JP2001070092A - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP2001070092A
JP2001070092A JP24820399A JP24820399A JP2001070092A JP 2001070092 A JP2001070092 A JP 2001070092A JP 24820399 A JP24820399 A JP 24820399A JP 24820399 A JP24820399 A JP 24820399A JP 2001070092 A JP2001070092 A JP 2001070092A
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chair
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晃之 木村
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寿樹 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】合成樹脂素材をブロー成形することにより形成
した椅子本体を具備する椅子において、効果的且つ適切
に使用面を暖められるようにした椅子を提供する。 【解決手段】椅子本体1の反使用面側22において、そ
の縁部22a、22b、22cの内側に縁部22a、2
2b、22cよりも使用面21側に向けて窪ませたヒー
タ取付部4を形成し、ヒータ取付部4にヒータ6を取り
付けることにより使用面21を暖めることができるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒータを取り付け
て使用面を暖めることができる椅子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、スケート場や冬期の野外ステー
ジ等における観覧席では、座席が冷たくなって着座者に
不快感を与えることがあるために、観覧席を構成する椅
子にヒータを備えたものがある。この種の椅子には、費
用が安く簡単に製造できることなどから椅子本体を合成
樹脂素材のブロー成形体としたものが知られている。そ
して、この椅子本体にヒータを取り付けるにあたり、座
面又は背もたれ面を窪ませたヒータ取付部を形成し、そ
のヒータ取付部に嵌め込んだヒータの上面側にカバーを
取り付けたものや、椅子本体の内部にヒータを収容する
ための穴を開ける二次加工を施したものなどが考えられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、座面や背も
たれ面に設けた窪みにヒータを嵌め込むタイプの椅子で
は、ヒータの上面にカバーを取り付ける必要があるので
一体感のある座面や背もたれ面を構成することができな
いという不具合がある。さらに、ヒータによりカバーが
直接暖められるのでカバーの温度が過剰に高くなること
があり、これを防止するために格別の温度調節機構が必
要となる場合がある。
【0004】また、椅子本体の内部にヒータを収容する
タイプの椅子では、椅子本体のブロー成形の過程で合成
樹脂素材を加熱する工程が含まれるので、ヒータを予め
組み込んでおくことができず、二次加工としてヒータ収
容用の穴を開けなければならないので、製作工数が増
え、椅子本体の強度も低下するという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
問題に鑑みて、合成樹脂素材のブロー成形により形成さ
れる椅子本体の反使用面側にヒータを取り付けて、効果
的且つ適切に使用面を暖められるようにした椅子を構成
するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の椅子は、合成
樹脂素材をブロー成形することにより形成した椅子本体
を具備するものにおいて、椅子本体の反使用面側におい
て、その縁部の内側に該縁部よりも使用面側に向けて窪
ませたヒータ取付部を形成し、該ヒータ取付部にヒータ
を取り付けることにより前記使用面を暖めることができ
るようにしていることを特徴とする。
【0007】このように椅子本体を合成樹脂素材のブロ
ー成形品としたものであれば、着座時の接触感や座り心
地が良く、安価で簡単に製造することができる。また、
ヒータ取付部を椅子本体の反使用面側に設けているの
で、連続した使用面を形成することができ、ヒータを取
り付けても外部から見えにくく、外観を良好に保つこと
ができる。しかも、椅子本体にヒータを取り付けたもの
と、ヒータを取り付けないものとの意匠を統一し、ひい
ては椅子を配置する施設全体の意匠の統一を図ることも
容易となる。また、ヒータ取付部は、反使用面の縁部よ
りも内側に窪ませたものとしているので、ヒータ取付部
における反使用面と使用面との距離が縁部におけるその
距離よりも小さくなって、ヒータの熱で使用面を適切に
暖めることができる。また、このような構成によれば、
椅子本体にヒータ取付用の穴を二次加工により開ける必
要がなく、椅子本体の強度低下を招くこともない。ま
た、ヒータの熱を椅子本体の反使用面側から使用面側に
伝えてこれを暖めるようにしているので、使用面が過剰
に熱くならず、着座者に快適な着座感を与えることが可
能となる。
【0008】具体的な椅子本体の実施態様としては、ブ
ロー成形の過程で、反使用面のヒータ取付部を形成した
部位とそれに対応する使用面との間が中空となるように
椅子本体を形成したものが挙げられる。このようにする
ことで、ブロー成形により椅子本体を全体的に中空に形
成すれば、その中空部分の空気層をヒータの熱で暖めつ
つ、使用面の温度を適度に暖め、また、椅子本体にボリ
ューム感を付与することもできる。
【0009】良好な外観を保持しながらヒータの劣化を
防止し、ヒータ取付部における椅子本体の強度を有効に
維持し得るようにするためには、ヒータをシート状のも
のとして、ヒータ取付部に、その窪み形状に沿った形状
のヒータカバーを取り付けることが望ましい。このよう
なヒータカバーとして安価で簡単に製造でき、ヒータカ
バーにも見掛け上一定の厚みを付与できるようにした具
体例には、内部が中空となるように合成樹脂素材をブロ
ー成形したものが挙げられる。その場合、ヒータカバー
の強度維持を容易に図るためには、ヒータカバーが、ヒ
ータに臨む内向壁と、内向壁と略平行に対をなす外向壁
とを具備するものであり、前記外向壁の一部を隆起さ
せ、内向壁の裏面に当って内向壁の変形を防止する裏当
て部を形成することが好ましい。また、ヒータカバーの
強度を維持しつつ熱効率を向上し、ヒータカバーの外面
の意匠をも多様化し得るようにするためには、ヒータカ
バーが、ヒータに臨む内向壁を具備するものであり、該
内向壁の一部にヒータ取付部に向けて隆起する隆起部を
形成していることが望ましい。
【0010】また、ヒータと椅子本体との密着度を高
め、熱効率を向上するとともに、ヒータで加熱する必要
のないヒータカバーに熱を伝えにくくし、ヒータの取り
付けの容易化をも図るためには、ヒータとヒータカバー
との間に、ウレタンフォーム等の断熱材を配置すること
が有効である。使用面が、椅子本体の座面と座面の後端
側に起立する背もたれ面とからなる場合、着座者に快適
な暖かさを与えるようにするためには、ヒータを、座面
又は背もたれ面の少なくとも一方に対応する反使用面に
形成したヒータ取付部に取り付けるようにしていること
が望ましい。
【0011】その場合、ヒータ取付部を、座面及び背も
たれ面の両方に対応する反使用面に連続的に形成し、こ
のヒータ取付部に座面及び背もたれ面の両方に対応する
一体のヒータを取り付けるようにして、着座者の大腿部
と背中とを同時に暖め得るようにしてもよい。以上のよ
うな構成の椅子は、椅子本体がスケート場や野外ステー
ジ等における観覧席の一座席を構成するものとすれば、
使用面を暖めて快適な着座状態を実現し得る極めて有用
なものとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図7を参
照して説明する。この実施例の椅子Aは、スケート場等
の観覧席の一座席を構成するもので、図1にその一部を
示すように、椅子本体1を図示しない支柱に略水平に支
持させた一対のビームBに取付具Cを介して取り付け、
このような椅子本体1をビームBの長手方向に沿って複
数配置した一群のものを前後に雛壇状に展開して観覧席
を構成している。
【0013】この椅子本体1は、図2〜図7に示すよう
に、合成樹脂素材である高密度ポリエチレンをブロー成
形することにより座部2と背もたれ部3とを一体に形成
した中空体状のものであり、座部2の上面側となる座面
21と背もたれ部3の前面側となる背もたれ面31とを
使用面として設定している。座面21は、側縁部よりも
中央部が低く、且つ後端部が前端部よりも低くなるよう
に緩やかに湾曲させており、最低位となる後端部の略中
央部に、水抜き孔Pを底面22にまで貫通させている。
また、背もたれ面31も、座面21の湾曲に連続し、着
座者の背中に沿うように中央部を湾曲させている。この
ような椅子本体1は、外観上一定の厚みを有するもので
あり、座面21の反使用面側となる底面22側に、ヒー
タ6を取り付けるためのヒータ取付部4を形成してい
る。
【0014】ヒータ取付部4は、図2〜図7に示すよう
に、前記底面22側において、その前縁部22a、後縁
部22b及び左右の側縁部22cによって囲まれる位置
に、それら縁部22a、22b、22cよりも座面21
側に向けて底面視概略方形状に窪ませた部位として設定
したものである。本実施例では、椅子本体1のブロー成
形時に、縁部22a、22b、22cだけでなくヒータ
取付部4における座面21とその底面22との間も中空
となるようにしており、その中空部分23の内法d1
を、縁部22a、22b、22cにおける中空部分の内
法d2よりも相対的に小さくなるようにしている。しか
してこのようなヒータ取付部4に、概略方形シート状の
ヒータ6の縁部6aを下方からねじ止めすることにより
ヒータ6を取り付けて、底面22側から内部の中空部分
23の空気層を介して座面21を暖められるようにして
いる。なお、本実施例では、ヒータ6により加熱される
座面21の温度を、椅子本体1にヒータ6を取り付けな
い場合に座面21が着座者の大腿部で暖められる程度の
温度となるように設定している。
【0015】また、この椅子本体1には、ヒータ取付部
4に取り付けたヒータ6の下方から図2〜図7に示すよ
うにヒータカバー5を取り付けている。このヒータカバ
ー5は、椅子本体1と同様に合成樹脂素材をブロー成形
することにより、ヒータ取付部4の窪み形状に沿った形
状に形成した中空体状のものである。すなわち、このヒ
ータカバー5は、ヒータ6に下方から臨む内向壁たる上
壁51と、上壁51と略平行に対をなす外向壁たる底壁
52と、上壁51及び底壁52の前後左右の周囲を囲む
周壁53とから構成され、これら上壁51、底壁52及
び周壁53とで囲まれる内部が中空となるようにしてい
る。そして、底壁52に、上壁51に向けて隆起し上壁
51の裏面に当るコーン形状の裏当て部54を複数形成
して、ヒータカバー5の補強を図っている。また、底壁
52をヒータ取付部4の底面視形状よりも若干大きく形
成し、その縁部を座面21の底面22側の縁部22a、
22b、22cに下方からあてがって、椅子本体1のブ
ロー成形時に予め埋め込んでおいたインサートナット4
1にねじ42を締め付けることにより、ヒータカバー5
を椅子本体1に取り付けるようにしている。ここで、特
に図示しないが、椅子本体1の水抜き孔Pを回避するよ
うに、ヒータ6に穴を設けたり、ヒータカバー5に孔や
溝を設けるなどして、座面21から水抜き孔Pを伝わっ
て底面22側に落ちてくる水を外部に逃がすようにして
いる。
【0016】しかして、椅子本体1のヒータ取付部4に
ヒータ6を取り付け、さらにヒータ6を下方から隠蔽す
るようにヒータカバー5を椅子本体1に取り付けた状態
で、椅子本体1を前記ビームBに取り付けて、観覧席の
一座席を構成するようにしている。その際、椅子本体1
の座部2の底面22側に、ヒータカバー5と干渉しない
ように前記取付具Cを設けている。
【0017】以上のような構成からなる本実施例の椅子
Aは、椅子本体1が、合成樹脂素材たる高密度ポリエチ
レンのブロー成形品であるので、安価で簡単に製造し接
触感や座り心地の良いものとすることができる。また、
その椅子本体1において、使用面となる座面21の反使
用面側である底面22を窪ませて形成したヒータ取付部
4にヒータ6を取り付けることができるので、座面21
を連続した座り心地の良いものとすることができ、また
ヒータ6が外部から見えにくく、外観を良好に保つこと
ができる。しかも、その外観が椅子本体1にヒータ6を
取り付けない場合と大きな差異がないので、ヒータ6を
取り付けた椅子本体1と取り付けない椅子本体1とが混
在するような観覧席を有する施設においても全体の意匠
の統一を図ることが容易である。そして、このような椅
子Aであれば、椅子本体1に二次加工を施してヒータ取
付用の穴を開けなくてもヒータ6を簡単に取り付けるこ
とができるので、製作工数を削減し、椅子本体1の強度
維持も図ることができる。さらに、ヒータ6の熱を底面
22側から座面21側を暖めるようにしているので、座
面21が過剰に熱くならず、着座者が快適な使用感を得
ることができる。
【0018】特に、ヒータ取付部4における座面21と
その底面22との距離を縁部22a、22b、22cに
おけるその距離よりも小さくしてその間を中空となるよ
うに椅子本体1をブロー成形しているので、中空の椅子
本体1全体をヒータ6により空気層を介して暖めつつ、
特に座面21を適切に暖めることができる。また、この
ように座面21とその底面22との間を中空にすること
により、椅子本体1にボリューム感を付与して見栄えの
良い椅子Aを構成することもできる。
【0019】さらに、本実施例で用いられるヒータ6は
シート状のものであり、ヒータ取付部4の窪み形状に沿
った形状のヒータカバー5を取り付けるようにしている
ので、下方からヒータ6を有効に隠すとともにヒータ6
の劣化を防止し、ヒータ取付部4における椅子本体1の
強度をも有効に向上することができる。さらに、このヒ
ータカバー5は、合成樹脂素材を内部が中空となるよう
にブロー成形したものであるので、見掛け上一定の厚み
を有するヒータカバー5を安価で簡単に製造することが
できる。また、このようにヒータカバー5に厚みを付与
することで、ヒータカバー5に図示しない肘かけ等のオ
プション部材を取り付けることも容易となる。そして、
ヒータカバー5の外向壁となる底壁52の一部を隆起さ
せ、内向壁となる上壁51の裏面に当る裏当て部54を
形成しているので、ヒータカバー5の強度維持を容易に
図り、上載荷重による上壁51の変形を有効に防止する
こともできる。
【0020】また、本実施例では、座面21と背もたれ
面31とからなる使用面のうち、座面21の反使用面と
なる底面22側にヒータ取付部4を形成し、そのヒータ
取付部4にヒータ6を取り付けるようにしているので、
特に着座した瞬間に着座者が大腿部に冷たさを感じるこ
となく快適な暖かさを感じられるようにすることができ
る。
【0021】さらに、以上のような構成の椅子Aを、非
着座時に座面21が冷たくなりがちなスケート場等にお
ける観覧席に適用して、座面21を適度に暖められるよ
うにしているので、この種の椅子Aとして極めて有用で
ある。なお、本発明の椅子は、上記実施例の椅子に限ら
れるものではない。例えば、第1の変形例として図8及
び図9に示す椅子は、背座一体タイプの椅子本体110
において、その使用面である座面121と背もたれ面1
31との両方に対応する反使用面122、132にヒー
タ取付部140を連続的に形成したものである。この場
合も前記実施例と同様に、座面121及び背もたれ面1
31とそれらの反使用面122、132におけるヒータ
取付部140を設けた部位を、反使用面122、132
の側縁部よりも使用面側に向けて窪ませている。そし
て、このヒータ取付部140に座面121及び背もたれ
面131の両方に対応する一体のヒータ160を取り付
けることで、着座者の大腿部と背中を同時に暖めること
ができるようにしている。さらに、このヒータ取付部1
40及びヒータ160の形状に対応する一体のヒータカ
バー150を、ヒータ取付部140に取り付けること
で、椅子本体110の強度を維持するとともに、下方及
び後方からヒータ160を有効に隠すことができる。
【0022】また、第2の変形例として図10及び図1
1に示す椅子は、椅子本体210の使用面となる座面2
21及び背もたれ面231の反使用面222、232に
それぞれ対応するヒータ取付部240A、240Bを形
成したものである。この場合は、ヒータ260A、26
0Bと、それらヒータ260A、260Bを隠蔽するヒ
ータカバー250A、250Bとを対応するヒータ取付
部240A、240Bにそれぞれ取り付けて、座面22
1と背もたれ面231とを別々に暖めることができるよ
うにしている。
【0023】さらに、本発明は、特に図示はしないが、
背もたれ面の反使用面である背面にのみヒータ取付部を
形成し、背もたれ面だけを暖めるようにしてもよいのは
勿論である。また、図12に示すように、ヒータ取付部
340において、ヒータ360とヒータカバー350と
の間にウレタンフォーム370等の断熱材を配置しても
よい。この場合、ウレタンフォーム370によりヒータ
360を押し上げてヒータ360と椅子本体310との
密着度を高めることによって、熱効率を向上するととも
に、ヒータ360で加熱する必要のないヒータカバー3
50に熱を伝えにくくすることができる。さらに、ヒー
タ360を椅子本体310に直接ねじ止めなどしなくて
も、安定的にヒータ360を保持することができる。
【0024】また、ヒータカバー450の裏当て部45
4の形状は、前記実施例のようなコーン状のもの以外
に、図13に断面を示すような複数のリブ状のものであ
ってもよいし、十分な強度を有するものであれば、裏当
て部を形成して補強を図る必要はない。また、ヒータカ
バーの素材は合成樹脂に限らず、図14に示すような鋼
板製のヒータカバー550をヒータ取付部540の窪み
形状に対応して折り曲げ形成したものとして、ヒータ5
60を椅子本体510とヒータカバー550との間に挟
むようにしてもよい。さらに、ヒータをねじ止めなどに
より椅子本体に直接取り付けている場合、このようなヒ
ータカバーが必要なければ取り付けなくてもよいのは勿
論である。
【0025】さらに、図15(a)に示す椅子本体61
0は、同図(b)に断面を示すように、中空の座部62
0において、その底面622から座面621側に向けて
コーン状の突起624を形成して、座部620の補強を
図るようにしてもよい。このようにすることで、図示し
ないヒータの熱が突起624を通じて直接座面621に
伝わるので熱伝導性が向上するだけでなく、突起624
の内部に形成される空間624aにおいてヒータの熱が
対流するので、座面621を効率よく暖めることが可能
である。また、図16(a)に示す椅子本体710は、
同図(b)に断面を示すように、中空の座部720にお
いて、その底面722から座面721に向けて前後に延
びて隆起するリブ724を設けたものである。したがっ
て、リブ724を通じてヒータの熱を直接伝え、リブ7
24内の空間724aでの暖められた空気の対流させる
ことによって前記椅子本体610と同様の効果を奏す
る。
【0026】さらにまた、図17(a)に示すヒータカ
バー850は、同図(b)に断面を示すように、その内
向壁となる上壁851に上方に向けて隆起するコーン状
の隆起部854を形成したものである。このようにする
ことで、ヒータカバー850の強度維持を図りつつ、底
壁852には窪みや突出する形状がない平らなものとな
るので、その意匠の多様化を容易に図ることができる。
そして、図示しないヒータとヒータカバー850とは、
隆起部854の先端部だけで接触することとなるので、
その接触面積が小さくなり、ヒータカバー850全体に
はヒータの熱が伝わりにくくなって、熱効率を有効に向
上することが可能となる。
【0027】また、図18(a)に示すヒータカバー9
50も、同図(b)に断面を示すように、その内向壁と
なる上壁951に上方に向けて隆起するリブ状の隆起部
954を形成したものであるので、前記ヒータカバー8
50と略同様の効果を奏するものである。また、椅子本
体は、背座一体のものに限らず、例えば座が後端部を中
心にしてライジング動作するようなものであってもよい
し、背もたれ部がなく座部のみからなるものであっても
よい。
【0028】その他、各部の具体的構成についても、上
記実施例や変形例に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲で種々変形が可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。すなわ
ち、本発明の椅子は、椅子本体を合成樹脂素材のブロー
成形し、反使用面側の縁部の内側に、その縁部よりも使
用面側に向けて窪ませたヒータ取付部を形成したもので
あるので、椅子本体の製造が安価且つ簡単である。ま
た、使用面にカバー等を設けずに連続した使用面を構成
できるので、着座時の接触感や座り心地が良いものとす
ることができる。さらに、椅子本体にヒータ取付用の穴
を二次加工により開ける必要がないので、製作工数が少
なくてすみ、椅子本体の強度低下を招くこともなく、見
栄えも良いものとすることができる。しかも、ヒータ取
付部は、反使用面において側縁部よりも使用面に相対的
に近い位置に設定されるので、このヒータ取付部にヒー
タを取り付ければ、使用面を適切に暖めることができる
ようになり、着座した瞬間に着座者に暖かい座り心地を
与えられる。また、反使用面側にヒータを取り付けるよ
うにすることで、椅子本体にヒータを取り付けたもの
と、ヒータを取り付けないものとの意匠を統一し、ひい
ては椅子を配置する施設全体の意匠の統一を図ることも
可能である。
【0030】このような椅子本体において、ブロー成形
の過程で、反使用面のヒータ取付部を形成した部位とそ
れに対応する使用面との間を中空にしている場合には、
椅子本体に適切な質感をもたせることができ、ヒータの
熱により椅子本体の内部全体に暖かい空気の層を作り、
椅子本体全体を暖めるとともに、特に使用面の温度を適
度に暖めることができる。
【0031】また、ヒータがシート状のものである場
合、椅子本体にヒータ取付部の窪み形状に沿った形状の
ヒータカバーを取り付けるようにすれば、ヒータを外部
から隠してヒータの劣化を防止するとともに外観を向上
し、ヒータ取付部における椅子本体の強度を有効に維持
することができる。特に、このようなヒータカバーは、
内部が中空となるように合成樹脂素材をブロー成形すれ
ば、安価で簡単に製造することができ、このヒータカバ
ーに肘かけ等のオプション部材を取り付ける際に有効と
なる一定の厚みをヒータカバーに付与することができ
る。また、この場合、ヒータカバーの外向壁の一部を隆
起させ、内向壁の裏面に当る裏当て部を形成すると、ヒ
ータカバーを有効に補強して内向壁の変形を容易に防止
することができる。
【0032】また、ヒータカバーの内向壁に、その一部
を隆起させた隆起部を形成している場合には、ヒータカ
バーを補強してその変形を有効に防止することができる
だけでなく、ヒータとの接触面積を小さくして熱効率を
向上するとともに、ヒータカバーの外面側の意匠の多様
化をも容易に図ることができる。さらに、ヒータとヒー
タカバーとの間にウレタンフォーム等の断熱材を配置す
る場合には、ヒータと椅子本体との密着度を高め、熱効
率を向上することも可能である。
【0033】また、使用面を座面と背もたれ面とから構
成し、それらの少なくとも一方に対応する反使用面に形
成したヒータ取付部にヒータを取り付けるようにしてい
る場合には、着座者に快適な暖かさを適切に与えること
ができる。特に、ヒータ取付部を、座面及び背もたれ面
の両方に対応する反使用面に連続的に形成し、このヒー
タ取付部に一体のヒータを取り付けるようすれば、着座
者の大腿部と背中の両方を暖めることができる。
【0034】以上のような本発明の椅子は、特にスケー
ト場や野外ステージ等における観覧席に適用する場合
に、使用面を適度に暖め得る極めて有用なものとするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した観覧席の一部を示
す斜視図。
【図2】同実施例を示す平面図。
【図3】同正面図。
【図4】同側面図。
【図5】同斜視図。
【図6】図5において各部を分解して示す斜視図。
【図7】図4におけるVII−VII線断面図。
【図8】本発明の第1の変形例を示す分解斜視図。
【図9】同変形例を示す側面図。
【図10】本発明の第2の変形例を示す分解斜視図。
【図11】同変形例を示す側面図。
【図12】本発明のその他の実施例の一部を図7に対応
して示す示す断面図。
【図13】本発明におけるヒータカバーの他の例を示す
断面図。
【図14】本発明におけるヒータカバーのさらに他の例
を示す断面図。
【図15】本発明における椅子本体の他の例を示す図。
【図16】本発明における椅子本体のさらに他の例を示
す図。
【図17】本発明におけるヒータカバーの別の例を示す
図。
【図18】本発明におけるヒータカバーのさらに別の例
を示す図。
【符号の説明】
A…椅子 1、110、210、310、610、710…椅子本
体 4、140、240A、240B、340…ヒータ取付
部 5、150、250A、250B、350、450、5
50、850、950…ヒータカバー 6、160、260、360…ヒータ 21、121、221、621、721…使用面(座
面) 22、122、622、722…反使用面(底面) 31、131、231…使用面(背もたれ面) 54、454…裏当て部 132、232…反使用面 370…断熱材(ウレタンフォーム) 854、954…隆起部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂素材をブロー成形することにより
    形成した椅子本体を具備するものにおいて、 椅子本体の反使用面側において、その縁部の内側に該縁
    部よりも使用面側に向けて窪ませたヒータ取付部を形成
    し、該ヒータ取付部にヒータを取り付けることにより前
    記使用面を暖めることができるようにしていることを特
    徴とする椅子。
  2. 【請求項2】反使用面のヒータ取付部を形成した部位と
    それに対応する使用面との間が中空となるように椅子本
    体を形成していることを特徴とする請求項1記載の椅
    子。
  3. 【請求項3】ヒータがシート状のものであり、ヒータ取
    付部に、その窪み形状に沿った形状のヒータカバーを取
    り付けていることを特徴とする請求項1又は2記載の椅
    子。
  4. 【請求項4】ヒータカバーが、その内部が中空となるよ
    うに合成樹脂素材をブロー成形したものであることを特
    徴とする請求項3記載の椅子。
  5. 【請求項5】ヒータカバーが、ヒータに臨む内向壁と、
    内向壁と略平行に対をなす外向壁とを具備するものであ
    り、前記外向壁の一部を隆起させ、内向壁の裏面に当っ
    て内向壁の変形を防止する裏当て部を形成していること
    を特徴とする請求項4記載の椅子。
  6. 【請求項6】ヒータカバーが、ヒータに臨む内向壁を具
    備するものであり、該内向壁の一部にヒータ取付部に向
    けて隆起する隆起部を形成していることを特徴とする請
    求項4記載の椅子。
  7. 【請求項7】ヒータとヒータカバーとの間に、ウレタン
    フォーム等の断熱材を配置していることを特徴とする請
    求項3、4、5又は6記載の椅子。
  8. 【請求項8】使用面が、椅子本体の座面と座面の後端側
    に起立する背もたれ面とからなり、ヒータを、座面又は
    背もたれ面の少なくとも一方に対応する反使用面に形成
    したヒータ取付部に取り付けるようにしていることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の椅
    子。
  9. 【請求項9】ヒータ取付部を、座面及び背もたれ面の両
    方に対応する反使用面に連続的に形成し、このヒータ取
    付部に座面及び背もたれ面の両方に対応する一体のヒー
    タを取り付けるようにしていることを特徴とする請求項
    8記載の椅子。
  10. 【請求項10】椅子本体が、スケート場や野外ステージ
    等における観覧席の一座席を構成していることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載
    の椅子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2016141252A (ja) * 2015-02-02 2016-08-08 株式会社デンソー 車両用シート装置
JP7473362B2 (ja) 2020-03-04 2024-04-23 株式会社オカムラ 椅子

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