JP2016155362A - 立体造形装置、立体造型方法、プログラム - Google Patents

立体造形装置、立体造型方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】造形物内に局所的なボイドや、密度不均一を生じて、造形物の品質が低下する。【解決手段】粉体20を層状にした粉体層31が形成され、粉体層31の粉体20が所要形状に結合された層状造形物である造形層30が積層される造形槽22と、造形槽22の粉体20に対して造形液10を吐出するヘッド52と、造形槽22に粉体20を供給する粉体供給部80とを備え、ヘッド52とともに粉体供給部80が移動し、ヘッド52から造形液10の滴100を吐出させ、粉体層31の表面に付着した造形液10の滴100の少なくとも一部が粉体層31の最表面の粉体20上に存在する状態で、粉体供給部80から粉体層31上に粉体20を供給する。【選択図】図11

Description

本発明は立体造形装置、立体造型方法、プログラムに関する。
立体造形物(三次元造形物)を造形する立体造形装置(三次元造形装置)として、例えば積層造形法で造形するものが知られている。これは、例えば、造形ステージに平坦化された金属又は非金属の粉体を層状に形成し(これを「粉体層」という。)、粉体層に対して造形液を吐出して、粉体が結合された層状造形物(これを「造形層」という。)を形成し、この造形層上に粉体層を形成し、再度造形層を形成する工程を繰り返し、造形層を積層することで立体造形物を造形する。
従来、光造形による造形法において、第k層目に第(k−1)層目の層状造形物の造形領域がない張り出し部分があるときには、張り出し部分に対応して第(k−1)層目の造形で薄い下地層を造形する方法が知られている(特許文献1)。
特許第5471939号公報
上述したように積層造形を行うとき、粉体の薄層化(粉体層の形成)は通常スキージなどの均し機構で行うため、粉体層の粉体密度を高くすることに限界があり、一般的には緩みかさ密度程度である。
そのため、結合液の液滴が着弾すると、液架橋力による粉体の移動が生じて、相対的に粉体密度が高い密な部分と、粉体密度が低い疎な部分とが不規則に発生する。その結果、造形物内に局所的なボイドや、密度不均一を生じて、造形物の品質が低下するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、造形物の品質を向上することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る立体造形装置は、
粉体を層状にした粉体層が形成され、前記粉体層の前記粉体が所要形状に結合された層状造形物が積層される造形槽と、
前記造形槽の前記粉体に対して造形液を吐出する液体吐出手段と、
前記造形槽に前記粉体を供給する粉体供給手段と、を備え、
前記液体吐出手段から前記造形液を吐出させ、
前記液体吐出手段から吐出されて前記粉体層の表面に付着した前記造形液の少なくとも一部が前記粉体層の最表面の前記粉体上に存在する状態で、前記粉体供給手段から前記粉体層上に前記粉体を供給する
構成とした。
本発明によれば、立体造形物の品質が向上する。
本発明に係る立体造形装置の第1例の概略平面説明図である。 同じく概略側面説明図である。 同じく概略正面説明図である。 同じく要部斜視説明図である。 同装置の制御部の概要を示すブロック図である。 一般的な造形の流れの説明に供する模式的説明図である。 粉体層に造形液の滴を吐出して着弾させたときの様子説明に供する説明図である。 比較例における粉体層に対する造形液の吐出から次層の粉体供給の説明に供する説明図である。 本発明における粉体層に対する造形液の吐出から次層の粉体供給の説明に供する説明図である。 本発明の第1実施形態を立体造形動作の過程とともに説明する説明図である。 図10に続く過程を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態を立体造形動作の過程とともに説明する平面説明図である。 図12に続く過程を説明する平面説明図である。 図13に続く過程を説明する平面説明図である。 同じく断面説明図である。 粉体と液体との静的な接触角の変化の測定結果の一例を説明する説明図である。 粉体と液体の接触角が造形物の密度に影響を及ぼすことの説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態の説明に供する説明図である。 比較例の説明に供する説明図である。 本発明に係る立体造形装置の第2例を造形の流れとともに説明する模式的説明図である。 架橋剤の有無による造形物品質の変化の説明に供する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る立体造形装置の第1例の概要について図1ないし図4を参照して説明する。図1は同立体造形装置の概略平面説明図、図2は同じく概略側面説明図、図3は同じく概略正面説明図、図4は同じく要部斜視説明図である。なお、図3は造形時の状態で示している。
この立体造形装置は、粉体造形装置(粉末造形装置ともいう。)であり、造形部1と、造形ユニット5とを備えている。
造形部1には、粉体(粉末)20が層状にされた粉体層31が形成され、粉体20が所要形状に結合された層状造形物である造形層30が形成される。造形ユニット5は、造形部1の層状に敷き詰められた粉体層31に造形液10を吐出して立体造形物を造形する。
造形部1は、造形槽22と、平坦化部材(リコータ)である回転体としての平坦化ローラ12などを備えている。なお、平坦化部材は、回転体に代えて、例えば板状部材(ブレード)とすることもできる。
造形槽22には、造形層30が積層されて立体造形物が造形される。造形槽22の底部は造形ステージ24として矢印Z方向(高さ方向)に昇降自在となっている。造形ステージ24上に造形層30が積層された立体造形物が造形される。
平坦化ローラ12は、造形槽22に供給された粉体20を均して平坦化することで粉体層31を形成する。
この平坦化ローラ12は、造形ステージ24のステージ面(粉体20が積載される面)に沿って矢印X方向に、ステージ面に対して相対的に往復移動可能に配置されている。また、平坦化ローラ12は、造形槽22上を回転しながら移動する。
一方、造形ユニット5は、造形ステージ24上の粉体層31に造形液10を吐出する液体吐出ユニット50を備えている。
液体吐出ユニット50は、キャリッジ51と、キャリッジ51に搭載された2つ(1又は3つ以上でもよい。)の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)52a、52b(区別しないときは、「ヘッド52」という。)を備えている。
キャリッジ51は、ガイド部材54及び55に移動可能に保持されている。ガイド部材54及び55は、両側の支持部材75にて支持されて、側板70、70に昇降可能に保持されている。
このキャリッジ51は、モータ、プーリ及びベルトなどから構成されるX方向走査機構を介して主走査方向である矢印X方向(以下、単に「X方向」という。他のY、Zについても同様とする。)に往復移動される。
2つのヘッド52a、52bは、液体を吐出する複数のノズルを配列したノズル列152がそれぞれ2列配置されている(図1では透過状態で図示している。)。一方のヘッド52aの2つのノズル列は、シアン造形液及びマゼンタ造形液を吐出する。他方のヘッド52bの2つのノズル列は、イエロー造形液及びブラック造形液をそれぞれ吐出する。なお、ヘッド構成や吐出する造形液の色はこれに限るものではない。
これらのシアン造形液、マゼンタ造形液、イエロー造形液、ブラック造形液の各々を収容した複数のタンク60がタンク装着部56に装着され、供給チューブなどを介してヘッド52a、52bに供給される。
また、キャリッジ51には造形槽22の粉体層31の粉体20上に、粉体20を供給する粉体供給手段である粉体供給部80が搭載されている。粉体供給部80は、粉体20を収容する粉体収容部81と、粉体20を供給する供給口部82と、供給口部82を開閉するシャッタ部材83を備えている。
また、X方向の一方側には、液体吐出ユニット50のヘッド52の維持回復を行うメンテナンス機構61が配置されている。
メンテナンス機構61は、主にキャップ62とワイパ63で構成される。キャップ62をヘッド52のノズル面(ノズルが形成された面)に密着させ、ノズルから造形液を吸引する。ノズルに詰まった粉体の排出や高粘度化した造形液を排出するためである。その後、ノズルのメニスカス形成(ノズル内は負圧状態である)のため、ノズル面をワイパ63でワイピング(払拭)する。また、メンテナンス機構61は、造形液の吐出が行われない場合に、ヘッドのノズル面をキャップ62で覆い、粉体20がノズルに混入することや造形液10が乾燥することを防止する。
造形ユニット5は、ベース部材7上に配置されたガイド部材71に移動可能に保持されたスライダ部72を有し、Y方向走査機構によって、造形ユニット5全体がX方向(主走査方向)と直交するY方向(副走査方向)に往復移動可能である。
液体吐出ユニット50は、ガイド部材54、55とともに昇降機構によってZ方向に昇降可能に配置されている。
次に、上記立体造形装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。図5は同制御部のブロック図である。
制御部500は、この立体造形装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明に係わる制御を含む立体造形動作の制御を実行させるための本発明に係るプログラムを含むプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御部500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
制御部500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータ及び信号の送受を行うためのI/F506を備えている。造形データ作成装置600は、最終形態の造形物を各造形層にスライスした造形データを作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。
制御部500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50の各ヘッド52を駆動制御するヘッド駆動制御部508を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のキャリッジ51をX方向(主走査方向)に移動させるX方向走査機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、造形ユニット5をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部512を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のキャリッジ51をZ方向に移動(昇降)させるZ方向昇降機構551を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備えている。なお、矢印Z方向への昇降は造形ユニット5全体を昇降させる構成とすることもできる。
制御部500は、造形ステージ24を昇降させるモータ28を駆動するモータ駆動部514を備えている。
制御部500は、平坦化ローラ12を往復移動させる往復移動機構25のモータを駆動するモータ駆動部515と、平坦化ローラ12を回転駆動するモータ26を駆動する516を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のメンテナンス機構61を駆動するメンテナンス駆動部518を備えている。
制御部500は、粉体供給部80のシャッタ部材83を開いて粉体20の供給を行わせる供給系駆動部519を備えている。
制御部500のI/O507には、装置の環境条件としての温度及び湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル522が接続されている。
なお、造形データ作成装置600と立体造形装置(粉体積層造形装置)601によって造形装置が構成される。
次に、一般的な造形の流れについて図6も参照して説明する。図6は一般的な造形の流れの説明に供する模式的説明図である。
図6(a)に示すように、造形槽22の造形ステージ24上に層状に敷き詰められた粉体層31に、ヘッド52を移動させながら造形液10を吐出して、図6(b)に示すように、所要形状の1層目の造形層30を形成する。
そして、図6(c)に示すように、造形ステージ24をZ2方向に所定量下降させる。このとき、造形槽22の粉体層31表面と平坦化ローラ12の下部(下方接線部)との間隔がΔt1となるように造形ステージ24の下降距離を設定する。この間隔Δt1が次に形成する粉体層31の厚さに相当する。間隔Δt1は、数十〜100μm程度であることが好ましい。
次いで、造形層30が形成された粉体層31上に粉体供給部80から粉体20を供給し、平坦化ローラ12によって平坦化して、図6(d)に示すように、次層の粉体層31を形成する。
なお、造形層30は、例えば、ヘッド52から吐出された造形液10が粉体20と混合されることで、粉体20に含まれる接着剤が溶解し、溶解した接着剤同士が結合して粉体20が結合されることで形成される。
次いで、上述した粉体供給・平坦化よる粉体層31を形成する工程、ヘッド52による造形液吐出工程を繰り返して新たな造形層30を形成する。このとき、新たな造形層30とその下層の造形層30とは一体化して三次元形状造形物の一部を構成する。
以後、粉体の供給・平坦化よる粉体層31を形成する工程、ヘッド52による造形液吐出工程を必要な回数繰り返すことによって、三次元形状造形物(立体造形物)を完成させる。
次に、粉体層に造形液の滴を吐出して着弾させたときの様子について図7を参照して説明する。図7は同説明に供する説明図である。
この図7では、300×300dpi(約85um相当)のピッチで二次元画像データを作成し、当該データに基づいて粉体層31に造形液の滴100を吐出して着弾させたときの浸透状態を示している。
ここで、1滴の滴100の量は、一層100μmの深さにちょうど浸透する量としている。
なお、この滴量は、実験的に求めることが可能である。すなわち、ガラス基板上に、粉体を100μmの厚さで敷き詰めておき、滴100を滴下する。このとき、滴下された面とは反対側の面から、カメラで観察することで、液体が100μmの厚さを浸透したかしないかを判断することができる。滴量を変化させてこの実験を繰り返すことで、100μmの厚さを浸透する滴量を求めることができる。実験ではその量は約200pl/滴であった。
次に、比較例における粉体層に対する造形液の吐出から次層の粉体供給について図8を参照して説明する。
この比較例は、粉体層に対して造形液を吐出して1層分の造形層を形成した後、粉体の供給を行うものである。
この比較例では、図8(a)に示すように、平坦化ローラ12によって供給された粉体20を均して、図8(b)に示すように、所定厚みΔt1の粉体層31を形成する。なお、粉体20は、粉末、粒子など(単に「粒子」と総称し、粒子20aと表記する。)の集合体である。
このとき、粉体層31は、リコート(平坦化)された時点では緩みかさ密度程度しかなく、空間が多い状態である。ただし、実際には粉体20の粒子20a同士は図8に示すように整然と整列しているわけではない。また、図8では空間が多いことを分かり易くするために、粒子20の粒子20a同士を若干離して配列している。例えば、山陽特殊製鋼社製ガスアトマイズ粉PSS316L−20μmグレード平均粒径14μmでは、3g/cc、真密度に対して37%しかない。
そして、図8(c)に示すように、造形液10の滴100を吐出して粉体層31の表面に着弾(付着)させる。この状態で粉体層31内には空気32が存在している。
粉体層31の表面に着弾した滴100は、図8(d)に示すように、粉体層31内に浸透し、液架橋力によって、粉体20の粒子20a同士を近接させ、かつ、粉体層31内の空気32の合一は、粉体20の粒子20aの移動を促進する。ここに至り、滴100の浸透領域に限っては、その粉体密度はタップ密度程度(同3.6g/cc、45%)となる。一方、滴100の浸透領域の周辺は、相対的に粉体密度が低く、疎な領域となる。
ここで、滴100が着弾する前に粉体層31内に内包されていた空気32は、図8(d)に示すように、その一部は浮力によって粉体層31上方へ排出される。
しかしながら、滴100が着弾する前に粉体層31内に内包されていた空気32の一部は、図8(e)に示すように、合一して気泡33となって粉体層31の表面に残留する場合がある。また、粉体20の粒子20a同士の隙間は微細であり、かつ複雑に絡み合っているために、粉体層31内に内包された空気32の多くは、図8(e)に示すように、その一部が合一し、滴100の浸透領域内に気泡33としてトラップされたままとなる。このとき、形成された気泡33ないし空気32の少なくとも一部は、造形液10(バインダー)の成分の粘性によって崩壊することなく存在し続ける。
その後、図8(f)に示すように、粉体20を供給して平坦化ローラ12によって平坦化し、図8(g)に示すように、次層の粉体層31を形成すると、気泡33がそのまま粉体層31の境界や内部に残存する。
この結果、気泡33が造形物全体に散在し、立体造形物の密度が不均一になり、かつ、密度が低下することになる。
次に、本発明における粉体層に対する造形液の吐出から次層の粉体供給について図9を参照して説明する。
本発明では、粉体層に対して造形液を吐出して、造形液が粉体上に残存している状態で次層の粉体層を形成するための粉体供給を行う。
つまり、図9(a)に示すように、平坦化ローラ12によって供給された粉体20を均して、図9(b)に示すように、所定厚みΔt1の粉体層31を形成する。
このとき、粉体層31は、リコート(平坦化)された時点では緩みかさ密度程度しかなく、空気(空間)が多い状態である。
そして、図9(c)に示すように、造形液10の滴100を吐出して粉体層31の表面に着弾(付着)させる。この状態で粉体層31内には空気32が存在している。
その後、図9(d)に示すように、粉体層31の表面に付着した滴100の少なくとも一部が粉体層31の最表面の粉体20上に存在している状態で、次層の粉体層31を形成するための粉体20の供給を行う。なお、ここでは、説明上、平坦化ローラ12で粉体20の供給を行っているが、前述したように、ヘッド52とともに移動する粉体供給部80から粉体20の供給を行う。
このように、滴100が粉体層31内に浸透する前に、粉体20の供給を行う。通常、造形液10よりも粉体20の方が、比重が大きいことから、図9(e)に示すように、造形液10の滴100中に直接的に粉体20が配され下降沈殿するために、空気が介在し難くなる。
ここで、液架橋力によって、滴100の付着領域の粉体20の粒子20aが近接するが、その内部に空気を内包し難いので、空気の移動や再配置が生じ難くなる。
このように、ヘッド52から吐出されて粉体層31の表面に付着した造形液10の滴100の少なくとも一部が粉体層31の最表面の粉体20上に存在する状態で、粉体供給手段(平坦化ローラ12、あるいは、粉体供給部80)から粉体層31上に粉体20を供給する。これにより、造形物中に内包される空気が少なくなり、均一で密度の高い造形物を得ることができる。
次に、本発明の第1実施形態について図10及び図11も参照して説明する。図10及び図11は同実施形態を立体造形動作の過程とともに説明する説明図である。
本実施形態では、前述したように、キャリッジ51には2つのヘッド52が搭載され、また、キャリッジ51には粉体供給部80が搭載(一体化)されている。また、造形槽22の粉体20を均して平坦化し、粉体層31を形成する平坦化ローラ12を備えている。
粉体供給部80及び平坦化ローラ12は、X1方向に、キャリッジ51(液体吐出ユニット50)の移動に連動して所定の速度で移動される。なお、「連動」とは、連なって動くことであり、機械的に、あるいは、制御によって、同じ速度で移動すればよい。
造形槽22の粉体層31に所要形状の造形層30を形成するとき、図10(a)に示すように、キャリッジ51が所定の速度でX1方向に移動しつつ、ヘッド52のノズルから所定量の造形液10を吐出する。
これにより、図10(b)に示すように、造形データで定まる粉体層31上の所定の位置に造形液10の滴100が付着する。
そして、図10(b)に示すように、予め定められた位置において、粉体供給部80のシャッタ部材83が開かれて、供給口部82から粉体20が粉体層31の粉体20上に供給される。なお、この供給量は、粉体20の流動性に応じた供給口部82の開口面積を設定することで調整できる。あるいは、粉体供給部80に供給量を計測する手段を備えてもよい。
このとき、粉体層31の表面に着弾された滴100は、粉体層31内へと完全には浸透していない。すなわち、滴100が粉体層31内に浸透し切る前であって、粉体層31の粉体20上に存在する状態で粉体20の供給を行う。
これにより、供給された粉体20は、空気を介在せずに造形液10と馴染み、造形物の一部を形成することになる。
そして、粉体供給部80に後続して、図11(a)に示すように、平坦化ローラ12が移動方向(X1方向)に対してカウンタ方向となる回転をしつつ、供給された粉体20上を移動することで、供給された粉体20を平坦化する。
このとき、平坦化ローラ12の高さは、滴100よりも、若干上方を平坦化ローラ12が通過するようにギャップgが生じる高さを設定する。これにより、平坦化ローラ12による造形層30(層状造形物)の引きずりがなく、精度のよい造形物を得ることができる。
そして、図11(b)に示すように、所定の位置において、粉体供給部80のシャッタ部材83を閉じる。これにより、余分な粉体20の流出を抑制することができる。
上述した動作を繰り返することで、均質で密度の高い立体造形物を得ることができる。
なお、本実施形態では、平坦化手段(平坦化ローラ、平坦化ブレードなど)を液体吐出手段の移動に連動させているが、平坦化手段は1層の造形層の造形完了後に移動を開始するようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について図12ないし図15も参照して説明する。図12ないし図14は同実施形態を立体造形動作の過程とともに説明する平面説明図、図15は同じく断面説明図である。なお、図15(a)は図12(b)のA−A線、図15(b)は図13(b)のB−B線に相当する断面である。
本実施形態では、平坦化ローラ12(平坦化部材)は、X方向と直交するY方向に移動可能に配置している。
また、粉体供給部80の供給口部82のY方向の開口長さL1は、ヘッド52のノズル列152のY方向長さL2より若干長くしている。これにより、1走査でヘッド52が造形液10を吐出できるY方向の最大吐出可能領域幅を十分にカバーできる領域に粉体20を供給することができる。また、粉体供給部80から供給される粉体20の量は、所定の粉体層31の厚みよりも厚くなる量としている。
また、粉体供給部80に後続する側に除去部材120を配置している。除去部材120は、粉体供給部80から供給される粉体20のうち、Y方向において、ヘッド52による当該走査領域を外れて次の走査領域となる領域に侵入する粉体20を除去して平坦化する。この除去部材120もX方向に往復移動可能に配置されている。
ここで、粉体供給部80及び除去部材120は、X1方向に、キャリッジ51(液体吐出ユニット50)の移動に連動して所定の速度で移動される。
このように構成した本実施形態では、図12(a)に示すように、キャリッジ51をX1方向に移動させ、ヘッド52から第n層目の粉体層31上に造形液10を吐出させて、例えば図12(b)に示すように造形層30(層状造形物)を形成する。このときにヘッド52によって造形液を吐出可能な領域をY方向の領域を走査領域S1とする。
このとき、粉体供給部80も、キャリッジ51(液体吐出ユニット50)の移動に同動して、第(n+1)層目の粉体層31を形成するための粉体20を供給しながら、キャリッジ51に後続してX1方向に移動する。本実施形態でも、粉体層31に付着した造形液の滴の一部が粉体層31の表面に存在する状態で、粉体供給部80から粉体20の供給を行っている。
また、除去部材120も同じくX1方向に移動する。この除去部材120の移動により、図15(a)にも示すように、粉体供給部80から供給された粉体20の内のヘッド52のノズル列152の下端位置Saよりも外側にある粉体20が除去されて平坦化され、次の走査領域S2は第n層目の粉体層31の高さが維持される。
その後、図13(a)に示すように、キャリッジ51を次の走査を行うためにX2方向に戻し、Y1方向に造形ユニット5全体を移動させて、ヘッド52を次の走査領域S2に移動させる。
このとき、上述したよう、次の走査領域S2まで供給された余分な粉体20は除去部材120で除去されて平坦化されているので、次の走査領域S2の粉体層31の高さは第n層目の高さが保たれている。
そこで、図13(b)に示すように、前述したと同様に、キャリッジ51をX1方向に移動させ、ヘッド52から第n層目の粉体層31上に造形液10を吐出させて、造形層30(層状造形物)を形成する。
このとき、粉体供給部80も、キャリッジ51(液体吐出ユニット50)の移動に同動して、第(n+1)層目の粉体層31を形成するための粉体20を供給しながら、キャリッジ51に後続してX1方向に移動する。
また、除去部材120も同じくX1方向に移動する。この除去部材120の移動により、図15(b)にも示すように、粉体供給部80から供給された粉体20の内のヘッド52のノズル列152の下端位置Saよりも外側にある粉体20が除去される。一方、走査領域S1側に供給された粉体20は、図15(b)に示すように、走査領域S1で供給された粉体20上にそのまま積み重なることになる。
その後、図14(a)に示すように、キャリッジ51などを初期位置に戻した後、図14(b)にも示すように平坦化ローラ12を矢印Y1方向に移動させて平坦化する。これにより、図15(b)で説明したように走査領域S1とS2とのつなぎ部分で積み重なった粉体20も均されて第(n+1)層目の粉体層31が形成される。
上述した立体造形動作は制御部500によって制御され、本発明に係るプログラムに従って上述した立体造形動作が行われる。
本発明で使用する粉体20は、造形液10との接触角を変化させ、粉体20に対する造形液10の浸透速度を制御して粉体20へ浸透し難くすることが好ましい。
ここで、粉体と液体との静的な接触角について図16を参照して説明する。図16は時間の経過に対する接触角の変化の測定結果の一例を説明する説明図である。
粉体層31への滴100の浸透速度は、滴(造形液)と粉体表面との接触角で可視化、定量化することができる。ガラス板の上に対象とする粉体を薄く敷き詰めて、その上にニードルから対象とする液滴を滴下し、その様子をカメラで径時的に捉え、接触角の時間変化を測定することができる。なお、接触角は、自動接触角測定装置(DataPhysics OCA 200H)を用いて測定した。測定環境は、22−23℃、45−65%RHである。
次に、本実施形態で使用した立体造形用粉末材料(粉体)について説明する。
本実施形態で使用している粉体は、有機材料で被覆された基材を含み、更に必要に応じてその他の成分等を含んでなる。前記基材を被覆する材料は、主に有機材料であるが、必要に応じて無機材料が含まれていてもよい。この粉体は、後述する本発明の立体造形物の製造方法で用いられる。
−基材−
基材としては、粉末ないし粒子の形態を有する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。基材の材質としては、例えば、金属、セラミックス、カーボン、ポリマー、木材、生体親和材料、砂などが挙げられるが。この場合、高強度な立体造形物を得る観点からは、最終的に焼結処理が可能な金属、セラミックスなどが好ましい。
ここで、金属としては、例えば、ステンレス(SUS)鋼、鉄、銅、チタン、銀などが挙げられる。前記ステンレス(SUS)鋼としては、例えば、SUS316Lなどが挙げられる。セラミックスとしては、例えば、金属酸化物などが挙げられ、具体的には、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO)などが挙げられる。カーボンとしては、例えば、グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレンなどが挙げられる。
また、ポリマーとしては、例えば、水に不溶な公知の樹脂などが挙げられる。木材としては、例えば、ウッドチップ、セルロースなどが挙げられる。生体親和材料としては、例えば、ポリ乳酸、リン酸カルシウムなどが挙げられる。
これらの材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
基材としては、これらの材料で形成された市販品の粒子ないし粉末を使用することができる。
例えば、市販品としては、SUS316L(山陽特殊製鋼株式会社製、PSS316L)、SiO(株式会社トクヤマ製、エクセリカSE−15K)、AlO(大明化学工業株式会社製、タイミクロンTM−5D)、ZrO(東ソー株式会社製、TZ−B53)などが挙げられる。
なお、基材は、前記有機材料との親和性を高める目的等で、公知の表面(改質)処理がされていてもよい。
基材の平均粒子径としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。例えば、0.1μm以上500μm以下が好ましく、5μm以上300μm以下がより好ましく、15μm以上250μm以下が更に好ましい。
平均粒子径が、0.1μm以上500μm以下であると、立体造形物の製造効率に優れ、取扱性やハンドリング性が良好である。平均粒子径が、500μm以下であると、粉体を用いて薄層(粉体層)を形成したときに、該薄層(粉体層)における粉体の充填率が向上し、得られる立体造形物に空隙等が生じ難い。
基材の平均粒子径は、公知の粒径測定装置、例えば、マイクロトラックHRA(日機装株式会社製)などを用いて、公知の方法に従って測定することができる。
基材の粒度分布としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。
基材の外形、表面積、円形度、流動性、濡れ性等については、目的に応じて適宜選択することができる。
−有機材料−
有機材料としては、造形液に溶解し、造形液に含まれる架橋剤の作用により架橋可能な性質を有するものであればよい。
有機材料の溶解性は、例えば、30℃の造形液を構成する溶媒100gに有機材料を1g混合して撹拌したとき、その90質量%以上が溶解するものを意味する。
また、有機材料としては、その4質量%(w/w%)溶液の20℃における粘度が、40mPa・s以下が好ましく、1mPa・s以上35mPa・s以下がより好ましく、5mPa・s以上30mPa・s以下が特に好ましい。
粘度が、40mPa・s以下であると、粉体に造形液を付与して形成した粉体(層)による硬化物(立体造形物)の強度が向上し、その後の焼結等の処理ないし取扱い時に型崩れ等の問題が生じ難くなる。また、粉体に造形液を付与して形成した粉体(層)による硬化物(立体造形物)の寸法精度が向上する傾向にある。なお、粘度は、例えば、JIS K7117に準拠して測定することができる。
有機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、取扱い性や環境負荷等の観点から、水溶性であることが好ましい。例えば、水溶性樹脂、水溶性プレポリマー、などが挙げられる。
このような水溶性有機材料を採用した粉体に対しては、造形液の媒体としても水性媒体を用いることができる。また、粉末材料を廃棄、リサイクルするときには、水処理により有機材料と基材を分離することも容易である。
ここで、水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、セルロース樹脂、デンプン、ゼラチン、ビニル樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレングリコール、などが挙げられる。
これらは、水溶性を示す限りにおいて、ホモポリマー(単独重合体)であってもよいし、ヘテロポリマー(共重合体)であってもよく、また、変性されていてもよいし、公知の官能基が導入されていてもよく、また塩の形態であってもよい。
したがって、例えば、ポリビニルアルコール樹脂であれば、ポリビニルアルコールであってもよいし、アセトアセチル基、アセチル基、シリコーン等による変性ポリビニルアルコール(アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、アセチル基変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコールなど)であってもよく、また、ブタンジオールビニルアルコール共重合体等であってもよい。
また、ポリアクリル酸樹脂であれば、ポリアクリル酸であってもよいし、ポリアクリル酸ナトリウム等の塩であってもよい。また、セルロース樹脂であれば、例えば、セルロースであってもよいし、カルボキシメチルセルロース(CMC)等であってもよい。また、アクリル樹脂であれば、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸・無水マレイン酸共重合体などであってもよい。
水溶性プレポリマーとしては、例えば、止水剤等に含まれる接着性の水溶性イソシアネートプレポリマー、などが挙げられる。
水溶性以外の有機材料、樹脂としては、例えば、アクリル、マレイン酸、シリコーン、ブチラール、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、α−オレフィン/無水マレイン酸系共重合体、α−オレフィン/無水マレイン酸系共重合体のエステル化物、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、α−オレフィン/無水マレイン酸/ビニル基含有モノマー共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリアミド、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、ロジン又はその誘導体、クマロンインデン樹脂、テルペン樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン/ブタジエンゴム、ポリビニルブチラール、ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレン/プロピレンゴム等の合成ゴム、ニトロセルロースなどが挙げられる。
有機材料の中でも、架橋性官能基を有するものが好ましい。架橋性官能基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、水酸基、カルボキシル基、アミド基、リン酸基、チオール基、アセトアセチル基、エーテル結合、などが挙げられる。
有機材料が架橋性官能基を有すると、有機材料が容易に架橋し硬化物(立体造形物)を形成し得る点で好ましい。
これらの中でも、平均重合度が400以上1,100以下のポリビニルアルコール樹脂が好ましい。更に言えば、上記したように架橋性の官能基を分子内に導入した変性ポリビニルアルコール樹脂が好ましい。特に、アセトアセチル基変性のポリビニルアルコール樹脂が好ましく、例えば、ポリビニルアルコール樹脂がアセトアセチル基を有する場合、造形液に含まれる架橋剤中の金属の作用により、アセトアセチル基が金属を介して複雑な三次元ネットワーク構造(架橋構造)を容易に形成し得る(架橋反応性に優れる)、曲げ強度に非常に優れる。
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール樹脂としては、粘度、けん化度等の特性が異なるものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。平均重合度が400以上1,100以下のアセトアセチル基変性ポリビニルアルコール樹脂を用いることがより好ましい。
有機材料としては、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、また、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。
市販品としては、例えば、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−205C、PVA−220C)、ポリアクリル酸(東亞合成株式会社製、ジュリマーAC−10)、ポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製、ジュリマーAC−103P)、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、ゴーセネックスZ−300、ゴーセネックスZ−100、ゴーセネックスZ−200、ゴーセネックスZ−205、ゴーセネックスZ−210、ゴーセネックスZ−220)、カルボキシ基変性ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、ゴーセネックスT−330、ゴーセネックスT−350、ゴーセネックスT−330T)、ブタンジオールビニルアルコールコポリマー(日本合成化学工業株式会社製、ニチゴーG−ポリマーOKS−8041)、ダイアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール株式会社製、DF−05)カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬株式会社製、セロゲン5A、セロゲン6A)、デンプン(三和澱粉工業株式会社製、ハイスタードPSS−5)、ゼラチン(新田ゼラチン株式会社製、ビーマトリックスゼラチン)などが挙げられる。
有機材料による基材の被覆厚みとしては、平均厚みで、5nm以上1,000nm以下が好ましく、5nm以上500nm以下がより好ましく、50nm以上300nm以下が更に好ましく、100nm以上200nm以下が特に好ましい。
本実施形態では架橋剤による硬化作用を利用することで、従前の粉体より被覆厚みを小さくすることが可能であり、薄膜でも強度と精度の両立が可能である。
被覆厚みとしての平均厚みが、5nm以上であると、粉体に造形液を付与して形成した粉体(層)による硬化物(立体造形物)の強度が向上し、その後の焼結等の処理ないし取扱い時に型崩れ等の問題が生じることがない。平均厚みが1,000nm以下であると、粉体に造形液を付与して形成した粉体(層)による硬化物(立体造形物)の寸法精度が向上する。
平均厚みは、例えば、粉体をアクリル樹脂等に包埋した後、エッチング等を行って基材の表面を露出させた後、走査型トンネル顕微鏡STM、原子間力顕微鏡AFM、走査型電子顕微鏡SEMなどを用いることにより、測定することができる。
有機材料による基材の表面の被覆率(面積率)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、80%以上が特に好ましい。
被覆率が、15%以上であると、粉体に造形液を付与して形成した粉体(層)による硬化物(立体造形物)の強度が充分に得られ、その後の焼結等の処理ないし取扱い時に型崩れ等の問題が生じることがない。また、被覆率が、15%以上であると、粉体に造形液を付与して形成した粉体(層)による硬化物(立体造形物)の寸法精度が向上する。
被覆率は、例えば、粉体の写真を観察し、二次元の写真に写る該粉体について、粉末材料粒子の表面の全面積に対する、有機材料で被覆された部分の面積の割合(%)の平均値を算出してこれを該被覆率としてもよい。また、有機材料で被覆された部分をSEM−EDS等のエネルギー分散型X線分光法による元素マッピングを行うことにより、測定することができる。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、流動化剤、フィラー、レベリング剤、焼結助剤、などが挙げられる。
粉体が流動化剤を含むことで、粉体からなる層等を容易にかつ効率よく形成し得る点で好ましい。粉体がフィラーを含むことで、得られる硬化物(立体造形物)に空隙等が生じ難くなる点で好ましい。粉体がレベリング剤を含むことで、粉体の濡れ性が向上し、ハンドリング等が容易になる点で好ましい。粉体が焼結助剤を含むことで、得られた硬化物(立体造形物)について焼結処理を行う場合において、より低温での焼結が可能となる点で好ましい。
−粉体の製造−
粉体の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、有機材料を基材上に公知の被覆方法に従って被覆する方法などが挙げられる。有機材料の基材の表面への被覆方法としては、特に制限はなく、公知の被覆方法の中から適宜採用することができる。
このような公知の被覆方法としては、例えば、転動流動コーティング法、スプレードライ法、撹拌混合添加法、ディッピング法、ニーダーコート法などが挙げられる。また、これらの被覆方法は、公知の市販の各種コーティング装置、造粒装置などを用いて実施することができる。
−粉体の物性等−
粉体の平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ただし、粉体の平均粒子径としては、3μm以上250μm以下が好ましく、3μm以上200μm以下がより好ましく、5μm以上150μm以下が更に好ましく、10μm以上85μm以下が特に好ましい。
粉体の平均粒子径が3μm以上であると、粉末材料の流動性が向上し、粉末材料層が形成しやすく積層層表面の平滑性が向上するため、立体造形物の製造効率の向上、取り扱いやハンドリング性が向上すると共に寸法精度が向上する傾向にある。
また、平均粒子径が250μm以下であると、粉末材料粒子同士の空間の大きさが小さくなるため、立体造形物の空隙率が小さくなり、強度の向上に寄与する。従って、平均粒子径3μm以上250μm以下が、寸法精度と強度を両立させるのに好ましい範囲となる。
粉体の粒度分布としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
粉体の特性としては、その安息角を測定した場合において、60度以下が好ましく、50度以下がより好ましく、40度以下が更に好ましい。安息角が、60度以下であると、粉体を支持体上の所望の場所に効率よく安定に配置させることができる。なお、安息角は、例えば、粉体特性測定装置(パウダテスタPT−N型、ホソカワミクロン株式会社製)などを用いて測定することができる。
次に、本実施形態で使用した造形液について説明する。
本実施形態で使用した造形液は、有機材料と架橋する架橋剤を含有している。また、造形液は、有機材料を溶解させる媒体(溶媒)や当該溶解を促進させるような成分なども含有し、また造形液の保存安定性を保つような安定化剤も含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有している。
有機材料に造形液が付与されると、有機材料は溶解すると共に、造形液に含まれる架橋剤の作用により架橋する。
造形液は、粘度が25℃で25mPa・s以下であるのが好ましく、粘度が25℃で3mPa・s以上20mPa・s以下であるのがより好ましい。造形液の粘度が25℃で25mPa・s以下であると、造形液を安定して吐出することができる。
造形液は、50℃で3日間放置した前後の粘度変化率が20%未満であることが好ましい。造形液の粘度変化率が20%以上になると、造形液の吐出が不安定になることがある。
−媒体−
媒体としては、粉体の基材を被覆する有機材料を溶解可能なものであれば特に限定されない。例えば、水、エタノール等のアルコール、エーテル、ケトンなどの親水性媒体、脂肪族炭化水素、グリコールエーテル等のエーテル系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、高級アルコール等が挙げられる。
これらの中でも、環境負荷や造形液を吐出するときの吐出安定性(経時での粘度変化が少ない)を考慮すると、水性媒体が好ましく、水がより好ましい。なお、水性媒体としては、水がアルコール等の水以外の成分を若干量含有するものであってもよい。また、造形液の媒体が水性媒体である場合には、有機材料は水溶性有機材料を主として含むことが好ましい。
親水性媒体としては、例えば、水、エタノール等のアルコール、エーテル、ケトン、などが挙げられる。なお、水性媒体は、水がアルコール等の水以外の成分を含有する有機溶剤であってもよい。
−架橋剤−
架橋剤としては、有機材料を架橋可能な性質を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる、架橋剤としては、例えば、金属塩、金属錯体、有機ジルコニウム系化合物、有機チタン系化合物、キレート剤、などが挙げられる。
有機ジルコニウム系化合物としては、例えば、酸塩化ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、乳酸ジルコニウムアンモニウムなどが挙げられる。
有機チタン系化合物としては、例えば、チタンアシレート、チタンアルコキシドなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、金属塩がより好しい。
金属塩としては、例えば、2価以上の陽イオン金属を水中で電離するものなどが挙げられる。その具体例としては、オキシ塩化ジルコニウム八水和物(4価)、水酸化アルミニウム(3価)、水酸化マグネシウム(2価)、チタンラクテートアンモニウム塩(4価)、塩基性酢酸アルミニウム(3価)、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩(4価)、チタントリエタノールアミネート(4価)などを挙げることができる。
また、これらは市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、オキシ塩化ジルコニウム八水和物(第一稀元素化学工業株式会社製、酸塩化ジルコニウム)、水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社製、水酸化マグネシウム(和光純薬工業株式会社製)、チタンラクテートアンモニウム塩(マツモトファインケミカル株式会社製、オルガチックスTC−300)、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩(マツモトファインケミカル株式会社製、オルガチックスZC−300)、塩基性酢酸アルミニウム(和光純薬工業株式会社製)、ビスビニルスルホン化合物(富士ファインケミカル株式会社製、VS−B(K−FJC))、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩(第一稀元素化学工業株式会社製、ジルコゾールAC−20)、チタントリエタノールアミネート(マツモトファインケミカル株式会社製、オルガチックスTC−400)などが挙げられる。
これらの中でも、得られる立体造形物の強度に優れる点で炭酸ジルコニウムアンモニウム塩がより好ましい。
−界面活性剤−
また、造形液の表面張力を調整する目的で界面活性剤を用いることができる。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤が用いられる。
湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
ここで、本実施形態における架橋剤の作用効果について図21を参照して説明する。
図21は、長さ70mm、幅10mm、厚さ3mmの造形物の三点曲げ強度の一例を示している。曲げ強度の測定には、島津製作所製精密万能試験機AG−1を使用し、1kNのロードセルを用いて測定した。
ステンレス粉末(山陽特殊製鋼社製:ガスアトマイズ粉PSS316L−20μmグレード)、粉末をコートする有機材料にZ100を使用し,架橋剤にはAC−20を用いた。架橋剤を用いない場合にくらべ,架橋剤を用いたときには、8.3MPaから11.9MPaと約43%、曲げ強度が向上する。
なお、ここで用いた造形物は、材料の効果をより直接的にみるために、粉末積層造形ではなく、上記材料を所定の混合比率で混練したスラリーをシリコーン型に流し込み、それを100°−2時間で乾燥固化させたサンプルを用いた。
また、粉末積層造形においても、長さ35mm、幅10mm、厚さ3mmの造形物の三点曲げ試験を同様に実施した。架橋剤がない場合は、1.62MPaであった曲げ強度が、架橋剤を入れることで、3.5MPaへと倍増した。なお、積層造形の条件は、1層の厚さ102μm、造形の解像度300×300dpi、造形液量180pl/dotである。
図16に示すように、コーティング未処理の粉体aに対して、コーティング処理した粉体bは、初期静的接触角を含めて接触角が高いことが分かる。すなわち、粉体層31に対する造形液の液滴(液体)の浸透速度は、粉体の表面改質、造形液の物性で制御することができる。特に、有機材料を粉末にコーティングし、水系の造形液を用いることで、両者の接触角を高くすることができる。
次に、粉体と液体の接触角が造形物の密度に影響を及ぼすことについて図17を参照して説明する。
接触角が大きい(高い)粉体(例えば図16の処理有りの粉体b)で造形した造形物の透過X線画像を図17(a)に示し、接触角が小さい(低い)粉体(例えば図16の処理なしの粉体a)で造形した造形物の透過X線画像を図17(b)に示している。
この透過X線画像において、色が濃いほど密度が高いことを示している。
また、図17(a)の画像は均質であるのに対し、図17(b)の画像はところどころ白く抜けた箇所があり、ボイドが散在していることが分かる。また、層と層の間の隙間も、図17(a)の方が狭く目立たないことが分かる。
なお、図17(a)に用いた材料は,前述の中から,基材にはSUS316L(山陽特殊製鋼株式会社製、PSS316L)20um以下グレードを使用し、基材へのコート樹脂としてDF05を使用し、造形液中有機溶剤には1,2−プロパンジオールを使用した。
このように、粉体と液体の接触角が造形物の密度に影響を及ぼす。
次に、本発明の第3実施形態について図18を参照して説明する。図18は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態では、滴100が粉体層31の表面に一部が残り、残部が粉体層31内に浸透している状態で、次層の粉体層31を形成するための粉体20の供給を行うようにしている。すなわち、粉体層31の表面に付着した造形液10の一部が粉体20上に存在する状態で次層の粉体層31を形成するための粉体20の供給を行う。
例えば、図18(a)に示すように、造形液10の滴100が粉体層31の表面に半分残り、半分が粉体層31内に浸透している状態で、次層の粉体層31を形成するための粉体20の供給を行って平坦化することで、図18(b)に示す状態になる。
ここでは、粉体層31(粉体20)中に滴100(造形液10)があることで、液架橋力により粉体20の粒子が移動し、滴100(造形液10)があるところとないところの境目で粉体20の粒子が疎になることを、滴100の周りに空白部を設けて表現している。
ここに、図18(c)に示すように滴100を吐出着弾させ、図18(d)に示すように粉体層31を形成することで、それまでに着弾している滴100と合一し、液架橋力を解く作用が得られ、大きな滴領域で、粉体20の粒子が架橋し、集合して造形層30となる。これを平面方向に拡張して滴100を吐出することで、図18(e)に示すように造形層30を得ることができる。
このように、粉体層31の表面に付着した造形液10の一部が存在している状態であれば、次の層を形成するために粉体20を供給することで、ボイドの発生などがない、均質で密度の高い立体造形物を得ることができる。
次に、比較例について図19を参照して説明する。
図19に示す比較例では、前述した比較例と同様に、各粉体層31に着弾した滴100がすべて当該粉体層31内に浸透した状態で粉体20の供給による粉体層31の形成を行う。この場合には、粉体層31間での滴100の合一が生じづらいために、造形層30間に液架橋による粒子移動を起源とする空隙が残ることになる。
ここで、滴100の滴量を増加させて合一化を図るのでは、造形物の精度を低下させることになるという問題を生じることになる。
これに対し、本発明によれば、造形物の精度を確保しつつ、空隙の残存を低減させて密度を向上させることができる。
次に、本発明に係る立体造形装置の第2例の概要について図20を参照して説明する。図20は同立体造形装置を造形の流れとともに説明する模式的説明図である。
この立体造形装置においては、造形部1は、粉体槽11を有している。粉体槽11は、粉体20を供給する供給槽21と、造形層30が積層されて立体造形物が造形される造形槽22とを有している。供給槽21の底部は供給ステージ23として鉛直方向(高さ方向)に昇降自在となっている。
この立体造形装置で造形を行うときには、図20(a)に示すように、造形槽22の造形ステージ24上に層状に敷き詰められた粉体層31に、ヘッド52を移動させながら造形液10を吐出して、図20(b)に示すように、所要形状の1層目の造形層30を形成する。
そして、図20(c)に示すように、供給ステージ23をZ1方向に上昇させ、造形ステージ24をZ2方向に所定量下降させる。そして、平坦化ローラ12を回転させながら供給槽21側から造形槽22側に移動させて、図20(d)に示すように、供給槽21の粉体20を造形槽22に供給して平坦化して、次層の粉体層31を形成する。
この動作を繰り返すことで造形層が積層された造形物が得られる。
上述したように、粉体層31に付着した滴の一部でも粉体層31の表面に存在している状態で次層の粉体供給を行うことができればよいので、このような2槽構成の造形部を有する装置にも本発明を適用することができる。
1 造形部
5 造形ユニット
10 造形液
12 平坦化ローラ(平坦化手段、回転体)
20 粉体
22 造形槽
24 造形ステージ
30 造形層(層状造形物)
31 粉体層(層状の粉体)
50 液体吐出ユニット
51 キャリッジ
52、152 液体吐出ヘッド
80 粉体供給部

Claims (10)

  1. 粉体を層状にした粉体層が形成され、前記粉体層の前記粉体が所要形状に結合された層状造形物が積層される造形槽と、
    前記造形槽の前記粉体に対して造形液を吐出する液体吐出手段と、
    前記造形槽に前記粉体を供給する粉体供給手段と、を備え、
    前記液体吐出手段から前記造形液を吐出させ、
    前記液体吐出手段から吐出されて前記粉体層の表面に付着した前記造形液の少なくとも一部が前記粉体層の最表面の前記粉体上に存在する状態で、前記粉体供給手段から前記粉体層上に前記粉体を供給する
    ことを特徴とする立体造形装置。
  2. 前記液体吐出手段は前記造形槽に対して移動可能であって、
    前記粉体供給手段は、前記液体吐出手段とともに移動可能に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の立体造形装置。
  3. 前記粉体供給手段から前記造形槽に供給される前記粉体を均して前記粉体層を形成する平坦化部材を有している
    ことを特徴とする請求項2に記載の立体造形装置。
  4. 前記平坦化部材は、前記液体吐出手段に連動して移動する
    ことを特徴とする請求項3に記載の立体造形装置。
  5. 前記粉体供給手段から前記造形槽に供給される前記粉体のうち、前記液体吐出手段による1走査での最大吐出可能領域を外れ、次の走査で前記造形液が付着される領域に供給された前記粉体を除去する除去手段を備えている
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の立体造形装置。
  6. 前記平坦化部材は、前記液体吐出手段に連動して移動する
    ことを特徴とする請求項3に記載の立体造形装置。
  7. 前記粉体は、基材に有機材料が被覆されてなる
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の立体造形装置。
  8. 前記造形液は、前記有機材料を架橋する架橋剤を含有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の立体造形装置。
  9. 粉体を層状にした粉体層が形成され、前記粉体層の前記粉体が所要形状に結合された層状造形物が積層される造形槽と、
    前記造形槽の前記粉体に対して造形液を吐出する液体吐出手段と、
    前記造形槽に前記粉体を供給する粉体供給手段と、を備える立体造形装置によって立体造形物を形成する立体造形方法であって、
    前記液体吐出手段から前記造形液を吐出させ、
    前記液体吐出手段から吐出されて前記粉体層の表面に付着した前記造形液の少なくとも一部が前記粉体層の最表面の前記粉体上に存在する状態で、前記粉体供給手段から前記粉体層上に前記粉体を供給する
    ことを特徴とする立体造形方法。
  10. 粉体を層状にした粉体層が形成され、前記粉体層の前記粉体が所要形状に結合された層状造形物が積層される造形槽と、
    前記造形槽の前記粉体に対して造形液を吐出する液体吐出手段と、
    前記造形槽に前記粉体を供給する粉体供給手段と、を備える立体造形装置によって立体造形物を形成する立体造形動作の制御をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
    前記液体吐出手段から前記造形液を吐出させ、
    前記液体吐出手段から吐出されて前記粉体層の表面に付着した前記造形液の少なくとも一部が前記粉体層の最表面の前記粉体上に存在する状態で、前記粉体供給手段から前記粉体層上に前記粉体を供給させる制御をコンピュータに行わせるためのプログラム。
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