JP2016142014A - 建具 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明によれば、枠体の外枠内に補強材を設けたことで、屋外側での火災等の際に火炎や熱によって外枠が熱伸びして反ることを高強度の補強材によって抑えることができる。
外枠と内枠が連結部材によって連結されているために、火災時に断熱材が溶解しても外枠と内枠とが分離することがない。
火災の火炎や熱は下枠よりも上枠に集中しやすいので、上枠の外枠に補強材を設け、更に上枠の断熱材を挟む外枠と内枠を連結部材で連結することで、上枠における外枠の反りを抑えると共に、断熱材が溶解しても外枠と内枠が分離することがない。
上枠と下枠が1m以上の長さを有する長尺の場合、熱伸びによる各外枠の反りを生じ易いが、補強材によって外枠の反りを防止すると共に連結部材によって外枠と内枠の分離を防ぐことができる。
図1に示す実施形態による建具としての縦辷り出し窓1はアルミと樹脂の複合サッシからなり、図1は縦辷り出し窓1の縦断面を示している。本実施形態による縦辷り出し窓1は、躯体の開口部に上枠3と下枠4と左右の縦枠5とが四角形枠状に形成された枠体6を取り付けている。
そして、枠体6内に開閉可能に納めた障子7は、それぞれアルミと樹脂からなる上框8aと下框8bと左右の縦框8cとを有し、その内部に例えばペアガラス等の複層ガラスからなるガラスパネル9を納めている。
また、金属外側上枠14の上框8aに対向する面において、樹脂上枠12近傍に加熱発泡材10が取り付けられ、更にその屋外側方向の中央には断面コの字状の保持枠14bに加熱発泡材16が固定されている。これらの加熱発泡材10、16は火災発生時に熱膨張して上框8aと上枠3との間の空間を埋めることができる。また、障子8の上框8aにおける金属上框8aaの屋外側にも、ガラスパネル9の上端を覆うグレージングチャンネルに対向する加熱発泡材18が設けられ、火災発生時にガラスパネル9と金属上框8aaとの間の空間を封止することができる。
また、下枠4において、金属下枠22の樹脂下枠20側部分には断面コの字状の保持枠22bに加熱発泡材24が取り付けられ、火災発生時には熱膨張して下枠22と下框8bとの間の空間を埋めることができる。
本実施形態による縦辷り出し1において、例えば屋外側で火災が発生した場合、枠体6の特に上枠3と下枠4は火炎や熱に晒されて高温になる。
この場合、図3に示す下枠4では金属下枠19の金属外側下枠22は金属内側下枠23より火炎に近く高温に晒されるが、金属外側下枠22のホロー部22a内に固定された下部補強材35は高強度であるため、高温雰囲気であっても熱伸びによる反りを抑えることができる。そのため、金属外側下枠22が金属内側下枠23に対して反り返って金属内側下枠23と分離したりすることを抑制できる。
しかも、火炎や熱が断熱材21に近づくことを下部補強材35によって遮蔽して妨げることができて断熱材21が熱で溶融することを抑制し、断熱材21が焼け落ちるまでの時間を長く引き伸ばすことができる。
しかも、火炎や熱が断熱材13に近づくことを上部補強材30によって遮蔽して妨げることができて断熱材13が熱で溶融することを抑制し、断熱材13が焼け落ちるまでの時間を長く引き伸ばすことができる。
そのため、屋外側で火災が生じた場合に、上枠3や下枠4を含む枠体6の落下や崩落を防ぐことで障子7の落下や崩落を防止できる。
しかも、金属外側上枠14と金属外側下枠22内に上部補強材30と下部補強材35をそれぞれ設けたから、屋外側で火災が発生した際に火炎や熱がその屋内側の断熱材13、21に近づくことを妨げて保護することができ、断熱材13,21の溶解を抑制して遅らすことができる。
以下、本発明の第二実施形態による連窓のFIX窓40を図4乃至図6に基づいて説明する。
図4に示す第二実施形態による建具はアルミと樹脂の複合サッシからなり、上述したものと同様な縦辷り出し窓1とFIX窓(嵌め殺し窓)40とが方立を介して連結された連窓41を示すものであり、特に図4はFIX窓40の縦断面を示している。本第二実施形態によるFIX窓40は、躯体の開口部に上枠3と下枠4と縦枠5と図示しない方立(縦枠)が四角形枠状に形成された枠体6を取り付けている。
また、金属外側上枠14と樹脂上枠12の下部には金属枠部42、押縁43が延びて上部呑込み部44を形成し、上部呑込み部44によって障子として例えば複層ガラス等のガラスパネル38の上部を保持している。また、上部呑込み部44のガラスパネル38を保持する金属枠部42、押縁43にはパッキン45がそれぞれ固定されている。
そして、金属外側上枠14のホロー部14a内には上部補強材30が設けられている。
また、金属外側下枠22と樹脂下枠20の上方に金属枠部47、樹脂枠部48が延びて下部呑込み部49を形成し、下部呑込み部49によって例えばガラスパネル38の下部を保持している。また、下部呑込み部49のガラスパネル38を保持する金属枠部47、樹脂枠部48にはパッキン45がそれぞれ固定されている。
また、縦枠5にも同様にガラスパネル38の側部を保持する呑込み部が設けられている。また、下枠4の下部呑込み部49内でガラスパネル38の下側にはガラス外れ止め金具37が設置されている(図6参照)。
上部連結金具31は金属外側上枠14と断熱材13と金属内側上枠15とに亘って内外方向に延在すると共に、屋外側では、例えば金属枠部42に沿って上部呑込み部44内でパッキン45の保持部近傍まで降下して延びて断面略L字に屈曲している。しかも、上部連結金具31は屋内側では締結ボルト50によって金属内側上枠15に固定され、屋外側では締結ボルト51によって金属外側上枠14及び上部補強材30と一体に固定されている。上部補強材30と上部連結金具31を締結ボルト51で連結することで、一方のみを固定した場合と比較して強固に金属外側上枠14の熱による反りと分離を防止できる。
また、上部呑込み部44内において、金属外側上枠14における金属枠部42には加熱発泡材52が固定され、樹脂上枠12にも加熱発泡材53が固定され、押縁43にも加熱発泡材54が固定されている。火災発生時にはこれらの加熱発泡材52,53の発泡によって上部呑込み部44を仕切る上枠3とガラスパネル38との間の空間を封止できる。しかも樹脂上枠12に加熱発泡材53を固定したことで加熱発泡時における樹脂上枠12の落下を防ぐことができる。
また下枠4の下部呑込み部49内において、ガラス外れ止め金具37の裏面に加熱発泡材60を設けたことで、火災発生時に下枠4に設けられた排水口を加熱発泡材60の熱膨張で閉塞することができる。更に下部呑込み部49内で金属外側下枠22には締結ボルト56によって加熱発泡材61が固定され、更に金属枠部47に加熱発泡材62、金属内側下枠23から断熱材21にかけて加熱発泡材63が固定されている。これらの加熱発泡材60、61,62,63によって火災発生時に下枠4とガラスパネル38との間の空間である下部呑込み部49を埋めて封止できる。
特に上部連結金具31は断面略L字状に形成されていて上枠3内に設けた断熱材13の下側に位置させたから、火災による火炎や高熱が断熱材13に到達することを抑制できる。しかも断熱材13が熱で溶解しても上部連結金具31によって金属外側上枠14と金属内側上枠15が分離することを防止できる。
次に、上述した第二実施形態によるFIX窓40の変形例について図7によって説明する。
図7は第二実施形態の変形例を示す図6と同様なFIX窓40の下枠4の拡大断面図である。本変形例によるFIX窓40において、金属外側下枠22内に下部補強材35が設けられており、この下部補強材35はホロー部22a内で断熱材21側から屋外側まで延びて屈曲している。そして、金属外側下枠22の上には断熱材21を介して金属内側下枠23まで延びる下部連結金具55が設けられている。下部連結金具55と下部補強材35は金属外側下枠22を挟んで締結ボルト56によって固定され、更に下部連結金具55と金属内側下枠23とが締結ボルト59によって固定されている。
なお、本発明における連結部材は上部連結金具31と下部連結金具55を含む。また、補強材も上部補強材30と下部補強材35を含む。
なお、本発明による建具として、縦辷り出し窓1や連窓41のFIX窓40を例にとって説明したが、本発明は方立部、単独のFIX窓、横辷り出し窓、引き違い窓の枠体6等にも適用でき、更にはテラスドア等も含めて各種のアルミ樹脂複合サッシを備えた建具に適用できる。
3 上枠
4 下枠
6 枠体
13、21 断熱材
14 金属外側上枠
14a、22a ホロー部
15 金属内側上枠
17、36,50,51、56,59 締結ボルト
22 金属外側下枠
23 金属内側下枠
30 上部補強材
31 上部連結金具
35 下部補強材
40 FIX窓
55 下部連結金具
Claims (4)
- 枠体と該枠体内に納められた障子を備えた建具であって、
前記枠体における屋外側の外枠と屋内側の内枠とが断熱材を介して連結され、
前記外枠内に補強材を設けたことを特徴とする建具。 - 前記断熱材を挟んだ前記外枠と内枠は連結部材によって連結されている請求項1に記載された建具。
- 前記枠体は上枠と下枠と左右の縦枠を有しており、少なくとも上枠に前記連結部材を設けた請求項2に記載された建具。
- 前記上枠と下枠は少なくとも1m以上の長さを有しており、長さ方向の中央に前記連結部材を設けた請求項3に記載された建具。
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