JP2016150367A - ダイカスト鋳造用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い生産性で鋳造製品を製造することのできるダイカスト鋳造用金型の提供。【解決手段】ダイカスト鋳造用金型(10、20)は、固定型(1、21)と、可動型(2、22)と、キャビティ(10c)の上側壁面を構成し、可動型(2、22)の移動方向に、固定型(1、21)及び可動型(2、22)に対して相対的に移動可能な可動バリア(3、23)と、を備る。可動バリア(3、23)は、キャビティ(10c)と、固定型(1、21)又は可動型(2、22)に設けられるガス抜き孔(1c)と、を連通させる減圧経路(3a)を有する。ガス抜き孔(1c)は、減圧装置(1g)に接続されている。可動バリア(3、23)は、キャビティ(10c)内の圧力が減じるにつれて、減圧装置(1g)側に移動し、減圧経路(3a)をキャビティ(10c)から遮断させる。【選択図】図1

Description

本発明は、ダイカスト鋳造用金型に関する。
キャビティと、このキャビティから延びるオーバーフローランナーとを有する減圧鋳造用金型がある。例えば、特許文献1では、複数のオーバーフローランナーと、これらのオーバーフローランナーに接続する真空バルブ等とを含むダイカスト鋳造用金型が開示されている。このようなダイカスト鋳造用金型では、キャビティ側面の複数の箇所から、キャビティ内のガスを排出することができる。
特開2013−173163号公報
ところで、特許文献1で開示されるダイカスト鋳造用金型を用いて、ダイカスト鋳造を行うことによって、成形体を製造することができる。このような成形体は、オーバーフローランナーに残存した溶湯が凝固して形成されるオーバーフローランナー部を有する。成形体からオーバーフローランナー部を切断する等して、鋳造製品を得ることができる。また、成形体から切断されたオーバーフローランナー部は、再び溶解されて、溶湯として利用される。特許文献1で開示されるダイカスト鋳造用金型を用いたダイカスト鋳造方法では、生産性を改善する余地が有った。
本発明は、高い生産性で鋳造製品を製造することができるダイカスト鋳造用金型を提供する。
本発明にかかるダイカスト鋳造用金型は、
キャビティを有するダイカスト鋳造用金型であって、
固定型と、
移動可能に支持されており、前記固定型に押し付けることによって、前記キャビティを形成する可動型と、
前記キャビティの上側壁面を構成し、前記可動型の移動方向に、前記固定型及び前記可動型に対して相対的に移動可能な可動バリアと、を備え、
前記可動バリアは、前記キャビティと、前記固定型又は前記可動型に設けられるガス抜き孔と、を連通させる減圧経路を有し、
前記ガス抜き孔は、減圧装置に接続されており、
前記可動バリアは、前記キャビティ内の圧力が減じるにつれて、前記減圧装置側に移動し、前記減圧経路を前記キャビティから遮断させる。
このような構成によれば、オーバーフローランナー部を形成させることなく、成形体を鋳造することができる。したがって、鋳造製品を高い生産性で製造することができる。
本発明によれば、高い生産性で鋳造製品を製造することができるダイカスト鋳造用金型を提供することができる。
実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を示す断面図である。 実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を示す断面図である。 実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。 実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。 実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。 実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。 実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。 実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。 実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。
実施の形態1.
図1及び図2を参照して、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型について説明する。図1及び図2は、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を示す断面図である。
図1に示すように、ダイカスト鋳造用金型10は、固定型1と、可動型2とを含む。
固定型1は、固定側キャビティ1aと、バリア保持用孔1bと、ガス抜き孔1cと、射出口1dと、固定側ランナー1eとを有する。固定型1は、所定の位置に固定されている。バリア保持用孔1bとガス抜き孔1cとは、固定側キャビティ1aの上側に配置されており、互いに連通している。バリア保持用孔1bは、ガス抜き孔1cよりも小さな断面積を有する。ガス抜き孔1cは、減圧装置1gに接続されており、ガスをダイカスト鋳造用金型10の外方へ導いて、キャビティ10c内のガスの圧力を減じる。減圧装置1gは、例えば、真空タンク(図示略)と、真空ポンプ(図示略)とを含み、この順に、ガス抜き孔1cからガス管(図示略)を介して互いに接続される。
図1及び図2に示すように、可動型2は、可動側キャビティ2aと、可動バリア摺動孔2bと、圧力調整孔2cと、分流子2dと、可動側ランナー2eとを有する。可動型2は、固定型1に押し付けることができるように移動可能に支持されている。具体的には、可動型2は固定型1に、可動側キャビティ2aの外縁と固定側キャビティ1aとの外縁が合わさるように、押し付けられる。このようにして、可動型2を固定型1に押し付けると、ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10cが形成される。可動バリア摺動孔2bと圧力調整孔2cとは、可動側キャビティ2aの上側に配置されており、互いに連通している。可動バリア摺動孔2bは、圧力調整孔2cよりも小さな断面積を有する。圧力調整孔2cは、ガスをダイカスト鋳造用金型10の外方から可動バリア摺動孔2bへ導いたり、ガスを可動バリア摺動孔2bからダイカスト鋳造用金型10の外方へ導いたりして、可動バリア摺動孔2b内の圧力を調整する。これによって、可動バリア3をスムーズに摺動させる。
可動バリア3は、ダイカスト鋳造における溶湯圧力に耐えることができる機械的強度、及び、溶湯の熱に耐えることのできる耐熱性を少なくとも有する材料からなる。可動バリア3は、キャビティ10cの上側壁面を構成する。可動バリア3の厚みは、ダイカスト鋳造品の厚み、すなわち、キャビティ10cの厚みよりも大きい。
可動バリア3の一端は、バリア保持用孔1bの深さ方向(ここでは、X方向)に沿って摺動する。具体的には、可動バリア3の一端は、バネ4を介してバリア保持用孔1bの底部と機械的に接続されており、バリア保持用孔1bに保持されている。可動バリア3の他端は、可動バリア摺動孔2bに摺動可能に挿入されている。
可動バリア3は、バネ4の反力、及び、減圧ゲージ圧によって、バリア保持用孔1b及び可動バリア摺動孔2bに沿って摺動する。言い換えると、可動バリア3は、可動型2の移動方向に、固定型1及び可動型2に対して相対的に移動することができる。ここで、減圧ゲージ圧とは、キャビティ10c内のガスが抜かれるときに、キャビティ10cと可動バリア摺動孔2bとにおける圧力の差である。減圧ゲージ圧が、力Fgで可動バリア3を固定型1側に押すとする。力Fgは、固定型1と可動型2との接触面(ここでは、YZ平面)における可動バリア3の面積と、減圧ゲージ圧との積である。バネ4の反力が、力Fgよりも小さくなるように、バネ4のバネ定数は設定される。
可動バリア3は、バリア保持用孔1bとガス抜き孔1cと連通する減圧経路3aを有し、減圧経路3aは、ガス抜き孔1cから固定側キャビティ1aへ向かって貫通する。減圧経路3aにおける固定側キャビティ1a側の開口部は、可動型2と固定型1との接触面(ここでは、YZ平面)における、略水平方向(ここでは、Y方向)に延びる形状である。このような延びる形状として、例えば、長方形、楕円形が挙げられる。
ここで、可動バリア3が可動型2側に所定の距離まで摺動すると、減圧経路3aにおけるダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10c側の開口部はバリア保持用孔1bから固定側キャビティ1a側に移動し、固定側キャビティ1a側から確認される。このような確認がされるとき、減圧経路3aは、ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10cと、バリア保持用孔1bと、ガス抜き孔1cとを連通させる。ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10c内に存在するガスは、減圧経路3a及びバリア保持用孔1bを通過して、ガス抜き孔1cまで到達することができる。
一方、可動バリア3が固定型1側に所定の距離まで摺動すると、減圧経路3aにおけるダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10c側の開口部は、バリア保持用孔1b側にあり、固定側キャビティ1aから確認できない。減圧経路3aは、ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10cと連通せずに遮断されるため、ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10cと、ガス抜き孔1cと連通しない。してたがって、ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10cに存在するガスは、減圧経路3aを通過することができず、ダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10c内に留まる。
(鋳造方法)
次に、図3〜図5を参照して、ダイカスト鋳造用金型10を用いた鋳造方法について説明する。図3〜図5は、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。
本鋳造方法は、ダイカスト鋳造用金型10をダイカストマシン(図示略)に組み付けて行うことができる。ダイカストマシンは、溶湯をダイカスト鋳造用金型10に射出する射出部90と型締部(図示略)とを含む。
射出部90は、スリーブ5と、プランジャチップ6と、ロッド7と含む。スリーブ5は、注湯口5aを外周面上に有する略円筒体である。スリーブ5は、固定型1の射出口1dと連通するように配置される。プランジャチップ6は、スリーブ5及び射出口1dを摺動可能に配置される。プランジャチップ6は、ロッド7を介して、油圧シリンダ等の駆動部(図示略)に接続されている。プランジャチップ6は、駆動部から駆動力を与えられて、スリーブ5及び射出口1dを往復移動する。駆動部は、駆動力を変化させるための装置、例えば、アキュムレータ等を備えてもよい。型締部(図示略)は、可動型2を固定型1に押し付け機構、又は、離間、接近又は密着させるように移動させる機構である。型締部は、例えば、油圧シリンダを用いて駆動するトグル機構である。
まず、溶湯M1をスリーブ5に供給する(溶湯供給工程S1)。具体的には、溶湯M1を保持する炉から、ラドルを用いて溶湯を汲み、この溶湯をラドルから注湯口5aへ注いで、スリーブ5の内側に供給する。溶湯M1は、例えば、純Al又はAl合金などの金属からなる液体である。
続いて、図3及び図4に示すように、溶湯M1をダイカスト鋳造用金型10のキャビティ10cに充填しつつ、キャビティ10c内のガスを排出し、キャビティ10c内の圧力を減じる(充填減圧工程S2)。具体的には、プランジャチップ6を可動型2側に押し込むことで、溶湯M1を射出し、キャビティ10cに充填する。溶湯M1の充填具合に応じて、プランジャチップ6の速度を変更してもよい。
ここで、溶湯M1がキャビティ10cを充填していくにつれて、キャビティ10cに含まれるガスは、減圧経路3aとバリア保持用孔1bとガス抜き孔1cとを通過して、ダイカスト鋳造用金型10の外方へ排出される。これにより、キャビティ10c内の圧力が減じる。
具体的には、可動バリア3はキャビティ10cの上側壁面に相当するため、キャビティ10cに含まれるガスをキャビティ10cの上側壁面全体からダイカスト鋳造用金型10の外方へ排出することができる。
また、上記したように、減圧経路3aは、固定型1と可動型2との接触面における、略水平方向に延びる形状を有するため、減圧経路3aによるガスの排出量は、固定型1と可動型2との接触面(ここでは、YZ平面)上において、溶湯M1の進行方向と交差する方向、例えば、(ここでは、Y方向)において均一である。これにより、キャビティ10cの部位による偏り無く、キャビティ10c内のガスを、ダイカスト鋳造用金型10の外方へ排出することができる。
続いて、図5に示すように、可動バリア3を固定型1側へ移動させ、減圧経路3aをキャビティ10cから遮断し、キャビティ10cの減圧を停止させる(減圧経路遮断工程S3)。具体的には、減圧ゲージ圧が高まり、減圧ゲージ圧による力がバネの反力を上回ると、可動バリア3を固定型1側へ移動させる。言い換えると、可動バリア23は、キャビティ10c内の圧力が減じるにつれて、減圧装置1g側に移動し、減圧経路3aをキャビティ10cから遮断させる。減圧経路3aの開口部がキャビティ10cから遮断されるため、キャビティ10c内の空間は閉空間となる。溶湯M1が圧縮されることによって、溶湯M1内の気泡は圧縮されたり、分散化したりする。これにより、ダイカスト鋳造品を高品質化させる。
続いて、プランジャチップ6を可動型2側に押して、溶湯M1を加圧する(加圧工程S4)。溶湯M1を凝固させて、成形体を形成する。
最後に、可動型2を固定型1から離れる方向に移動させてから、成形体を固定型1から取出す(取出工程S5)。可動バリア3は、バネ4の反力を受けて、元の位置に戻る。さらに、余剰な部分を成形体から取り除くことで、鋳造製品が得られる。余剰な部分は、射出口1d、分流子2d、固定側ランナー1e、及び、可動側ランナー2eに残存した溶湯が凝固して形成したものである。
以上、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型によれば、キャビティ内のガスを、可動バリアからダイカスト鋳造用金型の外方へ排出することができる。可動バリアは、ダイカスト鋳造用金型のキャビティの上側壁面を構成するとともに、バルブとして機能する。そのため、オーバーフローランナー部を形成すること無く、鋳造製品を製造できるので、生産性が向上する。
また、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型によれば、可動バリアによるガスの排出量は、キャビティの部位による差が小さい。そのため、安定した品質を有するダイカスト鋳造品を製造することができる。
実施の形態2.
図6及び図7を用いて、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型について説明する。図6及び図7は、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型は、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型10と同じ構成を有する。同じ構成については説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図6に示すように、ダイカスト鋳造用金型20は、固定型21と、可動型22と、可動バリア23とを含む。
固定型21は、シールプレート8と、シールプレート保持溝1fとを含むことを除いて、固定型1(図1参照)と同じ構成を有する。固定型21は、シールプレート保持溝1fと、シールプレート8とを含む。
シールプレート保持溝1fは、射出口1dと、固定側ランナー1eと、固定側キャビティ1aとを囲むように、固定型21に設けられている。
シールプレート8は、可動バリア3と同様に、ダイカスト鋳造における溶湯圧力に耐えることができる機械的強度、及び、溶湯の熱に耐えることのできる耐熱性を少なくとも有する材料からなる。シールプレート8は、シールプレート保持溝1fに保持されており、シールプレート保持溝1fの深さ方向に沿って摺動する板状体である。具体的には、シールプレート8は、シールプレート保持溝1fに挿し込まれて、バネ9を介してシールプレート保持溝1fの底部と機械的に接続される。シールプレート8は、バネ9の反力を受けて、シールプレート保持溝1fに沿って移動する。
可動型22は、圧力調整孔2cを含まないことと、シールプレート摺動溝2fを含むことを除いて、可動型2(図1参照)と同じ構成を有する。図7に示すように、可動型22はシールプレート摺動溝2fを有し、シールプレート摺動溝2fは、分流子2d(図6参照)と、可動側ランナー2eと、可動側キャビティ2aとを囲むように、可動型22に設けられている。シールプレート8の他端は、シールプレート摺動溝2fに挿し込まれることで、保持される。
可動バリア23は、その厚みの大きさと、固定型側に移動させる際にかかる力とを除いて、可動バリア3(図1参照)と同じ構成を有する。
ここでの可動バリア23の厚みは、バリア保持用孔1bの深さ方向(ここでは、X方向)における可動バリア23の長さである。可動バリア23の厚みは、ダイカスト鋳造品の厚み、すなわち、キャビティ10cの厚みよりも小さくてもよい。可動バリア23の厚みは、可動バリア3の厚みと比較して小さい傾向にある。
また、ダイカストマシンの型締め部、例えば、油圧シリンダを有するトグル機構が、可動バリア23を固定型21側に移動させる。一方、減圧ゲージ圧が、可動バリア3を固定型21側に移動させる。型締め部により可動バリア23にかかる力は、減圧ゲージ圧により可動バリア3にかかる力と大きい傾向にある。したがって、可動バリア23を固定型21側に移動させる際にかかる力は、可動バリア3を固定型1側に移動させる際にかかる力と比較して大きい傾向にある。
(鋳造方法)
次に、図6〜図9を参照して、ダイカスト鋳造用金型20を用いた鋳造方法について説明する。図8及び図9は、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型を用いた鋳造方法の一工程を示す図である。
本鋳造方法は、ダイカスト鋳造用金型20を、ダイカスト鋳造用金型10と同様に、ダイカストマシン(図示略)に組み付けて行うことができる。
まず、溶湯供給工程S1と同様に、溶湯M1をスリーブ5に供給する(溶湯供給工程S21)。ここで、可動型22を固定型21に接近させて、可動型22と固定型21との間を空ける。可動型22と固定型21との距離は、次工程である充填減圧工程S22で、溶湯M1がダイカスト鋳造用金型10の外方へ噴き出ることなく、面加圧による品質向上効果を得ることができればよく、例えば、0.5〜1.5mmである。
続いて、充填減圧工程S2と同様に、溶湯M1をダイカスト鋳造用金型20のキャビティ10cに充填しつつ、キャビティ10c内のガスを排出し、キャビティ10c内の圧力を減じる(充填減圧工程S22)。
続いて、図8に示すように、可動型22を固定型21側に押して、可動バリア23及びシールプレート8を固定型21側へ移動させ、減圧経路3aをキャビティ10cから遮断し、キャビティ10cの減圧を停止させる(減圧経路遮断工程S23)。可動型22を固定型21側に押すことにより、可動バリア23及びシールプレート8が、可動型22から力を受けて、固定型21側に移動する。また、減圧経路3aを遮断するため、溶湯M1は減圧経路3aに挿し込まない。可動バリア23は、キャビティ10c内の圧力が減じるにつれて、減圧装置1g側に移動し、減圧経路3aをキャビティ10cから遮断させる。
続いて、可動型22を引き続いて固定型21側に押し、固定型21と押し付けつつ、プランジャチップ6を可動型22側に押込むことによって、溶湯M1を加圧する(加圧工程S24)。プランジャチップ6による溶湯M1の加圧に加えて、固定型21と可動型22との接触面の略全体、具体的には、固定側キャビティ1aと可動側キャビティ2aとにより、溶湯M1を加圧することができる。溶湯M1を凝固させて、成形体を形成する。
最後に、可動型22を固定型21から離れる方向に移動させてから、成形体を固定型21から取出す(取出工程S5)。可動バリア3及びシールプレート8は、バネ4の反力、及び、バネ9の反力をそれぞれ受けることによって、元の位置に戻る。さらに、余剰な部分を成形体から取り除くことで、鋳造製品が得られる。余剰な部分は、射出口1d、分流子2d、固定側ランナー1e、及び、可動側ランナー2eに残存した溶湯が凝固して形成したものである。
以上、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型20によれば、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型10と同様に、キャビティ内のガスを、可動バリアからダイカスト鋳造用金型の外方へ排出することができる。可動バリアは、ダイカスト鋳造用金型のキャビティの上側壁面を構成するとともに、バルブとして機能する。そのため、オーバーフローランナー部を形成すること無く、鋳造製品を製造できるので、生産性が向上する。また、可動バリアによるガスの排出量は、キャビティの部位による差が小さい。そのため、安定した品質を有するダイカスト鋳造品を製造することができる。
さらに、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型20によれば、溶湯を可動型と固定型との略全面で加圧するため、製品全体を加圧し得て、ダイカスト鋳造品の品質を向上させる。
また、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型20によれば、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型10と比較して、厚みの薄い可動バリアを使用し得る。
また、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型によれば、ダイカストマシンの型締め部を用いて、可動バリアを固定型側に押す。可動バリアを押す力は、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型10のそれと比較して、大きい。したがって、実施の形態2にかかるダイカスト鋳造用金型では、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型10と比較して、高いバネ定数を有するバネを使用することができる。そのため、高い信頼性で可動バリアを反復動作させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、ラドルを用いて、溶湯を注湯口から供給したが、多種多様な供給方法を用いて、溶湯をスリーブに供給してもよい。例えば、ポンプや真空吸引を利用して、溶湯をスリーブに供給してもよい。
また、可動バリア3に関する固定型1と可動型2の構成を入れ替えてもよい。具体的には、実施の形態1にかかるダイカスト鋳造用金型10では、固定型1がバリア保持用孔1b、ガス抜き孔1cを含みつつ可動バリア3がバリア保持用孔1bに保持されているが、可動型2がバリア保持用孔1b及びガス抜き孔1cを含んでもよく、可動型2に含まれるバリア保持用孔1bに可動バリア3が保持されていてもよい。
10、20 ダイカスト鋳造用金型 10c キャビティ
1、21 固定型
1c ガス抜き孔 1g 減圧装置
2、22 可動型
3、23 可動バリア 3a 減圧経路

Claims (1)

  1. キャビティを有するダイカスト鋳造用金型であって、
    固定型と、
    移動可能に支持されており、前記固定型に押し付けることによって、前記キャビティを形成する可動型と、
    前記キャビティの上側壁面を構成し、前記可動型の移動方向に、前記固定型及び前記可動型に対して相対的に移動可能な可動バリアと、を備え、
    前記可動バリアは、前記キャビティと、前記固定型又は前記可動型に設けられるガス抜き孔と、を連通させる減圧経路を有し、
    前記ガス抜き孔は、減圧装置に接続されており、
    前記可動バリアは、前記キャビティ内の圧力が減じるにつれて、前記減圧装置側に移動し、前記減圧経路を前記キャビティから遮断させる
    ダイカスト鋳造用金型。
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