JP2016150494A - パッドおよびパッド印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】押し付け荷重を低減できるパッドを提供する。【解決手段】パッド3は、パッド支持部材10に接合される基部31と、基部31に対して離間して設けられ、被印刷面に押し付けられて印刷パターンを転写させる転写部33と、互いに対向するように設けられ、基部31と転写部33とを接続する一対の側壁部35と、を備えている。転写部33および一対の側壁部35は、基部31よりも薄肉に形成され、転写部33と基部31との離間距離Dは、基部31の厚み寸法Tよりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、パッドおよびパッド印刷装置に関するものである。
従来、インクや接着剤等の印刷液を平面状や曲面状の被印刷面に印刷するための印刷装置として、例えば下記特許文献1および特許文献2に記載されているようなパッド印刷装置が提供されている。このようなパッド印刷装置は、例えば文字や記号、図形、模様等の印刷パターンを一時的に保持することが可能なパッドを有する。パッド印刷装置は、印刷液が塗布された印版上にパッドの転写面を押し付けることで転写面に印刷パターンを転写し、その後、パッドの転写面を被印刷物の被印刷面に押し付けることで被印刷面に印刷パターンを転写するものである。パッドは、例えばシリコーンゴム等からなる弾性部材により形成されている。
パッド印刷装置は、被印刷面の所望の塗布範囲に印刷パターンを転写するために、例えばパッドの転写面の全面が被印刷物の被印刷面に接触するようにパッドを押し付ける。この際、パッド印刷装置は、パッドを被印刷物に押し付ける際の押し付け荷重やストロークによりパッドの押し付け量を管理している。すなわち、パッド印刷装置は、押し付け荷重やストロークが所定値に達した時点で、パッドの転写面が被印刷物の被印刷面に十分に接触し、所定の塗布範囲に印刷液を塗布したと判断する。
実開平2−17334号公報 特開2011−156819号公報
しかしながら、パッド印刷装置により印刷液を塗布する被印刷物には、脆い材料で形成されたものも含まれる。このため、所望の塗布範囲に印刷パターンを転写するにあたって、従来技術と比較して、パッドの転写面の全面が被印刷物に対して接触するようにパッドを押し付ける際の押し付け荷重を低減させる必要がある。
そこで本発明は、押し付け荷重を低減できるパッドおよびこのパッドを備えたパッド印刷装置を提供するものである。
本発明のパッドは、支持部材に接合される基部と、前記基部に対して離間して設けられ、被印刷面に押し付けられて印刷パターンを転写させる転写部と、互いに対向するように設けられ、前記基部と前記転写部とを接続する一対の側壁部と、を備え、前記転写部および前記一対の側壁部は、前記基部よりも薄肉に形成され、前記転写部と前記基部との離間距離は、前記基部の厚み寸法よりも大きい、ことを特徴とする。
本発明によれば、被印刷面に押し付けられる転写部が、一対の側壁部に支持された状態で基部に対して離間して設けられているため、パッドを被印刷面に押し付けるパッド押し付け時に転写部を撓みやすくすることができる。しかも、転写部および一対の側壁部は、基部よりも薄肉に形成されているため、パッド全体のうち、転写部および一対の側壁部を集中的に撓ませることが可能となる。さらに、転写部と基部との離間距離を基部の厚み寸法よりも大きくすることで、一対の側壁部は、転写部と基部との離間方向における寸法を大きく確保できるため、より柔軟に撓むことが可能となる。これにより転写部は、一対の側壁部に変形を阻害されることなく撓むことが可能となる。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
上記のパッドにおいて、前記基部における前記転写部側の主面は、パッド押し付け方向に向かって突出している、ことが望ましい。
本願の発明者が実施したシミュレーションの結果、基部における転写部側の主面がパッド押し付け方向に向かって突出している場合には、基部における転写部側の主面がパッド押し付け方向に直交する平面状に形成された場合と比較して、同一の塗布面積に印刷液を塗布する際の被印刷面に作用する圧力が低減されることが判明した。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
上記のパッドにおいて、前記基部における前記転写部側の前記主面は、曲面状に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、基部の転写部側の主面を曲面状とすることで、基部の厚み変化を滑らかとすることができる。このため、パッド押し付け時に基部に作用する応力が分散されるので、パッドを繰り返し使用する際のパッドの耐久性を向上させることができる。
上記のパッドにおいて、前記一対の側壁部と前記転写部とを接続する角部には、それぞれ切欠部が設けられている、ことが望ましい。
本発明によれば、一対の側壁部と転写部とを接続する角部の厚さが切欠部により薄くなるため、転写部は、一対の側壁部と転写部とを接続する角部において剛性が低下し、容易に撓むことが可能となる。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
また、一対の側壁部と転写部とを接続する角部に切欠部を設けることで、転写部における被印刷面に押し付けられる面(転写面)の面積を切欠部の大きさにより適宜設定することが可能となる。これにより、パッドは、外形寸法を変更することなく、転写面の面積を被印刷面の形状に合わせて変更することが可能となる。したがって、パッドが取り付けられるパッド印刷装置の仕様や設定を変更させることなく、被印刷面の形状に応じて印刷液を所望の塗布範囲に正しく塗布可能なパッドとすることができる。
本発明のパッド印刷装置は、上記のパッドと、前記パッドの前記基部が接合される前記支持部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上述のパッドを備えているため、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができるパッド印刷装置が得られる。
本発明によれば、被印刷面に押し付けられる転写部が、一対の側壁部に支持された状態で基部に対して離間して設けられているため、パッドを被印刷面に押し付けるパッド押し付け時に転写部を撓みやすくすることができる。しかも、転写部および一対の側壁部は、基部よりも薄肉に形成されているため、パッド全体のうち、転写部および一対の側壁部を集中的に撓ませることが可能となる。さらに、転写部と基部との離間距離を基部の厚み寸法よりも大きくすることで、一対の側壁部は、転写部と基部との離間方向における寸法を大きく確保できるため、より柔軟に撓むことが可能となる。これにより転写部は、一対の側壁部に変形を阻害されることなく撓むことが可能となる。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
パッド印刷装置の側面図である。 パッドの斜視図である。 パッドの側面図である。 実施形態のパッドのパッド内部に作用する応力のシミュレーション結果を示す分布図である。 従来の肉抜形状を適用したパッドのパッド内部に作用する応力のシミュレーション結果を示す分布図である。 実施形態のパッドの転写面に作用する圧力のシミュレーション結果を示す分布図である。 基部の下面が平面状に形成されたパッドの転写面に作用する圧力のシミュレーション結果を示す分布図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、パッド印刷装置が印刷液として接着剤を塗布する場合を例に挙げて説明する。
(パッド印刷装置の構成)
最初に、本実施形態のパッド印刷装置1の構成について説明する。
図1は、パッド印刷装置の側面図である。なお、パッド印刷装置1は、水平面に設置された状態で使用される。
図1に示すように、パッド印刷装置1は、接着剤が塗布された印版2上にパッド3の転写面30を押し付けて転写面30に印刷パターンを転写し、その転写面30を被印刷物Xの被印刷面Yに押し付けて印刷パターンを被印刷面Yに転写する装置である。
パッド印刷装置1は、接着剤の印刷パターンが刻印された印版2と、印版2から転写された印刷パターンを一時的に保持する転写面30を有するパッド3と、印版2上に塗布する接着剤を貯留するリザーバー5と、印版2上の余剰な接着剤を掻き出すスキージ6と、印版2が載置される印版台7と、被印刷物Xが載置されるワーク台8と、パッド3を印版2上と被印刷物X上との間で往復移動させるパッド移動手段9と、パッド3を支持するパッド支持部材10と、を備えている。また、パッド印刷装置1は、印版2上に接着剤を塗布する不図示の塗布手段と、スキージ6を印版2の上面に沿って往復移動させる不図示のスキージ移動手段と、パッド3の転写面30に付着した残留接着剤を除去する不図示の洗浄手段と、を備えている。
リザーバー5は、上面が開放された容器であり、接着剤が収容されている。リザーバー5の上には、印版台7が配設されている。リザーバー5は、印版台7によって上面が閉塞されている。なお、リザーバー5は、上面が印版台7で閉塞されたクローズ式の容器に限らず、上面が開放されたオープン式の容器であってもよい。
印版台7は、印版2を支持する台座であり、リザーバー5上に固定されている。印版台7の上面には、平面視矩形の凹部70が形成されている。凹部70には、矩形板状の印版2が着脱可能に嵌合されている。印版2は、上面に印刷パターンの溝20が刻まれた凹版であり、印版台7の凹部70の内側に嵌め込むことで保持されている。印版2の上面は、印版台7の上面と面一になっている。印版2および印版台7の上方には、スキージ6が配置されている。
スキージ6は、印版2および印版台7の上面に対して傾斜して配置された板状のブレードであり、このスキージ6の幅は、少なくとも印版2の幅よりも大きくなっている。スキージ6の下端面は、スキージ6の表面に対して斜めに傾斜されており、印版台7の上面に摺接されている。スキージ6は、スキージ移動手段(不図示)によって印版2の上面に沿って傾斜側に往復動する。
ワーク台8は、被印刷物Xを支持する台座であり、印版台7の側方に配設されている。ワーク台8には、その上に載せられた被印刷物Xを保持する不図示の保持手段が設けられている。
パッド移動手段9は、パッド3を水平方向に移動させる水平移動機構90と、パッド3を鉛直方向に移動させて印版2および被印刷物Xに押し付ける鉛直移動機構91と、を備えている。水平移動機構90は、印版2(印版台7)および被印刷物X(ワーク台8)の上方において水平に配設されたガイドレール92と、ガイドレール92に走行可能に取り付けられたスライダー93と、スライダー93をガイドレール92に沿って往復動させる不図示の駆動機構と、を備えている。鉛直移動機構91は、スライダー93に取り付けられているとともに、パッド支持部材10を鉛直方向に往復動させる駆動機構を有している。水平移動機構90および鉛直移動機構91の駆動機構としては、公知の駆動機構を用いることが可能であり、例えば、シリンダおよびピストンを備えた駆動機構や、モータおよびボールネジを備えた駆動機構、モータおよびラック−ピニオンを備えた駆動機構、モータ、ギアおよびベルトを備えた駆動機構等がある。
パッド支持部材10は、鉛直移動機構91の可動部96に連結された支持軸11と、支持軸11の下端に設けられたベースプレート12と、を備えている。支持軸11は鉛直方向に延在する棒部材であり、支持軸11の上端が鉛直移動機構91の可動部96に着脱可能に連結されている。ベースプレート12は、支持軸11の下端に垂直に接合された長方形状の板材であり、鉛直方向(パッド押し付け方向)に直交する方向に延設されている。
パッド3は、転写面30を接着剤が塗布された印版2に押し付けて転写面30に印刷パターンを転写し、その転写面30を被印刷物Xの被印刷面Yに押し付けて印刷パターンを被印刷面Yに転写するパッド印刷用の転写体である。パッド3は、例えばブチルゴムやシリコーンゴム、ニトリルゴム等の弾性変形可能な弾性部材により形成されている。パッド3は、例えば射出成形により形成されている。
図2は、パッドの斜視図である。図3は、パッドの側面図である。
図2に示すように、パッド3は、鉛直方向に直交する方向に沿って一様に延在する筒状部材である。パッド3は、パッド支持部材10に接合される基部31と、基部31に対して離間して設けられ、被印刷面Yに押し付けられて印刷パターンを転写させる転写部33と、互いに対向するように設けられ、基部31と転写部33とを接続する一対の側壁部35と、を備えている。図3に示すように、パッド3は、パッド3の延在方向から見て、鉛直方向に沿う中心線Pに対して線対称形状に形成されている。
基部31は、パッド3の上部に設けられている。基部31は、鉛直方向に厚みを有する長方形板状に形成されている。基部31の長さおよび幅は、それぞれパッド支持部材10のベースプレート12の長さおよび幅に略一致している。基部31の上面31aは平坦に形成され、パッド支持部材10のベースプレート12の下面に接合される。基部31の下面31b(請求項の「転写部側の主面」に相当。)は、下方に向かって突出する曲面状に形成されている。基部31の下面31bの曲率半径は、基部31の最厚部における厚さよりも大きくなっている。
転写部33は、パッド3の下部に設けられている。転写部33は、鉛直方向に厚みを有する長方形板状に形成されている。転写部33の幅は、基部31の幅よりも狭くなっている。転写部33は、基部31よりも薄肉に形成されている。本実施形態では、転写部33の最厚部における厚さは、基部31の最薄部における厚さの半分以下となっている。転写部33の下面は、下方に向かって突出する曲面状に形成されている。転写部33の下面は、転写面30となっている。
転写部33は、基部31の下方において、鉛直方向から見て基部31の幅方向における中央に配置されている。このとき、転写部33と基部31との離間距離Dは、基部31の厚み寸法Tよりも大きくなっている。
一対の側壁部35は、それぞれ基部31および転写部33の幅方向両側の端縁同士を接続している。各側壁部35は、略均一な厚さの板状に形成されている。各側壁部35は、基部31よりも薄肉に形成されている。本実施形態では、各側壁部35の厚さは、転写部33の厚さと同等となっている。
一対の側壁部35と転写部33とを接続する角部には、それぞれ切欠部37が設けられている。なお一対の切欠部37は、対称形状に形成されているため、以下の説明では、一方の切欠部37についてのみ説明する。切欠部37は、転写面30から上方に向かって切り欠かれた第1切欠面37aと、側壁部35の外面から水平面に沿って内側に向かって切り欠かれた第2切欠面37bと、を有する。鉛直方向における第1切欠面37aの幅寸法は、転写部33の厚さ寸法よりも小さくなっている。転写部33の幅方向における第2切欠面37bの幅寸法は、側壁部35の厚さ寸法よりも小さくなっている。パッド3は、一対の側壁部35と転写部33とを接続する角部において、切欠部37により局所的に厚さが薄くなっている。
パッド3は、基部31、転写部33および一対の側壁部35に画成された肉抜部36を有する。肉抜部36は、パッド3の延在方向から見て矩形状に形成されるとともに、4つの隅部がR状に形成されている。
(パッド印刷装置の使用方法)
次に、パッド印刷装置1の使用方法について説明する。
まず、図1に示すように、印版台7の凹部70内に印版2を嵌合させて印版2をセットする。また、ワーク台8の上に被印刷物Xを載置して所定位置に配置させるとともに保持手段(不図示)によって被印刷物Xを保持し、被印刷物Xを所定位置に固定する。
次に、塗布手段(不図示)によって印版2の上面に接着剤を塗布した後、スキージ移動手段(不図示)によってスキージ6を印版2の上面に沿って摺動させる。これにより、印版2の溝20内に接着剤が隙間無く充填されるとともに、印版2上の余剰な接着剤が掻き出される。
次に、パッド移動手段9によってパッド3の転写面30を印版2の上面に押し付ける。具体的に、パッド3を印版2の鉛直上方に配置させた状態で、鉛直移動機構91によってパッド支持部材10を下降させ、パッド支持部材10に支持されたパッド3の転写面30を印版2の上面に押し付ける。この際、パッド3は弾性変形して撓み、転写面30が印版2の上面に密着する。これにより、印版2の溝20内の接着剤がパッド3の転写面30に付着し、パッド3の転写面30に印刷パターンが転写される。
次に、パッド移動手段9によってパッド3を被印刷物Xの位置まで移動させ、パッド3の転写面30を被印刷物Xの被印刷面Yに押し付ける。具体的に、まず、鉛直移動機構91によってパッド支持部材10を上昇させ、パッド支持部材10に支持されたパッド3を引き上げる。続いて、水平移動機構90の駆動機構(不図示)を駆動させてスライダー93をガイドレール92に沿って走行させ、パッド3を被印刷物Xの鉛直上方の位置まで移動させる。その後、鉛直移動機構91によって押し付け荷重が所定値に達するまでパッド支持部材10を下降させ、パッド支持部材10に支持されたパッド3の転写面30を被印刷物Xの被印刷面Yに押し付ける。これにより、パッド3の転写面30に保持された接着剤が被印刷面Yに付着し、被印刷面Yに印刷パターンが転写される。
次に、鉛直移動機構91によってパッド支持部材10を上昇させ、パッド支持部材10に支持されたパッド3を引き上げ、洗浄手段(不図示)によってパッド3の転写面30に付着した残留接着剤を除去する。
以上により、被印刷物Xの被印刷面Yへの接着剤の塗布が完了する。
(パッドおよびパッド印刷装置の作用)
次に、パッド3およびパッド印刷装置1の作用について説明する。
本実施形態のパッド3は、基部31と、転写部33と、一対の側壁部35と、を備えている。転写部33および一対の側壁部35は、基部31よりも薄肉に形成されている。転写部33と基部31との離間距離は、基部31の厚み寸法よりも大きくなっている。
この構成によれば、パッド3は、被印刷面Yに押し付けられる転写部33が、一対の側壁部35に支持された状態で基部31に対して離間して設けられているため、パッド3を被印刷面Yに押し付けるパッド押し付け時に転写部33を撓みやすくすることができる。しかも、転写部33および一対の側壁部35は、基部31よりも薄肉に形成されているため、パッド3全体のうち、転写部33および一対の側壁部35を集中的に撓ませることが可能となる。さらに、転写部33と基部31との離間距離を基部31の厚み寸法よりも大きくすることで、一対の側壁部35は、転写部33と基部31との離間方向(鉛直方向)における寸法を大きく確保できるため、より柔軟に撓むことが可能となる。これにより転写部33は、一対の側壁部35に変形を阻害されることなく撓むことができる。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
ここで、図4および図5を用いて、パッド押し付け時におけるパッドに作用する応力のシミュレーション結果について説明する。
図4および図5は、パッドの横断面図であり、パッド押し付け時におけるパッド内部に作用する応力のシミュレーション結果を示す分布図である。図4は本実施形態のパッド3のシミュレーション結果であり、図5は、従来のパッドの肉抜き形状を参考にシミュレーションした結果である。すなわち図5は、本発明に係るパッド3の肉抜部36の形状を、従来のパッドに適用されている肉抜部の形状に置き換えて、シュミレーションしたものである。
そして、図4および図5は、それぞれ同一の塗布範囲に接着剤を塗布した際のシミュレーション結果である。
ここで、図5に示すように従来の肉抜形状を適用したパッド103(以下単に、「パッド103」とする)は、本実施形態のパッド3における肉抜部36がパッド3の延在方向から見て円形状に形成されている。その結果、パッド103は、転写部133および一対の側壁部135が基部131よりも厚肉に形成されるとともに、転写部133と基部131との離間距離が基部131の厚み寸法よりも大きくなっている。また、各図におけるドットのハッチングを付した領域は、所定値以上の応力が作用している領域を示している。
図4および図5に示すように、本実施形態のパッド3は、パッド103と比較して、基部31および側壁部35において応力が強く作用する領域が狭くなっている。すなわち、本実施形態のパッド3は、パッド103と比較して、同一の塗布範囲に接着剤を塗布するにあたって、被印刷面Yに押し付けられる際に小さな押し付け荷重で接着剤を塗布できることを示している。具体的に、本実施形態のパッド3を用いた場合、パッド103を用いた場合と比較して、パッドに作用する応力は約30%低減される。また、押し付け荷重は約70%低減され、被印刷面Yに作用する圧力は約50%低減される。
以上の結果から、本実施形態のパッド3によれば、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることが可能であることを確認できた。
また、本実施形態のパッド3は、パッド103と比較して、基部31および側壁部35において応力が強く作用する領域が狭くなっているため、パッド3を繰り返し使用する際のパッド3の耐久性を向上させることができる。
図6および図7は、パッド押し付け時における転写面に作用する圧力のシミュレーション結果を示す分布図である。図6は本実施形態のパッド3のシミュレーション結果であり、図7は本実施形態のパッド3における基部31の下面31bが鉛直方向に直交する平面状に形成されたパッドのシミュレーション結果である。なお、図6および図7は、それぞれ同一の塗布範囲に接着剤を塗布した際のシミュレーション結果である。
各図の横軸は、パッドの延在方向から見た際の、パッドの中心線Pから外側に向かう距離であって、パッドの幅方向において、転写面上における中心線Pの位置を0とし、転写面上の端部の位置を100としたときの相対位置である。各図の縦軸は、転写面上におけるパッドの延在方向に沿う距離であって、パッドの延在方向において、パッドの一端部の位置を0とし、パッドの他端部の位置を100としたときの相対位置である。各図におけるドットは、転写面上の各位置に作用する圧力の大きさを示しており、ドットの径が大きいほど転写面に作用する圧力が大きくなっている。
各図の(a)〜(e)は、パッドを被印刷面Yに押し付けていった際の圧力分布の変化を順に示している。パッドを上方から下方に移動させて平面状の被印刷面Yに押し付ける際に、曲面状の転写面が被印刷面Yに接触した位置をストローク開始位置とし、曲面状の転写面の全面が被印刷面Yに接触した位置をストローク終了位置とし、ストローク開始位置からストローク終了位置までのパッドの距離をストローク距離とする。各図の(a)は、パッドがストローク開始位置からストローク距離の20%移動した状態を示している。各図の(b)は、パッドがストローク開始位置からストローク距離の40%移動した状態を示している。各図の(c)は、パッドがストローク開始位置からストローク距離の60%移動した状態を示している。各図の(d)は、パッドがストローク開始位置からストローク距離の80%移動した状態を示している。各図の(e)は、パッドがストローク終了位置に移動した状態を示している。
図6および図7に示すように、各パッドにおいて、ストローク量が大きくなるにしたがい、圧力が作用する領域が転写面の中央から外側に向かって移動している。この際、いずれの状態においても、本実施形態のパッド3に作用する圧力は、基部31の下面31bが平面状に形成されたパッドに作用する圧力よりも小さくなっていることがわかる。すなわち、本実施形態のパッド3は、基部31の下面31bが平面状に形成されたパッドを被印刷面Yに押し付ける場合と比較して、被印刷面Yに作用させる圧力を小さくすることができる。
以上の結果から、基部31の下面31bが下方に向かって突出している場合には、基部31の下面31bが平面状に形成された場合と比較して、同一の塗布面積に印刷液を塗布する際の被印刷面Yに作用する圧力が低減されることが判明した。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
しかも、基部31の下面31bは、曲面状に形成されているため、基部31の厚み変化が滑らかとなる。このため、パッド押し付け時に基部31に作用する応力が分散されるので、パッド3を繰り返し使用する際のパッド3の耐久性を向上させることができる。
また、一対の側壁部35と転写部33とを接続する角部には、それぞれ切欠部37が設けられているため、一対の側壁部35と転写部33とを接続する角部におけるパッド3の厚さを切欠部37により薄くすることができる。このため、転写部33は、一対の側壁部35と転写部33とを接続する角部において剛性が低下し、容易に撓むことが可能となる。したがって、パッド押し付け時の押し付け荷重を低減させることができる。
また、一対の側壁部35と転写部33とを接続する角部に切欠部37を設けることで、転写面30の面積を切欠部37の大きさにより適宜設定することが可能となる。これにより、パッド3は、外形寸法を変更することなく、転写面30の面積を被印刷面Yの形状に合わせて変更することが可能となる。したがって、パッド3が取り付けられるパッド印刷装置1の仕様や設定を変更させることなく、被印刷面Yの形状に応じて接着剤を所望の塗布範囲に正しく塗布可能なパッド3とすることができる。
また、パッド3をパッド印刷装置1のパッド支持部材10に取り付ける際には、パッド支持部材10に対して正確な位置に取り付ける必要がある。そこで、例えばパッド3の切欠部37が嵌合するパッド位置決め部材をパッド印刷装置1に固定配置し、この位置決め部材に配置されたパッド3を、水平移動機構90により位置を制御されたパッド支持部材10に取り付ける。これにより、パッド3は、パッド支持部材10に対して正確に取り付けられる。したがって、パッド3をパッド支持部材10に取り付ける際に、切欠部37を位置決め機構として用いることが可能となる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、基部31の下面31bは、下方に向かって突出する曲面状に形成されていたが、これに限定されるものではない。基部31の下面は、横断面視において下方に向かって突出する三角形状等の多角形状に形成されてもよい。また、基部31の下面は、平面状に形成されていてもよい。
また、上記各実施形態では、印刷液として接着剤を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、印刷液としてインクを用いてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…パッド印刷装置 3…パッド 10…パッド支持部材(支持部材) 31…基部 31b…基部の下面(転写部側の主面) 33…転写部 35…側壁部 37…切欠部 D…転写部と基部との離間距離 T…基部の厚み寸法 Y…被印刷面

Claims (5)

  1. 支持部材に接合される基部と、
    前記基部に対して離間して設けられ、被印刷面に押し付けられて印刷パターンを転写させる転写部と、
    互いに対向するように設けられ、前記基部と前記転写部とを接続する一対の側壁部と、
    を備え、
    前記転写部および前記一対の側壁部は、前記基部よりも薄肉に形成され、
    前記転写部と前記基部との離間距離は、前記基部の厚み寸法よりも大きい、
    ことを特徴とするパッド。
  2. 前記基部における前記転写部側の主面は、パッド押し付け方向に向かって突出している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッド。
  3. 前記基部における前記転写部側の前記主面は、曲面状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のパッド。
  4. 前記一対の側壁部と前記転写部とを接続する角部には、それぞれ切欠部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のパッド。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のパッドと、
    前記パッドの前記基部が接合される前記支持部材と、
    を備えることを特徴とするパッド印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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