JP6008734B2 - オランザピンii型結晶の製造方法 - Google Patents
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Description
1.541858オングストロームの波長を有するCuKα放射線を使用し、以下に示す装置を用い、以下に示す条件で行なった。
装置:Rigaku社製RINT1200X線粉末回折計
電圧:40kV
電流:30mA
サンプリング幅:0.050°
スキャンスピード:2.0°/min
スキャン範囲:始角は5°、終了角は35°。
カールフィッシャー法により測定した。該測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、結晶に含まれる水の量は、検出された水の質量を結晶の総質量を基準として質量%で表した。因みに、オランザピン1水和物及び2水和物の理論上の水分量は、5.4質量%及び10.3質量%である。また、溶液における水の量は、検出された水の量をモル換算し、溶解しているオランザピンのモル数で除したモル比として表した。
装置:三菱化学社製自動水分測定装置CA−100
方式:カールフィッシャー容量滴定方式
滴定試薬:三菱化学製アクアミクロン滴定剤SS−Z 3mg
溶媒:無水メタノール。
オランザピンの純度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。HPLC測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、オランザピンの純度とは、得られたクロマトグラムにおけるオランザピンのピーク面積値の、全てのピークの面積値の合計に対する百分率で示した値である。また、該条件によるHPLC分析における、検出限界は0.003%であり、オランザピンの保持時間は13.5分付近である。
装置:ウォーターズ社製2695
検出器:紫外吸光光度計(ウォーターズ社製2489)
検出波長:220nm
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたもの。
移動相A:混合液100容量%として、緩衝液とアセトニトリルを、それぞれ52容量%、48容量%で含む混合溶媒。
移動相B:混合液100容量%として、緩衝液とアセトニトリルを、それぞれ30容量%、70容量%で含む混合溶媒。
緩衝液:ドデシル硫酸ナトリウム13gとリン酸5mLを蒸留水1500mLに溶解させ、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH2.5に調整した溶液。
移動相の送液:移動相A及びBの混合比を表2のように変えて濃度勾配制御する。
流量:毎分1.5mL
カラム温度:35℃付近の一定温度
攪拌翼、温度計を取り付けた200mLの三つ口フラスコに、4−アミノ−2−メチル−10H−チエノ〔2,3−b〕〔1,5〕ベンゾジアゼピン塩酸塩20.0g(75.3mmol)、及びN−メチルピペラジン60.3g(602.0mmol)を加え攪拌した。得られた混合物を少しずつ加温し、窒素雰囲気下、120℃で5時間反応させた。反応終了後、70℃付近まで冷却し、アセトニトリル30mlを加えた。続いて、内温が70〜75℃となるように、水20mlを加えた後、70℃付近で10分間攪拌した。同様の操作にて水20mlをさらに2回加え、攪拌したところ、黄色結晶が析出した。
攪拌翼、温度計を取り付けた100mlの三つ口フラスコに、得られたオランザピンの粗体5.0g(16.0mmol)を加え、次いで、水分量が0.03質量%の酢酸エチル50mlを加え攪拌した。得られた混合物を少しずつ加温し、還流温度で15分間攪拌したところ、オランザピンの粗体が全て溶解した。得られたオランザピン溶液に含まれる水の量を測定したところ、0.029g(1.6mmol)であり、オランザピン1モルに対して、0.1モルであった。そのため、水0.55g(30.4mmol)を加え、溶液に含まれる水の量がオランザピン1モルに対して2モルとなるように調整した。続いて、得られた溶液を毎時約30℃の速度で、5℃付近まで冷却した。5℃付近で2時間攪拌した後、減圧濾過により析出した黄色結晶を濾別し、酢酸エチル5mlにより、濾別した結晶を1回洗浄した。
実施例1において、酢酸エチルの量、オランザピン溶液に加える水の量及び乾燥時間と温度を代えた以外は同様にして行った。その結果を表5に示した。
実施例1において、オランザピンの溶液に水0.51gを加えず、該溶液に含まれる水の量がオランザピン1モルに対して0.1モルとなるように調整したこと以外は同様にして、黄色結晶としてオランザピンのII型結晶3.5g(11.2mmol)を得た。(収率70.1%(オランザピン基準)、HPLC純度99.95%、水分量:0.3質量%)
このオランザピンを試料として、粉末X線回折測定を行うと、図3に示すX線回折チャートが得られた。
攪拌翼、温度計を取り付けた100mLの三つ口フラスコに、実施例1にて得られたオランザピンの粗体5.0g(16.0mmol)を加え、次いで、酢酸エチル100ml、トルエン5ml、水10mlを加え攪拌した。得られた混合物を少しずつ加温し、還流温度で15分間攪拌したところ、オランザピンの粗体が全て溶解した。得られた溶液に含まれる水の量を測定したところ、10.5g(581.4mmol)であり、オランザピン1モルに対して、36.3モルであった。続いて、得られた溶液を毎時約30℃の速度で、5℃付近まで冷却した。5℃付近で2時間攪拌した後、減圧濾過により析出した黄色結晶を濾別し、酢酸エチル5mLにより、濾別した結晶を1回洗浄した。
比較例1において、水分量が3.8質量%の酢酸エチルを使用し、オランザピンの溶液に含まれる水の量がオランザピン1モルに対して6.0モルとなるように調整したこと以外は同様にして、黄色結晶としてオランザピンのJ1型2水和物3.5g(11.2mmol)を得た(収率84.8%(オランザピン基準)、HPLC純度99.91%、水分量:10.5質量%)。
実施例1において、オランザピン溶液に加える水の量を0.26g(14.4mmol)とし、オランザピンの溶液に含まれる水の量がオランザピン1モルに対して1.0モルとなるように調整したこと以外は同様にして、黄色結晶としてオランザピン3.4g(10.8mmol)を得た(収率67.7%(オランザピン基準)、HPLC純度99.95%、水分量:0.3質量%)。
Claims (5)
- Cu−Kα線を用いたX線回折において、2θが8.9±0.2°、9.4±0.2°、17.1±0.2°、18.2±0.2°、18.6±0.2°、20.2±0.2°、20.5±0.2°、20.8±0.2°、21.7±0.2°および26.4±0.2°の2θ位置に特徴的なピークを有し、オランザピン及び水の化学量論組成比が、オランザピン:水=1.0〜1.5である、2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン水和物結晶を乾燥することを特徴とする2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピンII型結晶の製造方法。
- 前記水和物結晶を得る工程として、2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン、水及び酢酸エチルを含んでなる溶液であって、該溶液含まれる水の量が溶解する2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン1モルに対して1.5モル以上4.5モル以下である溶液を調製する工程及び該溶液から、Cu−Kα線を用いたX線回折において、8.9±0.2°、9.4±0.2°、17.1±0.2°、18.2±0.2°、18.6±0.2°、20.2±0.2°、20.5±0.2°、20.8±0.2°、21.7±0.2°および26.4±0.2°の2θ位置に特徴的なピークを有する、2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン水和物結晶を析出させる工程を更に含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 前記乾燥を30℃以上80℃の温度にて減圧下で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- Cu−Kα線を用いたX線回折において、8.9±0.2°、9.4±0.2°、17.1±0.2°、18.2±0.2°、18.6±0.2°、20.2±0.2°、20.5±0.2°、20.8±0.2°、21.7±0.2°および26.4±0.2°の2θ位置に特徴的なピークを有し、オランザピン及び水の化学量論組成比が、オランザピン:水=1.0〜1.5である、2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン水和物結晶。
- 請求項4に記載の2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン水和物結晶を製造する方法であって、2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン、水及び酢酸エチルを含んでなる溶液であって、該溶液含まれる水の量が溶解する2−メチル-4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−10H−チエノ〔2、3−b〕〔1、5〕ベンゾジアゼピン1モルに対して1.5モル以上4.5モル以下である溶液を調製する工程及び該溶液から、前記水和物結晶を析出させる工程を含んでなることを特徴とする方法。
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