JP2016150376A - 肉盛溶接用材料および肉盛金属材 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロムモリブデン鋼よりなる母材に肉盛溶接層を形成する際に高温割れを抑制することができる肉盛溶接用材料、および肉盛溶接層における高温割れが抑制された肉盛金属材を提供する。
【解決手段】質量%で、C≦0.05%、Si≦1.00%、Mn≦2.00%、19%≦Ni≦25%、34%≦Cr≦36%、0.4%≦Nb≦0.6%、0.02%≦Mo≦0.21%、およびN≦0.15%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる肉盛溶接用材料とする。また、クロムモリブデン鋼よりなる母材と、母材の表面に肉盛溶接によって形成された肉盛溶接層と、を有し、肉盛溶接層は、質量%で、C≦0.10%、Si≦1.00%、Mn≦2.00%、13%≦Ni≦23%、22%≦Cr≦35%、0.2%≦Nb≦0.6%、0.02%≦Mo≦0.21%、およびN≦0.1%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる肉盛金属材とする。
【選択図】図3
【解決手段】質量%で、C≦0.05%、Si≦1.00%、Mn≦2.00%、19%≦Ni≦25%、34%≦Cr≦36%、0.4%≦Nb≦0.6%、0.02%≦Mo≦0.21%、およびN≦0.15%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる肉盛溶接用材料とする。また、クロムモリブデン鋼よりなる母材と、母材の表面に肉盛溶接によって形成された肉盛溶接層と、を有し、肉盛溶接層は、質量%で、C≦0.10%、Si≦1.00%、Mn≦2.00%、13%≦Ni≦23%、22%≦Cr≦35%、0.2%≦Nb≦0.6%、0.02%≦Mo≦0.21%、およびN≦0.1%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる肉盛金属材とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、肉盛溶接用材料および肉盛金属材に関し、さらに詳しくは、クロムモリブデン鋼への肉盛溶接に用いられる肉盛溶接用材料、およびそれを用いて肉盛溶接を行った肉盛金属材に関するものである。
ごみ焼却炉や火力発電プラント、製紙業界に導入されている黒液回収ボイラ等における火炉に設けられる鋼材製のボイラーチューブや水冷壁パネルは、ごみや燃料、黒液に由来する腐食性ガスに接触した状態で高温に晒されるため、これらの部材を構成する鋼材が腐食を受けやすい。例えば、ごみ焼却炉においては焼却されるプラスチック等の塩素分に由来して、火力発電プラントにおいては燃料中の硫黄分に由来して、黒液回収ボイラにおいては黒液燃焼時に生じる硫化水素ガスや二酸化硫黄等に由来して、炉内で高温腐食が進行しやすい。そこで、ボイラーチューブや水冷壁パネルに耐腐食性を付与するために、それらを構成する鋼材の表面を覆って、耐食性合金を肉盛溶接する場合がある。
このように、鋼材に耐食性を付与するために肉盛溶接する耐食性合金としては、インコネル625が一般に用いられるが、材料コストが高いため、JIS SUS310S相当やSUS304相当等の比較的低廉な合金材料が代替として用いられることも多い。例えば、特許文献1においては、ごみ焼却炉用の高耐食ボイラ肉盛管を製造するに際し、母管による成分の希釈分を見込んで成分調整した肉盛材料を母管の外面に肉盛溶接して、得られた肉盛溶接層がJIS SUS310S相当の組成を有するようにすることが開示されている。
特許文献1のように、母材からの希釈を考慮して肉盛溶接用の材料の組成を調整することで、比較的材料費が安価なJIS SUS310S等に相当する肉盛溶接層を母材表面に形成し、高い耐食性を母材に付与することができる。しかし、SUS310Sは、完全オーステナイト組織をとるため、肉盛溶接層において高温割れが生じる可能性が高い。特に、母材が対称性の低い複雑な形状(異形形状)をとる場合等、肉盛溶接層に拘束応力が働きやすい状況にあると、高温割れが一層生じやすくなる。母材が異形形状をとる場合には、肉盛溶接層の厚さが不均一になりやすく、この不均一性によっても、高温割れの発生が促進されてしまう。例えば、火力発電用の火炉に設けられる水冷壁パネルの場合には、複数の水冷管が板状のフィンで結合された複雑な形状を有し、その一方面に肉盛溶接層が形成されるので(図1参照)、拘束応力の影響によって高温割れが高い確率で生じてしまう。
肉盛溶接層に高温割れが生じた場合、表面にその部位が露出していれば、浸透探傷試験等の非破壊検査で検出することができるが、肉盛溶接層内部で発生し、表面に達していない高温割れについては、断面観察等、破壊検査によらなければ検出することができない。肉盛溶接層に高温割れが生じると、焼却炉や火力発電プラントの操業中に、応力腐食割れの起点となる可能性がある。よって、肉盛溶接層に高温割れが発生する可能性を極力低減することが好ましい。
本発明が解決しようとする課題は、クロムモリブデン鋼よりなる母材に肉盛溶接層を形成する際に高温割れを抑制することができる肉盛溶接用材料、および肉盛溶接層における高温割れが抑制された肉盛金属材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る肉盛溶接用材料は、質量%で、C≦0.05%、Si≦1.00%、Mn≦2.00%、19%≦Ni≦25%、34%≦Cr≦36%、0.4%≦Nb≦0.6%、0.02%≦Mo≦0.21%、およびN≦0.15%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを要旨とする。
ここで、前記肉盛溶接用材料において、フェライト量が、体積割合で15%以上35%以下であることが好ましい。また、前記肉盛溶接用材料は、粉末状であることが好ましい。
本発明にかかる肉盛金属材は、クロムモリブデン鋼よりなる母材と、前記母材の表面に肉盛溶接によって形成された肉盛溶接層と、を有し、前記肉盛溶接層は、質量%で、C≦0.10%、Si≦1.00%、Mn≦2.00%、13%≦Ni≦23%、22%≦Cr≦35%、0.2%≦Nb≦0.6%、0.02%≦Mo≦0.21%、およびN≦0.1%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを要旨とする。
ここで、前記肉盛溶接層は、体積割合で1%以上のフェライト量を有することが好ましい。また、前記肉盛溶接層の希釈率は、10%以上40%以下の範囲にあることが好ましい。そして、前記肉盛金属材は、火炉用水冷パネルを構成し、前記火炉用水冷パネルにおいて、前記母材は、複数の管状部と、前記複数の管状部を相互に連結する板状部とからなり、前記肉盛溶接層は、前記管状部と前記板状部がなす面の一方側に形成されているとよい。
本発明にかかる肉盛溶接用材料は、上記成分組成を有することにより、クロムモリブデン鋼よりなる母材に肉盛溶接を行った際に、高温割れの発生が抑制された肉盛溶接層を形成することができる。これにより、母材に高い耐食性を付与できる肉盛溶接層を形成することができる。
ここで、肉盛溶接用材料において、フェライト量が、体積割合で15%以上35%以下である場合には、フェライトの存在によって肉盛溶接層における高温割れを効果的に抑制することができるとともに、多量のフェライトの析出により肉盛溶接層が脆化し、耐食性が低下するのを抑制することができる。
また、肉盛溶接用材料が、粉末状である場合には、肉盛溶接をプラズマ粉末溶接(PTA溶接)によって行うことができる。PTA溶接においては、プラズマガスの出力を調整することで、肉盛溶接層における希釈を抑制することができ、形成する肉盛溶接層の組成を制御しやすい。また、母材が複雑な形状を有していても、薄く均一性の高い肉盛溶接層を形成しやすい。これらの効果により、肉盛溶接層において、高温割れを効果的に抑制することができる。
本発明にかかる肉盛金属材は、肉盛溶接層が、上記の成分組成を有することにより、肉盛溶接層において高温割れが発生するのが抑制される。これにより、母材に高い耐食性が付与される。
ここで、肉盛溶接層が、体積割合で1%以上のフェライト量を有する場合には、フェライトの存在によって肉盛溶接層における高温割れを効果的に抑制することができる。
また、肉盛溶接層の希釈率が、10%以上40%以下の範囲にある場合には、上記のような肉盛溶接用材料を用いて肉盛溶接を行うことで、希釈を経て、高温割れが抑制された肉盛溶接層を形成しやすい。
そして、肉盛金属材が、火炉用水冷パネルを構成し、火炉用水冷パネルにおいて、母材が、複数の管状部と、複数の管状部を相互に連結する板状部とからなり、肉盛溶接層が、管状部と板状部がなす面の一方側に形成されている構成によれば、複雑な形状に肉盛溶接層が形成され、肉盛溶接層がJIS SUS310S相当をはじめとする他の組成を有する場合には高温割れが発生しやすい状況にあるにもかかわらず、肉盛溶接層が上記のような組成を有することで、高温割れを効果的に抑制することができる。これにより、高温腐食が発生しやすい環境にある火炉用水冷パネルにおいて、高い耐食性を獲得することができる。
以下に、本発明の一実施形態にかかる肉盛溶接用材料および肉盛金属材の詳細について説明する。
<肉盛金属材の構造>
まず、本発明の一実施形態にかかる肉盛金属材の構造について説明する。本発明の一実施形態にかかる肉盛溶接材は、クロムモリブデン鋼よりなる母材と、母材の表面に肉盛溶接用材料を肉盛溶接することで形成した肉盛溶接層を有してなる。
まず、本発明の一実施形態にかかる肉盛金属材の構造について説明する。本発明の一実施形態にかかる肉盛溶接材は、クロムモリブデン鋼よりなる母材と、母材の表面に肉盛溶接用材料を肉盛溶接することで形成した肉盛溶接層を有してなる。
本肉盛金属材は、任意の部材を構成するのに用いることができるが、ごみ焼却炉や火力発電プラント、黒液回収ボイラ等の火炉に設けられるボイラーチューブや水冷壁パネル等、高温腐食が起こりやすい環境にある部材を構成するのに好適に用いることができる。こうした部材において一般的に用いられる母材として、ボイラ・熱交換器用炭素鋼として用いられるJIS STB340、STBA22あるいはそれらに相当する材料を例示することができる。肉盛溶接層の成分組成については、後に詳しく述べる。
ボイラーチューブを本肉盛金属材より構成する場合に、例えば、クロムモリブデン鋼よりなる鋼管の外周全体に肉盛溶接層を形成する単純な構成とすることができる。これに対し、火炉の水冷壁パネルを本肉盛金属材より構成する場合には、比較的複雑な構成となる。水冷壁パネルの具体例を図1に示す。水冷(壁)パネル1は、火炉の壁面の内側に設けられる部材であり、クロムモリブデン鋼よりなる複数の管状部11と、同じくクロムモリブデン鋼よりなる板状部(フィン)12とを有している。管状部11と板状部12の間は、隅肉溶接13によって結合されており、各管状部11が板状部12を介して相互に連結された状態となっている。そして、水冷壁パネル1の管状部11と板状部12がなす面の一方側、つまり火炉の内側に向く面に、肉盛溶接層14が形成されている。肉盛溶接層14は、水冷壁パネル1の一方面において、管状部11、板状部12、隅肉溶接部13の表面の略全域を被覆するように形成されている。
<肉盛溶接層の成分組成>
次に、上記肉盛金属材に形成される肉盛溶接層の成分組成について説明する。本肉盛溶接層は、以下のような元素を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる。添加元素の種類、成分比および限定理由などは、以下のとおりである。成分比の単位は、質量%である。ここで成分組成を規定する肉盛溶接層は、図2に示すように、母材Sの表面より上の部分である余盛部W1と、下の部分である溶け込み部W2を合わせた肉盛溶接層W全体を指すものとする。肉盛溶接層Wの希釈率(溶込み率)は、肉盛溶接層Wに占める溶込み部W2の割合で規定され、希釈率に応じて肉盛溶接層Wの成分組成は変化する。以下に、肉盛溶接層Wにおいて規定される成分組成を示す。
次に、上記肉盛金属材に形成される肉盛溶接層の成分組成について説明する。本肉盛溶接層は、以下のような元素を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる。添加元素の種類、成分比および限定理由などは、以下のとおりである。成分比の単位は、質量%である。ここで成分組成を規定する肉盛溶接層は、図2に示すように、母材Sの表面より上の部分である余盛部W1と、下の部分である溶け込み部W2を合わせた肉盛溶接層W全体を指すものとする。肉盛溶接層Wの希釈率(溶込み率)は、肉盛溶接層Wに占める溶込み部W2の割合で規定され、希釈率に応じて肉盛溶接層Wの成分組成は変化する。以下に、肉盛溶接層Wにおいて規定される成分組成を示す。
・C≦0.10%
Cは肉盛溶接層の強度を向上させるのに寄与する。しかし、Cを多量に添加しすぎると、Crの炭化物が析出しやすくなる。すると、肉盛溶接層を形成する合金母相中でCrが欠乏し、耐食性の低下(鋭敏化)が起こる。Cの含有量を0.10%以下とすることで、耐食性を高く維持することができる。Cの含有量は、好ましくは、0.06%以下であるとよい。
Cは肉盛溶接層の強度を向上させるのに寄与する。しかし、Cを多量に添加しすぎると、Crの炭化物が析出しやすくなる。すると、肉盛溶接層を形成する合金母相中でCrが欠乏し、耐食性の低下(鋭敏化)が起こる。Cの含有量を0.10%以下とすることで、耐食性を高く維持することができる。Cの含有量は、好ましくは、0.06%以下であるとよい。
・Si≦1.00%
Siは耐酸化性の向上に寄与する。しかし、過剰に添加すると、脆化の原因となり、十分な靱性が得られなくなる。このため、Siの含有量を1.00%以下とする。Siの含有量は、好ましくは、0.6%以下であるとよい。
Siは耐酸化性の向上に寄与する。しかし、過剰に添加すると、脆化の原因となり、十分な靱性が得られなくなる。このため、Siの含有量を1.00%以下とする。Siの含有量は、好ましくは、0.6%以下であるとよい。
・Mn≦2.00%
Mnはオーステナイト生成元素であり、オーステナイト組織の安定化に寄与する。しかし、肉盛溶接層においてオーステナイトの割合が高くなりすぎると、高温割れが生じやすくなる。このため、オーステナイト組織の割合を抑制し、高温割れの抑制に効果を有するフェライト量を確保する観点から、Mnの含有量は、Mn≦2.00%とする。Mnの含有量は、好ましくは、1.8%以下であるとよい。
Mnはオーステナイト生成元素であり、オーステナイト組織の安定化に寄与する。しかし、肉盛溶接層においてオーステナイトの割合が高くなりすぎると、高温割れが生じやすくなる。このため、オーステナイト組織の割合を抑制し、高温割れの抑制に効果を有するフェライト量を確保する観点から、Mnの含有量は、Mn≦2.00%とする。Mnの含有量は、好ましくは、1.8%以下であるとよい。
・13%≦Ni≦23%
Niは、肉盛溶接層を構成する合金の耐食性および耐熱性を向上させる。しかし、Niはオーステナイト生成元素であり、合金中に占めるオーステナイトの割合が高くなりすぎると、肉盛溶接層において高温割れが生じやすくなる。また、Niは高価な元素である。そこで、高温割れが抑制されると同時に、耐食性および耐熱性の高い肉盛溶接層を低コストで形成する観点から、Niの含有量は13%≦Ni≦23%とされる。Niの含有量は、好ましくは、14%≦Ni≦21%であるとよい。
Niは、肉盛溶接層を構成する合金の耐食性および耐熱性を向上させる。しかし、Niはオーステナイト生成元素であり、合金中に占めるオーステナイトの割合が高くなりすぎると、肉盛溶接層において高温割れが生じやすくなる。また、Niは高価な元素である。そこで、高温割れが抑制されると同時に、耐食性および耐熱性の高い肉盛溶接層を低コストで形成する観点から、Niの含有量は13%≦Ni≦23%とされる。Niの含有量は、好ましくは、14%≦Ni≦21%であるとよい。
・22%≦Cr≦35%
Crは、多量に含有されるほど、肉盛溶接層を構成する合金の耐食性および耐熱性を向上させる。しかし、Crを過剰に含有すると、肉盛溶接層の耐食性の低下が起こる。これらの観点から、Crの含有量は22%≦Cr≦35%とされる。Crの含有量は、好ましくは、23%≦Cr≦32%であるとよい。
Crは、多量に含有されるほど、肉盛溶接層を構成する合金の耐食性および耐熱性を向上させる。しかし、Crを過剰に含有すると、肉盛溶接層の耐食性の低下が起こる。これらの観点から、Crの含有量は22%≦Cr≦35%とされる。Crの含有量は、好ましくは、23%≦Cr≦32%であるとよい。
・0.2%≦Nb≦0.6%
Nbは炭化物を形成しやすいので、肉盛溶接層を形成する合金に含有されることで、合金母相中のC含有量が低減される。その結果、Cr炭化物の形成が抑制され、Crの欠乏による耐食性の低下(鋭敏化)が抑えられる(上記CおよびCrの項も参照のこと)。しかし、Nbが過剰に含有されると、高温割れ感受性が高くなってしまう。耐食性を高く保ちながら、高温割れ感受性を抑制する観点から、Nbの含有量は、0.2%≦Nb≦0.6%とされる。Nbの含有量は、好ましくは、0.3%≦Nb≦0.5%であるとよい。
Nbは炭化物を形成しやすいので、肉盛溶接層を形成する合金に含有されることで、合金母相中のC含有量が低減される。その結果、Cr炭化物の形成が抑制され、Crの欠乏による耐食性の低下(鋭敏化)が抑えられる(上記CおよびCrの項も参照のこと)。しかし、Nbが過剰に含有されると、高温割れ感受性が高くなってしまう。耐食性を高く保ちながら、高温割れ感受性を抑制する観点から、Nbの含有量は、0.2%≦Nb≦0.6%とされる。Nbの含有量は、好ましくは、0.3%≦Nb≦0.5%であるとよい。
・0.02%≦Mo≦0.21%
Moは、肉盛溶接層の耐食性を向上させる効果を有する。ただし、Moが過剰に含有されても、耐食性向上の効果に変化がなくなる。そこで、Moの含有量は、0.02%≦Mo≦0.21%とされる。
Moは、肉盛溶接層の耐食性を向上させる効果を有する。ただし、Moが過剰に含有されても、耐食性向上の効果に変化がなくなる。そこで、Moの含有量は、0.02%≦Mo≦0.21%とされる。
・N≦0.1%
Nは、肉盛溶接層を構成する合金に含有されることで、強度向上および耐食性向上の効果を有する。しかし、Nはオーステナイト生成元素であり、肉盛溶接層においてオーステナイトの割合が高くなりすぎると、高温割れが生じやすくなる。高温割れを抑制する観点から、Nの含有量は、N≦0.1%とされる。Nの含有量は、好ましくは、0.08%以下であるとよい。
Nは、肉盛溶接層を構成する合金に含有されることで、強度向上および耐食性向上の効果を有する。しかし、Nはオーステナイト生成元素であり、肉盛溶接層においてオーステナイトの割合が高くなりすぎると、高温割れが生じやすくなる。高温割れを抑制する観点から、Nの含有量は、N≦0.1%とされる。Nの含有量は、好ましくは、0.08%以下であるとよい。
本肉盛金属材における肉盛溶接層は、上記所定量のC、Si、Mn、Ni、Cr、Nb、Mo、Nを含有し、残部がFeと不可避的不純物よりなる。ここで、不可避的不純物としては、P<0.02%、S<0.020%等が想定される。P、Sの含有量は、少ないほど好ましい。
本肉盛金属材における肉盛溶接層は、上記のような成分組成を有する合金よりなることで、高温割れの発生が高度に抑制される。これは、オーステナイト生成元素であるNiの含有量が、特許文献1に示されるようなJIS SUS310S相当の組成と比較して、低く抑えられていること等の効果による。同じくオーステナイト生成元素であるNの含有量が比較的低く抑えられていることも、同様の効果を有している。オーステナイト生成元素の含有量を制限することで、肉盛金属材を構成する合金において、オーステナイトの生成が抑制され、それに伴ってフェライトの析出が促進されることで、高温割れが抑制される。
肉盛溶接層中のフェライト量は、体積比にして、1%以上であることが好ましい。フェライト量を1%以上とすることで、高温割れの抑制を効果的に達成することができる。肉盛溶接層におけるフェライト量は、肉盛溶接の際の条件等の要因にも依存するが、主に肉盛溶接層の成分組成によって定まり、肉盛溶接層が上記で規定したような成分組成を有する場合には、フェライト量は、おおむね1%以上となる。肉盛溶接層中のフェライト量は、5%以上10%以下の範囲にあると、より好ましい。フェライト量を5%以上とすると、高温割れを一層効果的に抑制することができる。一方、フェライト量を10%以下に抑えることで、多量のフェライトが析出して、脆化による割れが起こりやすくなり、耐食性の低下につながる事態を回避することができる。
肉盛溶接層に高温割れが発生すると、肉盛金属材が腐食環境に晒された際に、腐食割れの起点となる可能性があるので、高温割れはできる限り低減することが好ましい。特に、図1に示した水冷壁パネルのように、母材が、対称性が低く、複雑な異形形状をとっている場合には、高温割れが発生しやすい。これは、肉盛溶接層において、大きな拘束応力(残留応力)が発生しやすいからである。拘束応力は、材料収縮の影響や、溶接中に母材の変形防止のために母材を固定していることの影響によって生じるものであり、母材が異形形状をとっているほど、肉盛溶接層に拘束応力が生じやすく、高温割れの発生につながってしまう。図1のような水冷壁パネルにおいては、母材が筒状部11と板状部12を連結した複雑な形状を有し、さらにそれらの接合部に隅肉溶接部13が形成されているうえ、一方面にのみ肉盛溶接層14が形成されるので、肉盛溶接層14において、異方的な拘束応力が大きくなり、高温割れが非常に生じやすい状態となる。また、母材が異形形状をとっていると、溶接条件に不均一性が生じやすく、これも高温割れの要因となる。しかし、肉盛溶接層の成分組成を上記のように規定することで、効果的に高温割れを回避し、肉盛溶接層に覆われた母材において、長期にわたり、高い耐食性を享受することができる。
本肉盛金属材における肉盛溶接層では、上記のようにオーステナイト生成元素の含有量を低く抑えることで高温割れを抑制しているだけでなく、Cの含有量を比較的少なく、Crの含有量を比較的多く設定するとともに、Nbの含有量を上記の範囲に調整することで、高温割れ感受性を抑えながら、鋭敏化を抑制している。これにより、肉盛溶接層において、高い耐食性が確保されている。
上記のような成分組成を有する肉盛溶接層は、次に示すような肉盛溶接用材料を用いてクロムモリブデン鋼よりなる母材に肉盛溶接を行うことで、好適に形成することができる。特に、肉盛溶接層の希釈率を10%以上40%以下とすることで、次に示す肉盛溶接用材料を用い、母材成分による希釈を経て、上記のような成分組成を有する肉盛溶接層をとりわけ好適に形成することができる。なお、肉盛溶接層Wの希釈率は、上記でも説明したとおり、図2に示す余盛部W1の断面積Aおよび溶け込み部W2の断面積Bを用いて、B/(A+B)と表される。肉盛溶接層の希釈率は、肉盛溶接を行う際の条件によってある程度制御することができ、例えばプラズマ粉末溶接(PTA溶接)を用いる場合に、プラズマガスの出力を調整することで、肉盛溶接層の希釈率を制御することができる。
<肉盛溶接用材料>
次に、上記のような肉盛溶接層を形成するのに好適な肉盛溶接用材料の成分組成の一実施形態について説明する。本肉盛溶接用材料は、以下のような元素を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる。成分比の単位は、質量%である。
次に、上記のような肉盛溶接層を形成するのに好適な肉盛溶接用材料の成分組成の一実施形態について説明する。本肉盛溶接用材料は、以下のような元素を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる。成分比の単位は、質量%である。
・C≦0.05%
・Si≦1.00%
・Mn≦2.00%
・19%≦Ni≦25%
・34%≦Cr≦36%
・0.4%≦Nb≦0.6%
・0.02%≦Mo≦0.21%
・N≦0.15%
・Si≦1.00%
・Mn≦2.00%
・19%≦Ni≦25%
・34%≦Cr≦36%
・0.4%≦Nb≦0.6%
・0.02%≦Mo≦0.21%
・N≦0.15%
この肉盛溶接用材料の成分組成(以後、組成1と称する場合がある)を、上記肉盛溶接層の成分組成(以後、組成2と称する場合がある)と比べると、Si、Mn、Moの含有量は同じ範囲に存在する。しかし、N、Cr、Nb、Nの含有量は、いずれも、肉盛溶接用材料において、肉盛溶接層の場合(13%≦Ni≦23%、22%≦Cr≦35%、0.2%≦Nb≦0.6%、N≦0.1%)よりも大きく設定されている。Cの含有量については、肉盛溶接用材料において、肉盛溶接層の場合(C≦0.10%)よりも小さく設定されている。
上記4つの元素の含有量が、溶接前の肉盛溶接用材料において、溶接後の肉盛溶接層におけるよりも大きい領域に設定されているのは、母材であるクロムモリブデン鋼の成分による希釈を考慮したためである。つまり、上記で組成1を規定したような肉盛溶接用材料を用いて、JIS STB340やSTBA22等のクロムモリブデン鋼よりなる母材に肉盛溶接を行った際に、母材成分による希釈によってNi、Cr、Nb、Nの含有率が低下する。そして、希釈後に得られる組成として、高温割れを効果的に抑制することができるような組成を有する肉盛溶接層を得ることができる。ここで、肉盛溶接層の希釈率が10〜40%の範囲となるようにすれば、肉盛溶接層において、上記で規定した組成2を達成しやすい。
本肉盛溶接用材料は、体積比にして、15%以上35%以下のフェライト量を有していることが好ましい。上記で説明したように、肉盛溶接層にフェライトが適度に含有されることで、高温割れの抑制と耐食性の確保を両立することができる。肉盛溶接用材料を用いて溶接を行う際に、希釈によってフェライト量が減少するので、溶接前の肉盛溶接用材料において、フェライト量を15%以上35%以下としておいた状態で、溶接を行うと、形成した肉盛溶接層において、高温割れの抑制に有効な1%以上のフェライト量、さらには高温割れの抑制と耐食性の確保の両立に特に有効な5%以上10%以下のフェライト量が得られやすい。
本肉盛溶接用材料は、任意の形状をとることができる。各種の溶接方法に適用できるように、粉末状、ソリッドワイヤ状、コアードワイヤ状、帯状等、種々の形状に形成すればよい。特に、粉末状に形成しておけば、次に述べるように、希釈率を制御しやすい等の利点を有するPTA溶接において、好適に用いることができる。
<肉盛溶接の方法>
最後に、上記実施形態にかかる肉盛溶接用材料を用いて肉盛溶接を行う方法について簡単に説明する。
最後に、上記実施形態にかかる肉盛溶接用材料を用いて肉盛溶接を行う方法について簡単に説明する。
上記肉盛溶接用材料を用いた肉盛溶接は、PTA溶接、MIG溶接、TIG溶接等、任意の溶接法を用いて行えばよいが、特に、PTA溶接を用いて行うことが好ましい。PTA溶接は、粉末状の溶接用材料をプラズマアーク中に投入し、プラズマ熱によって溶融させて母材上に溶着させる手法である。プラズマアークの出力を調整することで、肉盛溶接層における希釈率を容易かつ自在に制御することができ、希釈率を低く抑えることも可能である。既に説明したように、上記成分組成1を有する肉盛溶接用材料を用いて、希釈率を10〜40%の範囲に調整するようにクロムモリブデン鋼よりなる母材に肉盛溶接を行えば、希釈を経て、上記成分組成2を有する肉盛溶接層を得やすくなる。
また、PTA溶接においては、薄い均質な肉盛溶接層を形成しやすいので、図1の水冷壁パネルのような異形形状を有する母材の表面にも、均一性の高い肉盛溶接層を形成することができる。これにより、肉盛溶接層の不均一性に起因する高温割れの発生を抑制することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明する。
(試料の作製)
成分金属を表1に示す組成比で溶融させ、実施例1〜4および比較例1,2にかかる肉盛溶接用材料を作製した。そして、STBA22(成分組成を表1の最下欄に表示)を母材とし、上記で得た各肉盛溶接用材料を用いて、PTA溶接によって肉盛溶接を行い、肉盛溶接層を得た。この際、プラズマガスの出力を調節することで、希釈率の異なる複数の肉盛溶接層を得た。
成分金属を表1に示す組成比で溶融させ、実施例1〜4および比較例1,2にかかる肉盛溶接用材料を作製した。そして、STBA22(成分組成を表1の最下欄に表示)を母材とし、上記で得た各肉盛溶接用材料を用いて、PTA溶接によって肉盛溶接を行い、肉盛溶接層を得た。この際、プラズマガスの出力を調節することで、希釈率の異なる複数の肉盛溶接層を得た。
(肉盛溶接層の分析)
上記で得られた各肉盛溶接層について、電子線マイクロアナライザ(EPMA)を用いて、成分組成の分析を行った。また、肉盛溶接層の断面に対して走査型電子顕微鏡(SEM)測定を行い、得られた画像から、肉盛溶接層の希釈率を図2に示したように見積もるとともに、フェライト組織の面積率から、フェライト量を見積もった。
上記で得られた各肉盛溶接層について、電子線マイクロアナライザ(EPMA)を用いて、成分組成の分析を行った。また、肉盛溶接層の断面に対して走査型電子顕微鏡(SEM)測定を行い、得られた画像から、肉盛溶接層の希釈率を図2に示したように見積もるとともに、フェライト組織の面積率から、フェライト量を見積もった。
(結果と考察)
下記の表1に、肉盛溶接を行う前の肉盛溶接用材料と、それを用いて得た肉盛溶接層の成分組成と希釈率、フェライト量を示す。ここでは、肉盛溶接を行う前の肉盛溶接用材料についての成分組成とフェライト量を、希釈率を0%の欄に太字で表示している。さらに、図3に、各実施例および比較例について、肉盛溶接層の希釈率とフェライト量の関係を図示する。
下記の表1に、肉盛溶接を行う前の肉盛溶接用材料と、それを用いて得た肉盛溶接層の成分組成と希釈率、フェライト量を示す。ここでは、肉盛溶接を行う前の肉盛溶接用材料についての成分組成とフェライト量を、希釈率を0%の欄に太字で表示している。さらに、図3に、各実施例および比較例について、肉盛溶接層の希釈率とフェライト量の関係を図示する。
比較例1の肉盛溶接用材料は、特許文献1でSUS310S相当の肉盛溶接層を形成するための材料として開示している範囲の成分組成を有しており、実際に、表1に示した実験結果においても、肉盛溶接を経て、SUS310S相当の組成を有する肉盛溶接層が得られている。特に、希釈率が10%の場合に、特許文献1で好ましいとして開示されている範囲の成分組成が得られている。これら比較例1にかかる肉盛溶接用材料を用いて形成した肉盛溶接層においては、フェライト量が0.5%と、非常に小さい値となっている。これは、上記のように、SUS310Sが完全オーステナイト組織を取ることと対応している。フェライト量がこのように小さいと、肉盛溶接層の高温割れが起こりやすくなってしまう。
比較例2の肉盛溶接用材料は、肉盛溶接を行う前の状態(希釈率0%)において、本発明の実施形態にかかる肉盛溶接層、つまり肉盛溶接を行って希釈を受けた後の状態に対して規定している範囲の成分組成(組成2)を有している。フェライト量も10%を超える大きな値となっている。しかし、肉盛溶接を行うことで、母材からの希釈によって、成分組成が変化している。そして、フェライト量が顕著に減少している。
これらに対し、実施例1〜4の肉盛溶接用材料は、肉盛溶接を行う前の肉盛溶接用材料として本発明の実施形態で規定している範囲の成分組成(組成1)を有している。そして、これらを用いて肉盛溶接層を形成した場合に、各希釈率において、肉盛溶接を経て形成される肉盛溶接層について本発明の実施形態で規定している範囲の成分組成(組成2)が得られている。そして、図3に明らかに示されるように、比較例1,2場合と比べて、フェライト量の値が大きくなっている。これにより、肉盛溶接層の高温割れを抑制することができる。
実施例1〜4の成分組成は、主にNiの含有量が相互に異なっており、図3に示されるように、肉盛溶接用材料中のNiの含有量が少ない実施例1→多い実施例4の順に、肉盛溶接層において、フェライト量の値が大きくなっている。特に、実施例1においては、実施例2〜4に比べて、顕著に大きいフェライト量が得られている。これには、実施例1の肉盛溶接用材料において、実施例2〜4に比べて、Niの含有量がかなり少ないことに加え、Crの含有量が多く、Nの含有量が少なくなっていることも寄与していると考えられる。
図3によると、実施例1〜4および比較例2のいずれにおいても、フェライト量は希釈率が高くなるほど比例的に小さくなっており、希釈率を制御することで、所望のフェライト量を精度よく達成できることが分かる。いずれの実施例においても、1%以上のフェライト量が達成されており、高温割れの抑制に効果を発揮する。フェライト量が少なすぎると、高温割れが起こりやすくなるが、多すぎても脆化が起こりやすくなるので、図3中に境界を示したように、肉盛溶接層中のフェライト量が5〜10%の範囲に入っていることがさらに好ましい。実施例1〜4のいずれの肉盛溶接用材料を用いた場合でも、希釈率を10〜40%の範囲内で適切に選択することで、この範囲のフェライト量を有する肉盛溶接層を得ることができる。
以上、本発明の実施形態および実施例について説明した。本発明は、これらの実施形態および実施例に特に限定されることなく、種々の改変を行うことが可能である。
1 水冷壁パネル(肉盛金属材)
11 管状部
12 板状部
13 隅肉溶接部
14 肉盛溶接層
S 母材
W 肉盛溶接層
W1 余盛部
W2 溶け込み部
11 管状部
12 板状部
13 隅肉溶接部
14 肉盛溶接層
S 母材
W 肉盛溶接層
W1 余盛部
W2 溶け込み部
Claims (7)
- 質量%で、
C≦0.05%、
Si≦1.00%、
Mn≦2.00%、
19%≦Ni≦25%、
34%≦Cr≦36%、
0.4%≦Nb≦0.6%、
0.02%≦Mo≦0.21%、および
N≦0.15%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする肉盛溶接用材料。 - フェライト量が、体積割合で15%以上35%以下であることを特徴とする請求項1に記載の肉盛溶接用材料。
- 粉末状であることを特徴とする請求項1または2に記載の肉盛溶接用材料。
- クロムモリブデン鋼よりなる母材と、前記母材の表面に肉盛溶接によって形成された肉盛溶接層と、を有し、
前記肉盛溶接層は、質量%で、
C≦0.10%、
Si≦1.00%、
Mn≦2.00%、
13%≦Ni≦23%、
22%≦Cr≦35%、
0.2%≦Nb≦0.6%、
0.02%≦Mo≦0.21%、および
N≦0.1%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする肉盛金属材。 - 前記肉盛溶接層は、体積割合で1%以上のフェライト量を有することを特徴とする請求項4に記載の肉盛金属材。
- 前記肉盛溶接層の希釈率は、10%以上40%以下の範囲にあることを特徴とする請求項4または5に記載の肉盛金属材。
- 前記肉盛金属材は、火炉用水冷パネルを構成し、
前記火炉用水冷パネルにおいて、前記母材は、複数の管状部と、前記複数の管状部を相互に連結する板状部とからなり、
前記肉盛溶接層は、前記管状部と前記板状部がなす面の一方側に形成されていることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の肉盛金属材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015030434A JP2016150376A (ja) | 2015-02-19 | 2015-02-19 | 肉盛溶接用材料および肉盛金属材 |
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JP (1) | JP2016150376A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018066303A1 (ja) * | 2016-10-03 | 2018-04-12 | 株式会社日立製作所 | Cr基二相合金製造物およびその製造方法 |
JP2018197390A (ja) * | 2017-05-24 | 2018-12-13 | トーカロ株式会社 | 溶融金属メッキ浴用部材 |
JP2019158167A (ja) * | 2018-03-07 | 2019-09-19 | Jfeエンジニアリング株式会社 | ボイラの放射伝熱面の防食方法及びボイラ |
JP7163009B2 (ja) | 2017-06-26 | 2022-10-31 | 三菱重工業株式会社 | 高温摺動部材および蒸気タービン |
-
2015
- 2015-02-19 JP JP2015030434A patent/JP2016150376A/ja active Pending
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