JP2016140994A - ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス - Google Patents

ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2016140994A
JP2016140994A JP2015016592A JP2015016592A JP2016140994A JP 2016140994 A JP2016140994 A JP 2016140994A JP 2015016592 A JP2015016592 A JP 2015016592A JP 2015016592 A JP2015016592 A JP 2015016592A JP 2016140994 A JP2016140994 A JP 2016140994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas barrier
layer
film
barrier film
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015016592A
Other languages
English (en)
Inventor
宏司 高木
Koji Takagi
宏司 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2015016592A priority Critical patent/JP2016140994A/ja
Publication of JP2016140994A publication Critical patent/JP2016140994A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】ガスバリアー性及び密着性に優れ、かつ、高温高湿環境下で保存した際の耐久性に優れたガスバリアー性フィルムの提供。【解決手段】樹脂基材2の少なくとも一方の面上に、有機層3とガスバリアー性無機膜層4とがこの順で積層され、有機層には、式1で表される重合体単位を有する重合体が含有されているガスバリアー性フィルム。(Rは置換/無置換のC1〜4の炭化水素基)【選択図】図1

Description

本発明は、ガスバリアー性フィルム及び電子デバイスに関する。より詳しくは、ガスバリアー性及び密着性に優れ、かつ、高温高湿環境下で保存した際の耐久性に優れたガスバリアー性フィルム及び電子デバイスに関する。
従来、食品、包装材料、医薬品などの分野で、水蒸気や酸素等のガスの透過を防ぐため、樹脂基材の表面に金属や金属酸化物の蒸着膜等の無機膜層を設けた比較的簡易な構造を有するガスバリアー性フィルムが用いられてきた。
近年、包装用途以外にも、水蒸気や酸素等の透過を防ぐガスバリアー性フィルムについて、フレキシブル性を有する太陽電池素子、有機エレクトロルミネッセンス(electroluminescence:EL)素子、液晶表示(Liquid Crystal Display:LCD)素子等のフレキシブル電子デバイスへの展開が要望され、多くの検討がなされている。これらの電子デバイスにおいては、高いガスバリアー性、例えば、ガラス基材に匹敵するガスバリアー性が要求される。
一般に、樹脂基材上にガスバリアー層等の無機膜層を直接成膜すると、有機膜−無機膜間での化学的組成の違いから親和力が小さく、また、物理的性質(硬度、弾性率、密度等)の違いから生じる界面応力によって、密着性不良を引き起こす可能性が高いことから、樹脂基材とガスバリアー層との間に、応力緩和機能、親和力(密着性)向上機能を有する有機層(例えば、クリアハードコート層、平滑層、下引層、応力緩和層等)を設けることが知られている。
一般に、有機層、例えば、クリアハードコート層には、アクリル樹脂等の有機ポリマーが用いられているが、それだけでは無機膜層との界面密着力が不十分であることが多い。仮に、初期密着力が得られたとしても、高温高湿試験(85℃、相対湿度85%RH)では、密着性不良により界面に水分が入り込み、ガスバリアー性(水蒸気透過度)を劣化させてしまうという問題があった。
有機層の構成材料として、紫外線硬化型樹脂組成物、例えば、アクリレートモノマーやウレタンアクリレートモノマーを使用することが広く知られている。このウレタンアクリレートは、その高い極性により、ガスバリアー層等の無機膜層との密着性に対しては優れた特性を発揮するが、水との高い結合性を有しているがゆえに、高温高湿等の過酷な環境下で保存した際の有機層自体の耐久性が不十分であるという問題を抱えている。
一方、ガスバリアー層等の無機膜層との密着性を向上させるための他の有機層を適用した方法が開示されている。例えば、有機層として、炭素原子、酸素原子及び水素原子のみからなる4官能(メタ)アクリレートとリン酸(メタ)アクリレートから構成される有機層を具備したバリアー積層体が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の方法によれば、ロールtoロール方式で製造した場合においても、ガスバリアー性に優れたガスバリアー性フィルムが得られるとされている。
また、基材上にアンカーコート層と、その上に真空蒸着法で形成した無機層等を形成し、当該アンカーコート層にシランカップリング剤が含有されている構成のガスバリアー性フィルムが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2に記載の方法によれば、生産性が良好で、高いガスバリアー性と密着性とを有しているガスバリアー性フィルムが得られるとされている。
また、有機層として、ヒドロキシ基(水酸基)を含まないアルキレンオキサイド変性フルオレンアクリレートから構成される有機層を具備したバリアー積層体が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。特許文献3に記載の方法によれば、ヒドロキシ基がない化合物を採用することにより、水分等の低分子成分の吸着が抑制されるため、その低分子成分が無機層の成膜時に有機層内から抜け出して無機層の成膜を阻害することがなく、その結果、欠陥の少ない無機層を成膜でき、良好なガスバリアー性フィルムが得られるとされている。
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示されている方法では、前述したのと同様に、高温高湿等の過酷な環境下で保存した際の有機層やアンカーコート層自体の耐久性が不十分であり、所望の安定したガスバリアー性を維持することが困難である。
以上から、ガスバリアー性及び密着性と、過酷な環境下における耐久性との両立を果たすことができるガスバリアー性フィルムの実現が求められている。
特許第5490640号公報 特開2013−233658号公報 特許第5543818号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、ガスバリアー性及び密着性に優れ、かつ、高温高湿環境下で保存した際の耐久性に優れたガスバリアー性フィルム及び電子デバイスを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、有機層に特定の重合体単位を有する重合体が含有されていることにより、ガスバリアー性及び密着性に優れ、かつ、高温高湿環境下で保存した際の耐久性に優れたガスバリアー性フィルム及び電子デバイスを提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.樹脂基材の少なくとも一方の面上に、有機層とガスバリアー性無機膜層とがこの順で積層されたガスバリアー性フィルムであって、
前記有機層には、下記一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体が含有されていることを特徴とするガスバリアー性フィルム。
Figure 2016140994
(一般式(1)中、Rは、置換又は無置換の炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
2.前記重合体中、前記一般式(1)で表される重合体単位の構成比率が、50〜80質量%の範囲内であることを特徴とする第1項に記載のガスバリアー性フィルム。
3.前記重合体が、下記一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体を含む紫外線硬化性樹脂組成物を反応させて生成された重合体であることを特徴とする第1項又は第2項に記載のガスバリアー性フィルム。
Figure 2016140994
(一般式(2)中、Rは、置換又は無置換の炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
4.前記重合体が、更にラジカル重合性不飽和基を3個以上有する多官能ラジカル重合性不飽和化合物を含む紫外線硬化性樹脂組成物を反応させて生成された重合体であることを特徴とする第3項に記載のガスバリアー性フィルム。
5.前記重合体が、更にラジカル重合性不飽和基を有する化合物で表面修飾されたSiO微粒子を含む紫外線硬化性樹脂組成物を反応させて生成された重合体であることを特徴とする第3項又は第4項に記載のガスバリアー性フィルム。
6.前記ガスバリアー性無機膜層には、ケイ素、酸素及び炭素が含有されていることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルム。
7.前記ガスバリアー性無機膜層が、ロールtoロール方式の放電プラズマ化学気相成長法により形成されたことを特徴とする第6項に記載のガスバリアー性フィルム。
8.前記ガスバリアー性無機膜層上に、ロールtoロール方式の塗布法により形成されたポリシラザン改質層を有することを特徴とすることを特徴とする第1項から第7項までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルム。
9.第1項から第8項までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムを具備したことを特徴とする電子デバイス。
本発明の上記手段により、ガスバリアー性及び密着性に優れ、かつ、高温高湿環境下で保存した際の耐久性に優れたガスバリアー性フィルム及び電子デバイスを提供することができる。
本発明の効果の発現機構・作用機構については明確になっていないが、以下のように推察している。
本発明に係る有機層には、一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体が含有されている。当該重合体は、テトラヒドロフラン(THF)骨格を主鎖とし、これにより疎水性及び高耐熱性に優れた化合物となっている。このような重合体を有機層材料として用いることにより、有機層による水分等の吸着が抑制され、有機層−無機膜層間の密着性が良好となり、また、耐熱性にも優れていることから、無機膜層成膜時の過熱によるダメージが少なく、ロールtoロール方式での成膜時のクラックの発生が抑制され、高温高湿環境下で保存した際の耐久性の点においても優れた効果を発現できるものと考えられる。
本発明のガスバリアー性フィルムの一例を示す概略断面図 本発明のガスバリアー性フィルムの一例を示す概略断面図 本発明に係るガスバリアー性無機膜層の形成に適用可能なロールtoロール方式のプラズマCVD成膜装置の一例を示す模式図 本発明に係るポリシラザン改質層の形成に適用可能な真空紫外線照射装置の一例を示す模式図 本発明に係るポリシラザン改質層の形成に適用可能なロールtoロール方式の真空紫外線照射装置の一例を示す模式図
本発明のガスバリアー性フィルムは、有機層に一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体が含有されていることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項9までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、疎水性及び耐熱性を向上させる観点から、一般式(1)で表される重合体単位の構成比率が50〜80質量%の範囲内であることが好ましい。
また、重合体が、一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体を含む紫外線硬化性樹脂組成物を硬化して生成された重合体であることが好ましい。当該ラジカル重合性単量体は、溶剤溶解性に優れ、ロールtoロール方式の成膜方法に適しており、また、他の重合性化合物との併用が容易となる。
また、重合体の架橋度を増加させる観点から、重合体が更にラジカル重合性不飽和基を3個以上有する多官能ラジカル重合性不飽和化合物を含む紫外線硬化性樹脂組成物を硬化して生成された重合体であることが好ましい。
また、有機層とガスバリアー性無機膜層との親和力及び応力緩和効果、並びに有機層と樹脂基材との密着性向上の観点から、重合体が更にラジカル重合性不飽和基を有する化合物で表面修飾されたSiO微粒子を含む紫外線硬化性樹脂組成物を硬化して生成された重合体であることが好ましい。
また、ガスバリアー性無機膜層には、ケイ素、酸素及び炭素が含有され、更に、当該ガスバリアー性無機膜層がロールtoロール方式の放電プラズマ化学気相成長法により形成された層であることが好ましい。一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体を含有する有機層は、放電プラズマ化学気相成長法で形成された疎水性であるSiOCガスバリアー性無機膜層との組み合わせで効果をより発揮する。無機膜層形成時の高温によるダメージが抑制されるだけでなく、過酷な高温高湿条件においても疎水性界面同士の密着性を維持でき、SiOC膜の優れたガスバリアー性が長期に発揮され、従来の親水性SiO膜よりも、より効果を発現することができる。
また、平滑性向上及びガスバリアー性向上の観点から、ガスバリアー性無機膜層上に、ロールtoロール方式でポリシラザンを含む塗布液を塗布、乾燥して前駆体層を形成した後、前記前駆体層に真空紫外光による改質処理を施したポリシラザン層を有することが好ましい。
本発明のガスバリアー性フィルムは、電子デバイスに適用することができる。
なお、本発明でいう「ガスバリアー性」とは、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(WVTR、温度:60±0.5℃、相対湿度(RH):90±2%)が1×10−1g/(m・24h)以下であり、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10−1ml/(m・24h・atm)以下であることを意味する。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。
《ガスバリアー性フィルム》
図1に示すとおり、本発明のガスバリアー性フィルム1は、樹脂基材2上に、有機層3とガスバリアー性無機膜層4とがこの順で積層された構成を有している。
有機層3には、後述する一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体が含有されている。
また、図2に示すとおり、更にガスバリアー性無機膜層4上に、ポリシラザン改質層5を有していることが好ましい。
以下、本発明のガスバリアー性フィルム1の各構成要素の詳細について説明する。
《樹脂基材(2)》
本発明に係る樹脂基材としては、樹脂フィルムが用いられる。樹脂フィルムは、有機層やガスバリアー性無機膜層等を保持できるフィルムであれば材質、厚さ等に特に制限はなく、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
樹脂フィルムを構成する樹脂としては、具体的には、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン樹脂、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィルンコポリマー、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂、アクリロイル化合物などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
ガスバリアー性フィルムを有機EL素子等の電子デバイスの基板として使用する場合は、樹脂基材は耐熱性を有する素材からなることが好ましい。具体的には、線膨張係数が15〜100ppm/Kの範囲内で、かつガラス転移温度Tgが100〜300℃の範囲内の樹脂基材が使用される。当該樹脂基材は、電子部品用途、ディスプレイ用積層フィルムとしての必要条件を満たしている。
すなわち、これらの用途にガスバリアー性フィルムを用いる場合、ガスバリアー性フィルムは、150℃以上の工程に曝されることがある。この場合、ガスバリアー性フィルムにおける基材の線膨張係数が15〜100ppm/Kの範囲内であることで、熱耐性に強く、またフレキシビリティがよいものとなる。基材の線膨張係数やTgは、添加剤などによって調整することができる。
樹脂基材として用いることができる熱可塑性樹脂のより好ましい具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET:70℃)、ポリエチレンナフタレート(PEN:120℃)、ポリカーボネート(PC:140℃)、脂環式ポリオレフィン(例えば、日本ゼオン株式会社製、ゼオノア(登録商標)1600:160℃)、ポリアリレート(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン(PES:220℃)、ポリスルホン(PSF:190℃)、シクロオレフィンコポリマー(COC:特開2001−150584号公報に記載の化合物:162℃)、ポリイミド(例えば、三菱ガス化学株式会社製、ネオプリム(登録商標):260℃)、フルオレン環変性ポリカーボネート(BCF−PC:特開2000−227603号公報に記載の化合物:225℃)、脂環変性ポリカーボネート(IP−PC:特開2000−227603号公報に記載の化合物:205℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報に記載の化合物:300℃以上)等が挙げられる(なお、括弧内の数値は、Tgを示す。)。特に、透明性を求める場合には、脂環式ポレオレフィン等を使用するのが好ましい。
ガスバリアー性フィルムは、有機EL素子等の電子デバイスに利用されることから、樹脂基材は透明であることが好ましい。すなわち、光線透過率が通常80%以上、好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上である。
光線透過率は、JIS K 7105:1981に記載された方法、すなわち、積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率及び散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
ただし、ガスバリアー性フィルムをディスプレイ用途に用いる場合であっても、観察側に設置しない場合などは必ずしも透明性が要求されない。したがって、このような場合は、樹脂基材として不透明な材料を用いることもできる。不透明な材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、公知の液晶ポリマーなどが挙げられる。
ガスバリアー性フィルムに用いられる樹脂基材の厚さは、用途によって適宜選択されるため特に制限はないが、典型的には1〜800μmの範囲内であり、好ましくは10〜200μmの範囲内である。これらの樹脂フィルムは、従来のガスバリアー性フィルムに用いられている公知の透明導電層や平滑層等の機能層を有していてもよい。機能層については、上述したもののほか、特開2006−289627号公報の段落0036〜0038に記載されているものを好ましく採用できる。
また、上記に挙げた樹脂等を用いた基材は、未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。
樹脂基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の樹脂基材を製造することができる。また、未延伸の樹脂基材を一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法により、樹脂基材の流れ(縦軸)方向、又は樹脂基材の流れ方向と直角(横軸)方向に延伸することにより延伸基材を製造することができる。この場合の延伸倍率は、基材の原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、縦軸方向及び横軸方向にそれぞれ2〜10倍の範囲内が好ましい。
樹脂基材の両面、少なくともガスバリアー性無機膜層を設ける側には、接着性向上のための公知の種々の処理、コロナ放電処理、火炎処理、酸化処理、プラズマ処理、平滑層の積層等を、必要に応じて組み合わせて行うことができる。
《有機層(2)》
本発明に係る有機層は、下記一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体を含有することを特徴とする。
Figure 2016140994
一般式(1)中、Rは、置換又は無置換の炭素数1〜4の炭化水素基を表す。
上記一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体は、下記一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体を含む単量体成分(紫外線硬化性樹脂組成物)を重合することにより得ることができる。
Figure 2016140994
一般式(2)中、Rは、一般式(1)におけるRと同義である。
上記一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体の重合は、例えば、下記反応式(1)で示されるように、環化しながら重合反応が進行するので、両隣(隣接する炭素原子)にメチレン基を配した5員環エーテル構造を繰り返し単位とする主鎖骨格を形成する。
Figure 2016140994
反応式(1)中、Rは、一般式(1)におけるRと同義である。X・は、開始ラジカル又は生長ラジカルを表す。
一般式(1)及び(2)おけるRは、置換又は無置換の炭素数1〜4の炭化水素基を表すが、炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよく、エーテル結合を含んでいてもよい。
炭素数1〜4の炭化水素基としては、本発明の効果を阻害しない範囲内において特に制限されるものではなく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、ビニルオキシエチル基、エポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)おけるRが有していてもよい置換基としては、例えば、ビニル基、アリル基、メタリル基、クロチル基等の鎖状不飽和炭化水素基、エポキシ基、グリシジル基、オキセタニル基等の環状エーテル基、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等のアルコキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基、アセチル基、プロピオニル基等のアシル基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等のアシルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、メチルチオカルボニル基、エチルチオカルボニル基等のアルキルチオカルボニル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ウレイド基、アミド基、シアノ基、ヒドロキシ基、トリメチルシリル基等が挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体を工業的に有利に製造するとともに、ラジカル重合性単量体の粘度を低下させ、希釈性を向上させる観点から、ラジカル重合性単量体の前駆体におけるR(反応式(1)参照。)としては、炭素数が1〜4の鎖状飽和炭化水素基、炭素数が1〜4の鎖状不飽和炭化水素基、炭素数が1〜4のエーテル結合を有する炭化水素基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、グリシジル基、ビニルオキシエチル基がより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数が1〜4の鎖状飽和炭化水素基が更に好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基が更に一層好ましく、メチル基、エチル基が特に好ましい。
また、一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体を工業的に有利に製造するとともに、ラジカル重合性単量体の粘度を低下させ、希釈性を向上させる観点から、圧力2kPaにおけるラジカル重合性単量体の沸点は、好ましくは100℃以下、より好ましくは95℃以下、更に好ましくは90℃以下である。
ラジカル重合性単量体としては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸(AMA)系単量体が挙げられる。AMA系単量体の具体例としては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ビニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メタリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ビニルオキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸グリシジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−オキセタンメチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記のAMA系単量体の中でも、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メタリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸グリシジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ビニルオキシエチルが好ましく、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸sec−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチルがより好ましく、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチルが更に好ましく、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチルが特に好ましい。
これらのラジカル重合性単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ラジカル重合性単量体は、例えば、特開2014−40585号公報、特許第5591543号公報に準じて合成することできる。
(多官能ラジカル重合性不飽和化合物)
本発明に係る有機層の形成方法としては、一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体を溶媒に溶解して有機層形成用塗布液を調製した後、公知の湿式塗布方法を用いて、樹脂基材上に有機層を形成することも可能であるが、一般式(2)で表されるラジカル重合性単量体を含む単量体成分(紫外線硬化性樹脂組成物)を溶媒に溶解して有機層形成用塗布液を調製した後、公知の湿式塗布方法を用いて樹脂基材上に有機層を形成し、形成した有機層に対し、紫外線を照射して、有機層を硬化することが好ましい。
以上から、本発明に係る有機層には、一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体以外に他の多官能ラジカル重合性不飽和化合物(以下、多官能アクリレート系樹脂ともいう。)が含有されていることが好ましい。
多官能アクリレート系樹脂としては、ペンタエリスリトール多官能アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能アクリレート、ペンタエリスリトール多官能メタクリレート、及びジペンタエリスリトール多官能メタクリレートよりなる群から選ばれる樹脂であることが好ましい。
ここで、多官能アクリレートとは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクロイルオキシ基を有する化合物である。多官能アクリレートのモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、イソボロニルアクリレート等が好ましく挙げられる。
多官能アクリレート系樹脂としては、分子中に3個以上のラジカル重合性不飽和基を有する化合物が好ましく、例えば、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
これらの化合物は、それぞれ単独又は2種以上を混合して用いられる。また、上記モノマーの2量体、3量体等のオリゴマーであってもよい。
また、硬化性樹脂として、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化性ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂を含有していてもよい。
(表面修飾されたSiO微粒子)
また、有機層には、SiO微粒子が含有されていることが好ましい。より好ましくは、ラジカル重合性不飽和基を含有する化合物で表面修飾されたSiO微粒子である。
ラジカル重合性不飽和基を含有する化合物で表面修飾されたSiO微粒子としては、日揮触媒化成製のV−8802、V−8804、日産化学工業製のMEK−AC−2140Z、MEK−AC−4130Y、MEK−AC−5140Z、PGM−AC−2140Y、MIBK−SD、MIBK−SD−K等が挙げられる。また、特許第5218127号公報に記載のペンタエリスリトール(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートとの反応物で表面修飾されたものが挙げられる。
また、有機層に含有される重合体中、上記一般式(1)で表される重合体単位の構成比率が、50〜80質量%の範囲内であることが好ましい。構成比率は、一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体及び他のラジカル重合性不飽和化合物の質量比で表される。
(その他の添加剤)
〈重合開始剤〉
本発明に係る有機層に使用することのできる重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルアゾビスバレロニリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物等の熱重合開始剤が挙げられる。
また、光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(イルガキュア369:BASFジャパン社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のアセトフェノン系又はケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニルエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン等のベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤が挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(イルガキュア819:BASFジャパン社製)、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物又はイミダゾール系化合物が挙げられる。
また、光重合促進効果を有する化合物を単独又は上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。光重合促進効果を有する化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
〈溶媒〉
本発明に係る有機層の形成用材料を溶解させる溶媒としては、特に制限されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−又はβ−テルピネオール等のテルペン類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、シクロヘキシルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、安息香酸メチル等のエステル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類が挙げられる。
これらの溶媒は、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
〈その他〉
本発明に係る有機層には、上記説明した以外に、増感剤、界面活性剤、紫外吸収剤、無機微粒子、安定剤等の各種添加剤を加えることもできる。
(有機層の形成)
本発明に係る有機層は、所望の構成材料を、上記溶媒に溶解して有機層形成用塗布液を調製した後、グラビアコーター、スピナーコーター、ワイヤーバーコーター、ロールコーター、リバースコーター、押出コーター、エアードクターコーター、スプレーコート、インクジェット法等の公知の湿式塗布方法を用いて、樹脂基材上に有機層を形成する。
形成する有機層の層厚としては、0.3〜5μmの範囲内であることが好ましい。層厚が0.3μm以上であれば、応力緩和層としての機能を発揮させることができ、外圧を受けたときに、上部に形成する無機材料から構成されるガスバリアー性無機膜層のひび割れ等の膜破壊を防止することができる。5μm以下であれば、ガスバリアー性フィルムの光学特性が好適に調整され、また、ガスバリアー性フィルムのカールを抑制することから好ましい。
(有機層の硬化)
上記のようにして形成した有機層に対し、紫外線を照射して、有機層を硬化する。
本発明において、有機層の硬化に使用する活性エネルギー線として、取り扱いが簡便で高エネルギーが容易に得られるという点で、紫外線を適用する。
本発明において適用可能な紫外線の光源としては、紫外線を発生する光源であれば特に制限されない。光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。また、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、エキシマランプ、シンクロトロン放射光等も用いることができる。照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、照射光量は20mJ/cm以上が好ましく、より好ましくは50〜10000mJ/cmの範囲内であり、特に好ましくは50〜2000mJ/cmの範囲内である。
《ガスバリアー性無機膜層(4)》
本発明に係るガスバリアー性無機膜層は、無機材料から構成され、好ましくはケイ素、酸素及び炭素が含有されている。
ガスバリアー性無機膜層の形成方法としては、ガスバリアー性の観点から、放電プラズマ化学気相成長法を採用することが好ましく、更には、ガスバリアー性無機膜層形成成分を含む原料ガスを用いて、磁場を印加したローラー間に放電空間を有する放電プラズマ化学気相成長法(以下、プラズマCVD法又はPE−CVD法と称す。)であることが好ましい。
プラズマCVD法において、プラズマを発生させる際には、複数の成膜ローラーの間の空間にプラズマ放電を発生させることが好ましく、一対の成膜ローラーを用い、その一対の成膜ローラーのそれぞれに基材を配置して、一対の成膜ローラー間に放電してプラズマを発生させることがより好ましい。これにより、成膜時に一方の成膜ローラー上に存在する基材の表面部分を成膜しつつ、もう一方の成膜ローラー上に存在する基材の表面部分も同時に成膜することが可能となり、効率よく薄膜を製造できるばかりか、単一のローラーを使用する方法やローラーを使用しない平板電極方式のプラズマCVD法と比較して成膜レートを倍にすることができる。
また、このようにして一対の成膜ローラー間に放電する際には、一対の成膜ローラーの極性を交互に反転させることが好ましい。さらに、このようなプラズマCVD法に用いる成膜ガスとしては、有機ケイ素化合物と酸素とを含むものが好ましく、その成膜ガス中の酸素の含有量は、成膜ガス中の有機ケイ素化合物の全量を完全酸化するのに必要な理論酸素量未満であることが好ましい。
また、本発明のガスバリアー性フィルムにおいては、ガスバリアー性無機膜層が連続的な成膜プロセスにより形成された層であることが好ましい。
また、本発明のガスバリアー性フィルムでは、生産性の観点から、ロールtoロール方式で樹脂基材上に形成した有機層表面上に、ガスバリアー性無機膜層を形成させることが好ましい。また、このようなプラズマCVD法によりガスバリアー性無機膜層を製造する際に用いることが可能な装置としては、特に制限されないが、少なくとも一対の成膜ローラーと、プラズマ電源とを備え、かつ一対の成膜ローラー間において放電することが可能な構成となっている装置であることが好ましく、例えば、図3に示す磁場を印加したローラー間に放電空間を有するCVD成膜装置を用いた場合には、プラズマCVD法を利用しながらロールtoロール方式で製造することも可能となる。
以下、図3を参照しながら、有機層を有する樹脂基材を一対の成膜ローラー上に配置し、一対の成膜ローラー間に放電してプラズマを発生させるプラズマCVD法によるガスバリアー性無機膜層の形成方法について、より詳細に説明する。
図3に示すCVD成膜装置31は、送出しローラー32と、搬送ローラー33、34、35及び36と、成膜ローラー39及び40と、ガス供給管41と、プラズマ発生用電源42と、成膜ローラー39及び40の内部に設置された磁場発生装置43及び44と、巻取りローラー45とを備えている。また、このような製造装置においては、少なくとも成膜ローラー39、40と、ガス供給管41と、プラズマ発生用電源42と、磁場発生装置43、44とが図示を省略した真空チャンバー内に配置されている。さらに、このようなCVD成膜装置31において、真空チャンバーは図示を省略した真空ポンプに接続されており、当該真空ポンプにより真空チャンバー内の圧力を適宜調整することが可能となっている。
このようなCVD成膜装置31においては、一対の成膜ローラー(成膜ローラー39と成膜ローラー40)を一対の対向電極として機能させることが可能となるように、各成膜ローラーがそれぞれプラズマ発生用電源42に接続されている。そのため、このようなCVD成膜装置31においては、プラズマ発生用電源42により電力を供給することにより、成膜ローラー39と成膜ローラー40との間の空間に放電することが可能であり、これにより成膜ローラー39と成膜ローラー40との間の空間にプラズマを発生させることができる。
このようなCVD成膜装置31においては、プラズマCVD法により有機層3を有する樹脂基材2(2+3)の有機層3上にガスバリアー性無機膜層4を形成することが可能であり、成膜ローラー39上において、樹脂基材2の有機層3表面上にガスバリアー性無機膜層4成分を堆積させつつ、更に成膜ローラー40上においても樹脂基材2+有機層3+ガスバリアー性無機膜層4上に、再びガスバリアー性無機膜層4成分を堆積させることもできるため、有機層3の表面上に、各構成元素が連続的に変化する構成のガスバリアー性無機膜層4を効率よく、倍の成膜速度で形成することができる。
上記説明したCVD成膜装置31を用いてガスバリアー性無機膜層4を形成するが、形成するガスバリアー性無機膜層4内における各元素プロファイルとしては、下記の条件を満たす構成であることが好ましい態様である。
すなわち、上記方法で形成されるガスバリアー性無機膜層4は、構成元素としてケイ素、酸素及び炭素を含み、以下の(i)〜(iii)の要件を満たす層であることが好ましい態様である。
(i)ガスバリアー性無機膜層の層厚方向におけるガスバリアー性無機膜層表面からの距離(L)と、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子の合計量に対するケイ素原子の量の比率(ケイ素の原子比率)との関係を示すケイ素分布曲線、Lとケイ素原子、酸素原子及び炭素原子の合計量に対する酸素原子の量の比率(酸素の原子比率)との関係を示す酸素分布曲線、並びにLとケイ素原子、酸素原子及び炭素原子の合計量に対する炭素原子の量の比率(炭素の原子比率)との関係を示す炭素分布曲線において、ガスバリアー性無機膜層の層厚の90%以上(上限:100%)の領域で、(酸素の原子比率)、(ケイ素の原子比率)、(炭素の原子比率)の順で多い(原子比率がO>Si>C)
(ii)炭素分布曲線が少なくとも二つの極値を有する
(iii)炭素分布曲線における炭素の原子比率の最大値及び最小値の差の絶対値が3at%以上である
上記ケイ素分布曲線、酸素分布曲線及び炭素分布曲線は、X線光電子分光法(XPS:Xray Photoelectron Spectroscopy)の測定とアルゴン等の希ガスイオンスパッタとを併用することにより、試料内部を露出させつつ順次表面組成分析を行う、いわゆるXPSデプスプロファイル測定により作成することができる。
このようなXPSデプスプロファイル測定により得られる分布曲線は、例えば、縦軸を各元素の原子比率(単位:at%)とし、横軸をエッチング時間(スパッタ時間)として作成することができる。なお、このように横軸をエッチング時間とする元素の分布曲線においては、エッチング時間は層厚方向におけるガスバリアー性無機膜層の層厚方向におけるガスバリアー性無機膜層の表面からの距離(L)におおむね相関することから、「ガスバリアー性無機膜層の層厚方向におけるガスバリアー性無機膜層の表面からの距離」として、XPSデプスプロファイル測定の際に採用したエッチング速度とエッチング時間との関係から算出されるガスバリアー性無機膜層の表面からの距離を採用することができる。なお、ケイ素分布曲線、酸素分布曲線及び炭素分布曲線は、下記測定条件にて作成することができる。
〈測定条件〉
エッチングイオン種:アルゴン(Ar
エッチング速度(SiO熱酸化膜換算値):0.05nm/sec
エッチング間隔(SiO換算値):10nm
X線光電子分光装置:Thermo Fisher Scientific社製、機種名=VG Theta Probe
照射X線:単結晶分光AlKα
X線のスポット及びそのサイズ:800μm×400μmの楕円形。
上記したように、本実施形態のより好ましい態様としては、本発明に係るガスバリアー性無機膜層を、図3に示す対向ローラー電極を有するプラズマCVD装置(ロールtoロール方式)を用いたプラズマCVD法によって成膜することが好ましい態様である。これは、対向ローラー電極を有するプラズマCVD装置(ロールtoロール方式)を用いて量産する場合に、可撓性(屈曲性)に優れ、機械的強度、特に、ロールtoロール方式での搬送時の耐久性と、ガスバリアー性能とが両立するガスバリアー性無機膜層を効率よく形成することができるためである。このようなCVD成膜装置は、太陽電池や電子部品などに使用される温度変化に対する耐久性が求められるガスバリアー性フィルムを、安価でかつ容易に量産することができる点でも優れている。
《ポリシラザン改質層(5)》
本発明のガスバリアー性フィルムは、上記ガスバリアー性無機膜層上に、更に他のガスバリアー性を有する層を有していてもよく、好ましくはポリシラザン改質層であり、すなわち、ガスバリアー性無機膜層とポリシラザン改質層との2層からなるガスバリアー層を有していることが好ましい態様である。
本発明に適用可能なポリシラザンとしては、特に制限されるものではないが、例えば、特開昭62−195024号公報、特開平2−84437号公報、特開昭63−81122号公報、同63−191832号公報、特開平2−77427号公報、同1−138108号公報、同1−138107号公報、同1−203429号公報、同1−203430号公報、同4−63833号公報、同3−320167号公報、同2−175726号公報、同5−86200号公報、同5−331293号公報、同3−31326号公報、同5−238827号公報、同4−272020号公報、同5−93275号公報、同5−214268号公報、同5−30750号公報、同5−338524号公報等を参照することができる。
本発明に係るポリシラザン改質層の形成方法としては、具体的には、ガスバリアー性無機膜層上に、ポリシラザン含有する塗布液を湿式塗布方式により塗布及び乾燥し、形成された塗膜に波長200nm以下の真空紫外光(VUV光、エキシマ光)を照射して改質処理を施す形成方法を適用することができ、また、ガスバリアー性無機膜層上にロールtoロール方式でポリシラザンを含有する塗布液を塗布、乾燥して前駆体層を形成した後、当該前駆体層に真空紫外光による改質処理を施して形成することが好ましい。
また、ポリシラザンの酸化ケイ素への変性を促進するため、ポリシラザン改質層形成用塗布液中に、金属アルコキシド化合物を添加することもできる。
金属アルコキシド化合物は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。市販品の具体的な例としては、例えば、AMD(アルミニウムジイソプロピレートモノsec−ブチレート)、ASBD(アルミニウムセカンダリーブチレート)、ALCH(アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート)、ALCH−TR(アルミニウムトリスエチルアセトアセテート)、アルミキレートM(アルミニウムアルキルアセトアセテート・ジイソプロピレート)、アルミキレートD(アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート)、アルミキレートA(W)(アルミニウムトリスアセチルアセトネート)(以上、川研ファインケミカル株式会社製)、プレンアクト(登録商標)AL−M(アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、味の素ファインケミカル株式会社製)、オルガチックスシリーズ(マツモトファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。
なお、金属アルコキシド化合物を用いる場合は、ポリシラザンを含む溶液と不活性ガス雰囲気下で混合することが好ましい。金属アルコキシド化合物が大気中の水分や酸素と反応し、激しく酸化が進むことを抑制するためである。塗布液中の金属アルコキシド化合物の濃度は、ポリシラザンに対して30〜80質量%の範囲内、より好ましくは40〜70質量%の範囲内である。
以下、本発明に適用可能な真空紫外線照射装置について説明する。
図4は、バッチ方式(枚葉方式)の真空紫外線照射装置の一例を示す模式図である。
図4に示すとおり、真空紫外線照射装置200は、主に、装置チャンバー201内に、Xeエキシマランプ202、該Xeエキシマランプ202を保持するホルダー203、ポリシラザン塗膜が形成された試料205が載置される試料ステージ204、遮光板206から構成され、図示しないガス供給口から内部に窒素と酸素とを適量供給し、図示しないガス排出口から排気することで、装置チャンバー201内部から実質的に水蒸気を除去し、酸素濃度を所定の濃度に維持することができる。
Xeエキシマランプ202は、172nmの真空紫外線を照射する二重管構造を有している。
試料ステージ204は、図示しない移動手段により装置チャンバー201内を水平に所定の速度で往復移動することができる。また、試料ステージ204は、図示しない加熱手段により所定の温度に維持することができる。試料ステージ204が水平移動する際、試料205の塗布層表面と、エキシマランプ管面との最短距離が3mmとなるように試料ステージ204の高さが調整されている。
遮光板206は、Xeエキシマランプ202のエージング中に、試料205の塗布層に真空紫外光が照射されないようにしている。
図5は、ロールtoロール方式の真空紫外線照射装置の一例を示す模式図である。
図5に記載の真空紫外線照射装置300は、ロールtoロールの連続生産方式によりガスバリアー性フィルムを製造する装置である。
真空紫外線照射装置300は、ガスバリアー性無機膜層まで形成された樹脂基材314上に、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布して、改質前のポリシラザン含有層(前駆体層)を形成する塗布・乾燥工程332と、形成した前駆体層を改質してポリシラザン改質層とする改質工程333とを有している。
送出しローラー322から繰り出された樹脂基材314上に、ダイコーター329によってポリシラザンを含有する塗布液が塗布され、前駆体層を有する樹脂基材315が形成される。ダイコーター329は、押出し方式の塗布方法により塗膜を形成する装置であり、供給された塗布液が押し出されてスリット状の吐出口から吐出し、樹脂基材上に均一な厚さの前駆体層を形成する。
次いで、前駆体層を有する樹脂基材315は、搬送ローラー323及び324により搬送され、乾燥ゾーン330内で前駆体層を乾燥する。
次いで、改質工程333において、真空紫外光ランプ(エキシマランプ)L1〜L30により、前駆体層を有する樹脂基材315を連続搬送しながら、真空紫外光を照射する。その際、エキシマランプL1〜L30のうち、点灯されたエキシマランプにより真空紫外光が照射される領域が真空紫外光照射ゾーンとなり、エキシマランプの一部を点灯せずにおくことにより、その点灯していない領域が照射休止ゾーンとなる(不図示)。改質工程333の筐体331に窒素を導入するほか、それぞれのエキシマランプホルダー部には窒素又は空気が供給される(不図示)。連続搬送されている前駆体層を有する樹脂基材315のエキシマランプL1〜L30とは反対側には、温度制御装置を内蔵したサポートローラーT1〜T32が設置されている。真空紫外光照射ゾーン又は照射休止ゾーンの塗膜面温度は、サポートローラーT1〜T32に内蔵されている温度制御装置によって調節される。真空紫外線照射装置300では、エキシマランプは30本設置されているが、塗膜の厚さや種類等に応じて、適宜必要な本数を選択することが好ましい。
以上のようにして、ロールtoロール方式により、ポリシラザン改質層まで形成されたガスバリアー性フィルムは、搬送ローラー326及び327により保持・搬送されながら、巻取りローラー328によりロール状に巻き取られる。
《その他の構成層》
本発明のガスバリアー性フィルムにおいては、本発明の目的効果を損なわない範囲で、従来公知の平滑層(下地層、プライマー層)、アンカーコート層、ブリードアウト防止層の形成を排除するものではない。
《ガスバリアー性フィルムの適用分野》
本発明のガスバリアー性フィルムは、電子デバイスに適用することができる。
具体的には、本発明の高度の水蒸気及び酸素遮断性を備えたガスバリアー性フィルムは、種々の電子デバイス用の封止用材料、封止フィルムとして用いることができる。
本発明のガスバリアー性フィルムは、電子デバイスとして、表示素子、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と略記する。)に用いることができる。有機EL素子に用いる際に、本発明のガスバリアー性フィルムは透明であるため、このガスバリアー性フィルムを基材として用いてこの側から光取り出しを行うように構成できる。すなわち、本発明のガスバリアー性フィルム上に、例えば、ITO等の透明導電性薄膜を透明電極として設け、有機EL素子用樹脂基材を構成することができる。そして、当該有機EL素子用樹脂基材上に設けられたITO透明導電膜を陽極として、この上に発光層を含む有機機能層を設け、更に金属膜からなる陰極を形成して有機EL素子を形成し、この上に別の封止材料(同じでもよいが)を重ねて、ガスバリアー性フィルムの周囲を接着して、有機EL素子を封じ込めることで封止することができ、これにより外気の湿気や酸素等のガスによる有機EL素子への影響を防止することができる。
また、有機ELデバイスは、光取り出し効率が低いことが課題となっている。従ってフィルム基板としてこれらのガスバリアー性フィルムを用いるとき、併せて光取り出し向上のための構造を有していることが好ましい。従って、本発明のガスバリアー性フィルムは、これを有機EL素子用樹脂基材として用いるとき、表面に、有機EL素子からの光取り出し効率を向上させるために、光を回折あるいは拡散させる凹凸形状を有することが好ましい。
本発明のガスバリアー性フィルムを用いた電子デバイスの一つである有機ELパネルは、表示デバイス、ディスプレイに加えて、各種発光光源、照明装置として、家庭用照明、車内照明、また、露光光源のような1種のランプとして、液晶表示装置のバックライト等、表示装置にも有用に用いられる。
その他の電子デバイスとしては、有機光電変換素子の封止用フィルムに用いることができる。有機光電変換素子に本発明のガスバリアー性フィルムを用いる際、本発明のガスバリアー性フィルムは透明であるため、このガスバリアー性フィルムを基材として用いて、ガスバリアー性フィルムの配置側から太陽光の受光を行うように構成できる。すなわち、ガスバリアー性フィルム上に、例えば、ITO等の透明導電性薄膜を透明電極として設け、有機光電変換素子用樹脂基材を構成することができる。そして、基材上に設けられたITO透明導電膜を陽極として、この上に多孔質半導体層を設け、更に金属膜からなる陰極を形成して有機光電変換素子を形成し、この上に別の封止材料を重ねてガスバリアー性フィルム基材と周囲部とを接着して、素子を封じ込めることで有機光電変換素子を封止することができ、これにより外気の湿気や酸素等のガスによる有機光電変換素子への影響を封じることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
《α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(Me−AMA)の合成》
特許第5591543号公報に記載の[合成例1]を参考にして、下記構造式を有する例示化合物1−1の前駆体である例示化合物2−1(α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(Me−AMA))を合成した。
Figure 2016140994
《α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル(tBu−AMA)の合成》
特許第5591543号公報に記載の[合成例3]を参考にして、下記構造式を有する例示化合物1−2の前駆体である例示化合物2−2(α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル(tBu−AMA))を合成した。
Figure 2016140994
《ガスバリアー性フィルム用基材の作製》
(1)ガスバリアー性フィルム用基材1の作製
下記樹脂基材上に、下記組成の有機層形成用塗布液1を塗布及び乾燥させた後、紫外線照射による硬化処理を行って有機層を形成し、ガスバリアー性フィルム用基材1を作製した。なお、乾燥条件、乾燥層厚及び硬化条件は以下に示す。
樹脂基材:ロール状で長尺の厚さ23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポン製:KFL12W)
(有機層形成用塗布液1の調製)
下記の各添加剤を混合、溶解して有機層形成用塗布液1を調製した。
例示化合物2−1(Me−AMA) 固形分として100質量部
光重合開始剤:BASFジャパン製 イルガキュア819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド) 固形分として4質量部
有機溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテル
固形分が5質量%となる1976質量部
(塗布、乾燥及び硬化条件)
コーター:押出しコーター
乾燥条件:90℃、90秒間
乾燥層厚:2μm、
硬化条件:高圧水銀ランプ、500mJ/cm
(2)ガスバリアー性フィルム用基材2〜15の作製
ガスバリアー性フィルム用基材1の作製において、有機層形成用塗布液1における化合物の種類と構成質量比(固形分として)を、表1に記載の組み合わせ及び条件を満たす有機層形成用塗布液2〜15に変更した以外は同様にして、ガスバリアー性フィルム用基材2〜15を作製した。
なお、各ガスバリアー性フィルム用基材の作製に用いた各材料の詳細を以下に示す。
PM−21:リン酸メタアクリレート 日本化薬(株)製
Figure 2016140994
KBE−9103:シランカップリング剤 信越化学工業(株)製
Figure 2016140994
A−BPEF:アルキレンオキサイド変性フルオレンアクリレート 新中村化学工業(株)製
Figure 2016140994
ペンタエリスリトールテトラアクリレート:新中村化学工業(株)製 A−TMMT
エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート:新中村化学工業(株)製 A−9300
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:新中村化学工業(株)製 A−DPH
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート:新中村化学工業(株)製 ABE−300
SiO微粒子(表面修飾なし):オルガノシリカゾルPGM−ST 日産化学工業(株)製
SiO微粒子(表面修飾あり):ラジカル重合性シランカップリング剤で修飾されたオルガノシリカゾルPGM−AC−2140Y 日産化学工業(株)製
Figure 2016140994
《ガスバリアー性フィルムの作製》
(1)ガスバリアー性フィルム1の作製(PE−CVD法)
上記有機層を形成したガスバリアー性フィルム用基材1を、図3に示すプラズマCVD成膜装置(31)にセットし、ロールtoロールで連続搬送した。
次いで、成膜ローラー(39)と成膜ローラー(40)との間に磁場を印加するとともに、成膜ローラー(39)と成膜ローラー(40)とにそれぞれ電力を供給して、成膜ローラー(39)と成膜ローラー(40)との間に放電してプラズマを発生させ、放電領域を形成した。
次いで、形成した放電領域に、成膜ガスとして、原料ガスであるヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)と反応ガスである酸素ガス(放電ガスとしても機能する。)との混合ガスを、ガス供給管(41)より供給し、有機層(3)を形成した面上に、下記条件にてプラズマCVD法(PE−CVD法)により、層厚120nmのケイ素、酸素及び炭素を含有するガスバリアー性無機膜層(4)を成膜し、ガスバリアー性フィルム1を作製した。
(成膜条件)
原料ガス(ヘキサメチルジシロキサン、HMDSO)の供給量:50sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)
反応ガス(O)の供給量:500sccm
真空チャンバー内の真空度:3Pa
プラズマ発生用電源からの印加電力:0.8kW
プラズマ発生用電源の周波数:70kHz
フィルムの搬送速度:0.8m/min
(2)ガスバリアー性フィルム2〜9及び15〜19の作製(PE−CVD法)
ガスバリアー性フィルム1の作製において、ガスバリアー性フィルム用基材1に代えて、表2に記載のようにそれぞれガスバリアー性フィルム用基材2〜9、11〜15を用いた以外は同様にして、PE−CVD法によりガスバリアー性無機膜層(4)を成膜したガスバリアー性フィルム2〜9及び15〜19を作製した。
(3)ガスバリアー性フィルム10の作製(ハイブリッド法)
上記有機層を形成したガスバリアー性フィルム用基材1上に、ガスバリアー性フィルム1と同様にして、PE−CVD法によりガスバリアー性無機膜層を成膜した。
さらに、パーヒドロポリシラザン(PHPS)を含有する塗布法によりポリシラザン改質層を成膜したハイブリッドガスバリアー層(PHPS−ALCH層)を有するガスバリアー性フィルム10を作製した。以下、このハイブリッドガスバリアー層の成膜方法を、ハイブリッド法と称す。
(ポリシラザン改質層の形成)
下記のようにして調製したポリシラザン改質層形成用塗布液を、スピンコート法により、ガスバリアー性無機膜層上に塗布することにより、ポリシラザンを含む前駆体層塗膜を形成した後、真空紫外線照射処理を行うことで、層厚90nmのポリシラザン改質層を形成した。
〈ポリシラザン改質層形成用塗布液の調製〉
パーヒドロポリシラザン(PHPS)溶液は、無触媒のパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製、アクアミカ(登録商標) NN120−20)と、アミン触媒(N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン)をパーヒドロポリシラザンに対して5質量%含有するパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製、アクアミカ NAX120−20)とを4:1の質量比で混合することにより、アミン触媒をパーヒドロポリシラザンに対して1質量%含むパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(以下、PHPS液と称す。)を調製した。
このように調製したPHPS溶液に、更にALCH(川研ファインケミカル(株)製、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート)を、PHPSに対して67質量%(元素組成比Al/Si(%):10%)になるように添加し、ジブチルエーテルで希釈することで、全固形分濃度が3質量%のポリシラザン改質層(PHPS−ALCH層)形成用塗布液を調製した。
〈真空紫外線(VUV光)照射処理条件〉
塗布形成した前駆体層塗膜に対する真空紫外線(VUV光)の照射は、下記条件及び下記の装置を用い、ランプと塗膜との間隔を6mmとなるように試料を設置し、照射した。照射時間は、可動ステージの可動速度を調整して行った。
また、真空紫外線照射時の酸素濃度の調整は、照射庫内に導入する窒素ガス及び酸素ガスの流量をフローメーターにより測定し、庫内に導入するガスの窒素ガス/酸素ガス流量比により調整した。
真空紫外線照射装置:ステージ可動型キセノンエキシマ照射装置
(MDエキシマ社製、MECL−M−1−200)
照度:140mW/cm(172nm)
ステージ温度:80℃
処理環境:ドライ窒素ガス雰囲気下
導入ガス加熱温度:100℃
加熱ガス導入時間:1分
処理環境の酸素濃度:0.1体積%
ステージ可動速度と搬送回数:10mm/秒で4回搬送
エキシマ光露光積算量:1500mJ/cm
(4)ガスバリアー性フィルム11及び12の作製(ハイブリッド法)
ガスバリアー性フィルム10の作製において、ガスバリアー性フィルム用基材1に代えて、表2に記載のようにそれぞれガスバリアー性フィルム用基材8及び10を用いた以外は同様にして、ハイブリッド法によりポリシラザン改質層を成膜したガスバリアー性フィルム11及び12を作製した。
(5)ガスバリアー性フィルム13の作製(蒸着SiO法)
有機層を形成したガスバリアー性フィルム用基材1を、真空蒸着装置を使用して2×10−3Paの真空下でSiOを加熱蒸着させ、有機層上に厚さ40nmのSiO(x=1.8〜2.2)薄膜(ガスバリアー性無機膜層)を形成し、ガスバリアー性フィルム13を作製した。以下、このガスバリアー性無機膜層の成膜方法を、蒸着SiO法と称す。
(6)ガスバリアー性フィルム14の作製(蒸着SiOx法)
ガスバリアー性フィルム13の作製において、ガスバリアー性フィルム用基材1に代えて、表2に記載のようにガスバリアー性フィルム用基材8を用いた以外は同様にして、蒸着SiOx法によりガスバリアー性無機膜層を成膜したガスバリアー性フィルム14を作製した。
《ガスバリアー性フィルムの評価》
〈作製直後のガスバリアー性フィルムの評価〉
(1)水蒸気バリアー性の評価(水蒸気透過度(WVTR)の測定)
作製直後の各ガスバリアー性フィルムについて、水蒸気バリアー性を評価した。水蒸気バリアー性の評価は、MOCON社製AQUATRANを用い、38℃、90%RH条件において数値が安定するのを待って水蒸気透過度(WVTR)(g/m・day)を測定し、これを水蒸気バリアー性の尺度とした。
測定結果を表2に示す。
(2)密着性の評価
作製直後の各ガスバリアー性フィルムについて、JIS K 5600−5−6に記載された試験方法に準じて、密着性を評価した。具体的には、100個のマス目状の切り傷を、隙間間隔1mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)をマス目上の切り傷面に貼り付け、2.0kg/cmのローラーを20往復して完全に付着させた後、90度の剥離角度で急速に剥がした後の剥離面を観察し、以下の評価基準に従って、剥離面積(剥離マス目比率)でランク付を行い、密着性を評価した。剥離箇所は、TEM観察により、いずれも有機層とガスバリアー性無機膜層との間で発生していることが確認できた。
評価結果を表2に示す。
◎:剥離しているマス目比率が、3%未満である
○:剥離しているマス目比率が、3%以上、10%未満である
△:剥離しているマス目比率が、10%以上、50%未満である
×:剥離しているマス目比率が、50%以上である
(3)屈曲耐性の評価(屈曲処理後の水蒸気バリアー性維持率の測定)
作製直後の各ガスバリアー性フィルムについて、直径50mmの曲率になるように、180度の角度で、表面(バリアー面)500回および裏面(基材面)500回の、計1000回の屈曲を繰り返して屈曲処理を施した。次いで、屈曲処理後のガスバリアー性フィルムについて、上記水蒸気バリアー性の評価に記載の方法と同様にして、水蒸気透過度(WVTR)(g/m・day)を測定した。屈曲処理前に対する屈曲処理後の水蒸気透過度の維持率を下式より求め、下記の評価ランクに従って屈曲耐性を評価した。
評価結果を表2に示す。
屈曲処理後の水蒸気透過度の維持率(%)=(屈曲処理後の水蒸気透過度/屈曲処理前の水蒸気透過度)×100
◎:屈曲処理後の水蒸気透過度の維持率が、90%以上である
○:屈曲処理後の水蒸気透過度の維持率が、80%以上、90%未満である
△:屈曲処理後の水蒸気透過度の維持率が、70%以上、80%未満である
×:屈:屈曲処理後の水蒸気透過度の維持率が、70%未満である
(4)耐久性の評価(高温高湿処理後の各特性)
上記作製した各ガスバリアー性フィルムを、85℃、85%RHの高温高湿環境下で100時間保存した後、上記の方法と同様にして、水蒸気バリアー性(WVTR測定)、密着性及び屈曲耐性の評価を行った。
評価結果を表2に示す。
Figure 2016140994
(5)まとめ
表2から明らかなように、本発明のガスバリアー性フィルムは、比較例のガスバリアー性フィルムと比較して、ガスバリアー性(水蒸気透過度)、密着性及び屈曲耐性に優れ、かつ、高温高湿環境下で保存した際の耐久性に優れていることが明らかである。
以上から、有機層に一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体が含有されていることが有用であることが確認できた。
1 ガスバリアー性フィルム
2 樹脂基材
3 有機層
4 ガスバリアー性無機膜層
5 ポリシラザン改質層
31 CVD成膜装置
32 送出しローラー
33、34、35、36 搬送ローラー
39、40 成膜ローラー
41 ガス供給管
42 プラズマ発生用電源
43、44 磁場発生装置
45 巻取りローラー
200 真空紫外線照射装置
201 装置チャンバー、
202 Xeエキシマランプ、
203 ホルダー、
204 試料ステージ、
205 試料
206 遮光版
300 真空紫外線照射装置
314 樹脂基材
315 前駆体層を有する樹脂基材
322 送出しローラー
323、324、326、327 搬送ローラー
328 巻取りローラー
329 ダイコーター
330 乾燥ゾーン
331 筐体
332 塗布・乾燥工程
333 改質工程
L1〜L30 真空紫外光ランプ(エキシマランプ)
T1〜T32 サポートローラー

Claims (9)

  1. 樹脂基材の少なくとも一方の面上に、有機層とガスバリアー性無機膜層とがこの順で積層されたガスバリアー性フィルムであって、
    前記有機層には、下記一般式(1)で表される重合体単位を有する重合体が含有されていることを特徴とするガスバリアー性フィルム。
    Figure 2016140994
    (一般式(1)中、Rは、置換又は無置換の炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
  2. 前記重合体中、前記一般式(1)で表される重合体単位の構成比率が、50〜80質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリアー性フィルム。
  3. 前記重合体が、下記一般式(2)で表される構造を有するラジカル重合性単量体を含む紫外線硬化性樹脂組成物を反応させて生成された重合体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガスバリアー性フィルム。
    Figure 2016140994
    (一般式(2)中、Rは、置換又は無置換の炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
  4. 前記重合体が、更にラジカル重合性不飽和基を3個以上有する多官能ラジカル重合性不飽和化合物を含む紫外線硬化性樹脂組成物を反応させて生成された重合体であることを特徴とする請求項3に記載のガスバリアー性フィルム。
  5. 前記重合体が、更にラジカル重合性不飽和基を有する化合物で表面修飾されたSiO微粒子を含む紫外線硬化性樹脂組成物を反応させて生成された重合体であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のガスバリアー性フィルム。
  6. 前記ガスバリアー性無機膜層には、ケイ素、酸素及び炭素が含有されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルム。
  7. 前記ガスバリアー性無機膜層が、ロールtoロール方式の放電プラズマ化学気相成長法により形成されたことを特徴とする請求項6に記載のガスバリアー性フィルム。
  8. 前記ガスバリアー性無機膜層上に、ロールtoロール方式の塗布法により形成されたポリシラザン改質層を有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルム。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のガスバリアー性フィルムを具備したことを特徴とする電子デバイス。
JP2015016592A 2015-01-30 2015-01-30 ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス Pending JP2016140994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015016592A JP2016140994A (ja) 2015-01-30 2015-01-30 ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015016592A JP2016140994A (ja) 2015-01-30 2015-01-30 ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016140994A true JP2016140994A (ja) 2016-08-08

Family

ID=56568171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015016592A Pending JP2016140994A (ja) 2015-01-30 2015-01-30 ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016140994A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019150973A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 リンテック株式会社 ガスバリア性フィルム、及び封止体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019150973A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 リンテック株式会社 ガスバリア性フィルム、及び封止体
JP7069497B2 (ja) 2018-02-28 2022-05-18 リンテック株式会社 ガスバリア性フィルム、及び封止体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101495482B1 (ko) 가스 배리어성 필름 및 그의 제조 방법
JP6107819B2 (ja) ガスバリア性フィルム、およびこれを用いる電子デバイス
JP5895687B2 (ja) ガスバリア性フィルム
WO2016052369A1 (ja) 積層フィルムおよびフレキシブル電子デバイス
JP2013202971A (ja) ガスバリアフィルム
JP5983454B2 (ja) ガスバリア性フィルム
CN113226746A (zh) 阻气性层叠体
JP6617701B2 (ja) ガスバリアーフィルム及びその作製方法
JP2014240462A (ja) ガスバリアーフィルム、ガスバリアーフィルムの製造方法及びガスバリアーフィルムの製造装置
WO2014103756A1 (ja) ガスバリア性フィルム
JP2014240051A (ja) ガスバリアーフィルム、ガスバリアーフィルムの製造方法及びガスバリアーフィルムの製造装置
CN113226750B (zh) 阻气性层叠体
WO2013175910A1 (ja) ガスバリア積層体、およびガスバリア積層体の製造方法
JP2014141055A (ja) ガスバリア性フィルム
WO2013168647A1 (ja) ガスバリア性フィルムの製造方法
JP2016140994A (ja) ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス
JP2016101695A (ja) ガスバリアーフィルム及びガスバリアーフィルムの製造方法
WO2014097997A1 (ja) 電子デバイス
JP6544832B2 (ja) ガスバリア性積層体、電子デバイス用部材および電子デバイス
JP5895855B2 (ja) ガスバリア性フィルムの製造方法
WO2014125877A1 (ja) ガスバリア性フィルム
TWI739962B (zh) 氣體阻障性膜及可撓性電子裝置
JP2016055594A (ja) ガスバリアー性フィルム、ガスバリアー性フィルムの製造方法及び電子デバイス
JP6287634B2 (ja) ガスバリア性フィルム、その製造方法、およびこれを用いた電子デバイス
JP2015024384A (ja) ガスバリア性フィルムの製造方法