JP2016155243A - 自動二輪車用タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレッド補強層の端部でのコードプライの蛇行が抑制された自動二輪車用タイヤの製造方法を提供する。【解決手段】自動二輪車用タイヤ1の製造方法であって、トレッド部2に配されるトレッド補強層4を形成するトレッド補強層形成工程を含み、トレッド補強層形成工程は、プロファイルデッキ6の外周面6aに、カーカスプライ3Aを介してコードプライ7の一端を固着する第1工程と、プロファイルデッキ6を回転させるとともに、コードプライ7を外周面6aに沿って繰り返して往復移動させ、コードプライ7を格子状に巻きつける第2工程とを含み、第2工程では、コードプライ7が第1端X1側の第1端部領域Y1、又は、第2端X2側の第2端部領域Y2に位置するときのプロファイルデッキ6の回転速度を、コードプライ7が中央領域Y3に位置するときのプロファイルデッキ6の回転速度よりも小さくする。【選択図】図5

Description

本発明は、自動二輪車用タイヤの製造方法に関し、詳しくは、トレッド部に配されるトレッド補強層を精度良く形成しうる製造方法に関する。
下記特許文献1は、トレッド補強層を有する空気入りタイヤを提案している。このトレッド補強層は、タイヤ周方向と平行に引き揃えられた複数の補強コードを含んでおり、互いに隣り合う補強コード同士が離されている。このようなトレッド補強層は、トレッド部のある部分の補強コードに作用する張力を、トレッド補強層の全体に渡って分散させるのが困難である。このため、従来のトレッド補強層は、トレッド部の強度を十分に高めるため、さらなる改善の余地があった。
特開平9−118109号公報
従来の欠点を解消するために、例えば、補強コードを含むコードプライを格子状に配したトレッド補強層を用いることが考えられる。このようなトレッド補強層は、トレッド補強層の一部に作用する張力を、互いに交差するコードプライを介して、トレッド補強層の全体に渡って分散させることができる。
上述の格子状のトレッド補強層は、例えば、一定速度で回転するプロファイルデッキに、アプリケータによってコードプライを供給するとともに、コードプライを巻付領域の幅方向で繰り返して往復移動させることにより形成される。しかしながら、コードプライの移動方向を反転する際、コードプライの移動速度が大きく変化するため、プロファイルデッキの回転速度とに生じる速度差により、コードプライに振動が生じ、トレッド補強層の端部では、コードプライが蛇行するという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、トレッド補強層の端部でのコードプライの蛇行が抑制された自動二輪車用タイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、タイヤ半径方向外側に凸の円弧状に湾曲するトレッド部を有する自動二輪車用タイヤの製造方法であって、前記トレッド部に配されるトレッド補強層を形成するためのトレッド補強層形成工程を含み、前記トレッド補強層形成工程は、半径方向外側に凸の円弧状に湾曲する外周面を有する回転体であるプロファイルデッキの前記外周面に、直接又はカーカスプライを介してリボン状のコードプライの一端を固着する第1工程と、前記第1工程の後、前記プロファイルデッキを回転させるとともに、前記コードプライを前記外周面に沿って巻付領域の軸方向の第1端と第2端との間で繰り返して往復移動させることにより、前記コードプライを略菱型の空隙を有する格子状に巻きつける第2工程とを含み、前記第2工程では、前記コードプライが前記第1端側の第1端部領域、又は、前記第2端側の第2端部領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度を、前記コードプライが前記第1端部領域と前記第2端部領域との間の中央領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度よりも小さくすることを特徴とする。
本発明に係る前記自動二輪車用タイヤの製造方法において、前記第2工程では、前記コードプライが前記第1端側の第1端部領域、又は、前記第2端側の第2端部領域に位置するときの前記コードプライの移動速度を、前記コードプライが前記中央領域に位置するときの前記コードプライの移動速度よりも小さくするのが望ましい。
本発明に係る前記自動二輪車用タイヤの製造方法において、前記コードプライが前記第1端側の第1端部領域、又は、前記第2端側の第2端部領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度は、前記コードプライが前記中央領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度の0.20〜0.75倍の範囲であるのが望ましい。
本発明に係る前記自動二輪車用タイヤの製造方法において、前記第1端部領域は、前記第1端から前記巻付領域の20%の範囲であり、前記第2端部領域は、前記第2端から前記巻付領域の20%の範囲であるのが望ましい。
本発明に係る前記自動二輪車用タイヤの製造方法において、前記第2工程では、前記コードプライが前記第1端に位置したときに、前記コードプライの前記外周面に沿った移動を停止させて前記コードプライを周方向に沿って巻きつけるのが望ましい。
本発明に係る前記自動二輪車用タイヤの製造方法において、前記第2工程では、前記コードプライが前記第2端に位置したときに、前記コードプライの前記外周面に沿った移動を停止させて前記コードプライを周方向に沿って巻きつける工程を含むのが望ましい。
本発明に係る前記自動二輪車用タイヤの製造方法において、前記第2工程の前記コードプライの巻付け回数Nは、下記式(1)を満たすのが望ましい。
0.25W/a≦N≦0.90W/a … (1)
ただし、W:前記トレッド補強層の仕上がり幅
a:コードプライの幅
本発明の自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法は、トレッド補強層形成工程を含んでいる。トレッド補強層形成工程は、半径方向外側に凸の円弧状に湾曲する外周面を有する回転体であるプロファイルデッキの外周面に、直接又はカーカスプライを介してリボン状のコードプライの一端を固着する第1工程と、第1工程の後、プロファイルデッキを回転させるとともに、コードプライを外周面に沿って巻付領域の軸方向の第1端と第2端との間で繰り返して往復移動させることにより、コードプライを略菱型の空隙を有する格子状に巻きつける第2工程とを含んでいる。
上述のトレッド補強層成型工程で得られた網状のトレッド補強層は、コードプライの一部に作用する張力を、トレッド補強層の全体に分散させることができ、トレッド部の強度を十分に高め得る。また、トレッド補強層には、コードプライ間に空隙が形成され、コードプライの使用量を低減でき、ひいては、タイヤの軽量化に役立つ。
本発明の第2工程では、コードプライが第1端側の第1端部領域、又は、第2端側の第2端部領域に位置するときのプロファイルデッキの回転速度を、コードプライが巻付領域の中央領域に位置するときのプロファイルデッキの回転速度よりも小さくする。従って、第2工程によれば、コードプライの移動速度が大きく変化しがちな第1端部領域、又は、第2端部領域では、コードプライの移動速度とプロファイルデッキの回転速度との差を小さく抑制でき、ひいては、コードプライに生じる振動を抑制しうる。従って、本発明の製造方法では、トレッド補強層の端部でのコードプライの蛇行を抑制しうる。一方、第2工程では、中央領域でのコードプライの移動速度が相対的に大きいため、生産性の悪化が防止される。
本実施形態の製造方法で製造されたタイヤの断面図である。 プロファイルデッキの上部の部分拡大図である。 本実施形態の製造方法で用いられる装置の模式図である。 コードプライの斜視図である。 第2工程を説明するためのプロファイルデッキの断面図である。 トレッド補強層の展開平面図である。
以下、本発明の実施の一形態が、図面に基づき説明される。
図1は、本発明の製造方法で製造された自動二輪車用タイヤ1の一例であり、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図を示している。
図1に示されるように、自動二輪車用タイヤ1は、タイヤ半径方向外側に凸の円弧状に湾曲するトレッド部2を有し、トレッド端2e、2eが自動二輪車用タイヤ1の最も外側に位置している。また、自動二輪車用タイヤ1は、例えば、カーカス3と、このカーカス3のタイヤ半径方向外側に配されたトレッド補強層4とを含んで構成されている。
カーカス3は、例えば、1枚のカーカスプライ3Aにより構成されている。カーカスプライ3Aは、トッピングゴムで被覆されたカーカスコードの配列体である。カーカスコードは、例えば、タイヤ赤道Cに対して70〜90度の角度で配列されている。
トレッド補強層4は、タイヤ子午線断面において、トレッド部2の湾曲に沿ってのびており、トレッド部2のほぼ全幅に渡って形成されている。これにより、トレッド補強層4は、トレッド部2の強度を高める。
本実施形態の自動二輪車用タイヤ1は、生タイヤを形成する工程と、生タイヤを加硫成形する工程とを経て製造される。本発明では、生タイヤを形成する工程の中で、トレッド補強層4を形成する部分(トレッド補強層形成工程)に特徴を有している。以下、この工程が中心に説明される。他の工程については、慣例に従って様々な方法で実施され得る。
トレッド補強層形成工程は、第1工程と、第2工程とを含んでいる。
第1工程は、図2に示されるように、プロファイルデッキ6の外周面6aに、直接又はカーカスプライ3Aを介して、コードプライ7の一端が固着される。
プロファイルデッキ6は、例えば、図3に示されるように、半径方向外側に凸の円弧状に湾曲する外周面6aを有した回転体である。外周面6aの湾曲は、トレッド部2の湾曲と近似している。プロファイルデッキ6は、フレーム9に片持ち状に支持された支持軸10に固着されている。支持軸10は、電動機11で回転駆動されることにより、プロファイルデッキ6は、回転することができる。電動機11は、図示しない制御装置によって所定の速度で回転させることができる。
本実施形態のプロファイルデッキ6は、例えば、セグメント状の複数の部材からなり、これらを半径方向に移動させることにより、外周面6aが拡縮径可能に構成されている。プロファイルデッキ6の拡縮径は、例えば、プロファイルデッキ6の内部に収容された膨張体12の膨張又は収縮を利用して行われる。
本実施形態のプロファイルデッキ6の両側には、一対のカーカス保持装置13が配置されている。カーカス保持装置13は、拡縮径可能なリング状部材であり、支持軸10に固着されている。これにより、カーカス保持装置13も、プロファイルデッキ6と同心かつ一体的に回転することができる。カーカス保持装置13は、ビードコアが挿入されかつ端部が折返された円筒状のカーカスプライ3Aを、その内周面側から保持することができる。
別工程で作られた円筒状のカーカスプライ3Aをカーカス保持装置13にセットする場合、カーカスプライ3Aと干渉しないように、予めプロファイルデッキ6が縮径された状態とされる。次に、カーカス保持装置13にカーカスプライ3Aが保持された後、プロファイルデッキ6が拡径させるとともに、一対のカーカス保持装置13を互いに接近させる。これにより、図2に示されるように、円筒状のカーカスプライ3Aを、トロイド状のカーカスプライ3Aへシェーピングしてプロファイルデッキ6上に形成することができる。
次に、コードプライ7の一端が、本実施形態ではカーカスプライ3Aの上の所定の位置に固着される。図4には、コードプライ7の斜視図が示されている。図4に示されるように、本実施形態で用いられるコードプライ7は、リボン状であり、例えば2〜4本、好ましくは、略等間隔で平行に配列された3本の補強コード15を未加硫のトッピングゴム16により被覆して形成される。本実施形態のコードプライ7は、略矩形状の断面を有している。カーカスプライ3A及びコードプライ7は、ともに未加硫ゴムを含んでいるため、それらの粘着力を利用して、コードプライ7の一端が、カーカスプライ3Aに押しつけられて貼り付けられる。
次に、第2工程が行われる。第2工程は、図5に示されるように、プロファイルデッキ6を支持軸の周りで回転させるとともに、コードプライ7をプロファイルデッキ6の外周面6aに沿って巻付領域Xの軸方向の第1端X1と第2端X2との間で繰り返して往復移動させる。これにより、図6に示されるように、コードプライ7を略菱型の空隙18を有する格子状に巻きつけることができる。
第2工程を経て得られた網状のトレッド補強層4は、コードプライ7が互いに交差する第1傾斜部7aと第2傾斜部7bとを有している。このようなトレッド補強層4は、コードプライ7の一部に作用する張力を、コードプライ7の互いに交差する第1傾斜部7aと第2傾斜部7bとを介してトレッド補強層4の全体に分散させることができ、トレッド部2の強度を十分に高め得る。
また、トレッド補強層4には、互いに隣り合う第1傾斜部7a間、及び、互いに隣り合う第2傾斜部7b間に、略菱形の空隙18が形成される。このようなトレッド補強層4は、コードプライ7の使用量を低減でき、ひいては、タイヤの軽量化に役立つ。
コードプライ7の強度を確保しつつ、上述のコードプライ7の使用量を低減するために、図4に示されるように、コードプライ7の幅aは、2.5〜6.0mmの範囲であるのが望ましい。同様の観点から、コードプライ7の厚さtは、1.0〜3.0mmの範囲であるのが望ましい。
コードプライ7は、例えば、図5に示されるように、アプリケータ20により連続的にプロファイルデッキ6へと供給される。アプリケータ20は、コードプライ7をその長手方向に沿って送り出す例えば、コンベヤ状のもので構成される。さらに、アプリケータ20は、例えば、コードプライ7が幅方向にずれないように案内している。これにより、アプリケータ20をプロファイルデッキ6の外周面に沿って、例えば、円弧状に往復動させることにより、コードプライ7をそれに追従させて上述の往復移動させることができる。アプリケータ20は、例えば、3次元移動装置(図示省略)などによって、その往復移動が実現される。また、プロファイルデッキ6に対するアプリケータ20の位置は、例えば、巻付領域Xの第1端X1と第2端X2の近傍に設けられた一対の位置センサー21、21により検出される。
本実施形態では、アプリケータ20が、プロファイルデッキ6の外周面6aに沿って移動することにより、図5に示されるように、コードプライ7を外周面6aの接線方向に沿って供給することができる。これにより、コードプライ7のねじれや貼付け時の歪等を極力防止することができる。本実施形態の巻付け領域Xは、例えば、約60度の範囲とされているが、このような態様に限定されるものではない。
さらに、第2工程では、コードプライ7が第1端X1側の第1端部領域Y1、又は、第2端X2側の第2端部領域Y2に位置するときのプロファイルデッキ6の回転速度は、コードプライ7が中央領域Y3に位置するときのプロファイルデッキ6の回転速度よりも小さくされる。これは、アプリケータ20の場所を検知しうる位置センサー21の信号に基づき、制御装置が電動機11の回転速度を制御することによって行われる。
このような第2工程では、コードプライ7の往復のために移動速度が大きく変化しがちな第1端部領域Y1、又は、第2端部領域Y2において、コードプライ7の移動速度とプロファイルデッキ6の回転速度との差を極力小さく抑制でき、ひいては、コードプライ7に生じる振動を抑制しうる。従って、本実施形態の製造方法では、トレッド補強層4の端部4aでのコードプライ7の蛇行を抑制しうる。一方、第1端部領域Y1と第2端部領域Y2との間の中央領域Y3では、プロファイルデッキ6の回転速度が相対的に大きく制御されるので、タイヤの生産性が悪化することもない。
本実施形態の第1端部領域Y1及び第2端部領域Y2は、第1端X1又は第2端X2から、それぞれ、巻付領域Xの20%の範囲とされるのが望ましい。この範囲でプロファイルデッキ6の回転速度を低下させることで、タイヤの生産性の悪化を防ぎながら、トレッド補強層4の端部4aでのコードプライ7の蛇行がより確実に抑制される。
上述の作用をより効果的に発揮させるため、第2工程において、コードプライ7が第1端部領域Y1、又は、第2端部領域Y2に位置するときのプロファイルデッキ6の回転速度は、例えば、コードプライ7が中央領域Y3に位置するときのプロファイルデッキ6の回転速度の0.20〜0.75倍の範囲が望ましい。
トレッド補強層4によるトレッド部2の補強効果とタイヤの軽量化とを両立させるために、第2工程におけるコードプライ7の巻付け回数Nは、下記式(1)を満たすのが望ましい。
0.25W/a≦N≦0.90W/a … (1)
ただし、W:トレッド補強層の仕上がり幅(図6に示される。)
a:コードプライの幅(図4に示される。)
より好ましい態様では、コードプライ7が第1端部領域Y1、又は、第2端部領域Y2に位置するときのコードプライ7の移動速度が、コードプライ7が中央領域Y3に位置するときのコードプライ7の移動速度よりも小さい。このような第2工程では、コードプライ7の移動速度が、コードプライ7の反転時迄に十分に減速される。このため、コードプライ7の反転時、コードプライ7に作用する衝撃を小さく抑制でき、ひいては、コードプライ7に生じる振動をより一層抑制しうる。
上述の作用効果をより一層効果的に発揮させるため、第2工程は、コードプライ7が第1端X1及び第2端X2に位置した際、コードプライ7の軸方向の移動を停止させ、コードプライ7をプロファイルデッキ6の周方向に沿って巻きつける工程を含むのが望ましい。この工程は、コードプライ7の反転時、コードプライ7の移動速度の変化をより一層小さく抑制できる。また、この工程は、トレッド補強層4の各外端において、第1傾斜部7aと第2傾斜部7bとをタイヤ周方向にのびる非傾斜部7cを介して接続させる。このような非傾斜部7cは、第1傾斜部7aと第2傾斜部7bとを滑らかに接続し、コードプライ7を巻き付ける際の角度変化を小さく抑制する。このため、プロファイルデッキ6に巻き付けられるコードプライ7に作用する曲げ応力を小さく抑制でき、ひいては、コードプライ7の巻き崩れを防止するのに役立つ。
コードプライ7に作用する曲げ応力を小さく抑制するため、非傾斜部7cのタイヤ周方向の長さは、好ましくは、10mm以上の範囲である。一方、コードプライ7の使用量を抑制するため、非傾斜部7cのタイヤ周方向長さは、50mm以下の範囲であるのが望ましい。
本実施形態の製造方法では、トレッド補強層成形工程の後、例えば、トレッド補強層4のタイヤ半径方向外側に、トレッドゴムが配され、しかる後、生タイヤが形成される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の製造方法により、表1の仕様に基づく自動二輪車用タイヤが試作され、その性能がテストされた。また、比較例として、一定の速度で回転されるプロファイルデッキにコードプライを巻きつけてトレッド補強層を形成した自動二輪車用タイヤが試作された。
共通仕様及びテスト方法は次の通りである。
タイヤサイズ:190/50ZR17
トレッド補強層の形状:格子状(図6)
トレッド補強層の仕上がり幅W:200mm
コードプライの幅a:4.2mm
コードプライの厚さt:1.0mm
補強コードの打ち込み本数:3本
<第2工程の所要時間>
試供タイヤを製造する際、トレッド補強層成形工程の第2工程において、プロファイルデッキが回転された時から、トレッド補強層が形成された後、プロファイルデッキの回転が停止されるまでの時間が測定された。評価は、測定された時間(秒)で示され、数値が小さい程、第2工程の所要時間が短く、タイヤの生産性に優れる。
<コードプライの蛇行箇所の数>
試供タイヤのトレッドゴムが取り外された後、露出するトレッド補強層が検査官の目視により確認され、コードプライに生じる蛇行箇所の数が計測された。評価は、計測された蛇行箇所の数で示され、数値が小さい程、トレッド補強層の成形精度に優れる。
Figure 2016155243
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、コードプライに生じる蛇行が抑制されるとともに、生産性に優れていることが確認できる。
1 自動二輪車用タイヤ
2 トレッド部
3A カーカスプライ
4 トレッド補強層
4a 端部
7 コードプライ
6 プロファイルデッキ
6a 外周面
18 空隙
X 巻付領域
X1 第1端
X2 第2端
Y1 第1端部領域
Y2 第2端部領域
Y3 中央領域

Claims (7)

  1. タイヤ半径方向外側に凸の円弧状に湾曲するトレッド部を有する自動二輪車用タイヤの製造方法であって、
    前記トレッド部に配されるトレッド補強層を形成するためのトレッド補強層形成工程を含み、
    前記トレッド補強層形成工程は、半径方向外側に凸の円弧状に湾曲する外周面を有する回転体であるプロファイルデッキの前記外周面に、直接又はカーカスプライを介してリボン状のコードプライの一端を固着する第1工程と、
    前記第1工程の後、前記プロファイルデッキを回転させるとともに、前記コードプライを前記外周面に沿って巻付領域の軸方向の第1端と第2端との間で繰り返して往復移動させることにより、前記コードプライを略菱型の空隙を有する格子状に巻きつける第2工程とを含み、
    前記第2工程では、前記コードプライが前記第1端側の第1端部領域、又は、前記第2端側の第2端部領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度を、前記コードプライが前記第1端部領域と前記第2端部領域との間の中央領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度よりも小さくすることを特徴とする自動二輪車用タイヤの製造方法。
  2. 前記第2工程では、前記コードプライが前記第1端側の第1端部領域、又は、前記第2端側の第2端部領域に位置するときの前記コードプライの移動速度を、前記コードプライが前記中央領域に位置するときの前記コードプライの移動速度よりも小さくする請求項1記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
  3. 前記コードプライが前記第1端側の第1端部領域、又は、前記第2端側の第2端部領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度は、前記コードプライが前記中央領域に位置するときの前記プロファイルデッキの回転速度の0.20〜0.75倍の範囲である請求項1又は2記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
  4. 前記第1端部領域は、前記第1端から前記巻付領域の20%の範囲であり、
    前記第2端部領域は、前記第2端から前記巻付領域の20%の範囲である請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
  5. 前記第2工程では、前記コードプライが前記第1端に位置したときに、前記コードプライの前記外周面に沿った移動を停止させて前記コードプライを周方向に沿って巻きつける工程を含む請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
  6. 前記第2工程では、前記コードプライが前記第2端に位置したときに、前記コードプライの前記外周面に沿った移動を停止させて前記コードプライを周方向に沿って巻きつける工程を含む請求項1乃至5のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
  7. 前記第2工程の前記コードプライの巻付け回数Nは、下記式(1)を満たす請求項1乃至6のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
    0.25W/a≦N≦0.90W/a … (1)
    ただし、W:前記トレッド補強層の仕上がり幅
    a:コードプライの幅
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