JP2016151344A - 取付孔への係止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】傘状フランジ部の裏面側に擦り傷を付きにくくし、取付孔とのシール性の低下を抑制した、取付孔への係止具を提供する。【解決手段】この取付孔への係止具10は、傘状フランジ部30と係止脚40とを有し、傘状フランジ部30は、その外径方向に向けて分割されて移動する複数の金型により形成され、かつ、同傘状フランジ部30のアンダーカット部35は、複数の金型が無理抜きされて形成されるようになっており、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部周縁であって、複数の金型のパーティングラインと交わる箇所に、パーティングラインに沿った方向に突出するリブ51,52A,52Bが形成されており、これらのリブは、その突出方向に向けて先細りした形状をなしている。【選択図】図4

Description

本発明は、取付孔に挿入されて固定される、取付孔への係止具に関する。
例えば、自動車の車体パネル等には取付孔が形成されており、この取付孔に挿入されて固定される係止具を介して、車体パネル等にトリムボード等を取付けることが行われている。また、取付孔を閉塞するために、係止具(いわゆるホールプラグ)が取付られることもある。更に、適用箇所によっては、係止具によって、取付孔をシールすることが求められる場合もある。
上記係止具としては、例えば、取付孔の表側に当接する傘状フランジ部と、該傘状フランジ部の裏面から延出し、取付孔の裏側に係合する係止脚とを備えた、係止具が知られている。この係止具は、取付孔が形成された被取付部材の板厚や、係止脚の寸法誤差等に応じて、傘状フランジ部が適宜変形して、取付孔に取付られると共に、傘状フランジ部が取付孔の表側周縁に密接して、取付孔をシールするようになっている。
また、上記係止具は、一般的に分割された複数の金型を用いて射出成形される。例えば、係止具を構成する係止脚の、軸方向に直交する方向に開閉する金型を用いて、複数の金型を閉じた後、金型のキャビティに溶融した樹脂が射出され、その後、複数の金型が開いて、成形品が抜型されるようになっている。
しかしながら、上記のような傘状フランジ部を有する場合には、その裏側に凹みを有することとなり、この部分は通常の型割では抜けない、いわゆるアンダーカット部となるので、複数の金型を開くときには、傘状フランジ部を変形させつつ金型を抜く、いわゆる無理抜きがなされるようになっている。
上記のように、傘状フランジ部を有する係止具の成形については、例えば、下記特許文献1に、頭部と、頭部の上端及び下端に設けた平行状のフランジと、フランジの一方下面より延出した皿状スカート(傘状フランジ部に相当)と、皿状スカート中央から伸びた脚体とで構成され、脚体の、少なくとも先端部より半分位置まではパーティングラインを発生しない一体金型で成形された、トリム・ファスナーが記載されている。
なお、脚体の残りの部分、及び、皿状スカート、平行状のフランジ、頭部は、2分割された一対の金型によって成形されるようになっており、また、皿状スカートの、上述したようなアンダーカット部は、無理抜きにより成形されるようになっている。
実開昭59−169419号公報
ところで、上記のような係止具を形成する複数の金型において、互いに当接する突き合わせ面、すなわち、パーティングラインが形成される面の角部は、バリ抑制のため、通常は角張ってエッジが立った状態となっている。
そのため、上記特許文献1に記載のトリム・ファスナーのように、無理抜きにより皿状スカートのアンダーカット部を成形すべく、一対の金型が開いて移動する際に、金型の角部が、皿状フランジの裏面側に当接しながら移動するため、皿状フランジの裏面側に擦り傷が付きやすくなる。このように、取付孔の表側周縁に当接する皿状フランジの裏面側に、擦り傷がある場合には、皿状フランジと取付孔の表側とのシール性が低下するおそれが生じる。
したがって、本発明の目的は、傘状フランジ部の裏面側に擦り傷を付きにくくして、取付孔とのシール性が低下することを抑制した、取付孔への係止具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る取付孔への係止具は、取付孔の表側周縁に当接する傘状フランジ部と、該傘状フランジ部の裏面から延出されると共に、前記取付孔に挿入されて前記取付孔の裏側周縁に係合する係止脚とを有し、少なくとも前記傘状フランジ部は、前記傘状フランジ部の外径方向に向けて分割されて移動する複数の金型により形成され、かつ、同傘状フランジ部のアンダーカット部は、前記複数の金型が無理抜きされて形成されるようになっており、前記傘状フランジ部の裏面側と前記係止脚との接合部周縁であって、前記複数の金型のパーティングラインと交わる箇所に、前記パーティングラインに沿った方向に突出するリブが形成されており、該リブは、その突出方向に向かって先細りした形状をなしていることを特徴とする。
本発明に係る取付孔への係止具においては、前記リブは、その外周が凹状曲面で囲まれた形状をなしていることが好ましい。
本発明に係る取付孔への係止具においては、前記リブは、前記傘状フランジ部の、前記取付孔の表側周縁に当接する外周縁部に至らない箇所まで、前記傘状フランジ部の外径方向に向けて伸びていることが好ましい。
本発明に係る取付孔への係止具においては、前記リブは、前記複数の金型の、型割方向に直交する方向に突出する第1リブと、前記複数の金型の、型割方向に突出する第2リブとから構成されていることが好ましい。
本発明によれば、傘状フランジ部の裏面側と係止脚との接合部周縁であって、複数の金型のパーティングラインと交わる箇所に形成されたリブが、その伸びる方向に向かって先細りする形状をなしているので、複数の金型の、パーティングライン上に設けられるリブ形成部の角部を、角張った形状ではない緩やかな形状とすることができ、その結果、クリップ成形後、複数の金型が分割して移動するときに、傘状フランジ部の裏側に、リブ形成部による擦り傷を付きにくくすることができ、取付孔の表側周縁に当接する傘状フランジ部のシール性を十分に得ることができる。
本発明に係る取付孔への係止具の一実施形態を示す斜視図である。 同係止具の拡大斜視図である。 同係止具において、図2とは異なる方向から見た拡大斜視図である。 同係止具において、図2、図3とは異なる方向から見た拡大斜視図である。 同係止具を取付孔に固定した状態の説明図である。 同係止具の正面図である。 同係止具において、図6のA−A矢示線における断面図である。 同係止具を製造する金型の斜視図である。 同係止具を製造する複数の金型を閉じた状態を示す断面斜視図である。 同係止具を製造する複数の金型を閉じた状態を示す斜視図である。 (a)は複数の金型を閉じた状態を示す断面説明図、(b)は(a)の状態から複数の金型を開いて、係止具を抜型した状態を示す断面説明図である。 同係止具を製造する複数の金型が開いて、係止具を抜型した状態を、平面側から見た断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る取付孔への係止具の、一実施形態について説明する。
図1及び図5に示すように、この実施形態における取付孔への係止具10(以下、単に「係止具10」という)は、例えば、取付部材5に取付けられると共に、被取付部材1に設けた取付孔3に挿入されて固定され、被取付部材1に対して取付部材5を取付けるために用いられる。この実施形態の場合、前記取付部材5に、枠状をなすと共に、その底部に挿入溝8を有する、係止具取付け用の取付座7が設けられている(図1参照)。
前記取付部材5としては、例えば、キッキングプレート、トリムボード、ガーニッシュ、アシストグリップ、バンパー、ランプ等が挙げられ、前記被取付部材1としては、例えば、車体パネルや車体フレーム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、本発明に係る取付孔への係止具は、上記用途のみならず、取付孔の閉塞用等として用いてもよく(いわゆるホールプラグ)、特に限定はされない。
図2〜6に示すように、この係止具10は、被取付部材1の取付孔3の表側周縁に当接する傘状フランジ部30と、該傘状フランジ部30の裏面から延出され、前記取付孔3に挿入されて、その裏側周縁に係合する係止脚40とを備えている。
また、この実施形態における係止具10は、図11及び図12に示すような、傘状フランジ部30の外径方向に向けて分割されて移動する複数の金型、ここでは一対の金型60A,60Bによって、射出成形されるようになっている。
図5及び図6に示すように、この係止具10は、前記取付部材5の取付座7の挿入溝8に挿入される軸部20と、該軸部20の先端外周から延出した円板状の第1フランジ部21と、前記軸部20の軸方向所定位置の外周から延出した薄肉円板状の第2フランジ部22とを有している。そして、係止具10の軸部20を取付座7の挿入溝8に挿入し、同取付座7を第1フランジ部21及び第2フランジ部22で挟み込むことで、取付座7に係止具10が取付けられるようになっている(図5参照)。
なお、取付部材5に係止具10を取付けるための構造としては、上記のような2つのフランジを有するものに限定されず、また、係止具をホールプラグとして利用する場合には、設けなくてもよい。
図2〜4に示すように、前記傘状フランジ部30は、前記第2フランジ部22の裏面側に連設された部分である基部31と、該基部31の周縁から、前記係止脚40側に向けて斜め外方に向けて傘状に広がるように延出されたスカート部32とから構成されている。また、図6及び図11(a)に示すように、傘状フランジ部30の裏面は、一対の金型60A,60Bによって無理抜きされる、アンダーカット部35となっている。
なお、本発明において、傘状フランジ部の「裏面」とは、被取付部材の取付孔に係止具を取付けた状態で、取付孔側となる面を意味している(以下の説明においても同様の意味である)。
更に図2〜4及び図7に示すように、前記係止脚40は、前記傘状フランジ部30の裏側中央部から延出した長板状の柱部41と、この柱部41を挟んで配設された一対の係止片45,45とから構成されている。
図7に示すように、係止脚40の軸方向に直交する方向における切断面を見たときに、各係止片45は、その基端部が柱部41に近接し、先端側に向けて次第に離れるように湾曲して伸びる略断面円弧状をなし、これが柱部41に対して空隙43を介して、係止脚軸心Cに対して点対称となるように配設されている。
なお、図7に示すように、柱部41と各係止片45との間の空隙43,43は、互いに並行で且つ開口方向が逆向きに配置され、一対の金型60A,60Bの第1突出片65,65により形成されるようになっている(図12参照)。
また、図4に示すように、各係止片45の基端部寄りの外周面には、被取付部材1の取付孔3の裏側周縁に係合する、段状をなした係合部45aが設けられている。
図2及び図3に示すように、一対の係止片45,45の基端部は、前記傘状フランジ部30を構成する基部31の裏面側に接合されている。また、一対の係止片45,45の先端部及び柱部41の先端部どうしは互いに連結されており、その連結部外周は、係止脚先端に向けて先細形状をなしている。なお、一対の係止片45,45は、その内側に形成された前記一対の空隙43,43により、取付孔3への係止脚挿入時に撓み可能となっている。
また、図7に示すように、係止脚40の軸方向に直交する方向における切断面を見たときに、柱部41の長手方向両側部と、一対の係止片45,45の周方向基端部との間であって、係止脚軸心Cに対して斜めに対向した位置には、一対の金型60A,60Bの第2突出片67,67(図12参照)により形成される、切欠き部47,47が設けられている。
なお、上記係止脚40としては、例えば、板状のステム部(柱部をなす)と、その先端から碇足状に延出した一対の係止片とからなる構造等としてもよく、被取付部材1の取付孔3に係合可能であれば、その形状は特に限定はされない。
そして、図2〜4及び図7に示すように、この係止具10は、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部周縁であって、複数の金型60A,60BのパーティングラインPL(図7参照)と交わる箇所に、同パーティングラインPLに沿った方向に突出する、リブ51,52A,52Bが設けられている。また、これらのリブ51,52A,52Bは、その突出方向に向かって先細りした形状をなしている。
上記パーティングラインPLに関連して、図8〜10を参照して、一対の金型60A,60Bについて説明する。
この実施形態における金型60A,60Bは、基本的に同一形状をなしており、係止脚40の外形を形成する凹部61と、傘状フランジ部30のアンダーカット部35の裏面形状を形成する傘状突部63と、前記凹部61の内周面から突出し、前記空隙43を形成する第1突出片65と、同じく凹部61の内周面から第1突出片65と平行に突出し、前記切欠き部47を形成する第2突出片67とから構成されている。
また、図11(b)に示すように、各金型60A,60Bには、軸部20や、第1フランジ部21、第2フランジ部22等を形成するための凹部62も設けられている。なお、この凹部62は、便宜上、図8〜10においては省略する。
そして、図10に示すように、上記の金型60A及び金型60Bは、凹部61,61の内面どうしを互いに向き合わせて閉じることで、各金型の凹部61外周の平坦面どうしが互いに突き合わされると共に、金型の第1突出片65の、延出方向先端部の内面(凹部61中心側の面)と、他の金型の第2突出片67の、延出方向先端部の外面(凹部61中心とは反対側の面)とが摺り合うようにそれぞれ当接し、更に、第1フランジ部21等を形成する凹部62外周の平坦面どうしも当接して、溶融樹脂が射出される密閉したキャビティ(樹脂充填空間)が形成されるようになっている。
すなわち、金型60A,60Bを閉じたときに、各金型の凹部61外周の平坦面どうしの突き合わせ面が、複数の金型の分割面であるパーティングラインPLをなすと共に、一方の金型の第1突出片65の先端部内面と、他方の金型の第2突出片67の先端部外面との当接面も、パーティングラインPLをなしている(図7及び図10参照)。
図8に示すように、金型60A,60Bの傘状突部63の、パーティングラインPLに沿った内側端部(前記凹部61との境界部分)であって、傘状フランジ部30側の外径方向上端面、及び、係止脚40側の軸方向内端面に、凸状曲面をなしたR状部68,68が形成されている。
また、図8〜10及び図12に示すように、金型60A,60Bの第1突出片65の延出方向先端部であって、パーティングラインPL側の内面(凹部61中心側の面)に、上端部から下方側に向けて、凸状曲面をなしたR状部69が形成されている。
更に図8、図9及び図12に示すように、金型60A,60Bの第2突出片67の延出方向先端部であって、パーティングラインPL側の内面(凹部61中心とは反対側の面)にも、その上端部から下方側に向けて、凸状曲面をなしたR状部69が形成されている。
また、金型60A,60Bのその他の部分、すなわち、傘状突部63の上端部周縁や、第1突出片65の上記R状部69以外の上端部周縁、第2突出片67の上記R状部69以外の上端部周縁にも、R状部70が形成されている。
なお、この実施形態においては、金型として一対の金型60A、60Bを用いたが、これは一例であり、例えば、3分割の金型(3個の金型)や、4分割の金型(4個の金型)を用いたり、それ以上の個数としてもよく、特に限定はされない。
再び、係止具10の説明に戻ると、この係止具10には上述したように、先細りしたリブ51,52A,52Bが設けられているが、この実施形態においては、図7及び図12に示すように、係止脚40の軸方向に直交する方向における切断面を見たときに、一対の金型60A,60Bが、凹部61外周のパーティングラインPLを介して分割されて移動する方向、すなわち、複数の金型の型割方向をD1としたとき、金型60A,60Bの前記型割方向D1に直交する方向D2に突出する第1リブ51と、金型60A,60Bの型割方向D1に突出する第2リブ52A,52Bとが設けられている。
より具体的には図2〜4に示すように、係止脚40を構成する係止片45,45の、軸方向基端部であって、周方向に対向する位置の外周面から、第1リブ51,51がそれぞれ突出しており、各第1リブ51は、傘状フランジ部30のスカート部32の内周縁部(基部31との境界部)をやや通り超えた位置に至る長さで、傘状フランジ部30の外径方向に向けて伸びている。すなわち、各第1リブ51は、傘状フランジ部30の、取付孔3の表側周縁に当接する外周縁部に至らない箇所まで、傘状フランジ部30の外径方向に向けて伸びている。
なお、各第1リブ51は、金型60A,60Bを閉じたときに、パーティングラインPL上に位置する、傘状突部63,63のR状部68,68によって、形成されるようになっている。
また、図3に示すように、各第1リブ51は、上述したように、先端側が傘状フランジ部30のスカート部32に至る長さとされている一方、基端側が前記係止片45の係合部45aに若干かかるように伸びており、図2及び図4に示すように係止脚40を側方から見たときに略L字状に屈曲した形状をなしている。
更に図3に示すように、各第1リブ51は凹状曲面55で囲まれた形状をなしている。この実施形態における各第1リブ51は、その幅方向両側面に、凹んだ曲面形状をなした凹状曲面55,55が、基端から先端に至るまで形成されており、図7に示すように、その断面が三角山状をなしている。
また、図3に示すように、各第1リブ51は、その基端側が、係止片45の係合部45aに向けて次第に幅狭形状をなしている。更に図2〜4に示すように、各第1リブ51の先端側、すなわち、係止脚40と傘状フランジ部30との接合部周縁から、傘状フランジ部30の外径方向に向けて伸びる部分は、次第に幅狭になるように、かつ、次第に高さが低くなるように突出しており、その突出方向に向かって先細りした形状をなしている。
一方、図7及び図12に示すように、係止脚40の係止片45,45の周方向基端部であって、その内周面からは傘状フランジ部30の内径方向に向けて、第2リブ52Aがそれぞれ突出している。また、図4に示すように、この第2リブ52Aは、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部から、係止片45の軸方向に沿って所定高さで設けられている。
更に図7に示すように、係止脚40の柱部41の長手方向両側部であって、前記切欠き部47,47が形成された部分の、係止片45側の端縁部、すなわち、係止片45の前記第2リブ52Aに対向した位置からは、傘状フランジ部30の外径方向に向けて、第2リブ52Bがそれぞれ突出している。また、図4に示すように、この第2リブ52Bは、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部から、柱部41の軸方向に沿って所定高さで設けられている。
上記の第2リブ52Aは、金型60A,60Bを閉じたときに、パーティングラインPL上に位置する、第1突出片65のR状部69と第2突出片67の平坦面により形成され、一方、第2リブ52Bは、金型60A,60Bを閉じたときに、パーティングラインPL上に位置する、第2突出片67のR状部69と第1突出片65の平坦面により形成されるようになっている(図10及び図12参照)。
また、図7及び図12に示すように、第2リブ52Aは、係止片45の基端側に向く面(金型の第1突出片65側の面)に、凹状曲面55が形成され、その反対側の面は平坦面をなしており、傘状フランジ部30の内径方向への突出方向に向かって、先細りした形状をなしている。
更に図7及び図12に示すように、第2リブ52Bは、柱部41の内方に向く面(金型の第2突出片67側の面)に、凹状曲面55が形成され、その反対側の面は平坦面をなしており、傘状フランジ部30の外径方向への突出方向に向かって、先細りした形状をなしている。
なお、図3及び図4に示すように、例えば、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部周縁等も、金型60A,60BのR状部70によって曲面状に形成されている。
また、以上説明した第1リブ51、第2リブ52A,52Bの形状は一例である。すなわち、第1リブ51の先端側は次第に幅狭で且つ高さが低い形状とされているが、段階的に幅狭形状としたり、段階的に低くなる形状としたりしてもよい。また、第1リブ51の長さを、傘状フランジ部30のスカート部32の途中や、同傘状フランジ部30の外周縁部近傍まで延ばしたりしてもよい。ただし、第1リブ51の高さは、図6に示す傘状フランジ部30のスカート部32から、突出しない程度の高さであることが好ましい。
また、第2リブ52A,52Bは、その一側面のみに凹状曲面55が形成されているが、このようなリブ52A,52Bも、本発明における「外周が凹状曲面で囲まれた形状」に含まれる。すなわち、本発明における「前記リブは、その外周が凹状曲面で囲まれた形状をなしている」とは、リブの外周の全部又は一部に凹状曲面が形成されたものを含む意味である。なお、各リブ51,52A,52Bの外周は、外方に出っ張った凸状曲面や、直線状の斜面で囲まれた形状をなしていてもよい。
次に、上記構造からなる係止具の使用方法及び作用効果について説明する。
上述したように、この実施形態の係止具10は、図8〜12に示される、傘状フランジ部30の外径方向に向けて分割移動する一対の金型60A,60Bにより、射出成形される。
すなわち、図9、図10及び図11(a)に示すように、一対の金型60A,60BをパーティングラインPLを介して閉じ、キャビティを形成した後、溶融樹脂が射出され、その後、パーティングラインPLを介して、一対の金型60A,60Bが開くようになっている。このとき、傘状フランジ部30には、その裏面側にアンダーカット部35が存在するので、金型60A,60Bの傘状突部63,63によって、傘状フランジ部30を変形させながら抜型する、無理抜きがなされる。
しかしながら、この係止具10においては、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部周縁であって、複数の金型60A,60BのパーティングラインPLと交わる箇所に形成されたリブ51,52A,52Bが、その突出方向に向かって先細りした形状をなしているので、図8〜10に示すように、金型60A,60Bの、パーティングラインPL上に設けられるリブ形成部、すなわち、傘状突部63の内側端部、第1突出片65の先端上部、第2突出片67の先端上部に、それぞれR状部68,69,69を設けて、角張った形状ではない緩やかな形状となっている。
そのため、図11(a)及び図12に示すように、一対の金型60A,60Bが、傘状フランジ部30の外径方向に向けて分割されて移動するときに、傘状フランジ部30の裏面側に、上記の、傘状突部63の内側端部、第1突出片65の先端上部、第2突出片67の先端上部による、擦り傷を付きにくくすることができ、取付孔3の表側周縁に当接する傘状フランジ部30のシール性を十分に得ることができる。
また、この実施形態においては、上記第1リブ51、第2リブ52A,52Bは、その外周が凹状曲面55で囲まれた形状をなしているので、金型60A,60Bのリブ形成部の角部である、傘状突部63の内側端部、第1突出片65の先端上部、第2突出片67の先端上部に設けたR状部68,69,69を、図2〜4及び図7に示すように、曲面状に形成することができる。その結果、係止具成形後の、複数の金型60A,60Bの分割移動時に、傘状フランジ部30の裏面側への擦り傷を、より付きにくくすることができると共に、複数の金型60A、60BがパーティングラインPLを介して当接離反して開閉するときに、金型60A,60Bのリブ形成部(傘状突部63の内側端部、第1突出片65の先端上部、第2突出片67の先端上部)の摩耗を少なくでき、金型60A,60Bの経年劣化を抑えることができる。
そして、上述したように、係止具10の軸部20を取付座7の挿入溝8に挿入し、取付座7を第1フランジ部21及び第2フランジ部22で挟み込んで、取付座7に係止具10を取付けた後、被取付部材1の取付孔3に、その表側から係止脚40を挿入していく。
すると、係止脚40の一対の係止片45,45が、取付孔3の内周に押圧されて内方に撓みながら通過していき、取付孔3の裏側から抜け出て弾性復帰すると、各係止片45の係合部45a,45aが取付孔3の裏側周縁に係合すると共に、被取付部材1の取付孔3の表側周縁に、傘状フランジ部30のスカート部32の周縁部が当接して、係止具10を介して、被取付部材1に対して取付部材5を取付けることができる(図5参照)。
このとき、この係止具10においては、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部周縁にリブ51,52A,52Bを設けたことにより、傘状フランジ部30が取付孔3の表側周縁に当接したときの反力を高めることができ、取付孔3に対する傘状フランジ部30によるシール性を向上させることができる。
更に、傘状フランジ部30の裏面側と係止脚40との接合部周縁にリブ51A,52A,52Bを設けたことにより、傘状フランジ部30が取付孔3の表側周縁に当接して弾性変形するときに、弾性変形に対する抵抗力を高めて、傘状フランジ部30の反り返りを抑制することができる。
また、複数のリブのうち、第1リブ51,51は、傘状フランジ部30の外径方向に向かって、先細りするように伸びているので、上述したように、取付孔3に係止具10を取付すべく、取付孔3に係止脚40を挿入して、取付孔3の内周により第1リブ51,51が押圧されるときに、第1リブ51,51を潰れやすくすることができ、取付孔3への係止脚40の挿入時の、挿入抵抗の増大を抑制することができる。更に第1リブ51,51が潰れることによって、取付孔3の裏側周縁に対する係止片45,45の係止力への影響を小さくすることができ、取付孔3に係止具10をしっかりと係合させることができる。
また、取付孔3への係止脚40挿入時に潰れた第1リブ51,51が、取付孔3の内周に配置されるようになっているので、取付孔3内における、係止脚40のガタツキを抑制することができる。
更にこの実施形態においては、第1リブ51,51は、傘状フランジ部30の、取付孔3の表側周縁に当接する外周縁部に至らない箇所まで、傘状フランジ部30の外径方向に向けて伸びているので、取付孔3の表側周縁に対する傘状フランジ部30のシール性に影響を及ぼさなくすることができると共に、傘状フランジ部30の外周縁部を柔軟にして、被取付部材1の板厚変動や係止脚40の寸法バラツキ等を効果的に吸収することができる。
また、この実施形態においては、リブは、金型60A,60Bの型割方向D1に直交する方向D2に突出する第1リブ51と、金型60A,60Bの型割方向D1に突出する第2リブ52A,52Bとから構成されており、互いに直交する方向に複数のリブが設けられているので、取付孔3に固定された係止具10に、ねじれ方向の力が作用したときに、第1リブ51及び第2リブ52A,52Bによって、前記ねじれ方向の力に十分に抵抗することができ、取付孔3に対する係止具10の係止状態を維持することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
1 被取付部材
3 取付孔
5 取付部材
10 取付孔への係止具(係止具)
30 傘状フランジ部
35 アンダーカット部
40 係止脚
51 第1リブ
52A,52B 第2リブ
55 凹状曲面
60A,60B 金型
PL パーティングライン

Claims (4)

  1. 取付孔の表側周縁に当接する傘状フランジ部と、
    該傘状フランジ部の裏面から延出されると共に、前記取付孔に挿入されて前記取付孔の裏側周縁に係合する係止脚とを有し、
    少なくとも前記傘状フランジ部は、前記傘状フランジ部の外径方向に向けて分割されて移動する複数の金型により形成され、かつ、同傘状フランジ部のアンダーカット部は、前記複数の金型が無理抜きされて形成されるようになっており、
    前記傘状フランジ部の裏面側と前記係止脚との接合部周縁であって、前記複数の金型のパーティングラインと交わる箇所に、前記パーティングラインに沿った方向に突出するリブが形成されており、該リブは、その突出方向に向かって先細りした形状をなしていることを特徴とする、取付孔への係止具。
  2. 前記リブは、その外周が凹状曲面で囲まれた形状をなしている、請求項1記載の取付孔への係止具。
  3. 前記リブは、前記傘状フランジ部の、前記取付孔の表側周縁に当接する外周縁部に至らない箇所まで、前記傘状フランジ部の外径方向に向けて伸びている、請求項1又は2記載の取付孔への係止具。
  4. 前記リブは、前記複数の金型の、型割方向に直交する方向に突出する第1リブと、前記複数の金型の、型割方向に突出する第2リブとから構成されている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の取付孔への係止具。
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