JP2017155101A - ハロアルケン発泡ポリウレタン製造用の原料配合組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発泡剤としてハロアルケンを含むポリウレタンフォーム製造用のポリオール原料配合組成物の貯蔵安定性を改良する。【解決手段】 (A)ポリイソシアネートとシリコーン系界面活性剤を含有するポリイソシアネート組成物である第一成分、および(B)ポリオール、ハロアルケン、および第3級アミン化合物と酸化合物とのアミン触媒組成物を含有するポリオール組成物である第二成分からなるポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物を用いる。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタンフォームを製造する際に用いられる原料配合組成物に関する。さらに詳しくは、ポリイソシアネート化合物とシリコーン整泡剤を含むポリイソシアネート組成物と、ポリオール化合物、ハロアルケン化合物、アミン触媒組成物を含むポリオール組成物とからなる保存安定性に優れる原料配合組成物に関する。さらに、当該原料配合組成物を用いたポリウレタンフォームの製造法に関する。
ポリウレタンフォームは、ポリオールとポリイソシアネートとを触媒および必要に応じて発泡剤、界面活性剤、架橋剤などの存在下に反応させて製造される。
ポリウレタンフォームの代表的な物理的発泡剤の一つとして、フッ化炭素類が使用されてきた。特に硬質ポリウレタンフォームに用いられる場合、フッ化炭素類は、その揮発性により発泡剤として機能するばかりでなく、硬質ポリウレタンフォームの独立気泡構造に封入され、硬質ポリウレタンフォームの低い熱伝導率特性に寄与する。即ち、発泡剤としてフッ化炭素類を選択することにより、熱伝導率の極めて低い、即ち断熱性能に優れる硬質ポリウレタンフォームを形成することが可能である。
しかしながら、フッ化炭素類のうち、オゾン層破壊の原因となるクロロフルオロカーボン類(トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等のいわゆるCFC類)、ヒドロクロロフルオロカーボン類(ジクロロモノフルオロエタン等のいわゆるHCFC類)の削減および作業環境の改善や製品からの揮発性物質の飛散の抑制等の環境問題が大きな関心となっている。
現在、オゾン層を破壊することのない、或いはオゾン層破壊の小さいヒドロフルオロカーボン類(テトラフルオロエタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン等のいわゆるHFC類)が使用されている。
近年、上述したオゾン層破壊の小さいヒドロフルオロカーボン類に比べて、地球温暖化係数が低いヒドロフルオロオレフィン類(HFO類)およびヒドロクロロフルオロオレフィン類(HCFO類)のようなハロアルケンが、好ましい発泡剤として新たに提案された。このようなヒドロフルオロオレフィンとしては、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ−2−エン(HFO−1336mzz)が、ヒドロクロロフルオロオレフィンとしては、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zd)が挙げられる。
多くの用途において、ポリウレタンフォームの各原料成分を、予め混合された原料配合組成物の状態とすることは好都合である。一般的には、二つの原料配合液組成物が調整される。第一成分は、ポリイソシアネートおよび任意のイソシアネートに相容性のある原料から構成される。もう一方の第二成分は、ポリオールまたは複数のポリオールの混合物、界面活性剤、触媒、発泡剤、並びに、その他のイソシアネート反応性および非反応性成分から構成される。したがって、ポリウレタンフォームは、上述した第一成分および第二成分を、手動攪拌または機械攪拌等の方法により混合して、発泡反応させることにより容易に調製される。
難燃剤、着色剤、補助発泡剤、およびその他のポリオール等の成分を、機械攪拌用装置のミキシングヘッドに、別のストリームを使用して添加することもできる。しかしながら、それら全てを第二成分に組み入れることが最も好都合である。
第一成分および第二成分を混合して、発泡反応させることによって、通常、良好なポリウレタンフォームが得られる。しかしながら、第一成分に含まれるポリイソシアネートと反応する前に、第二成分の原料配合組成物が劣化している場合、発泡反応の速度が遅くなる問題や、品質に劣るポリウレタンフォームが形成される問題が生じる。劣化が著しく進んだ場合は、発泡反応が完了する前に、ポリウレタンフォーム形成が崩壊を起こすこともある。通常、この原料配合組成物は、配合されてから数週間から数ヶ月程度を経過した後に使用されるため、その貯蔵安定性を確保することは極めて重要な課題である。
特に、トランスHFO−1234zeおよびHCFO−1233zdを含む特定のハロアルケンは、一般的にポリウレタンフォームに用いられるアミン触媒と反応し、ハロアルケンの部分的な分解をもたらすため、第二成分の貯蔵寿命が短い欠点を有している。
この問題を解決する方法として、(a)ポリイソシアネートを含むA側、並びに触媒的に有効量のアミン含有触媒、およびアミン含有触媒と概して分解反応性である少なくとも1種類のヒドロハロオレフィンを含むB側を含む発泡性の系を与え、そして(b)A側が、フォーム中に断熱的に有効な気泡を形成することを確保するのに有効な量の界面活性剤、場合によってはシリコン含有界面活性剤を含むことを確保する、ことを含むフォーム形成方法を用いると、原料配合組成物が古くなった場合でも、良質なポリウレタンフォームを形成できることが、特許文献1に開示されている。
しかしながら、先行技術文献に開示されたポリウレタンフォームの形成方法では、触媒として用いる第3級アミンが、ハロアルケンの分解を促進することを十分に抑制できないため、夏場等の高温条件または長期間の貯蔵経過時においては、配合直後に比べて反応時間が遅くなる場合があった。
また、上述以外の問題を解決する方法としては、トランスHFO−1234zeおよびHCFO−1233zdを含むヒドロハロオレフィン類などの特定の発泡剤に対して、アミンと有機酸の付加体を触媒として用いると、原料配合組成物が古くなった場合でも、良質なポリウレタンフォームを形成できることが、特許文献2に開示されている。
しかしながら、先行技術文献に開示されたアミンと有機酸の付加体は、ハロアルケンの分解に起因する整泡剤の劣化を十分に抑制できないため、夏場等の高温条件または長期間の貯蔵経過時においては、配合直後に比べてセル形成が不安定となり、セル径の粗大化や極端な場合には発泡中にフォームが崩壊を生じる場合があった。
特表2013−501844号公報 特表2011−500893号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発泡剤としてハロアルケンを含むポリウレタンフォーム製造用のポリオール原料配合組成物の貯蔵安定性を改良することである。さらに、この原料配合組成物を用いたポリウレタンフォームの製造法を提供することである。
本発明者らは、上述の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリイソシアネートとシリコーン系界面活性剤から構成されるポリイソシアネート組成物である第一成分、およびポリオール、ハロアルケン、および第3級アミン化合物と酸化合物とのアミン触媒組成物から構成されるポリオール組成物である第二成分からなるポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物が優れた貯蔵安定性を与えることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物、および前記原料配合組成物を用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
[1](A)ポリイソシアネートとシリコーン系界面活性剤を含有するポリイソシアネート組成物である第一成分、および(B)ポリオール、ハロアルケン、および第3級アミン化合物と酸化合物とのアミン触媒組成物を含有するポリオール組成物である第二成分からなるポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[2]前記ハロアルケンが、3個または4個の炭素原子からなり、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する、少なくとも1種のフルオロアルケンまたはクロロアルケンであることを特徴とする、[1]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[3]前記ハロアルケンが、トリフルオロプロペン、テトラフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、クロロジフルオロプロペン、クロロトリフルオロプロペン、もしくはクロロテトラフルオロプロペン、またはそれらの組合せであることを特徴とする、[1]または[2]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[4]前記ハロアルケンが、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,1,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,1−トリフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、もしくは1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ−2−エン、またはそれらの構造異性体、幾何異性体、もしくは立体異性体、またはそれらの組合せであることを特徴とする、[1]乃至[3]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[5]前記ポリイソシアネートが、芳香族イソシアネートであることを特徴とする、[1]乃至[4]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[6]前記ポリイソシアネートが、(a1)2核体のジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物を20〜80重量%、(a2)3核体以上のジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物を80〜20重量%(但し、(a1)と(a2)の合計は100重量%)含むポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートであることを特徴とする、[1]乃至[5]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[7]前記シリコーン系界面活性剤が、下記一般式(1)で示されるジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体を含有することを特徴とする、[1]乃至[6]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
Figure 2017155101
(式中、Rはアルキル基または水素を表す。R’はアルキレン基を表す。m+nは10〜200、n/(m+n)は1/20〜1/2、a+bは5〜80、a/bは4/6〜10/0の範囲を表す。)
[8]前記アミン触媒組成物の組成が、(酸化合物のカルボキシ基数)/(第3級アミン化合物の第3級アミノ基数)の比率で1.0〜10の範囲であることを特徴とする、[1]乃至[7]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[9]前記アミン触媒組成物が、下記一般式(2)で示される第3級アミン化合物
Figure 2017155101
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。nは0、1または2を表す。Xは下記一般式(3)、(4)または(5)で示される構造を表す。
Figure 2017155101
Figure 2017155101
Figure 2017155101
Yは下記一般式(6)、(7)または(8)で示される構造を表す。
Figure 2017155101
Figure 2017155101
Figure 2017155101
上記一般式(7)中、Rは下記一般式(9)または(10)で示される構造を表す。)
Figure 2017155101
Figure 2017155101
および、炭素数7以上の脂肪酸化合物を含有することを特徴とする、[1]乃至[8]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[10]前記アミン触媒組成物を構成する第3級アミン化合物が、ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル、1,1,4,7,7−ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、2−[2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エトキシ]エタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノイソプロパノールおよびN,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ビス(2−アミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−(3−アミノプロピル)ビス(2−アミノエチル)エーテルからなる群より選択される1種または2種以上の化合物であることを特徴とする、[9]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[11]前記アミン触媒組成物を構成する炭素数7以上の脂肪酸化合物が、炭素数7以上の飽和脂肪酸、ω−3脂肪酸、ω−6脂肪酸、ω−7脂肪酸、またはω−9脂肪酸であることを特徴とする、[9]乃至[10]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[12]前記アミン触媒組成物を構成する炭素数7以上の脂肪酸化合物が、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸、トリコシル酸、リグノセリン酸、α−リノレン酸、ステアリドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、バクセン酸、パウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、またはネルボン酸であることを特徴とする、[9]乃至[11]に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
[13][1]乃至[12]に記載の第一成分と第二成分を反応させることを特徴とする、発泡体の製造方法。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明の原料配合組成物は、(A)ポリイソシアネートとシリコーン系界面活性剤を含有するポリイソシアネート組成物である第一成分、および(B)ポリオール、ハロアルケン、アミン触媒組成物を含有するポリオール組成物である第二成分からなるポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物である。
本発明の原料配合組成物は、ポリウレタンフォームの製造であれば、限定することなく使用できるが、特に硬質ポリウレタンフォームおよびイソシアヌレート変性硬質ポリウレタンフォームの製造に好適に用いられる。
硬質ポリウレタンフォームは、Polyurethane handbook 第234〜313頁およびポリウレタン樹脂ハンドブック 第224〜283頁に記載があるように、高度に架橋された独立気泡構造を有し、可逆変形不可能なフォームであり、軟質および半硬質フォームとは全く異なる性質を有する。硬質フォームの性質は特に限定されるものではないが、一般的には、密度が20〜100kg/m、圧縮強度が0.5〜10kgf/cm(50〜1000kPa)の範囲である。
(A)のポリイソシアネート組成物を構成するポリイソシアネートとしては、公知のポリイソシアネートであれば良く、例えばトルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−または4,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類、またはそれらとポリオールとの反応による遊離イソシアネート含有プレポリマー類、カルボジイミド変性等の変性ポリイソシアネート類、さらには、それらの混合ポリイソシアネート等が例示できる。
TDIとその誘導体としては、2,4−TDIと2,6−TDIの混合物、またはTDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体を挙げることができる。MDIとその誘導体としては、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体、および末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体を挙げることができる。
これらの内、硬質ポリウレタンフォームには、MDIまたはMDIの誘導体が好ましく、これらは混合して使用しても差支えない。
(A)のポリイソシアネート組成物を構成するシリコーン系界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、ポリウレタンフォーム用の整泡剤として従来公知のもの(ジメチルポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン共重合体)を全て使用することができる。その使用量は、通常ポリオール100重量部に対して0.1〜10重量部である。
公知のシリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社のL−5340、L−5420、L−5421、L−5740、L−580、SZ−1142、SZ−1642、SZ−1605、SZ−1649、SZ−1919、SH−190、SH−192、SH−193、SF−2945F、SF−2940F、SF−2936F、SF−2938F、SRX−294A、信越化学工業株式会社のF−305、F−341、F−343、F−374、F−345、F−348、エボニックジャパン株式会社のB−8404、B−8407、B−8465、B−8444、B−8467、B−8433、B−8466、B−8870、B−8450、B−8460等が挙げられる。
本発明においては、(A)のポリイソシアネート組成物を構成するシリコーン系界面活性剤の一部または全部として、水酸基を含有するポリシロキサン−ポリエーテル共重合体(以下、「水酸基含有シリコーン」という。)を使用することもできる。水酸基含有シリコーンは、ジメチルポリシロキサン構造と、ポリオキシアルキレン構造(ポリエーテル構造)とからなるブロック共重合体であって、分子構造中に水酸基を有する化合物である。
水酸基含有シリコーンの平均官能基数(1分子中に有する水酸基の平均の数)は1〜10であることが好ましく、さらに好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜2である。平均官能基数が大きすぎる場合には、得られるポリイソシアネート組成物の粘度が高くて取扱性に劣る。
水酸基含有シリコーンの数平均分子量は500〜20000であることが好ましく、さらに好ましくは1000〜18000である。数平均分子量が過大であるものは、粘度が高くて取扱性に劣る。
水酸基含有シリコーンの水酸基価は3〜300mgKOH/gであることが好ましく、さらに好ましくは5〜150mgKOH/gである。水酸基価が過小であるものは、粘度が高くて取扱性に劣り、また、形成されるフォームが十分な強度を有するものとならない。一方、水酸基価が過大である場合は、得られるポリイソシアネート組成物が、発泡剤との均一混合性を十分に向上させることができない。
(B)のポリオール組成物を構成するポリオールとしては、一般公知のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオールおよびそれらの混合物が使用できる。公知のポリエステルポリオールは、通常、二塩基酸とヒドロキシ化合物(グリコール等)の反応から得られるものや、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社 116〜117頁に記載されているDMT残査、無水フタル酸を出発原料とするポリエステルポリオール、ナイロン製造時の廃物、TMP、ペンタエリスリトールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理して誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる。
上記以外にも、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸やこれらの廃物、廃品から芳香族ジカルボン酸やその誘導体をエステル化反応させて得られるものが例示できる。
その他、ポリエステルポリオールの原料として用いる二塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、コハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、リシノール酸等が例示される。
公知のポリエーテルポリオールは、例えば、グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類、アンモニア、エチレンジアミン、エタノールアミン類等の脂肪族アミン化合物類、トルエンジアミン、ジフェニルメタン−4、4’−ジアミン等の芳香族アミン化合物類、および/またはこれらの混合物にエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加して得られるものが例示できる。
公知のポリマーポリオールとしては、該ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体、例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオール等が挙げられる。
これらの内、硬質ポリウレタンフォームの製造では、ポリオールとしてポリエーテルおよび/またはポリエステルポリオールが好ましい。ポリオールの平均官能価は4〜8、平均ヒドロキシル価は200〜800mgKOH/gが好ましく、さらに好ましくは300〜700mgKOH/gである。
(B)のポリオール組成物を構成するハロアルケンとしては、公知のハロアルケンであれば良いが、好ましくは3個または4個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素の二重結合を有するフルオロアルケンまたはクロロアルケンなどの少なくとも1種のハロアルケンが挙げられる。
好ましいハロアルケンとしては、特に限定するものではないが、トリフルオロプロペン、(HFO−1234)などのテトラフルオロプロペン、(HFO−1225)などのペンタフルオロプロペン、(HFO−1233)などのクロロトリフルオロプロペン、クロロジフルオロプロペン、クロロトリフルオロプロペン、クロロテトラフルオロプロペン、およびこれらの組合せが挙げられる。特に、不飽和末端炭素が1個以下のFまたはCl置換基を有する、テトラフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、またはクロロトリフルオロプロペン化合物であることが好ましい。1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、1,1,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,1,1−トリフルオロプロペン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225zc)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロブト−2−エン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yc)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yez)、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zd)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ−2−エン(HFO−1336mzz)またはそれらの組合せ、並びに、これらの構造異性体、幾何異性体、または立体異性体が含まれる。
好ましいハロアルケンは、150以下、より好ましくは100以下、さらにより好ましくは75以下の地球温暖化係数(GWP;Global Warmng Potental)を有する。本明細書に記載されている「GWP」は、「The Scientific Assessment of Ozone Depletion、2002、a report of the World Meteorological Association’s Global Ozone Research and Monitoring Project(オゾン層破壊の科学的評価、2002年、世界気象協会の全球オゾン層の調査と監視計画)」に定義されている通り、100年の時間スケールで、二酸化炭素のGWPに対して相対的に測定される。
好ましいハロアルケンはまた、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.02以下、さらにより好ましくは約0のオゾン破壊係数(ODP;Ozone Depletion Potential)を有する。本明細書に記載されている「ODP」は、「The Scientific Assessment of Ozone Depletion、2002、A report of the World Meteorological Association’s Global Ozone Research and Monitoring Project(オゾン層破壊の科学的評価、2002年、世界気象協会の全球オゾン層の調査と監視計画)」に定義されている通りである。
(B)のポリオール組成物に使用される発泡剤は、前記のハロアルケンであるが、それ以外にも本発明を逸脱しない範囲で、ハロアルケンに加えてさらに任意の発泡剤を併用することができる。好ましい任意の発泡剤としては、特に限定するものではないが、水、ギ酸、イソシアネートと反応すると二酸化炭素を発生する有機酸、炭化水素、エーテル、ハロゲン化エーテル、ペンタフルオロブタン、ペンタフルオロプロパン、ヘキサフルオロプロパン、ヘプタフルオロプロパン、トランス−1,2−ジクロロエチレン、ギ酸メチル、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオロエタン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ジフルオロメタン、ジフルオロエタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジフルオロエタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、またはこれらの組合せが挙げられる。
発泡剤成分は通常、ポリオール原料配合組成物中に、ポリオール原料配合組成物の重量の約1重量%から約50重量%、好ましくは約3重量%から約30重量%、より好ましくは約5重量%から約20重量%の量で存在するハロアルケンと任意の発泡剤との両方が存在するとき、ハロアルケン成分は通常、発泡剤成分中に発泡剤成分の重量の約5重量%から約90重量%、好ましくは約7重量%から約80重量%、より好ましくは約10重量%から約70重量%の量で存在し、任意の発泡剤は通常、発泡剤成分中に発泡剤成分の重量の約95重量%から約10重量%、好ましくは約93重量%から約20重量%、より好ましくは約90重量%から約30重量%の量で存在する。
(B)のポリオール組成物を構成するアミン触媒組成物は、第3級アミン化合物と酸化合物の混合物である。
前記アミン触媒組成物に用いられる第3級アミン化合物としては、従来公知のものであれば良く、特に限定するものではないが、具体的には、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,1,4,7,7−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、2−[2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エトキシ]エタノール、1−(ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N,N−ジメチルアミノエトキシイソプロパノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシイソプロパノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノイソプロパノール、ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ビス(2−アミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシイソプロピルビス(2−アミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−(3−アミノプロピル)ビス(2−アミノエチル)エーテル、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノイソプロパノール、およびN,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノエタノール等の第3級アミン化合物が挙げられる。
これらの中で、分子内に第1級アミノ基、第2級アミノ基、または第1級ヒドロキシル基を有する第3級アミン化合物は、イソシアネートと反応してフォーム中に取り込まれることから、フォームからの揮発量を低減可能である。或いは、分子量が200以上の第3級アミン化合物は、沸点が高いことから、フォームからの揮発量を低減可能である。フォームからの揮発量が低減して、不快な臭気等を抑制できる観点から、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、2−[2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エトキシ]エタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノイソプロパノールおよびN,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ビス(2−アミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−(3−アミノプロピル)ビス(2−アミノエチル)エーテルが特に好ましい。
前記アミン触媒組成物に用いられる第3級アミン化合物は、文献既知の方法にて容易に製造できる。例えば、ジオールとジアミンとの反応、アルコールのアミノ化、アミノアルコールまたはアミンの還元メチル化による方法、アミン化合物とアルキレンオキサイドとの反応、ハロゲン化アルキルとジアルキルアミンとの反応による方法等が挙げられる。
前記アミン触媒組成物に用いられる酸化合物としては、従来公知のものであれば良く、特に限定するものではないが、具体的には、リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、ギ酸、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、グリコール酸、クロロ酢酸、シアノ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ブロモ酢酸、メトキシ酢酸、メルカプト酢酸、ヨード酢酸、乳酸、ピルビン酸、2−クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオン酸、オキサロ酢酸、クエン酸、酒石酸、スベリン酸、フマル酸、マレイン酸、アミノ安息香酸、クロロ安息香酸、ジクロロ安息香酸、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、トリニトロ安息香酸、サリチル酸、フルオロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ヨード安息香酸、1−ナフトエ酸、フェノキシ酢酸、マンデル酸、ピクリン酸、m−アニリンスルホン酸、p−アニリンスルホン酸、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、イソニコチン酸、ニコチン酸、ピコリン酸、パルビツル酸、2−フランカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の有機酸化合物が挙げられる。
これらの中で、炭素数7以上の脂肪酸化合物は、ポリオール原料配合組成物の貯蔵安定性に優れることから特に好ましい。上記したアミン触媒組成物において用いられる炭素数7以上の脂肪酸化合物としては、従来公知のものであれば良く、特に限定するものではないが、具体的には、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸、トリコシル酸、リグノセリン酸等の飽和脂肪酸、α−リノレン酸、ステアリドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等のω−3脂肪酸、リノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、アラキドン酸、ドコサペンタエン酸等のω−6脂肪酸、パルミトレイン酸、バクセン酸、パウリン酸等のω−7脂肪酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ネルボン酸等のω−9脂肪酸が挙げられる。
前記のアミン触媒組成物における酸化合物と第3級アミン化合物の混合比率は、(酸化合物のカルボキシ基数)/(第3級アミン化合物の第3級アミノ基数)の比率で1.0〜10の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1.0〜2.0の範囲である。酸の比率が大きくなりすぎると、硬化性および成型性が悪化する傾向がある。一方、第3級アミンの比率が大きくなりすぎると、硬化性および成型性が良好となる反面、ハロアルケンの分解が進行するため、原料配合組成物の貯蔵安定性が悪化する傾向がある。
通常、本発明の原料配合組成物において、アミン触媒組成物の使用量は、使用されるポリオールを100重量部としたとき、0.1〜300重量部であるが、好ましくは1.0〜150重量部である。アミン触媒を多くするとポリウレタン樹脂の硬化性、生産性は向上するが、揮発性アミンの量が多くなり好ましくない。
本発明の原料配合組成物に使用される触媒は、前記のアミン触媒組成物であるが、それ以外にも本発明を逸脱しない範囲で他の触媒を併用することができる。他の触媒としては、例えば従来公知の第3級アミン触媒、有機金属触媒、第4級アンモニウム塩触媒等を挙げることができる。
第3級アミン触媒としては、従来公知のものであれば良く、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、メチルイソプロピルベンジルアミン、メチルシクロペンチルベンジルアミン、イソプロピル−sec−ブチル−トリフルオロエチルアミン、ジエチル−(α−フェニルエチル)アミン、トリ−n−プロピルアミン、4,4’−(オキシジメチレン)ジモルホリン、4,4’−(オキシジエチレン)ジモルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”ペンタエチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”ペンタメチルジプロピレントリアミン、ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル、ビス[2−(ジエチルアミノ)エチル]エーテル、およびビス[2−(ジエチルアミノ)プロピル]エーテル等が挙げられる。
有機金属触媒としては、従来公知のものであれば良く、例えば、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルトなどが挙げられる。
また、第4級アンモニウム塩触媒としては、従来公知のものであれば良く、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のヒドロキシアルキルアンモニウム有機酸塩類が挙げられる。
また、前記アミン触媒組成物と共に用いることのできるその他の第3級アミン触媒、有機金属触媒、および第4級アンモニウム塩触媒の使用量は、特に限定するものではないが、一般的に0.1〜100重量部である。
本発明の原料配合組成物においては、必要であれば架橋剤または鎖延長剤を添加することができる。架橋剤または鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等の低分子量の多価アルコール類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子量のアミンポリオール類、またはエチレンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等のポリアミン類等を挙げることができる。
また、本発明の原料配合組成物においては、必要に応じて、着色剤、難燃剤、老化防止剤、その他公知の添加剤等を使用しても良い。これらの添加剤の種類、添加量は、通常使用される範囲で使用することができる。
本発明のポリウレタンフォーム用の原料配合組成物を用いて製造されるポリウレタンフォーム製品は、種々の用途に使用できる。例えば、硬質ポリウレタンフォームでは、断熱建材、冷凍庫、冷蔵庫などのフォームが挙げられる。
本発明によれば、発泡剤としてハロアルケンを含むポリウレタンフォーム製造用のポリオール原料配合組成物の貯蔵安定性を改良することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例において、各測定項目の測定方法は以下の通りである。
実施例1〜3、比較例1〜5
表1に示した原料配合組成物であるポリオール組成物(第二成分)に対して、原料配合組成物である第一成分に含まれるポリイソシアネートを所定のイソシアネート指数となるように重量比を決め、両成分の液温を20℃に調整した後、ラボミキサーを使用して7000rpmで5秒間攪拌混合して発泡反応させ、硬質ポリウレタンフォームを製造した。
このときのゲルタイム(GT)を目視で測定し、初期反応性とした。なお、表1に示すクリームタイム(CT)およびゲルタイムは以下の通り定義した。
クリームタイム:発泡開始時間、フォームが上昇開始する時間を目視にて測定した。
ゲルタイム:反応が進行し、液状物質より樹脂状物質に変わる時間を測定した。
得られた硬質ポリウレタンフォームの中心部から、5cm角の立方体を切り出して、フォーム密度を測定した。また、得られた硬質ポリウレタンフォームについて、外観を確認し、セルの状態、崩壊の有無を記録した。
次に、上記の原料配合組成物であるポリイソシアネート組成物(第一成分)とポリオール組成物(第二成分)をそれぞれ密閉容器に入れて40℃で28日間加温した後、初期反応性の評価と同様に、液温20℃にて混合して発泡させた場合のGTを測定して貯蔵後反応性とした。
原料配合組成物の貯蔵後に得られた硬質ポリウレタンフォームの中心部から、5cm角の立方体を切り出して、フォーム密度を測定した。
得られた硬質ポリウレタンフォームについては、外観を確認し、セルの状態、崩壊の有無を記録した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2017155101
表1より明らかなように、本発明の原料配合組成物を用いた実施例1〜3では、何れも貯蔵後の反応性低下が小さく、GT変化率は10%以下であった。得られた硬質ポリウレタンフォームは、硬化速度、外観も十分に好適範囲である。
一方、本発明の原料配合組成物から逸脱した比較例1〜3では、貯蔵後の反応性低下が著しく大きい。比較例1〜3で得られた硬質ポリウレタンフォームは、発泡反応中に崩壊を起してしまい、実用に耐えないものであった。
本発明の原料配合組成物から逸脱した比較例4〜5では、GT変化率が22%以上と大きく、また、得られた硬質ポリウレタンフォームは、セル荒れの激しいものであった。

Claims (13)

  1. (A)ポリイソシアネートとシリコーン系界面活性剤を含有するポリイソシアネート組成物である第一成分、および(B)ポリオール、ハロアルケン、および第3級アミン化合物と酸化合物とのアミン触媒組成物を含有するポリオール組成物である第二成分からなるポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  2. 前記ハロアルケンが、3個または4個の炭素原子からなり、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する、少なくとも1種のフルオロアルケンまたはクロロアルケンであることを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  3. 前記ハロアルケンが、トリフルオロプロペン、テトラフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、クロロジフルオロプロペン、クロロトリフルオロプロペン、もしくはクロロテトラフルオロプロペン、またはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  4. 前記ハロアルケンが、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,1,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,1−トリフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、もしくは1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ−2−エン、またはそれらの構造異性体、幾何異性体、もしくは立体異性体、またはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  5. 前記ポリイソシアネートが、芳香族イソシアネートであることを特徴とする、請求項1乃至請求項4に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  6. 前記ポリイソシアネートが、(a1)2核体のジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物を20〜80重量%、(a2)3核体以上のジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物を80〜20重量%(但し、(a1)と(a2)の合計は100重量%)含むポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートであることを特徴とする、請求項1乃至請求項5に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  7. 前記シリコーン系界面活性剤が、下記一般式(1)で示されるジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体を含有することを特徴とする、請求項1乃至請求項6に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
    Figure 2017155101
    (式中、Rはアルキル基または水素を表す。R’はアルキレン基を表す。m+nは10〜200、n/(m+n)は1/20〜1/2、a+bは5〜80、a/bは4/6〜10/0の範囲を表す。)
  8. 前記アミン触媒組成物の組成が、(酸化合物のカルボキシ基数)/(第3級アミン化合物の第3級アミノ基数)の比率で1.0〜10の範囲であることを特徴とする、請求項1乃至請求項7に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  9. 前記アミン触媒組成物が、下記一般式(2)で示される第3級アミン化合物
    Figure 2017155101
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。nは0、1または2を表す。Xは下記一般式(3)、(4)または(5)で示される構造を表す。
    Figure 2017155101
    Figure 2017155101
    Figure 2017155101
    Yは下記一般式(6)、(7)または(8)で示される構造を表す。
    Figure 2017155101
    Figure 2017155101
    Figure 2017155101
    上記一般式(7)中、Rは下記一般式(9)または(10)で示される構造を表す。)
    Figure 2017155101
    Figure 2017155101
    および、炭素数7以上の脂肪酸化合物を含有することを特徴とする、請求項1乃至請求項8に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  10. 前記アミン触媒組成物を構成する第3級アミン化合物が、ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル、1,1,4,7,7−ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、2−[2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エトキシ]エタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノイソプロパノールおよびN,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ビス(2−アミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−(3−アミノプロピル)ビス(2−アミノエチル)エーテルからなる群より選択される1種または2種以上の化合物であることを特徴とする、請求項9に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  11. 前記アミン触媒組成物を構成する炭素数7以上の脂肪酸化合物が、炭素数7以上の飽和脂肪酸、ω−3脂肪酸、ω−6脂肪酸、ω−7脂肪酸、またはω−9脂肪酸であることを特徴とする、請求項9乃至請求項10に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  12. 前記アミン触媒組成物を構成する炭素数7以上の脂肪酸化合物が、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸、トリコシル酸、リグノセリン酸、α−リノレン酸、ステアリドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、バクセン酸、パウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、またはネルボン酸であることを特徴とする、請求項9乃至請求項11に記載のポリウレタンフォーム製造用の原料配合組成物。
  13. 請求項1乃至請求項12に記載の第一成分と第二成分を反応させることを特徴とする、発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023221693A1 (zh) * 2022-05-20 2023-11-23 海信容声(广东)冰箱有限公司 硬质聚氨酯泡沫、制备方法及包含聚氨酯泡沫的保温材料、冰箱和冰柜

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