JP2016151318A - パイロ式アクチュエータ機構、注射器、及び点火器組立体 - Google Patents

パイロ式アクチュエータ機構、注射器、及び点火器組立体 Download PDF

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Abstract

【課題】点火薬の燃焼により生じる残渣の外部への排出を好適に抑制する技術を提供する。【解決手段】点火薬を含む点火部を有するパイロ式アクチュエータ機構であって、燃焼生成物の放出部位を覆う所定の閉空間を画定し、且つ、該点火薬の燃焼エネルギーをピストンに伝えるように配置されるカバー部材と、点火薬の燃焼の前後において点火部を固定する固定部材とを備える。そして、カバー部材は、放出部位に対向する第1壁部材と、それに接続され自由端部が固定部材内に埋設される第2壁部材とを有し、点火薬が燃焼すると、所定の閉空間がピストンの推進方向に拡大するようにカバー部材が該推進方向に移動するとともに、該カバー部材の最大推進位置において第2壁部材の自由端部が固定部材内に埋設された状態が維持されるようにカバー部材の推進方向への移動が規制される。【選択図】図1A

Description

本願発明は、点火薬の燃焼により出力を得るパイロ式アクチュエータ機構、それを利用した注射器、及び点火薬の着火のための点火器組立体に関する。
車両のエアバッグシステムや歩行者保護システム、電流遮断器や穿孔器、消化システムなどの装置には、点火薬の力でピストンを移動させ出力を得るアクチュエータ機構であるパイロ式アクチュエータ機構が使用されている。また医療分野でも加圧されたピストンにより注射目的物質を射出する注射器が知られており、そのような注射器の駆動源としてパイロ式アクチュエータ機構が広く検討されている。例えば、特許文献1には、図1に示す伸展可能な蛇腹カップや、図6に示す屈伸カップを点火薬の燃焼により生じる燃焼生成物で展開することで、所定の出力を得るアクチュエータ機構が開示されている。
このようなパイロ式アクチュエータ機構では点火薬をピストンの駆動源に使用しているため、点火薬の燃焼時に少なからず何らかの残渣が発生する。そして、発生する残渣は少量であってもアクチュエータ機構の外部に排出されないようにするのが好ましい。例えば、特許文献2に示すパイロ式アクチュエータ機構では、点火薬の燃焼により生じた燃焼生成物で、当初折り畳まれていたサック(図6Aを参照)が膨張することで(図6Bを参照)、アクチュエータとしての出力が得られるが、そのとき燃焼生成物はサックにより封止された状態となる。そのため、残渣を含む燃焼生成物は外部に漏れ出しにくい。
また、特許文献3に示すパイロ式アクチュエータ機構では、シリンダの一端側に設けられたガス発生器の作動によってガス室の圧力を高めることで、ピストンを押し出す構成が採用されている。このピストンの移動は、シリンダ内に設けられたブッシュにピストンが衝突するまで継続される。ここで、ピストン本体部とシリンダとはクリアランスを極めて小さくしているが、燃焼残渣が完全にシリンダの外部へ排出されないわけではない。
米国特許第7063019号明細書 米国特許第7455655号明細書 特開2009−61803号公報
パイロ式アクチュエータ機構においては、点火薬の燃焼により得られるエネルギーを利用して出力を得るため、アクチュエータ機構の構成を比較的小さくしながらもその出力を比較的大きくすることができ、非常に出力効率よい有用なアクチュエータ機構と言える。しかし、点火薬の燃焼時にはその残渣が発生するため、衛生上の観点やアクチュエータ機構の周囲の機械部品等への影響の観点から、残渣が外部に漏れ出さないことが好ましい。
しかし、上記特許文献1や特許文献2に示すようにサック等の袋体によって点火薬の燃焼生成物を一定の空間に封止しようとすると、その高い燃焼エネルギーや含有する燃焼残渣から比較的大きな圧力を受けやすくなり、また、特許文献1に示す蛇腹カップのように部材が折り曲げられて封止空間が形成される場合には、その折り曲げ箇所において圧力の集中が生じやすくなるため、封止空間の強度の点で改良の余地が見出せる。また、上記特許文献3に示すようにクリアランスを調整するだけでは、残渣の外部への排出を十分に抑
制できない。
そこで、本願発明は、上記した問題に鑑み、点火薬の燃焼により生じる残渣の外部への排出を好適に抑制する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明者は、特に、点火薬を含む点火部を覆うカバー部材に着目した。具体的には、本願発明は、外部からの着火電流により着火する点火薬を含む点火部を有し、該点火薬の燃焼エネルギーによりハウジング内に設けられた推進孔内をピストンが推進駆動するように構成されたパイロ式アクチュエータ機構であって、前記点火部において前記点火薬が燃焼することで生じる燃焼生成物の、該点火部からの放出部位を少なくとも含む、該点火部の所定部位を覆うカバー部材であって、該カバー部材と該点火部との間に所定の閉空間を画定するように形成され、且つ、該点火薬の燃焼エネルギーを前記ピストンに伝えるように配置されるカバー部材と、前記点火薬の燃焼の前後において、前記点火部を固定する固定部材と、を備える。そして、前記カバー部材は、前記所定の閉空間を画定する壁部材であって、前記点火部の前記所定部位に対向するとともに前記ピストンと接触する第1壁部材と、前記所定の閉空間を画定する、前記第1壁部材と接続された壁部材であって、前記ピストンの推進方向に延在し該第1壁部材との接続端部と反対側の自由端部は、前記固定部材内に埋設されている第2壁部材と、を有する。更に、前記点火薬が燃焼すると、前記所定の閉空間が前記ピストンの推進方向に拡大するように前記カバー部材が該推進方向に移動するとともに、該カバー部材の最大推進位置において前記第2壁部材の前記自由端部が前記固定部材内に埋設された状態が維持されるように該カバー部材の該推進方向への移動が規制される。
本発明に係るパイロ式アクチュエータ機構は、アクチュエータの出力源として点火薬を使用するものである。その点火薬としては、例えばZPP(ジルコニウムと過塩素酸カリウムの混合物)や黒色火薬(ボロン硝石等)等が挙げられる。そして、その点火薬を含む点火部はカバー部材によって覆われることで、点火薬の燃焼生成物は、カバー部材と点火部との間に画定される所定の閉空間に封止されることになる。なお、当該カバー部材は、必ずしも点火部の全体を覆う必要はなく、燃焼生成物が放出される所定部位を少なくとも覆うように点火部に対して配置されれば十分である。すなわち、点火薬の燃焼生成物の外部への排出抑制の観点から、カバー部材による点火部の覆いが形成されればよい。なお、ハウジングとは、ピストンが推進駆動する推進孔を形成するものであればよく、アクチュエータ機構の外殻容器そのものや、外郭容器内に配置された別の部品であってもよい。
そして、カバー部材は、点火薬の燃焼エネルギーをピストンに伝え、該ピストンを推進駆動するための部材であり、上記の所定の閉空間を画定するための第1壁部材と第2壁部材とを有する。第1壁部材は、点火薬の燃焼生成物が放出される所定部位に対向するとともに、ピストンに対して接触するように配置された壁部材である。そのため、第1壁部材は、燃焼生成物からの圧力、すなわち点火薬の燃焼によって生じる燃焼エネルギーを比較的大きく受けるように構成される。この結果、第1壁部材は、点火部から離間する力を受けることになり、その力が、接触するピストンに伝えられることになる。そのため、当該離間方向がピストンの推進方向となる。なお、第1壁部材とピストンの接触については、前記点火薬の未燃焼の状態において、前記第1壁部材と前記ピストンとは接触した状態で配置されてもよく、別法として、両者は、その未燃焼の状態では非接触であっても、燃焼後に接触するように配置されてもよい。
一方で、第2壁部材は、第1壁部材と接続された壁部材であるため、上記のように第1壁部材が点火薬の燃焼により力を受けると、それに伴い第2壁部材も第1壁部材が点火部から離間する方向に移動する。ここで、第2壁部材の自由端部は固定部材内に埋設された
状態になっているが、当該自由端部は固定部材によって固定された状態には至っていないため、点火薬の燃焼時に点火部からの離間は阻害されない。換言すれば、第2壁部材の自由端部は、点火薬の燃焼エネルギーを受けて移動できる程度に固定されているものである。一方で、このように第2壁部材の自由端部が固定部材内に埋設されることで、上記所定の閉空間の密閉性、すなわち点火薬の燃焼生成物の排出抑制能力が担保されることになる。
そして、点火薬が燃焼した際には、上記の通り主に第1壁部材が燃焼生成物により加圧されることで、カバー部材がピストンの推進方向に移動し、所定の閉空間が当該推進方向に拡大していく。このカバー部材の移動に応じて、カバー部材を介してピストンへ点火薬の燃焼エネルギーが好適に伝達されることになる。更に、このカバー部材の移動中、すなわち、カバー部材が移動を開始してから最大推進位置に至るまでの間、第2壁部材の自由端部は固定部材内に埋設された状態が維持される。そのため、カバー部材の移動期間において、常時、所定の閉空間の密閉性は維持されることになる。
このように本発明に係るパイロ式アクチュエータ機構では、カバー部材により、点火薬の燃焼生成物を封止する所定の閉空間の維持と、ピストンへの燃焼エネルギーの効率的な伝達が両立される。その結果、パイロ式アクチュエータの出力効率を落とすことなく、燃焼生成物に含まれる残渣の外部への排出が好適に抑止されることになる。なお、カバー部材は燃焼エネルギーを受けるため、熱的な強度が高い金属製であるのが好ましい。そして、点火薬の燃焼前後においても所定の閉空間が維持されるよう圧力が集中する脆弱部等は形成されないのが好ましい。
ここで、上記のパイロ式アクチュエータ機構において、前記点火薬の未燃焼の状態での前記固定部材内での前記第2壁部材の埋設距離、すなわち埋設の深さが、前記カバー部材の最大推進位置での該カバー部材の前記推進方向への移動距離よりも長くなるように構成されることで、前記自由端部の前記固定部材内での埋設状態が維持されてもよい。このような構成を採用することで、点火薬の燃焼によるカバー部材の移動期間において、所定の閉空間の密閉性が好適に維持されることになる。
また、上述までのパイロ式アクチュエータ機構において、前記カバー部は、前記第1壁部材での前記ピストンとの接触部位に、該ピストン側に突出した突出部を更に有してもよく、その場合、前記突出部の外径は前記ピストンの外径よりも小さくなるように形成され、且つ、前記第1壁部材の外径は該ピストンの外径よりも大きくなるように形成される。このように突出部の外径がピストンの外径よりも小さく形成されることで、突出部がピストンの推進孔にも進入することが可能となる。そのため、カバー部材が最大推進位置に至るまでの間に突出部が推進孔に進入することで、点火薬の燃焼によりカバー部材が移動可能な距離を、より長く確保することができ、パイロ式アクチュエータ機構の出力向上が期待される。
なお、カバー部材の最大推進位置に関し、前記第1壁部材が、前記推進孔が設けられた前記ハウジングの端面に接触し、前記カバー部材の前記推進方向への移動が規制されることで、該カバー部材が前記最大推進位置に至るように、パイロ式アクチュエータ機構が構成されてもよい。第1壁部材がハウジングの端面に接触することでカバー部材の移動が規制されることになるが、その接触状態において、突出部はピストンの推進孔に進入した状態になっているため、上記の通り、パイロ式アクチュエータ機構の出力向上が見込まれる。
また、上述までのパイロ式アクチュエータ機構において、前記突出部の内部に、前記点火薬の燃焼生成物により燃焼しガスを発生させるガス発生剤が配置されてもよい。ガス発
生剤を更に配置することで、カバー部材に付与されるエネルギー量が増えるため、パイロ式アクチュエータ機構の出力が向上されることになる。なお、ガス発生剤としては、例えばニトロセルロース系の発生剤が利用できる。
ここで、上述までのパイロ式アクチュエータ機構において、前記固定部材は、樹脂材料で形成され、前記点火部を固定するモールド部を含み、前記カバー部材は、前記第1壁部材が前記モールド部には埋設されない状態で、且つ前記第2壁部材が前記自由端部を含むその壁面が該モールド部内に埋設された状態で、該モールド部によって仮固定されてもよい。そして、前記モールド部は、前記ハウジングの内壁面に対して前記点火部を固定するようにしてもよい。このように樹脂材料によるモールド部を採用してパイロ式アクチュエータ機構を構成することで、当該機構の製造が容易となる。なお、第2壁部材の仮固定とは、点火薬の燃焼によりカバー部材にかかる圧力によって、第2壁部材の自由端部が、モールド部内を移動可能な程度に固定された状態を言う。
また、第2壁部材がモールド部内に埋設される形態において、前記第2壁部材は、前記モールド部内で前記推進方向に沿って直柱状態となるように該モールド部内に埋設されるのが好ましい。当該直柱状態とは、モールド部内で第2壁部材の外径と内径が、その埋設の深さ方向に沿って概ね一定となる状態である。このように直柱状態で第2壁部材が埋設されると、点火薬の燃焼時に、その加圧力で自由端部がモールド部内を容易に移動しやすくなる。
なお、上述までのパイロ式アクチュエータ機構は、外部に残渣が排出されずに高出力を得ることができるため、様々な用途に適用可能である。例えば、極めて高い衛生環境が求められる医療機器分野においても好適に利用でき、その一例として、注射器での注射目的物質の射出のためのアクチュエータとして採用することができる。その場合、例えば、上述までのパイロ式アクチュエータ機構と、注射対象領域に注射される注射目的物質を封入するシリンジと、前記パイロ式アクチュエータでの前記点火薬の燃焼により推進駆動された前記ピストンを介して、前記シリンジ内に封入されている前記注射目的物質が加圧され、その加圧された該注射目的物質を前記注射対象領域に射出するための流路を有するノズル部とで、注射器を構成することができる。その他、上述までのパイロ式アクチュエータ機構は、電流遮断器や穿孔機等にも好適に適用し得る。
また、本発明を、所定の出力を得るための点火薬の点火器の側面から捉えることもできる。すなわち、本発明は、点火薬を含む点火部を有する電気着火式点火器と、前記電気着火式点火器を収容する点火器カラーと、前記点火部において前記点火薬が燃焼することで生じる燃焼生成物の、該点火部からの放出部位を少なくとも含む、該点火部の所定部位を覆うカバー部材であって、該カバー部材と該点火部との間に所定の閉空間を画定するように形成され、且つ、該点火薬の燃焼エネルギーを所定の出力方向に出力するカバー部材と、前記点火薬の燃焼の前後において、前記電気着火式点火器を前記点火器カラーに固定する固定部材と、を備える点火器組立体である。そして、前記カバー部材は、前記所定の閉空間を画定する壁部材であって、前記点火部の前記所定部位に対向する第1壁部材と、前記所定の閉空間を画定する、前記第1壁部材と接続された壁部材であって、前記所定の出力方向に延在し該第1壁部材との接続端部と反対側の自由端部は、前記固定部材内に埋設されている第2壁部材と、を有する。更に、前記点火薬が燃焼すると、前記所定の閉空間が前記所定の出力方向に拡大するように前記カバー部材が該所定の出力方向に移動するとともに、該カバー部材の最大推進位置において前記第2壁部材の前記自由端部が前記固定部材内に埋設された状態が維持されるように該カバー部材の該所定の出力方向への移動が規制される。これにより、点火器組立体において、点火薬の燃焼による残渣が外部に排出されるのを好適に抑制しつつ、その燃焼によって得られる出力を可及的に向上させることができる。
なお、上述のパイロ式アクチュエータ機構に関し開示された本願発明の技術思想は、技術的な齟齬が生じない限りにおいて、当該点火器組立体にも適用できる。例えば、前記点火薬の未燃焼の状態での前記固定部材内での前記第2壁部材の埋設距離が、前記カバー部材の最大推進位置での該カバー部材の前記所定の出力方向への移動距離よりも長くなるように構成されることで、前記自由端部の前記固定部材内での埋設状態が維持されてもよい。また、前記固定部材は、樹脂材料で形成され、前記電気着火式点火器を前記点火器カラーに固定するモールド部を含み、前記カバー部材は、前記第1壁部材が前記モールド部には埋設されない状態で、且つ前記第2壁部材が前記自由端部を含むその壁面が該モールド部内に埋設された状態で、該モールド部によって仮固定されてもよい。また、前記カバー部材の内部であって、前記点火薬の燃焼生成物が接触可能な位置に、該燃焼生成物により燃焼しガスを発生させるガス発生剤が配置されてもよい。点火部には、点火薬と接触し、着火電流で赤熱するブリッジワイヤ等の着火機構を含むことができる。また、着火機構としては、ブリッジワイヤ以外の機構を採用しても構わない。
更に、上記の点火器組立体において、前記点火器カラーは、前記電気着火式点火器を収容する点火器収容空間において、前記カバー部材の前記所定の出力方向への移動時に該カバー部材が接触するストッパ部材を有してもよく、その場合、前記点火薬が燃焼し前記カバー部材が前記所定の出力方向に移動した際に、前記第1壁部材が前記ストッパ部材に接触し、該カバー部材の該所定の出力方向への移動が規制されることで、該カバー部材が前記最大推進位置に至る。すなわち、点火器カラーは、電気着火式点火器を収容しつつ、ストッパ部材により所定の閉空間が拡大する限界が決定される。
また、上記の点火器組立体において、前記電気着火式点火器は、前記点火薬を保持するヘッダ部を有し、前記カバー部材は、該カバー部材が前記ヘッダ部に対して固定されない状態で、該ヘッダ部とともに前記点火薬を収容する点火薬収容空間を、該ヘッダ部上に形成してもよい。すなわち、カバー部材は、点火薬を収容する空間の画定と所定の閉空間の画定を兼ねることになるため、点火器組立体の構成部品を少なくすることができる。
点火薬の燃焼により生じる残渣の外部への排出を好適に抑制する技術を提供することが可能となる。
本願発明に係るパイロ式アクチュエータ機構の概略構成であって点火薬の燃焼前の構成を示す図である。 本願発明に係るパイロ式アクチュエータ機構の概略構成であって点火薬の燃焼後の構成を示す図である。 図1A、図1Bに示すパイロ式アクチュエータ機構に含まれる点火器の構成を示す図である。 本願発明に係る注射器の概略構成であって点火薬の燃焼前の構成を示す図である。 本願発明に係る注射器の概略構成であって点火薬の燃焼後の構成を示す図である。 本願発明に係る第1の点火器組立体の概略構成を示す図である。 本願発明に係る第2の点火器組立体の概略構成を示す図である。
以下に、図面を参照して本願発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本願発明はこの実施の形態の構成に限定されるものではない。
<パイロ式アクチュエータ機構10の構成>
図1Aは、本発明のパイロ式アクチュエータ機構(以下、単に「アクチュエータ機構」という)10の概略構成であって、点火薬の燃焼前の状態における構成を、アクチュエータ機構10の縦断面で示す図である。また、図1Bは、点火薬の燃焼後の状態におけるアクチュエータ機構10の概略構成を、その縦断面で示す図である。また、図2は、アクチュエータ機構10の点火器25に含まれる点火部20の概略構成を示す図である。
アクチュエータ機構10のハウジング11は断面が円形であり、一端側の開口部12には電気式着火点火器(以下、単に「点火器」という)25が取り付けられている。点火器25は、点火薬を含む点火部20を有する。ここで、点火部20の例について図2に基づいて説明する。点火部20は外部から供給される着火電流により点火薬22を燃焼させるものである。具体的には、表面が絶縁カバーで覆われたカップ21によって、点火薬22を配置するための空間が該カップ21内に画定される。そして、その空間に金属ヘッダ24が配置され、カップ21が金属ヘッダ24に固定される。また、金属ヘッダ24の上面に筒状のチャージホルダ23が設けられている。該チャージホルダ23によって点火薬22が保持される。この点火薬22の底部には、片方の導電ピン27と金属ヘッダ24を電気的に接続したブリッジワイヤ26が配線されている。なお、二本の導電ピン27は互いが絶縁状態となるように、絶縁体29を介して金属ヘッダ24に固定される。さらに、絶縁体29で支持された二本の導電ピン27が延出するカップ21の開放口は、図1Aに示す樹脂で形成されたモールド部28によって導電ピン27間の絶縁性を良好に維持した状態で保護されている。このモールド部28は、点火部20の製造工程において、樹脂材料を射出成型することで形成される。
このように構成される点火部20においては、外部電源によって二本の導電ピン27間に電圧印加されるとブリッジワイヤ26に電流が流れ、それにより点火薬22が燃焼する。このとき、点火薬22の燃焼による燃焼生成物はチャージホルダ23の開口部からカップ21を破り放出されることになる。なお、別法として、チャージホルダ23が無い点火部20を使用してもよい。図2に示す点火部20においては、燃焼生成物が放出される部位は、カップ21の頂部中央近傍の部位21aとなる。ここで、図1Aに示すように、部位21aの近くには、燃焼室9となる空間が配置されている。この燃焼室9は、後述するカバー部材33と点火部20及びモールド部28によって画定される閉空間である。そのため、点火薬22の燃焼生成物は、この燃焼室に封止されることになる。
なお、点火薬22として、好ましくは、ジルコニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬(ZPP)、水素化チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬(THPP)、チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬(TiPP)、アルミニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬(APP)、アルミニウムと酸化ビスマスを含む火薬(ABO)、アルミニウムと酸化モリブデンを含む火薬(AMO)、アルミニウムと酸化銅を含む火薬(ACO)、アルミニウムと酸化鉄を含む火薬(AFO)、もしくはこれらの火薬のうちの複数の組合せからなる火薬が挙げられる。これらの火薬は、点火直後の燃焼時には高温高圧のプラズマを発生させるが、常温となり燃焼生成物が凝縮すると気体成分を含まないために発生圧力が急激に低下する特性を示す。適切な注射が可能な限りにおいて、これら以外の火薬を点火薬として用いても構わない。
ここで、燃焼室9内には、特に追加的な点火薬は配置されていないが、燃焼室9内に点火薬22の燃焼によって生じる燃焼生成物によって燃焼しガスを発生させるガス発生剤等を配置することもできる。ガス発生剤の一例としては、ニトロセルロース98質量%、ジフェニルアミン0.8質量%、硫酸カリウム1.2質量%からなるシングルベース無煙火
薬が挙げられる。また、エアバッグ用ガス発生器やシートベルトプリテンショナ用ガス発生器に使用されている各種ガス発生剤を用いることも可能である。燃焼室9内に配置されるときのガス発生剤の寸法や大きさ、形状、特に表面形状を調整することで、該ガス発生剤の燃焼完了時間を変化させることが可能であり、これにより、燃焼室9内での圧力推移を所望の推移とすることができる。
そして、点火器25は、点火器カラー6に固定された状態でハウジング11の一端側に取り付けられている。具体的には、ハウジング11の一端側はかしめ部16となっており、ハウジング11の内壁面に形成されている環状段部15に、点火器カラー6の段部を当接させ、その状態でかしめ部16により点火器カラー6の反対端部をかしめてハウジング11に対して固定する。なお、点火部20を含む点火器25は、モールド部28によって点火器カラー6に対して固定されている。
更に、点火部20を覆うようにカバー部材33が配置されている。詳細には、カバー部材33は、点火部20のカップ21の部位21a(点火薬22の燃焼生成物が放出される部位)を覆うように、そしてカバー部材33と点火部20との間に閉空間である燃焼室9が形成されるように配置されている。そして、カバー部材33は、貫通孔などが存在しない壁部材であって部位21aと対向するように配置される第1壁部材33aと、同じく貫通孔などが存在しない壁部材であって第1壁部材33aの周囲に接続されカバー部材33の軸方向に延在する第2壁部材33bとからなる。この第2壁部材33bの延在方向は、後述するピストン30の推進方向と同じである。更に、第2壁部材33bの、第1壁部材33aとの接続端部とは反対側の自由端部33cが開口しており、モールド部28の樹脂材料の中に埋設され仮固定されている。この点から、モールド部28は、カバー部材33の「固定部材」として機能する。この仮固定の状態では、カバー部材33と点火部20及びモールド部28とによって画定される燃焼室9の密閉性は十分に担保されている。
ここで、ハウジング11の先端部側(図1Aにおける上方の端部側)は、ハウジング11の内向きに突出した突出部13が形成されている。突出部13の中央部には、ハウジングの内部と外部を繋ぐ開口部14が形成されている。更に、ハウジング11内には、円柱形の空間であって、金属製のピストン30が収容される収容空間17が形成されている。この収容空間17は、開口部14を介してハウジング11の外部に繋がっている。ピストン30は、その上に伸びるピストンロッド32と一体に形成されており、図1Aに示す状態では、ピストンロッド32は開口部14に嵌入されており、ピストン30は収容空間17に嵌入されている。そして、ピストンロッド32と開口部14との摺動可能状態、及びピストン30と収容空間17との摺動可能状態を保ちながら、ピストン30及びピストンロッド32は、ハウジング11内をその軸方向に移動可能である。例えば、ピストン30の外径は収容空間17の内径と同程度であるか、僅かに小さい程度であり、ピストン30の移動時に円滑に移動できるように、収容空間17の内径とピストン30の外径の相関を調整する。またピストン30の外周面と収容空間の内壁面との間に潤滑剤を塗布してもよい。なお、図1Aに示す状態では、ピストンロッド32の先端面(図1Aにおける上方の端面)32aは、突出部13の外表面と面一である。
また、ピストン30は、下部に筒状のスカート部31を有している。スカート部31の内側は、点火器25の点火部20が収容される収容空間19を形成している。点火器カラー6を介して点火器25がハウジング11に収容されている図1Aに示す状態において、カバー部材33の第1壁部材33aが収容空間19内のピストン30の下面に当接するように、ピストン30及びピストンロッド32が位置決めされている。
ここで、カバー部材33の第2壁部材33bの軸方向の長さのうち、モールド部28内に埋設されている距離(埋設距離)Aは、ピストン30がハウジング11の収容空間17
内で移動可能な距離、すなわちピストン30とピストンロッド32との接続部位近傍において、ピストン30とピストンロッド32の外径差で発生するショルダー部35と、突出部13の内壁面13aとの間の距離Bよりも大きく設定されている。ピストン30は、この距離Bを移動すると突出部13によってその移動が規制されるため、当該距離Bが、ピストン30の移動可能な距離でもあり、ピストン30とともに移動するカバー部材33の移動可能な距離でもある。ここで、ピストン30とともにカバー部材33の移動が規制されたときのその位置が、本発明の最大推進位置に当たる。
なお、モールド部28における第2壁部材33bの埋設については、点火部20において点火薬22が燃焼した際に生じる燃焼室9内の圧力で、カバー部材33が推進方向に押されて、第2壁部材33bとモールド部材28との仮固定状態が解消され、カバー部材33がピストン30を押し上げるようにピストン30の推進方向に移動可能となる程度の固定力(すなわち、比較的弱い固定力)が発生している。したがって、点火薬22が燃焼すると、カバー部材33が図1Aの上方向に移動し、それに伴い燃焼室9がその移動方向に拡大していく。このとき第1壁部材33aがピストン30の下面を押し上げることで、図1Bに示すように、ピストンロッド32の上面32aがハウジング11から突出する。このように点火薬22の燃焼によりカバー部材33が円滑に移動できるように、カバー部材33はモールド部28内で円柱状に配置され、且つ第2壁部材33bには突起や凹凸が形成されていない。そのため、カバー部材33はモールド部28から比較的抜けやすくなっている仮固定状態で、モールド部28に仮固定されていることになる。
ここで、上記の通り第2壁部材32bの埋設距離Aが、カバー部材33の移動可能距離(ピストン30の移動可能距離)Bよりも長く設定されているため、ピストン30が最大限推進した位置(最大推進位置)、すなわちショルダー部35が内壁面13aに当接する位置に到達しても、カバー部材33の自由端部33cはモールド部28の内部に存在し、カバー部材33がモールド部28から外れることがない。このため、アクチュエータ機構10において点火薬22の燃焼によりピストン30が推進駆動された場合、そのピストン30が最大限に推進された状態に至るまでの間、燃焼室9の密封性は維持されることになる。このようにアクチュエータ機構10では、点火薬22の燃焼生成物を燃焼室9内に封止した状態で、その燃焼エネルギーをカバー部材33を介してピストン30に効率的に伝えることができる。なお、このような燃焼室9の密封性と効率的なエネルギー伝達のための仮固定状態の形成のために、モールド部28を成形する際の樹脂の射出圧力は、7〜13MPa程度に設定するのが好ましい。
なお、点火薬22の燃焼前に、ピストン30及びピストンロッド32がハウジング11から飛び出さないように、軸方向への移動が阻止されている。具体的には開口部14の周面を軽くかしめることで、ピストンロッド32の飛び出しが阻止されている。点火薬22の燃焼時には、そのかしめによる抵抗力以上の力が働くことになる。
以上より、アクチュエータ機構10では、点火部20での点火薬22の燃焼により発生した残渣などを含む燃焼生成物は、カバー部材33と点火部20及びモールド部28とで形成される閉空間である燃焼室9内に封止されるため、その外部に漏れることがなく、ハウジング11外へも流出することはない。更に、点火薬22の燃焼で生じた燃焼エネルギーは、部位21aに対向する第1壁部材33aが主に受け止めることになる。そのため、当該燃焼エネルギーは、カバー部材33を押し上げてピストン22を効率的に推進駆動させることになる。このように、アクチュエータ機構10は、点火薬22の燃焼により発生する残渣の排出抑制と、アクチュエータとしての好適な出力効率の維持とを両立することを可能とする。
次に、図3A及び図3Bに基づいて、本発明に係るパイロ式アクチュエータ機構(以下、単に「アクチュエータ機構」とも言う)を駆動源とする注射器40について説明する。当該アクチュエータ機構は、第1の実施例で示したアクチュエータ機構10と動作原理を実質的に同一とするものである。ここで、図3Aは、注射器40の概略構成であって、アクチュエータ機構内の点火薬の燃焼前の状態における構成を、注射器40の縦断面で示す図である。また、図3Bは、当該点火薬の燃焼後の状態における注射器40の概略構成を、その縦断面で示す図である。
なお、本願の以降の記載においては、注射器40によって注射対象領域に注射される注射目的物質を「注射液」と総称する。しかし、これには注射される物質の内容や形態を限定する意図は無い。注射目的物質では、注射対象領域である皮膚構造体等に届けるべき成分が溶解していても溶解していなくてもよく、また注射目的物質も、加圧することでノズル55の射出孔55aから注射対象領域に対して射出され得るものであれば、その具体的な形態は不問であり、液体、ゲル状等様々な形態が採用できる。
注射器40は、筒状に形成されたハウジング53を有する。このハウジング53には、点火薬を燃焼させて射出のためのエネルギーを発生させる電気着火式点火器が備えられているが、図3A及び図3Bにおいては、当該電気着火式点火器に含まれる点火部41のみが記載されている。なお、点火部41は、第1の実施例における点火部20と実質的に同一のものであるから、その詳細な説明は割愛する(図2を参照のこと)。更に、注射器40には、点火部41での点火薬の燃焼による燃焼エネルギーを後述する収容空間56に収容されている注射液に伝えるピストン57が組み込まれている。
詳細には、ハウジング53は、樹脂の射出成形によって製造され、当該射出成形については、公知の方法を使用することができる。ハウジング53の樹脂材料としては、例えば、公知のナイロン6−12、ポリアリレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド又は液晶ポリマー等が使用できる。また、これら樹脂にガラス繊維やガラスフィラー等の充填物を含ませてもよく、ポリブチレンテレフタレートにおいては20〜80質量%のガラス繊維を、ポリフェニレンサルファイドにおいては20〜80質量%のガラス繊維を、また液晶ポリマーにおいては20〜80質量%のミネラルを含ませることができる。
ここで、ハウジング53の先端部側(図3Aの上方の端部側)では、ハウジング53の内部方向に突出した突出部53aが形成されている。この突出部53aの中央には開口部が形成され、ハウジング53の内部と外部が当該開口部によって繋がっている。そして、ハウジング53の内部において、第1ホルダ54が突出部53aに当接した状態で配置される。この第1ホルダ54は、その内部にノズル55を保持する。そして、ハウジング53の内部には、更に、第1ホルダ54に対してノズル55を押圧するように配置された第2ホルダ52が配置される。なお、ノズル55と第2ホルダ52は一体に形成されてもよい。第2ホルダ52の内部には、その軸方向に沿った径が一定である貫通孔が形成されている。その貫通孔の一端は、点火部41が配置される空間に連通し、残りの一端はノズル55内の注射液の収容空間56側に至る。
そして、この貫通孔には、金属製のピストン57が、貫通孔内を軸方向に沿って推進可能となるように配置され、その一端が点火部41が配置される空間側を向いており、また、残りの他端は注射液の収容空間56側を向いている。なお、ピストン57の先端部側には、樹脂製のプランジャ58が設けられている。プランジャ58とノズル55との間に形成される空間が、注射液が収容される収容空間56となる。ここで、プランジャ58の先端部は、ノズル55側の収容空間56の形状を補完する形状となっている。すなわち、プランジャ58の先端部の外表面の形状とノズル55側の収容空間56の形状は概ね一致す
る形状となっている。そのため、注射液の射出の完了時において、収容空間56に取り残される注射液量を可及的に少なくすることができる。
ここで、プランジャ58の材質としては、例えば、ブチルゴムやシリコンゴムが採用できる。更には、スチレン系エラストマー、水添スチレン系エラストマーや、これにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンや流パラ、プロセスオイル等のオイルやタルク、キャスト、マイカ等の粉体無機物を混合したものがあげられる。さらにポリ塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーや天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、それらの混合物等を、プランジャの材質として採用することもできる。また、プランジャ58は、柱状の胴部の外周に複数の環状の突起部が形成されている。この突起部は、プランジャ58がピストン57とともに貫通孔に挿入されると、樹脂製のため弾性変形し、プランジャ58と貫通孔の内壁面との密着度を高めることができる。
更に、ハウジング53内には、第2ホルダ52の、点火部41が配置される空間側の端面52aに当接するように第3ホルダ51が配置される。そして、この第3ホルダ51には、点火器カラー45に点火部41を含む後述の中間組立体がかしめ固定されて形成される点火器組立体が保持される。この点火器組立体では、樹脂で形成されたモールド部44に点火部41が固定されるとともに、点火部41のカップにおける燃焼生成物の放出部位41aを覆うようにカバー部材42がモールド部44に仮固定されている。なお、本実施例のモールド部44は、第1の実施例におけるモールド部28に対応するものであり、その詳細な説明は割愛する。
ここで、カバー部材42について詳細に説明する。カバー部材42は、点火部41のカップの放出部位41aを覆うように、そしてカバー部材42と点火部41との間に閉空間である燃焼室43が形成されるように配置されている。そして、カバー部材42は、貫通孔などが存在しない壁部材であって部位41aと対向するように配置される第1壁部材42aと、同じく貫通孔などが存在しない壁部材であって第1壁部材42aの周囲に接続されカバー部材42の軸方向に延在する第2壁部材42bとからなる。この第2壁部材42bは点火部41の側面に沿って配置され、その延在方向はピストン57の推進方向と同じである。更に、第2壁部材42bの、第1壁部材42aとの接続端部とは反対側の自由端部が開口しており、モールド部44の樹脂材料の中に埋設され仮固定されている。この仮固定について第1の実施例の場合と同様であり、仮固定の状態では、カバー部材42と点火部41とによって画定される燃焼室43の密閉性は十分に担保されている。
更に、カバー部材42の第1壁部材42a上には、第1壁部材42aからピストン57方向に突出する、円柱状の突出部42cが形成されている。突出部42cの外径は、ピストン57の外径よりも若干小さく形成されており、且つ第1壁部材42aの外径は、ピストン57の外径よりも大きく形成されている。したがって、図3Aに示すように、第1壁部材42aの外径と突出部42cの外径の差によって、カバー部材42上に段形状部分が形成されている。
そして、図3Aに示す点火器組立体は、点火部41がモールド部44に固定されるとともに、カバー部材42がモールド部44に仮固定された状態の中間組立体に対して、点火器カラー45が取り付けられて形成される。この点火器カラー45には、かしめ爪部45aが設けられており、当初、かしめ爪部45aは折り曲げられておらず、その状態の点火器カラー45に上記中間組立体が挿入され、その後、かしめ爪部45aが折り曲げられ、中間組立体をかしめることで、図3Aに示す点火器組立体が形成される。このように点火
器カラー45に、点火部41を含む中間組立体を固定して形成される点火器組立体が、第3ホルダ51に当接するようにハウジング53内に配置され、更にハウジング53の、突出部53aとは反対側の端部53bにおいて、点火器組立体が第3ホルダ51に押圧するように固定される。なお、第1ホルダ54と第2ホルダ52との間、第2ホルダ52と第3ホルダ51との間、第3ホルダ51と点火器カラー45との間の各当接部分には、Oリングやガスケット等のシール部材を配置することができる。
このように構成される注射器40の動作について説明する。点火部41の点火薬の燃焼前の状態が図3Aに示されているが、この状態では、カバー部材42の突出部42cの頂面が、ピストン57の、プランジャ58とは反対側の端面と接触した状態となっている。この状態で点火薬に着火電流が供給され燃焼すると、部位41aから点火薬の燃焼生成物が燃焼室43内に流れ込み、燃焼室43内の圧力が急激に上昇する。ここで、カバー部材42は、モールド部44に対して仮固定されているため、燃焼室43内の圧力上昇に伴ってカバー部材42は図3A中の上方に移動し、ピストン57を注射器40の先端部側に押し上げて推進駆動するとともに、燃焼室43が、ピストン57の推進方向に拡大していく。このとき、カバー部材42の突出部42cの外径は、ピストン57の外径よりも若干小さく形成されているので、ピストン57の押し上げにおいて、突出部42cは、第2ホルダ52内の貫通孔に進入していく。そして、図3Bに示すように、カバー部材42の第1壁部材42aが、第2ホルダ52の端面52aに当接すると、カバー部材42によるピストン57の押し上げのための移動が規制される。ここで、カバー部材42の移動が規制されたときのその位置が、本発明の最大推進位置に当たる。このようにカバー部材42の移動に伴ってピストン57が押し上げられることで、空間56内の注射液が加圧され、ノズル55の射出孔55aから注射対象領域に向かって射出されることになる。
また、モールド部44における第2壁部材42bの埋設距離も、第1の実施例と同じように、カバー部材42及びピストン57の移動可能距離より長く設定される。本実施例におけるカバー部材42等の移動可能距離は、カバー部材42の第1壁部材42aと、カバー部材42の移動を規制する第2ホルダ52の端面52aとの距離であり、図3Bに示す距離Cに相当する。このように埋設距離と移動可能距離との相関が保たれていることで、第1の実施例と同じように、カバー部材42の移動期間において、第2壁部材42bの自由端部はモールド部44内に存在することになるため、点火薬の燃焼生成物を燃焼室43内に封止し続けることになる。そのため、燃焼生成物に含まれる残渣の外部への排出を十分に抑制しながら、ピストン57への燃焼エネルギーの伝達をカバー部材42を介して効率的に実現し得る。
次に、図4に基づいて、本発明に係る点火器組立体60について説明する。点火器組立体60は、本発明に係るパイロ式アクチュエータ機構に組み込まれ、点火薬の燃焼を行う点火部を含む組立体である。点火器組立体60に含まれる点火部61は、第1の実施例に示す点火部20や第2の実施例に示す点火部41と実質的に同一のものであるから、その詳細な説明は省略する(図2を参照のこと)。そして、点火器組立体60では、樹脂で形成されたモールド部64に点火部61が固定されるとともに、点火部61のカップにおける燃焼生成物の放出部位を覆うようにカバー部材62がモールド部64に仮固定されている。なお、本実施例のモールド部64は、第1の実施例におけるモールド部28や第2の実施例におけるモールド部44に対応するものであり、その詳細な説明は割愛する。このモールド部64は、点火部61を点火器カラー70に固定するためのものでもある。なお、モールド部64が点火器カラー70の内部に形成された後に、その位置が変化しないように、点火器カラー70の内壁面であって、モールド部64が形成される部位に突起73が設けられている。
また、点火器カラー70の先端部側(図4の上方の端部側)では、点火器カラー70の内側に突出した突出部71が形成され、突出部71の中央には開口部72が位置している。この開口部72には、点火部61での点火薬の燃焼による燃焼エネルギーが伝えられるピストン(図示せず)等が配置される。すなわち、開口部72は、そのピストン等が推進駆動される空間の一部又は全部を形成するものである。
ここで、カバー部材62について詳細に説明する。カバー部材62は、点火部61のカップの、点火薬の燃焼生成物が放出される部位を覆うように、そしてカバー部材62と点火部61との間に閉空間である燃焼室63が形成されるように配置されている。そして、カバー部材62は、貫通孔などが存在しない壁部材であって上記放出部位と対向するように配置される第1壁部材62aと、同じく貫通孔などが存在しない壁部材であって第1壁部材62aの周囲に接続されカバー部材62の軸方向に延在する第2壁部材62bとからなる。この第2壁部材62bは点火部61の側面に沿って配置され、その延在方向は点火器組立体60による出力方向と同じである。更に、第2壁部材62bの、第1壁部材62aとの接続端部とは反対側の自由端部が開口しており、モールド部64の樹脂材料の中に埋設され仮固定されている。この仮固定について第1の実施例及び第2の実施例の場合と同様であり、仮固定の状態では、カバー部材62と点火部61とによって画定される燃焼室63の密閉性は十分に担保されている。
更に、カバー部材62の第1壁部材62a上には、第1壁部材62aから開口部72方向に突出する、円柱状の突出部62cが形成されている。突出部62cの外径は、開口部72の内径より若干小さく形成されており、突出部62cの高さは、突出部71の厚さと同程度である。したがって、後述するようにカバー部材62が上方に移動し、その移動が突出部71の内側表面との当接により規制されたときに、突出部62cは開口部72内に嵌まり込み、突出部62cの頂面は、突出部71の外側表面と概ね面一となる。
このように構成される点火器組立体60の動作について説明する。点火部61の点火薬に着火電流が供給され燃焼すると、点火薬の燃焼生成物が燃焼室63内に流れ込み、燃焼室63内の圧力が急激に上昇する。ここで、カバー部材62は、モールド部64に対して仮固定されているため、燃焼室63内の圧力上昇に伴ってカバー部材62は図4中の上方に移動する。そして、カバー部材62の第1壁部材62aが、突出部71の内側表面に当接すると、カバー部材62の移動が規制される。ここで、カバー部材62の移動が規制されたときのその位置が、本発明の最大推進位置に当たる。このようにカバー部材62の移動に伴ってピストンが押し上げられることで、点火器組立体60での点火薬の燃焼エネルギーをピストンの推進力へと効率的に転換できる。
また、モールド部64における第2壁部材62bの埋設距離も、第1の実施例及び第2の実施例と同じように、カバー部材62の移動可能距離より長く設定される。本実施例におけるカバー部材62の移動可能距離は、カバー部材62の第1壁部材62aと、カバー部材62の移動を規制する突出部71の内側表面との距離である。このように埋設距離と移動可能距離との相関が保たれていることで、第1の実施例及び第2の実施例と同じように、カバー部材62の移動期間において、第2壁部材62bの自由端部はモールド部64内に存在することになるため、点火薬の燃焼生成物を燃焼室63内に封止し続けることになる。そのため、燃焼生成物に含まれる残渣の外部への排出を十分に抑制しながら、燃焼エネルギーの伝達をカバー部材62を介して効率的に実現し得る。
<変形例>
ここで、図5に、本発明に係る点火器組立体の変形例を示す。変形例に係る点火器組立体は、参照番号を80で表される。なお、変形例に係る点火器組立体80と、上記実施例に係る点火器組立体60とにおいて共通する構成については、同一の参照番号を付すこと
で、その詳細な説明は省略する。具体的には、点火器組立体80における点火器カラー70、およびそれに関連する構成(突出部71、開口部72、突起73)は、点火器組立体60の場合と同一である。また、後述の点火部81を点火器カラー70に固定するためのモールド部64についても、点火器組立体80、60において共通する。
ここで、点火器組立体80が備える点火部81は、上述までの実施例と同じように、その内部に点火薬を有し、導電ピンから着火電流が供給されることで、その点火薬の燃焼が生じる。ここで、点火部81は、上述までの実施例に係る点火部20等が有するカップ21を有しておらず、そのカップ21の代わりにカバー部材82を備えることで、点火薬を収容する空間を点火部81に形成している。上記の通り、カップ21は点火薬の燃焼によって、その一部が破壊され、その破壊箇所から点火薬の燃焼生成物が放出される。すなわち、カップ21は、点火部20等における燃焼生成物の放出部位を画定するものでもある。一方で、カバー部材81は、貫通孔などが存在しない壁部材であって頂面を形成する第1壁部材82aと、同じく貫通孔などが存在しない壁部材であって第1壁部材82aの周囲に接続されカバー部材82の軸方向に延在する第2壁部材82bとを有する。両壁部材は、点火薬の燃焼によって生じる圧力で破壊されない程度の強度を有している。
そして、点火器組立体80では、カバー部材82で囲まれた空間に点火薬が充填される。また、第1壁部材82aは、点火部81の点火薬が置かれているチャージホルダ(図5においては図示せず。図2を参照のこと。)に対向するように配置され、その周囲に第2壁部材82bが配置される構成となっている。カップが存在しないため、点火薬の燃焼生成物はカバー部材内で放射状に拡散する。そして、カバー部材82は、第1壁部材82aと第2壁部材82bによってその放出部位を覆うものである。したがって、カバー部材82で覆われて形成される、その内部の空間が、点火部81における燃焼室83となる。
また、第2壁部材82bの、第1壁部材82aとの接続端部とは反対側の自由端部は、モールド部64の樹脂材料の中に埋設され仮固定されている。この仮固定について上記第3の実施例と同様である。なお、第2壁部材82bは、点火部81の特定の部位、例えば、図示しない金属ヘッダ24には固定されておらず、モールド部64に仮固定されているだけである。そのため、点火器81において点火薬が燃焼した際のカバー部材82の開口部72側に向けた移動は阻害されない。
また、モールド部64における第2壁部材82bの埋設距離も、上記第3の実施例と同じように、カバー部材82の移動可能距離より長く設定される。本変形例におけるカバー部材82の移動可能距離は、カバー部材82の第1壁部材82aと、カバー部材82の移動を規制する突出部71の内側表面との距離である。このように埋設距離と移動可能距離との相関が保たれていることで、上記第3の実施例と同じように、カバー部材82の移動期間において、第2壁部材82bの自由端部はモールド部64内に存在することになるため、点火薬の燃焼生成物を燃焼室83内に封止し続けることになる。
以上より、点火器組立体80においては、点火部81のカップを省略し部品の数を減らしながらも、上記第3の実施例と同様に、燃焼生成物に含まれる残渣の外部への排出を十分に抑制しながら、外部への燃焼エネルギーの伝達を、カバー部材82を介して効率的に実現し得る。
6・・・・点火器カラー
9・・・・燃焼室
10・・・・パイロ式アクチュエータ機構
11・・・・ハウジング
13・・・・突出部
13a・・・・内壁面
20・・・・点火部
21・・・・カップ
21a・・・・部位(放出部位)
25・・・・点火器
28・・・・モールド部
30・・・・ピストン
32・・・・ピストンロッド
33・・・・カバー部材
33a・・・・第1壁部材
33b・・・・第2壁部材
33c・・・・自由端部
35・・・・ショルダー部
40・・・・注射器
41・・・・点火部
42・・・・カバー部材
42a・・・・第1壁部材
42b・・・・第2壁部材
42c・・・・突出部
43・・・・燃焼室
44・・・・モールド部
45・・・・点火器カラー
53・・・・ハウジング
55・・・・ノズル
55a・・・・射出孔
57・・・・ピストン
58・・・・プランジャ
60、80・・・・点火器組立体
61、81・・・・点火部
62、82・・・・カバー部材
62a、82a・・・・第1壁部材
62b、82b・・・・第2壁部材
62c・・・・突出部
63、83・・・・燃焼室
64・・・・モールド部
70・・・・点火器カラー

Claims (15)

  1. 外部からの着火電流により着火する点火薬を含む点火部を有し、該点火薬の燃焼エネルギーによりハウジング内に設けられた推進孔内をピストンが推進駆動するように構成されたパイロ式アクチュエータ機構であって、
    前記点火部において前記点火薬が燃焼することで生じる燃焼生成物の、該点火部からの放出部位を少なくとも含む、該点火部の所定部位を覆うカバー部材であって、該カバー部材と該点火部との間に所定の閉空間を画定するように形成され、且つ、該点火薬の燃焼エネルギーを前記ピストンに伝えるように配置されるカバー部材と、
    前記点火薬の燃焼の前後において、前記点火部を固定する固定部材と、
    を備え、
    前記カバー部材は、
    前記所定の閉空間を画定する壁部材であって、前記点火部の前記所定部位に対向するとともに前記ピストンと接触する第1壁部材と、
    前記所定の閉空間を画定する、前記第1壁部材と接続された壁部材であって、前記ピストンの推進方向に延在し該第1壁部材との接続端部と反対側の自由端部は、前記固定部材内に埋設されている第2壁部材と、
    を有し、
    前記点火薬が燃焼すると、前記所定の閉空間が前記ピストンの推進方向に拡大するように前記カバー部材が該推進方向に移動するとともに、該カバー部材の最大推進位置において前記第2壁部材の前記自由端部が前記固定部材内に埋設された状態が維持されるように該カバー部材の該推進方向への移動が規制される、
    パイロ式アクチュエータ機構。
  2. 前記点火薬の未燃焼の状態での前記固定部材内での前記第2壁部材の埋設距離が、前記カバー部材の最大推進位置での該カバー部材の前記推進方向への移動距離よりも長くなるように構成されることで、前記自由端部の前記固定部材内での埋設状態が維持される、
    請求項1に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  3. 前記カバー部は、前記第1壁部材での前記ピストンとの接触部位に、該ピストン側に突出した突出部を更に有し、
    前記突出部の外径は前記ピストンの外径よりも小さくなるように形成され、且つ、前記第1壁部材の外径は該ピストンの外径よりも大きくなるように形成される、
    請求項1又は請求項2に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  4. 前記第1壁部材が、前記推進孔が設けられた前記ハウジングの端面に接触し、前記カバー部材の前記推進方向への移動が規制されることで、該カバー部材が前記最大推進位置に至る、
    請求項3に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  5. 前記突出部の内部に、前記点火薬の燃焼生成物により燃焼しガスを発生させるガス発生剤が配置される、
    請求項3又は請求項4に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  6. 前記固定部材は、樹脂材料で形成され、前記点火部を固定するモールド部を含み、
    前記カバー部材は、前記第1壁部材が前記モールド部には埋設されない状態で、且つ前記第2壁部材が前記自由端部を含むその壁面が該モールド部内に埋設された状態で、該モールド部によって仮固定され、
    前記モールド部は、前記ハウジングの内壁面に対して前記点火部を固定する、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  7. 前記第2壁部材は、前記モールド部内で前記推進方向に沿って直柱状態となるように該モールド部内に埋設される、
    請求項6に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  8. 前記点火薬の未燃焼の状態において、前記第1壁部材と前記ピストンとは接触した状態で配置される、
    請求項1から請求項7の何れか1項に記載のパイロ式アクチュエータ機構。
  9. 請求項1から請求項8の何れか1項に記載のパイロ式アクチュエータ機構と、
    注射対象領域に注射される注射目的物質を封入するシリンジと、
    前記パイロ式アクチュエータでの前記点火薬の燃焼により推進駆動された前記ピストンを介して、前記シリンジ内に封入されている前記注射目的物質が加圧され、その加圧された該注射目的物質を前記注射対象領域に射出するための流路を有するノズル部と、
    を備える、注射器。
  10. 点火薬を含む点火部を有する電気着火式点火器と、
    前記電気着火式点火器を収容する点火器カラーと、
    前記点火部において前記点火薬が燃焼することで生じる燃焼生成物の、該点火部からの放出部位を少なくとも含む、該点火部の所定部位を覆うカバー部材であって、該カバー部材と該点火部との間に所定の閉空間を画定するように形成され、且つ、該点火薬の燃焼エネルギーを所定の出力方向に出力するカバー部材と、
    前記点火薬の燃焼の前後において、前記電気着火式点火器を前記点火器カラーに固定する固定部材と、
    を備える点火器組立体であって、
    前記カバー部材は、
    前記所定の閉空間を画定する壁部材であって、前記点火部の前記所定部位に対向する第1壁部材と、
    前記所定の閉空間を画定する、前記第1壁部材と接続された壁部材であって、前記所定の出力方向に延在し該第1壁部材との接続端部と反対側の自由端部は、前記固定部材内に埋設されている第2壁部材と、
    を有し、
    前記点火薬が燃焼すると、前記所定の閉空間が前記所定の出力方向に拡大するように前記カバー部材が該所定の出力方向に移動するとともに、該カバー部材の最大推進位置において前記第2壁部材の前記自由端部が前記固定部材内に埋設された状態が維持されるように該カバー部材の該所定の出力方向への移動が規制される、
    点火器組立体。
  11. 前記点火薬の未燃焼の状態での前記固定部材内での前記第2壁部材の埋設距離が、前記カバー部材の最大推進位置での該カバー部材の前記所定の出力方向への移動距離よりも長くなるように構成されることで、前記自由端部の前記固定部材内での埋設状態が維持される、
    請求項10に記載の点火器組立体。
  12. 前記点火器カラーは、前記電気着火式点火器を収容する点火器収容空間において、前記カバー部材の前記所定の出力方向への移動時に該カバー部材が接触するストッパ部材を有し、
    前記点火薬が燃焼し前記カバー部材が前記所定の出力方向に移動した際に、前記第1壁部材が前記ストッパ部材に接触し、該カバー部材の該所定の出力方向への移動が規制されることで、該カバー部材が前記最大推進位置に至る、
    請求項10又は請求項11に記載の点火器組立体。
  13. 前記固定部材は、樹脂材料で形成され、前記電気着火式点火器を前記点火器カラーに固定するモールド部を含み、
    前記カバー部材は、前記第1壁部材が前記モールド部には埋設されない状態で、且つ前記第2壁部材が前記自由端部を含むその壁面が該モールド部内に埋設された状態で、該モールド部によって仮固定される、
    請求項10から請求項12の何れか1項に記載の点火器組立体。
  14. 前記電気着火式点火器は、前記点火薬を保持するヘッダ部を有し、
    前記カバー部材は、該カバー部材が前記ヘッダ部に対して固定されない状態で、該ヘッダ部とともに前記点火薬を収容する点火薬収容空間を、該ヘッダ部上に形成する、
    請求項10から請求項13の何れか1項に記載の点火器組立体。
  15. 前記カバー部材の内部であって、前記点火薬の燃焼生成物が接触可能な位置に、該燃焼生成物により燃焼しガスを発生させるガス発生剤が配置される、
    請求項10から請求項14の何れか1項に記載の点火器組立体。
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