JP2016146306A - レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法 - Google Patents

レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプ損失を低減できつつ、安定運転可能なレドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法を提供する。
【解決手段】電池セルに電解液を循環供給するポンプと、前記ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、前記電解液の充電状態を測定する充電状態測定部と、前記電池セルの端子電圧を測定する端子電圧測定部と、を備え、前記ポンプ制御部は、前記電解液の充電状態に対応した前記ポンプの基準流量を取得する基準流量取得部と、前記電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する端子電圧判定部と、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、前記基準流量を前記ポンプに設定し、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、前記基準流量に所定の流量を加算した流量を前記ポンプに設定するポンプ流量設定部と、を有するレドックスフロー電池システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法に関する。特に、ポンプ損失を低減できつつ、安定運転可能なレドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法に関する。
レドックスフロー電池は、(1)安全性が高い、(2)充放電サイクル寿命が長い、(3)大容量化が容易である、(4)充電状態(SOC:State Of Charge)の常時監視が可能である、などの特徴を有しており、様々な用途への適用が可能である。レドックスフロー電池の用途としては、負荷平準化用途の他、瞬低補償や非常用電源などの用途、大量導入が進められている太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーの出力平滑化用途などが挙げられる。
レドックスフロー電池は、正極電極及び負極電極と、両電極の間に介在される隔膜とを有する電池セルに正極電解液及び負極電解液をそれぞれ循環供給し、電力変換器(例えば、交流/直流変換器など)を介して充放電を行う。電解液には、酸化還元により価数が変化する金属イオン(活物質)を含有する水溶液が使用されている。例えば、正極活物質にFeイオン、負極活物質にCrイオンを用いた鉄(Fe2+/Fe3+)−クロム(Cr3+/Cr2+)系レドックスフロー電池や、正極及び負極の活物質にVイオンを用いたバナジウム(V2+/V3+−V4+/V5+)系レドックスフロー電池がよく知られている。
一般に、レドックスフロー電池では、電解液を電池セルに循環させるためのポンプが必要であるため、ポンプ損失が生じ、ポンプの流量(電解液流量)を常に一定にして運転すると、ポンプ損失が大きく、電池効率が低下することがある。そこで、従来、レドックスフロー電池において、電解液の充電状態(「充電深度」と呼ばれることもある)に対応させてポンプの流量を調整して電解液を電池セルに供給することで、ポンプ損失を低減することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
従来のレドックスフロー電池では、例えば図3に示すように、放電時と充電時のそれぞれについて、電解液の充電状態が放電末(例、充電状態が15%)から満充電(例、充電状態が90%)となる範囲内で各充電状態に対応したポンプ流量を設定している。図3に示すグラフは、放電時と充電時のそれぞれにおける電解液の充電状態(SOC)とポンプ流量(Q)との関係(図中、実線が放電時、一点鎖線が充電時)を示しており、横軸が電解液の充電状態(SOC)、縦軸がポンプ流量(Q)を表している。この例では、充電状態を段階的に複数の範囲に分け、範囲ごとにポンプ流量を設定している。放電時は、電池セル内で放電反応が起こり、電池セル内の電解液の充電状態が低くなる。電池セルに供給される電解液の充電状態が低い範囲では、電池セル内で充電状態が放電末を超えて過放電(放電停止)とならないように、ポンプの流量を増やす。電解液の充電状態が高い場合は、過放電とならない範囲で、ポンプの流量を減らす。一方、充電時は、電池セル内で充電反応が起こり、電池セル内の電解液の充電状態が高くなる。電池セルに供給される電解液の充電状態が高い範囲では、充電状態が満充電を超えて過充電(過電圧)とならないように、ポンプの流量を増やす。電解液の充電状態が低い場合は、過充電とならない範囲で、ポンプの流量を減らす。このように、電解液の充電状態に応じた必要最低流量をポンプに設定することで、ポンプ流量を一定にする場合に比較して、ポンプ損失を低減できる。
特許文献1には、ポンプ損失をより低減して電池効率を向上させる技術が提案されている。具体的には、セルの端子電圧、開放電圧、負荷電流を測定し、これらの測定結果からセル抵抗値を演算して求め、セル抵抗値に基づいて充電深度(開放電圧)に対応する最適な電解液流量でポンプを運転制御することが提案されている。
特開2006−114359号公報
レドックスフロー電池において、運転状況によっては、電解液の充電状態が充放電可能範囲内であっても、電池セルの端子電圧が交流/直流変換器を含む電力変換器の動作電圧範囲の下限や上限を超過して、充放電が停止することがあることが判明した。したがって、電池セルが充放電可能な状態では、充放電を不必要に停止することなく、充放電を継続して行うことができる安定運転が可能なレドックスフロー電池の開発が望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的の1つは、ポンプ損失を低減できつつ、安定運転可能なレドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法を提供することにある。
本発明のレドックスフロー電池システムは、電池セルと、電解液タンクと、前記電解液タンクから前記電池セルに電解液を循環供給する循環配管と、前記循環配管に前記電解液を循環させるポンプと、前記電池セルに接続され、充放電制御を行う電力変換器と、を備える。更に、本発明のレドックスフロー電池システムは、前記ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、前記電解液の充電状態を測定する充電状態測定部と、前記電池セルの端子電圧を測定する端子電圧測定部と、を備える。そして、前記ポンプ制御部は、以下の基準流量取得部と、端子電圧判定部と、ポンプ流量設定部と、を有する。
前記基準流量取得部は、前記電解液の充電状態に対応した前記ポンプの基準流量を取得する。
前記端子電圧判定部は、前記電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する。
前記ポンプ流量設定部は、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、前記基準流量を前記ポンプに設定し、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、前記基準流量に所定の流量を加算した流量を前記ポンプに設定する。
本発明のレドックスフロー電池の運転方法は、電解液タンクから電池セルに電解液をポンプにより循環供給し、電力変換器を介して充放電を行う。そして、本発明のレドックスフロー電池の運転方法は、以下の充電状態測定ステップと、端子電圧測定ステップと、基準流量取得ステップと、端子電圧判定ステップと、ポンプ流量設定ステップと、を備える。
前記充電状態測定ステップは、前記電解液の充電状態を測定する。
前記端子電圧測定ステップは、前記電池セルの端子電圧を測定する。
前記基準流量取得ステップは、前記電解液の充電状態に対応した前記ポンプの基準流量を取得する。
前記端子電圧判定ステップは、前記電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する。
前記ポンプ流量設定ステップは、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、前記基準流量を前記ポンプに設定し、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、前記基準流量に所定の流量を加算した流量を前記ポンプに設定する。
本発明のレドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法は、ポンプ損失を低減できつつ、安定運転可能である。
実施形態1に係るレドックスフロー電池システムの説明図である。 実施形態1に係るレドックスフロー電池システムにおけるポンプの制御フローを説明する図である。 電解液の充電状態に応じてポンプ流量を制御する場合の充電状態とポンプ流量の関係の一例を示すグラフである。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らが鋭意研究を進めた結果、レドックスフロー電池の運転中、電解液の充電状態(電池セルの開放電圧)に応じてポンプ流量を制御した場合、運転条件によっては電池セルの端子電圧が瞬間的に変動することが分かった。
電池セルは、電力変換器(例、交流/直流変換器、直流/直流変換器など)により充放電制御が行われる。一般に、電力変換器は、動作電圧が設定されており、電池セルの端子電圧が最低動作電圧を下回ると停止するように設計されている。また、電池セルの端子電圧が上限電圧(最大電圧)を上回ると、電池セルが劣化や故障する可能性がある。そこで、電力変換器は、最大動作電圧が電池セルの上限電圧に設定されており、電池セルの端子電圧が上限電圧を上回ると停止するように設計されている。
電解液の充電状態(開放電圧)と端子電圧とは相関関係があり、充電状態が放電末から満充電の充放電可能範囲内で充放電を行えば、通常、端子電圧も電力変換器の動作電圧の範囲内に保たれると考えられていた。しかしながら、本発明者らが鋭意研究を進めたところ、ポンプ流量や充放電(入出力)量などの運転条件によっては、端子電圧が予想外に低下したり上昇したりする現象が起こることが分かった。具体的には、放電時に端子電圧が低下して、電力変換器の最低動作電圧を下回ったり、充電時に端子電圧が上昇して、電力変換器の最大動作電圧を上回ったりすることがある。そのため、従来のレドックスフロー電池において、電解液の充電状態が充放電可能範囲内であっても、電力変換器が停止する可能性があり、安定運転できない虞がある。例えば、バナジウム系レドックスフロー電池の場合、単セルあたり、放電末(充電状態:15%)の開放電圧は約1.2V/セル程度、満充電(充電状態:90%)の開放電圧は約1.5V/セル程度である。電力変換器の最低動作電圧は、単セルの電圧に換算して、放電末の開放電圧より低く(例えば1.0V)、最大動作電圧は満充電の開放電圧より高く(例えば1.6V)設定されている。
本発明者らは、ポンプ流量を増加することで、端子電圧の変動を抑制でき、電池が不必要に停止することを抑制できることを見出した。そして、電解液の充電状態だけでなく、端子電圧も加味してポンプ流量を制御することで、ポンプ損失の低減と安定運転を両立できることを見出した。本発明は、以上の知見に基づいてなされたものである。最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)実施形態に係るレドックスフロー電池システムは、電池セルと、電解液タンクと、電解液タンクから電池セルに電解液を循環供給する循環配管と、循環配管に電解液を循環させるポンプと、電池セルに接続され、充放電制御を行う電力変換器と、を備える。更に、レドックスフロー電池システムは、ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、電解液の充電状態を測定する充電状態測定部と、電池セルの端子電圧を測定する端子電圧測定部と、を備える。そして、ポンプ制御部は、以下の基準流量取得部と、端子電圧判定部と、ポンプ流量設定部と、を有する。
基準流量取得部は、電解液の充電状態に対応したポンプの基準流量を取得する。
端子電圧判定部は、電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する。
ポンプ流量設定部は、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、基準流量をポンプに設定し、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、基準流量に所定の流量を加算した流量をポンプに設定する。
上記レドックスフロー電池システムによれば、運転中の電解液の充電状態を把握し、充電状態に対応した基準流量をポンプに設定することで、ポンプ損失を低減できる。更に、電池セルの端子電圧を把握し、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達することが予測される場合は、基準流量に所定の流量を加算してポンプの流量を増加することで、端子電圧の変動を抑制でき、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達することを抑制できる。つまり、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する前に、ポンプの流量を増加することによって、端子電圧が所定の電圧範囲外になることを抑制できる。具体的には、放電時に端子電圧が予想外に低下して、端子電圧が所定の電圧範囲の下限を下回ったり、充電時に端子電圧が予想外に上昇して、端子電圧が所定の電圧範囲の上限を上回ったりすることを抑制できる。そのため、電解液の充電状態が充放電可能範囲内にあるにも関わらず、端子電圧が所定の電圧範囲外になることによって電池が不必要に停止する不具合を回避できる。したがって、電池セルが充放電可能な状態である場合は、電池が不必要に停止することを抑制でき、継続して充放電運転を行うことができるので、安定運転が可能である。
「基準流量」とは、放電時と充電時のそれぞれについて、各充電状態に応じて設定されたポンプの流量のことである。基準流量は、例えば、充電状態ごとに、放電の場合は定格出力(例、最大出力)、充電の場合は定格入力を得るために必要な最低流量を設定することが挙げられる。また、加算する流量は、例えば、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しないように設定することが挙げられる。
(2)上記レドックスフロー電池システムの一形態としては、端子電圧の所定の電圧範囲は、電力変換器の動作電圧に基づいて設定されていることが挙げられる。
上記構成によれば、端子電圧が電力変換器の動作電圧の上下限に達する前に、ポンプの流量を増加することによって、端子電圧が動作電圧の範囲外になることを抑制できる。よって、電解液の充電状態が充放電可能範囲内にあるにも関わらず、端子電圧が、放電時に電力変換器の最低動作電圧を下回ったり、充電時に電力変換器の最大動作電圧を上回ったりすることを抑制できる。したがって、電力変換器が不必要に停止することによって電池が停止する不具合を回避でき、安定運転が可能である。
(3)上記レドックスフロー電池システムの一形態としては、充電状態測定部は、電池セルの開放電圧を測定することによって、電解液の充電状態を測定することが挙げられる。
電解液の充電状態(SOC:State Of Charge)は、電池セルの開放電圧(正極電解液と負極電解液との電位差)を測定することによって求めることができる。開放電圧の測定には、例えば、モニターセルを用いることが挙げられる。モニターセルを用いて開放電圧を測定することで、運転中であっても充電状態を求めることができる。
(4)実施形態に係るレドックスフロー電池の運転方法は、電解液タンクから電池セルに電解液をポンプにより循環供給し、電力変換器を介して充放電を行う。そして、レドックスフロー電池の運転方法は、以下の充電状態測定ステップと、端子電圧測定ステップと、基準流量取得ステップと、端子電圧判定ステップと、ポンプ流量設定ステップと、を備える。
充電状態測定ステップは、電解液の充電状態を測定する。
端子電圧測定ステップは、電池セルの端子電圧を測定する。
基準流量取得ステップは、電解液の充電状態に対応したポンプの基準流量を取得する。
端子電圧判定ステップは、電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する。
ポンプ流量設定ステップは、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、基準流量をポンプに設定し、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、基準流量に所定の流量を加算した流量をポンプに設定する。
上記レドックスフロー電池の運転方法によれば、運転中の電解液の充電状態を把握し、充電状態に対応した基準流量をポンプに設定することで、ポンプ損失を低減できる。更に、電池セルの端子電圧を把握し、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達することが予測される場合は、基準流量に所定の流量を加算してポンプの流量を増加することで、電解液の充電状態だけでなく、端子電圧の変動を抑制して、端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達することを抑制できる。具体的には、放電時に端子電圧が予想外に低下して、端子電圧が所定の電圧範囲の下限を下回ったり、充電時に端子電圧が予想外に上昇して、端子電圧が所定の電圧範囲の上限を上回ったりすることを抑制できる。したがって、電解液の充電状態が充放電可能範囲内にあるにも関わらず、端子電圧が所定の電圧範囲外になることによって電池が不必要に停止する不具合を回避できるので、継続して充放電運転を行うことができ、安定運転が可能である。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。以下では、「レドックスフロー電池」を「RF電池」と呼ぶ場合がある。また、図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
<RF電池システムの全体構成>
図1〜図2を参照して、実施形態に係るRF電池システム1を説明する。図1に示すRF電池システム1は、電力変換器C(例えば、交流/直流変換器や直流/直流変換器(例、DC−DCコンバータ)など)を介して、発電部G(例えば、太陽光発電装置や風力発電装置、その他一般の発電所など)と負荷L(電力系統や需要家)との間に接続され、発電部Gから供給された電力を充電したり、蓄えた電力を放電して負荷Lに供給する。また、RF電池システム1は、電池セル10と、この電池セル10に電解液を供給する循環機構(タンク、配管、ポンプ)とを備える。
(電池セル及び循環機構)
RF電池システム1は、電池セル10を備える。電池セル10は、イオン透過膜からなる隔膜101で正極セル102と負極セル103とに区画され、正極セル102には正極電極104が、負極セル103には負極電極105がそれぞれ内蔵されている。また、RF電池システム1は、正極電解液及び負極電解液をそれぞれ貯留する正極電解液タンク20及び負極電解液タンク30と、各電解液タンク20,30から電池セル10(正極セル102,負極セル103)に正極電解液及び負極電解液をそれぞれ循環供給する正極側循環配管25及び負極側循環配管35と、各循環配管25,35にそれぞれ正極電解液及び負極電解液を循環させるポンプ40,40とを備える。正極側循環配管25は、正極電解液タンク20から正極電解液を正極セル102に送る往路配管26と、正極セル102から正極電解液を正極電解液タンク20に戻す復路配管27とを有する。負極側循環配管35は、負極電解液タンク30から負極電解液を負極セル103に送る往路配管36と、負極セル103から負極電解液を負極電解液タンク30に戻す復路配管37とを有する。ポンプ40,40は、回転数を制御可能な可変ポンプであり、回転数によって流量を調整できる。ポンプ40,40は、ポンプ制御部60によって回転数(流量)が制御される。そして、各循環配管25,35に設けられた各ポンプ40,40により、電解液タンク20,30から電池セル10に正極電解液及び負極電解液を循環供給して、電池セル10内で両電解液中のイオン価数の変化に伴う電池反応(充放電反応)が行われる。なお、図1に示すRF電池システム1では、正極及び負極の活物質にVイオンを用いたバナジウム系RF電池を例に挙げている。また、図1中の電池セル10内の実線矢印は充電反応を、破線矢印は放電反応をそれぞれ示す。
電池セル10は、正極電極104(正極セル102)と負極電極105(負極セル103)と隔膜101とを構成要素とする単セルを複数積層したセルスタック(図示せず)と呼ばれる形態で利用される。セルスタックには、一面に正極電極104、他面に負極電極105が配置される双極板(図示せず)と、正極電解液及び負極電解液の各電解液を供給する給液孔及び各電解液を排出する排液孔を有し、上記双極板の外周に形成される枠体(図示せず)とを備えるセルフレームが利用される。複数のセルフレームを積層することで、上記給液孔及び排液孔は各電解液の流路を構成し、これら流路は各循環配管25,35に接続される。セルスタックは、セルフレーム、正極電極104、隔膜101、負極電極105、セルフレーム、…の順に積層して構成される。
RF電池システム1は、電池セル10に接続され、充放電制御を行う電力変換器Cを備える。この例では、電力変換器Cは交流/直流変換器である。そして、RF電池システム1は、電力変換器(交流/直流変換器)Cを介して、電池セル10の正極電極104及び負極電極105に充放電電流が入出力されることで、充放電を行う。具体的には、充電時には、電力変換器Cを介して電池セル10の正極電極104及び負極電極105に充電電流が入力され、電池セル10内で充電反応が起こる。一方、放電時には、電池セル10内で放電反応が起こり、電力変換器Cを介して電池セル10の正極電極104及び負極電極105から放電電流が出力される。電力変換器(交流/直流変換器)Cは、動作電圧が設定されており、電池セル10の端子電圧が動作電圧の範囲外になると停止するように設計されている。
(充電状態測定部)
RF電池システム1は、電解液の充電状態(SOC)を測定する充電状態測定部51を備える。この例では、充電状態測定部51は、電池セル10に供給される電解液のSOCを測定する。
電解液のSOCは、電解液中のイオン価数の比率によって決まる。SOCは、例えばバナジウム系RF電池の場合、正極電解液では、正極電解液中のVイオン(V4+/V5+)におけるV5+の比率、負極電解液では、負極電解液中のVイオン(V2+/V3+)におけるV2+の比率で表され、それぞれ次式で示される。充電時の電池反応は、電池セル内で正極ではV4+がV5+に酸化され、負極ではV3+がV2+に還元される。放電時の電池反応は、充電時と逆の反応になる。
正極:V5+/(V4++V5+
負極:V2+/(V2++V3+
また、イオン価数によって電位が異なることから、電解液中のイオン価数の比率と電解液の電位とには相間関係があり、電解液の電位からSOCを求めることもできる。例えば、V5+及びV2+の標準酸化還元電位はそれぞれ1.00V及び−0.26Vである。
通常、RF電池では、電池反応が電解液中のイオン価数の変化であり、正極電解液と負極電解液のSOCは同じになる。よって、SOCは、正極電解液又は負極電解液における電解液中のイオン価数の比率を測定することで求めてもよいし、電解液の電位を測定することで求めてもよい。また、正極電解液と負極電解液との電位差(開放電圧)を測定することで求めてもよい。更に、活物質の金属イオンによっては、電解液中のイオン価数の比率によって電解液の色相や透明度、吸光度が変化することから、電解液の色相や透明度又は吸光度を指標としてSOCを求めてもよい。例えば、電解液の電位の測定には電圧計を用いたり、電位差(開放電圧)の測定にはモニターセルを用いたり、電解液の色相や透明度、吸光度の測定には分光光度計を用いることができる。モニターセルとは、電池セル10と同様の構成を備えるが、電力変換器Cに接続されず、充放電に寄与しない電池セルである。そして、電池セル10と同様に、モニターセルに正極電解液及び負極電解液を供給し、モニターセルの開放電圧を測定することで、運転中であってもSOCを求めることができる。
この例では、充電状態測定部51は、モニターセルを利用しており、モニターセルの開放電圧を測定することによって、電解液のSOCを測定する。モニターセル51は、正極及び負極の往路配管26,36から一部の正極電解液及び負極電解液がそれぞれ供給され、モニターセル51から各電解液が正極及び負極の復路配管27,37に戻されるように、設けられている。モニターセル51には、電池セル10に供給される電解液と同じ電解液が供給されることから、モニターセル51の開放電圧を測定することは、電池セル10の開放電圧を測定することと同義である。モニターセル51によって測定された開放電圧(SOC)の測定値は、信号線を介してポンプ制御部60に送信される。その他、充電状態測定部51は、電解液タンク20,30内の電解液のSOCを測定してもよい。
(端子電圧測定部)
RF電池システム1は、電池セル10の端子電圧(Vt)を測定する端子電圧測定部52を備える。この例では、端子電圧測定部52は、電圧計を利用しており、電力変換器(交流/直流変換器)Cに設けられている。端子電圧測定部52によって測定された端子電圧の測定値は、信号線を介してポンプ制御部60に送信される。
(ポンプ制御部)
RF電池システム1は、ポンプの回転数を制御してポンプ40,40の流量を制御するポンプ制御部60を備える。ポンプ制御部60は、基準流量取得部61と、端子電圧判定部62と、ポンプ流量設定部63とを有する。ポンプ制御部60は、コンピューターを利用できる。
(基準流量取得部)
基準流量取得部61は、充電状態測定部51で測定した電解液のSOCに対応したポンプの基準流量(Qn)を取得する。基準流量(Qn)は、放電時と充電時のそれぞれについて、各SOCに応じて設定されたポンプの流量のことである。この例では、放電時と充電時のそれぞれについて、SOCごとに、放電の場合は定格出力(例、最大出力)、充電の場合は定格入力を得るために必要な最低流量を予め実験などで求め、これら最低必要流量を基準流量(Qn)とする。そして、これら基準流量(Qn)をSOCに対応させてコンピューターの記憶装置に予め記憶させておき、基準流量取得部61は、SOCに対応した基準流量(Qn)を記憶装置から取得する。
基準流量(Qn)は、更に、充放電(入出力)量や電解液温度ごとに、放電時と充電時のそれぞれについて、各SOCに対応した最低必要流量を求め、設定してもよい。
(端子電圧判定部)
端子電圧判定部62は、端子電圧測定部52で測定した電池セル10の端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する。この例では、端子電圧(Vt)の所定の電圧範囲は、電力変換器Cの動作電圧に基づいて設定されており、下限が電力変換器Cの最低動作電圧、上限が電力変換器Cの最大動作電圧(電池セル10の上限電圧)に設定されている。また、この例では、端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かの判定は、端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限(最低動作電圧)又は上限(最低動作電圧)に近付いた場合に、下限又は上限に達するものと判定する。例えば、端子電圧(Vt)が、電力変換器Cの動作電圧の下限又は上限から所定の範囲内(例、上下限から5%、更には10%の範囲内など)になった場合に、下限又は上限に達すると判定する。
(ポンプ流量設定部)
ポンプ流量設定部63は、端子電圧判定部62で端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達しないと判定した場合は、基準流量取得部61で取得した基準流量(Qn)をポンプ流量(Q)としてポンプ40,40に設定する。一方、端子電圧判定部62で端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達すると判定した場合は、基準流量(Qn)に所定の流量(Qa)を加算した流量(Qn+Qa)をポンプ流量(Q)としてポンプ40,40に設定する。つまり、端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達することが予測される場合は、ポンプ40,40の流量を増加する。加算する流量(Qa)は、端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限(最低動作電圧)又は上限(最低動作電圧)に達しないように設定する。例えば、基準流量(Qn)を10%、更に20%増やしたり、或いは、ポンプ流量(Q)が定格流量(例、最大流量)となるように設定することが挙げられる。加算する流量(Qa)は、予め実験などにより端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達しないために必要な最低流量を求め、設定することが好ましい。
ポンプ40,40の流量は、設定するポンプ流量(基準流量又は基準流量に所定流量を加算した流量)に応じてポンプの回転数、吐出量、或いは吐出圧力などの制御パラメータを設定することによって制御することが挙げられる。例えば、ポンプ流量に応じたポンプの回転数、吐出量、或いは吐出圧力などの制御パラメータを予め決めておき、流量と制御パラメータとの関係を示す関係式又は関係テーブルから設定流量に対応する制御パラメータを取得して、その制御パラメータを設定することでポンプの流量を制御してもよい。
<RF電池システムの運転方法>
上述した充電状態測定部51、端子電圧測定部52及びポンプ制御部60を備えるRF電池システム1の運転方法について説明する。RF電池システム1の運転方法は、電解液の充電状態及び端子電圧に基づいてポンプ40,40の流量を制御する運転方法であり、以下の充放電状態測定ステップと、端子電圧測定ステップと、基準流量取得ステップと、端子電圧判定ステップと、ポンプ流量設定ステップとを備える。図2に示すフローチャートを参照して、各ステップの具体的な処理を以下に説明する。
(充放電状態測定ステップ)
充放電状態測定ステップは、電解液の充電状態(SOC)を測定する(ステップS1)。この例では、上述したように、充電状態測定部(モニターセル)51によって、電池セル10に供給される電解液のSOCを測定する。
(端子電圧測定ステップ)
端子電圧測定ステップは、電池セル10の端子電圧(Vt)を測定する(ステップS2)。この例では、上述したように、端子電圧測定部52によって端子電圧(Vt)を測定する。
(基準流量取得ステップ)
基準流量取得ステップは、充放電状態測定ステップS1で測定した電解液のSOCに対応したポンプの基準流量(Qn)を取得する(ステップS3)。この例では、上述したように、ポンプ制御部60の基準流量取得部61によって、コンピューターの記憶装置からSOCに対応した基準流量(Qn)を取得する。
(端子電圧判定ステップ)
端子電圧判定ステップは、端子電圧測定ステップS2で測定した電池セル10の端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する(ステップS4)。この例では、上述したように、ポンプ制御部60の端子電圧判定部62によって、端子電圧(Vt)が電力変換器Cの最低動作電圧又は最大動作電圧に近付いたか否か、具体的には、最低動作電圧又は最大動作電圧から所定の範囲内に達した否かによって、端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否か判定する(図中、下限の最低動作電圧から所定の範囲内を「Vmin」、上限の最大動作電圧から所定の範囲内を「Vmax」と示す)。そして、最低動作電圧又は最大動作電圧に近付いた場合、即ち最低動作電圧又は最大動作電圧から所定の範囲内になった場合に、下限又は上限に達すると判定する。
(ポンプ流量設定ステップ)
ポンプ流量設定ステップは、端子電圧判定ステップS4による端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かの判定結果に応じて、ポンプの流量を設定する(ステップS5)。具体的には、端子電圧判定ステップS4で端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達しないと判定した場合は、基準流量取得部61で取得した基準流量(Qn)をポンプ流量(Q)としてポンプ40,40に設定する(ステップS5−1)。一方、端子電圧判定ステップS4で端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達すると判定した場合は、基準流量(Qn)に所定の流量(Qa)を加算した流量(Qn+Qa)をポンプ流量(Q)としてポンプ40,40に設定する(ステップS5−2)。もし、前回のポンプ流量設定ステップで、既に流量(Qa)を加算している場合、加算する流量(Qa)を増量してもよい。
以上説明した実施形態1に係るRF電池システム1によれば、運転中、電解液のSOCを常時把握し、SOCに対応した基準流量をポンプ40,40に設定することから、ポンプ損失を低減できる。更に、電池セル10の端子電圧を常時把握し、万が一、端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲の上下限に達することが予測される場合は、基準流量に所定の流量を加算してポンプ40,40の流量を増加することで、端子電圧(Vt)の変動を抑制できる。その結果、SOCが充放電可能範囲内にあるにも関わらず端子電圧(Vt)が所定の電圧範囲外になることを抑制でき、安定運転が可能である。
上述した実施形態1のRF電池システム1では、充電状態測定部51によって、電池セル10に供給される電解液のSOCを測定する形態を例に挙げて説明したが、測定するSOCは、電池セル10から排出される電解液のSOCであってもよい。
上述した実施形態1のRF電池システム1では、正極及び負極の活物質にVイオンを用いたバナジウム系RF電池を例に挙げて説明したが、バナジウム系RF電池以外にも、鉄−クロム系RF電池や、正極活物質にMnイオン、負極活物質にTiイオンを用いたチタン−マンガン系RF電池にも適用できる。
本発明のレドックスフロー電池システムは、自然エネルギーを利用した発電の出力変動平滑化、余剰電力の貯蔵、負荷平準化などを図ることを目的とした大容量蓄電池に利用可能である。本発明のレドックスフロー電池の運転方法は、電解液を電池セルに循環させるためのポンプを備えるレドックスフロー電池システムの運転に利用可能である。
1 レドックスフロー電池システム
10 電池セル
101 隔膜 102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極
20 正極電解液タンク
25 正極側循環配管 26 往路配管 27 復路配管
30 負極電解液タンク
35 負極側循環配管 36 往路配管 37 復路配管
40 ポンプ
51 充電状態測定部(モニターセル)
52 端子電圧測定部
60 ポンプ制御部
61 基準流量取得部 62 端子電圧判定部
63 ポンプ流量設定部
C 電力変換器(交流/直流変換器)
G 発電部 L 負荷

Claims (4)

  1. 電池セルと、
    電解液タンクと、
    前記電解液タンクから前記電池セルに電解液を循環供給する循環配管と、
    前記循環配管に前記電解液を循環させるポンプと、
    前記電池セルに接続され、充放電制御を行う電力変換器と、を備えるレドックスフロー電池システムであって、
    前記ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、
    前記電解液の充電状態を測定する充電状態測定部と、
    前記電池セルの端子電圧を測定する端子電圧測定部と、を備え、
    前記ポンプ制御部は、
    前記電解液の充電状態に対応した前記ポンプの基準流量を取得する基準流量取得部と、
    前記電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する端子電圧判定部と、
    前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、前記基準流量を前記ポンプに設定し、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、前記基準流量に所定の流量を加算した流量を前記ポンプに設定するポンプ流量設定部と、を有するレドックスフロー電池システム。
  2. 前記端子電圧の所定の電圧範囲は、前記電力変換器の動作電圧に基づいて設定されている請求項1に記載のレドックスフロー電池システム。
  3. 前記充電状態測定部は、前記電池セルの開放電圧を測定することによって、前記電解液の充電状態を測定する請求項1又は請求項2に記載のレドックスフロー電池システム。
  4. 電解液タンクから電池セルに電解液をポンプにより循環供給し、電力変換器を介して充放電を行うレドックスフロー電池の運転方法であって、
    前記電解液の充電状態を測定する充電状態測定ステップと、
    前記電池セルの端子電圧を測定する端子電圧測定ステップと、
    前記電解液の充電状態に対応した前記ポンプの基準流量を取得する基準流量取得ステップと、
    前記電池セルの端子電圧が所定の電圧範囲の下限又は上限に達するか否かを判定する端子電圧判定ステップと、
    前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達しない場合は、前記基準流量を前記ポンプに設定し、前記端子電圧が所定の電圧範囲の上下限に達する場合は、前記基準流量に所定の流量を加算した流量を前記ポンプに設定するポンプ流量設定ステップと、を備えるレドックスフロー電池の運転方法。
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