JP2016140303A - 飲食品用の糊料製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】増粘多糖類と、冷感物質を2種以上及び/又は香辛料由来物質を2種以上含有する、飲食品用の糊料製剤。前記飲食品用の糊料製剤は燕下機能低下者用の飲食品に用いられる糊料製剤。
【選択図】なし
Description
そこで、本発明では、ヒトが喫食時にまとまり感を感じ、飲み込みやすいと感じる飲食品や、喫食時に咽頭への付着感が小さい飲食品を調製可能な、飲食品用の糊料製剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有する糊料製剤を飲食品に添加することで、当該飲食品を喫食後の口腔内の唾液分泌量を増加させることができるという効果を見出した。
項1.増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有する、飲食品用の糊料製剤。
項2.前記冷感物質として、メントール、メントン、メントングリセリンアセタール、乳酸メチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、酢酸メンチル、サリチル酸メチル、メンチルアセトアセテート、メンチルピロリドンカルボキシレート、メンチルエチレングリコールカルボネート、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシアミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、L−メンチル1,2−プロパンジオール、メンチル−3−ヒドロキシブチレート、2−L−メントキシエタノール、L−メントングリセリンケタール、イソプレゴール、プレゴール、トリメチルシクロヘキサノール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、3−L−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−L−メントキシエタン−1−オール、3−L−メントキシプロパン−l−オール、4−L−メントキシブタン−1−オール、ミントオイル、ユーカリオイル、ミント抽出物、ユーカリ抽出物、ハッカオイル、ペパーミントオイル及びスペアミントオイルからなる群から選択される1種以上を含有する、項1に記載の飲食品用の糊料製剤。
項3.前記香辛料由来物質として、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オイゲノール、硫化アリル、アリルイソチオシアネート、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物、シロガラシ抽出物、オールスパイス抽出物、ガーリック抽出物、ミョウガ抽出物、ケイヒ抽出物、クローブ抽出物、ナツメグ抽出物、カルダモン抽出物、アニス抽出物、オニオン抽出物、オレガノ抽出物、キャラウェイ抽出物、カレーリーフ抽出物、ウコン抽出物、クミン抽出物、コリアンダー抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、ワサビ抽出物、ローズマリー抽出物及びローリエ抽出物からなる群から選択される1種以上を含有する、項1又は2に記載の飲食品用の糊料製剤。
項4.前記冷感物質を2種以上含有することを特徴とする、項2に記載の飲食品用の糊料製剤。
項5.前記香辛料由来物質を2種以上含有することを特徴とする、項3に記載の飲食品用の糊料製剤。
項6.冷感物質及び香辛料由来物質を含有することを特徴とする、項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
項7.前記飲食品用の糊料製剤が嚥下機能低下者用である、項1〜6のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
増粘多糖類は、飲食品に利用可能なものを広く用いることができる。例えば、キサンタンガム、ガラクトマンナン(グァーガム、ローカストビーンガム、タラガム)、カラギナン、グルコマンナン、ジェランガム(脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランラム)、寒天、アルギン酸、アルギン酸塩類、ペクチン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、アラビアガム、ガティガム、トラガントガム、カラヤガム、カシアガム、ラムザンガム、ウェランガム、マクロホモプシスガム、カードラン、プルラン、発酵セルロース、α化澱粉、α化加工澱粉などが挙げられる。好ましい増粘多糖類は、キサンタンガム、ガラクトマンナン、カラギナン、ペクチン、ジェランガム及びウェランガムからなる群から選択される1種以上であり、より好ましい増粘多糖類は、キサンタンガム、グァーガム、カラギナン及びペクチンからなる群から選択される1種以上である。
好ましい冷感物質は、メントール、乳酸メチル、グルタル酸メチル、サリチル酸メチル、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、L−メントングリセロールケタール及び3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオールからなる群から選択される1種以上であり、より好ましい冷感物質はメントール、乳酸メチル、サリチル酸メチル及びエチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテートからなる群から選択される1種以上である。
好ましい香辛料由来物質は、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物及びシロガラシ抽出物からなる群から選択される1種以上であり、より好ましい香辛料由来物質はスピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール及びピペリンからなる群から選択される1種以上である。
本発明の飲食品用の糊料製剤はまた、常法に従って製造することができ、製法は特に制限されない。例えば、増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を粉体混合する若しくは液体混合する、又は増粘多糖類に、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含む液体を噴霧するなどの各種方法をとることができる。
表1に示す処方に従って、飲食品用の糊料製剤(増粘剤)を調製した。
具体的には、キサンタンガム、グァーガム、塩化カリウム及びデキストリンの粉体混合物を顆粒化した増粘多糖類含有製剤に、適宜、冷感物質や香辛料由来物質を添加して、糊料製剤を調製した。
注2)表中のg数は、ペパー抽出物の有効成分であるピペリン量に換算した値を示す。
200mLビーカーに20℃の水98gを入れ、実施例1−1、1−2及び比較例1の糊料製剤を各々2g添加し、30秒間攪拌後、30分間静置することにより、粘度が付与された飲食品(水)を調製した。
実施例1−1、1−2及び比較例1の糊料製剤を用いて調製した、粘度が付与された飲食品(水)を経口摂取し、喫食時のまとまり感、飲み込みやすさ及び咽頭への付着感を評価した。評価は専門のパネリスト4名で行った。結果を表2に示す。
[まとまり感]
飲食品を口腔内に含んだときに、飲食品がまとまりやすいか否かを官能評価した。官能評価は口腔内で非常にまとまりやすいものを◎、まとまりやすいものを○、まとまりにくいものを×の3段階で評価した。
[飲み込みやすさ]
飲食品の飲み込みやすさ(嚥下のしやすさ)を官能評価した。官能評価は、非常に飲み込みやすいものを◎、飲み込みやすいものを○、飲み込みにくいものを×の3段階で評価した。
[付着感]
飲食品を飲み込むときの、咽頭への食品の付着感を官能評価した。官能評価は、付着感が非常に小さいものを◎、付着感が小さいものを○、付着感が大きいものを×の3段階で評価した。
実施例1−1、1−2の糊料製剤を用いて調製した粘度が付与された飲食品(水)、及び20℃の水を各々喫食した後の唾液分泌量を測定した。
具体的には、実施例1−1、1−2の糊料製剤を用いて調製した粘度が付与された飲食品(水)、及び20℃の水15gを各々口に含み5秒間口の中で保持させてから1回で嚥下させた。嚥下してから5秒間静置後、5秒間かけて舌の下に脱脂綿を入れ、その状態で2分間保持した。2分後、脱脂綿を回収し、舌の下に入れる前後の脱脂綿の重量変化を測定することで、各々の飲食品又は水を経口摂取した後の唾液分泌量を測定した。試験は4回行い、平均値を算出した。結果を表3に示す。
なお、唾液分泌量の個人差を排除するため、表3には、粘度が付与されていない水を用いて測定した唾液分泌量を1として、標準化した数値を示す。実施例1−1、1−2の糊料製剤を用いて調製した粘度が付与された飲食品(水)を経口摂取した場合の唾液分泌量(g)を、水を経口摂取した場合の唾液分泌量(g)で除した値が標準化した数値である。
Claims (7)
- 増粘多糖類と、冷感物質及び/又は香辛料由来物質を含有する、飲食品用の糊料製剤。
- 前記冷感物質として、メントール、メントン、メントングリセリンアセタール、乳酸メチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、酢酸メンチル、サリチル酸メチル、メンチルアセトアセテート、メンチルピロリドンカルボキシレート、メンチルエチレングリコールカルボネート、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート、2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシアミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、L−メンチル1,2−プロパンジオール、メンチル−3−ヒドロキシブチレート、2−L−メントキシエタノール、L−メントングリセリンケタール、イソプレゴール、プレゴール、トリメチルシクロヘキサノール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、3−L−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−L−メントキシエタン−1−オール、3−L−メントキシプロパン−l−オール、4−L−メントキシブタン−1−オール、ミントオイル、ユーカリオイル、ミント抽出物、ユーカリ抽出物、ハッカオイル、ペパーミントオイル及びスペアミントオイルからなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の飲食品用の糊料製剤。
- 前記香辛料由来物質として、スピラントール、カプサイシン、ジンゲロール、ショウガオール、サンショオール、ピペリン、オイゲノール、硫化アリル、アリルイソチオシアネート、オランダセンニチ抽出物、唐辛子抽出物、ショウガ抽出物、サンショウ抽出物、コショウ抽出物、カラシナ抽出物、シロガラシ抽出物、オールスパイス抽出物、ガーリック抽出物、ミョウガ抽出物、ケイヒ抽出物、クローブ抽出物、ナツメグ抽出物、カルダモン抽出物、アニス抽出物、オニオン抽出物、オレガノ抽出物、キャラウェイ抽出物、カレーリーフ抽出物、ウコン抽出物、クミン抽出物、コリアンダー抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、ワサビ抽出物、ローズマリー抽出物及びローリエ抽出物からなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1又は2に記載の飲食品用の糊料製剤。
- 前記冷感物質を2種以上含有することを特徴とする、請求項2に記載の飲食品用の糊料製剤。
- 前記香辛料由来物質を2種以上含有することを特徴とする、請求項3に記載の飲食品用の糊料製剤。
- 冷感物質及び香辛料由来物質を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
- 前記飲食品用の糊料製剤が嚥下機能低下者用である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲食品用の糊料製剤。
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- 2015-01-30 JP JP2015017974A patent/JP2016140303A/ja active Pending
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Title |
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食品成分表2014 本表編, JPN6019037770, 10 February 2014 (2014-02-10), pages 218 - 219, ISSN: 0004124843 * |
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