JP2016141252A - 車両用シート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内気温が低い場合であっても、ネット体で支持された乗員が温感を得ることが可能な車両用シート装置を提供すること。【解決手段】車両用シート装置1は、一方の面が着座する乗員の支持面30aとなるように張設されたネット体30と、通電により発熱する発熱部から供給される熱によって輻射熱をネット体30に向かって放射する輻射ヒータ10とを備えている。そして、輻射ヒータ10は、ネット体30の支持面30a側とは反対側の背面30b側に、ネット体30から離間して配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、着座する乗員をネット体で支持する車両用シート装置に関する。
従来技術として、例えば軽量化を目的として、張設したネット体で着座する乗員を支持する車両用シート装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−264709号公報
上記従来技術のシート装置では、ネット体の網目開口を介する良好な通気性により、夏期等の車室内気温が高いときに乗員が涼感を得易い。しかしながら、冬期等において車室内気温が低いときには、ネット体の網目開口を介して乗員の体の熱が逃げやすいため、乗員が寒さを感じる場合があるという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、車室内気温が低い場合であっても、ネット体で支持された乗員が温感を得ることが可能な車両用シート装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、
一方の面が着座する乗員の支持面(30a)となるように張設されたネット体(30)と、
通電により発熱する発熱部(11)から供給される熱によって輻射熱をネット体に向かって放射する輻射ヒータ(10)と、を備え、
輻射ヒータは、ネット体の支持面の側とは反対側に、ネット体から離間して配置されていることを特徴としている。
これによると、車室内の気温が低い場合には、発熱部に通電して輻射ヒータからネット体に向かって輻射熱を放射することができる。輻射ヒータから放射された輻射熱は、ネット体の網目開口を通過してネット体の支持面に支持された乗員に到達する。したがって、車室内気温が低い場合であっても、ネット体で支持された乗員が温感を得ることができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明を適用した第1の実施形態における車両用シート装置を示す斜視図である。 第1の実施形態の車両用シート装置の概略構成を模式的に示した縦断面図である。 第1の実施形態の輻射ヒータ装置の平面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 図2のVI部の拡大図である。 第2の実施形態の車両用シート装置の概略構成を模式的に示した縦断面図であり、連通口閉塞状態を示している。 第2の実施形態の車両用シート装置の概略構成を模式的に示した縦断面図であり、連通口開放状態を示している。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1の実施形態)
本発明を適用した第1の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
本発明を適用した車両用シート装置1は、例えば自動車の前席用のシート装置として用いられる。車両用シート装置1は、運転席や助手席に用いることができる。本発明は、自動車の後席用のシート装置にも適用することができる。本発明は、自動車以外の車両の座席用のシート装置にも適用可能である。以下、車両用シート装置を単にシートと呼ぶ場合がある。
図1に示すように、車両用シート装置1は、シートクッション部2、シートバック部3およびヘッドレスト部4を備えている。シートクッション部2は、シート1に着座する乗員の臀部および大腿部等を支持する座面を提供する。シートバック部3は、シート1に着座する乗員の背部および腰部等を支持する背凭れを提供する。
シートクッション部2およびシートバック部3は、ネット体30および枠体31を備えている。ネット体30は、網目開口を有するメッシュ状に形成されている。ネット体30は、例えば有機繊維からなる織物や編物等により構成される。枠体31は、例えば樹脂製であり、ネット体30の周囲四辺を取り囲むように配置されている。ネット体30は、枠体31に溶着、接着、インサート成形等により接合され、枠体31の内方に張設されている。
張設されたネット体30は、シート1に着座する乗員を弾性的に支持する。張設されたネット体30の表面は、シート1に着座する乗員を支持する支持面30aである。シートクッション部2では、ネット体30の上部側の面が支持面30aとなる。シートバック部3では、ネット体30の前方側の面が支持面30aとなる。
シートクッション部2とシートバック部3とは、シート1に着座する乗員の身体形状に対応して異なる形状をなしているが、図2に示すように、基本的な構成は同様である。以下に説明するシートバック部3の構成は、シートクッション部2にも適用される。なお、以下の説明において、ネット体30の支持面30aが向く側を前面側または表面側、支持面30aとは反対側の面である背面30bが向く側を背面側または裏面側と呼ぶ場合がある。
図2に示すように、シートバック部3は、ネット体30、枠体31、フレーム32、背面ボード33および輻射ヒータ装置10等を備えている。フレーム32は、例えば金属製または樹脂製であり、シート1の骨格をなす部材である。フレーム32は、例えば、円筒状または角筒状のパイプ材により形成される。フレーム32には、円柱状部材や、折り曲げ加工したプレート部材等を用いることもできる。
ネット体30が張られた枠体31は、フレーム32の前面側に取り付けられている。枠体31がフレーム32に固定されることで、ネット体30は、所定の張力で張られた状態を維持しつつ枠体31を介してフレーム32に対して固定される。フレーム32の背面側には、背面ボード33が配設されている。背面ボード33は、例えば樹脂製であり、シートバック部3の背面側の全域を覆うようにフレーム32に固定されている。
背面ボード33の前面側には、輻射熱を放射する輻射ヒータである輻射ヒータ装置10が配設されている。輻射ヒータ装置10は、車両に搭載された電池、発電機などの電源から給電されて発熱する電気的なヒータである。輻射ヒータ装置10は、薄い板状に形成されている。輻射ヒータ装置10は、電力が供給されると発熱する。輻射ヒータ装置10は、その表面と垂直な方向に位置付けられた対象物を暖めるために、主としてその表面と垂直な方向へ向けて輻射熱を放射する。以下、輻射ヒータ装置を、単に輻射ヒータと呼ぶ場合がある。
図3および図4に、輻射ヒータ装置10の一例を示す。図3および図4に示すように、輻射ヒータ装置10は、ほぼ四角形の薄い板状に形成されている。輻射ヒータ装置10は、ヒータ本体を構成する基板部10Aと、複数の発熱部11と、導電部である複数の端子12とを有する。輻射ヒータ装置10は、主として表面と垂直な方向に向けて輻射熱を放射する面状ヒータとも呼ぶことができる。
基板部10Aは、優れた電気絶縁性を提供し、かつ高温に耐える樹脂材料によって作られている。基板部10Aは、多層基板である。基板部10Aは、表面層101と、裏面層102と、中間層103とを有する。表面層101は、輻射熱の放射方向に面している。表面層101は、ネット体30の背面30bと対向している。表面層101は、輻射ヒータ装置10の設置状態において、ネット体30に対向して配置される面である。換言すれば、表面層101は、ネット体30の網目開口を介して、加熱対象物である着座乗員に対向して配置される面である。
裏面層102は、輻射ヒータ装置10の背面をなす。中間層103は、発熱部11と端子12とを支持する。基板部10Aは、それぞれ線状である複数の発熱部11を支持するための部材である。表面層101、裏面層102、中間層103は、発熱部11、端子12よりも熱伝導率が低い素材からなる絶縁部である。例えば、表面層101、裏面層102、中間層103は、ポリイミド樹脂によって作られている。
複数の発熱部11のそれぞれは、通電によって発熱する材料によって作られている。発熱部11は、金属材料によって作ることができる。例えば、発熱部11は、銅、銀、錫、ステンレス、ニッケル、ニクロム等から構成することができる。複数の発熱部11は、それぞれ、基板部10Aの面に対して平行な線状または板状を呈し、基板部10Aの表面に対して分散して配置されている。
各発熱部11は、所定の間隔を設けて配置される一対の端子12に接続されている。発熱部11は、一対の端子12の間で間隔を設けて配置されている。複数の発熱部11は、一対の端子12間を橋渡しするように一対の端子12に対して並列に接続され、基板部10A表面のほぼ全体にわたって設けられている。複数の発熱部11は、中間層103とともに、表面層101と裏面層102の間に挟まれるように設けられている。複数の発熱部11は、基板部10Aによって外部から保護されている。
各発熱部11は、少なくとも表面層101に熱的に接続され、通電によって発熱する部材である。これにより、発熱部11が発生した熱は、表面層101に伝達される。ひとつの発熱部11が発生した熱は、基板部10Aなどの部材を経由して、表面層101から外部に輻射熱として放射され、シート1に着座した乗員に対して提供される。
発熱部11は、所定の発熱量を得るために、所定の長さをもつように設定されている。したがって、各発熱部11は、所定の抵抗値を有するように設定されている。また、各発熱部11は、延在方向の熱抵抗が所定値となるように寸法、形状が設定されている。これにより、複数の発熱部11は、所定の電圧が印加されることにより所定の発熱量を発生する。複数の発熱部11は、所定の発熱量を発生して、所定温度に上昇する。所定温度に上昇した複数の発熱部11は、表面層101を所定放射温度に加熱する。そして、輻射ヒータ装置10は、シート1に着座した乗員に対して暖かさを感じさせる輻射熱を放射することができる。
輻射ヒータ10の表面層101の輻射熱放射面は、熱放射率が高い黒体等で構成することができる。輻射熱放射面を黒体として、効率よく輻射熱を放射することが好ましい。
輻射ヒータ10は、片面が輻射熱の放射面である面状ヒータである。輻射ヒータ10は、シート状ヒータ、またはフィルム状ヒータと呼ぶことができる。輻射ヒータ10は、背面ボード33の前面側に、背面ボード33に沿うように配設されている。輻射ヒータ10は、シート1の内部空間51を間にしてネット体30と対向するように、ネット体30から離れて配置されている。
輻射ヒータ10の上端は、上下方向においてネット体30の上端とほぼ同じ高さにある。輻射ヒータ10の上端は、シート1に着座した乗員の肩部に対応する位置にある。また、輻射ヒータ10の下端は、上下方向においてネット体30の下端とほぼ同じ高さにある。輻射ヒータ10の下端は、シート1に着座した乗員の腰部に対応する位置にある。輻射ヒータ10は、上下方向において輻射ヒータ10とネット体30との間隔がほぼ均一になるように配置されている。
図5に示すように、本実施形態の背面ボード33は、左右方向における中央部が背面側に向かって膨出するように湾曲している。したがって、輻射ヒータ10も、左右方向における中央部が背面側に向かって膨出するように湾曲している。すなわち、輻射ヒータ10は、左右方向における両端部が中央部よりもネット体30の支持面30aに近くなるように湾曲している。輻射ヒータ10の左右方向の両端部近傍では、輻射熱放射面が内側を向くように設けられる。ここで言う左右方向とは、シート1に着座する乗員の左右方向である。上記した左右方向とは、シート1の左右方向であり、支持面30aの左右方向である。
前述したように、シートクッション部2とシートバック部3とは、ほぼ同様の構成をなしている。シートクッション部2では、輻射ヒータ10の前端は、前後方向においてネット体30の前端とほぼ同じ位置にある。輻射ヒータ10の前端は、シート1に着座した乗員の大腿部に対応する位置にある。また、輻射ヒータ10の後端は、前後方向においてネット体30の後端とほぼ同じ位置にある。輻射ヒータ10の後端は、シート1に着座した乗員の臀部に対応する位置にある。シートクッション部2では、輻射ヒータ10は、前後方向において輻射ヒータ10とネット体30との間隔がほぼ均一になるように配置されている。また、シートクッション部2においても、輻射ヒータ10は、左右方向における両端部が中央部よりもネット体30の支持面30aに近くなるように湾曲している。
図6に示すように、輻射ヒータ10と背面ボード33との間には、断熱部材39を介設することができる。断熱部材39は、例えば、シート状の発泡ウレタン樹脂等により形成することができる。断熱部材39は、輻射ヒータ10の輻射熱の放射面とは反対側の背面からの放熱を抑制する。
本例では、シート1の背面部形成部材を背面ボード33としていたが、これに限定されるものではない。背面部形成部材が板状でないものであってもよい。このような場合には、湾曲した輻射ヒータ20と背面部形成部材との間を満たすような断熱部材を用いることができる。また、背面部形成部材が高い断熱性を有する場合には、断熱部材は廃止することも可能である。
上述の構成のシート1では、例えばシート1に着座した乗員がシートヒータスイッチをオンすると、輻射ヒータ10の発熱部11に通電が行なわれ、発熱部11が発熱する。発熱部11が発した熱は、輻射ヒータ10の表面層101からネット体30に向かって、ほぼ遠赤外線として放射される。輻射ヒータ10から放射された輻射熱は、ネット体30の網目の開口を通過して乗員に照射される。内部空間51およびネット体30の網目開口を介して照射された輻射熱での加熱により、乗員は快適な温感を感じる。放射される熱は大部分が遠赤外線によるものであるので、乗員の体を表面ばかりでなく深部からも温めることができる。
図示した例では、シート1の内部空間51と車室内空間であるシート1の外部空間52とは、ネット体30の網目開口以外では連通していない。このような構成では、輻射ヒータ10がオンされると、内部空間51の温度が上昇し、シート1内に熱がこもり易い。これによっても、シート1に着座した乗員は温感を得易い。輻射ヒータ10からは輻射熱が放射されるが、輻射熱の放射によっても内部空間51の空気が加熱される。これは、乗員に照射された輻射熱による乗員の温度上昇、ネット体30の背面30bに照射された輻射熱によるネット体30の温度上昇、輻射ヒータ10自体の温度上昇により、シート1の内部空間51の空気が加熱されて温度上昇するためである。
シート1は、内部空間51と外部空間52とをネット体30の網目開口以外で連通する連通口を有していてもよい。輻射ヒータ10からは輻射熱が放射されるため、内部空間51の空気に流れがあったとしても、輻射熱により乗員を温めることができる。
このように、例えば冬期等において、乗員が車両に搭乗した直後等の車室内気温が低いときには、輻射ヒータ10からの輻射熱により乗員を温めることができる。また、輻射熱による暖房は、外部空間52の空気を温めるものではないので、暖房のための消費エネルギーを抑制することができる。一方、例えば夏期等において、車室内気温が高い時には、ネット体30の網目開口の通気性により、蒸れを防止して乗員に涼感を与えることができる。
本実施形態の車両用シート装置1によれば、以下に述べる作用効果を得ることができる。
車両用シート装置1は、一方の面が着座する乗員の支持面30aとなるように張設されたネット体30と、通電により発熱する発熱部11から供給される熱によって輻射熱をネット体30に向かって放射する輻射ヒータ10とを備えている。そして、輻射ヒータ10は、ネット体30の支持面30a側とは反対側の背面30b側に、ネット体30から離間して配置されている。
これによると、車室内の気温が比較的低い場合には、発熱部11に通電して輻射ヒータ10からネット体30に向かって輻射熱を放射することができる。輻射ヒータ10から放射された輻射熱は、ネット体30の網目開口を通過してネット体30の支持面30aに支持された乗員に到達する。したがって、車室内気温が低い場合であっても、ネット体30で支持された乗員が温感を得ることができる。
また、輻射ヒータ10は、輻射熱を放射する放射面を有する面状ヒータであり、輻射熱の放射面がネット体30と対向している。これによると、輻射熱放射面の面積を比較的大きくした面状の輻射ヒータ10を、乗員を支持するネット体30に対向配置することができる。したがって、乗員がネット体30に支持される各部位で温感を得易い。
また、輻射ヒータ10は、シート1の左右方向における両端部が中央部よりも支持面30aに近くなるように湾曲している。これによると、輻射ヒータ10から放射される輻射熱は、左右方向における乗員の中央部側に向かい易い。したがって、放射される輻射熱を、比較的確実に乗員に到達させることができる。
面状の輻射ヒータ10からは、主として表面と垂直な方向に輻射熱を放射する。したがって、上記した様に湾曲した輻射ヒータ10を用いれば、輻射熱をネット体50の左右方向における中央部に集め易い。また、輻射ヒータ10からは、表面に垂直な方向以外にも輻射熱が放射される。したがって、湾曲していない面状ヒータであればネット体50に向かわず拡散してしまう輻射熱を、ネット体50に向かわせて効果的に乗員を温めることができる。
また、車両用シート装置1は、輻射ヒータ10のネット体30の側とは反対側に設けられた断熱部材39を備えている。これによると、輻射ヒータ10から反乗員側への放熱を抑制することができる。したがって、発熱部11の消費電力を輻射熱として効率よく乗員に向かわせることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図7および図8に基づいて説明する。
第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、シートの内部空間51と外部空間52との空気の入れ替えを可能にする開口と、この開口を開閉する開閉手段を設けた点が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。第1の実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品、第2の実施形態において説明しない他の構成は、第1の実施形態と同様であり、また同様の作用効果を奏するものである。
図7に示すように、本実施形態の車両用シート装置は、シートの内部空間51と外部空間52とをネット体30の網目開口以外で連通する連通口34を備えている。そして、シートには、連通口34のそれぞれを開閉するドア手段としての開閉ドア35が配設されている。
図7に示す例では、シートクッション部2の前方壁部および後方壁部、および、シートバック部3の上方壁部および下方壁部に、連通口34がそれぞれ形成されている。連通口34は、シートの左右方向に長く延びるスリット状の開口とすることができる。
連通口34の形態は、これに限定されるものではない。連通口34は、例えば、スリット状の開口に仕切壁を設けて、複数の開口が並ぶ形態とすることもできる。また、連通口34の位置も、上記した位置に限定されるものではない。連通口34には、外部空間52から内部空間51へ異物等が侵入することを防止するように、フィルタ部材としてのネット部材等を設けることができる。
開閉ドア35は、連通口34を開閉可能に設けられている。図7に示す例では、開閉ドア35は、回転軸と回転軸から径方向に延出したドア板部とを有する片持ちタイプの板ドアである。開閉ドア35は、例えば、シートに設けられた手動の操作手段により、図7に示す閉位置と図8に示す開位置との間で移動可能となっている。操作手段は、開閉ドア35毎に設けるものであってもよいし、複数の開閉ドア35を連動させるものであってもよい。
開閉ドア35が、連通口34の開状態を設定する場合には、ドア板部が内部空間51に位置するものが好ましい。すなわち、開閉ドア35が閉位置から開位置へ移動する際には、ドア板部が内方へ向かって回動することが好ましい。連通口34を開閉するドア手段は、片持ちタイプの板ドアに限定されるものではない。ドア手段は、例えば、ロータリドアであってもよいし、スライドドアであってもよい。ドア手段は、連通口34の開閉に伴い移動する際に、連通口34よりもシート外方に位置付けられないことが好ましい。
本実施形態の車両用シート装置は、シート1に設けられ、ネット体30と輻射ヒータ10との間に形成されるシートの内部空間51と、シート外部の外部空間52とを、ネット体30の網目開口以外で連通する連通口34を備えている。また、車両用シート装置は、連通口34を開閉するドア手段である開閉ドア35を備えている。
これによると、車室内の気温が比較的高い場合には、開閉ドア35で連通口34を開放して通気性を高め、乗員が更なる涼感を得ることができる。また、車室内の気温が比較的低い場合には、輻射ヒータ10から輻射熱を放射するとともに開閉ドア35で連通口34を閉塞して、シートの内部空間51から外部空間52へ温度上昇した空気が流出することを抑制することができる。したがって、乗員が温感を得るための輻射ヒータ10の消費電力を低減することができる。
なお、上記した説明では、ドア手段を開閉動作させる操作は、手動で行なうものであったが、これに限定されるものではない。ドア手段の作動を自動で行なうものであってもよい。例えば、ドア手段をアクチュエータ等で移動させることができる。
そして、空調風を車室内へ吹き出す車両用空調装置の作動に連動させることもできる。例えば、車両用空調装置の空調風の目標吹出温度TAOに応じて、ドア手段の開閉動作を行なってもよい。目標吹出温度TAOが所定温度未満である場合には、ドア手段を開位置に設定し、目標吹出温度TAOが所定温度以上である場合には、ドア手段を閉位置に設定するものであってもよい。
また、輻射ヒータ装置10のオンオフ状態に応じてドア手段が連通口34を開閉するものであってもよい。例えば、輻射ヒータ装置10がオン状態であるときには、ドア手段が連通口34を閉じ、輻射ヒータ装置10がオン状態からオフ状態へ移行した場合には、オフ状態への移行後、所定時間経過したときに連通口34を開くものであってもよい。また、ドア手段を、電気式のアクチュエータではなく、例えば、車両用空調装置の吹出空調風に晒される形状記憶合金等で移動させることも可能である。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
上記各実施形態では、輻射ヒータ10が、左右方向における両端部が中央部よりもネット体30の支持面30aに近くなるように湾曲して配設されていたが、これに限定されるものではない。例えば、面状の輻射ヒータを湾曲させることなく平面状に配設してもよい。また、張設されたネット体が、膨らみや凹みを持つ曲面状とされる場合には、ネット体に対し離間しつつネット体に沿うように、輻射ヒータも曲面状とすることもできる。
また、上記各実施形態では、輻射ヒータ10は面状ヒータであったが、これに限定されるものではない。輻射ヒータは、面状以外のヒータであってもよい。例えば、複数の棒状の輻射ヒータを並設するものであってもよい。
また、上記各実施形態では、ネット体と輻射ヒータとを、シートクッション部2およびシートバック部3にそれぞれ設けていたが、これに限定されるものではない。シートクッション部2およびシートバック部3のいずれか片方のみに設けるものであってもよい。また、例えば、助手席や後席等においてシートがレッグレスト部を備える場合には、レッグレスト部に本発明を適用することも可能である。
また、上記各実施形態では、シートクッション部2およびシートバック部3のそれぞれに、1枚の輻射ヒータ10を設けていたが、これに限定されるものではない。シートの各部のそれぞれに、複数の輻射ヒータを設けることも可能である。また、シート内の複数の輻射ヒータは、オンオフ動作が連動するものであってもよいが、個別にオンオフできるものであってもよい。例えば、シートバック部3の乗員の肩部に対応した位置と腰部に対応した位置とに2つの輻射ヒータを設け、両輻射ヒータを個別にオンオフできるようにしてもよい。
1 車両用シート装置(シート)
10 輻射ヒータ(輻射ヒータ装置)
11 発熱部
30 ネット体
30a 支持面
34 連通口
35 開閉ドア(ドア手段)
39 断熱部材
51 内部空間
52 外部空間

Claims (5)

  1. 一方の面が着座する乗員の支持面(30a)となるように張設されたネット体(30)と、
    通電により発熱する発熱部(11)から供給される熱によって輻射熱を前記ネット体に向かって放射する輻射ヒータ(10)と、を備え、
    前記輻射ヒータは、前記ネット体の前記支持面の側とは反対側に、前記ネット体から離間して配置されていることを特徴とする車両用シート装置。
  2. 前記輻射ヒータは、前記輻射熱を放射する放射面を有する面状ヒータであり、前記放射面が前記ネット体と対向していることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
  3. 前記輻射ヒータは、シートの左右方向における両端部が中央部よりも前記支持面に近くなるように湾曲していることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート装置。
  4. 前記輻射ヒータの前記ネット体の側とは反対側に設けられた断熱部材(39)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の車両用シート装置。
  5. 前記ネット体と前記輻射ヒータとの間に形成されるシートの内部空間(51)と、シート外部の外部空間(52)とを、前記ネット体の網目開口以外で連通する、前記シートに設けられた連通口(34)と、
    前記連通口を開閉するドア手段(35)と、を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の車両用シート装置。
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