JP2016141719A - 硬質ポリウレタンフォーム - Google Patents
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Abstract
Description
なお、ガスを導入する方法として、スタティックミキサーや強制撹拌翼を備えるガスローディング装置について記載がされている。
しかしながら、これらHFCは、オゾン層破壊係数は低いものの、地球温暖化係数が高く、地球環境保護の観点から、将来、使用が規制される方向にある。また、HCは、オゾン層破壊係数は低く、地球温暖化係数も比較的低いものの、引火性であり、取り扱いが困難である。さらに、炭酸ガスは、ガス自体の熱伝導率が高いため、硬質ポリウレタンフォームとしての熱伝導率も高くなる。
本発明のポリイソシアネートとしては、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したものを使用する。
例えばMDIがTDIとの所定混合比よりも多すぎる場合、所望の熱伝導率が得られない。また、MDIがTDIとの所定混合比よりも少なすぎる場合、収縮してしまう。
本発明のポリオールとしては、硬質ポリウレタンフォームを形成するのに用いられるものであればよく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオールの1種単独、あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
また、多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタミン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族多塩基酸、及びこれらの無水物、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸などの芳香族多塩基酸、及びこれらの無水物が挙げられ、好ましくは、芳香族多塩基酸である。一方、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークローズ、ビスフェノールA等が挙げられる。
特に、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと、特定のポリエーテルポリオールの混合比は、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオール/特定のポリエーテルポリオールの混合比=3/7〜9/1となるように混合するのがよい。
例えば特定のポリエーテルポリオールの比率が多くなり過ぎると、得られるフォームのセルサイズが微小になり難くなり、結果、断熱性能の向上が図れなくなるため、所定の混合比となるようにするのがよい。そして特定のポリエーテルポリオールの比率が少なくなり過ぎると、得られるフォームが収縮し易くなる。
本発明で使用する発泡剤は、ハロゲン化オレフィンである。ハロゲン化オレフィンは、オゾン層破壊係数がほとんどない非オゾン層破壊物質であり、地球温暖化係数が10以下と低いものである。また、それ自体の熱伝導率も低いため、ハロゲン化オレフィンを発泡剤として用いれば、断熱性能に優れた硬質ポリウレタンフォームが得られる。
これらは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。また、上記発泡剤と共に、得られるフォームの熱伝導率を高めることなく、環境破壊を抑えられる範囲であれば、HFC,HC、炭酸ガス、水を併用してもよい。
本発明で使用する触媒としては、従来から一般に用いられているアミン触媒や金属触媒等が使用できる。アミン触媒としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、N,N’,N’−トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N−アミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、テトラメチルヘキサンジアミン、1−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等が使用できる。金属触媒としては、例えば、スタナスオクトエート;ジブチルチンジラウリレート;オクチル酸鉛;酢酸カリウムやオクチル酸カリウム等のカリウム塩等が使用できる。これらのアミン触媒や金属触媒の他に、蟻酸や酢酸等の脂肪酸の第4級アンモニウム塩等も使用できる。以上の触媒は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。本発明において、上記触媒の使用量は、ポリオール100重量部当たりに対し、0.1〜15重量部程度が好ましい。
整泡剤としては、従来から一般に用いられているシリコーン系化合物及びフッ素系化合物などが挙げられる。整泡剤の量は0.1〜10重量部が好ましい。
難燃剤としては、例えばトリメチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、トリスクロロエチルフォスフェート、トリスクロロプロピルフォスフェート等のリン酸エステル等が適している。その使用量は、ポリオール合計100重量部に対して5〜40重量部が好ましい。5重量部未満ではJIS−A−9511に規定された燃焼試験に合格することが困難となる場合がある。また40重量部を超えると可塑的作用が強すぎるためフォームの収縮や機械的強度が不足する場合がある。特に好ましい使用量は10〜30重量部である。
実施例、比較例において使用した原料を以下に示す。
〔使用原料〕
(ポリオール)
・ポリオールA:無水フタル酸を開始剤とした水酸基価315mgKOH/g、
分子量360のポリエステルポリオール(芳香族濃度が22%)
・ポリオールB:エチレンジアミンを開始剤とした水酸基価450mgKOH/g、
分子量500のポリエーテルポリオール
(発泡剤)
・HFO−1233zd(1-クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)、地球温暖化係数:1
・C−ペンタン(シクロペンタン)、地球温暖化係数:11
・HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)、地球温暖化係数:794
ここで、地球温暖化係数は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した、「第5次評価報告書(2014年)」に記載された値である。
・東ソー社製:TEDA−L33
・東レ・ダウ社製:SH−193
・大八化学社製:TMCPP
・MDI:ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート
(東ソー社製のミリオネートMR-200:NCO含量31%)
・TDI:トリレンジイソシアネート
(三井化学社製のコスモネートT−80:NCO含量48%)
表1に示す配合組成の混合物を、ハンドミキサーを用いて4500回転/分で4秒間撹拌した後、250mm×150mm×300mmの木箱内で自由発泡させて硬質ポリウレタンフォームを得た。
また、同じ配合組成の混合物を、ハンドミキサーを用いて4500回転/分で4秒間撹拌した後、45℃に温調した金属プレート上で自由発泡させて硬質ポリウレタンフォームを得た。
なお、ポリオールおよびポリイソシアネートは、液温25℃で、イソシアネートインデックス(NCO INDEX)が120となるように配合した。
密度(kg/m3):木箱内で自由発泡させて得た硬質ポリウレタンフォームより、100mm×100mm×100mmの試験片を切り出し、試験片の密度をJIS A9511に準拠して測定した。
Claims (2)
- ポリイソシアネートとポリオールとを発泡剤および触媒などの存在下で反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームであって、
ポリイソシアネートが、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したものであり、
発泡剤がハロゲン化オレフィンを含むものであることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。 - 前記発泡剤が、ポリオール100重量部に対して、5〜70重量部添加されていることを特徴とする請求項1記載の硬質ポリウレタンフォーム。
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