JP2016149328A - リチウム二次電池用負極活物質、リチウム二次電池用負極、及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用負極活物質、リチウム二次電池用負極、及びリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】グラファイトに比べて体積当たりのエネルギー密度が高く、充放電サイクル性能に優れる非水電解質二次電池用負極活物質を提供する。【解決手段】組成式Li1+xMyV1−x−yO2(0≦x≦0.3)で表され、前記Mは、実質的に、Mnと、Ni及び/又はMgと、からなり、My=(M1aMnb)y(M1はNi及び/又はMg)のとき、y≦0.5であり、|a−b|≦0.08である、リチウムバナジウム酸化物を含有する非水電解質電池用負極活物質。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池用負極活物質、その負極活物質を用いるリチウム二次電池用電極、及びその電極を有するリチウム二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池、特にリチウム二次電池は、ノートパソコンや携帯電話などのモバイル機器の電源として用いられてきたが、近年、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)などの自動車用電源としても用いられている。従来の非水電解質二次電池には、負極活物質として主に黒鉛が用いられてきた。黒鉛の理論容量は372mAh/gである。黒鉛の真密度は約2.2g/ccである。従って、体積当たりの理論容量は約800mAh/ccである。
黒鉛よりも体積当たりの理論容量が高い負極活物質として、リチウムバナジウム酸化物が検討されている。LiVOが一電子反応によりLiVOまで還元される反応から計算される理論放電容量は298mAh/gである。LiVOの真密度は約4.3g/ccである。従って、体積当たりの理論容量は約1300mAh/ccである。
特許文献1には、Li1.10.9、Li1.20.8及びLi1.30.7が具体的に記載されている。
特許文献2には、Li1.10.89Ti0.01、Li1.10.87Ti0.03及びLi1.10.85Ti0.05が具体的に記載されている。
特許文献3には、Li1.10.9を製造するにあたって、「リチウム化合物を2段階の焼成工程ごとに分けて添加することにより、最初の焼成工程で全てのリチウム化合物を配合するよりも放電効率特性とサイクル寿命特性に優れたリチウムバナジウム酸化物が得られる」(段落0087)と記載されている。また、この製造方法を用いて、Li1.1Mg0.030.87、Li1.1Zr0.030.87、Li1.1Ti0.030.87、Li1.1Mg0.090.81、Li1.1Zr0.090.81及びLi1.1Ti0.090.81を得たことが記載されている。
非特許文献1には、Li1.0750.925−x(M=Cr又はFe、0≦x≦0.025)の負極挙動を検討したことが記載されている。
特開2008−262890号公報 特開2006−128115号公報 特開2009−032689号公報
Won-Tae Kim, Yeon Uk Jeong, Hyun Chul Choi, Yong Joong Lee, Young Jun Kim, Jun Ho Song; J. Power Sources, Volume 221, Page 366-371, 2013.
しかしながら、従来のリチウムバナジウム酸化物は、上記の技術を採用してもなお、非水電解質電池の負極活物質として用いた場合の充放電サイクル性能が充分ではなかった。
本発明の構成及び作用効果について、技術思想を交えて説明する。但し、作用機構については推定を含んでおり、その正否は、本発明を制限するものではない。
本発明の一実施態様は、組成式Li1+x1−x−y(0≦x≦0.3)で表され、前記Mは、実質的に、Mnと、Ni及び/又はMgと、からなり、M=(M1Mn(M1はNi及び/又はMg)のとき、y≦0.5であり、|a−b|≦0.08である、リチウムバナジウム酸化物を含有する非水電解質電池用負極活物質である。
前記Mは、本発明の効果を損なわない範囲で他の元素が含まれていてもよく、そのようなものも本発明の技術的範囲に属する。前記他の元素としては、Li,Mn,Ni,Mg,V以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属又はBが挙げられる。前記M中に占める前記他の元素の割合は20モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましく、5モル%以下がさらに好ましい。
前記|a−b|の値は、|a−b|≦0.08であることにより、4価のMnと2価のNi及び/又はMgとの電荷補償効果により、充放電を行う前の負極活物質であるリチウムバナジウム酸化物におけるVの価数を3価に維持することが容易となる。前記|a−b|の値は、|a−b|≦0.05が好ましく、|a−b|≦0.03がより好ましく、|a−b|≦0.02がさらに好ましく、|a−b|≦0.01が最も好ましい。
理論的考察から導かれる通り、LiVOが電気化学的にLiVOまで還元される反応過程で、Vの価数は3価から2価まで変化する。ここで、LiVOに対して置換元素Mを適用したLiM1−yにおいて、M1−yの部分の価数は全体で3価でなければならないから、Mが存在することによってLiM1−yにおけるVの価数が低下すれば、LiM1−yが電気化学的にVの価数が2価になるまで還元される反応に基づくVのモル数あたりの理論容量は確実に低下する。
そこで、本発明者は、LiM1−yにおいて、Vが3価となりうる置換元素Mを探求した。
リチウムイオン二次電池の正極活物質として周知のLiCoOが含有するCoは、3価となりうる元素である。しかしながら、リチウムイオン二次電池の正極活物質についての技術常識は、本発明の技術分野にはまるで適用できない。その理由は次の通りである。3価となりうる元素をMeで表すとき、LiMeOが正極活物質として用いられる場合、まず、充電、即ちLiが脱離する反応に伴ってMeが最大4価まで酸化され、次いで放電に伴ってMeが可逆的に最小3価まで還元される。従って、LiMeOが正極活物質として用いられる場合、Meは3価よりもさらに還元されることを想定する必要がない。これに対して、LiMeOが負極活物質として用いられる場合、まず、充電、即ちLiが挿入する反応に伴ってMeが2価まで還元され、次いで放電に伴ってMeが可逆的に最大3価まで酸化されなければならない。ところが、MeがCoの場合、LiCoOを還元すると金属Coが生成するため、Coを可逆的に3価まで酸化できない。従って、本発明者は、LiM1−yにおける置換元素Mとして、Coは好ましくないと考えた。同様のことがMeがFeやCrである場合についてもいえる。
本発明者は、LiM1−yにおける置換元素Mとして、4価となりうるMnと、2価となりうるNi及び/又はMgとを併用したところ、充放電サイクル性能が顕著に向上するだけではなく、放電容量についても顕著に向上するという実に予期しない効果が奏されることを見出した。
本発明によれば、充放電サイクル性能に優れる非水電解質二次電池とすることのできる非水電解質二次電池用負極活物質を提供できる。また、充放電サイクル性能に優れる非水電解質二次電池とすることのできる非水電解質二次電池用負極を提供できる。また、充放電サイクル性能に優れる非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明に係るリチウム二次電池の一実施形態を示す外観斜視図 本発明に係るリチウム二次電池を複数個集合した蓄電装置を示す概略図
本発明の一実施態様に係るリチウムバナジウム酸化物は、実施例として詳述するように、各構成元素を含む原料を所定の比率で混合して焼成することで得ることができる。
前記技術思想から理解されるように、リチウムバナジウム酸化物が含有するMnの価数が+4であり、Ni及び/又はMgの価数が+2であることが重要である。従って、製造に用いる原料についても、Mnの価数が+4であり、Ni及び/又はMgの価数が+2である化合物を用いることが好ましい。例えば、Ni(OH)、Mg(OH)、MnO等を用いてもよい。なかでも、4価のMnと、2価のNi及び/又はMgとが、一粒子中に均一に分布している原料を用いることが好ましい。この観点から、NiMnO、MgMnO、Ni0.5Mg0.5MnO等のように、4価のMnと、2価のNi及び又はMgとを共に含む化合物を用いることが好ましい。さらに、これらの原料を作製する工程にて共沈法を経由して作製することにより、4価のMnと、2価のNi及び/又はMgとが、より均一に分布している原料を得ることができるため、好ましい。
焼成雰囲気は、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下が好ましい。焼成温度は、800℃以上とすることで、結晶化を充分に進行させることができるため、好ましい。
本発明の一実施態様に係るリチウムバナジウム酸化物は、空間群R3−mに帰属される結晶相を含んでいる。なお、「R−3m」は、本来「R3m」の3の上にバー”−”を付して表記される。なお、目的物であるリチウムバナジウム酸化物の他に、LiVやLiVOが含まれていてもよい。
(正極活物質)
正極活物質は、限定されない。例えば、LiMO(Mは少なくとも一種の遷移金属を表す)で表される複合酸化物(LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、LiNiCo(1−y)、LiNiMnCo(1−y−z)、LiNiMn(2−y)等)、LiMe(XO(Meは少なくとも一種の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、Vを表す)で表されるポリアニオン化合物(LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、Li(PO、LiMnSiO、LiCoPOF等)が挙げられる。これらの化合物中の元素又はポリアニオンは、他の元素又はアニオン種で一部が置換されていてもよい。正極活物質としては、さらに、ジスルフィド、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラスチレン、ポリアセチレン、ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、擬グラファイト構造炭素質材料等も挙げられる。正極活物質においては、これら化合物の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(正極・負極)
正極活物質、及び負極活物質は正極及び負極の主要成分であるが、前記正極及び負極には、前記主要構成成分の他に、導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等が、他の構成成分として含有されてもよい。
導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば限定されないが、通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛,鱗片状黒鉛,土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属(銅,ニッケル,アルミニウム,銀,金等)粉、金属繊維、導電性セラミックス材料等の導電性材料を1種またはそれらの混合物として含ませることができる。
これらの中で、導電剤としては、電子伝導性及び塗工性の観点よりアセチレンブラックが好ましい。導電剤の添加量は、正極または負極の総質量に対して0.1質量%〜50質量%が好ましく、特に0.5質量%〜30質量%が好ましい。特にアセチレンブラックを0.1〜0.5μmの超微粒子に粉砕して用いると必要炭素量を削減できるため好ましい。正極活物質に導電剤を十分に混合するために、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミル等の粉体混合機を乾式、あるいは湿式で用いることが可能である。
前記結着剤としては、通常、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリフッ化ビニリデン(PVDF),ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM),スルホン化EPDM,スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポリマーを1種または2種以上の混合物として用いることができる。結着剤の添加量は、正極または負極の総質量に対して1〜50質量%が好ましく、特に2〜30質量%が好ましい。
フィラーとしては、電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば限定されない。通常、ポリプロピレン,ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、無定形シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス、炭素等が用いられる。フィラーの添加量は、正極または負極の総質量に対して添加量は30質量%以下が好ましい。
正極及び負極は、主要成分である活物質、及びその他の材料を混練して正極合材及び負極合材とし、N−メチルピロリドン,トルエン等の有機溶媒又は水に混合させた後、得られた混合液を集電体の上に塗布し、または圧着して50℃〜250℃程度の温度で、2時間程度加熱処理することにより好適に作製される。前記塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコータ等の手段を用いて任意の厚さ及び任意の形状に塗布することが好ましいが、これらに限定されるものではない。
集電体としては、Al箔、Cu箔等の集電箔を用いることができる。正極の集電箔としてはAl箔が好ましい。負極の充電下限電位を0.35V(0.3V)以上にする場合は、負極の集電体にAlを使用することが可能である。集電箔の厚みは10〜30μmが好ましい。また、合材層の厚みはプレス後において、40〜200μm(集電箔厚みを除く)が好ましい。
(非水電解質)
本発明に係る非水電解質二次電池に用いる非水電解質は、限定されず、一般にリチウム電池等への使用が提案されているものが使用可能である。非水電解質に用いる非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
非水電解質に用いる電解質塩としては、例えば、LiClO,LiBF,LiAsF,LiPF,LiSCN,LiBr,LiI,LiSO,Li10Cl10,NaClO,NaI,NaSCN,NaBr,KClO,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCFSO,LiN(CFSO,LiN(CSO,LiN(CFSO)(CSO),LiC(CFSO,LiC(CSO,(CHNBF,(CHNBr,(CNClO,(CNI,(CNBr,(n−CNClO,(n−CNI,(CN−maleate,(CN−benzoate,(CN−phthalate、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。
さらに、LiPF又はLiBFと、LiN(CSOのようなパーフルオロアルキル基を有するリチウム塩とを混合して用いることにより、さらに電解質の粘度を下げることができるので、低温特性をさらに高めることができ、また、自己放電を抑制することができ、より好ましい。
また、非水電解質として常温溶融塩やイオン液体を用いてもよい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、高い電池特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.1mol/l〜5mol/Lが好ましく、さらに好ましくは、0.5mol/l〜2.5mol/Lである。
(セパレータ)
セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。非水電解質電池用セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
セパレータの空孔率は強度の観点から98体積%以下が好ましい。また、充放電特性の観点から空孔率は20体積%以上が好ましい。
また、セパレータは、例えばアクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、メチルメタアクリレート、ビニルアセテート、ビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーと電解質とで構成されるポリマーゲルを用いてもよい。非水電解質を上記のようにゲル状態で用いると、漏液を防止する効果がある点で好ましい。
さらに、セパレータは、上述したような多孔膜や不織布等とポリマーゲルを併用して用いると、電解質の保液性が向上するため好ましい。即ち、ポリエチレン微孔膜の表面及び微孔壁面に厚さ数μm以下の親溶媒性ポリマーを被覆したフィルムを形成し、前記フィルムの微孔内に電解質を保持させることで、前記親溶媒性ポリマーがゲル化する。
前記親溶媒性ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデンの他、エチレンオキシド基やエステル基等を有するアクリレートモノマー、エポキシモノマー、イソシアナート基を有するモノマー等が架橋したポリマー等が挙げられる。該モノマーは、電子線(EB)照射、又はラジカル開始剤を添加して加熱若しくは紫外線(UV)照射を行う等により、架橋反応を行わせることが可能である。
(非水電解質二次電池の構成)
本発明の非水電解質二次電池の構成については特に限定されるものではなく、正極、負極及びロール状のセパレータを有する円筒型電池、角型電池、扁平型電池等が一例として挙げられる。
図1に角型電池の一例を示す。セパレータを挟んで巻回された正極及び負極よりなる電極群2が角型の電池容器3に収納され、正極リード4’を介して正極端子4が、負極リード5’を介して負極端子5が電池容器外に導出されている。
(蓄電装置の構成)
本発明の非水電解質二次電池は、特に電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)などの自動車用電源として用いる場合に、複数の非水電解質二次電池を集合して構成した蓄電装置(バッテリーモジュール)として搭載することができる。
図2に、非水電解質二次電池1が集合した蓄電ユニット20をさらに集合した蓄電装置30の一例を示す。
(原料化合物NiMnOの作製)
3Lのイオン交換水に硫酸ニッケル6水和物395.0g、および硫酸マンガン5水和物362.3gを溶解させることでNi及びMnが1:1のモル比で含有している1Mの原料溶液を作製した。
内容積4Lの円筒形反応槽を準備した。前記反応槽は、上部に反応晶析物スラリーを常に一定流量で系外に排出するためのオーバーフローパイプを備えている。前記反応槽に水を1.8リットル入れ、4M水酸化ナトリウム、0.5Mアンモニア、および0.5Mヒドラジンからなる混合アルカリ水溶液を加えてpHを11.0に調整した。反応槽の溶液温度は50℃に保った。
前記反応槽内の溶液を30mmφパドルタイプの攪拌羽根を備えた攪拌機を用いて1500rpmで攪拌しながら、前記原料溶液を3ml/minの流量で反応槽に連続的に滴下した。滴下中、温度が50℃と一定になるよう断続的にヒーターで制御すると共に、反応槽内の溶液のpHが11.0と一定になるよう、上記混合アルカリ水溶液を断続的に投入した。
前記原料溶液の滴下を開始してから36時間後に、共沈した反応晶析物のスラリーをオーバーフローパイプから連続的に2時間採取した。採取した前記スラリーを水洗、ろ過し、100℃で20時間乾燥した。このようにして、(Ni0.5Mn0.5)(OH)の乾燥粉末を得た。
前記(Ni0.5Mn0.5)(OH)を大気中500℃で加熱し、NiMnOを得た。
(原料化合物MgMnOの作製)
3Lのイオン交換水に硫酸マグネシウム7水和物369.7g、および硫酸マンガン5水和物362.3gを溶解させることで、Mg及びMnが1:1のモル比で含有している原料溶液を作製した。この原料溶液を用いたことを除いては上記と同様の手順でMgMnOを得た。
(原料化合物MgNi0.5−mMn0.5の作製)
上記手順に倣って、硫酸ニッケル6水和物と硫酸マグネシウム7水和物とを所定の割合で併用することで、MgとNiとを任意の比率で含む(MgNi0.5−m)Mn0.5(OH)で表される乾燥粉末を得ることができる。これを大気中500℃で加熱し、MgとNiとを任意の比率で含むMgNi0.5−mMn0.5を得ることができる。
(原料化合物Vの作製)
五酸化二バナジウムV粉末(ナカライテスク社製)を管状炉にセットし、Ar/Hガスフロー中、800℃で5h熱処理することで三酸化二バナジウムVを得た。
水酸化リチウム1水和物(LiOH・HO)(ナカライテスク社製)、前記NiMnO、及び前記三酸化二バナジウム(V)をLi:Mn:Ni:Vのモル比が1:0.05:0.05:0.9となるように秤取し、乳鉢と乳棒を用いてよく混合した。この混合粉末を、Ar気流中、常圧下、昇温速度100℃/hで常温から1000℃まで約10hかけて昇温し、5h保持した。焼成後の粉末を取り出し、粒径を揃える程度に、乳鉢と乳棒を用いて数分間軽く粉砕した。このようにして、組成式LiMn0.05Ni0.050.9で表される実施例1に係るリチウムバナジウム複合酸化物を作製した。
(実施例2〜7、比較例1〜13)
前記LiCO、前記MgNi1−mMnO、及び前記Vを用い、表1に示す組成比率になるように採取し、混合したことを除いては、実施例1と同様の手順で、実施例2〜7及び比較例1〜13に係るリチウムバナジウム複合酸化物を作製した。表1は、リチウムバナジウム複合酸化物の組成式をLiM1Mn1−a−bで表したときのM1の種類、aの値、及びbの値を示している。なお、比較例1では前記LiCO及び前記Vを用いた。実施例4〜6、比較例5〜7、12、13では、実施例1で用いたNi0.5Mn0.5に代えて前記Mg0.5Mn0.5を用いた。比較例9では、MnO及びVを用いた。実施例7では、Ni0.25Mg0.25Mn0.5を用いた。
(非水電解質二次電池用負極の作製)
実施例1〜7及び比較例1〜15に係るそれぞれのリチウムバナジウム複合酸化物を負極活物質として用いて、以下の手順で負極を作製した。負極活物質65部、アセチレンブラック(AB)20部、及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)15部を固形分換算で含有し、N−メチルピロリドン(NMP)を分散溶媒とする負極ペーストをCu箔集電体の片面に塗布、乾燥、プレスして、集電体上に負極合剤を形成した。合剤層に含まれる負極活物質の質量は2.5mg/cmとなるように統一した。このようにして非水電解質二次電池用負極を作製した。
前記負極を作用極として非水電解質二次電池を組立て、負極としての挙動を評価した。単独挙動を正確に観察する目的のため、対極には金属リチウムをニッケル箔集電体に密着させて用いた。ここで、試験電池の容量が負極によって制限されないよう、十分な量の金属リチウムを配置した。
電解液として、エチレンカーボネート(EC)/エチルメチルカーボネート(EMC)/ジメチルカーボネート(DMC)が体積比6:7:7である混合溶媒に濃度が1mol/lとなるようにLiPFを溶解させた溶液を用いた。セパレータとして、ポリアクリレートで表面改質したポリプロピレン製の微孔膜を用いた。外装体には、ポリエチレンテレフタレート(15μm)/アルミニウム箔(50μm)/金属接着性ポリプロピレンフィルム(50μm)からなる金属樹脂複合フィルムを用い、正極端子及び負極端子の開放端部が外部露出するように電極を収納し、前記金属樹脂複合フィルムの内面同士が向かい合った融着代を注液孔となる部分を除いて気密封止し、前記電解液を注液後、注液孔を封止した。以上の手順にて試験電池を作製した。
(容量確認および充放電サイクル試験)
この試験は、リチウムバナジウム複合酸化物を負極活物質として評価することを目的としているから、前記リチウムバナジウム複合酸化物に対して電気化学的にリチウムイオンが吸蔵される反応である還元方向に通電する操作から開始する。以下、本願明細書では、リチウムバナジウム複合酸化物に対してリチウムイオンが吸蔵される還元反応を「充電」、リチウムイオンが放出される酸化反応を「放電」という。上記非水電解質二次電池を、25℃環境下で、10サイクルの充放電を実施した。充電は定電流充電とし、充電終止電圧は0.1Vとした。放電は定電流放電とし、放電終止電圧は2.0Vとした。充電電流及び放電電流は、負極板が含有する負極活物質の質量に対して5mA/gとした。全てのサイクルにおいて、充電後及び放電後に10分間の休止時間を設定した。
2サイクル目の放電時に観察された放電容量を「放電容量(mAh)」として表1に記載した。また、前記2サイクル目の放電容量に対する10サイクル目の放電容量の百分率を「サイクル容量維持率(%)」として表1に記載した。
(エックス線回折測定)
充放電サイクル試験後の電池をそれぞれアルゴン雰囲気を維持したグローブボックス中で解体して正極を取り出し、ジメチルカーボネート(DMC)にて洗浄した後、十分に乾燥させた。これを、アルゴン雰囲気を維持するための専用の装置(汎用雰囲気セパレータ)(Rigaku社製)に設置し、エックス線回折装置(Rigaku社製、型名:MiniFlex II)を用いて粉末エックス線回折測定を行った。線源はCuKα線、管電圧及び管電流はそれぞれ30kV及び15mAとし、回折エックス線は厚み30μmのKβフィルターを通り高速一次元検出器(型番:D/teX Ultra 2)にて検出される。サンプリング幅は0.01°、スキャンスピードは2°/min、発散スリット幅は0.625°、受光スリット幅は13mm(OPEN)、散乱スリット幅は8mmとする。得られたエックス線回折図及びエックス線回折データについて、統合粉末X線解析ソフトウェア「PDXL」(Rigaku社製)を用いて解析を実施した。
その結果、実施例1〜7及び比較例1〜15に係る全てのリチウムバナジウム複合酸化物について、空間群R−3mに帰属可能なピークがメインピークとして認められた。一部の実施例に係るリチウムバナジウム複合酸化物において、LiV又はLiVOに帰属可能な弱いピークが同時に観測された。
本発明の非水電解質電池用負極活物質は、充放電サイクル性能、放電容量の点で優れているから、電気自動車用電源、電子機器用電源、電力貯蔵用電源等の非水電解質電池に有効に利用できる。
1 リチウム二次電池
2 電極群
3 電池容器
4 正極端子
4’正極リード
5 負極端子
5’負極リード
20 蓄電ユニット
30 蓄電装置

Claims (3)

  1. 組成式Li1+x1−x−y(0≦x≦0.3)で表され、前記Mは、実質的に、Mnと、Ni及び/又はMgと、からなり、M=(M1Mn(M1はNi及び/又はMg)のとき、y≦0.5であり、|a−b|≦0.08である、リチウムバナジウム酸化物を含有する非水電解質電池用負極活物質。
  2. 請求項1に記載の非水電解質電池用負極活物質を含む、非水電解質電池用負極。
  3. 請求項2に記載の負極を有する、非水電解質電池。
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