JP2016141643A - バルサルタンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、血圧降下剤として有用である、非晶質のバルサルタン(化学名称:N−ペンタノイル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−L−バリン酸)を高回収率で製造する方法を提供することにある。【解決手段】非晶質のバルサルタンの製造方法であって、水分量がバルサルタン1モルに対して0.10モル以下であるバルサルタンとエステル類(酢酸エチル等)との溶液を用いて再結晶することを特徴とする非晶質のバルサルタンの製造方法である。【選択図】 図1

Description

本発明は、バルサルタン(化学名称:N−ペンタノイル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−L−バリン酸)の製造方法に関する。
下記式(1)
Figure 2016141643
で示されるバルサルタン(化学名称:N−ペンタノイル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−L−バリン酸)は、医薬品原薬として有用であり、主にアンジオテンシンII受容体拮抗薬として高血圧治療薬に使用されている(特許文献1参照)。
バルサルタンは、種々の結晶形態が存在することが知られているが、それらの中でも非晶質(アモルファス)は溶媒に対する溶解性が低く、好適に医薬品原薬として使用することができる。ここで、当該非晶質とは、X線回折測定(XRD)において、明確な回折ピークを有さないこと、及び、示差走査熱量測定(DSC)において、約130℃に吸熱ピークを有することにより定義される。特許文献1において粗体のバルサルタンと酢酸エチルとを用いた再結晶方法が開示されており、当該方法によれば非晶質を製造することができる。当該方法は、精製効率が高い点、操作が簡便である点、さらに、非晶質を安定的に製造できる点から、非晶質の製造方法として好ましい方法である。
特許第2749458号
本発明者らが、一般的な合成方法により得られた粗体のバルサルタンと市販の酢酸エチルを使用して、上記特許文献1に記載の再結晶方法を実施したところ、原料である粗体のバルサルタンの質量を基準とした、非晶質の回収率は約78%であった。医薬品原薬であるバルサルタンは、非常に高価であることから、当該回収率を向上させる方法が望まれていた。さらに、上記の粗体のバルサルタンは、バルサルタンと類似の構造を有する不純物や光学異性体を含むため、非晶質のバルサルタンを医薬品原薬として使用し得る品質まで向上させるためには、当該再結晶操作を繰り返し実施することが要求される場合があり、そのような場合において、当該回収率の向上は非常に有益である。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結果、バルサルタンの酢酸エチルへの溶解性は、共存する微量の水分量に大きく影響されることを見出した。本知見を基に、上記の再結晶条件を詳細に検討したところ、再結晶前のバルサルタンと酢酸エチルとの溶液に含まれる水分量を制御することにより回収率を大幅に向上できることを見出した。具体的には、一般的な合成方法により得られた粗体のバルサルタンと市販の酢酸エチルを使用した場合、再結晶前の溶液にはバルサルタン1モルに対して0.15モル以上0.50モル以下の水が含まれるのに対し、0.10モル以下に制御することにより回収率を約10%向上できる。
バルサルタンの水への溶解性は、酢酸エチルと同等以下であり、且つ、酢酸エチルでの水の含有量が微量であっても再結晶操作の回収率に大きく影響することは驚くべきことである。その理由は明らかではないが、以下のように推測している。バルサルタンの分子構造はカルボキシル基やテトラゾール環等の親水性の官能基、及び、ビフェニル骨格やブチル基等の疎水性の官能基の両方を有する。ゆえに、疎水性である酢酸エチルに対するバルサルタンの溶解性は、親水性である水が微量であっても含まれることにより大幅に向上し、再結晶操作の回収率に大きく影響する。その結果、酢酸エチルを用いた再結晶において水分量を精密に制御することにより回収率が向上するものと推測している。なお、酢酸エチル以外のエステル類においても、同様に、以上のような水分量の影響が存在する。
即ち、本発明は、非晶質のバルサルタンの製造方法であって、水分量がバルサルタン1モルに対して0.10モル以下であるバルサルタンとエステル類との溶液を用いて再結晶することを特徴とする非晶質のバルサルタンの製造方法である。
本発明によれば、酢酸エチル等のエステル類を用いた再結晶により非晶質のバルサルタンを製造する方法において、当該回収率を大幅に向上させることができる。
実施例1で得られた本発明の非晶質のバルサルタンのXRDチャートである。 実施例1で得られた本発明の非晶質のバルサルタンのDSCチャートである。
本発明は、粗体のバルサルタンとエステル類とから、水分量がバルサルタン1モルに対して0.10モル以下であるバルサルタンの溶液を調製し、次いで、再結晶することによる非晶質のバルサルタンの製造方法である。
(粗体のバルサルタン)
本発明における粗体のバルサルタンは、一旦溶液状態とするため、その結晶形態等は特に制限されない。また、本発明の製造方法は精製効果を有するため、純度や含まれる不純物の種類等も特に制限されない。ゆえに、粗体のバルサルタンは公知の方法により製造すれば良く、例えば上記特許文献1に記載されているように、N−[(2′−シアノビフェニル−4−イル)メチル]−N−バレリル−(L)−バリンベンジルエステルをアジ化トリブチル錫を用いてテトラゾール環形成反応を行い、次いで、パラジウムカーボンを用いて脱ベンジル化反応を行うことにより、粗体のバルサルタンを製造することができる。別の方法として、特許第5575783号に記載されている、N−{[2’−(1−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−N−バレリル−L−バリンベンジルエステルを溶媒中で加熱することにより脱トリチル化反応を行い、次いで、パラジウムカーボンを用いて脱ベンジル化反応を行う方法が挙げられる。
製造方法やその条件によるが、粗体のバルサルタンは、通常、純度は90〜99%であり、結晶形態は非晶質、或いは、結晶、或いは、それらの混合物である。また、通常、その水分量は0.1質量%以上2.0質量%以下であり、好ましく本発明に使用することができる。
なお、粗体のバルサルタンは、上記の方法等により製造したものを、再結晶操作やカラムクロマトグラフィー等の方法により一旦精製したものであっても何ら問題はない。
(エステル類)
本発明におけるエステル類とは、バルサルタンが溶解でき、且つ、水と混合するエステル類の液体であれば、特に制限無く使用でき、本発明の効果を得ることができる。例えば、ギ酸イソアミル、ギ酸イソブチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、ギ酸プロピル、ギ酸ヘキシル、ギ酸ベンジル、ギ酸メチル、酢酸アミル、酢酸アリル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸n−ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸プロピル、酢酸ベンジル、酢酸メチル、酢酸メチルシクロヘキシル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸メチル、酪酸イソアミル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸メチル、アセト酢酸アリル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル等が挙げられる。これらの中でも、バルサルタンの溶解性が高く、使用量を少なくすることができる点、精製効果が高い点から、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、ギ酸プロピル、ギ酸メチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸プロピル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸メチルが好ましく、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸プロピル、酢酸メチルがさらに好ましく、酢酸エチルが最も好ましい。なお、上記エステル類は、単独で使用しても良く、2つ以上を混合して使用しても良い。
エステル類は、試薬或いは工業用として入手可能なものが何ら制限無く使用できるが、水分量の観点から試薬が好ましく、特に、超脱水グレードなどの水分量の低い試薬がより好ましい。例えば、酢酸エチルの場合、各水分量は、通常、工業用が約0.05質量%、試薬(通常グレード)が約0.03質量%、試薬(超脱水グレード)が約0.001質量%である。
また、その使用量は、粗体のバルサルタン100質量部に対して、350質量部以上2500質量部である。これら範囲のエステル類を使用すれば、粗体のバルサルタンの結晶形態や純度等に関わらず、加熱することにより容易に粗体のバルサルタンを溶解させることができる。ただし、バルサルタンは溶液状態で加熱することにより光学異性体が増加する(異性化)傾向があるため、加熱温度はより低いことが好ましく、ゆえに、加熱温度をより低くできる点、さらには、バルサルタンの回収率をより向上できる点から、上記範囲の中でも粗体のバルサルタン100質量部に対して、375質量部以上1500質量部以下が好ましく、400質量部以上1000質量部以下がより好ましい。なお、当然のことながら、エステル類の使用量によってバルサルタンの回収率は変わるが、同一量のエステル類を使用した場合、再結晶前のバルサルタン溶液の水分量をバルサルタン1モルに対して0.10モル以下とすることにより、この範囲外の場合と比較してバルサルタンの回収率は向上する。
(バルサルタン溶液の調製方法)
本発明において、バルサルタン溶液の調製は、粗体のバルサルタンとエステル類とを混合した後、溶液状態となるまで加熱、撹拌することが好ましい。当該操作は、容器内で実施することが好ましく、その容器としては、ガラス製容器、ステンレス製容器、テフロン(登録商標)製容器、グラスライニング容器等が挙げられる。当該容器には、温度計や温度センサーを装着することが好ましく、さらに、還流管を装着することがより好ましい。また、上記撹拌操作は、撹拌効率の点からメカニカルスターラーやマグネティックスターラー等を用いて行なうことが好ましい。
バルサルタン溶液を調製する温度は、エステル類の量などにより適宜決定すれば良いが、通常、30℃以上還流温度(約77℃)以下である。これらの中でも、溶液状態における異性化を抑制できる点から、35℃以上65℃以下が好ましく、40℃以上55℃以下がより好ましい。また、調製する時間は、通常、10分間以上で十分であるが、粗体のバルサルタンが全量溶解したことを目視等で確認し適宜決定すれば良い。なお、当該調製操作は、大気下であっても良いが、水の混入を抑制できる点から、窒素やアルゴン等の雰囲気下であることがより好ましい。
なお、上記バルサルタン溶液は、粗体のバルサルタン、エステル類および水のみからなることが好ましいが、エステル類及び水の合計100質量部に対して5質量部以下、好ましくは1質量部以下であればエステル類以外の有機溶媒を含むことができる。このとき含むことができる有機溶媒としては、メタノールやエタノールなどのアルコール類、アセトニトリルなどの二トリル類、アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタやクロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどを挙げることができる。
(バルサルタン溶液の水分量の調整方法)
本発明において、バルサルタンとエステル類との溶液は水分量がバルサルタン1モルに対して0.10モル以下であることが最重要である。この範囲であれば、0.10モルを超える水分量を含む場合と比較して、バルサルタンの回収率を向上させることができる。中でも、回収率をより向上させることができ、且つ、バルサルタンの精製効果が同等以上である点から、0.07モル以下が好ましく、0.04モル以下がさらに好ましく、0.02モル以下が最も好ましい。
当該水分量の調整方法としては、まず、自動水分測定装置(カールフィッシャー)などを用いて当該溶液に含まれる水分量の測定を行う。水分量が本発明の範囲内、つまりバルサルタン1モルに対して0.10モル以下であれば、特に調整操作は不要であり、引続き再結晶操作を行えばよい。ただし、通常、溶液の水分量はバルサルタン1モルに対して0.20モル以上0.50モル以下であるため、水を溶液から除去する操作が必要となる。その操作は特に制限されないが、調整効率が良く、操作が簡便である点から、バルサルタン溶液と吸着剤とを混合する方法とバルサルタン溶液を濃縮する方法が好ましい操作として挙げられる。以下、各操作を詳細に説明する。
(バルサルタン溶液と吸着剤とを混合する方法)
バルサルタン溶液と吸着剤とを混合する方法は、具体的には、容器内で調製されたバルサルタン溶液に吸着剤を加え、混合、撹拌した後、バルサルタン溶液と吸着剤とを固液分離することにより行われる。使用する吸着剤は、水を吸着するものであれば特に制限されないが、バルサルタン等との反応により不純物が副生しないものが好ましい。具体的に例示すると、活性炭等の有機化合物、ポリスチレン、ポリアクリルアミド等の有機高分子化合物等の有機担体、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、ボリア、カルシア等の金属酸化物、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸セシウム、硫酸水素カルシウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カルシウム、亜硫酸カルシウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ウラニル、硝酸カルシウム、硝酸バリウム、亜硝酸ナトリウム等の無機塩等の無機担体、および珪藻土、滑石、方解石、苦灰石、硝石、チリ硝石、沸石、黄鉄鉱、黄銅鉱、赤銅鉱、黒銅鉱、方鉛鉱、辰砂、石英、磁鉄鉱、コランダム、岩塩、蛍石、ダイアスポア、針鉄鉱、ギブス石等の鉱物等が挙げられる。これらの中でも、水の除去効率が高い点から、活性炭、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、シリカゲル、アルミナ、珪藻土、沸石が好ましい。
吸着剤の使用量は、バルサルタン溶液に含まれる水分量によるが、バルサルタン100質量部に対して5質量部以上50質量部以下を使用すれば十分に水の除去効果を得ることができる。中でも、吸着によるバルサルタンの損失が少ない点から、5質量部以上40質量部以下が好ましく、5質量部以上25質量部以下がより好ましい。また、吸着剤と混合する温度は、30℃以上還流温度(約77℃)以下であるが、異性化を抑制できる点から、35℃以上65℃以下が好ましく、40℃以上55℃以下がより好ましい。なお、当該温度は、バルサルタン溶液の調製温度と同じであっても良く、異なっても良い。混合する時間は、溶液の水分量を測定する等して適宜決定すれば良いが、通常、0.01分間以上2時間以下で十分に水の除去効果を得ることができる。
以上のようにして、吸着剤と混合した後、減圧濾過や加圧濾過、遠心分離などにより固液分離することで、水分量を低減したバルサルタン溶液を得ることができる。また、固液分離の際、上記のエステル類の使用量を満たす範囲であれば、吸着剤等をエステル類で洗浄することが好ましい。なお、当該方法は、必要に応じて当該操作を繰り返し実施しても良い。
(バルサルタン溶液を濃縮する方法)
バルサルタン溶液を濃縮する方法は、具体的には、容器内で調製されたバルサルタン溶液からエステル類を留去し濃縮することにより行われる。エステル類と水は共沸するため、当該方法によりバルサルタン溶液中の水を除去することができる。濃縮するエステル類の量は、水分量が本発明の範囲内となるように決定すれば良い。濃縮操作は、空気、窒素或いはアルゴン等の雰囲気下、これらの通気下、或いは減圧下で実施することができるが、加熱温度が低く、異性化を抑制できることや濃縮効率が高いことから、減圧下で実施することが好ましい。また、濃縮する温度は、0℃以上還流温度(約77℃)以下であるが、異性化を抑制できる点から、35℃以上65℃以下が好ましく、40℃以上55℃以下がより好ましい。なお、当該温度は、バルサルタン溶液の調製温度と同じであっても良く、異なっても良い。
濃縮するエステル類の量は、バルサルタン溶液に含まれる水分量によるため一概に定義できないが、当該溶液の水分量を測定する等して適宜決定すれば良い。また、濃縮が完了した後にバルサルタンが析出した場合、当該バルサルタンは、溶液から結晶化させるバルサルタンと比較して低純度であり、また、目的以外の結晶形態を含む場合があるため、加熱する或いはエステル類を加え、再度溶液状態とする必要がある。その方法は上記のバルサルタン溶液の調製方法と同様であるが、エステル類を加える場合、使用するエステル類は、超脱水グレード等の水分量が低い試薬を使用することが好ましい。また、その使用量は濃縮したエステル類の量と同じであっても良く、溶液状態となれば異なっても良い。本操作についても、吸着剤との混合と同様に、必要に応じて当該方法を繰り返し実施しても良い。
(バルサルタン溶液からの再結晶方法)
以上のようにして得られた、バルサルタンの溶液からバルサルタンを再結晶する方法としては、精製効果が十分に得られ、結晶形態を安定的に制御できる点から、溶液を冷却させる方法が好ましい。このとき、溶液の冷却速度があまり速いと得られるバルサルタンの純度が低下する傾向があり、あまり遅いと効率的ではないため、1℃/時間以上100℃/時間以下とすることが好ましく、5℃/時間以上50℃/時間以下、さらには5℃/時間以上30℃/時間以下とすることが特に好ましい。
冷却時の到達温度は、通常、−5℃以上30℃以下であるが、当該温度が高いと回収率が低下する傾向にあり、あまり低いと純度が低下する傾向にあるため、0℃以上20℃以下、特に0℃以上15℃以下とすることが好ましい。条件によって多少変動するが、通常、目標温度に達してから0.01分間以上50時間以下であれば、十分にバルサルタンが析出し、最大限の回収率を得ることができる。
以上のようにして析出されたバルサルタンは、減圧濾過や加圧濾過、遠心分離などにより固液分離し、水或いはエステル類などの有機溶媒を用いて洗浄して母液を十分に取り除くことにより、単離される。得られたバルサルタンの湿体を乾燥させることにより、水やエステル類が除去された純粋な非晶質のバルサルタンを得ることができる。
当該乾燥は常圧下、減圧下、或いは、窒素やアルゴンなどの不活性ガスの通気下において実施することができる。乾燥を実施する温度は、10℃以上80℃以下であるが、十分な乾燥効率が得られ、異性化を抑制できる点から、25℃以上75℃以下が好ましく、35℃以上65℃以下がより好ましい。また、この温度は、乾燥途中において、当該範囲内であれば変更しても良い。乾燥を実施する時間は、水やエステル類などの有機溶媒の残留量を確認して決定すれば良いが、通常、1時間以上250時間以下で純粋な非晶質のバルサルタンを得ることができる。
このようにして得られた非晶質のバルサルタンは、原料である粗体のバルサルタンの質量を基準とした回収率が、同量のエステル類を用いた場合と比較して約10%向上する。また、得られた非晶質のバルサルタンは、不純物が低減された、高純度のバルサルタンであり、医薬品として好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等制限されることはない。
(バルサルタン、エステル類、バルサルタンの溶液の水分量の測定)
実施例、比較例におけるバルサルタン、エステル類、バルサルタンの溶液の水分量は、カールフィッシャー法により測定した。該測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、バルサルタン及びエステル類の水分量は、検出された水の質量を総質量を基準として質量%で表した。一方、バルサルタン溶液の水分量は、検出された水の質量をモル換算し、溶解しているバルサルタン1モルに対するモル数として表した。
装置:三菱化学社製自動水分測定装置CA−100
方式:カールフィッシャー容量滴定方式
滴定試薬:三菱化学製アクアミクロン滴定剤SS−Z 3mg
溶媒:無水メタノール。
(バルサルタンの結晶形態の評価)
実施例、比較例におけるバルサルタンの結晶形態は、XRD、DSCにより評価した。各測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。
(XRD)
装置:Rigaku社製RINT1200X線粉末回折計
(1.541858オングストロームの波長を有するCuKα放射線を使用)
電圧:40kV
電流:30mA
サンプリング幅:0.05°
スキャンスピード:1.0°/min
スキャン範囲:5°〜35°
(DSC)
装置:Rigaku社製DSC8230示差走査熱量計
雰囲気:窒素(50mL/min.)
昇温スピード:10℃/min
昇温範囲:20℃〜150℃
(バルサルタンの純度の評価)
バルサルタンの純度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。HPLC測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、バルサルタンの純度とは、得られたクロマトグラムにおけるバルサルタンのピーク面積値の、全てのピークの面積値の合計に対する百分率で示した値である。また、該条件によるHPLC分析における、検出限界は0.003%であり、バルサルタンの保持時間は13.5分付近である。
装置:ウォーターズ社製2695
検出器:紫外吸光光度計(ウォーターズ社製2489)
検出波長:225nm
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたもの
移動相:アセトニトリル500mL、水500mLと酢酸1mLの混合溶液
流速:1mL/min.
カラム温度:35℃付近の一定温度
製造例1(粗体のバルサルタンの製造)
攪拌翼、温度計を取り付けた500mLの三つ口フラスコに、N−{[2’−(1−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−N−バレリル−L−バリンベンジルエステル65g、メタノール110gを加え撹拌した。次いで、加熱し還流温度で7時間反応した。得られた反応液を冷却した後、パラジウムカーボン7.5g(3質量%、50%含水)を加え、さらに水素雰囲気下(0.1MPa)、40℃で15時間反応を行った。加圧ろ過により反応液からパラジウムカーボンを除去した後、濃縮し得られた残渣にイソプロピルアルコール18g及びイオン交換水80gを加え、10質量%水酸化カリウム水溶液でpHを8に調整した。トルエン70gを用いて2回洗浄した後、酢酸エチル110gを加え、濃塩酸20gでpH=1へ調整した。有機層を分離した後、水層を酢酸エチル55gで抽出した。有機層を混合し、水25gで2回洗浄した後、有機層を50℃で減圧下濃縮し、溶媒を除去した。さらに、得られた残渣を50℃で減圧下乾燥し粗体のバルサルタン355gを得た。その純度は95.43%であり、水分量は1.0%であった。
実施例1
攪拌翼、温度計を取り付けた200mLの三つ口フラスコに、製造例1で得られた粗体のバルサルタン20.0g(45.9mmol)、酢酸エチル(試薬特級グレード、水分量0.03%)90.0gを加え、45℃に加熱した後、同温度付近で10分間撹拌し、バルサルタンの溶液を得た(水分量0.27モル)。次いで、バルサルタンの溶液に沸石2.5gを加え、45℃で1時間撹拌した。加圧ろ過により沸石を除去し、バルサルタンの溶液を得た(水分量0.09モル)。バルサルタンの溶液を15℃/時間で5℃付近まで冷却し、同温度付近で20時間撹拌した後、加圧ろ過により析出した結晶をろ別した。ろ別した結晶を、酢酸エチル4.5gで洗浄し、バルサルタンの湿体を得た。
得られたバルサルタンの湿体を60℃で20時間減圧下乾燥し、白色結晶としてバルサルタン16.8g(回収率84.1%)を得た。その純度は99.54%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表1に示した。また、当該バルサルタンのXRD及びDSCチャートを図1及び2に示した。
実施例2
沸石との混合操作を2回実施したこと以外、実施例1と同様にして実施した。すなわち、沸石との混合操作を2回実施して得た、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.04モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン17.8g(回収率89.2%)を得た。その純度は99.53%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表1に示した。
実施例3
実施例1と同様にして、バルサルタンの溶液(水分量0.27モル)を得た。次いで、45℃で減圧下濃縮し、酢酸エチル75.0gを留去した。酢酸エチル(試薬超脱水グレード、水分量0.001%)75.0gを加え、45℃で撹拌しバルサルタンの溶液を得た。その水分量は、バルサルタン1モルに対して、0.07モルであった。次いで、バルサルタンの溶液を15℃/時間で冷却したところ、32℃付近で結晶が析出した。さらに、5℃付近まで冷却し、同温度付近で20時間撹拌した後、加圧ろ過により結晶をろ別した。ろ別した結晶を、酢酸エチル4.5gで洗浄し、バルサルタンの湿体を得た。得られたバルサルタンの湿体を60℃で20時間減圧下乾燥し、白色結晶としてバルサルタン17.1g(回収率85.7%)を得た。その純度は99.53%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表1に示した。
実施例4
濃縮操作を2回実施したこと以外、実施例3と同様にして実施した。すなわち、濃縮操作を2回実施して得た、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.02モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン18.2g(回収率90.9%)を得た。その純度は99.50%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表1に示した。
実施例5〜9
製造条件として、エステル類の種類及び水分量及び使用量、バルサルタン溶液の水分量の調整実施回数、吸着剤の種類及び使用量を変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表1に示した。
実施例10
濃縮操作を3回実施したこと以外、実施例3と同様にして実施した。すなわち、濃縮操作を3回実施して得た、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.02モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン18.2g(回収率91.0%)を得た。その純度は99.50%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表1に示した。
比較例1
沸石での処理を行わなかったこと以外、実施例1と同様にして実施した。すなわち、バルサルタンの溶液(水分量バルサルタン1モルに対して、0.27モル)を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン15.5g(回収率77.6%)を得た。その純度は99.53%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表2に示した。
比較例2
硫酸ナトリウムでの処理を行わなかったこと以外、実施例5と同様にして実施した。すなわち、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.24モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン15.7g(回収率78.7%)を得た。その純度は99.54%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表2に示した。
比較例3
沸石0.9gを使用したこと以外、実施例2と同様にして実施した。すなわち、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.13モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン16.0g(回収率79.9%)を得た。その純度は99.53%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表2に示した。
比較例4
沸石での処理を行わなかったこと以外、実施例7と同様にして実施した。すなわち、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.24モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン11.8g(回収率59.2%)を得た。その純度は99.56%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表2に示した。
比較例5
沸石での処理を行わなかったこと以外、実施例8と同様にして実施した。すなわち、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.25モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン7.4g(回収率37.0%)を得た。その純度は99.56%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表2に示した。
比較例6
沸石での処理を行わなかったこと以外、実施例9と同様にして実施した。すなわち、水分量がバルサルタン1モルに対して、0.31モルであるバルサルタンの溶液を冷却して再結晶を実施し、白色結晶としてバルサルタン10.7g(回収率53.7%)を得た。その純度は99.44%であり、結晶形態は非晶質であった。製造条件及び製造結果を表2に示した。
Figure 2016141643
Figure 2016141643

Claims (2)

  1. 非晶質のバルサルタンの製造方法であって、水分量がバルサルタン1モルに対して0.10モル以下であるバルサルタンとエステル類との溶液を用いて再結晶することを特徴とする非晶質のバルサルタンの製造方法。
  2. エステル類が酢酸エチルである請求項1に記載の非晶質のバルサルタンの製造方法。
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