JP2006346969A - 木毛切削用カンナ刃、木毛製造装置及び木毛 - Google Patents

木毛切削用カンナ刃、木毛製造装置及び木毛 Download PDF

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Abstract

【課題】 板厚方向の厚さ厚くすることなく板厚方向の曲げ剛性を高めることができる木毛、並びに、その木毛切削用カンナ刃及び木毛製造装置を提供する。
【解決手段】すくい面14と逃げ面15とが所定角度で交差するように配置されて形成される木毛切削用カンナ刃12において、木毛切削用カンナ刃12は、その刃先の延びる方向に刃部16と非刃部17とが交互に複数形成され、刃部16は、すくい面14に形成された刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる凸条18と平面状の逃げ面15とが交差することにより形成され、凸条18は、刃先の延びる方向と直交する方向からみた断面が山形に形成され、その頂点が刃先が延びる方向に対して直交する方向に延びていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、木毛セメント板の製造に用いられ、又は荷造り用の緩衝材として用いられる木毛、この木毛を切削する木毛切削用カンナ刃、及びその木毛切削用カンナ刃を備えた木毛製造装置に関する。
従来から、木材薄片として木毛が知られている。木毛は、木材をリボン状に切削加工することにより形成され、セメントペーストと混練して圧縮成型することによって木毛セメント板を形成するために用いられ、又は、荷造り用の緩衝材として用いられている。
かかる木毛を製造するための装置としては、特許文献1に記載された「自動木毛製造装置」に係る発明がある。
図15は特許文献1に記載された自動木毛製造装置の概略構成図である。図16は特許文献1に記載された自動木毛製造装置に備えられたカンナの横断面図である。図17は特許文献1に記載された自動木毛製造装置により製造された木毛の断面図である。
自動木毛製造装置50は、図15に示すように、木材を矢印で示す搬送方向に対して横長にして送り込む通路51と、この通路51を挟んで左右両側にそれぞれ配置された、且つ外周面に送り爪55を備えた1対の無端体54と、この通路51の下流端に配置され前記通路51と交叉する方向に往復運動を行って木材の一部を削り取るカンナ53とを備える構成となっている。
また、このカンナ53は、図16に示すように、刃先が一直線の平刃56と、刃先に多数の凹凸が一列に繰り返し形成され、且つ、その刃の先端が平刃56より僅かに突出するように斜めに対向して配置された溝刃57と、からなり、順次送り込まれた木材がカンナ53に押し付けられて、往動により一方の刃、復動により他方の刃で、それぞれ木材が交互に削り取られることにより木毛が製造される。
そして、自動木毛製造装置50により製造された木毛58は、図17に示すように、長さ方向からみた断面が略方形状となっており、板厚hが薄い形状となっている。
実開平1−137204号公報
ここで、一般的に、材料の曲げ剛性は、弾性係数と断面二次モーメントとの積により算出され、同一の材料において曲げ剛性を高めるためには、断面二次モーメントが大きくなる断面形状を採用することが必要である。そして、曲げ剛性が高い構造であれば、たわみも少なくなり、曲げ変形による破壊にも対抗できるようになる。
しかしながら、特許文献1に記載された自動木毛製造装置50により製造された木毛58にあっては、板厚hが薄い長さ方向からみた断面が略方形状に形成されているため、板厚h方向の曲げに対する断面二次モーメントが小さく、板厚h方向の曲げ剛性が低いという問題点がある。
よって、かかる木毛58を木毛セメント板の原料として使用すると、木毛セメント板の強度が低くなるとともに、木毛58とセメントとを混合する際の木毛58の潰れにより、木毛セメント板内部における木毛の密度にむらが生じ、木毛セメント板全体における強度が不均一となるという問題点がある。
また、かかる木毛58においては、緩衝材として使用した場合においても、その曲げ剛性の低さから木毛58の潰れが生じ、緩衝材としての機能が弱いという問題点がある。
ここで、木毛の板厚方向の曲げ剛性を高めるためには、木毛を板厚方向に厚く切削することが考えられるが、木毛を切削する厚さを上げると、これに比例して木毛切削用カンナ刃の刃先の磨耗速度が上がってしまうため限界がある。
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、板厚方向の厚さ厚くすることなく板厚方向の曲げ剛性を高めることができる木毛、並びに、その木毛切削用カンナ刃及び木毛製造装置を提供することにある。
本発明のうち請求項1に係る木毛切削用カンナ刃は、すくい面と逃げ面とが所定角度で交差するように配置されて形成される木毛切削用カンナ刃において、
前記木毛切削用カンナ刃は、その刃先の延びる方向に刃部と非刃部とが交互に複数形成され、
前記刃部は、前記すくい面に形成された前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に複数延びる凸条と平面状の前記逃げ面とが交差することにより形成され、
前記凸条は、前記刃先の延びる方向と直交する方向からみた断面が山形に形成され、その頂点が前記刃先が延びる方向に対して直交する方向に延びていることを特徴とするとする。
また、本発明のうち請求項2に係る木毛切削用カンナ刃は、請求項1記載の木毛切削用カンナ刃において、前記すくい面には、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の溝部と、該溝部間の前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部とが形成され、
前記凸条は、前記各凸部の上面の前記刃先の延びる方向の略中央部を頂点として、左右斜め下側に延びる斜面部を形成することにより、断面山形に形成されていることを特徴とする。
また、本発明のうち請求項3に係る木毛切削用カンナ刃は、すくい面と逃げ面とが所定角度で交差するように配置されて形成される木毛切削用カンナ刃において、
前記木毛切削用カンナ刃は、その刃先の延びる方向に刃部と非刃部とが交互に複数形成され、
前記刃部は、前記すくい面に形成された前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に複数延びる凸条と平面状の前記逃げ面とが交差することにより形成され、
前記すくい面には、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の第一の溝部と、該溝部間の前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部とが形成され、
前記各凸条は、前記各凸部と、前記各凸部の上面の前記刃先の延びる方向の略中央部に形成された、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる第二の溝部とから形成されていることを特徴とする。
また、本発明のうち請求項4に係る木毛切削用カンナ刃は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の木毛切削用カンナ刃において、前記木毛切削用カンナ刃における、前記各刃部と前記各非刃部との前記刃先が延びる方向の幅が同一であることを特徴とする。
また、本発明のうち請求項5に係る木毛製造装置は、木材を担架する支持台と、前記木材を切削するカンナと、を備え、前記支持台又は前記カンナの往復移動により前記木材を切削する木毛製造装置において、
前記カンナは、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項記載の木毛切削用カンナ刃と、刃先が平らな平刃と、カンナ台と、を備え、
前記木毛切削用カンナ刃と前記平刃とを、前記カンナ台において、前記木毛切削用カンナ刃の刃先と前記平刃の刃先とを対向させ、前記木毛切削用カンナ刃の刃先が前記平刃の刃先に対して前記木材の切削面側に突出するように、前記カンナ台に対して所定の角度で配置したことを特徴とする。
また、本発明のうち請求項6に係る木毛は、請求項5記載の木毛製造装置によって製造されたことを特徴とする。
本願請求項1に記載された木毛切削用カンナ刃によれば、前記刃部は、前記すくい面に形成された前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸条と平面状の前記逃げ面とが交差することにより形成され、前記凸条は、前記刃先の延びる方向と直交する方向からみた断面が山形に形成され、その頂点が前記刃先が延びる方向に対して直交する方向に延びている構成により、切削される木毛の長さ方向からみた断面を曲線状に形成することが可能となり、従来の木毛に対して板厚方向に同一の厚さであっても板厚方向の曲げ剛性が高い木毛を切削することが可能となる。
また、本願請求項2に記載された木毛切削用カンナ刃によれば、前記すくい面には、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の溝部と、該溝部間の前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部とが形成され、前記凸条は、前記各凸部の上面の前記刃先の延びる方向の略中央部を頂点として、左右斜め下側に延びる斜面部を形成することにより、断面山形に形成されている構成により、切削される木毛の長さ方向からみた断面を、頂点を介して直線的な左右の斜面を有するように形成することが可能となり、従来の木毛に対して板厚方向に同一の厚さであっても板厚方向の曲げ剛性が高い木毛を切削することが可能となる。
また、本願請求項3に記載された木毛切削用カンナ刃によれば、前記すくい面には、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の第一の溝部と、該溝部間の前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部とが形成され、前記各凸条は、前記各凸部と、前記各凸部の上面の前記刃先の延びる方向の略中央部に形成された、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる第二の溝部とから形成されている構成により、幅が長い木毛を切削する場合においても、切削される木毛の長さ方向からみた断面を凹凸に形成することが可能となり、従来の木毛に対して板厚方向に同一の厚さであっても板厚方向の曲げ剛性が高い木毛を切削することが可能となる。
また、本願請求項4に記載された木毛切削用カンナ刃によれば、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の木毛切削用カンナ刃において、前記木毛切削用カンナ刃における、前記各刃部と前記各非刃部との前記刃先が延びる方向の幅が同一である構成により、かかる木毛切削用カンナ刃2枚を、その前記各刃部と前記各非刃部とが対応するように交互にずらして対向して配置して木毛を切削する場合において、木材を効率よく切削することが可能となる。
また、本願請求項5に記載された木毛製造装置によれば、前記カンナは、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項記載の木毛切削用カンナ刃と、刃先が平らな平刃と、カンナ台と、を備え、前記木毛切削用カンナ刃と前記平刃とを、前記カンナ台において、前記木毛切削用カンナ刃の刃先と前記平刃の刃先とを対向させ、前記木毛切削用カンナ刃の刃先が前記平刃の刃先に対して前記木材の切削面側に突出するように、前記カンナ台に対して所定の角度で配置した構成により、従来の木毛に対して板厚方向に同一の厚さであっても板厚方向の曲げ剛性が高い木毛と従来の木毛とを適度に混合して切削することが可能となる。
さらに、本願請求項6に記載された木毛によれば、請求項5記載の木毛製造装置によって製造された構成により、かかる木毛を原料とした木毛セメント板の強度を高め、木毛セメント板内部における木毛の密度のむらの発生を防止し、木毛セメント板全体における強度を均一にすることが可能となるとともに、かかる木毛を緩衝材として使用した場合においても、木毛の潰れを防止することが可能となり、高い緩衝効果を得ることが可能となる。
以下、本発明の第一の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第一の実施形態に係る木毛製造装置の概略構成図である。図2は木毛製造装置に備えられるカンナの横断面図である。
木毛製造装置1は、図1に示すように、通路2と、コンベヤ3と、カンナ4と、を備えている。
通路2は、切削対象の木材を、搬送方向(図1における上下方向)に対して横長に配置して、通路2の下流端に備えられたカンナ4まで移送することができるようになっている。
コンベヤ3は、通路2を挟んで左右両側にそれぞれ配置された、カンナ4方向に回転する1対の無端体5と、各無端体5の外周面に複数突設された送り刃6とを備えている。
カンナ4は、図2に示すように、切削方向(図2における左右方向)略中央に開口部10を有する板状のカンナ台11と、刃先に多数の刃部と非刃部とが一列に繰り返し形成された木毛切削用カンナ刃12と、刃先が平らな平刃13と、を備えている。そして、木毛切削用カンナ刃12と平刃13とは、カンナ台11において、開口部10の切削方向両側に、刃先が対向するようにカンナ台11に対して所定の傾斜角で取付けられ、木毛切削用カンナ刃12の刃先が平刃13の刃先よりも切削対象の木材側に僅かに突出するように配置している。そして、カンナ4は、通路2の下流端に木毛切削用カンナ刃12及び平刃13の刃先側を通路2上を移送されてくる木材に向けて配置され、通路2の搬送方向に対して交差する方向(図1における左右方向)に往復移動自在に構成されている。
通路2の上流端に横長に設置された木材は、コンベヤ3によって、左右両無端体5に設けられた送り刃6に挟持されて搬送方向下流側に移送される。そして、コンベヤ3により通路2の下流端まで移送された木材は、往復移動するカンナ4によって切削される。この場合において、カンナ4は、往動時(図1及び図2における左方向)においては、木毛切削用カンナ刃12の刃部によって、多数の溝を切るように木材を切削し、復動時(図1及び図2の右方向)においては、平刃13の刃部によって、木材における木毛切削用カンナ刃12の刃部が切削していない部分を切削する。そして、カンナ4が往復移動を繰り返し、木材の切削を繰り返すことによって、木毛が製造されていく。
ここで、本実施形態においては、カンナ4において木毛切削用カンナ刃12と、平刃13とを備える構成としているが、カンナ4において木毛切削用カンナ刃12を2枚備える構成としてもよい。この場合、2枚の木毛切削用カンナ刃12を、カンナ台11において、開口部10の切削方向両側に、両木毛切削用カンナ刃12の刃先が対向するように所定の角度で取付けられ、一方の刃先の各刃部と他方の刃先の各非刃部とが対向するように、切削対象の木材に対して両刃先を等距離に配置する。そして、カンナ4の往動時においては、一方の木毛切削用カンナ刃12の刃部によって、多数の溝を多数の溝を切るように木材を切削し、復動時においては、他方の木毛切削用カンナ刃12の刃部によって、木材における往動時に切削していない部分を切削する。そして、カンナ4が往復移動を繰り返し、木材の切削を繰り返すことによって、木毛が製造されていく。
図3は木毛切削用カンナ刃の斜視図である。図4は木毛切削用カンナ刃の平面図である。図5は木毛切削用カンナ刃の正面図である。図6は木毛切削用カンナ刃の側面図である。図7は凸条を正面からみた部分拡大断面図である。図8は木毛製造装置により製造された木毛の斜視図である。
カンナ4に備えられた木毛切削用カンナ刃12は、図3から図6に示すように、すくい面14と逃げ面15とが所定角度θで交差するように配置されて形成されている。そして、木毛切削用カンナ刃12は、その刃先の延びる方向(図4及び図5における左右方向)に刃部16と非刃部17とが交互に、刃部16の刃先の延びる方向の幅と非刃部17の刃先の延びる方向の幅とが同一となるように形成されている。この場合において、θの値、刃部16と非刃部17の数及び刃先の延びる方向の幅の値は自由に決定することができる。
すくい面14には、刃先の延びる方向に対して直交する方向(図3及び図4における上下方向)に延びる、刃先の延びる方向に対して直交する方向からみた断面が略方形状の溝部19が所定間隔で複数形成される。そして、各溝部19の間に形成された刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる凸部について、その上面の刃先の延びる方向の略中央部を頂点Tとして、斜め下側外側に直線状に延びる左右斜面部21が形成される。これにより、凸条18は、図7に示すように、刃先が延びる方向に対して直交する方向からみた断面の形状が、溝部19の底部に対して鉛直方向上側に延びる左右側面部20と、左右各側面部20の上端から頂点Tに向かって延びる左右斜面部21と、により山形に形成されている。この場合において、本実施形態においては、左右側面部20の鉛直方向の高さaは3mm、左右側面部20の上端から頂点Tまでの鉛直方向の高さbは0.3mm、左右側面部20から頂点Tまでの水平方向の幅cは3mmに設定されているが、これらの値は、製造する木毛の寸法、切削対象の木材の材質等に応じて適宜変更することができる。
刃部16は、凸条18と平面状の逃げ面15とが交差することにより形成されており、刃部16は、刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる頂点部Tの端部が最も突出するように形成されている。
非刃部17は、溝部19の底部と逃げ面15とが交差することにより形成されており、したがって、木毛切削用カンナ刃12の刃先において非刃部17は刃部16に対して凹となるように形成されている。
木毛切削用カンナ刃12及び平刃13は、カンナ台11において逃げ面15を木材側にして、所定の逃げ角αで配置される。ここで、木毛切削用カンナ刃12及び平刃13の逃げ角αは適宜決定することが可能であるが、逃げ角αを大きくすることによって、切削対象の木材に対するせん断切削作用を大きくすることにより、切削される木毛の表面を粗く形成し、木毛セメント板の形成時にセメントと混合しやすい木毛を製造することも可能である。
そして、木毛切削用カンナ刃12は、非刃部17に対して突出して形成された刃部16によって木材表面を切削する。この場合において、刃部16の刃先は、頂点部Tが最も突出する山形に形成されているため、木材表面に山形の形状の溝を切削する。ここで、カンナ4は往復移動を繰り返し、木毛切削用カンナ刃12は木材の同一の場所を切削していく。したがって、木毛切削用カンナ刃12により切削された木毛22は、図8に示すように、長さ方向からみた断面において、上辺及び下辺が略平衡の山形形状に形成されることとなる。
したがって、木毛22の板厚方向の長さiを板厚hに対して長く形成することが可能となり、よって、板厚h方向の曲げに対する断面二次モーメントが大きくなり、その結果、木毛22の板厚h方向の曲げ剛性を、同一の板厚hに切削された従来の木毛58に比べ高くすることが可能となる。
これにより、従来の木毛に対して板厚方向に同一の厚さであっても板厚方向の曲げ剛性が高い木毛を切削することが可能となり、かかる木毛を原料とした木毛セメント板の強度を高め、木毛セメント板内部における木毛の密度のむらの発生を防止し、木毛セメント板全体における強度を均一にすることが可能となる。また、かかる木毛を緩衝材として使用した場合においても、木毛の潰れを防止することが可能となり、高い緩衝効果を得ることが可能となる。
一方、平刃13は、カンナ4の復動時において、平刃13の刃部によって、木材における、往動時に木毛切削用カンナ刃12の刃部が切削していない部分を切削する。したがって、平刃13により切削された木毛58は、図17に示すように、長さ方向からみた断面が略方形状となっており、板厚hが薄い形状に形成されることとなる。
次に、本発明の第二実施形態に係る木毛製造装置について図面を参照して説明する。第二実施形態の木毛製造装置は、図1に示す第一実施形態の木毛製造装置1と基本構成は同様であるが、木毛切削用カンナ刃12の代わりに図9に示す木毛切削用カンナ刃24を用いている。
図9は木毛切削用カンナ刃の斜視図である。図10は木毛切削用カンナ刃の平面図である。図11は木毛切削用カンナ刃の正面図である。図12は木毛切削用カンナ刃の側面図である。図13は凸条を正面からみた部分拡大断面図である。図14は木毛製造装置により製造された木毛の斜視図である。
木毛切削用カンナ刃24は、図9から図12に示すように、すくい面14と逃げ面15とが所定角度θで交差するように配置されて形成されている。そして、木毛切削用カンナ刃24は、その刃先の延びる方向(図10及び図11における左右方向)に刃部26と非刃部27とが交互に、刃部26の刃先の延びる方向の幅と非刃部27の刃先の延びる方向の幅とが同一となるように複数形成されている。この場合において、θの値、刃部26と非刃部27の数及び刃先の延びる方向の幅の値は自由に決定することができる。
すくい面14には、刃先の延びる方向に対して直交する方向(図10及び図11における上下方向)に延びる複数の第一の溝部29と、第一の溝部29の間の刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部31とが形成されている。ここで、第一の溝部29は、刃先の延びる方向に対して直交する方向からみた断面が略方形状に形成されているが、かかる形状に限定される必要はない。
凸条28は、図13に示すように、凸部31と、凸部31の上面に形成された刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる第二の溝部30とから形成されている。この場合において、第二の溝部30は、凸部31の上面において、刃先の延びる方向に対して直交する方向からみた断面が略方形状であって、鉛直方向(図13における上下方向)の深さが第一の溝部29よりも浅く形成されている。
これにより、凸条28は、第一の溝部29の底部に対して鉛直方向上側に延びる左右外側面部35と、左右各外側面部35の上端から左右外側面部35に対して鉛直方向内側に延びる左右上面部36と、左右各上面部36の内側端部から左右上面部36に対して鉛直方向下側に延びる左右内側面部37と、左右両内側面37の下端を連結する中央底面部38とから、刃先が延びる方向に対して直交する方向からみた断面の形状が凹凸に形成されている。この場合において、本実施形態においては、左右外側面部35の鉛直方向の高さdは3.3mm、左右内側面部37の鉛直方向の高さeは0.3mm、左右上面部36の水平方向の幅fは3mm、中央底面部38の水平方向の幅gは4mmに設定されているが、これらの値は、製造する木毛の寸法、切削対象の木材の材質等に応じて適宜変更することができる。
刃部26は、凸条28と平面状の逃げ面15とが交差することにより形成されており、刃部26は、刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる左右上面部36が最も突出し、その次に刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる中央底面部38が突出するように形成されている。
非刃部27は、第一の溝部29の底部と逃げ面15とが交差することにより形成されており、したがって、木毛切削用カンナ刃24の刃先において非刃部27は刃部26に対して凹となるように形成されている。
木毛切削用カンナ刃24及び平刃13は、カンナ台11において逃げ面15を木材側にして、所定の逃げ角で配置される。ここで、木毛切削用カンナ刃24及び平刃13の逃げ角は適宜決定することが可能であるが、角度を大きくすることによって、切削対象の木材に対するせん断切削作用を大きくすることにより、切削される木毛の表面を粗く形成し、木毛セメント板の形成時にセメントと混合しやすい木毛を製造することも可能である。
そして、木毛切削用カンナ刃24は、非刃部27に対して突出して形成された刃部26によって木材表面を切削する。この場合において、刃部26の刃先は、左右上面部36が最も突出し、その次に中央底面部38が突出するように形成されているため、木材表面に左右の深い溝部と中央の浅い溝部とから形成される溝を切削する。ここで、カンナ4は往復移動を繰り返し、木毛切削用カンナ刃24は木材の同一の場所を切削していく。したがって、木毛切削用カンナ刃24により切削された木毛39は、図14に示すように、長さ方向からみた断面において、上辺において略中央部に設けられた凹部40と、下辺において凹部40に対応する位置に設けられた凸部41とを有する凹凸形状に形成されることとなる。
したがって、木毛39の板厚方向の長さjを板厚hに対して長く形成することが可能となり、よって、板厚h方向の曲げに対する断面二次モーメントが大きくなり、その結果、木毛22の板厚h方向の曲げ剛性を、同一の板厚hに切削された従来の木毛48に比べ高くすることが可能となる。
これにより、幅が長い木毛を切削する場合においても、切削される木毛の長さ方向からみた断面を凹凸に形成することが可能となり、従来の木毛に対して板厚方向に同一の厚さであっても板厚方向の曲げ剛性が高い木毛を切削することが可能となり、かかる木毛を原料とした木毛セメント板の強度を高め、木毛セメント板内部における木毛の密度のむらの発生を防止し、木毛セメント板全体における強度を均一にすることが可能となる。また、かかる木毛を緩衝材として使用した場合においても、木毛の潰れを防止することが可能となり、高い緩衝効果を得ることが可能となる。
一方、平刃13は、カンナ4の復動時において、平刃13の刃部によって、木材における、往動時に木毛切削用カンナ刃24の刃部が切削していない部分を切削する。したがって、平刃13により切削された木毛58は、図17に示すように、長さ方向からみた断面が略方形状となっており、板厚hが薄い形状に形成されることとなる。
ここで、本実施形態においては、カンナ4において木毛切削用カンナ刃24と、平刃13とを備える構成としているが、カンナ4において木毛切削用カンナ刃24を2枚備える構成としてもよい。この場合、2枚の木毛切削用カンナ刃24を、カンナ台11において、開口部10の切削方向両側に、両木毛切削用カンナ刃12の刃先が対向するように所定の角度で取付けられ、一方の刃先の各刃部と他方の刃先の各非刃部とが対向するように、切削対象の木材に対して両刃先を等距離に配置する。そして、カンナ4の往動時においては、一方の木毛切削用カンナ刃24の刃部によって、多数の溝を多数の溝を切るように木材を切削し、復動時においては、他方の木毛切削用カンナ刃24の刃部によって、木材における往動時に切削していない部分を切削する。そして、カンナ4が往復移動を繰り返し、木材の切削を繰り返すことによって、木毛が製造されていく。
以上、本発明の第一の実施形態に係る木毛製造装置1及び第二実施形態に係る木毛製造装置について説明したが、長さ方向に対する幅が狭い木毛を製造する場合には木毛製造装置1を、幅が広い木毛を製造する場合には第二実施形態に係る木毛製造装置を用いることが好ましい。特に、幅が3.5mmから6mmの木毛の製造には木毛製造装置1を、幅が10mmから20mmの木毛の製造には第二実施形態に係る木毛製造装置を用いることが好ましい。
以上、本発明の第一の実施形態及び第二実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第一の実施形態及び第二実施形態においては、木毛製造装置はカンナ4が往復移動して固定された木材を切削する構成となっているが、カンナ4を固定して木材を往復移動することにより切削を行うように構成してもよい。
本発明の第一の実施形態に係る木毛製造装置の概略構成図である。 木毛製造装置に備えられるカンナの横断面図である。 木毛切削用カンナ刃の斜視図である。 木毛切削用カンナ刃の表面図である。 木毛切削用カンナ刃の正面図である。 木毛切削用カンナ刃の側面図である。 凸条を正面からみた部分拡大断面図である。 木毛製造装置により製造された木毛の斜視図である。 木毛切削用カンナ刃の斜視図である。 木毛切削用カンナ刃の表面図である。 木毛切削用カンナ刃の正面図である。 木毛切削用カンナ刃の側面図である。 凸条を正面からみた部分拡大断面図である。 木毛製造装置により製造された木毛の斜視図である。 特許文献1に記載された木毛製造装置の概略構成図である。 特許文献1に記載された木毛製造装置に備えられたカンナの横断面図である。 特許文献1に記載された木毛製造装置により製造された木毛の断面図である。
符号の説明
1 木毛製造装置
2 通路
3 コンベヤ
4 カンナ
5 無端体
6 送り刃
10 開口部
11 カンナ台
12 木毛切削用カンナ刃
13 平刃
14 すくい面
15 逃げ面
16 刃部
17 非刃部
18 凸条
19 溝部
20 側面部
21 斜面部
22 木毛
24 木毛切削用カンナ刃
26 刃部
27 非刃部
28 凸条
29 第一の溝部
30 第二の溝部
31 凸部
35 外側面部
36 上面部
37 内側面部
38 中央底面部
39 木毛
40 凹部
41 凸部
T 頂点部
50 自動木毛製造装置
51 通路
53 カンナ
54 無端体
55 送り爪
56 平刃
57 溝刃
58 木毛

Claims (6)

  1. すくい面と逃げ面とが所定角度で交差するように配置されて形成される木毛切削用カンナ刃において、
    前記木毛切削用カンナ刃は、その刃先の延びる方向に刃部と非刃部とが交互に複数形成され、
    前記刃部は、前記すくい面に形成された前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に複数延びる凸条と平面状の前記逃げ面とが交差することにより形成され、
    前記凸条は、前記刃先の延びる方向と直交する方向からみた断面が山形に形成され、その頂点が前記刃先が延びる方向に対して直交する方向に延びていることを特徴とする木毛切削用カンナ刃。
  2. 前記すくい面には、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の溝部と、該溝部間の前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部とが形成され、
    前記凸条は、前記各凸部の上面の前記刃先の延びる方向の略中央部を頂点として、左右斜め下側に延びる斜面部を形成することにより、断面山形に形成されていることを特徴とする請求項1記載の木毛切削用カンナ刃。
  3. すくい面と逃げ面とが所定角度で交差するように配置されて形成される木毛切削用カンナ刃において、
    前記木毛切削用カンナ刃は、その刃先の延びる方向に刃部と非刃部とが交互に複数形成され、
    前記刃部は、前記すくい面に形成された前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に複数延びる凸条と平面状の前記逃げ面とが交差することにより形成され、
    前記すくい面には、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の第一の溝部と、該溝部間の前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の凸部とが形成され、
    前記各凸条は、前記各凸部と、前記各凸部の上面の前記刃先の延びる方向の略中央部に形成された、前記刃先の延びる方向に対して直交する方向に延びる第二の溝部とから形成されていることを特徴とする木毛切削用カンナ刃。
  4. 前記木毛切削用カンナ刃における、前記各刃部と前記各非刃部との前記刃先が延びる方向の幅が同一であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の木毛切削用カンナ刃。
  5. 木材を担架する支持台と、前記木材を切削するカンナと、を備え、前記支持台又は前記カンナの往復移動により前記木材を切削する木毛製造装置において、
    前記カンナは、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項記載の木毛切削用カンナ刃と、刃先が平らな平刃と、カンナ台と、を備え、
    前記木毛切削用カンナ刃と前記平刃とを、前記カンナ台において、前記木毛切削用カンナ刃の刃先と前記平刃の刃先とを対向させ、前記木毛切削用カンナ刃の刃先が前記平刃の刃先に対して前記木材の切削面側に突出するように、前記カンナ台に対して所定の角度で配置したことを特徴とする木毛製造装置。
  6. 請求項5記載の木毛製造装置によって製造されたことを特徴とする木毛。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016144854A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 舛田 高吉 塗膜剥離工具用替え刃及び塗膜剥離工具用替え刃の使用方法
CN112518939A (zh) * 2020-12-09 2021-03-19 王慢慢 一种木材制丝机及芯材
CN114833901A (zh) * 2022-05-19 2022-08-02 福建杜氏木业有限公司 高效节材的木料锯刨一体装置

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