JP2016149246A - 非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法 - Google Patents

非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016149246A
JP2016149246A JP2015025274A JP2015025274A JP2016149246A JP 2016149246 A JP2016149246 A JP 2016149246A JP 2015025274 A JP2015025274 A JP 2015025274A JP 2015025274 A JP2015025274 A JP 2015025274A JP 2016149246 A JP2016149246 A JP 2016149246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
liquid phase
salt
organic halide
halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015025274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6374330B2 (ja
Inventor
健吾 後藤
Kengo Goto
健吾 後藤
細江 晃久
Akihisa Hosoe
晃久 細江
西村 淳一
Junichi Nishimura
淳一 西村
奥野 一樹
Kazuki Okuno
一樹 奥野
弘太郎 木村
Kotaro Kimura
弘太郎 木村
英彰 境田
Hideaki Sakaida
英彰 境田
隼一 本村
Junichi Motomura
隼一 本村
章夫 森山
Akio Moriyama
章夫 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koei Chemical Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Koei Chemical Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koei Chemical Co Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Koei Chemical Co Ltd
Priority to JP2015025274A priority Critical patent/JP6374330B2/ja
Publication of JP2016149246A publication Critical patent/JP2016149246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6374330B2 publication Critical patent/JP6374330B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】溶融塩アルミニウムめっき液を用いたアルミニウムめっき製品の製造過程において排出される水洗廃液から高価な成分である有機ハロゲン化物を有効成分として回収して活用する、非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法の提供。【解決手段】(A)アルミニウムハロゲン化物と、(B)アルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びアルキルピリジニウムハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機ハロゲン化物と、を成分として含む電解液を用いてアルミニウムめっき製品を製造する過程において排出される前記(A)成分及び前記(B)成分を含む水溶液から非水蓄電デバイス用の電解液を製造する方法であって、前記水溶液に、疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩、もしくは疎水性アニオンとプロトンとの化合物を添加して二層の液相に分離する分離工程と、前記二層に分離した液相のうち、前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を含む液相を回収する回収工程と、前記回収工程で回収した液相を乾燥させる乾燥工程と、を含む非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法に関し、より詳しくは、有機ハロゲン化物を含む水溶液から前記電解液を製造する方法に関する。
アルミニウムは導電性、耐腐食性、軽量、無毒性等多くの優れた特徴を有しており、金属製品等へのめっきに広く利用されている。しかしながらアルミニウムは酸素に対する親和力が大きく、酸化還元電位が水素より低いため、水溶液系のめっき浴では電気めっきを行なうことが困難である。
このため、アルミニウムを電気めっきする方法としては溶融塩浴を用いる方法が行なわれている。しかし、従来の溶融塩によるめっき浴は150℃以上の高温にする必要があるため、樹脂製品に対してアルミニウムを電気めっきしようとすると樹脂が溶けてしまい、電気めっきをすることができないという問題があった。
この問題に対して特開2012−144763号公報(特許文献1)では、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)や、1−ブチルピリジニウムクロリド(BPC)等の有機ハロゲン化物と塩化アルミニウム(AlCl)とを混合して室温で液体のアルミニウムめっき液を形成し、このめっき液を用いて樹脂成形体の表面にアルミニウムを電気めっきすればよいことが記載されている。特に、特許文献1に記載のEMIC−AlCl系のめっき液は液の特性が良好であり、アルミニウムめっき液として非常に有用である。
前記特許文献1に記載されている方法によってアルミニウムめっきを行なう場合には、めっき後に基材をめっき浴から取り出し、水洗によって基材表面のアルミニウムめっき液を洗い流すことが行なわれている。この水洗工程により、アルミニウムめっき液を含む水溶液の廃液が多量に生じる。
前記アルミニウムめっき液中に含まれる有機ハロゲン化物、特にアルキルイミダゾリウムハロゲン化物やアルキルピリジニウムハロゲン化物は生分解性が低く、下水処理に用いられる活性汚泥による分解が進行しないため、安全性データシート(Safety Data Sheet)には燃焼処理等を行なうように記載されている。
このため有機ハロゲン化物を含む前記廃液は、下水に流すことができず、産業廃棄物として廃棄したり、あるいは、例えば特許3325288号公報(特許文献2)に記載されているような前処理を行った後に下水処理したりすることが行なわれている。
特開2012−144763号公報 特許第3325288号公報
しかしながら、前記アルミニウムめっき液中に含まれる有機ハロゲン化物は非常に高価な成分であるため、前記水洗工程により排出される水溶液を廃棄することは高価な成分を廃棄することにもなっていた。
そこで本発明は、有機ハロゲン化物を含むアルミニウムめっき液を用いたアルミニウムめっき製品の製造過程において排出される水溶液から高価な成分である有機ハロゲン化物を有効成分として回収して活用する、非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る非水蓄電デバイス用の電解液を製造する方法は、
(A)アルミニウムハロゲン化物と、
(B)アルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びアルキルピリジニウムハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機ハロゲン化物と、
を成分として含む電解液を用いてアルミニウムめっき製品を製造する過程において排出される前記(A)成分及び前記(B)成分を含む水溶液から非水蓄電デバイス用の電解液を製造する方法であって、
前記水溶液に、疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩、もしくは疎水性アニオンとプロトンとの化合物を添加して二層の液相に分離する分離工程と、
前記二層に分離した液相のうち、前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を含む液相を回収する回収工程と、
前記回収工程で回収した液相から前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を精製する精製工程と、
を含む非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法、である。
上記発明によれば、有機ハロゲン化物を含むアルミニウムめっき液を用いたアルミニウムめっき製品の製造過程において排出される水溶液から高価な成分である有機ハロゲン化物を有効成分として回収することにより、非水蓄電デバイス用の電解液を安価に製造する方法を提供することができる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法は、(A)アルミニウムハロゲン化物と、(B)アルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びアルキルピリジニウムハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機ハロゲン化物と、を成分として含む電解液を用いてアルミニウムめっき製品を製造する過程において排出される前記(A)成分及び前記(B)成分を含む水溶液から非水蓄電デバイス用の電解液を製造する方法であって、前記水溶液に、疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩、もしくは疎水性アニオンとプロトンとの化合物を添加して二層の液相に分離する分離工程と、前記二層に分離した液相のうち、前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を含む液相を回収する回収工程と、前記回収工程で回収した液相から前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を精製する精製工程と、を含む非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法、である。
上記(1)に記載の発明の態様によれば、有機ハロゲン化物を含む溶融塩アルミニウムめっき液を用いたアルミニウムめっき製品の製造過程において排出される水溶液から高価な成分である有機ハロゲン化物を有効成分として回収し、非水蓄電デバイス用の電解液を安価に製造することができる。
(2)上記(1)に記載の非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法において、前記疎水性アニオンは、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(TFSA)、ビス(フルオロスルホニル)アミド(FSA)、テトラフルオロホウ酸(BF )又はヘキサフルオロリン酸(PF )であることが好ましい。
上記(2)に記載の発明の態様によれば、例えば、前記有機ハロゲン化物として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)や1−ブチルピリジニウムクロリド(BPC)を用いることで、非水蓄電デバイス用の電解液として有用な、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(EMI−TFSA)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド(EMI−FSA)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸(EMI−BF)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロリン酸(EMI−PF)、1−ブチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(BP−TFSA)、1−ブチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)アミド(BP−FSA)、1−ブチルピリジニウムテトラフルオロホウ酸(BP−BF)、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロリン酸(BP−PF)等を容易に製造することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法の具体例を、以下に、より詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係る非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法は、前述のように、アルミニウムめっき製品を製造する過程において排出される水溶液を出発原料とし、前記水溶液に、疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩、もしくは疎水性アニオンとプロトンとの化合物を添加して二層の液相に分離する工程と、前記二層に分離した液相のうち、前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を含む液相を回収する工程と、前記回収した液相から前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を精製する精製工程と、を含むものである。
以下に、出発原料と各工程とを詳述する。
<出発原料(アルミニウムめっき液の成分を含む水溶液)>
出発原料として用いる水溶液は、アルミニウムめっき製品を製造する過程において排出されるものである。より具体的には、アルミニウムめっき製品の製造過程には、表面にアルミニウムをめっきした基材をめっき浴から取り出し、アルミニウム膜の表面に付着しているアルミニウムめっき液を水洗するという工程があり、当該水洗工程において排出される水溶液が前記出発原料となる。
前記アルミニウムめっき液は電解液であり、以下の(A)成分と(B)成分とを混合して得られるものである。
(A)成分:アルミニウムハロゲン化物
(B)成分:アルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びアルキルピリジニウムハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機ハロゲン化物
なお、前記電解液は、上記(A)成分と(B)成分の他にも、アルミニウム膜の平滑性の向上等の目的により添加剤として他の成分を含んでいても構わないし、不可避的不純物として他の成分を含んでいても構わない。前記添加剤としては、例えば、1,10−フェナントロリンや、トリメチルアンモニウムクロリド、キシレン等を挙げることができる。
また、前記電解液は、前記(A)成分と前記(B)成分との混合比が、モル比で1:1〜3:1の範囲にあるようにすることで、前記基材表面にアルミニウム膜を電着させるのに適した電解液(アルミニウムめっき液)が得られる。
前記(A)成分であるアルミニウムハロゲン化物は、前記(B)成分と混合した場合に110℃程度以下で溶融塩を形成するものであれば良好に用いることができる。
例えば、塩化アルミニウム(AlCl)、臭化アルミニウム(AlBr)、ヨウ化アルミニウム(AlI)等が挙げられるが、これらの中でも塩化アルミニウムが最も好ましい。
有機ハロゲン化物である前記(B)成分のうちのアルキルイミダゾリウムハロゲン化物も、前記(A)成分と混合した場合に110℃程度以下で溶融塩を形成するものを良好に用いることができる。
例えば、1,3位にアルキル基(炭素原子数1〜5)を持つイミダゾリウムクロリド、1,2,3位にアルキル基(炭素原子数1〜5)を持つイミダゾリウムクロリド、1,3位にアルキル基(炭素原子数1〜5)を持つイミダゾリウムヨーシド等が挙げられる。
より具体的には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(BMIC)、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムクロリド(MPIC)等が挙げられるが、これらの中でも1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)を最も好ましく用いることができる。
また、前記有機ハロゲン化物である前記(B)成分のうちのアルキルピリジニウムハロゲン化物も、前記(A)成分と混合した場合に110℃程度以下で溶融塩を形成するものを良好に用いることができる。
例えば、1−ブチルピリジニウムクロリド(BPC)、1−エチルピリジニウムクロリド(EPC)、1−ブチル−3−メチルピリジニウムクロリド(BMPC)等が挙げられるが、これらの中でも1−ブチルピリジニウムクロリドが最も好ましい。
アルミニウムめっき製品の製造過程においては、前記電解液をアルミニウムめっき液として用いて基材の表面にアルミニウムを電着させてアルミニウム膜を形成する。そして、アルミニウム膜が充分に形成されたところで基材を前記電解液から取り出し、アルミニウム膜の表面に残留している前記電解液を水によって洗い流す。これによって、水洗に用いた水に前記電解液が溶解し、前記(A)成分と前記(B)成分とを含む水溶液が水洗廃液として生じる。
本発明の実施形態に係る非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法においては、この水洗廃液、すなわち前記(A)成分と前記(B)成分とを含む水溶液を出発原料として用いる。
<分離工程>
前記(A)成分と前記(B)成分とを含む水溶液に、疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩、もしくは疎水性アニオンとプロトンとの化合物、を添加すると、前記水溶液中の有機ハロゲン化物との間でイオン交換が生じ、有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩を含む液相と、その他の成分を含む液相との二層に液−液分離する。疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩は通常は粉末であるが、前記水溶液に添加して攪拌することで容易にイオン交換が生じて二層の液相に分離する。また、疎水性アニオンとプロトンとの化合物は通常は液体であり、前記水溶液に添加して攪拌することでイオン交換が生じる。
これらのイオン交換は非常に反応効率がよいため前記水溶液中の(B)成分の濃度が低くても二層の液相に分離させることが可能であるが、後の回収工程を容易にするためには、ある程度の高い濃度であることが好ましい。例えば、前記電解液の希釈率は4倍以上、20倍以下程度であることが好ましい。
本発明の実施形態において電解液の希釈率とは、電解液と水との体積比をいうものとし、希釈率が4倍以上、20倍以下の電解液とは、電解液の体積に対して4倍以上、20倍以下の体積の水が添加された水溶液をいうものとする。なお、前記(A)成分と前記(B)成分を含む電解液(アルミニウムめっき液)における前記(B)成分の濃度は、一般には、0.40kg/L以上、0.60kg/L以下程度となっている。
前記疎水性アニオンは、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(TFSA)、ビス(フルオロスルホニル)アミド(FSA)、テトラフルオロホウ酸(BF )又はヘキサフルオロリン酸(PF )であることが好ましい。
また、前記疎水性アニオンと塩を形成しているアルカリ金属カチオンは特に限定されるものではなく、リチウムイオン(Li)、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、ルビジウムイオン(Rb)、セシウムイオン(Cs)及びフランシウムイオン(Fr)のいずれでもよい。
また、前記疎水性アニオンは、プロトン(H)をカチオンとした化合物の状態で前記水溶液に供給してもよい。
<回収工程>
続いて、前記二層に分離した液相のうち、有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩を含む液相を回収する。通常は、疎水性アニオンの塩を含む液相の方が比重が大きいため、下層を回収すればよい。
なお、目的となる塩以外の成分を含む上層の液相にはアルミニウムイオンが含まれているため、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等を用いて中和して水酸化アルミニウムを沈殿させてから液相を下水処理すればよい。また、沈殿した水酸化アルミニウムは有価物として回収することも可能である。
<精製工程>
上記で回収した液相にはわずかながら水分が混入しているため、前記有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩を非水蓄電デバイス用の電解液として用いるために真空乾燥等により脱水処理をして精製を行なう。
精製手段は特に限定されるものではなく、真空乾燥の他にも、再結晶、疎水性の溶媒への抽出等の方法が挙げられる。なお、有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩からなる液相は疎水性であるため容易に乾燥させることができる。
以上のようにして、アルミニウムめっき製品を製造する過程において排出される水溶液を出発原料として用い、水分含有量が100ppm以下と非常に乾燥した状態の純度が高い有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩、すなわち非水蓄電デバイス用の電解液を容易に得ることができる。また、前記水溶液からは有機ハロゲン化物のカチオンが全て回収されるため、イオン交換後の水溶液は中和をすることで下水処理をすることができる。
前記非水蓄電デバイスとしては、リチウム電池(リチウムイオン二次電池等を含む)、ナトリウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、ナトリウムイオンキャパシタ等が挙げられる。
なお、非水蓄電デバイスがキャパシタの場合には精製後の前記有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩をそのまま電解液として用いることがでる。また、電池の場合には精製後の前記有機ハロゲン化物のカチオンと疎水性アニオンとの塩を電解液用の有機塩として用い、目的に応じてリチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(Li−TFSA)やリチウムビス(フルオロスルホニル)アミド(Li−FSA)等の他の成分を添加して用いればよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は例示であって、本発明の非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法はこれらに限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲の範囲によって示され、特許請求の範囲の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
[実施例1]
(電解液)
(A)成分として塩化アルミニウム(AlCl)を、(B)成分として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)を用い、(A)成分と(B)成分との混合比がモル比で2:1となるように混合して電解液1を準備した。
前記電解液1に10倍量の体積の純水を添加して、前記電解液1の希釈率が10倍となるようにした水溶液1を作製した。水溶液1における1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI)の濃度は0.3mol/Lであった。
(分離工程)
上記水溶液1に、ナトリウムビス(フルオロスルホニル)アミド(Na−FSA)を0.3mol/L分添加し、三時間攪拌した。これにより液−液分離が生じ、下層に透明な液相が発生した。
(回収工程)
上記で発生した下層の透明な液相を回収した。
(精製工程)
上記で回収した液体を、80℃、1Torr、24時間の条件で真空乾燥することにより精製した。
その結果、水分量が80ppmのEMI−FSAが得られた。
なお、水分含有量はカールフィッシャー法により測定した。また、分離工程において上層に分離した水溶液におけるEMIの濃度をイオンクロマトグラフィーにより測定したところ、検出下限以下であり、ほぼ全てのEMIを回収できたことが確認された。
[実施例2]
実施例1において、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)の代わりに、1−ブチルピリジニウムクロリド(BPC)を用いた以外は実施例1と同様にしてBP−FSAを作製した。
これにより、水分量が90ppmのBP−FSAが得られた。
また、分離工程において上層に分離した水溶液における1−ブチルピリジニウムカチオン(BP)の濃度をイオンクロマトグラフィーにより測定したところ、検出下限以下であり、ほぼ全てのBPを回収できたことが確認された。

Claims (2)

  1. (A)アルミニウムハロゲン化物と、
    (B)アルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びアルキルピリジニウムハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機ハロゲン化物と、
    を成分として含む電解液を用いてアルミニウムめっき製品を製造する過程において排出される前記(A)成分及び前記(B)成分を含む水溶液から非水蓄電デバイス用の電解液を製造する方法であって、
    前記水溶液に、疎水性アニオンとアルカリ金属カチオンとの塩、もしくは疎水性アニオンとプロトンとの化合物を添加して二層の液相に分離する分離工程と、
    前記二層に分離した液相のうち、前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を含む液相を回収する回収工程と、
    前記回収工程で回収した液相から前記有機ハロゲン化物のカチオンと前記疎水性アニオンとの塩を精製する精製工程と、
    を含む非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法。
  2. 前記疎水性アニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(TFSA)、ビス(フルオロスルホニル)アミド(FSA)、テトラフルオロホウ酸(BF )又はヘキサフルオロリン酸(PF )である請求項1に記載の非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法。
JP2015025274A 2015-02-12 2015-02-12 非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法 Active JP6374330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015025274A JP6374330B2 (ja) 2015-02-12 2015-02-12 非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015025274A JP6374330B2 (ja) 2015-02-12 2015-02-12 非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016149246A true JP2016149246A (ja) 2016-08-18
JP6374330B2 JP6374330B2 (ja) 2018-08-15

Family

ID=56691884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015025274A Active JP6374330B2 (ja) 2015-02-12 2015-02-12 非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6374330B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021519508A (ja) * 2018-03-20 2021-08-10 プリンテッド・エネルギー・ピーティーワイ・リミテッド 珪藻エネルギー貯蔵デバイス
US11962017B2 (en) 2012-07-18 2024-04-16 Printed Energy Pty Ltd Diatomaceous energy storage devices

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01219199A (ja) * 1988-02-26 1989-09-01 Nisshin Steel Co Ltd 溶融塩電気Alめっき液からの電解質回収法
JPH08259543A (ja) * 1994-12-21 1996-10-08 Asulab Sa 疎水性液状塩とその生成法ならびに電気化学への応用
JP2001527505A (ja) * 1998-02-03 2001-12-25 エイシーイーピー インコーポレイテッド 電解溶質として有用な新規な物質
JP2015077583A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 国立大学法人茨城大学 金属イオンの分離回収方法
JP2015151384A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 日東電工株式会社 イオン性化合物の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01219199A (ja) * 1988-02-26 1989-09-01 Nisshin Steel Co Ltd 溶融塩電気Alめっき液からの電解質回収法
JPH08259543A (ja) * 1994-12-21 1996-10-08 Asulab Sa 疎水性液状塩とその生成法ならびに電気化学への応用
JP2001527505A (ja) * 1998-02-03 2001-12-25 エイシーイーピー インコーポレイテッド 電解溶質として有用な新規な物質
JP2015077583A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 国立大学法人茨城大学 金属イオンの分離回収方法
JP2015151384A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 日東電工株式会社 イオン性化合物の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11962017B2 (en) 2012-07-18 2024-04-16 Printed Energy Pty Ltd Diatomaceous energy storage devices
JP2021519508A (ja) * 2018-03-20 2021-08-10 プリンテッド・エネルギー・ピーティーワイ・リミテッド 珪藻エネルギー貯蔵デバイス
JP7387624B2 (ja) 2018-03-20 2023-11-28 プリンテッド・エネルギー・ピーティーワイ・リミテッド 珪藻エネルギー貯蔵デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP6374330B2 (ja) 2018-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1956026B1 (en) Ionic liquid containing phosphonium cation having p-n bond and method for producing same
Kar et al. Chelating ionic liquids for reversible zinc electrochemistry
JP6847915B2 (ja) 非水フッ化物塩、溶液、およびそれらの使用
US8518298B2 (en) Eutectic mixtures based upon multivalent metal ions
KR101374754B1 (ko) 비수계 전해액에서 전해법을 이용한 금속 리튬의 제련 방법
US11557788B2 (en) Preparation of ionic liquids based on boron clusters
EP3399583B1 (en) Mononuclear magnesium cationized salt, preparation method and use thereof
Vega et al. Electrochemical comparison and deposition of lithium and potassium from phosphonium-and ammonium-TFSI ionic liquids
WO2013136533A1 (ja) ジフルオロリン酸塩の製造方法
US5705696A (en) Extractive method for the preparation of quaternary salts
JP5793284B2 (ja) ジフルオロリン酸塩の製造方法
CN102061492B (zh) 室温离子液体氯化铟/四氟硼酸1-甲基-3-丁基咪唑体系电镀液
JP6374330B2 (ja) 非水蓄電デバイス用の電解液の製造方法
JP5888403B2 (ja) 低融点な電気アルミニウムめっき用めっき液の調製方法、電気アルミニウムめっき用めっき液、アルミニウム箔の製造方法、および、電気アルミニウムめっき用めっき液の融点を低下させる方法
WO2016052092A1 (ja) ジフルオロイオン性錯体の製造方法
KR102285191B1 (ko) 규소 함유 황산 에스터염
JP2011236161A (ja) イオン液体およびその製造方法、並びに同イオン液体を用いた蓄電装置
JP6051757B2 (ja) イオン液体
JP2016044147A (ja) 有機ハロゲン化物の製造方法
Ahmed Electrochemical Separation of Aluminum from Metal Scrap Using Ionic Liquids
JP2016027029A (ja) 精製イオン性錯体の製造方法及びイオン性錯体
Tsunashima et al. Physical and Electrochemical Properties of Room-Temperature Ionic Liquids Containing Allyl-Based Phosphonium Cations and Bis (fluorosulfonyl) Amide Anion
JP2016044339A (ja) 有機ハロゲン化物の製造方法
Liu et al. Electrodeposition of lithium in nonaqueous solutions and molten salts

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6374330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250