JP2016146310A - バックライトユニット、液晶表示装置、波長変換部材、および光硬化性組成物 - Google Patents
バックライトユニット、液晶表示装置、波長変換部材、および光硬化性組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】光源と、光源から出射される光の光路上に位置する波長変換部材と、を含むバックライトユニットであって、上記波長変換部材は、励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、上記波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、上記光硬化性組成物は、上記量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、上記波長変換層のマトリックスにおける上記光源から出射される光の損失率は、厚み60μm換算で3%以下であるバックライトユニット。液晶表示装置。波長変換部材。光硬化性組成物。
【選択図】なし
Description
光源と、光源から出射される光の光路上に位置する波長変換部材と、を含むバックライトユニットであって、
波長変換部材は、励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
光硬化性組成物は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
波長変換層のマトリックスにおける光源から出射される光の損失率は、厚み60μm換算で3%以下であるバックライトユニット、
に関する。
波長変換層(光硬化層)を形成する光硬化性組成物から、量子ドットまたは量子ドットとともに溶媒の少なくとも一部を除いた光硬化性組成物を用意する。この光硬化性組成物を離型フィルム(例えば東レ社製ルミラー#50、50μm厚)にワイヤーバーで塗布した後、その上にもう一枚の離型フィルムをラミネートし、大気下1200W/cmの空冷メタルハライドランプ(例えばアイグラフィックス社製)を用いて、紫外線を塗布面より2000mJ/cm2照射して硬化させる。こうして得られた硬化膜を、例えば2cm角に裁断したのち硬化膜の両面にある離型フィルムを剥離し、厚み60μmの樹脂層単膜(モデル膜)を得る。
こうして得られたモデル膜を、後述の方法による損失率測定に付す。得られた測定値を光源から出射される光の損失率とする。なおモデル膜としては厚み60μm以外のモデル膜を作製してもよい。この場合には、測定値を厚み60μmに換算した値、即ち、モデル膜の厚みをTμmとすると、「測定された損失率×(T/60)」で算出される値を、光源から出射される光の損失率とする。
波長変換層を酸素雰囲気中、例えば大気中に、量子ドットが失活するまで暴露する。量子ドットが失活したことは、励起光を照射しても量子ドットが励起しなくなること、即ち蛍光が検出されなくなることにより確認することができる。なお評価対象の波長変換部材が波長変換層以外の層や部材を含む場合には、例えば市販の研磨シートで研磨するなどして波長変換層を露出させる。こうして得られた波長変換層サンプルを、例えば2cm角に裁断した後に後述の方法による損失率測定に付す。損失率測定に付すサンプルの厚みが60μmである場合には、得られた測定値を光源から出射される光の損失率とする。一方、損失率測定に付すサンプルの厚みが60μm以外の場合には、得られた測定値を厚み60μmに換算した値を、光源から出射される光の損失率とする。
波長変換層の組成解析は、例えば赤外分光、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)、ガスクロマトグラフィー等を用いる組成解析法により行うことができる。組成解析は、組成解析法に応じた処理を波長変換層に施して得られたサンプルを用いて行うことができる。そのようなサンプルとしては、例えば、波長変換層の一部を切り出して得られたサンプル、波長変換層のマトリックスを、マトリックスを溶解可能な溶媒に溶解して得られた溶液、等を挙げることができる。なお評価対象の波長変換部材が波長変換層以外の層や部材を含む場合には、例えば市販の研磨シートで研磨するなどして波長変換層を露出させる。そして上記組成解析により判明した波長変換層のマトリックスを形成するための光硬化性組成物を用意する。以降は手段1と同様にモデル膜を得る。
測定用サンプルを配置した積分球に光源から出射される光の発光中心波長の光を含む測定光を入射させて発光中心波長における検出光強度Iを測定する。例えば、発光中心波長が450nmの青色光を出射する光源については、波長450nmにおける検出光強度Iを測定する。
同じ測定光を、測定用サンプルを配置していない積分球に入射させて発光中心波長における検出光強度I0を測定する。
以上の測定値を求めて、次式により求められる損失率Aを、光源から出射される光の損失率とする。
A=(I0−I)/I0
また、青色光損失率とは、測定光として青色光を入射させて、上記方法により波長450nmにおける検出光強度を測定して求められる値とする。紫外光損失率とは、測定光として紫外光を入射させて、上記方法により波長400nmにおける検出光強度を測定して求められる値とする。
以上の測定を行う測定装置としては、積分球を用いた絶対発光量子収率測定法を実施可能な市販の装置を用いることができる。一例として、浜松ホトニクス社製絶対PL(フォトルミネッセンス)量子収率測定装置(C9920−02)を挙げることができ、後述の実施例では、この測定装置を用いた。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
光硬化性組成物は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
波長変換層のマトリックスにおける青色光損失率は、厚み60μm換算で3%以下である波長変換部材、
に関する。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
光硬化性組成物は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
波長変換層のマトリックスにおける紫外光損失率は、厚み60μm換算で3%以下である波長変換部材、
に関する。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む光硬化性化合物であって、
量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
光硬化性組成物を光照射により硬化させて得られる光硬化体の量子ドットを除く部分の青色光損失率が、厚み60μm換算で3%以下である、光硬化性組成物、
に関する。
(1)先に記載した手段1により得られた測定用サンプル、
(2)量子ドットを含む光硬化性組成物を用いて手段1により得られた光硬化体を手段2にしたがい酸素暴露により失活させた測定用サンプル、
の少なくとも一方を用いて先に記載した手法により求められる値が3%以下である場合、上記光硬化体の量子ドットを除く部分の青色光損失率がマトリックスにおける光源から出射される光の損失率が、厚み60μm換算で3%以下であると判定するものとする。この点は、後述する光硬化性組成物に関する紫外光損失率についても、同様である。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む波長変換層を有する波長変換部材の製造方法であって、
波長変換層は、量子ドットをマトリックス中に含み、かつマトリックスにおける青色光損失率は、厚み60μm換算で3%以下であり、
波長変換層を、上記光硬化性組成物を光照射により硬化させることによって形成することを含む波長変換部材の製造方法、
に関する。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む光硬化性化合物であって、
量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
光硬化性組成物を光照射により硬化させて得られる光硬化体の量子ドットを除く部分の紫外光損失率が、厚み60μm換算で3%以下である、光硬化性組成物、
に関する。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む波長変換層を有する波長変換部材の製造方法であって、
波長変換層は、量子ドットをマトリックス中に含み、かつマトリックスにおける紫外光損失率は、厚み60μm換算で3%以下であり、
波長変換層を、上記光硬化性組成物を光照射により硬化させることによって形成することを含む波長変換部材の製造方法、
に関する。
本発明および本明細書における粒子サイズとは、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)により観察することによって求められる値とする。具体的には、波長変換層または光硬化性組成物を光照射により硬化させて得られた光硬化体の断面を倍率5000倍で撮影したのちに、得られた画像から一次粒子径を測定する。また、球形状ではない粒子については、長軸の長さと短軸の長さの平均値を求め、これを一次粒子径として採用する。こうして求められる一次粒子径を、上記の粒子の粒子サイズとする。また、光散乱粒子の平均粒子サイズとは、上記の撮影した画像において、粒子サイズ0.10μm以上の粒子のうち無作為に抽出した20個の粒子の粒子サイズの算術平均とする。なお後述の実施例で示す光散乱粒子の平均粒子サイズは、走査型電子顕微鏡として日立ハイテク社製S−3400Nを用いて波長変換層の断面を観察して測定することで得られた値である。
本発明および本明細書中、ピークの「半値幅」とは、ピーク高さ1/2でのピークの幅のことを言う。また、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を青色光と呼び、520〜560nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を緑色光と呼び、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を赤色光と呼ぶ。また、紫外光とは、300nm〜430nmの波長帯域に発光中心波長を有する光をいう。そして単一ピークの光として青色光を出射する光源を青色光源と呼び、単一ピークの光として紫外光を出射する光源を紫外光源と呼ぶ。ここで単一ピークの光を発光するとは、発光スペクトルに、白色光源のように2つ以上のピークが出現するのではなく、発光中心波長を発光極大とするピークが1つのみ存在することを意味する。
また、直交、等の角度に関する記載については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、厳密な角度±10°未満の範囲内であることを意味し、厳密な角度との誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
本発明のバックライトユニットは、光源と、光源から出射される光の光路上に位置する波長変換部材と、を含むバックライトユニットであって、波長変換部材は、励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、光硬化性組成物は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、波長変換層のマトリックスにおける光源から出射される光の損失率は、厚み60μm換算で3%以下であるバックライトユニットである。
本発明者らは、光硬化により形成したエポキシマトリックスを含む波長変換層を有する波長変換部材を備えた液晶表示装置における輝度低下の原因について検討を重ねる中で、原因は以下の点にあると考えるに至った。
エポキシマトリックスを形成するためのエポキシ化合物としては、脂環式エポキシ化合物と脂肪族エポキシ化合物が挙げられる。なお本発明および本明細書において、脂環式エポキシ化合物とは、エポキシ環と飽和炭化水素環が縮環した構造を有するエポキシ化合物をいい、例えばシクロアルケンから派生する形式のエポキシドである。これに対し、グリシジル基などを有するエポキシ化合物は脂肪族エポキシ化合物である。上記二種のエポキシ化合物の中では、光照射による硬化性が良好である点で、脂環式エポキシ化合物が好ましい。しかし本発明者らは、この脂環式エポキシ化合物を用いて光硬化により形成されたエポキシマトリックスが光源から出射された光を吸収することによる光の損失が、上記の輝度低下をもたらしていると考えるに至った。詳しくは、次の通りである。
波長変換部材を備えたバックライトユニットでは、光源から出射された光(以下、「光源由来の光」とも記載する。)が波長変換層に入射し、少なくとも一部が量子ドットに当たることにより量子ドットが励起され蛍光が発光される。また、バックライトユニットには、反射性を有する部材(プリズムシート、輝度向上膜等)が含まれることが多い。光源由来の光の一部は波長変換層を通過した後に、波長変換層よりも出射側に位置する反射性を有する部材により反射されて再び波長変換層に入射し(以下、そのような光を「戻り光」とも記載する。)、その一部が量子ドットに当たることによって量子ドットが励起されることによっても蛍光を得ることができる。更に、戻り光の一部は波長変換層を通過した後に光源側に存在する反射性を有する部材(例えば反射板等)により反射され再び波長変換層に入射することもある。このように、波長変換部材を備えたバックライトユニットでは、光源由来の光が反射を繰り返し波長変換層に入射することにより量子ドットが励起されて蛍光を得ることができる。このようなバックライトユニットにおいて光源由来の光が波長変換層のマトリックスに吸収されることは、吸収がわずかであっても量子ドットの発光効率を低下させてしまうと考えられる。本発明者らは、脂環式エポキシ化合物を用いて光硬化により形成されたエポキシマトリックスが上記のように量子ドットの発光効率を低下させてしまうことが、上述の輝度低下の原因であると考えるに至った。
そこで本発明者らは、例えば詳細を後述する各種手段により脂環式エポキシ化合物を用いて光硬化により形成されたエポキシマトリックスにおける光源由来の光の損失を低減させることによって、上記のバックライトユニットを完成させた。かかるバックライトユニットを組み込んだ液晶表示装置によれば、高輝度の画像を得ることができる。
ただし以上は本発明者らによる推察であって、本発明を何ら限定するものではない。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
光硬化性組成物は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
波長変換層のマトリックスにおける青色光損失率は、厚み60μm換算で3%以下である波長変換部材、
も本発明により提供される。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む光硬化性化合物であって、
量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
光硬化性組成物を光照射により硬化させて得られる光硬化体の量子ドットを除く部分の青色光損失率が、厚み60μm換算で3%以下である、光硬化性組成物、
も本発明により提供される。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む波長変換層を有する波長変換部材の製造方法であって、
波長変換層は、量子ドットをマトリックス中に含み、かつマトリックスにおける青色光損失率は、厚み60μm換算で3%以下であり、
波長変換層を、上記光硬化性組成物を光照射により硬化させることによって形成することを含む波長変換部材の製造方法、
も本発明により提供される。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
光硬化性組成物は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
波長変換層のマトリックスにおける紫外光損失率は、厚み60μm換算で3%以下である波長変換部材、
も本発明により提供される。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む光硬化性化合物であって、
量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
光硬化性組成物を光照射により硬化させて得られる光硬化体の量子ドットを除く部分の紫外光損失率が、厚み60μm換算で3%以下である、光硬化性組成物、
も本発明により提供される。
励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む波長変換層を有する波長変換部材の製造方法であって、
波長変換層は、量子ドットをマトリックス中に含み、かつマトリックスにおける紫外光損失率は、厚み60μm換算で3%以下であり、
波長変換層を、上記光硬化性組成物を光照射により硬化させることによって形成することを含む波長変換部材の製造方法、
も本発明により提供される。
波長変換部材は、入射光の少なくとも一部の波長を変換して、入射光の波長と異なる波長の光を出射する機能を有していればよい。波長変換部材の形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。波長変換部材は、液晶表示装置のバックライトユニットの構成部材として使用することができる。
図1(a)に示す例では、導光板1Bのエッジ部に配置された光源1Aから出射される光2は青色光であり、導光板1Bの液晶セル(図示せず)側の面から液晶セルに向けて出射される。導光板1Bから出射された光(青色光2)の経路上に配置された波長変換部材1Cには、青色光2により励起され赤色光4を発光する量子ドット(A)と、青色光2により励起され緑色光3を発光する量子ドット(B)を、少なくとも含む。このようにしてバックライトユニット1からは、励起された緑色光3および赤色光4、ならびに波長変換部材1Cを透過した青色光2が出射される。こうして赤色光、緑色光、および青色光の光を発光させることで、白色光を具現化することができる。
図1(b)に示す例は、波長変換部材と導光板の配置が異なる点以外は、図1(a)に示す態様と同様である。図1(b)に示す例では、波長変換部材1Cから、励起された緑色光3および赤色光4、ならびに波長変換部材1Cを透過した青色光2が出射され導光板に入射し、面光源が実現される。
波長変換部材は、少なくとも、量子ドットを含む波長変換層を有する。波長変換層は、量子ドットをマトリックス中に含む。マトリックスは重合体を含み、波長変換層は、量子ドットおよび重合性化合物を含む光硬化性組成物から形成することができる。上記波長変換部材では、波長変換層は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む一種以上の重合性化合物および光重合開始剤を含む光硬化性組成物の光硬化層である。波長変換層の形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。
上記波長変換部材における波長変換層は、量子ドット含有光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層である。量子ドット含有光硬化性組成物(「光硬化性組成物」とも記載する。)は、量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む一種以上の重合性化合物および光重合開始剤を含む。光硬化性組成物は、有機金属カップリング剤等の他の成分を含んでいてもよい。
量子ドットとは、量子閉じ込め効果により離散的なエネルギー準位を取る蛍光体である。量子ドットの形状としては、球状、棒状、テトラポット型等の各種形状が挙げられる。なお棒状には、針状、円柱状、回転楕円体形状、多角柱状等の異方性のある形状が包含される。量子ドットの形状の確認方法は、特に制限はなく、例えば透過型電子顕微鏡を用いて確認することができる。棒状の量子ドットは、量子ロッド(Quantum Rod)とも呼ばれる。
また、量子ロッドの長軸とは、顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡)観察して得られる量子ロッドの二次元像において、量子ロッドを横切る線分が最も長くなる線分のことをいう。短軸とは、長軸に直交し、かつ量子ロッドを横切る線分が最も長くなる線分のことをいう。
量子ロッドの平均短軸長(短軸長の平均値)は特に制限されないが、発光特性、発光効率等の点から、0.3〜20nmの範囲であることが好ましく、1〜10nmの範囲であることがより好ましい。上記平均短軸長は、任意に選択した20個以上の量子ロッドの短軸長を顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡)にて測定して、それらを算術平均した値である。
量子ロッドのアスペクト比(量子ロッドの長軸長/量子ロッドの短軸長)は、発光特性がより優れる点、発光効率の低下が抑制される点等から、1.5以上が好ましく、3.0以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、取り扱いやすさの点からは、20以下であることが好ましい。上記アスペクト比は平均値であり、任意に選択した20個以上の量子ロッドのアスペクト比を顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡)にて測定して、それらを算術平均した値である。
なお上記方法により求められるアスペクト比が1.1以下の形状を球状、アスペクト比が1.1超の形状を、棒状と呼ぶ。
上記光硬化性化合物は、重合性化合物として、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む。脂環式エポキシ化合物は、一種のみであってもよく、構造の異なる二種以上であってもよい。なお以下において、脂環式エポキシ化合物に関する含有量とは、構造の異なる二種以上の脂環式エポキシ化合物を用いる場合には、これらの合計含有量をいうものとする。この点は、他の成分についても、構造の異なる二種以上を用いる場合には同様とする。先に記載した通り、脂環式エポキシ化合物は、脂肪族エポキシ化合物と比べて光照射による硬化性が良好である。光硬化性に優れる重合性化合物を用いることは、生産性を向上させることに加え、光照射側と非照射側とで均一な物性を有する層を形成できる点でも有利である。これにより、波長変換層のカールの抑制や均一な品質の波長変換部材の提供も可能となる。なおエポキシ化合物は、一般に、光硬化時の硬化収縮が少ない傾向もある。この点は、変形が少なく平滑な波長変換層を形成するうえで有利である。
光硬化性化合物は、重合性化合物として、脂環式エポキシ化合物の一種以上に加えて、他の重合性化合物の一種以上を含んでもよい。他の重合性化合物としては、単官能(メタ)アクリレート化合物、多官能(メタ)アクリレート化合物等の(メタ)アクリレート化合物が好ましい。ここで、本発明および本明細書において、(メタ)アクリレート化合物または(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を1分子中に1つ以上含む化合物をいうものとし、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタリロイル基の一方または両方を示すために用いるものとする。また、(メタ)アクリレート化合物について単官能とは、1分子中に含まれる(メタ)アクリロイル基の数が1つであることをいい、多官能とは、1分子中に含まれる(メタ)アクリロイル基の数が2つ以上であることをいうものとする。本発明者らは、脂環式エポキシ化合物と(メタ)アクリレート化合物を併用することは、波長変換層のマトリックスの光源由来の光の吸収を抑制することに寄与すると推察している。詳しくは、次の通りである。本発明者らは、先に記載したように光源由来の光の吸収の一因として、脂環式エポキシ化合物のエポキシ基が開環した開環体の酸化を推察している。これに対し、(メタ)アクリレート化合物は、ラジカル重合性化合物であって、重合時に発生するラジカルの一部は反応系内の酸素と結合すると考えられる。これにより反応系内の酸素が低減される結果、上記の開環体の酸化が防止されることが、上述の吸収抑制に寄与するのではないかと本発明者らは考えている。ただし以上は本発明者らによる推察であって、本発明を何ら限定するものではない。
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル基の炭素数が7〜20であるアラルキル(メタ)アクリレート;ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル基の炭素数が2〜30であるアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(モノアルキルまたはジアルキル)アミノアルキル基の総炭素数が1〜20であるアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールエチルエーテルの(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールブチルエーテルの(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルの(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテルの(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜10で末端アルキルエーテルの炭素数が1〜10のポリアルキレングリコールアルキルエーテルの(メタ)アクリレート;ヘキサエチレングリコールフェニルエーテルの(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜30で末端アリールエーテルの炭素数が6〜20のポリアルキレングリコールアリールエーテルの(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチレンオキシド付加シクロデカトリエン(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する総炭素数4〜30の(メタ)アクリレート;ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート等の総炭素数4〜30のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールのモノまたはジ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜30のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。中でも波長変換層と隣接する層との密着性の観点からは、極性官能基を有する単官能(メタ)アクリレートが好ましい。好ましい極性官能基としては、ヒドロキシ基、フェニル基が挙げられる。具体的な化合物としては、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、4―ヒドロキシブチルアクリレートが特に好ましい。
上記光硬化性組成物は、光照射による硬化を可能にするために一種以上の光重合開始剤を含む。光重合開始剤は、露光により分解してラジカル、酸、塩基などの開始種を発生させることができる化合物であり、この開始種により重合性化合物の重合反応を開始、促進させることができる化合物である。脂環式エポキシ化合物はカチオン重合可能な化合物であるため、上記光硬化性組成物は、光重合開始剤として光カチオン重合開始剤を一種または二種以上含むことが好ましい。また、脂環式エポキシ化合物はアニオン重合可能な化合物でもあるため、上記光硬化性組成物は、光重合開始剤として光アニオン重合開始剤を一種または二種以上含むことも好ましい。
光硬化性組成物は、波長変換層と隣接する層との密着性を改良するために有機金属カップリング剤を含んでいてもよい。なお有機金属カップリング剤とは、Si、Ti、Zr、Al、Sn等の金属原子を含み、加水分解性基と反応性官能基とを併せ持つ有機化合物である。加水分解性基としては、アルコキシ基(RO−)、アルキルカルボニルオキシ基(RCOO−)等を挙げることができ、反応性官能基としては、脂環式エポキシ基等のエポキシ基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、ビニル基、メルカプト基等が挙げられる。上記において、Rはアルキル基を表す。有機金属カップリング剤は、熱硬化反応を促進させる効果も持つため有効である。有機金属カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、スズカップリング剤等の各種カップリング剤を使用できる。これら有機金属カップリング剤は、波長変換層に隣接する層が、金属、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料の層である場合や樹脂中にこれら無機材料を含む層である場合に密着改良効果が大きく、特に好ましい。
一態様では、上記光硬化性組成物に、塩基発生剤を配合してもよい。塩基発生剤とは、加熱または光照射によって塩基を生成する化合物を意味する。例えば、塩基発生剤を含む光硬化性組成物を光照射することによって形成された波長変換層に熱を加えたり光を照射することにより、塩基発生剤から塩基を発生させることができる。一例として、例えば、太陽光や光源からの光が波長変換層に入射することにより、または任意に行われ得る波長変換部材の耐熱試験時等に外部から熱が加えられることにより、波長変換層において塩基発生剤から塩基を発生させることができる。ここで発生した塩基は、波長変換層に何らかの要因により酸が含まれる場合、酸を中和することができる。酸を中和することは、波長変換層の経時的な性能変化を防ぐことに寄与し得るため好ましい。一態様では、酸の発生要因としては、光カチオン重合開始剤存在下での重合反応(硬化反応)が挙げられる。したがって、光カチオン重合開始剤を含む光硬化性組成物に、塩基発生剤を配合することが好ましい。
光硬化性組成物は、必要に応じて粘度調整剤を含んでいてもよい。粘度調整剤は、粒径が5nm〜300nmであるフィラーであることが好ましい。また、粘度調整剤はチキソトロピー剤であることも好ましい。なお本発明および本明細書中、チキソトロピー性とは、液状組成物において、せん断速度の増加に対して粘性を減じる性質を指し、チキソトロピー剤とは、それを液状組成物に含ませることによって、組成物にチキソトロピー性を付与する機能を有する素材のことを指す。チキソトロピー剤の具体例としては、ヒュームドシリカ、アルミナ、窒化珪素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、タルク、雲母、長石、カオリナイト(カオリンクレー)、パイロフィライト(ろう石クレー)、セリサイト(絹雲母)、ベントナイト、スメクタイト・バーミキュライト類(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイトなど)、有機ベントナイト、有機スメクタイト等が挙げられる。
一態様では、光硬化性組成物は、粘度がせん断速度500s−1の時に3〜100mPa・sであり、せん断速度1s−1の時に300mPa・s以上であることが好ましい。このように粘度調整するために、チキソトロピー剤を用いることが好ましい。また、光硬化性組成物の粘度がせん断速度500s−1の時に3〜100mPa・sであり、せん断速度1s−1の時に300mPa・s以上であることが好ましい理由は、以下の通りである。
波長変換部材の製造方法の一例としては、後述するように、第1の基材に光硬化性組成物を塗布したのちに、光硬化性組成物の上に第2の基材を貼り付けてから、光硬化性組成物を硬化して波長変換層を形成する工程を含む製造方法を挙げることができる。上記製造方法では、第1の基材に光硬化性組成物を塗布する際に塗布スジが生じないように均一に塗布して塗膜の膜厚を均一にすることが望ましく、そのためには塗布性とレベリング性の観点から塗布液(光硬化性組成物)の粘度は低いことが好ましい。一方、第1の基材に塗布された塗布液の上に第2の基材を均一に貼り合せるためには貼り合せ時の圧力への抵抗力が高いことが好ましく、この点から高粘度の塗布液が好ましい。上記のせん断速度500s−1とは、第1の基材に塗布される塗布液に加わるせん断速度の代表値であり、せん断速度1s−1とは塗布液に第2の基材を貼り合せる直前に塗布液に加わるせん断速度の代表値である。なお、せん断速度1s−1とはあくまでも代表値に過ぎない。第1の基材に塗布された塗布液の上に第2の基材を貼り合せる際、第1の基材と第2の基材を同速度で搬送しつつ貼り合せるのであれば塗布液に加わるせん断速度はほぼ0s−1であり、実製造工程において塗布液に加わるせん断速度が1s−1に限定されるものではない。せん断速度500s−1も同様に代表値に過ぎず、実製造工程において塗布液に加わるせん断速度が500s−1に限定されるものではない。そして均一な塗布および貼り合せの観点から、光硬化性組成物の粘度を、第1の基材に塗布液を塗布する際に塗布液に加わるせん断速度の代表値500s−1の時に3〜100mPa・sであり、第1の基材に塗布された塗布液上に第2の基材を貼り合せる直前に塗布液に加わるせん断速度の代表値1s−1の時に300mPa・s以上であるように調整することが好ましい。
一態様では、波長変換層は、光散乱粒子を含んでいてもよい。したがって、上記光硬化性組成物に光散乱粒子を添加してもよい。
屈折率調整粒子としては、例えば、ダイヤモンド、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉛、炭酸鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化アンチモン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の粒子が挙げられる。中でも青色光や紫外光の吸収の少ない点で、酸化ジルコニウムや酸化ケイ素の粒子が好ましく、少量で屈折率を調整できることから、酸化ジルコニウムの粒子が好ましい。屈折率調整粒子は、屈折率の調整が可能な量を用いればよく、光散乱層における含有量は特に限定されるものではない。
上記光硬化性組成物は、必要に応じて溶媒を含んでいてもよい。この場合に使用される溶媒の種類および添加量は、特に限定されない。例えば溶媒として、有機溶媒を一種または二種以上混合して用いることができる。
波長変換層は、光硬化性組成物を、基材またはバリアフィルム等の基材表面に塗布した後に光照射により硬化させ、形成することができる。
塗布方法としてはカーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーテティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。
硬化条件は、使用する重合性化合物の種類や光硬化性組成物の組成に応じて、適宜設定することができる。また、光硬化性組成物が溶媒を含む組成物である場合には、硬化を行う前に、溶媒除去のために乾燥処理を施してもよい。
ただし、加熱チャンバー34、およびヒートローラは必須ではなく、必要に応じで設けることができる。
波長変換部材は、強度向上、成膜の容易性等のため、基材を有していてもよい。基材は、波長変換層に隣接する層として含まれていてもよい。基材は、波長変換部材中に1つまたは2つ以上含まれていてもよく、波長変換部材は、基材、波長変換層、基材がこの順で積層された構造を有していてもよい。波長変換部材が2つ以上の基材を含む場合、かかる基材は同一であっても異なっていてもよい。基材は、可視光に対して透明であることが好ましい。ここで可視光に対して透明とは、可視光領域における光線透過率が、80%以上、好ましくは85%以上であることをいう。透明の尺度として用いられる光線透過率は、JIS−K7105に記載された方法、すなわち積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
バリアフィルムの酸素透過度は、より好ましくは、0.1cm3/(m2・day・atm)以下、より好ましくは、0.01cm3/(m2・day・atm)以下である。可視光領域における全光線透過率は、より好ましくは90%以上である。酸素透過度は低いほど好ましく、可視光領域における全光線透過率は高いほど好ましい。
「無機層」とは、無機材料を主成分とする層であり、好ましくは無機材料のみから形成される層である。これに対し、有機層とは、有機材料を主成分とする層であって、好ましくは有機材料が50質量%以上、更には80質量%以上、特に90質量%以上を占める層を言うものとする。
無機層を構成する無機材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属、または無機酸化物、窒化物、酸化窒化物等の各種無機化合物を用いることができる。無機材料を構成する元素としては、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、スズ、インジウムおよびセリウムが好ましく、これらを一種または二種以上含んでいてもよい。無機化合物の具体例としては、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム合金、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタンを挙げることができる。また、無機層として、金属膜、例えば、アルミニウム膜、銀膜、錫膜、クロム膜、ニッケル膜、チタン膜を設けてもよい。
無機層の形成方法としては、特に限定されず、例えば成膜材料を蒸発ないし飛散させ被蒸着面に堆積させることができる各種成膜方法を用いることができる。
有機層については、特開2007−290369号公報段落0020〜0042、特開2005−096108号公報段落0074〜0105を参照できる。なお有機層は、一態様では、カルドポリマーを含むことが好ましい。これにより、有機層と隣接する層との密着性、特に、無機層とも密着性が良好になり、より一層優れたガスバリア性を実現することができるからである。カルドポリマーの詳細については、上述の特開2005−096108号公報段落0085〜0095を参照できる。有機層の膜厚は、0.05μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、中でも0.5〜10μmの範囲内であることが好ましい。有機層がウェットコーティング法により形成される場合には、有機層の膜厚は、0.5〜10μmの範囲内、中でも1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。また、ドライコーティング法により形成される場合には、0.05μm〜5μmの範囲内、中でも0.05μm〜1μmの範囲内であることが好ましい。ウェットコーティング法またはドライコーティング法により形成される有機層の膜厚が上述した範囲内であることにより、無機層との密着性をより良好なものとすることができるからである。
GPC装置:HLC−8120(東ソー社製):
カラム:TSK gel Multipore HXL−M(東ソー社製、7.8mmID(内径)×30.0cm)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
また、アクリル当量とは、一分子中の(メタ)アクリロイル基の数で重量平均分子量を除して求められる値である。
(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましい。(メタ)アクリレート化合物として具体的には、例えば特開2013−43382号公報の段落0024〜0036または特開2013−43384号公報の段落0036〜0048に記載の化合物を挙げることができる。
スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、4−ヒドロキシスチレン、4−カルボキシスチレン等が好ましい。
波長変換部材はバックライトユニットの構成部材として使用することができる。バックライトユニットは、波長変換部材と光源とを少なくとも含む。
高輝度かつ高い色再現性の実現の観点からは、バックライトユニットとして、多波長光源化されたものを用いることが好ましい。例えば、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する青色光と、520〜560nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する緑色光と、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する赤色光とを発光することが好ましい。
より一層の輝度および色再現性の向上の観点から、バックライトユニットが発光する青色光の波長帯域は、440〜475nmであることがより好ましい。
同様の観点から、バックライトユニットが発光する緑色光の波長帯域は、520〜545nmであることがより好ましい。
また、同様の観点から、バックライトユニットが発光する赤色光の波長帯域は、610〜640nmであることがより好ましい。
または他の態様では、光源として、300nm〜430nmの波長帯域に発光中心波長を有する紫外光を発光するもの(紫外光源)、例えば、紫外線発光ダイオードを用いることができる。この場合、波長変換層には、量子ドット(A)、(B)とともに、励起光により励起され青色光を発光する量子ドット(C)が含まれることが好ましい。これにより、波長変換部材から発光される赤色光、緑色光および青色光により、白色光を具現化することができる。
また他の態様では、発光ダイオードに替えてレーザー光源を使用することもできる。
バックライトユニットは、例えば、導光板や反射板などを構成部材とするエッジライト方式のバックライトユニットであることができる。図1には、エッジライト方式のバックライトユニットの例を示した。導光板としては、公知のものを何ら制限なく使用することができる。ただし、バックライトユニットは、直下型方式であっても構わない。
上述のバックライトユニットは液晶表示装置に応用することができる。液晶表示装置は上述のバックライトユニットと液晶セルとを少なくとも含む構成とすればよい。
液晶セルの駆動モードについては特に制限はなく、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等の種々のモードを利用することができる。液晶セルは、VAモード、OCBモード、IPSモード、またはTNモードであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。VAモードの液晶表示装置の構成としては、特開2008−262161号公報の図2に示す構成が一例として挙げられる。ただし、液晶表示装置の具体的構成には特に制限はなく、公知の構成を採用することができる。
バックライト側偏光板14は、偏光子12が、2枚の偏光板保護フィルム11および13で挟まれた構成であることが好ましい。
本明細書中、偏光子に対して液晶セルに近い側の偏光板保護フィルムをインナー側偏光板保護フィルムと言い、偏光子に対して液晶セルから遠い側の偏光板保護フィルムをアウター側偏光板保護フィルムと言う。図4に示す例では、偏光板保護フィルム13がインナー側偏光板保護フィルムであり、偏光板保護フィルム11がアウター側偏光板保護フィルムである。
支持体フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、東洋紡社製、商品名:コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ50μm)を用いて、支持体フィルムの片面側に以下の手順で有機層および無機層を順次形成した。
トリメチロールプロパントリアクリレート(ダイセルサイテック社製TMPTA)および光重合開始剤(ランベルティ社製ESACURE KTO46)を用意し、質量比率として95:5となるように秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度15質量%の塗布液とした。この塗布液を、ダイコーターを用いてロールトウロールにて上記PETフィルム上に塗布し、50℃の乾燥ゾーンを3分間通過させた。その後、窒素雰囲気下で紫外線を照射(積算照射量約600mJ/cm2)し、紫外線硬化にて硬化させ、巻き取った。支持体フィルム上に形成された第1有機層の厚さは、1μmであった。
このようにして支持体フィルム上に形成された第1有機層の表面に無機層が積層されたバリアフィルム10を作製した。
上記バリアフィルム10の無機層の表面に、第2有機層を積層した。
ウレタン結合含有アクリルポリマー(大成ファインケミカル社製アクリット8BR500、重量平均分子量250,000)と光重合開始剤(BASF社製イルガキュア184)を質量比率として95:5となるように秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度15質量%の塗布液を調製した。調製した塗布液を、ダイコーターを用いてロールトウロールにて上記バリアフィルム10の無機層の表面に塗布し、100℃の乾燥ゾーンを3分間通過させ、巻き取った。こうして形成された第2有機層の厚さは、1μmであった。このようにして第1有機層の表面に無機層が積層され、さらに第2有機層が積層されたバリアフィルム11を作製した。
下記の量子ドット含有光硬化性組成物1を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。
量子ドット含有光硬化性組成物1の調製(実施例1で使用)
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量子ドット1のトルエン分散液(発光極大:530nm) 10質量部
量子ドット1:NN-labs社製INP530―10(球状量子ドット)
量子ドット2のトルエン分散液(発光極大:620nm) 1質量部
量子ドット2:NN-labs社製INP620−10(球状量子ドット)
脂環式エポキシ化合物 60質量部
セロキサイド2021P(ダイセル社製)
単官能アクリレート化合物 40質量部
AMP−10G(新中村化学工業社製)
シランカップリング剤1 2.5質量部
KBM−303(信越化学工業社製)
シランカップリング剤2 2.5質量部
KBM−5103(信越化学工業社製)
光カチオン重合開始剤(ヨードニウム塩化合物)A 3質量部
光ラジカル重合開始剤イルガキュア819(BASF社製) 3質量部
粘度調整剤(AEROSIL R972(日本アエロジル社製)) 3質量部
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(上記において、量子ドット1、2のトルエン分散液の量子ドット濃度は1質量%である。)
表1または表2に示す組成比にて量子ドット含有光硬化性組成物を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。
下記の量子ドット(量子ロッド)含有光硬化性組成物2を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。
量子ロッド1、量子ロッド2は、米国特許7303628号、論文(Peng, X. G.; Manna, L.;Yang, W. D.; Wickham, j.;Scher, E.; Kadavanich, A.; Alivisatos, A. P. Nature 2000,404, 59−61)および論文(Manna,L.; Scher, E. C.; Alivisatos,A. P. j. Am. Chem.Soc. 2000, 122, 12700−12706)を参考にして作製した。透過型電子顕微鏡で確認した量子ロッド1、量子ロッド2の平均長軸長は、50nmであった。
量子ドット含有光硬化性組成物2の調製(実施例13で使用)
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量子ロッド1のトルエン分散液 10質量部
量子ロッド1(発光極大:532nm、半値幅:30nm)
量子ロッド2のトルエン分散液 1質量部
量子ロッド2(発光極大:626nm、半値幅27nm)
脂環式エポキシ化合物 100質量部
セロキサイド2021P(ダイセル社製)
シランカップリング剤1 5質量部
KBM−303(信越化学工業社製)
光カチオン重合開始剤 3質量部
CPI−110P(サンアプロ社製)
粘度調整剤(AEROSIL R972(日本アエロジル社製)) 3質量部
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(上記において、量子ロッド1、2のトルエン分散液の量子ロッド濃度は1質量%である。)
上述した手順で作製したバリアフィルム10を第1、第2のフィルムとして使用し、図2および図3を参照し説明した製造工程により、波長変換部材を得た。具体的には、第1のフィルムとしてバリアフィルム10を用意し、1m/分、60N/mの張力で連続搬送しながら、無機層面上に上記で調製した量子ドット含有光硬化性組成物1をダイコーターにて塗布し、50μmの厚さの塗膜を形成した。次いで、塗膜の形成された第1のフィルム(バリアフィルム10)をバックアップローラに巻きかけ、塗膜の上に第2のフィルム(バリアフィルム10)を無機層面が塗膜に接する向きでラミネートし、2枚のバリアフィルム10で塗膜を挟持した状態で連続搬送しながら、100℃の加熱ゾーンを3分間通過させた。その後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、紫外線を照射して硬化させ、量子ドットを含有する波長変換層を形成した。紫外線の照射量は2000mJ/cm2であった。また、L1は50mm、L2は1mm、L3は50mmであった。
表1または表2中、バリアフィルムの欄にバリアフィルム10と記載されている実施例、比較例については、上記で作製した各実施例、比較例に使用する量子ドット含有光硬化性組成物(塗布液)を用いて、実施例1と同様にして波長変換部材を作製した。
表1または表2中、バリアフィルムの欄にバリアフィルム11と記載されている実施例については、上記で作製した各実施例、比較例に使用する量子ドット含有光硬化性組成物(塗布液)を用いた点、ならびに第1のフィルムおよび第2のフィルムとしてバリアフィルム10に代えて、第2有機層が塗膜と接するようにバリアフィルム11を用いた点以外、実施例1と同様にして波長変換部材を作製した。
実施例1〜12、比較例1〜6については、用いた量子ドット含有光硬化性組成物の組成から、量子ドット1のトルエン分散液および量子ドット2のトルエン分散液を除いたモデル膜作製用組成物を用意し、前述の手段1により厚さ60μmのモデル膜を作製した。具体的には、以下の方法によりモデル膜を作製した。
実施例13については、用いた量子ロッド含有光硬化性組成物の組成から、量子ロッド1のトルエン分散液および量子ロッド2のトルエン分散液を除いたモデル膜作製用組成物を用意し、前述の手段1により厚さ60μmのモデル膜を作製した。具体的には、以下の方法によりモデル膜を作製した。
モデル膜作製用組成物を離型フィルム(東レ社製ルミラー#50、50μm厚)にワイヤーバーで塗布した後、その上にもう一枚の離型フィルムをラミネートし、大気下1200W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、紫外線を塗布面より2000mJ/cm2照射して硬化させた。こうして得られた硬化膜を、2cm角に裁断したのち硬化膜の両面にある離型フィルムを剥離し、厚み60μmの樹脂層単膜(モデル膜)を得た。
得られたモデル膜を、浜松ホトニクス社製絶対PL量子収率測定装置(C9920−02)の積分球内に配置し、市販のタブレット端末(Amazon社製、Kindle Fire HDX 7”)に備えられている青色光源の発光中心波長である波長450nmに発光中心波長を有する青色光を入射させ、このときの波長450nmにおける検出光強度Iを測定した。モデル膜を積分球内に配置しないブランクについても同様に波長450nmにおける透過光強度I0を測定し、先に示した式により厚さ60μmのモデル膜の青色光の損失率Aを測定した。得られた測定値から、波長変換層のマトリックスにおける青色光の損失率を以下の評価基準により評価した。結果を表1、表2に示す。
A: A<1.0%
B: 1.0≦A<2.0
C: 2.0≦A<3.0
D: 3.0≦A
バックライトユニットに青色光源を備える市販のタブレット端末(Amazon社製Kindle(登録商標)Fire HDX 7”)を分解し、バックライトユニットを取り出した。取り出したバックライトユニットの導光板上に矩形に切り出した実施例1〜4、比較例1〜3で作製した波長変換部材を置き、その上に、表面凹凸パターンの向きが直交した2枚のプリズムシートを重ね置いた。青色光源から発し、波長変換部材および2枚のプリズムシートを透過した光の輝度Yを、導光板の面に対して垂直方向740mmの位置に設置した輝度計(TOPCON社製SR3)にて測定した。そして輝度Yを以下のように評価した。結果を下記表に示す。
A+:Y≧11,000[cd/m2]
A: 10,000≦Y<11,000[cd/m2]
B: 9,000≦Y<10,000[cd/m2]
C: 8,000≦Y<9,000[cd/m2]
D: Y<8,000[cd/m2]
各実施例、比較例で用いた量子ドット含有光硬化性組成物を用意し、バリアフィルム10の無機層上にワイヤーバーで塗布した後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら1200W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、紫外線を塗布面に向かって下記表に示す露光量で照射して硬化させた。そして、指触で硬化性を以下のように評価した。結果を下記表に示す。
A: 指残りなし。
B: 若干の粘着性あり。
C: 明確な粘着性あり。
D: 明らかなベタつきがあり、未硬化。
これに対し、上記表に示すように、実施例では、光硬化性向上に寄与する脂環式エポキシ化合物を使用しつつ励起光損失率を厚み60μm換算で3%以下に抑えることにより、輝度向上を達成することができた。
Claims (16)
- 光源と、該光源から出射される光の光路上に位置する波長変換部材と、を含むバックライトユニットであって、
前記波長変換部材は、励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
前記波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
前記光硬化性組成物は、前記量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
前記波長変換層のマトリックスにおける前記光源から出射される光の損失率は、厚み60μm換算で3%以下であるバックライトユニット。 - 前記光重合開始剤は、ヨードニウム塩化合物である請求項1に記載のバックライトユニット。
- 前記ヨードニウム塩化合物は、アニオン部として、気相酸性度が240〜290kcal/molの範囲であるアニオン部を含む請求項2に記載のバックライトユニット。
- 前記波長変換層は、光散乱粒子を0.20体積%以上含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
- 前記光源は、青色光源である請求項1〜4のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバックライトユニットと、液晶セルと、を含む液晶表示装置。
- 励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットをマトリックス中に含む波長変換層を有し、
前記波長変換層は、光硬化性組成物を光照射により硬化させてなる光硬化層であり、
前記光硬化性組成物は、前記量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
前記波長変換層のマトリックスにおける青色光損失率は、厚み60μm換算で3%以下である波長変換部材。 - 前記光重合開始剤は、ヨードニウム塩化合物である請求項7に記載の波長変換部材。
- 前記ヨードニウム塩化合物は、アニオン部として、気相酸性度が240〜290kcal/molの範囲であるアニオン部を含む請求項8に記載の波長変換部材。
- 前記重合性化合物は、(メタ)アクリレート化合物を更に含む請求項7〜9のいずれか1項に記載の波長変換部材。
- 励起光により励起され蛍光を発光する量子ドットを含む光硬化性化合物であって、
前記量子ドット、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含む重合性化合物、および光重合開始剤を含み、
前記光硬化性組成物を光照射により硬化させて得られる光硬化体の量子ドットを除く部分の青色光損失率が、厚み60μm換算で3%以下である、光硬化性組成物。 - 前記光重合開始剤は、ヨードニウム塩化合物である請求項11に記載の光硬化性組成物。
- 前記ヨードニウム塩化合物は、アニオン部として、気相酸性度が240〜290kcal/molの範囲であるアニオン部を含む請求項12に記載の光硬化性組成物。
- 前記重合性化合物は、(メタ)アクリレート化合物を更に含む請求項11〜13のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 前記(メタ)アクリレート化合物は、単官能(メタ)アクリレートを含む請求項14に記載の光硬化性組成物。
- 光散乱粒子を固形分全量に対して体積基準で0.20体積%以上含む請求項11〜15のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
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