存試験を行うと、バリア層がシーラント層から剥離するという問題があった。
そして、これらに関連した技術としては、以下のものが知られている。
例えば、尿素結合を含むポリウレタン接着剤層およびシーラントフィルムで積層されたフィルムにより、強浸透性物質、酸性物質、アルカリ性物質、香料、油、界面活性剤、高沸点有機溶剤を含有する液体を収納する包装袋が知られている。
すなわち、ガスバリア性等に優れるアルミニウム箔層を有する積層体であって、特に、各種包装材料として用い、香料や湿布剤や入浴剤等の薬剤、さらにはアルコールをはじめとする有機溶剤等の揮発性物質、界面活性剤、酸性物質、アルカリ性物質等を含む強浸透性物質を包装したとしても、当初の優れたラミネート強度を維持し続け、各層間のラミネート強度が低下しないようにした積層体の提供を目的とし、そのために、アルミニウム箔層の少なくとも一方の面には熱水変性処理により熱水変性処理層が形成されていて、この熱水変性処理層上には、アンカーコート層と接着性樹脂層とアンカーコート層とプラスチック基材層とがこの相対的順序で少なくとも積層されていると共に、アンカーコート層がイソシアネート基を2つ以上有する化合物を85重量%以上含有するアンカーコート剤で構成し積層体とする発明が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、これらの技術においても、耐アルコール性や非吸着性、シーラント性において充分満足できるものではなかった。
また、ガス状担体としては、例えばフロンガス、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等が用いられる。
しかしながら、本発明の積層体からなる包装容器に充填することにより、これらの問題が解消される。さらに、本発明の積層体からなる包装容器は、積層体内部から内容物中に低分子量物質が溶出するといった問題がないため、各種農薬の包装に好ましく使用することができる。
1.少なくとも、ポリエステル系樹脂フィルム層、該ポリエステル系樹脂フィルム層上に隣接して積層されたアンカーコート層、及び、該アンカーコート層上に隣接して積層されたポリオレフィン系樹脂層、を有する農薬用包装材料であって、該アンカーコート層は、不飽和カルボン酸又はその無水物を0.01〜5質量%含むポリオレフィン共重合樹脂と架橋剤とを含むが、ただし不揮発性水性化助剤を含まない水性分散液であって、該ポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下となるように水性溶媒中に分散させてなる水性分散液を、前記ポリエステル系樹脂フィルム層上に塗布し乾燥させてなる層である、上記農薬用包装材料。
2.前記水性分散液において、前記ポリオレフィン共重合樹脂と架橋剤との質量比が、1:1〜10:1である、上記1に記載の農薬用包装材料。
3.前記アンカーコート層の乾燥時の厚みが0.1〜2μmである、上記1または2に記載の農薬用包装材料。
4.前記ポリオレフィン系樹脂層の、アンカーコート層との隣接面と反対側の面上に、さらにポリオレフィン系樹脂フィルム層を有する、上記1〜3のいずれかに記載の農薬用包装材料。
5.前記ポリエステル系樹脂フィルム層の、アンカーコート層積層面と反対側の面上に、さらにバリア層を有する、上記4に記載の農薬用包装材料。
6.上記1〜3のいずれかに記載の農薬用包装材料の製造方法であって、前記アンカーコート層上に、300℃以上の温度でポリオレフィン系樹脂を押し出コートすることにより、前記ポリオレフィン系樹脂層を設ける、上記製造方法。
7.上記4または5に記載の農薬用包装材料の製造方法であって、前記アンカーコート層上に、300℃以上(300〜340℃)の温度でポリオレフィン系樹脂を押し出コートしてなる前記ポリオレフィン系樹脂層を介して、サンドイッチラミネート法により、前記ポリオレフィン系樹脂フィルム層を積層する、上記製造方法。
8.上記1〜5のいずれかに記載の農薬用包装材料を、そのポリオレフィン系樹脂層またはポリオレフィン系樹脂フィルム層が最内層となるように重ね合せ、その端部をシーラントしてなる包装容器。
9.農薬を充填し、60℃の乾燥条件下で30日間保存した後のポリエステル系樹脂フィルム層とポリオレフィン系樹脂層との間の層間接着強度が、4N/15mm幅以上である、上記8に記載の包装容器。
10.農薬用包装容器である、上記8または9に記載の包装容器。
また、本発明の製造方法によれば、耐農薬性や非吸着性と共に熱融着性にも優れる農薬用包装材料を容易に製造することができる。
本発明の農薬用包装材料の基本構成は、特定の基材層(1)、特定の水性分散液が硬化したアンカーコート層(2)、及び特定のシーラント層(3)が積層されたものである。この態様を図1の断面図に示す。
本発明は、外層から内層に向かって基材層(1)、アンカーコート層(2)、シーラント層(3)が、基本的にはこの順に積層されるものであれば、さらに他の層を積層するものであってもよい。
本発明の基材層は、多層で構成されるものであってもよく、また各層の接着層は、接着性フィルムからなるものであってもよい。
次に本発明の農薬用包装材料を構成する各層について具体的に説明する。
本発明の農薬用包装材料を構成する基材層は、包装材としての強度を確保できるものであればよく、化学的ないし物理的強度に優れ、無機酸化物の蒸着膜を形成する条件等に耐え、それら無機酸化物の蒸着膜等の特性を損なうことなく良好に保持し得ることができる金属、金属酸化物等の無機材料や樹脂等の有機材料を、例えばフィルムやシートとして使用することができる。
樹脂フィルムないしシートは、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、さらには、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により製造する。
本発明において、基材フィルムの厚さは、成形性や透明性の観点から、好ましくは0.1〜300μmであり、より好ましくは1〜100μmの範囲である。基材は接着層側にコロナ処理、オゾン処理、フレーム処理などの濡れ性を向上させる処理をすることが好ましい。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等を使用することができ、さらには、改質用樹脂等も使用することができる。
本発明において、アンカーコート層は、ポリエステル系樹脂フィルム層等からなる基材と、ポリオレフィン系樹脂層等からなるシーラント層とを強固に接着するためのものである。
溶融押し出しするポリエチレンは290〜330℃である必要がある。
290℃より低い場合は架橋が進まず、耐内容物性が落ちてしまう。また、330℃より高い場合はポリエチレン樹脂が分解されて押し出しが困難となり物性が落ちることとなる。
一方、数平均粒子径が1μmより大きな粒子を用いた場合は、接着強度が十分なものとならないことから耐農薬性が向上しない。
本発明のアンカーコート層となる水性分散液は、架橋剤を含有し、アンカーコート層は架橋されていること、或いは、少なくとも一部が架橋されていることが必須の要件である。これにより高度な耐農薬性を有する層間の強固な接着が可能となる。
酸変性ポリオレフィン樹脂の水性媒体への分散化の際に有機溶剤を添加することにより、分散化を促進し、分散粒子径を小さくすることができる。使用する有機溶剤量は、水性
媒体中に1〜45質量%であることが好ましい。
本発明のアンカーコート層は、乾燥時の厚みが0.1〜2μmとなるように薄く塗布することにより、基材層やヒートシール層との接着性に優れるものとなる。
シーラント層としては、熱によって溶融し相互に融着し得る各種のシーラント性を有するポリオレフィン系樹脂、その他を使用することができる。
本発明のシーラント層は、熱によって溶融し相互に融着し得るヒートシール性樹脂からなる層である。さらに、内容物に対するバリア性を持っていることが好ましい。
シーラント層として、低密度ポリエチレンフィルムなどが挙げられるが、好ましくはバリア性樹脂であるエチレンビニルアルコール樹脂をポリエチレン樹脂とともに多層押し出ししたフィルム及び、環状ポリオレフィンコポリマーをポリエチレン樹脂で押し出したフ
ィルムであることが好ましい。
また、本発明のシーラント層には、適宜、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、架橋剤、着色剤等の添加剤の1種ないし2種以上を添加してもよい。
本発明において、アンカーコート剤層とシーラント層との間等に設ける接着性樹脂層は、押し出しラミネート可能で、シーラントに対して相溶性のあるものが好ましい。
シーラント層がポリオレフィンである場合は、低密度ポリエチレン、低密度直鎖ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アイオノマー樹脂、エチレン―メタアクリレート樹脂、エチレン―メタクリル酸樹脂、エチレン―マレイン酸グラフトポリマー、エチレン―アクリル酸エステルーマレイン酸三元共重合体樹脂であることが好ましい。
また、接着性樹脂組成物からなる接着層の厚みは、0.1〜200μmであることが好ましく、より好ましくは1〜100μmである。
本発明の接着層としては、押し出し適性、接着性の点から低密度ポリエチレンが好ましい。
本発明の積層体において、バリア層としては、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を防ぐガスバリア性を有し、且つ、内容物中の農薬成分の透過を防ぐ任意のバリア膜またはバリアフィルムを使用することができる。
このようなバリア膜またはバリアフィルムとしては、無機物または無機酸化物からなる蒸着膜、金属箔、バリア性樹脂フィルム、樹脂フィルム上に前記蒸着膜を設けた蒸着フィルム等が挙げられる。
また、バリア層を2層以上有してもよい。バリア層を2層以上有する場合は、それぞれが同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
無機物または無機酸化物からなる金属箔としては、従来公知の金属箔を用いることができる。酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性の点からは、アルミニウム箔等が好ましい。
蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
酸化珪素の蒸着膜(薄膜)は、一般式:SiOx(式中、xは、0〜2の数を表す)で表され、xの値は1.3〜1.9が好ましい。また、酸化珪素薄膜は、酸化珪素を主体とし、さらに、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または2種類以上の元素からなる化合物の少なくとも1種類を化学結合等により含有してもよい。
本発明において、ガスバリア性塗布膜とは、アルコキシドと水溶性高分子とを、ゾルゲル法触媒、酸、水及び有機溶剤の存在下で、ゾルゲル法によって重縮合して得られるアルコキシドの加水分解物またはアルコキシドの加水分解縮合物からなる膜である。ガスバリア性組成物は、場合により、さらにシランカップリング剤を含有してもよい。
これら樹脂は市販のものを使用してもよく、例えばエチレン・ビニルアルコール共重合体として、株式会社クラレ製、エバールEP−F101(エチレン含量;32モル%)、日本合成化学工業株式会社製、ソアノールD2908(エチレン含量;29モル%)等を使用することができる。
具体的には、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン等を使用することができる。特に、N,N−ジメチルべンジルアミンが好適であり、アルコキシシランおよびシランカップリング剤の合計量100質量部当り、例えば0.01〜1.0質量部、特に約0.03質量部程度を使用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができるが、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好適であり、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、あるいは、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を使用することができる。上記のようなシランカップリング剤は、1種ないし2種以上を混合して用いてもよい。
ガスバリア性組成物中の水溶性高分子の含有量は、上記のアルコキシドの合計量100質量部に対して5〜500質量部の範囲であることが好ましい。上記において、500質量部を越えると、形成されるガスバリア性塗布膜の脆性が大きくなり、その耐侯性等も低下することから好ましくない。
まず、アルコキシド、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体、ゾルゲル法触媒、水、有機溶媒、および、必要に応じてシランカップリング剤等を混合してガスバリア性塗工液を調製する。ガスバリア性塗工液中では次第に重縮合反応が進行する。
ガスバリア性塗布膜は、1層または2層以上を重層した複合ポリマー層であってよい。また、その厚さは、乾燥膜厚が0.01〜100μm、好ましくは0.01〜50μmであってよい。乾燥後の厚さが100μm以下であれば、クラックの発生を抑制することができる。
また、本発明の態様においては、蒸着膜上にガスバリア性塗布膜を設けた後、さらに蒸着膜を設け、その蒸着膜上にガスバリア性塗布膜を上記と同様にして形成してもよい。このように積層数を増やすことにより、より一層ガスバリア性に優れる積層体を実現できる。
本発明においては、包装材料を構成するいずれかの層間に所望の印刷模様層を形成することができる。上記の印刷模様層としては、例えば、基材層が紙基材である場合には、紙基材の上に、通常のグラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版インキ組成物、スクリーンインキ組成物、その他のインキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、その他の印刷方式を使用し、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他からなる所望の印刷絵柄を形成することにより構成することができる。
次に本発明について、実施例を挙げて説明する。
片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)、T−4102)のコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)、RU−40/H4)を3μm塗布し、アルミ箔(東洋アルミニウム(株)、1N30)7μmをラミネートした。
(PET12/DL/AL7/DL/PET12/本発明のAC剤/LDPE10/PEF40)
実施例1のバリアシーラントの代わりに、非吸着フィルム40μm(DIC(株)、MP3550)を用いた以外は、実施例1と同様とした。
(PET12/DL/AL7/DL/PET12/本発明のAC剤/LDPE10/非吸着フィルム)
片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着した。
次いで、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面に、有機珪素化合物であるヘキサメチルジシロキサン(以下、HMDSOという。)を供給して、厚さ200nmの蒸着膜を形成し、この蒸着膜面にプラズマ処理を行った。
更に予め調整した組成cのポリビニルアルコール、シランカップリング剤(エポキシシリカSH6040)、酢酸、イソプロピルアルコール及びイオン交換水からなる混合液を加えて撹拌し、無色透明のバリア塗工液を得た。
上記で形成したガスバリア性積層フィルムのガスバリア性塗布膜の面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)、RU−40/H4)を3μm塗布し、片面コロナ処理した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)、T−4102)と、ラミネートした。
(PET12/DL/AL7/バリアコート/蒸着面/透明蒸着PET/本発明のAC剤/PE/PEF)
実施例3のバリアシーラントの代わりに、非吸着フィルム40μm(DIC(株)、MP3550)を用いた以外は、実施例1と同様とした。
実施例1のバリアシーラントの代わりに、低密度直鎖ポリエチレンフィルム40μm(東洋紡(株)、L−6100)を用いた以外は、実施例1と同様とした。
実施例3のバリアシーラントの代わりに、低密度直鎖ポリエチレンフィルム40μm(東洋紡(株)、L−6100)を用いた以外は、実施例3と同様とした。
片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)、T−4102)と、アルミ箔(東洋アルミニウム(株)、1N30)7μmを、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)、RU−40/H4)を介してラミネートした。
次いで、ラミネートしたアルミ箔面と、両面がコロナ処理された2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm(東洋紡(株)、T−4200)を、2液硬化型ウレタン接着剤でラミネートした。
次いで、低密度直鎖ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)、L6100)を、2液硬化型ウレタン接着剤でラミネートすることにより、比較例1の包装材料を得た。
(PET12/DL/AL7/DL/PET12/DL/PEF)
比較例1の低密度直鎖ポリエチレンフィルムに代えて、バリアシーラント(タマポリ(株)、ZEA−104)を用いた以外は比較例1と同様とした。
(PET12/DL/AL7/DL/PET12/DL/PEF)
比較例1の低密度直鎖ポリエチレンフィルムに代えて、非吸着フィルム(DIC(株)、MP3550)を用いた以外は比較例1と同様とした。
(PET12/DL/AL7/DL/PET12/DL/PEF)
上記実施例及び比較例の積層体を、幅15mmの短冊状に切り出し、JISK6854に従って、テンシロン引張試験機を用いて、ポリエステル系樹脂フィルム層とポリオレフィン系樹脂層との間の接着部を、25℃雰囲気下、引張速度を50mm/分として90度方向に剥がし、層間接着強度(初期)を測定した。
表2に示されたとおり、各実施例の包装材料は、30日後においても良好なラミネート強度を維持した。
また、本発明の製造方法によれば、非吸着性と共に熱融着性にも優れる農薬用包装材料を容易に製造することができる。
2.アンカーコート層
3.シーラント層(ポリオレフィン系樹脂層)
4.ポリオレフィン系樹脂フィルム層
5.バリア層
Claims (10)
- 少なくとも、ポリエステル系樹脂フィルム層、該ポリエステル系樹脂フィルム層上に隣接して積層されたアンカーコート層、及び、該アンカーコート層上に隣接して積層されたポリオレフィン系樹脂層、を有する農薬用包装材料であって、
該アンカーコート層は、不飽和カルボン酸又はその無水物を0.01〜5質量%含むポリオレフィン共重合樹脂と架橋剤とを含むが、ただし不揮発性水性化助剤を含まない水性分散液であって、
該ポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下となるように水性溶媒中に分散させてなる水性分散液を、前記ポリエステル系樹脂フィルム層上に塗布し乾燥させてなる層である、上記農薬用包装材料。 - 前記水性分散液において、前記ポリオレフィン共重合樹脂と架橋剤との質量比が、1:1〜10:1である、請求項1に記載の農薬用包装材料。
- 前記アンカーコート層の乾燥時の厚みが0.1〜2μmである、請求項1または2に記載の農薬用包装材料。
- 前記ポリオレフィン系樹脂層の、アンカーコート層との隣接面と反対側の面上に、さらにポリオレフィン系樹脂フィルム層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の農薬用包装材料。
- 前記ポリエステル系樹脂フィルム層の、アンカーコート層積層面と反対側の面上に、さらにバリア層を有する、請求項4に記載の農薬用包装材料。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の農薬用包装材料の製造方法であって、前記アンカーコート層上に、300℃以上の温度でポリオレフィン系樹脂を押出コートすることにより、前記ポリオレフィン系樹脂層を設ける、上記製造方法。
- 請求項4または5に記載の農薬用包装材料の製造方法であって、前記アンカーコート層上に、300℃以上の温度でポリオレフィン系樹脂を押出コートしてなる前記ポリオレフィン系樹脂層を介して、サンドイッチラミネート法により、前記ポリオレフィン系樹脂フィルム層を積層する、上記製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の農薬用包装材料を、そのポリオレフィン系樹脂層またはポリオレフィン系樹脂フィルム層が最内層となるように重ね合せ、その端部をシーラントしてなる包装容器。
- 農薬を充填し、60℃の乾燥条件下で30日間保存した後のポリエステル系樹脂フィルム層とポリオレフィン系樹脂層との間の層間接着強度が、4N/15mm幅以上である、請求項8に記載の包装容器。
- 農薬用包装容器である、請求項8または9に記載の包装容器。
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