JP2016145875A - 画像形成装置および冷却ファン制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱されたシート媒体を冷却するのに十分な冷却性能を確保しながら消費電力を低減できるように冷却ファンを適切に制御する。【解決手段】シート媒体の加熱または冷却に関わる温度と、画像形成を行うシート媒体の属性値とに基づいて、冷却ファンを制御する。画像形成を行うシート媒体の属性値が第1の属性値から該第1の属性値より熱容量が小さい第2の属性値に変化した場合、冷却ファンの制御状態を、変化後の所定時間の間、第1の属性値に対応する制御状態に維持し、属性値が所定時間の間に第2の属性値から変化しない場合に、所定時間が経過した後に、冷却ファンの制御状態を第2の属性値に対応する制御状態に変更する。【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置および冷却ファン制御方法に関する。
例えば電子写真方式の画像形成装置では、定着器でトナーを定着させる際にシート媒体が加熱されるため、多数の冷却ファンを用いて加熱されたシート媒体を冷却するなどの対策がとられることが多い。
加熱されたシート媒体を確実に冷却するために多数の冷却ファンを駆動すると、多大な電力を消費することになる。一方で、近年では環境への配慮などから省エネルギー化への取り組みが重要視されており、画像形成装置においても消費電力を極力削減することが求められている。このため、冷却ファンを適切に制御することで効率的な冷却を行い、消費電力の削減を図ることが検討されている。
冷却ファンの制御技術としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この特許文献1に記載の技術は、冷却ファンの駆動により生じる空気流により表示パネルを冷却するに際し、表示パネルでの表示制御を行う表示制御回路の温度を温度センサにより検出し、検出した表示制御回路の温度に応じて冷却ファンの回転速度または駆動個数を制御するというものである。
しかし、このような従来の制御技術を画像形成装置に適用した場合、加熱されたシート媒体の搬送速度が速いために、温度センサにより検出した温度を冷却ファンの制御にフィードバックしても制御の遅延が生じる場合が多く、適切な制御が難しい。また、画像形成を行うシート媒体の熱容量に関わる属性値(例えば、厚さやサイズ、素材など)が切り替わった場合は、加熱されたシート媒体の冷却に必要な冷却性能も変化するが、これらの情報を冷却ファンの制御にフィードバックできないため、適切な制御が難しい。このため、突然の冷却不足とならないように十分にマージンを持たせた状態で冷却ファンを制御しなければならず、必要以上の電力を消費してしまう不都合があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、シート媒体に対して画像形成を行う画像形成装置であって、画像形成により加熱されたシート媒体を直接または間接的に冷却するための1以上の冷却ファンと、シート媒体の加熱または冷却に関わる温度を検出する検出手段と、画像形成を行うシート媒体の熱容量に関わる属性値を特定する特定手段と、前記検出手段により検出された前記温度と、前記特定手段により特定された前記属性値とに基づいて、前記冷却ファンを制御する制御手段と、を備える。前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記属性値が第1の属性値から該第1の属性値より熱容量が小さい第2の属性値に変化した場合に、前記冷却ファンの駆動個数と回転速度の少なくとも一方を含む制御状態を、変化後の所定時間の間、前記第1の属性値に対応する制御状態に維持し、前記特定手段により特定された前記属性値が前記所定時間の間に前記第2の属性値から変化しない場合に、前記所定時間が経過した後に、前記冷却ファンの制御状態を前記第2の属性値に対応する制御状態に変更する。
本発明によれば、加熱されたシート媒体を冷却するのに十分な冷却性能を確保しながら消費電力を低減できるように冷却ファンを適切に制御することができる。
図1は、実施形態の画像形成装置の機械的な構成例を示す図である。 図2は、冷却ユニットの構成例を示す図である。 図3は、冷却ファンの制御に関わる制御系のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図4は、システム制御回路の機能的な構成例を示すブロック図である。 図5は、複数の制御状態の一例を説明する図である。 図6は、冷却ファンの制御例を説明するタイミングチャートである。 図7は、冷却ファンの制御例を説明するタイミングチャートである。 図8は、冷却ジャケットの温度勾配を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明を適用した画像形成装置および冷却ファン制御方法の実施形態について詳しく説明する。なお、以下で説明する実施形態では、本発明を適用した画像形成装置の一例として、電子写真方式でフルカラーの画像形成を行うタンデム型の画像形成装置を例示するが、適用可能な画像形成装置はこの例に限らない。
図1は、本実施形態の画像形成装置1の機械的な構成の一例を示す構成図である。この画像形成装置1は、中間転写方式によりイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像を重ね合わせてシート媒体Sに転写し、シート媒体Sに転写されたトナー像を加熱溶融して定着させ、排出する画像形成装置である。この画像形成装置1は、特に多数枚のシート媒体Sを連続的に搬送して高速に画像形成を行うプロダクション用途に適した画像形成装置であり、例えば図1に示すように、シート媒体Sの排出口に排紙装置20が接続されている。
画像形成装置1は、シート媒体Sを格納する給紙トレイ2a,2bと、搬送されるシート媒体Sに対する画像形成を行う画像形成部と、搬送されるシート媒体Sの厚さを検知する厚さ検知装置3と、画像形成により加熱されたシート媒体Sを冷却する冷却ユニット30と、冷却ユニット30の温度を検出する温度センサ4と、オペレータパネル5とを備える。本実施形態では、給紙トレイ2a,2bから給紙されて搬送されるシート媒体Sに対して画像形成を行うことを想定するが、画像形成装置1に対して大容量給紙ユニットを接続し、この大容量給紙ユニットから給紙されて搬送されるシート媒体Sに対して画像形成を行う構成であってもよい。オペレータパネル5は、オペレータが画像形成装置1に対して各種の設定を行うための操作入力を受け付けるとともに、各種の情報を表示してオペレータに通知するためのユーザインターフェースである。
画像形成部は、4つの作像ユニット10a,10b,10c,10dと、中間転写ベルト16と、二次転写ローラ17と、定着装置18とを備える。作像ユニット10a〜10dは、中間転写ベルト16の移動方向(図中矢印B方向)に沿って配置されている。作像ユニット10a〜10dは、例えば、作像ユニット10aがイエロー、作像ユニット10bがマゼンタ、作像ユニット10cがシアン、作像ユニット10dがブラックにそれぞれ対応している。なお、作像ユニットの数は4つに限定されるものではなく、画像形成装置1の用途に応じて適宜増減することができる。
作像ユニット10aは、感光体としての感光ドラム11aと、ドラム帯電器12aと、露光装置13aと、現像器14aと、一次転写ローラ15aとを備えて構成されている。作像ユニット10b〜10dも同様に、感光ドラム11b〜11d、ドラム帯電器12b〜12d、露光装置13b〜13d、現像器14b〜14d、一次転写ローラ15b〜15dを備えて構成されている。
感光ドラム11aは、例えばホストコンピュータなどの上位装置からの指令などに応じて画像形成部での画像形成プロセスが開始されると、図中矢印A方向に回転を始め、画像形成プロセスが終了するまで回転を続ける。感光ドラム11aが回転を開始すると、ドラム帯電器12aに高電圧が印加され、感光ドラム11aの表面に負の電荷が均一に帯電される。その後、帯電された感光ドラム11aの表面に、露光装置13aから画像データに応じて変調された書込光が照射され、感光ドラム11aに画像データに応じた静電潜像が形成される。そして、感光ドラム11aの回転により静電潜像が形成された部分が現像器14aと対向する位置に到達すると、現像器14aから負電荷に帯電したトナーが静電潜像へと引き付けられ、静電潜像がトナーにより現像されて感光ドラム11a上にトナー像が形成される。
感光ドラム11a上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト16を挟んで一次転写ローラ15aと対向する位置に到達すると、一次転写ローラ15aに印加された高電圧の作用によって中間転写ベルト16側に引きつけられ、図中矢印B方向に移動している中間転写ベルト16上に転写(一次転写)される。
作像ユニット10aに続いて作像ユニット10bでも同様に画像形成動作が行われ、感光ドラム11b上に形成されたトナー像が、一次転写ローラ15bに印加された高電圧の作用により中間転写ベルト16上に転写(一次転写)される。このとき、感光ドラム11b上に形成されたトナー像が一次転写ローラ15bと対向する位置に到達するタイミングが、感光ドラム11aから中間転写ベルト16上に転写されたトナー像が中間転写ベルト16の移動により一次転写ローラ15bの位置に到達するタイミングに合うように制御されることで、感光ドラム11aから転写されたトナー像と感光ドラム11bから転写されたトナー像とが中間転写ベルト16上で重ね合わされる。
同様に、作像ユニット10cの感光ドラム11c上に形成されたトナー像と、作像ユニット10dの感光ドラム11d上に形成されたトナー像が順次、中間転写ベルト16上に転写されることにより、中間転写ベルト16上にはフルカラーのトナー像が形成されることになる。
一方、画像形成を行うシート媒体Sは、給紙トレイ2a,2bのうち、上位装置からの指令あるいはオペレータパネル5からの操作入力に応じて選択された給紙トレイから給紙される。給紙トレイ2a,2bから給紙されたシート媒体Sは、図中破線で示す搬送路に沿って図中矢印C方向に搬送され、中間転写ベルト16上に形成されたフルカラーのトナー像と同期して二次転写ローラ17と対向する位置に到達する。そして、二次転写ローラ17に印加された高電圧の作用によって、中間転写ベルト16上に形成されたフルカラーのトナー像がシート媒体Sに転写(二次転写)される。
フルカラーのトナー像が転写されたシート媒体Sは、定着装置18へと搬送される。そして、定着装置18によって熱および圧力が与えられることにより、シート媒体Sに転写されたフルカラーのトナー像がシート媒体Sに定着する。トナー像の定着により加熱されたシート媒体Sは、シート媒体Sの搬送路の定着装置18よりも下流側に設けられた冷却ユニット30および冷却ファンにより冷却された後、排出口から排紙装置20へと搬送される。
排紙装置20は、画像形成装置1により画像形成が行われて冷却されたシート媒体Sを、第1排紙トレイ21または第2排紙トレイ22のいずれかに排出する。シート媒体Sの排出先は、分岐爪23の動作によって切り替えられる。なお、本実施形態では、画像形成装置1に排紙装置20のみを接続した構成を例示しているが、製本・パンチ・ステープルなどの後処理を行う後処理装置をさらに画像形成装置1に接続する構成としてもよい。
本実施形態の画像形成装置1では、搬送路に沿って搬送されるシート媒体Sの厚さを、例えば二次転写ローラ17の位置(二次転写位置)の上流側に設けられた厚さ検知装置3(検知手段)により検知できるようにしている。厚さ検知装置3は、シート媒体Sの厚さを検知可能な構成であればよく、例えば特許第4961367号公報、特許第5311279号公報、特許第5540895号公報などに記載された公知のものをいずれも利用できる。また、厚さ検知装置3は、シート媒体Sの搬送路の定着装置18よりも上流側であれば、図1に例示した位置に限らず、任意の位置に設けることができる。
なお、画像形成を行うシート媒体Sの厚さは、画像形成に先立ち、オペレータがオペレータパネル5を利用して設定することができる。本実施形態では、画像形成を行うシート媒体Sの厚さを設定する操作入力をオペレータパネル5が受け付けた場合は、この操作入力に基づいて、画像形成を行うシート媒体Sの厚さを特定するものとする。一方、オペレータパネル5がこのような操作入力を受け付けていない場合、または、オペレータパネル5が受け付けた操作入力に応じたシート媒体Sの厚さが厚さ検知装置3により検知された厚さと異なる場合に、厚さ検知装置3により検知された厚さを、画像形成を行うシート媒体Sの厚さとして特定する。ただし、このような構成に限らず、厚さ検知装置3により検知された厚さのみに基づいて画像形成を行うシート媒体Sの厚さを特定する構成であってもよいし、厚さ検知装置3を設けずに、オペレータパネル5を利用したオペレータの操作入力のみに基づいて画像形成を行うシート媒体Sの厚さを特定する構成であってもよい。
また、本実施形態の画像形成装置1では、冷却ユニット30の温度を温度センサ4(検出手段)により検出する。なお、本実施形態では、温度センサ4により冷却ユニット30の温度を検出する構成としているが、温度センサ4は、シート媒体Sの加熱または冷却に関わる温度を検出するように設けられていればよい。例えば、温度センサ4により定着装置18の温度を検出する構成であってもよい。
オペレータパネル5が受け付けたオペレータの操作入力に応じた操作情報、厚さ検知装置3が検知した厚さを示す厚さ情報、および温度センサ4が検出した温度を示す温度情報は、画像形成により加熱されたシート媒体Sを直接または間接的に冷却するための冷却ファンの制御に用いる情報として、後述のシステム制御回路に供給される。なお、本実施形態における冷却ファンの制御については、詳細を後述する。
次に、画像形成により加熱されたシート媒体Sを冷却するための冷却ユニット30の具体例について説明する。
図2は、冷却ユニット30の構成例を示す図である。この冷却ユニット30は、画像形成により加熱されたシート媒体Sの熱を、循環する冷却液31に伝熱させて該シート媒体Sを冷却する構成である。この冷却ユニット30は、図2に示すように、直列接続された複数の冷却ジャケット32a,32b,32cと、一対の冷却ベルト33a,33bと、冷却液31の熱を外気に放熱するラジエータ34と、冷却液31を循環させるポンプ35と、を備える。
冷却ジャケット32a,32b,32cには、ポンプ35の駆動により循環供給される冷却液31が順次流れる。一対の冷却ベルト33a,33bは、これら冷却ジャケット32a,32b,32cに架け渡されており、ローラ駆動により巡回移動する。画像形成により加熱されたシート媒体Sは、一対の冷却ベルト33a,33bの間に挟み込まれた状態で図中矢印C方向に搬送される。このとき、シート媒体Sの表裏面が一対の冷却ベルト33a,33bに接触することで、シート媒体Sの熱が冷却ベルト33a,33bおよび冷却ジャケット32a,32b,32cを介して冷却液31に伝熱される。これにより、シート媒体Sが冷却される。
シート媒体Sの熱を受けて加熱された冷却液31は、ラジエータ34を通過する際に熱を外気に放熱することで冷却される。そして、低温になった冷却液31が再度冷却ジャケット32a,32b,32cに供給され、以上のサイクルが繰り返される。
本実施形態の画像形成装置1では、このような冷却ユニット30によるシート媒体Sの冷却を効率よく行うため、ラジエータ34に通気するための冷却ファンのほか、冷却ジャケット32a,32b,32cや冷却ベルト33a,33bに対して送風する冷却ファンなど、多数の冷却ファンが設けられている。つまり、これらの冷却ファンは、冷却ユニット30を冷却することで、画像形成により加熱されたシート媒体Sを間接的に冷却するために用いられる。また、画像形成により加熱されたシート媒体Sに対して送風することで、このシート媒体Sを直接冷却するための冷却ファンがさらに設けられていてもよい。
これら冷却ファンは、画像形成により加熱されたシート媒体Sを冷却するのに必要な冷却性能を過不足なく得られるように、温度センサ4により検出された冷却ユニット30の温度(以下、「冷却ユニット温度」と呼ぶ。)と、画像形成に用いるシート媒体Sの厚さ(以下、「シート厚」と呼ぶ。)とに基づいて制御される。温度センサ4は、例えば、冷却ジャケット32a,32b,32cや冷却ベルト33a,33b、ラジエータ34などの近傍に配置され、冷却ユニット温度を検出する。シート厚は、上述したように、オペレータパネル5が受け付けたオペレータの操作入力に応じた操作情報や、厚さ検知装置3が検知した厚さを示す厚さ情報などに基づいて特定される。
なお、本実施形態では、冷却ユニット温度とシート厚とに基づいて冷却ファンを制御するが、シート厚に代えて、あるいはシート厚と組み合わせて、シート媒体Sのサイズや素材など、シート媒体Sの熱容量に関わる他の属性値を用いて冷却ユニットの制御を行うようにしてもよい。シート媒体Sのサイズは、オペレータパネル5を利用してオペレータが設定するほか、例えば光学的にサイズを検知する公知の検知装置を用いて検知することができる。また、シート媒体Sの素材(例えば、普通紙、コート紙など)は、オペレータパネル5を利用してオペレータが設定するほか、シート媒体Sからの正反射光や拡散反射光をもとに素材(媒体種)を検知する公知の検知装置を用いて検知することができる。
次に、本実施形態の画像形成装置1における冷却ファンの制御の詳細について説明する。
図3は、画像形成装置1における冷却ファンの制御に関わる制御系のハードウェア構成例を示すブロック図である。本実施形態の画像形成装置1では、システム制御回路50において、上述した多数の冷却ファン(以下、これらを総称して「冷却ファン60」と表記する。)を制御する。システム制御回路50には、冷却ファン60のほか、上述したオペレータパネル5、厚さ検知装置3、温度センサ4などが接続されている。また、システム制御回路50には、電源供給が遮断されても記憶した情報を保持するNVRAM(Non-volatile RAM)55が接続されている。
なお、システム制御回路50は、冷却ファン60の制御だけでなく、画像形成に関わる他の制御を同時に行う構成であってもよい。システム制御回路50としては、例えば、冷却ファン60の制御機能を有するように設計されたFPGA(Field-programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを用いることができる。また、CPUやRAM、ROMなどを備えるコンピュータシステム上で冷却ファン60の制御用のプログラムを実行することにより、システム制御回路50を実現する構成であってもよい。
図4は、システム制御回路50の機能的な構成例を示すブロック図である。図4に示すように、システム制御回路50は、冷却ファン60の制御に関わる機能的な構成要素として、特定部51(特定手段)と、ファン制御部52(制御手段)と、搬送制御部53(搬送制御手段)とを備える。
特定部51は、オペレータパネル5から送られる操作情報や厚さ検知装置3から送られる厚さ情報に基づき、シート媒体Sの熱容量に関わる属性値の一つであるシート厚(画像形成を行うシート媒体Sの厚さ)を特定する。例えば、特定部51は、オペレータパネル5からオペレータが設定した厚さを示す操作情報を受け取った場合は、この操作情報が示す厚さをシート厚として特定する。一方、特定部51は、オペレータパネル5から厚さを示す操作情報を受け取っていない場合、または、オペレータパネル5から受け取った操作情報が示す厚さが、厚さ検知装置3から受け取った厚さ情報が示す厚さと異なる場合は、厚さ検知装置3から受け取った厚さ情報が示す厚さをシート厚として特定する。このように構成することで、オペレータがシート厚の設定を行わなかった場合や設定を間違えた場合であっても、冷却ファン60を適切に制御することができる。特定部51が特定したシート厚は、ファン制御部52に通知される。
なお、本実施形態では冷却ファン60の制御にシート厚を用いるため、特定部51がシート厚を特定している。画像形成を行うシート媒体Sのサイズや素材など、シート媒体Sの熱容量に関わる他の属性値を用いて冷却ファン60の制御を行う場合には、特定部51がこれら他の属性値を特定する。シート厚と他の属性値とを組み合わせて冷却ファン60の制御を行うようにすれば、冷却ファン60をきめ細かく制御することができる。
ファン制御部52は、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度と、特定部51により特定されたシート厚とに基づいて、画像形成により加熱されたシート媒体Sを冷却するのに必要な冷却性能を過不足なく得られる冷却ファン60の制御状態を決定し、この制御状態に冷却ファン60を制御する。ここで冷却ファン60の制御状態は、冷却ファン60の駆動個数と回転速度の少なくとも一方を含む。冷却ファン60の駆動個数は、駆動する冷却ファン60に対して電源供給をオンし、駆動しない冷却ファン60に対する電源供給をオフすることで制御する。冷却ファン60の回転速度は、駆動する冷却ファン60の回転速度をPWM制御する場合、PWM信号のDUTYを指定することで制御する。
NVRAM55には、冷却ユニット温度とシート厚との組み合わせに応じて予め定められた複数の制御状態が記憶されている。ファン制御部52は、例えば、NVRAM55が記憶する複数の制御状態のうち、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度と、特定部51により特定されたシート厚との組み合わせに対応する制御状態となるように、冷却ファン60を制御する。
NVRAM55が記憶する複数の制御状態の一例を図5に示す。この図5に示す例では、一例として、冷却ユニット温度を35〜40℃、41〜45℃、46〜50℃の3つの温度範囲に分類し、シート厚を1〜3、4〜6、7〜9の3つの区分に分類している。そして、3つの温度範囲と3つの区分のシート厚との組み合わせに応じた9通りの制御状態が定められている。なお、シート厚1〜9は、50〜400g/m程度を想定しており、シート厚1が最も薄く、シート厚9が最も厚い厚さを表している。また、図中の1〜8の番号は、制御対象となる個々の冷却ファン60に付された番号である。本例では、制御対象となる冷却ファン60の個数が8個であるものとしている。
図5(a)は、冷却ユニット温度が35〜40℃の温度範囲内のときの制御状態の一例を表形式で表しており、シート厚が1〜3のとき、シート厚が4〜6のとき、シート厚が7〜9のときのそれぞれについて、対応する制御状態が定められている。また、図5(b)は、冷却ユニット温度が41〜45℃の温度範囲内のときの制御状態の一例を表形式で表しており、シート厚が1〜3のとき、シート厚が4〜6のとき、シート厚が7〜9のときのそれぞれについて、対応する制御状態が定められている。また、図5(c)は、冷却ユニット温度が46〜50℃の温度範囲内のときの制御状態の一例を表形式で表しており、シート厚が1〜3のとき、シート厚が4〜6のとき、シート厚が7〜9のときのそれぞれについて、対応する制御状態が定められている。
例えば、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が35〜40℃の温度範囲内であり、特定部51により特定されたシート厚が4〜6のいずれかである場合、ファン制御部52は、図5(a)に示す制御状態のうち、シート厚4〜6に対応する制御状態を選択する。そして、ファン制御部52は、番号が4番の冷却ファン60がDUTY50%で回転し、番号が3番の冷却ファン60と番号が6番の冷却ファン60がDUTY100%で回転し、それ以外の冷却ファン60が停止するように制御する。
なお、図5に示した冷却ファン60の制御状態はあくまで一例であり、これに限らない。上述したように、シート厚に代えて、あるいはシート厚と組み合わせて、シート媒体Sのサイズ(A4などの固定サイズだけではなく長尺の700mmなども含める)や素材(普通紙、コート紙など)の他の属性値に応じて、冷却ファン60の制御状態が定められていてもよい。また、冷却ユニット温度の代わりに例えば定着装置18の温度など、シート媒体Sの加熱または冷却に関わる他の温度に応じて、冷却ファン60の制御状態が定められていてもよい。
また、冷却ユニット30が冷却ベルト33a,33bの移動速度、つまり冷却ベルト33a,33bに挟み込まれて搬送されるシート媒体Sの搬送速度を変更可能な構成の場合、ファン制御部52は、この冷却ユニット30によるシート媒体Sの搬送速度に応じて、冷却ファン60の制御状態を調整するようにしてもよい。例えば、冷却ユニット30によるシート媒体Sの搬送速度が速い場合は、シート媒体Sから冷却液31に伝熱される熱量が減少するため、冷却ユニット30を冷却する冷却ファン60よりもシート媒体Sを直接冷却する冷却ファン60を優先的に駆動するように冷却ファン60の制御状態を調整する。一方、冷却ユニット30によるシート媒体Sの搬送速度が遅い場合は、シート媒体Sから冷却液31に伝熱される熱量が増加するため、シート媒体Sを直接冷却する冷却ファン60よりも冷却ユニット30を冷却する冷却ファン60を優先的に駆動するように冷却ファン60の制御状態を調整することが考えられる。
また、ファン制御部52は、特定部51により特定されたシート厚、つまり画像形成を行うシート媒体Sの厚さが、第1の厚さ(図5に示した例では厚さの区分)から該第1の厚さよりも薄い(熱容量が小さい)第2の厚さ(図5に示した例では厚さの区分)に変化した場合に、冷却ファン60の制御状態を第2の厚さに対応する制御状態に直ぐに変更せずに、以下のような制御を行う。すなわち、特定部51により特定されたシート厚が第1の厚さから第2の厚さに変化した場合、ファン制御部52は、変化後の所定時間の間、冷却ファン60の制御状態を、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度と第1の厚さとの組み合わせに対応する制御状態に維持する。そして、特定部51により特定されるシート厚が所定時間の間、第2の厚さから変化しない場合に、所定時間が経過した後に、冷却ファン60の制御状態を、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度と第2の厚さとの組み合わせに対応する制御状態に変更する。
第2の厚さのシート媒体Sは、第1の厚さのシート媒体Sよりも熱容量が小さいため、第1の厚さのシート媒体Sよりも低い冷却性能で冷却することができる。しかし、ファン制御部52が冷却ファン60の制御状態を変更してから冷却性能が変化するまでに時間(応答時間)を要するため、シート厚が第1の厚さから第2の厚さに変化した直後に冷却ファン60の制御状態を変更すると、例えば、シート厚の変化が一時的なものであり、応答時間の間にシート厚が第1の厚さに戻る場合などに、突然の冷却不足が生じてしまう。そこで、本実施形態では、特定部51により特定されたシート厚が第1の厚さから第2の厚さに変化した場合、ファン制御部52が上述した制御を行うことにより、このような不都合を生じさせないようにしている。
なお、上述した所定時間は、例えば、冷却ユニット30において冷却液31が一巡するのに要する時間に基づいて決定しておけばよい。これは、冷却ユニット30において冷却液31が一巡するのに要する時間が、冷却ファン60の制御状態を変更してから冷却性能が変化するまでの応答時間と大きく関連するためである。また、上述した所定時間を設定するオペレータの操作入力をオペレータパネル5が受け付けた場合は、この操作入力に基づいて上述した所定時間を決定するようにしてもよい。この場合、オペレータは、例えば冷却ユニット30や画像形成装置1全体におけるシート媒体Sの搬送速度などを考慮して、上述した所定時間を最適な値に設定することができる。そのほか、例えば、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度の推移や定着装置18の温度推移などに基づいて、上述した所定時間を決定するようにしてもよい。
図4に戻り、搬送制御部53は、ファン制御部52が冷却ファン60を冷却能力が最大となる制御状態に制御している間に温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が所定温度を超えた場合に、画像形成を行うシート媒体Sの搬送間隔を大きくする(間欠印刷)、または、画像形成を行うシート媒体Sの搬送速度を低下させるように制御する。搬送制御部53がこのような制御を行うことにより、シート媒体Sの冷却に必要な冷却性能を十分に確保することができる。なお、シート媒体Sの搬送間隔は、例えば、作像ユニット10a,10b,10c,10dにおける作像のタイミングおよび給紙トレイ2a,2bにおける給紙のタイミングを制御することで調整できる。また、シート媒体Sの搬送速度は、例えば、搬送路に沿ってシート媒体Sを搬送するための搬送ローラの回転速度を制御することで調整できる。
次に、ファン制御部52による冷却ファン60の制御の具体例を説明する。
図6は、複数のジョブに応じた画像形成動作を連続して行っている間にシート厚が変化した場合の冷却ファン60の制御例を説明するタイミングチャートである。図の横軸が時間、縦軸がシート厚および冷却ファン60の駆動個数をそれぞれ示している。なお、図6の例では、説明を分かり易くするため、温度センサ4により検出される冷却ユニット温度が35〜40℃の温度範囲から変化しないものとしている。
まず、図中T11のタイミングで、シート厚1〜3のシート媒体Sを用いるジョブが開始されたとする。このとき、ファン制御部52は、2つの冷却ファン60(3番および6番)がDUTY50%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように制御する。つまり、冷却ファン60の駆動個数は2個となる。
次に、図中T12のタイミングで、シート厚4〜6のシート媒体Sを用いるジョブが開始されたとする。このとき、ファン制御部52は、1つの冷却ファン60(4番)がDUTY50%で回転し、2つの冷却ファン60(3番および6番)がDUTY100%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように制御する。つまり、冷却ファン60の駆動個数は3個となる。
次に、図中T13のタイミングで、シート厚7〜9のシート媒体Sを用いるジョブが開始されたとする。このとき、ファン制御部52は、4つの冷却ファン60(3番、4番、6番および7番)がDUTY100%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように制御する。つまり、冷却ファン60の駆動個数は4個となる。
次に、図中T14のタイミングで、シート厚4〜6のシート媒体Sを用いるジョブが開始されたとする。このとき、ファン制御部52は、冷却ファン60の制御状態を変更することなく、T14から30sec(所定時間)が経過するまでの間、冷却ファン60の駆動個数が4個の制御状態を維持する。
次に、図中のT15のタイミングで、T14から30secが経過したとする。このとき、ファン制御部52は、T14からT15の間、シート厚が4〜6のままであったか否かを判定する。ここでは、シート厚が4〜6のままであったため、ファン制御部52は、冷却ファン60の制御状態を、シート厚4〜6に対応する制御状態、つまり、冷却ファン60の駆動個数が3個となる制御状態に変更する。
次に、図中のT16のタイミングで、シート厚1〜3のシート媒体Sを用いるジョブが開始されたとする。このとき、ファン制御部52は、冷却ファン60の制御状態を変更することなく、T16から30sec(所定時間)が経過するまでの間、冷却ファン60の駆動個数が3個の制御状態を維持する。
次に、図中のT17のタイミングで、T16から30secが経過したとする。このとき、ファン制御部52は、T16からT17の間、シート厚が1〜3のままであったか否かを判定する。ここでは、T16からT17の間に、シート厚4〜6のシート媒体Sを用いるジョブが混在しているものとする。この場合、T16からT17の間に、シート厚が1〜3から4〜6に変化しているため、ファン制御部52は、冷却ファン60の制御状態を、シート厚1〜3に対応する制御状態、つまり、冷却ファン60の駆動個数が2個となる制御状態に変更せずに、シート厚4〜6に対応する制御状態、つまり、冷却ファン60の駆動個数が3個となる制御状態を維持する。
なお、図6の例では、冷却ファン60の制御状態を変更するか否かを判断するための時間、すなわち、T14からT15までの時間とT16からT17までの時間を30secとしているが、これは、冷却ユニット30において冷却液31が一巡するのに要する時間に基づいて決定された値である。ファン制御部52が以上のように冷却ファン60を制御することにより、例えばT16からT17の間で突然の冷却不足が生じてしまう不都合を有効に回避しながら、効率的な冷却を行うことができる。
図7は、冷却ユニット温度の変化に応じた冷却ファン60の制御例を説明するタイミングチャートである。図の横軸が時間、縦軸が冷却ユニット温度をそれぞれ示している。なお、図7の例では、説明を分かり易くするため、特定部51により特定されるシート厚が7〜9から変化しないものとしている。また、画像形成開始時には、ファン制御部52は、冷却ファン60を冷却能力が最小となる制御状態、つまり、2つの冷却ファン60(3番および6番)がDUTY50%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように制御するものとする。また、冷却ファン60の冷却能力を最大にすることで制御可能な冷却ユニット温度の上限温度が50℃であるものとする。
まず、画像形成により加熱されたシート媒体Sを冷却ユニット30により冷却することで冷却ユニット温度が上昇し、図中のT21のタイミングで、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が35℃を超えたとする。このとき、ファン制御部52は、4つの冷却ファン60(3番、4番、6番および7番)がDUTY100%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように、冷却ファン60の制御状態を変更する。
次に、冷却ファン60の制御状態を変更しても冷却ユニット温度が上昇を続け、図中のT22のタイミングで、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が41℃に達したとする。このとき、ファン制御部52は、6つの冷却ファン60(2番、3番、4番、6番、7番および8番)がDUTY100%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように、冷却ファン60の制御状態を変更する。
次に、冷却ファン60の制御状態を変更しても冷却ユニット温度が上昇を続け、図中のT23のタイミングで、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が46℃に達したとする。このとき、ファン制御部52は、8つの冷却ファン60のすべてがDUTY100%で回転するように、つまり冷却ファン60の冷却能力が最大となるように、冷却ファン60の制御状態を変更する。
次に、冷却ファン60の冷却能力を最大にしたことで冷却ユニット温度が低下し、図中のT24のタイミングで、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が45℃になったとする。このとき、ファン制御部52は、6つの冷却ファン60(2番、3番、4番、6番、7番および8番)がDUTY100%で回転し、残りの冷却ファン60が停止するように、冷却ファン60の制御状態を変更する。
ファン制御部52は、温度センサ4により検出される冷却ユニット温度に応じて、冷却ファン60を以上のように制御する。これにより、冷却ユニット30を適正な温度範囲(例えば40〜50℃)に保ち、効率的な冷却を行うことができる。
なお、図中のT23以降に冷却ファン60の冷却能力が最大となっても冷却ユニット温度が上昇を続け、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度が上限温度に近い温度(例えば48℃)に達した場合は、搬送制御部53が、画像形成を行うシート媒体Sの搬送間隔を大きくする、または、画像形成を行うシート媒体Sの搬送速度を低下させるように制御する。これにより、冷却ユニット温度が上限温度を超えることを防止し、シート媒体Sの冷却に必要な冷却性能を十分に確保することができる。
以上の説明では、温度センサ4が冷却ユニット30の特定箇所の温度を冷却ユニット温度として検出することを想定している。しかし、図2に例示した冷却ユニット30のように、複数の冷却ジャケット32a,32b,32cを直列に接続した構成の場合、これら冷却ジャケット32a,32b,32cに温度勾配が生じている。そして、この温度勾配が、冷却ユニット30の冷却性能を最適にする範囲である所定範囲から外れると、画像形成により加熱されたシート媒体Sを効率よく冷却することが難しくなる。そこで、複数の冷却ジャケット32a,32b,32cそれぞれの温度を温度センサ4により検出し、冷却ジャケット32a,32b,32cの温度勾配が所定範囲内となるように、ファン制御部52が冷却ファン60の制御状態を調整するようにしてもよい。
図8は、冷却ジャケット32a,32b,32cの温度勾配を説明する図である。図の横軸が各冷却ジャケット32a,32b,32cの位置、縦軸が温度をそれぞれ示している。ここで、冷却ジャケット32cの位置を1、温度をy1とし、そのときの座標を(1,y1)とする。また、冷却ジャケット32bの位置を2、温度をy2とし、そのときの座標を(2,y2)とする。また、冷却ジャケット32aの位置を3、温度をy3とし、そのときの座標を(3,y3)とする。これら3つの座標から回帰直線y=ax+bを求める。この回帰直線の傾きaが、冷却ジャケット32a,32b,32cの温度勾配を表している。なお、回帰直線は、例えば下記式(1)により求めることができる。
ファン制御部52は、温度センサ4により検出される冷却ジャケット32a,32b,32cそれぞれの温度から、冷却ジャケット32a,32b,32cの温度勾配を表す回帰直線の傾きaを随時算出する。そして、この傾きaが、冷却ユニット30の冷却性能を最適にする所定範囲内(例えば−5.5から−5の範囲内)となるように、冷却ファン60の制御状態を調整する。例えば、冷却ファン60の駆動個数が6個となる制御状態で冷却ファン60を制御しているとき、算出した傾きaが、a≧−5であれば冷却ファン60の駆動個数が8個となるように制御状態を調整し、−6≦a<−5.5であれば冷却ファン60の駆動個数が4個、−6>aであれば冷却ファン60の駆動個数が2個となるように制御状態を調整する。冷却ジャケット32cの温度y1が50℃、冷却ジャケット32bの温度y2が41℃、冷却ジャケット32aの温度y3が38℃であった場合、回帰直線はy=−6+55となるので、ファン制御部52は、冷却ファン60の駆動個数が4個となるように、冷却ファン60の制御状態を調整する。これにより、冷却ユニット30の冷却性能を最適な状態に維持することができる。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の画像形成装置1では、ファン制御部52が、温度センサ4により検出された冷却ユニット温度と、特定部51により特定されたシート厚とに基づいて、冷却ファン60を制御する。そして、特定部51により特定されたシート厚が第1の厚さから該第1の厚さよりも薄い(熱容量が小さい)第2の厚さに変化した場合、ファン制御部52は、変化後の所定時間の間は冷却ファン60の制御状態を第1の厚さに対応する制御状態に維持し、所定時間の間にシート厚が第2の厚さから変化しない場合に、所定時間が経過した後に、冷却ファン60の制御状態を第2の厚さに対応する制御状態に変更する。したがって、本実施形態の画像形成装置1によれば、加熱されたシート媒体Sを冷却するのに十分な冷却性能を確保しながら消費電力を低減できるように、冷却ファン60を適切に制御することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、ファン制御部52が、冷却ユニット30によるシート媒体Sの搬送速度に応じて冷却ファン60の制御状態を調整することにより、加熱されたシート媒体Sをさらに効率よく冷却することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、ファン制御部52が、冷却ユニット30の複数の冷却ジャケット32a,32b,32cの温度勾配が所定範囲内となるように冷却ファン60の制御状態を調整することにより、冷却ユニット30の冷却性能を最適な状態に維持して、加熱されたシート媒体Sをさらに効率よく冷却することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、冷却ファン60を冷却能力が最大となる制御状態で制御しても冷却ユニット温度が上昇して所定温度を超えた場合に、搬送制御部53が、画像形成を行うシート媒体Sの搬送間隔を大きくする、または、画像形成を行うシート媒体Sの搬送速度を低下させるように制御することにより、冷却ユニット30を適正な温度範囲に保って、加熱されたシート媒体Sをさらに効率よく冷却することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、特定部51が、オペレータパネル5により受け付けたオペレータの操作入力に基づいてシート厚を特定することにより、画像形成により加熱されたシート媒体Sに必要な冷却性能を事前に予測し、応答性のよい制御を実現することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、シート厚を設定するオペレータの操作入力がない場合、または、オペレータの操作入力に応じた厚さが厚さ検知装置3により検知された厚さと異なる場合に、特定部51が、厚さ検知装置3により検知された厚さをシート厚として特定することにより、オペレータがシート厚の設定を行わなかった場合や設定を間違えた場合であっても、冷却ファン60を適切に制御することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明の一適用例を示したものである。本発明は、上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で様々な変形や変更を加えて具体化することができる。
例えば、上述した実施形態では、本発明を適用した画像形成装置の一例として、電子写真方式でフルカラーの画像形成を行うタンデム型の画像形成装置を例示したが、本発明は、冷却ファンを利用して、画像形成により加熱されたシート媒体を冷却する構成の様々なタイプの画像形成装置に対して有効に適用することができる。
1 画像形成装置
3 厚さ検知装置
4 温度センサ
5 オペレータパネル
18 定着装置
30 冷却ユニット
31 冷却液
32a,32b,32c 冷却ジャケット
50 システム制御回路
51 特定部
52 ファン制御部
53 搬送制御部
55 NVRAM
60 冷却ファン
S シート媒体
特開2012−141414号公報

Claims (10)

  1. シート媒体に対して画像形成を行う画像形成装置であって、
    画像形成により加熱されたシート媒体を直接または間接的に冷却するための1以上の冷却ファンと、
    シート媒体の加熱または冷却に関わる温度を検出する検出手段と、
    画像形成を行うシート媒体の熱容量に関わる属性値を特定する特定手段と、
    前記検出手段により検出された前記温度と、前記特定手段により特定された前記属性値とに基づいて、前記冷却ファンを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記属性値が第1の属性値から該第1の属性値より熱容量が小さい第2の属性値に変化した場合に、前記冷却ファンの駆動個数と回転速度の少なくとも一方を含む制御状態を、変化後の所定時間の間、前記第1の属性値に対応する制御状態に維持し、前記特定手段により特定された前記属性値が前記所定時間の間に前記第2の属性値から変化しない場合に、前記所定時間が経過した後に、前記冷却ファンの制御状態を前記第2の属性値に対応する制御状態に変更する、画像形成装置。
  2. 画像形成により加熱されたシート媒体の熱を、循環する冷却液に伝熱させて該シート媒体を冷却する冷却ユニットをさらに備え、
    前記冷却ファンは、前記冷却ユニットを冷却するように設けられ、
    前記所定時間は、前記冷却ユニットにおいて前記冷却液が一巡するのに要する時間に基づき決定される、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記冷却ユニットは、画像形成により加熱されたシート媒体を搬送しながら該シート媒体を冷却し、
    前記制御手段は、前記冷却ユニットによるシート媒体の搬送速度に応じて、前記冷却ファンの制御状態を調整する、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記冷却ユニットは、直列接続されて前記冷却液が順次流れる複数の冷却ジャケットを有し、
    前記制御手段は、前記複数の冷却ジャケットの温度勾配が所定範囲内となるように、前記冷却ファンの制御状態を調整する、請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記所定時間を設定するオペレータの操作入力を受け付けるオペレータパネルをさらに備え、
    前記オペレータパネルが前記所定時間を設定する操作入力を受け付けた場合、前記所定時間は、該操作入力に基づいて決定される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記属性値は、シート媒体の厚さ、シート媒体のサイズ、およびシート媒体の素材のいずれかまたは組み合わせである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記属性値を設定するオペレータの操作入力を受け付けるオペレータパネルをさらに備え、
    前記特定手段は、前記オペレータパネルが前記属性値を設定する操作入力を受け付けた場合、該操作入力に基づいて、画像形成を行うシート媒体の前記属性値を特定する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 搬送されるシート媒体の前記属性値を検知する検知手段をさらに備え、
    前記特定手段は、前記オペレータパネルが前記属性値を設定する操作入力を受け付けていない場合、または、前記オペレータパネルが受け付けた操作入力に応じた前記属性値が前記検知手段により検知された前記属性値と異なる場合、前記検知手段により検知された前記属性値を、画像形成を行うシート媒体の前記属性値として特定する、請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段が前記冷却ファンを冷却能力が最大となる制御状態に制御している間に前記検出手段により検出された前記温度が所定温度を超えた場合に、画像形成を行うシート媒体の搬送間隔を大きくする、または、画像形成を行うシート媒体の搬送速度を低下させる搬送制御手段をさらに備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. シート媒体に対して画像形成を行うとともに、画像形成により加熱されたシート媒体を1以上の冷却ファンにより直接または間接的に冷却する画像形成装置において実行される冷却ファン制御方法であって、
    シート媒体の加熱または冷却に関わる温度を検出する検出工程と、
    画像形成を行うシート媒体の熱容量に関わる属性値を特定する特定工程と、
    前記検出工程において検出された前記温度と、前記特定工程において特定された前記属性値とに基づいて、前記冷却ファンを制御する制御工程と、を含み、
    前記制御工程では、前記特定工程において特定された前記属性値が第1の属性値から該第1の属性値より熱容量が小さい第2の属性値に変化した場合に、前記冷却ファンの駆動個数と回転速度の少なくとも一方を含む制御状態を、変化後の所定時間の間、前記第1の属性値に対応する制御状態に維持し、前記特定工程において特定された前記属性値が前記所定時間の間に前記第2の属性値から変化しない場合に、前記所定時間が経過した後に、前記冷却ファンの制御状態を前記第2の属性値に対応する制御状態に変更する、冷却ファン制御方法。
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