JP2016144854A - 塗膜剥離工具用替え刃及び塗膜剥離工具用替え刃の使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】刃先側には刃幅方向に研削チップ3を先端に具備する刃部と非刃部5を交互に設けている。刃先側には凸部よりなる土台部4と土台部4よりは背中方向に縁部が位置する非刃部5を交互に設けている。土台部4の先端には、超硬粒子を基材中に含有してなる研削チップ3を固着している。回転ドラム12には回転ドラム12の周回により2枚の塗膜剥離工具用替え刃1、1の研削チップ3、3どうしの軌道が一致しないように、2枚の塗膜剥離工具用替え刃1、1の非刃部5、6どうしの軌道が一致しないように、塗膜剥離工具用替え刃1、1の正面と背面が同一周方向に向けて取り付けられる。
【選択図】図1
Description
旧塗膜剥離作業は、スクレーバーやケレン棒等を用いて人手による手作業が一般的であった。人出による手作業は、建設作業のうちで肉体的苦痛が大なため、次のような方法が提案されていた。
無端ベルトを主回転軸の一端に設けたプーリーとモーター軸に巻回し、主回転軸の周面には周方向に約180度離隔した位置に、軸方向に沿ってワッシャーと所定の板厚保を有するケレン状のハツリ金具を交互に設けた対となるハツリ金具配設部を設け、対となるハツリ金具配設部は、主回転軸の回転方向にハツリ金具とワッシャーが対向して配設され、モーターの駆動によりハツリ金具の先端縁の壁面への衝撃でコンクリート面から旧塗膜を物理的に除去しようとするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の外壁塗膜除去機であると、壁面に対し斜め上方からハツリ金具で強打するため振動や騒音が激しく、また、ハツリ金具の強打による衝撃で塗膜にひびが入っても旧塗膜に切り込みを入れないので、 旧塗膜がコンクリート面から剥離する確率は低く、また、完全は旧塗膜の除去はできないという問題点があった。
ディスクグラインダーを用い、壁面の当てる角度を調整しながら旧塗膜を剥離することも一般的に行われている(例えば、特許文献2等参照)。
ディスクグラインダーを用いて旧塗膜を剥離するには、旧塗膜との接触面積が広いため剥離作業に時間が長時間を要し、また、ディスクの壁面に対する微細な角度等を調整する必要性があり、熟練した技能を必要とするという問題点があった。
又、特許文献3若しくは特許文献4に開示の電動カンナは非特許文献1や非特許文献2に開示の研磨式カンナ刃を使用するものであるが、これらを旧塗膜剥離作業に使用してみると、刃先が刃幅方向に同一直線上に位置しているため回転軸の回転力が作用する面積が大きく、刃先への圧力が全体として旧塗膜を剥離可能な程度までは強くならず、欠損する場合がある。又、仮に旧塗膜の一部を剥ぎ取ることができ、ハウジングに吸引手段を有していても、剥離した粉塵の逃げ道がなく粉塵は落下したり周囲に飛散して環境を破壊するという問題点があった。
尚、刃先の延びる方向に刃部と非刃部を交互に複数形成し、刃部はすくい面に形成された刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる凸条と平面状の逃げ面とが交差することで形成され、凸条は刃先の延びる方向と直交する方向からみた断面が山形で頂点が刃先が延びる方向に対して直交する方向に延びる木毛を切削用カンナ刃が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特許文献5に開示の木毛切削用カンナ刃を旧塗膜剥離作業に使用すると、剥離された旧塗膜の粉塵の逃げ場がないため、適用できない。
請求項2に記載の発明は、進行方向に沿って刃先が連続的に回転動する塗膜剥離工具に用いる替え刃であって、所定板厚を有し、背中側には前記塗膜剥離工具に取り付けるための手段を具備し、刃先側は、刃幅方向に沿って刃部と非刃部を交互に形成し、刃部は超硬粒子を基材中に含有してなる研削チップを、該研削チップの先端縁が正面及び背面から視て同一直線上に配設されるように刃部の土台部に固着保持してなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の塗膜剥離工具用替え刃の研削チップは、高硬度性を有する多結晶ダイヤモンド焼結体からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の塗膜剥離工具用替え刃の研削チップは多結晶立方晶窒化ホウ素焼結体からなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記請求項1、2、3又は4の何れかに記載の塗膜剥離工具用替え刃の使用方法であって、2枚の塗膜剥離工具用替え刃が、回転ドラムの周面に周方向に所定距離を有して離隔して取り付けられ、回転ドラムの回転動により同一方向に周回する2枚の塗膜剥離工具用替え刃の刃部の切削作用で旧塗膜が均一に粗取り可能に、回転ドラムの回転動により形成される一方の塗膜剥離工具用替え刃の刃部の軌道と他方の塗膜剥離工具用替え刃の非刃部の軌道が一致し、且つ、一方の塗膜剥離工具用替え刃の非刃部の軌道と他方の塗膜剥離工具用替え刃の刃部の軌道が一致するように、塗膜剥離工具用替え刃は、ハウジング内に設けられた回転ドラムの周面に前記回転ドラムの周方向に所定距離を有して平行に離隔し、且つ前記回転ドラムの軸心と刃の先端縁を結ぶ線が平行な位置関係となるように回転ドラムの軸方向に刃幅方向を沿わせ、刃先を外方に向け、2枚の塗膜剥離工具用替え刃は一方の塗膜剥離工具用替え刃の正面側と他方の塗膜剥離工具用替え刃の背面側が同一周方向を向いて取り付けられたことを特徴とする。
替え刃を、回転ドラムの周面に一方の替え刃の刃部と他方の替え刃の非刃部の軌道が一致するように取り付けることで、回転力が2枚の替え刃の刃部に均等に負荷し、効率的に旧塗膜が粗取りできるという効果がある。
2 塗膜剥離工具用替え刃本体
3、17、18、19、20、21、22、23、24、25 研削チップ
4 土台部
5、6 非刃部
9 ハウジング
12 回転ドラム
13 塗膜剥離工具
Claims (5)
- 研削方向に沿って刃先が連続的に回転動する塗膜剥離工具に用いる替え刃であって、
所定板厚を有し、
背中側には前記塗膜剥離工具に取り付けるための手段を具備し、
刃先側は、刃幅方向に沿って刃部と非刃部を交互に形成し、前記刃部の先端縁は正面及び背面から視て同一直線上に位置するように配設されたことを特徴とする塗膜剥離工具用替え刃。 - 研削方向に沿って刃先が連続的に回転動する塗膜剥離工具に用いる替え刃であって、
所定板厚を有し、
背中側には前記塗膜剥離工具に取り付けるための手段を具備し、
刃先側は、刃幅方向に沿って刃部と非刃部を交互に形成し、
前記刃部は、超硬粒子を基材中に含有してなる研削チップを、該研削チップの先端縁が正面及び背面から視て同一直線上に配設されるように刃部の土台部に固着保持してなることを特徴とする塗膜剥離工具用替え刃。 - 上記研削チップは、高硬度性を有する多結晶ダイヤモンド焼結体からなることを特徴とする請求項2に記載の塗膜剥離工具用替え刃。
- 上記研削チップは、多結晶立方晶窒化ホウ素焼結体からなることを特徴とする請求項2に記載の塗膜剥離工具用替え刃。
- 上記請求項1、2、3又は4の何れかに記載の塗膜剥離工具用替え刃の使用方法であって、
2枚の塗膜剥離工具用替え刃が、回転ドラムの周面に周方向に所定距離を有して離隔して取り付けられ、回転ドラムの回転動により同一方向に周回する2枚の塗膜剥離工具用替え刃の刃部の切削作用で旧塗膜が均一に粗取り可能に、
前記回転ドラムの回転動により形成される一方の塗膜剥離工具用替え刃の刃部の軌道と他方の塗膜剥離工具用替え刃の非刃部の軌道が一致し、且つ、一方の塗膜剥離工具用替え刃の非刃部の軌道と他方の塗膜剥離工具用替え刃の刃部の軌道が一致するように、
前記塗膜剥離工具用替え刃は、ハウジング内に設けられた回転ドラムの周面に前記回転ドラムの周方向に所定距離を有して平行に離隔し、且つ前記回転ドラムの軸心と刃の先端縁を結ぶ線が平行な位置関係となるように回転ドラムの軸方向に刃幅方向を沿わせ、刃先を外方に向け、
2枚の塗膜剥離工具用替え刃は一方の塗膜剥離工具用替え刃の正面側と他方の塗膜剥離工具用替え刃の背面側が同一周方向を向いて取り付けられたことを特徴とする塗膜剥離工具用替え刃の使用方法。
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