JP2016143728A - プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

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俊樹 古谷
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Shunsuke Sakai
俊輔 酒井
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Osamu Oonagane
修 太長根
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Takema Adachi
武馬 足立
孝之 勝野
Takayuki Katsuno
孝之 勝野
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Wataru Nakamura
航 中村
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Abstract

【課題】複数のプリント配線板をまとめて製造するパネルから多数個取りプリント配線板に切断する際に、クラックが製品エリア内に延び、製品を不良にすることの防止。
【解決手段】複数のプリント配線板1a、1bからなる製品エリア20、および1または2以上の製品エリア20の周囲に形成されるダミーエリア10を有している、多数個取りのプリント配線板100であって、ダミーエリア10に製品エリアを周回するようにダミーパターン11が形成され、ダミーパターン11と接続して、平面視でメッシュ状のパターンのダミー壁が形成されている。
【選択図】図1A

Description

本発明はプリント配線板およびその製造方法に関する。
特許文献1には、パッケージ領域(製品領域)の周囲のダミー領域に種々の形状の銅パターンを形成することが開示されている。すなわち、図7に示されるように、製品領域90に平行な配線91と、製品領域90に垂直な配線92で形成されるダミー配線が形成されている。
特開2007−19496号公報
しかし、樹脂絶縁層の一面にダミー配線91が形成されていても、樹脂絶縁層を切断する場合には、樹脂絶縁層の厚さの全体に衝撃が加わる。そのため、表面のみならず、樹脂絶縁層の厚さの中間部からクラックが入り、そのクラックが水平方向および上下方向に延びる可能性がある。そのため、表面にダミー配線層が形成されていても、クラックが製品エリアに達して、製品が不良になってしまうことがある。
本発明の多数個取りプリント配線板は、複数のプリント配線板からなる製品エリアと、1または2以上の前記製品エリアの周囲に形成されるダミーエリアとを有している。そして、本発明の製品エリアの各プリント配線板は、第1面と該第1面の反対面である第2面を有する樹脂絶縁層を有している。さらに前記製品エリアの各プリント配線板は、前記樹脂絶縁層の第1面側に一面のみが露出するように埋め込まれる第1導体層と、前記第1導体層と接続され、前記樹脂絶縁層を貫通して前記第2面側に端部が露出する導体ポストとを有し、前記ダミーエリアは、前記樹脂絶縁層の第1面に形成され、前記製品エリアを周回するように形成されるダミーパターンと、前記ダミーパターンと接続され、前記樹脂絶縁層を貫通して前記第2面側にメッシュ状のパターンで端部を露出するダミー壁とを有している。
本発明の多数個取りのプリント配線板の製造方法は、複数のプリント配線板を含む製品エリアと、1または2以上の前記製品エリアの周囲に形成されるダミーエリアとを有する多数個取りのプリント配線板の製造方法である。本発明の多数個取りのプリント配線板の製造方法は、金属膜を準備することと、前記金属膜上に、複数個の多数個取りプリント配線板用の前記第1導体層の配線パターンおよび前記ダミーパターンを形成することと、前記第1導体層の一部のパターンおよび前記ダミーパターンの上に導体ポストおよびダミー壁をそれぞれ形成することと、前記第1導体層の露出面ならびに前記導体ポストおよび前記ダミー壁の側面を被覆するように樹脂絶縁層を形成することと、前記樹脂絶縁層の第2面側を研磨することにより、前記導体ポストおよび前記ダミー壁の端部を露出させることと、前記支持板と前記金属膜を除去すること、および1または2以上の製品エリアを含む多数個取りプリント配線板に切断分離することを、いずれかを先に行う順番で行うことと、を含み、前記ダミーパターンは、前記ダミーエリアの前記樹脂絶縁層の第1面に前記製品エリアを周回するように形成され、前記ダミー壁は、前記ダミーパターンと接続され、前記ダミーエリアの前記樹脂絶縁層を貫通して前記第2面側に端部がメッシュ状のパターンで露出するように形成される。
本発明の一実施形態の多数個取りプリント配線板のパネルの平面説明図。 図1Aの多数個取りプリント配線板の樹脂絶縁層の第2面側を示す平面説明図 図1Aの多数個取りプリント配線板の製造工程における1C−1Cの断面説明図。 図1Aのパネルから多数個取りプリント配線板への切断工程を示す断面説明図。 図1Aのパネルから多数個取りプリント配線板への切断工程を示す断面説明図。 図1Aに示されるダミーパターンおよびダミー壁の端部の形状の一例の拡大説明図。 図1Aに示されるダミーパターンおよびダミー壁の端部の形状の他の例の拡大説明図。 図1Aに示されるダミーパターンおよびダミー壁の端部の形状のさらに他の例の拡大説明図。 図1Aに示されるダミーパターンおよびダミー壁の端部の形状のさらに他の例の拡大説明図。 図1Aに示される個々のプリント配線板の第2面のパターンの一例の説明図。 図1Aに示される個々のプリント配線板の第1面のパターンの一例の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 図1Aに示されるプリント配線板の製造方法の一例の各工程の説明図。 表面保護膜が形成されている第1導体層および導体ポストの断面図。 導体ポストの端部にハンダが塗布されている部分の断面図。 本発明の他の実施形態の多数個取りプリント配線板のパネルの断面図。 従来のダミー領域にダミーパターンが形成された例を示す図。
つぎに、本発明の一実施形態の多数個取りプリント配線板が図面を参照しながら説明される。図1Aに多数個取りプリント配線板を複数個有するパネル200の平面説明図が示されており、その切断線D−Dで切断分離されることにより、図1Bに示されるように、短冊状の一実施形態の多数個取りプリント配線板100が複数個得られる。なお、図1Aには多数個取りプリント配線板100の樹脂絶縁層30の第1面SF1(図4G参照)側が、図1Bには第1面SF1の反対側の第2面SF2(図4G参照)側が、それぞれ示されている。また、図1Cは製造途中工程の断面説明図である。なお、図1Cでは多数個取りプリント配線板の支持板80の両側の面に同じ回路パターンが形成されるプリント配線板の例が説明されているが、このような例に限定されるわけではなく、支持板80の両側に異なる回路パターンを有する配線板が形成されることも、また、一方の面だけに配線板が形成されることも可能である。また、図1Cは、図1Aの1C−1C断面の製造工程途中の説明図であって、後述されるように支持板80および金属膜81が除去される工程を経る前の状態を示している。そのため、支持板80の両面に金属膜81を介して多数個取りプリント配線板100が形成されている状態が示されており、多数個取りプリント配線板100の第1面SF1側が、中心側、すなわち、支持板80側に位置している。
本実施形態の多数個取りプリント配線板100は、図1Aおよび図1Bに示されるように、複数のプリント配線板1a、1b、1c・・・からなる製品エリア20、および1または2以上の製品エリア20の周囲にダミーエリア(ストリップエリア)10が形成されている中判の複合配線板であり、図1Cに示されるように、第1面SF1と第1面SF1の反対面である第2面SF2とを有する樹脂絶縁層30を有している。製品エリア20には、樹脂絶縁層30の第1面SF1側に一面のみが露出するように埋め込まれて第1導体層21が形成され、その第1導体層21と接続されている導体ポスト25が、樹脂絶縁層30を貫通して第2面SF2側にその端部が露出するように形成されている(図4G参照)。そして、ダミーエリア10には、樹脂絶縁層30の第1面SF1側に、ダミーパターン11が製品エリア20を周回するように形成されると共に、ダミーパターン11と接続し、かつ、樹脂絶縁層30を貫通して第2面SF2側に端部がメッシュ状のパターンで露出するようにダミー壁12が形成されている。
ここに製品エリアとは、製品となるプリント配線板が複数個並べられているエリアを意味し、また、ダミーエリアとは、製品となるプリント配線板が形成されない、1または2以上の製品エリアの周囲の領域であって、ストリップエリアとも称される、ダミーパターンが形成される部分である。
すなわち、半導体装置のパッケージなどに用いられるプリント配線板では、1個当たりが1cm角程度であり、製造段階では複数個のプリント配線板がまとめて大判のパネル200として形成され、そのパネル200から中判で短冊状の多数個取りプリント配線板にされて、半導体素子などが搭載された後に、個々のプリント配線板に個片化される。このパネル200から短冊状の多数個取りプリント配線板に切断するには、ルーターや金型などで切断されるが、その切断の際に、樹脂絶縁層にクラックが走り、複数個のプリント配線板がまとめて不良になることがある。
本発明の一実施形態の目的は、複数のプリント配線板をまとめて製造する大判のパネル200から中判の短冊状の多数個取りプリント配線板に切断する際に、クラックが入ってそのクラックが製品エリア内に延び、製品が不良になることを防止することである。
また、他の目的は、特に、プリント配線板の樹脂絶縁層が、ガラス繊維などの芯材を含まない樹脂で形成され、また、樹脂絶縁層の一面のみに配線パターンが形成され、他面側には配線パターンが形成されない場合でも、切断時のクラックに伴う不良が防止されることである。さらに他の目的は、ダミーエリア内のクラックの進行を防ぐダミーパターン11およびダミー壁12が形成される場合に、製造時におけるプリント配線板100の反りや撓みが防止され得る構造の多数個取りプリント配線板およびその製造方法を提供することである。
ダミーパターン11は、たとえば図2A(a)に示されるように、樹脂絶縁層30(図1C参照)のダミーエリア10の第1面SF1上にメッシュ状のパターンに形成されてよい。すなわち、ダミーパターン11は、並列する複数の線状パターン11bと、線状パターン11bと交差するように並列する複数の線状パターン11cとによって全体としてメッシュ状のパターンに形成され得る。しかしこれに限らず、ダミーパターン11は、図2B(a)に示されるように、マトリックス状に形成される個別のドットパターン11aと、隣接する個別パターン同士の間を連結する線状パターン11b、11cとによって形成されてもよい。このようにダミーパターン11が形成されると、ダミーパターン11による閉ループが形成されるので、クラックがダミーパターン11の間隙部を通ってダミーエリア10を通過し、製品エリア20内に侵入することが阻止されやすい。しかし後述のようにダミーパターン11はこのような形状には限定されない。たとえば、ダミーパターン11は、図2D(a)に示されるように、ベタパターン11dにより連続して形成されていてもよい。
パネル200から短冊状の中判の多数個取りプリント配線板100に切断する際に入るクラックは、特に樹脂絶縁層30の第1面SF1側に入ることが多い。そのため、このようなダミーパターン11が設けられることにより、クラックの製品エリア20側への侵入をそのダミーパターン11で阻止しやすくなるので好ましい。しかし、樹脂絶縁層30の厚さ方向の中間部または第2面SF2側に入るクラックに対しては、必ずしも完全には製品エリア20への侵入を阻止することができない可能性がある。そのため、本実施形態では、樹脂絶縁層30の第1面SF1上にダミーパターン11が形成されるだけでなく、ダミーパターン11と接続して形成されるダミー壁12が、樹脂絶縁層30を貫通するように形成される。本実施形態では、図1Bに示されるように、ダミー壁12は、樹脂絶縁層30の第2面側に端部がメッシュ状のパターンで露出するように形成される。換言すると、ダミー壁12は、平面視でメッシュ状の形状を呈するように、複数の隔壁12cで構成され、隔壁12cに囲まれる空胴部12dを有している。ダミー壁12は、図1Cに示されるように、樹脂絶縁層30を貫通するようにダミーパターン11上に立設され、図4Gなどに示されるように、導体ポスト25と略同じ高さに形成されてよい。ダミー壁12が樹脂絶縁層30を貫通して形成されることにより、クラックが樹脂絶縁層の厚さ方向のどの部分に入っても、クラックの侵入を阻止しやすくなると考えられる。したがって、クラックの製品エリア20側への侵入阻止効果がさらに向上され得る。ダミー壁12は、好ましくはダミーパターン11と同じ材料で形成され、好ましくは、第1導体層21や導体ポスト25と同じ材料で形成される。ダミー壁12およびダミーパターン11の材料としては銅が例示される。なお、図1Bには、空胴部12dの平面形状が略正方形の例が示されているが、これに限定されず、任意の多角形であってよい。
ダミー壁12は、製品エリア20内へのクラックの侵入を阻止すると共に、多数個取りプリント配線板100の機械的強度を向上させ得る。この観点からは、ダミー壁12が接続されるダミーパターン11は、ダミーエリア10の全面に形成されることが好ましい。ダミー壁12は、ダミーパターン11上でさえあればダミーパターン11の形状に左右されずに平面視で任意のメッシュ状の形状に形成され得る。たとえば、ダミーパターン11が製品エリア20の周囲に連続的に形成されるベタパターンであるときは、ダミー壁12は、任意の幅および間隔で形成された複数の隔壁12cで構成され得る。従って、ダミーエリア10内において、ダミー壁12内の隔壁12cの幅や間隔が場所によって異なっていてもよい。
また、たとえば、図2A(a)に示されるように、ダミーパターン11も全体としてメッシュ状のパターンで形成されるときは、ダミー壁12内の隔壁12cは、ダミーパターン11を構成する線状パターン11b、11c上に形成される。そして、隔壁12cの幅(太さ)は、線状パターン11b、11cの幅より狭くされてもよく、略同じ幅にされてもよい。この場合、全体としてメッシュ状のパターンを形成する隔壁12c同士の間隔は、ダミーパターン11の線状パターン11b、11c同士の間隔と同じでも、両者の幅の相違分に応じて線状パターン11b、11c同士の間隔より広くてもよい。また、隔壁12c同士の間隔は、線状パターン11b、11c同士の間隔の整数倍に(すなわち、線状パターン11b、11cの1本または複数本おきに隔壁12cが形成)されてもよく、任意の長さ(広さ)とされ得る。すなわち、ダミーエリア10の全面にわたって、製品エリア20を取り囲むように、ダミーパターン11の形状に応じて、等しい間隔で隔壁12cが形成されてもよいし、ダミーエリア10内でその間隔が適宜変えられてもよい。
このように、本実施形態では、ダミーパターン11が製品エリア20を周回するように、好ましくは連続的に、たとえば切れ目なく形成され、そのダミーパターン11に接続してダミー壁12が形成される。すなわち、ダミー壁12も製品エリア20を周回するように形成され得る。そのため、プリント配線板100の端縁10a(図1A参照)付近でクラックが生じても、そのクラックの進行が、樹脂絶縁層30の第1面SF1側、第2面SF2側、およびそれらの中間部分のいずれにおいても阻止され易い。加えて、プリント配線板100の外周上のどの部分の端縁10aで生じたクラックの進行も阻止され易い。また、樹脂絶縁層30の一方の表面だけではなく、プリント配線板100の厚さ方向全体にわたって銅などからなるダミーパターン11またはダミー壁12が存在するため、機械的強度が向上することがある。また、プリント配線板の表面付近に存在する銅などの量が表裏でバランスされ易く、プリント配線板100に反りや撓みが生じ難くなることがある。また、ダミー壁12はメッシュ状の平面形状に形成されるため、銅などの部分と樹脂部分とがダミーエリア10の全域にわたって分散して存在することとなる。そのため、両者の間の熱膨張率の違いなどによる応力が分散され易くなり、両者の剥離やプリント配線板100のうねりが生じ難くなると考えられる。その観点からは、ダミーパターン11もメッシュ状のパターンに形成されるのが好ましいことがある。
また、図1Bに示される例では、ダミー壁12は、対向する製品エリア20の最外周端24と略平行に延びる面を最外周部に含んでいない。すなわち、ダミー壁12は、製品エリア20の最外周端24と略平行に延びる隔壁を最外周部に含んでいない。ここで、ダミー壁12の最外周部とは、ダミーエリア10内に帯状に形成されるダミー壁12の両側の端縁部、すなわち製品エリア20側およびその反対側の両方の端縁部を意味する。このように、製品エリア20の最外周端24と平行に延びる面を最外周部に含まないようにダミー壁12が形成されると、樹脂絶縁層30とダミー壁12との間の剥離に関連する不具合が防止されることがある。その理由が、図1A〜1Cを参照しながら以下に説明される。
ダミー壁12の最外周部の面には、樹脂絶縁層30とダミー壁12とを引き離すような外力が加わり得る。そのような外力としては、製品エリア20側の最外周部であれば、製品エリア20側の樹脂絶縁層30、およびダミー壁12自身の熱収縮などが考えられ、その反対側のプリント配線板100の端縁10a側の最外周部であれば、大判のパネル200からの切断時などに端縁10aに加わる外力などが考えられる。一方、たとえば銅などで形成されるダミー壁12と樹脂絶縁層30とは、樹脂絶縁層30を構成する樹脂材料の密着性により接着しているが、樹脂と金属などとの接合のため、両者を引き離す方向に外力が加わると剥離することがある。そして、製品エリア20の最外周端24と平行に延びる面は、比較的長く、たとえば、ダミーエリア10の一辺の全長にわたって形成され得るため、樹脂の密着性だけで接着している金属材料と樹脂材料との接合面が,側方からの支持も得られることなく長く続くこととなり、このような剥離が発生し易くなると考えられる。また、接合面が長く直線状に続くため、一部で生じた剥離が、阻止されることなく界面に沿って拡大し易いと考えられる。そのため、前述のような外力により、ダミー壁12と樹脂絶縁層30との間で長区間にわたって剥離が起きることがある。製品エリア20とダミー壁12に剥離が生じると、製品エリア20がダミーエリア10によって十分に支持されなくなり、プリント配線板100の製造の後工程や、プリント配線板100への電子部品などの実装工程に支障をきたすことがある。また、端縁10a側でダミー壁12と樹脂絶縁層30とが剥離すると、端縁10a付近の樹脂絶縁層30が剥がれ落ちてしまって、たとえば銅などの導電体からなるダミー壁12の表面が露出してしまうと共に、端縁10aが平滑でなくなる可能性がある。
図1Bに示される例では、このようなダミー壁12と樹脂絶縁層30との間の剥離や亀裂の発生を阻止するため、ダミー壁12が、対向する製品エリア20の最外周端24と平行に延びる面をその最外周部に含まないように形成されている。これにより、ダミー壁12の最外周部の面は、長区間にわたって延びる平面とならずに製品エリア20の最外周端24に対して凹凸のある面となり得る。そのため、所謂アンカー効果の発現が期待でき、単に樹脂材料の密着性だけで接着している場合に比べて、ダミー壁12と樹脂絶縁層30とが強固に接合されると考えられる。その結果、プリント配線板100の製造の後工程での温度変化や切断によるダミー壁12の表面での剥離が防止され、製品の不良化が防止され得ると考えられる。しかしながら、ダミーエリア10の一辺の全長が比較的短い場合など、樹脂絶縁層30とダミー壁12との剥離の懸念が少ない場合は、ダミー壁12が、対向する製品エリア20の最外周端24と平行に延びる表面を有する隔壁を含んでいても問題とならないと考えられる。
ダミーパターン11およびダミー壁12の形状について、図2A〜2Dを参照して、さらに詳細に説明される。なお、図2A〜2Dにおいては、(a)に樹脂絶縁層30の第1面SF1側が、そして、(b)には、各図の(a)に示される第1面SF1側からの透過で樹脂絶縁層30の第2面SF2側が示されている。図2Aには、線状に延びる導体からなる線状パターン11bが複数個並列されている縞状パターンと、線状パターン11bと直交する線状パターン11cが複数個並列されている縞状パターンとが交差する状態で接続されることにより全体としてメッシュ状に形成されるダミーパターン11の例が示されている。そして、このダミーパターン11に接続して、ダミー壁12が、端部12bがメッシュ状に露出するように形成されている。すなわち、図2Aでは、ダミー壁12が、線状パターン11b、11cそれぞれの上に立設されている隔壁12cと隔壁12cにより構成され、隔壁12cにより囲まれている空胴部12dを含んでいる。なお、ダミーパターン11の各線状パターン11b、11c同士の間隔は、メッシュ状のダミーパターン11がマトリックス状の規則的なパターンとなるように等間隔であってよく、或いは、個々に異なっていてもよい。線状パターン11bと線状パターン11cとは、図2Aに示されるように、互いに直交するようにされると、ダミーパターン11や、その上のダミー壁12をたとえばめっき法により形成する時に、交差部分の角度が全て同じになり、めっき膜の形成速度が各交差部分で略同等となり得るため好ましい。しかしながら、これに限定されず、線状パターン11bと線状パターン11cとは、直交していなくてもよく、任意の交差角度でそれぞれ形成されてよい。従って、隣接する各1対の線状パターン11b、11cで囲まれる領域、ならびに、それら線状パターン11b、11c上に形成される4つの隔壁12cにより囲まれる部分、すなわち、空胴部12dの平面形状は、図2Aに示される例と異なり菱形でも正方形以外の矩形でもよい。また、図2A(b)では、線状パターン11bおよび11cのそれぞれに対して、ダミー壁12が形成されているが、その表面にダミー壁12が接続される線状パターン11b、11cは任意に選択することができ、前述のように、ダミー壁12は一列置きなど規則的な間隔で形成されてもよく、あるいは、ダミー壁12同士の間隔が均一でない任意の配置パターンで形成されてもよい。たとえば、ダミーエリア10内で場所によってクラックの生じ易さに違いがあるような場合は、その状況に応じた密度でダミー壁12が形成されてよい。
図2Bに示される例では、個別パターンとして略円形の平面形状をそれぞれ有するドットパターン11aが、隣接するドットパターン11aとの間を連結パターン11bおよび11cによって連結されることによりダミーパターン11が構成されている。その結果、4個のドットパターン11aと4個の連結パターン11bおよび11cとにより閉ループが形成されている。このような例では、連結パターン11bおよび11cが隣接する全てのドットパターン11aと接続されることが好ましいが、一部に連結されない部分があって完全な閉ループになっていなくてもよい。また、図2Bでは例として、ドットパターン11aは円形状のドットパターンである。しかしながら、ドットパターン11aは円形、矩形、角型(多角形)、楕円、長方形など、種々の形状で形成され得る。また、ドットパターン11aの配置パターンも図2Bに示されるような規則的なパターンでなくてもよい。従って、ドットパターン11aと連結パターン11bおよび11cとにより形成される閉ループの形状が、図2Bに示されるような略正方形ではなく、長方形または菱形であってもよい。そして、線状パターン11bおよび11cそれぞれに沿ってその上に、ダミー壁12が、端部12bがメッシュ状に樹脂絶縁層30のSF2側に露出するように形成されている。この場合も、隔壁12cは、ダミーパターン11の全てではなく、その一部にのみ接続して形成されてよく、隔壁12c同士の間隔が均一である必要はない。
図2Cには、メッシュ状のダミーパターン11およびダミー壁12の例であって、ダミーパターン11が、対向する製品エリア20の最外周端24に対して所定の角度で傾いた方向に延びて並列する複数の線状パターン11bと、線状パターン11bと直交して並列する複数の線状パターン11cとによって形成される例が示されている。ダミー壁12は、メッシュ状のダミーパターン11上にメッシュ状の平面形状で形成されている。ダミー壁12は、図2C(b)に示されるように、隔壁12c同士の間隔が線状パターン11b、11c同士の間隔の2倍となるように樹脂絶縁層30を貫通して立設されている。すなわち、樹脂絶縁層30の第2面SF2に露出するダミー壁12の端部12bのメッシュ状のパターンは、ダミーパターン11のメッシュに対して一つおきに間引かれた形のパターンとなっている。そしてこのメッシュ状のパターンは、対向する製品エリア20の最外周端24に対して、線状パターン11bまたは11cと略同じ角度傾いた方向に延びて並列する複数の線状パターンと、この線状パターンと直交して並列する複数の線状パターンとによって形成されている。このように、本発明の一実施形態では、隔壁12cは、ダミーパターン11の全てではなく、その一部にのみ接続して形成されてもよい。また、端部12bのメッシュ状のパターンを構成する線状パターンと製品エリア20の最外周端24との角度としては、30〜60°が例示され、好ましくは、45°となるようにダミー壁12が形成される。このように45°に近い角度でダミー壁12内の隔壁12cが形成されると、前述のように、ダミー壁12と樹脂絶縁層30とを引き離す方向の外力が製品エリア側から作用する場合に、その外力は交差する隔壁12cそれぞれに略均等な分力として作用することとなり、外力の作用の集中が回避されるため好ましい。しかしながら、ダミー壁12の製品エリア20の最外周端24に対する角度は、30〜60°に限定されず、30°よりも小さな角度、もしくは60°より大きな角度で製品エリア20の最外周端24に対して傾けて隔壁12cが形成されてもよい。なお、線状パターン11b、11cおよび隔壁12cが図2Cに示されるように対向する製品エリア20の最外周端24に対して任意の角度をなすように形成される場合でも、隔壁12cは全ての線状パターン11b、11c上に形成されてよい。また、図2C(b)に例示されているような規則的な間引きのパターンでなく、個々に異なる間隔となるように隔壁12cが形成されてもよい。
図2Dに示される例は、ベタパターン11dが製品エリア20の周囲に連続して形成されている例である。なお、ベタパターン11dは、途切れることなく形成され、完全な閉ループとなって製品エリア20を囲んでいると、クラックの進行阻止の面で好ましい。しかしながら、途中で寸断されていてもよく、寸断されている方が、樹脂絶縁層30との熱膨張率の違いなどによる応力の分散という面で好ましい場合がある。そして、ダミー壁12は、ここでも、図2D(b)に示されるように、端部12bがメッシュ状のパターンで樹脂絶縁層30から露出するように形成される。また、前述のように、樹脂絶縁層30とダミー壁12との間の剥離の防止という観点から、ダミー壁12は、対向する製品エリア20の最外周端24に対して略平行に延びる表面を有する隔壁を両側の最外周部に含んでいない。しかしながら、たとえば樹脂絶縁層30との剥離などの懸念が少ない場合は、ダミー壁12は、対向する製品エリア20の最外周端24と略平行に延びる隔壁を最外周部に含んでいてもよい。
また、図2Dは、ダミー壁12の隔壁12cが、対向する製品エリア20の最外周端24に対して正負いずれかの方向に45°傾いた角度でそれぞれ形成される例である。すなわち、ダミー壁12の端部12bのメッシュ状のパターンが、対向する製品エリア20の最外周端24に対して正負各方向にそれぞれ45°傾いた直交する線状パターンで形成されている。しかしながら、ベタパターン11d上に形成されるダミー壁12の端部12bのメッシュパターンは、これに限定されない。例えば、前述のように、任意の角度で製品エリア20の最外周端24に対して傾けて隔壁12cが形成されてもよい。また、前述のように、隔壁12c同士の間隔および隔壁12cの幅は適宜選択することができる。例えば、製品エリア20における導体ポスト25の全面積の割合(以下、材料が銅に限定されるわけではないが、ある領域の全面積に対する導体ポストまたはダミー壁の全面積の割合は、単に残銅率と称される)と、ダミーエリア10の第2面SF2側の残銅率(ダミーエリア10の面積に対するダミー壁12の全断面積の割合)とが近くなるように、隔壁12c同士の間隔およびその幅が決定されることが好ましい場合がある。この2つの残銅率が同じような値であると、たとえば、導体ポスト25とダミー壁12とを同時にめっき法で形成する場合に、導体ポスト25とダミー壁12の高さに大きな差異が生じ難くなるため、後述されるプリント配線板100の製造において、両者の高さを揃える研磨工程を短くできる可能性があるからである。第2面SF2側における製品エリア20とダミーエリア10との残銅率の差は10%程度以下が好ましいことがある。
図2Dに示される例のように、ダミーパターンとして、ベタパターンが、樹脂絶縁層30の第1面SF1側のダミーエリア10全体にわたって適用される場合、樹脂絶縁層30の第1面SF1側と第2面SF2側との熱膨張率差によりプリント配線板に反りや撓みが生じる可能性が高まることがある。本実施形態では、ダミー壁12が、ベタパターン11dに接続され、ダミーエリア10のSF2側の全体にわたって端部12bがメッシュ状のパターンで露出するように形成される。そのため、プリント配線板100の強度が高まると共に、樹脂絶縁層30の両面間で、ダミーパターン11やダミー壁12を構成する銅などの金属材料の量の差が小さくなるため、プリント配線板100もしくはパネル200の反りが防止されることがある。
本実施形態の多数個取りプリント配線板は、種々の構造のものに適用できる。たとえば、図1Cに製造工程途中のパネル200の状態の断面が示される構造に適用できる。この構造では、ダミーパターン11がダミーエリア10の樹脂絶縁層30の第1面SF1に、製品エリア20の各プリント配線板1a、1b、1cに形成される、図示しない半導体素子などが搭載される第2パターン21bや、導体ポスト25が形成される第1パターン21aなどを有する第1導体層21と同時に形成される。また、樹脂絶縁層30の第1面SF1と反対面である第2面SF2または第2面SF2上に積層される積層樹脂絶縁層31(図6参照)の最外層である最外層樹脂絶縁層の露出面には配線パターンが形成されないで、第1導体層21側の導体層と接続される導体ポスト25(図4G参照)の端部25aのみが露出している。樹脂絶縁層30の第2面SF2側は、マザーボードなどと導体ポスト25を介して接続される。そして、ダミーエリア10のダミーパターン11と接続して、ダミー壁12が形成されている。このように、樹脂絶縁層30の一面にのみ配線パターンが形成されて、他面側には導体ポスト25のみが露出する構造のプリント配線板の方が、端縁10aで入ったクラックが製品エリア20まで延びやすいので、その例が示されている。しかし、前述のように、本実施形態のダミー壁12を有する構造が適用されるプリント配線板は、このような片面にのみ配線パターンが形成されるプリント配線板には限定されない。なお、このプリント配線板100の製造方法は後で詳述されるが、このパネル200から短冊状の多数個取りプリント配線板100に切断されるタイミングは、2通りの方法があるので、その説明がされる。
図1Cには、ほぼ製造の終盤工程の状態で、図1Aの1C−1C断面の説明図が示されている。すなわち、完全な断面図ではなく、一部省略された主要部のみの図であると共に、ダミーパターン11およびダミー壁12の部分は一列のみで示されている。前述のように、支持板80上に金属膜81を介して第1導体層21および樹脂絶縁層30が積層され、最終的に支持板80が除去されてプリント配線板が形成される。この支持板80は、たとえばダミー基板80a(図4A参照)に、たとえばキャリア銅箔80b付き金属膜81のキャリア銅箔80b側がダミー基板80aに貼り付けられている。そして、その金属膜81上に第2パターン21bなどを含む第1導体層21がダミーパターン11と共に形成され、さらに図示されていない導体ポストと共にダミー壁12が形成されて、樹脂絶縁層30により埋め込まれる構造になっている。
その後、支持板80を剥離すると、支持板80の両面に形成された大判のパネル200が得られる。その大判のパネル200にした状態で前述のD−D線で切断されるのが第1の方法である。図1Dは、このように支持板80が剥離され、さらに金属膜81が除去された後に、切断された状態が示されている。このようにすれば、切断は容易であるが、薄い大判のパネル200を取り扱わなければならないので、注意しながら作業を進める必要がある。
一方、図1Cの状態から支持板80の剥離前に切断されるのが第2の方法である。その様子を示したのが、図1Eである。すなわち、図1Cの状態で切断分離された状態が図1Eに示されている。この後で、短冊状の多数個取りプリント配線板100が支持板80から剥がされ、それぞれの多数個取りプリント配線板100になる。この後で、後述される金属膜81のエッチング除去などが行われる。この方法であれば、切断作業時の取り扱いは容易であるが、多数個取りプリント配線板100を支持板80から剥がす作業および金属膜81の除去をそれぞれの多数個取りプリント配線板100の中判サイズで行う必要があるので、工数がかかる。
樹脂絶縁層30は、特に限定されないが、前述のように、ガラス繊維などの芯材が入っていない方が、クラックが延びやすい。これは芯材があればクラックは止まりやすいが、芯材が無いと止まるところがなく、クラックが進行するからと考えられる。従って、本実施形態では、芯材が入っていない樹脂が用いられる場合に特に有効である。芯材が入っていない樹脂としては、層間絶縁用の樹脂フィルム(無機フィラーと樹脂組成物のみで形成されたフィルム)とか、モールド用の樹脂(型内に流し込んで固める樹脂)などがあるが、そのいずれでも構わない。しかし、本実施形態はこの芯材の入っていない樹脂に限定されるものでは無く、芯材入りの樹脂でも、本実施形態の効果は及ぶ。なお、樹脂絶縁層30に含浸される無機フィラーは、70〜90重量%含まれることが好ましい。また、モールド用の樹脂が用いられる場合は、熱膨張率が3〜120ppm/℃、かつ、弾性率が0.01〜30GPaのモールド成形用樹脂材料が用いられると、プリント配線板100に実装される電子部品などの接合部などに大きな熱応力が生じ難くなるため好ましい。
この多数個取りプリント配線板100を構成する個々のプリント配線板1のパターンの一例が図3A〜3Bに示される。すなわち、図3Aには、プリント配線板1の導体ポスト25の樹脂絶縁層30の第2面SF2における配置例が、図3Bには樹脂絶縁層30の第1面SF1の配置例が示されている。図3Aに示されるように、複数の導体ポスト25が一方向に並べて形成されてなる導体ポスト列26が、プリント配線板1の各辺に沿って2列並置して形成されていてもよい。導体ポスト列26は3列以上並置されてもよく、図3Aに示されるように、各辺に沿って形成されている導体ポスト列26と一定の間隔を空けて、さらに中心部に格子状に導体ポスト25が配置されてもよい。また、たとえば、樹脂絶縁層30の第2面SF2の全面に亘って格子状に形成されてもよい。図3Aには示されていないが、これらの導体ポスト25と同時に、前述のダミーエリア10のダミー壁12も形成される。
図3Aに示される個々のプリント配線板1の樹脂絶縁層30の第1面SF1側の第1導体層21には、たとえば、図3Bに示されるように、第1および第2パターン21a、21b、および、第1パターン21aと第2パターン21bとを接続する配線パターン21dが形成され得る。すなわち、第1パターン21aそれぞれの図3Bに示されている面(第1面SF1)の反対側の面(第2面SF2)上には、図3Aに示される導体ポスト25が形成されている。第2パターン21bは、図3Bに示される例では、図示されていない半導体素子が接続される接続パッド21cであり、たとえば、ICチップなどの電極とハンダバンプやボンディングワイヤなどにより電気的に接続される。図3Bは、矩形状の外形の4辺それぞれに電極が配置されている半導体素子と接続される接続パッド21cの例であり、接続パッド21cが一定のピッチで配列されてなる4つの接続パッド列が、全体として矩形をなすように配置されている。また、接続パッド21c(第2パターン21b)と、その周囲に形成されている第1パターン21aとは、配線パターン21dにより接続されている。これにより、図示されない半導体素子の電極が、導体ポスト25を介して、図示されないマザーボードなどの他の配線板と電気的に接続され得る。なお、図3Bに示されている第1導体層21の各パターンは一例に過ぎず、プリント配線板1内に形成される電気回路に応じて、任意の導体パターンが形成されてよい。
次に、前述の樹脂絶縁層30の第1面SF1に第1導体層21が形成され、第2面SF2側には、導体ポスト25だけが露出するプリント配線板で、製品エリア20の外周部に設けられるダミーエリア10にダミーパターン11とダミー壁12とが形成される例で、図4A〜4Gを参照して製造方法が説明される。なお、図4A〜4Gの両サイドが主要部であるため、中心部は省略されると共に、第1導体層21も簡略化して示されている。また、ダミーパターン11およびダミー壁12は、平面視でメッシュ状に形成されている場合、1つの切断面にそれぞれ複数個の線状パターンまたは隔壁の断面が露出し得るが、図4A〜4Gには、簡略化して、両サイドにそれぞれ1つずつ示されている。
まず、図4Aに示されるように、金属膜81が準備される。具体的には、出発材料として、ダミー基板80aとキャリア銅箔80bとからなる支持板80および金属膜81が用意され、ダミー基板80aの両面にキャリア銅箔80bが積層され、加圧および加熱されて接合されることにより、支持板80とされ、この支持板80のキャリア銅箔80bに金属膜81が接着される。キャリア銅箔80bが予め金属膜81に接着され、そのキャリア銅箔80b付き金属膜81のキャリア金属箔80b側が支持板80のダミー基板80aに貼り付けられてもよい。支持板80には、好ましくは、ガラスクロスなどの芯材に無機フィラーを含むエポキシなどの絶縁性樹脂を含浸させた材料などからなる半硬化状態のプリプレグ材などが用いられるが、これに限定されず、他の材料が用いられてもよい。金属膜81の材料は、表面上に、第1導体層21が形成され得る材料が用いられ、好ましくは、1〜3μm程度の厚さの銅箔が用いられる。また、キャリア銅箔80bは、たとえば、15〜30μm程度、好ましくは18μm程度の厚さの銅箔が用いられる。しかしながら、キャリア銅箔80bの厚さは、これに限定されず、他の厚さにされてもよい。
キャリア銅箔80bと金属膜81との接合方法は、特に限定されないが、たとえば、両者の貼り付け面の略全面において図示されない剥離し易い熱可塑性の接着剤により接着されてもよく、あるいは、第1導体層21の導体パターンが設けられない外周付近の余白部において、接着剤または超音波接続により接合されてもよい。なお、たとえば、支持板80に両面銅張積層板が用いられ、表面の銅箔をキャリア銅箔80bとして、その上に単体の金属膜81が前述の方法などを用いて接合されてもよい。
なお、図4A〜4Eには、支持板80の両面に金属膜81が接合され、それぞれの面において、第1導体層21、導体ポスト25、ダミー壁12および樹脂絶縁層30が形成される製造方法の例が示されている。このような方法で製造されれば、第1導体層21や導体ポスト25、ダミー壁12などが2つ同時に形成されるという点で好ましい。しかしながら、支持板80の一方の面だけに第1導体層21などが形成されてもよく、また、両側で互いに異なる回路パターンの導体層などが形成されてもよい。以下の説明は、両面に同じ回路パターンが形成される例で説明されるため、一方の面だけについて説明され、他面側に関しての説明は省略され、各図面における他面側の符号も一部省略されている。
つぎに、この金属膜81上に、複数個の多数個取りプリント配線板用の第1導体層21の配線パターン21a、21bおよびダミーパターン11が形成される。第1導体層21の各配線パターン21a、21bおよびダミーパターン11の形成方法は特に限定されないが、たとえば、電気めっき法が用いられる。この場合、まず、金属膜81上にレジスト材(図示せず)が全面に塗布または積層され、パターニングされることにより第1導体層21およびダミーパターン11が形成される部分以外の所定の領域にめっきレジスト膜(図示せず)が形成される。従って、図示しないめっきレジスト膜は、各配線パターン21a、21b、およびダミーパターン11が形成される部分に開口部を有するように形成される。ダミーパターン11が形成される部分の開口部は、製品エリア20(図1A参照)を周回するように設けられる。続いて、めっきレジスト膜が形成されていない金属膜81の露出面に、金属膜81を電気めっきのシード層(給電層)として、たとえば、電気めっきによるめっき層が形成される。その後、めっきレジスト膜が除去される。その結果、図4Bに示されるように、第1パターン21a(導体ポスト25が形成されるパターン)、および第2パターン21b(半導体素子などが搭載されるパッドなど)などが形成されている第1導体層21、および、製品エリア20を周回するダミーパターン11が所定の回路パターンで金属膜81上に形成される。第1導体層21は、好ましくは後述の導体ポスト25やダミー壁12と同じ材料で形成され、好ましくは銅で形成される。また、第1導体層21およびダミーパターン11は、好ましくは5〜30μm程度の厚さに形成され得るが、これに限定されない。
つぎに、図4Cに示されるように、第1導体層21の一部のパターン21aおよびダミーパターン11上に導体ポスト25およびダミー壁12がそれぞれ形成される。具体的には、第1導体層21の第1パターン21a上に導体ポスト25が、また、ダミーパターン11上にダミー壁12が形成される。すなわち、まず、第1導体層21およびダミーパターン11の金属膜81と接している側の面と反対側の面(露出面)であって、導体ポスト25およびダミー壁12が形成される部分を除く部分および第1導体層21やダミーパターン11に覆われずに露出している金属膜81上に図示しないめっきレジスト膜が形成される。めっきレジスト膜は、ダミー壁12の形成領域にメッシュ枠状の開口部を有するように形成され、少なくとも10〜150μm程度の厚さに形成される。また、めっきレジスト膜は、好ましくは、ダミー壁12の形成領域の最外周部の開口部に、対向する製品エリア20の最外周端24(図1B参照)と平行に延びる内壁面を含まないように設けられる。続いて、第1パターン21aおよびダミーパターン11上のめっきレジスト膜の開口部に、金属膜81を電気めっきのシード層(給電層)として、電気めっきによるめっき層が形成される。その後、めっきレジスト膜が除去される。その結果、図4Cに示されるように、第1パターン21aの露出面上に電気めっき層からなる導体ポスト25が形成され、同様にダミーパターン11の露出面上にダミー壁12が形成される。なお、ダミー壁12は、前述のようにめっきレジスト膜が形成されるので、平面視でメッシュ状のパターンとなるように形成され、好ましくは、製品エリア20の最外周端24と平行に延びる面を最外周部に含まないように形成される。導体ポスト25およびダミー壁12は、好ましくは第1導体層21と同じ材料で形成され、好ましくは銅で形成される。また、導体ポスト25およびダミー壁12は、好ましくは10〜150μm程度の厚さに形成され得るが、これに限定されない。
導体ポスト25およびダミー壁12が形成された後、図示されていないが、好ましくは、後述の樹脂絶縁層30との密着性を高めるために、導体ポスト25およびダミー壁12の側面および第1導体層21の側面、並びに導体ポスト25およびダミー壁12が形成されていない部分の露出面に粗化処理が行われる。粗化処理の方法は、特に限定されないが、たとえば、ソフトエッチング処理や、黒化(酸化)−還元処理などが例示される。粗化される各面は、好ましくは、算術平均粗さで0.1〜1μmの表面粗さに処理される。また、粗化処理が行われる場合は、めっきレジスト膜85の除去と粗化処理との間に、粗化を安定させるために電気めっき銅の結晶を成長させるアニール処理が行われてもよい。
次に、図4Dに示されるように、第1導体層21の露出面、導体ポスト25の側面およびダミー壁12の側面を被覆するように樹脂絶縁層30が形成される。具体的には、図示されていないが、導体ポスト25およびダミー壁12上に、シート状またはフィルム状の絶縁材(プリプレグ)が積層され、支持板80側に向かって加圧されると共に加熱される。加熱により絶縁材が軟化し、第1パターン21aと第2パターン21bとの間、第2パターン21b同士の間、および導体ポスト25やダミー壁12同士の間に流れ込み、半硬化の状態となる。その後、さらに加熱されることにより絶縁材が完全に硬化し、図4Dに示されるように、樹脂絶縁層30が形成され、第1パターン21a、第2パターン21b、導体ポスト25およびダミー壁12が樹脂絶縁層30に埋め込まれる。このように、シート状またはフィルム状の絶縁材を積層して樹脂絶縁層30を形成する方法は、一般的なプリント配線板の製造設備により樹脂絶縁層30が形成され得る点で好ましい。樹脂絶縁層30が形成された後、好ましくは、バフ研磨が行われ、樹脂絶縁層30の形成時に生じたバリが除去される。
つぎに、図4Eに示されるように、樹脂絶縁層30の第2面SF2側を研磨することにより、導体ポスト25およびダミー壁12の端部が露出される。具体的には、樹脂絶縁層30の金属膜81側と反対側(露出面側)において、好ましくは全ての導体ポスト25およびダミー壁12の先端が樹脂絶縁層30の第2面SF2側に露出するまで、バフ研磨、または、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)などにより研磨される。それにより、ダミー壁12がダミーエリア10の樹脂絶縁層30を貫通する状態となり、ダミー壁12の端部12bが第2面SF2側にメッシュ状のパターンで露出する。より好ましくは、さらに所定の高さになるまでダミー壁12および導体ポスト25が研磨される。この際、形成されている導体ポスト25およびダミー壁12の高さが不揃いであると、一番短い導体ポスト25の端部が露出し、かつ、所定の高さとなる迄の研磨量(研磨長)が増えるため、長い研磨時間が必要となると考えられる。前述のように、ダミーエリア10の第2面SF2側の残銅率が製品エリア20の第2面SF2側の残銅率に近い値であると、電気めっきにより導体ポスト25およびダミー壁12の高さが略同じ高さに形成され得る。そのため研磨工程は短くてすみ、製造コストが低減されると共に、研磨のあいだの損傷の可能性が低減されることがある。
つぎに、支持板80を剥離し、さらに、金属膜81を除去すること、および1または2以上の製品エリアを含む多数個取りプリント配線板に切断分離することが、いずれかが先に行われ、支持板80および金属膜81が除去されると共に、図1AのD−D線で切断分離される。すなわち、パネル200から多数個取りプリント配線板100に切断する時期は、前述の図1Dおよび図1Eを参照して説明されたように2通りあるが、いずれかの方法により行われる。支持板80の分離が先に行われる場合は、たとえば図4Fに示されるように、まず、支持板80と、金属膜81とが分離される。具体的には、たとえば工程途上のプリント配線板の全体が加熱され、支持板80のキャリア銅箔80bと金属膜81とを接合している図示しない熱可塑性接着剤が軟化している状態で、支持板80のキャリア銅箔80bに、金属膜81との界面に沿う方向の力が加えられ、キャリア銅箔80bと金属膜81とが引き離される。あるいは、前述のように、両者が外周付近の余白部において接着剤または超音波接続により接合されている場合は、接合箇所よりも内周側で、支持板80および金属膜81が樹脂絶縁層30などと共に切断され、接着剤などによる接合箇所が切除されることによりキャリア銅箔80bと金属膜81とが分離されてもよい。その結果、中心部の支持板80の両側に形成された工程途上のプリント配線板のパネル200が2個得られる。図4Fには、その状態が示されており、図4Eにおいて支持板80の下面側に示されているパネル200の工程途上品だけが示されている。
続いて、図4Gに示されるように、金属膜81が、たとえばエッチングなどにより除去される。前述のように、金属膜81、第1導体層21、導体ポスト25およびダミーパターン11、ダミー壁12に全て銅が用いられている場合には、それぞれの構成材料がいずれも同じエッチング液に溶解される。このため、金属膜81のエッチングの際に、導体ポスト25およびダミー壁12の樹脂絶縁層30の第2面SF2側に露出する面がエッチング液に晒されることにより、金属膜81と共に導体ポスト25およびダミー壁12の先端部分もエッチングされる。そして、金属膜81が全て除去された後も、金属膜81の除去により樹脂絶縁層30の第1面SF1に露出する第1導体層21およびダミーパターン11の露出面、ならびに、導体ポスト25の先端部25aおよびダミー壁12の先端部12bがエッチング液に晒されることにより、エッチングされる。この結果、図4Gに示されるように、第1導体層21の露出面およびダミーパターン11の露出面が樹脂絶縁層30の第1面SF1よりも凹み、導体ポスト25の端部25aおよびダミー壁12の端部12bが樹脂絶縁層30の第2面SF2よりも凹み、かつ、導体ポスト25の端部25aの樹脂絶縁層30の第2面SF2からの凹みの方が、第1導体層21の樹脂絶縁層30の第1面SF1からの凹みよりも大きくなる。パネル200から多数個取りのプリント配線板100への切断は、図4Fに示される金属膜81の残っている状態で行ってもよいし、図4Gに示されるように金属膜81が除去された後に行われてもよい。この方法が、前述の図1Dに示される方法である。なお、図1Dでは、樹脂絶縁層30の第1および第2面SF1、SF2からの第1導体層21の表面や導体ポスト25の端面25aなどの凹みは省略されている。
一方、図1Eに示される方法は、図4Eの工程の後に、図1AのD−D線で切断され、その後に、支持板80の除去、金属膜81のエッチング除去、が順次行われることにより、多数個取りのプリント配線板100が得られる。
金属膜81の除去後に、好ましくは、表面保護膜28(図5A参照)が、第1導体層21およびダミーパターン11の露出面および導体ポスト25の端部25aやダミー壁12の端部12bに形成される。表面保護膜28の形成は、Ni/Au、Ni/Pd/Au、またはSnなどの複数または単一の金属膜をめっき法により形成することにより行われてよい。また、液状の保護材料内への浸漬や保護材料の吹付けなどによりOSPが形成されてもよい。表面保護膜28は、第1導体層21の露出面と導体ポスト25の端部25aとの両方に形成されてよく、いずれか一方だけに形成されてもよい。また、ダミーパターン11の表面またはダミー壁12の端部12bには表面保護膜28は形成されなくてもよい。さらに、第1導体層21の露出面と導体ポスト25の端部25aとで、異なる材料の表面保護膜が形成されてもよい。
また、表面保護膜の形成に加えて、または表面保護膜が形成されずに、導体ポスト25の端部25a上に、導体ポスト25と外部のマザーボードなどとを接合する接合材からなる接合材層27(図5B参照)が形成されてもよい。接合材層27の材料には好ましくはハンダが用いられ、ペースト状のハンダの塗布やハンダボールを配置して一旦溶融後硬化させたり、めっき法を用いたりして形成され得る。しかしながら、接合材層の材料や形成方法は、特に限定されず、他の材料および方法が用いられ得る。
以上の工程を経ることにより、図1AのD−D線により切断された多数個取りのプリント配線板100が完成する。すなわち、ダミーエリア10に、樹脂絶縁層30の第1面SF1に形成されるダミーパターン11と、ダミーパターン11に接続され、樹脂絶縁層30を貫通して第2面SF2側に端部12bがメッシュ状のパターンで露出するダミー壁12とが形成された中判の多数個取りプリント配線板が得られる。
第1導体層21は、一面が樹脂絶縁層30の第1面SF1側に露出するように、樹脂絶縁層30の第1面SF1側に全体が埋め込まれている。すなわち、第1導体層21と樹脂絶縁層30とは、第1導体層21の他面だけではなく、第1導体層21の側面、具体的には、第1導体層21に形成されている第1パターン21aや第2パターン21bの側面においても接している。このため、第1パターン21aや第2パターン21bがファインピッチで形成され、第1導体層21の一面の面積が小さくなっても、第1導体層21と樹脂絶縁層30との密着性が維持され得る。また、第1導体層21が樹脂絶縁層30内に埋め込まれていることによって、プリント配線板1自体が薄くされ得る。
第1導体層21には、前述のように、第1パターン21aおよび第2パターン21bが形成されている。本実施形態では、第1パターン21aは、樹脂絶縁層30の第2面SF2側で、このプリント配線板1と接続される他のプリント配線板(図示せず)などと電気的に接続される配線パターンである。ここで、他のプリント配線板とは、プリント配線板1が用いられる電子機器などのマザーボードであってよく、または、プリント配線板1と共に多層配線板を構成する、絶縁層と導体層との積層体であってもよい。また、第2パターン21bは、たとえば半導体素子(図示せず)などが接続される接続パッドであってもよい。さらに、ダミーパターン11は、前述のダミーエリア10に形成されるもので、ダミー壁12が形成される場合の基部にもなる。また、第1導体層21には、第1および第2のパターン21a、21b以外の配線パターンが形成されていてもよい。たとえば、第2パターン21bに接続される半導体素子の電極のうち外部と電気的に接続されるものは、第2パターン21bと第1パターン21aとを接続するように第1導体層21に形成される配線パターン21d(図3B参照)を介して、第1パターン21aおよび導体ポスト25と電気的に接続される。
前述の図4A〜4Gに示される例は、絶縁層が1層だけの片面に第1導体層21が形成された例であるが、この樹脂絶縁層30の第2面SF2側にさらに導体層と樹脂絶縁層とが積層され、最外層(最下層)の樹脂絶縁層の下端側に導体層が形成されない場合でも、同様にクラックが樹脂絶縁層内を走りやすい。そのため、樹脂絶縁層が多層に積層される場合でも、最下層の樹脂絶縁層のダミーエリアには、ダミー壁が形成されることが好ましい。この場合、最下層以外の樹脂絶縁層には、片面だけに導体層が形成されたものでも両面に導体層が形成されたものでもよく、要は、樹脂絶縁層の1つの面には、導体層が形成されないで、導体ポストのみが露出している樹脂絶縁層には、その外周のダミーエリアにダミー壁が形成されていることが好ましい。勿論、両面に導体層が設けられている場合の樹脂絶縁層でも、導体ポストや導体パターンが設けられていることが好ましい。
図6に、樹脂絶縁層30の第2面SF2側に第2導体層22が形成され、さらにその表面に第2樹脂絶縁層31が形成され、その第2樹脂絶縁層31を貫通して第2導体層22と接続するように、第2導体ポスト29および第2ダミー壁12aが形成された、導体層が2層で、最外層である第2樹脂絶縁層31の露出面SF3側には導体層が形成されないで、第2ポスト29だけが露出するプリント配線板が示されている。
このようなプリント配線板を製造するには、前述の図4Eの工程に続いて、たとえば樹脂絶縁層30の第2面SF2上に無電解めっき法により金属被膜が形成され、さらに、たとえばアディティブ法により電気めっき膜により第2導体層22のパターンおよび第2導体ポスト29と第2ダミー壁12aが形成され、その上に図4Dおよび4Eに示される方法と同様に第2樹脂絶縁層31が形成され、その後は図4Fと同様に、支持板80が除去され、さらに金属膜81が除去され、その支持板80および金属膜81の除去の前か後にパネル状態から中判の基板に切断されることにより形成される。
なお、製造方法に関しては、この方法に限定されるものでは無く、種々の方法が採用され得る。たとえば樹脂絶縁層30の形成の際に、銅箔などの金属箔と樹脂フィルムとを圧接加熱して形成されてもよく、また、第2導体ポスト29や第2ダミー壁12aの形成が、第2樹脂絶縁層31が形成された後に、開口部が形成されて、その開口部内に第2導体ポスト29や第2ダミー壁12aが埋め込まれるように形成されてもよい。さらに、多層のプリント配線板が形成される場合には、これらの工程が繰り返されることにより、所望の多層プリント配線板が形成され得る。
1 プリント配線板
10 ダミーエリア
11 ダミーパターン
12 ダミー壁
12b ダミー壁の端部
20 製品エリア
21 第1導体層
21a 第1パターン
21b 第2パターン
25 導体ポスト
25a 導体ポストの端部
27 接合材層
28 表面保護膜
30 樹脂絶縁層
80 支持板
80a ダミー基板
80b キャリア銅箔
81 金属膜
SF1 樹脂絶縁層の第1面
SF2 樹脂絶縁層の第2面

Claims (19)

  1. 複数のプリント配線板からなる製品エリアと、1または2以上の前記製品エリアの周囲に形成されるダミーエリアとを有する多数個取りのプリント配線板であって、
    前記製品エリアの各プリント配線板は、第1面と該第1面の反対面である第2面を有する樹脂絶縁層を有し、前記樹脂絶縁層の第1面側に一面のみが露出するように埋め込まれる第1導体層と、前記第1導体層と接続され、前記樹脂絶縁層を貫通して前記第2面側に端部が露出する導体ポストとを有し、
    前記ダミーエリアは、前記樹脂絶縁層の第1面に形成され、前記製品エリアを周回するように形成されるダミーパターンと、前記ダミーパターンと接続され、前記樹脂絶縁層を貫通して前記第2面側にメッシュ状のパターンで端部を露出するダミー壁とを有している。
  2. 請求項1記載のプリント配線板であって、前記ダミーパターンは、前記製品エリアを周回するように形成される、連結パターンで繋がれた個別パターンまたはベタパターンを含む。
  3. 請求項1または2記載のプリント配線板であって、前記ダミー壁は、対向する前記製品エリアの最外周端と略平行に延びる面を最外周部に含まない。
  4. 請求項3記載のプリント配線板であって、前記ダミー壁の端部のメッシュ状のパターンが、対向する前記製品エリアの最外周端に対して30〜60°傾いた方向に延びて並列する複数の線状パターンと、該線状パターンと直交して並列する複数の線状パターンとによって形成される。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層が、芯材を含まない樹脂により形成されている。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層の前記第2面にさらに積層樹脂絶縁層が形成されており、該積層樹脂絶縁層の最外層樹脂絶縁層の表面にダミー壁の端部が露出している。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記導体ポストおよび前記ダミー壁が共に電気めっき膜により形成されている。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記導体ポストおよび前記ダミー壁の高さが10〜150μmであり、前記第1導体層の厚さが5〜30μmである。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層は、熱膨張率が3〜120ppm/℃、かつ、弾性率が0.01〜30GPaのモールド成形用樹脂材料からなる。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層は、無機フィラーを70〜90重量%含む。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記導体ポストおよび/または前記ダミー壁の側面に表面粗さを粗くする粗化処理が施されている。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記導体ポストの前記端部に表面保護膜が形成されている。
  13. 請求項12記載のプリント配線板であって、前記第1導体層の露出面に、前記導体ポストの前記端部に形成されている表面保護膜の材料と異なる材料からなる表面保護膜が形成されている。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記導体ポストの前記端部上にハンダが塗布されている。
  15. 複数のプリント配線板を含む製品エリアと、1または2以上の前記製品エリアの周囲に形成されるダミーエリアとを有する多数個取りのプリント配線板の製造方法であって、
    金属膜を準備することと、
    前記金属膜上に、複数個の多数個取りプリント配線板用の前記第1導体層の配線パターンおよび前記ダミーパターンを形成することと、
    前記第1導体層の一部のパターンおよび前記ダミーパターンの上に導体ポストおよびダミー壁をそれぞれ形成することと、
    前記第1導体層の露出面ならびに前記導体ポストおよび前記ダミー壁の側面を被覆するように樹脂絶縁層を形成することと、
    前記樹脂絶縁層の第2面側を研磨することにより、前記導体ポストおよび前記ダミー壁の端部を露出させることと、
    前記支持板と前記金属膜を除去すること、および1または2以上の製品エリアを含む多数個取りプリント配線板に切断分離することを、いずれかを先に行う順番で行うことと、
    を含み、
    前記ダミーパターンは、前記ダミーエリアの前記樹脂絶縁層の第1面に前記製品エリアを周回するように形成され、前記ダミー壁は、前記ダミーパターンと接続され、前記ダミーエリアの前記樹脂絶縁層を貫通して前記第2面側に端部がメッシュ状のパターンで露出するように形成される。
  16. 請求項15記載の多数個取りプリント配線板の製造方法であって、前記ダミーパターンは、連結パターンで繋がれた個別パターンまたはベタパターンを含み、前記製品エリアを周回するように形成される。
  17. 請求項15または16記載の多数個取りプリント配線板の製造方法であって、前記ダミー壁は、前記製品エリアの最外周端と略平行に延びる面を最外周部に含まないように形成される。
  18. 請求項15〜17のいずれか一項に記載の多数個取りプリント配線板の製造方法であって、前記導体ポストおよび前記ダミー壁が同時に電気めっきにより形成される。
  19. 請求項15〜18のいずれか1項に記載の多数個取りプリント配線板の製造方法であって、前記樹脂絶縁層の形成前に、前記導体ポストおよび前記ダミー壁の側面に粗化処理が施される。
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