JP2016140303A - 飲食品用の糊料製剤 - Google Patents

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琢磨 松倉
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Abstract

【課題】ヒトが喫食時に、まとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を調製可能な、飲食品用の糊料製剤の提供。さらに、嚥下機能低下者用の飲食品用の糊料製剤として、また喫食後の口腔内の唾液分泌量を増加させることができる飲食品用の糊料製剤としての提供。
【解決手段】増粘多糖類と、冷感物質を2種以上及び/又は香辛料由来物質を2種以上含有する、飲食品用の糊料製剤。前記飲食品用の糊料製剤は燕下機能低下者用の飲食品に用いられる糊料製剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、飲食品に添加することで、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を調製することができる、飲食品用の糊料製剤に関する。また、本発明は、唾液分泌量を増加させることができる、飲食品用の糊料製剤に関する。
近年の高齢者人口の増加に伴い、食べ物を噛み砕き、飲み込む動作に障害を有する咀嚼・嚥下機能低下者が増えている。咀嚼・嚥下機能低下者は、加齢や疾病、筋肉の衰えなどから食塊を咽頭から食道へ送り込む機能が低下しているため、飲食品をスムースに飲み込むことが難しく、誤嚥を招きやすい。かかる課題を解決するために、対象飲食品に粘度を付与して飲み込みやすくする技術や、対象飲食品をゲル化させて飲み込みやすくする技術などが開発されている。
例えば、乳化剤を被覆した糊料を含有することを特徴とする咀嚼・嚥下困難者向け飲食品用の糊料組成物(特許文献1)や、糊料を水に溶解して流動性のある液体として調製され、水分を含む目的物に添加して粘性又はゲル化を発現させるようにしたことを特徴とする増粘用添加液(特許文献2)等が知られている。
特開2014−057575号公報 特許第3798913号公報
しかしながら、上記従来技術は糊料製剤の物理的観点からの商品設計(例えば、分散性、流動性等)に関する技術であり、ヒトの生理的観点からみたときの嚥下性に着目した技術ではない。
そこで、本発明では、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を調製可能な、飲食品用の糊料製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のごとき課題を解決すべく鋭意研究した結果、飲食品用の糊料製剤中に増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有することで、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を調製できることを見出して本発明に至った。
また、本発明は、増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有する糊料製剤を飲食品に添加することで、当該飲食品を喫食後の口腔内の唾液分泌量を増加させることができるという効果を見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、以下の実施態様を包含する。
項1.増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有する、飲食品用の糊料製剤。
項2.前記冷感物質として、メントール、メントン、メントングリセリンアセタール、乳酸メチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、酢酸メンチル、サリチル酸メチル、メンチルアセトアセテート、メンチルピロリドンカルボキシレート、メンチルエチレングリコールカルボネート、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシアミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、L−メンチル1,2−プロパンジオール、メンチル−3−ヒドロキシブチレート、2−L−メントキシエタノール、L−メントングリセリンケタール、イソプレゴール、プレゴール、トリメチルシクロヘキサノール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、3−L−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−L−メントキシエタン−1−オール、3−L−メントキシプロパン−l−オール、4−L−メントキシブタン−1−オール、ミントオイル、ユーカリオイル、ミント抽出物、ユーカリ抽出物、ハッカオイル、ペパーミントオイル及びスペアミントオイルからなる群から選択される1種以上を含有する、項1に記載の飲食品用の糊料製剤。
項3.前記香辛料由来物質として、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オイゲノール、硫化アリル、アリルイソチオシアネート、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物、シロガラシ抽出物、オールスパイス抽出物、ガーリック抽出物、ミョウガ抽出物、ケイヒ抽出物、クローブ抽出物、ナツメグ抽出物、カルダモン抽出物、アニス抽出物、オニオン抽出物、オレガノ抽出物、キャラウェイ抽出物、カレーリーフ抽出物、ウコン抽出物、クミン抽出物、コリアンダー抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、ワサビ抽出物、ローズマリー抽出物及びローリエ抽出物からなる群から選択される1種以上を含有する、項1又は2に記載の飲食品用の糊料製剤。
項4.前記冷感物質を2種以上含有することを特徴とする、項2に記載の飲食品用の糊料製剤。
項5.前記香辛料由来物質を2種以上含有することを特徴とする、項3に記載の飲食品用の糊料製剤。
項6.冷感物質及び香辛料由来物質を含有することを特徴とする、項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
項7.前記飲食品用の糊料製剤が嚥下機能低下者用である、項1〜6のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
本発明の飲食品用の糊料製剤を飲食品に添加することで、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を提供することができる。また、本発明の糊料製剤によれば、口腔内の唾液分泌量を増加させることができる。唾液は口内の汚れを洗い流し、口内細菌の繁殖を防ぎ、また、口内のネバつきを抑制するなどの働きがある。そのため、本発明の糊料製剤によって調製された飲食品は、口腔衛生の観点からも有用である。
本発明の飲食品用の糊料製剤は、増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有することを特徴とする。
増粘多糖類は、飲食品に利用可能なものを広く用いることができる。例えば、キサンタンガム、ガラクトマンナン(グァーガム、ローカストビーンガム、タラガム)、カラギナン、グルコマンナン、ジェランガム(脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランラム)、寒天、アルギン酸、アルギン酸塩類、ペクチン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、トラガントガム、カラヤガム、カシアガム、ラムザンガム、ウェランガム、マクロホモプシスガム、カードラン、プルラン、発酵セルロース、α化澱粉、α化加工澱粉などが挙げられる。好ましい増粘多糖類は、キサンタンガム、ガラクトマンナン、カラギナン、ペクチン、ジェランガム及びウェランガムからなる群から選択される1種以上であり、より好ましい増粘多糖類は、キサンタンガム、グァーガム、カラギナン及びペクチンからなる群から選択される1種以上である。
飲食品用の糊料製剤における増粘多糖類の含量は特に制限されないが、例えば1〜95質量%が挙げられる。糊料製剤における増粘多糖類の好ましい含量は5〜80質量%であり、より好ましくは10〜60質量%、更に好ましくは15〜50質量%、更により好ましくは20〜45質量%である。
本発明の飲食品用の糊料製剤に用いられる冷感物質は、水に化合物を添加し、経口摂取した場合に、冷たさを感じる物質であれば特に制限されない。例えば、メントール、メントン、メントングリセリンアセタール、乳酸メチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、酢酸メンチル、サリチル酸メチル、メンチルアセトアセテート、メンチルピロリドンカルボキシレート、メンチルエチレングリコールカルボネート、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシアミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、L−メンチル1,2−プロパンジオール、メンチル−3−ヒドロキシブチレート、2−L−メントキシエタノール、L−メントングリセリンケタール、イソプレゴール、プレゴール、トリメチルシクロヘキサノール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、3−L−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−L−メントキシエタン−1−オール、3−L−メントキシプロパン−l−オール、4−L−メントキシブタン−1−オール、ミントオイル、ユーカリオイル、ミント抽出物、ユーカリ抽出物、ハッカオイル、ペパーミントオイル及びスペアミントオイルからなる群から選択される1種以上を挙げることができる。
好ましい冷感物質は、メントール、乳酸メチル、グルタル酸メチル、サリチル酸メチル、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、L−メントングリセロールケタール及び3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオールからなる群から選択される1種以上であり、より好ましい冷感物質はメントール、乳酸メチル、サリチル酸メチル及びエチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテートからなる群から選択される1種以上である。
飲食品用の糊料製剤における前記冷感物質の含量は特に制限されないが、好ましい含量は50〜3000ppmであり、より好ましくは100〜2500ppm、更に好ましくは200〜2000ppmである。なお、冷感物質として、抽出物を用いる場合は、上記含量は抽出物に含まれる有効成分量に換算した値を意味する。
また、本発明では、飲食品用の糊料製剤に含まれる冷感物質1質量部に対し、増粘多糖類を好ましくは3.5〜10000質量部、より好ましくは4〜5000質量部、更に好ましくは5〜2500質量部含有させることが望ましい。当該割合で冷感物質と増粘多糖類を併用することで、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を提供することができる。また、当該飲食品を喫食することで、唾液分泌量を増加させることができる。
本発明の飲食品用糊料製剤に用いられる香辛料由来物質は特に制限されず、香辛料抽出物や香辛料に由来する成分などを用いることができる。例えば、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オイゲノール、硫化アリル、アリルイソチオシアネート、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物、シロガラシ抽出物、オールスパイス抽出物、ガーリック抽出物、ミョウガ抽出物、ケイヒ抽出物、クローブ抽出物、ナツメグ抽出物、カルダモン抽出物、アニス抽出物、オニオン抽出物、オレガノ抽出物、キャラウェイ抽出物、カレーリーフ抽出物、ウコン抽出物、クミン抽出物、コリアンダー抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、ワサビ抽出物、ローズマリー抽出物及びローリエ抽出物からなる群から選択される1種以上が挙げられる。
好ましい香辛料由来物質は、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物及びシロガラシ抽出物からなる群から選択される1種以上であり、より好ましい香辛料由来物質はスピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール及びピペリンからなる群から選択される1種以上である。
飲食品用の糊料製剤における前記香辛料由来物質の含量は特に制限されないが、好ましい含量は0.01〜300ppmであり、より好ましくは0.1〜100ppm、更に好ましくは0.2〜50ppmである。なお、香辛料由来物質として、香辛料抽出物を用いる場合は、上記含量は抽出物中に含まれる有効成分量に換算した値を意味する。
また、本発明では、飲食品用の糊料製剤に含まれる香辛料由来物質1質量部に対し、増粘多糖類を好ましくは35〜6000000質量部、より好ましくは50〜5000000質量部、更に好ましくは50〜4000000質量部含有させることが望ましい。当該割合で香辛料由来物質と増粘多糖類を併用することで、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を提供することができる。また、当該飲食品を喫食することで、唾液分泌量を増加させることができる。
本発明の飲食品用の糊料製剤は、発明の効果の観点から、冷感物質及び香辛料由来物質からなる群から選択される2種以上を含有することが好ましい。例えば、冷感物質を2種以上併用すること、香辛料由来物質を2種以上併用すること、又は、冷感物質と香辛料由来物質を併用することが好ましい。
本発明の飲食品用の糊料製剤は、増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質が含まれていれば、形態は特に制限されない。例えば、固体状(例えば、粉末状、顆粒状、錠剤状など)、ペースト状、液体状など、各種形態をとることが出来る。
本発明の飲食品用の糊料製剤はまた、常法に従って製造することができ、製法は特に制限されない。例えば、増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を粉体混合する若しくは液体混合する、又は増粘多糖類に、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含む液体を噴霧するなどの各種方法をとることができる。
本発明の飲食品用の糊料製剤は更に、可食性金属塩を含有することがより好ましい。可食性金属塩の種類は特に制限されず、ナトリウム塩(例えば、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム等)、カリウム塩(例えば、塩化カリウム、クエン酸カリウム等)、マグネシウム塩(例えば、塩化マグネシウム等)などが挙げられる。飲食品用の糊料製剤における可食性金属塩の含量は特に制限されないが、例えば、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%が挙げられる。また、本発明の飲食品用の糊料製剤は賦形剤を含有してもよい。賦形剤としては、例えば、単糖類(例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース等)、二糖類(例えば、ショ糖、乳糖、麦芽糖等)、糖アルコール(例えば、キシリトール、ソルビトール等)、澱粉分解物(例えば、デキストリン、粉飴等)又はオリゴ糖などが挙げられる。
本発明の飲食品用の糊料製剤は、飲食品に添加することで、対象飲食品を増粘又はゲル化させることができる。本観点から、本発明の糊料製剤は、飲食品用の増粘剤又はゲル化剤として好適であり、飲食品用の増粘剤としてより好適である。また、本発明の糊料製剤は、飲食品に用いることで、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じるとともに、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を調製できる観点から、嚥下機能低下者用の飲食品用の糊料製剤として好適である。
本発明の糊料製剤が対象とする飲食品は特に制限されず、各種の飲食品に適用できる。例えば、水、飲料(例えば、お茶、ジュース、牛乳等)、スープ、味噌汁、流動食、主食、惣菜、ミキサー食又はペースト食等が挙げられる。飲食品に含まれる水分含量は特に制限されないが、本発明の飲食品用の糊料製剤が増粘やゲル化効果を十分に発揮させる観点からは、糊料製剤を添加する前の飲食品の水分含量が60質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上であることが望ましい。従って、飲食品の水分含量が少ない場合は、本発明の糊料製剤を添加する前に、飲食品の水分含量が上記範囲内となるように水を添加するなどして、対象飲食品の水分含量を調整することが望ましい。
飲食品に対する本発明の飲食品用糊料製剤の添加量は特に制限されないが、最終飲食品における冷感物質の濃度が1〜60ppm、好ましくは2〜50ppm、より好ましくは4〜40ppm、あるいは香辛料由来物質の濃度が0.001〜5ppm、好ましくは0.003〜1ppm、より好ましくは0.005〜0.1ppmとなるように添加することが望ましい。また、最終飲食品における増粘多糖類の濃度が0.02〜1質量%、好ましくは0.06〜1質量%、より好ましくは0.1〜0.9質量%となるように添加することが望ましい。
以下に実施例を用いて本発明を更に説明する。ただし、これらの例は本発明を限定するものではない。
実験例1:飲食品用の糊料製剤(増粘剤)
表1に示す処方に従って、飲食品用の糊料製剤(増粘剤)を調製した。
具体的には、キサンタンガム、グァーガム、塩化カリウム及びデキストリンの粉体混合物を顆粒化した増粘多糖類含有製剤に、適宜、冷感物質や香辛料由来物質を添加して、糊料製剤を調製した。
注1)キサンタンガム、グァーガム、塩化カリウム及びデキストリンの粉体混合物を顆粒化した顆粒品(キサンタンガム36質量%、グァーガム2質量%、塩化カリウム2.5質量%、デキストリン59.5質量%)。製剤中の増粘多糖類含量は38質量%である。
注2)表中のg数は、ペパー抽出物の有効成分であるピペリン量に換算した値を示す。
(飲食品の調製(モデル系))
200mLビーカーに20℃の水98gを入れ、実施例1−1、1−2及び比較例1の糊料製剤を各々2g添加し、30秒間攪拌後、30分間静置することにより、粘度が付与された飲食品(水)を調製した。
(喫食時の官能評価試験)
実施例1−1、1−2及び比較例1の糊料製剤を用いて調製した、粘度が付与された飲食品(水)を経口摂取し、喫食時のまとまり感、飲み込みやすさ及び咽頭への付着感を評価した。評価は専門のパネリスト4名で行った。結果を表2に示す。
(飲食品の評価)
[まとまり感]
飲食品を口腔内に含んだときに、飲食品がまとまりやすいか否かを官能評価した。官能評価は口腔内で非常にまとまりやすいものを◎、まとまりやすいものを○、まとまりにくいものを×の3段階で評価した。
[飲み込みやすさ]
飲食品の飲み込みやすさ(嚥下のしやすさ)を官能評価した。官能評価は、非常に飲み込みやすいものを◎、飲み込みやすいものを○、飲み込みにくいものを×の3段階で評価した。
[付着感]
飲食品を飲み込むときの、咽頭への食品の付着感を官能評価した。官能評価は、付着感が非常に小さいものを◎、付着感が小さいものを○、付着感が大きいものを×の3段階で評価した。
表2に示すように、冷感物質と香辛料由来物質を含有する飲食品(実施例1−1及び1−2の糊料製剤を含有する飲食品)は、これらを含有しない飲食品(比較例1の糊料製剤を含有する飲食品)に比べて、喫食時にまとまり感があり(まとまり感を感じ)、また、非常に飲み込みやすく、咽頭への付着感が小さかった。
(唾液分泌量の測定)
実施例1−1、1−2の糊料製剤を用いて調製した粘度が付与された飲食品(水)、及び20℃の水を各々喫食した後の唾液分泌量を測定した。
具体的には、実施例1−1、1−2の糊料製剤を用いて調製した粘度が付与された飲食品(水)、及び20℃の水15gを各々口に含み5秒間口の中で保持させてから1回で嚥下させた。嚥下してから5秒間静置後、5秒間かけて舌の下に脱脂綿を入れ、その状態で2分間保持した。2分後、脱脂綿を回収し、舌の下に入れる前後の脱脂綿の重量変化を測定することで、各々の飲食品又は水を経口摂取した後の唾液分泌量を測定した。試験は4回行い、平均値を算出した。結果を表3に示す。
なお、唾液分泌量の個人差を排除するため、表3には、粘度が付与されていない水を用いて測定した唾液分泌量を1として、標準化した数値を示す。実施例1−1、1−2の糊料製剤を用いて調製した粘度が付与された飲食品(水)を経口摂取した場合の唾液分泌量(g)を、水を経口摂取した場合の唾液分泌量(g)で除した値が標準化した数値である。
表3に示すように、冷感物質と香辛料由来物質を含有する飲食品(実施例1−1及び1−2の糊料製剤を含有する飲食品)は、これらを含有しない飲食品(水)に比べて、唾液分泌量が1.35倍以上に増加した。これにより、本発明の糊料製剤によって調製された飲食品は、口腔衛生の観点からも有用であることが示された。


Claims (7)

  1. 増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有する、飲食品用の糊料製剤。
  2. 前記冷感物質として、メントール、メントン、メントングリセリンアセタール、乳酸メチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、酢酸メンチル、サリチル酸メチル、メンチルアセトアセテート、メンチルピロリドンカルボキシレート、メンチルエチレングリコールカルボネート、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシアミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、L−メンチル1,2−プロパンジオール、メンチル−3−ヒドロキシブチレート、2−L−メントキシエタノール、L−メントングリセリンケタール、イソプレゴール、プレゴール、トリメチルシクロヘキサノール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、3−L−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−L−メントキシエタン−1−オール、3−L−メントキシプロパン−l−オール、4−L−メントキシブタン−1−オール、ミントオイル、ユーカリオイル、ミント抽出物、ユーカリ抽出物、ハッカオイル、ペパーミントオイル及びスペアミントオイルからなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の飲食品用の糊料製剤。
  3. 前記香辛料由来物質として、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オイゲノール、硫化アリル、アリルイソチオシアネート、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物、シロガラシ抽出物、オールスパイス抽出物、ガーリック抽出物、ミョウガ抽出物、ケイヒ抽出物、クローブ抽出物、ナツメグ抽出物、カルダモン抽出物、アニス抽出物、オニオン抽出物、オレガノ抽出物、キャラウェイ抽出物、カレーリーフ抽出物、ウコン抽出物、クミン抽出物、コリアンダー抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、ワサビ抽出物、ローズマリー抽出物及びローリエ抽出物からなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1又は2に記載の飲食品用の糊料製剤。
  4. 前記冷感物質を2種以上含有することを特徴とする、請求項2に記載の飲食品用の糊料製剤。
  5. 前記香辛料由来物質を2種以上含有することを特徴とする、請求項3に記載の飲食品用の糊料製剤。
  6. 冷感物質及び香辛料由来物質を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
  7. 前記飲食品用の糊料製剤が嚥下機能低下者用である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。

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JP2005253347A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Ina Food Ind Co Ltd 洋菓子及び嚥下困難者用に調整された食品
JP2012521192A (ja) * 2009-02-18 2012-09-13 クラフト・フーズ・グローバル・ブランズ・エルエルシー 口内湿潤化爽快感を与える菓子類

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Non-Patent Citations (1)

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Title
食品成分表2014 本表編, JPN6019037770, 10 February 2014 (2014-02-10), pages 218 - 219, ISSN: 0004124843 *

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