JP2016139563A - 平角線の製造方法及び回転電機用ステータの製造方法 - Google Patents

平角線の製造方法及び回転電機用ステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導体露出部における導体層同士の接合を容易にすることができ、導体露出部を短くすることができる平角線の製造方法及び回転電機用ステータの製造方法を提供すること。【解決手段】平角線の製造方法においては、剥離工程として、丸線素材10における所定位置の被膜層3を剥離して、導体露出部21を形成する。丸線素材10は、断面円形状を有しており、導通性の導体層2と、導体層2の表面201に形成された絶縁性の被膜層3とからなる。次いで、成形工程として、丸線素材2における、導体露出部21、導体被覆部22及び境界部23を成形して、少なくとも一対の平面部11を有する平角線を得る。【選択図】図1

Description

本発明は、丸線素材から平角線を製造する方法、及び平角線を用いて回転電機用ステータを製造する方法に関する。
電動機、発電機等の回転電機においては、ステータのスロットに配置するコイルを、断面矩形形状又は断面扁平形状の平角線から形成することが行われている。平角線は丸線に比べて高価であるため、コストの低減を目的として、丸線を圧延して平角線を成形することが知られている。例えば、特許文献1の平角線コイル製造装置及び平角線コイル製造方法においては、丸素線を平角成形ロールによって押し潰して、長方形の断面を有する平角線を成形することが記載されている。また、平角線を巻型に巻き取って、平角線コイルを成形することが記載されている。
また、平角線同士を接合する際には、平角線の端部における絶縁被膜層を剥離し、この剥離によって露出した導体層の露出部分同士を重ね合わせて接合している。例えば、特許文献2の皮膜付平角線の皮膜剥離方法及び皮膜剥離装置においては、皮膜付平角線の端部の皮膜を加工手段によって剥離することが記載されている。
特開2000−82628号公報 特開2014−60860号公報
しかしながら、平角線同士を接合する際に、平角線同士を重ね合わせたときには、導体層の露出部分の表面と、平角線の絶縁被膜層の表面との間の段差によって、露出部分の表面同士の間には隙間が生じる。そのため、この隙間をなくすように導体層の露出部分を挟持し変形させて、この導体層の露出部分同士を接触させる必要が生じる。また、導体層の露出部分同士を挟持するために、この露出部分を必要以上に長くする必要が生じる。特許文献2等においても、この問題は同様に生じる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、導体露出部における導体層同士の接合を容易にすることができ、導体露出部を短くすることができる平角線の製造方法及び回転電機用ステータの製造方法を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、導通性の導体層と、該導体層の表面に形成された絶縁性の被膜層とからなる断面円形状の丸線素材における所定位置の上記被膜層を剥離して、導体露出部を形成する剥離工程と、
上記丸線素材における、上記導体露出部と、該導体露出部以外の導体被覆部及び境界部とを成形して、少なくとも一対の平面部を有する平角線を得る成形工程と、を含むことを特徴とする平角線の製造方法にある。
本発明の他の態様は、上記平角線の製造方法によって製造された平角線を用いた回転電機用ステータの製造方法であって、
上記平角線からコイルを形成するコイル形成工程と、
複数の上記コイルを、ステータコアのスロットに配置する配置工程と、
上記平角線における上記導体露出部と、他の上記平角線における上記導体露出部とを重ね合わせて接合する接合工程と、を含むことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法にある。
上記平角線の製造方法においては、成形工程を行う前に、剥離工程を行っておくことにより、被膜層を剥離した導体露出部同士の接合を簡単にする。
剥離工程においては、丸線素材における、所定位置の被膜層を剥離して、導体露出部を形成する。このとき、導体露出部と導体被覆部との間の境界部において、導体露出部における導体層の表面と、導体被覆部における被膜層の表面との間には、段差が形成される。また、導体露出部は、丸線素材の中間位置及び端部位置のいずれの位置に形成することもできる。丸線素材に対して剥離工程を行うことにより、被膜層の剥離を行う装置の構成を極めて簡単にすることができる。
次いで、成形工程においては、丸線素材の全体である、導体露出部、導体被覆部及び境界部を成形して、少なくとも一対の平面部を有する平角線を得る。このとき、丸線素材が平角線に成形される過程において、導体露出部及び導体被覆部が境界部を介して連続的に成形され、導体露出部における導体層の表面と、導体被覆部(丸線素材)における被膜層の表面との間の段差が小さくなる。そのため、平角線同士を接合する際には、導体露出部をほとんど変形させることなく、導体露出部における導体層同士を重ね合わせることができる。
それ故、上記平角線の製造方法によれば、平角線の導体露出部における導体層同士の接合を容易にすることができ、導体露出部を短くすることができる。
なお、平角線とは、互いに反対側に位置する一対の平面部を少なくとも有している断面形状の線のことをいう。そして、平角線には、断面矩形形状を有するものだけでなく、断面扁平形状を有するものも含まれる。また、断面矩形形状には、断面長方形状だけでなく、断面正方形状も含まれる。
上記回転電機用ステータの製造方法においては、上記剥離工程及び成形工程を行って製造した平角線を用いることにより、接合工程において、平角線の導体露出部における導体層同士の接合を容易にすることができ、導体露出部を短くすることができる。
実施例にかかる、丸線素材に剥離工程を行って、導体露出部を形成する状態を示す説明図。 実施例にかかる、導体露出部が形成された丸線素材を示す説明図。 実施例にかかる、丸線素材に圧延工程を行って、断面矩形形状の平角線を成形する状態を示す説明図。 実施例にかかる、圧延工程によって丸線素材から成形した平角線の断面を示す説明図。 実施例にかかる、平角線に伸長工程を行って、必要とする断面積に成形する状態を示す説明図。 実施例にかかる、伸長工程によって断面積が縮小された平角線の断面を示す説明図。 実施例にかかる、導体露出部が形成された平角線を示す説明図。 実施例にかかる、丸線素材に圧延工程を行って、断面扁平形状の平角線を成形する状態を示す説明図。 実施例にかかる、平角線から形成されたコイルを示す説明図。 実施例にかかる、平角線の導体露出部における導体層同士を接合する状態を示す説明図。
上述した平角線の製造方法における好ましい実施の形態について説明する。
上記平角線の製造方法の上記成形工程においては、上記導体露出部、上記導体被覆部及び上記境界部を有する上記丸線素材を、互いに対向して回転する一対のロール間に通して、断面扁平形状の上記平角線に圧延してもよい。
この場合、圧延を行う際には、導体露出部、導体被覆部及び境界部を有する断面円形状の丸線素材を、互いに対向して回転する一対のロール間に通す。そして、平角線は、互いに反対側に位置する一対の平面部と、一対の平面部同士を繋ぐ一対の円弧部とによる断面扁平形状に形成される。なお、丸線素材には、一対のロールによる圧縮力と、丸線素材を引っ張る手段による引張力とを作用させることができる。
また、上記成形工程においては、上記導体露出部、上記導体被覆部及び上記境界部を有する上記丸線素材を、互いに対向して回転する一対の第1ロールと、該一対の第1ロールに直交して、互いに対向して回転する一対の第2ロールとの間に通して、断面矩形形状の上記平角線に圧延してもよい。
この場合、圧延を行う際には、導体露出部、導体被覆部及び境界部を有する断面円形状の丸線素材を、一対の第1ロール及び一対の第2ロールの間に通す。そして、平角線は、互いに反対側に位置する一対の第1平面部と、一対の第1平面部に直交する一対の第2平面部とによる断面矩形形状に形成される。なお、丸線素材には、一対の第1ロール及び一対の第2ロールによる圧縮力と、丸線素材を引っ張る手段による引張力とを作用させることができる。
また、上記成形工程において、上記丸線素材を上記平角線に圧延した後には、該平角線を、そのアスペクト比を維持して伸長させて、必要とする断面積に成形してもよい。
この場合には、丸線素材に圧延と伸長とを行うことによって、被膜層に加わる圧力を低減して、必要とする平角線を製造することができる。ここで、アスペクト比とは、平角線の断面形状における、縦の長さと横の長さとの比のことをいう。
そして、丸線素材の圧延は、平角線の断面積を小さくし過ぎない程度に行う。次いで、平角線を、そのアスペクト比を維持して伸長させる。このとき、平角線には、平角線を引っ張る手段による引張力が作用し、圧縮力は作用しない。これにより、被膜層に劣化が生じにくくすることができる。そして、被膜層が長手方向に重点的に引き延ばされ、平角線が、必要とする断面積に成形される。このとき、被膜層の厚みが減少するものの、伸長による被膜層の厚みの減少率は、圧延による被膜層の厚みの減少率に比べて小さい。これにより、平角線における絶縁低下を小さく抑えることができる。
また、上記剥離工程においては、上記丸線素材の外周面に対向させる剥離具又は剥離装置を用い、該剥離具又は該剥離装置と上記丸線素材とを、該丸線素材の周方向に相対的に回転させて、上記所定位置の上記被膜層を剥離してもよい。
この場合には、切削具によって、丸線素材の周方向の全周における被膜層を連続して剥離することができる。そのため、所定位置の被膜層を迅速に、目標とする厚みで精度よく剥離することができる。
また、上記剥離工程においては、上記導体露出部を形成する上記所定位置を、上記丸線素材における中間位置及び両端位置に設定し、上記剥離工程を行った後であって上記成形工程を行う前、又は該成形工程を行った後において、上記丸線素材又は上記平角線を、上記中間位置の上記導体露出部において2つに分断してもよい。
この場合には、製造する複数の平角線に対して、剥離工程を同時に行うことになり、剥離工程の短縮化を図ることができる。
以下に、平角線の製造方法及び回転電機用ステータの製造方法にかかる実施例について、図面を参照して説明する。
本例の平角線1の製造方法においては、図1に示すように、剥離工程として、丸線素材10における所定位置の被膜層3を剥離して、導体露出部21を形成する。丸線素材10は、断面円形状を有しており、導通性の導体層2と、導体層2の表面201に形成された絶縁性の被膜層3とからなる。丸線素材10における、導体露出部21が形成されていない部分を、導体被覆部22とし、導体露出部21と導体被覆部22との境界部分を境界部23とする。
次いで、図3〜図6に示すように、成形工程として、丸線素材2における、導体露出部21、導体被覆部22及び境界部23を成形して、断面矩形形状の平角線1を得る。
まず、本例の平角線1の製造方法について詳説する。
図9に示すように、本例の平角線1は、電動機、発電機、モータジェネレータ等として用いられる回転電機のステータコア5に配置されるコイル4に使用される。平角線1は、コイル4の形状に形成され、導体露出部21における導体層2を介して、コイル4の形状に形成された他の平角線1と接合される。平角線1は、互いに反対側に位置する一対の平面部11と、一対の平面部11同士を繋ぐ一対の側面部12とによる断面矩形形状を有している。一対の平面部11は、断面矩形形状における一対の長辺部を構成し、一対の側面部12は、断面矩形形状における一対の短辺部を構成する。
図1、図2に示すように、本例の剥離工程においては、丸線素材10の外周面に対向させる剥離具61を用い、剥離具61と丸線素材10とを、丸線素材10の周方向Cに相対的に回転させて、所定位置としての中間位置101及び両端位置102の被膜層3を剥離する。剥離工程においては、丸線素材10を支持して、丸線素材10を、その中心軸線の回りに回転させる回転支持装置62を用いる。
本例の剥離具61は、丸線素材10の外周面における周方向Cの一部に接触して、被膜層3を切削又は研削する工具である。そして、丸線素材10を回転支持装置62によって回転させ、回転する丸線素材10の外周面に剥離具61を接触させることによって、丸線素材10の中間位置101における被膜層3の全周を連続的に剥離する。また、この剥離を行う際には、剥離具61を丸線素材10の長手方向(軸方向)Lにスライドさせて、被膜層3を剥離する長手方向Lの位置を変化させることができる。
なお、剥離具61を用いる代わりに、被膜層3を溶融させて除去する剥離装置を用いることもできる。この剥離装置は、例えば、非接触の加工としてのレーザー加工を行うレーザー加工装置とすることができる。
本例の成形工程においては、圧延工程及び伸長工程を行って、丸線素材10から平角線1を成形する。圧延工程においては、図3に示すように、導体露出部21、導体被覆部22及び境界部23を有する断面円形状の丸線素材10を、互いに対向して回転する一対の第1ロール71と、一対の第1ロール71に直交して、互いに対向して回転する一対の第2ロール72との間に通す。そして、図4に示すように、導体露出部21、導体被覆部22及び境界部23が所望のアスペクト比になるように、丸線素材10を断面矩形形状の平角線1に圧延する。
このとき、一対の第1ロール71によって一対の平面部11が成形され、一対の第2ロール72によって一対の側面部12が成形される。また、一対の平面部11及び一対の側面部12は、一対の第1ロール71及び一対の第2ロール72によって圧縮される(押し潰される)ことによって形成される。
圧延工程においては、一対の第1ロール71の間及び一対の第2ロール72の間に、丸線素材10を2回以上通すことによって、丸線素材10を圧延することもできる。丸線素材10は、一対の第1ロール71及び一対の第2ロール72の間に同時に通過させることができる。また、一対の第1ロール71の間に丸線素材10を通過させて扁平線に成形した後、この扁平線を一対の第2ロール72の間に通過させて、断面矩形形状(断面長方形状、断面正方形状)の平角線1に成形することもできる。
また、図8に示すように、一対の第1ロール71の間にのみ丸線素材10を通すことにより、一対の側面部12は、丸線素材10の表面形状が残った円弧形状とすることもできる。この場合、平角線1は、断面扁平形状に形成される。
図4、図6に示すように、圧延工程において圧延された平角線1における導体露出部21、導体被覆部22及び境界部23のアスペクト比は、1:1〜1:6の範囲内にある。アスペクト比は、断面矩形形状において、長辺部を構成する平面部11の長さと、短辺部を構成する側面部12の長さとの比によって表される。なお、導体露出部21のアスペクト比は、特に側面部12が円弧形状に形成される場合には、被膜層3の厚みの分だけ、導体被覆部22のアスペクト比と僅かに異なることがある。
また、伸長工程においては、図5、図6に示すように、導体被覆部22のアスペクト比を維持して平角線1を伸長させ、平角線1を、必要とする断面積に成形する。なお、図3〜図6においては、圧延工程を行った後の平角線1を符号1Aで示す。
本例の剥離工程においては、図2に示すように、丸線素材10における、中間位置101及び両端位置102の被膜層3を剥離して、複数の導体露出部21を形成する。このとき、導体露出部21と導体被覆部22との間の境界部23において、複数の導体露出部21における導体層2の表面201と、丸線素材10における、導体露出部21以外の部分である導体被覆部22の被膜層3の表面301との間には、段差31が形成される。また、剥離工程を行った後には、丸線素材10を、中間位置101の導体露出部21において2つに分断する。そして、導体露出部21が両端部に形成された2本の丸線素材10を形成する。
本例においては、丸線素材10をその中心軸線の回りに回転させながら、剥離具61によって、丸線素材10における周方向Cの全周の被膜層3を剥離することができる。そのため、被膜層3の剥離を行う装置の構成を極めて簡単にすることができる。
圧延工程においては、図3に示すように、引張手段73によって丸線素材10の先端部103を引っ張りながら、丸線素材10を、回転する一対の第1ロール71及び第2ロール72の間に、丸線素材10を長手方向Lに通過させる。このとき、丸線素材10には、一対の第1ロール71及び一対の第2ロール72による圧縮力と引張手段73による引張力とが作用する。そして、丸線素材10の圧延は、導体被覆部22が所望のアスペクト比の断面矩形形状になるまで行い、平角線1の断面積を小さくし過ぎない程度に行う。本例においては、圧延前の丸線素材10の断面積を基準として、丸線素材10の断面積の減少率が6%以下の範囲内で、丸線素材10を圧延する。
次いで、伸長工程においては、図5に示すように、引張手段73によって平角線1の先端部103を引っ張って、平角線1を、そのアスペクト比を維持して伸長させる。このとき、平角線1には、引張手段73による引張力が作用し、圧縮力は作用しない。これにより、被膜層3に劣化が生じにくくすることができる。そして、被膜層3が長手方向Lに重点的に引き延ばされ、平角線1が、必要とする断面積に成形される。本例においては、圧延前の丸線素材10の断面積を基準として、平角線1の断面積の減少率が12%以下の範囲内で、平角線1を伸長する。
また、伸長工程においては、被膜層3の厚みが減少するものの、伸長工程における被膜層3の厚みの減少率は、圧延工程における被膜層3の厚みの減少率に比べて小さい。これにより、平角線1における絶縁低下を小さく抑えることができる。
また、平角線1を加工してコイル4を形成する際に、曲げ、伸び等の加工ストレスが平角線1に加わって、被膜層3が劣化したとしても、コイル4(被膜層3)に必要な絶縁性能を確保することができる。
また、圧延工程及び伸長工程においては、上述したように導体露出部21が形成された丸線素材10の全体を、断面矩形形状の平角線1に成形する。このとき、図5、図7に示すように、丸線素材10が平角線1に成形される過程及び平角線1が引き伸ばされる過程において、導体露出部21及び導体被覆部22が境界部23を介して連続的に成形され、導体露出部21における導体層2の表面201と、導体被覆部22における被膜層3の表面301との間の段差31が小さくなる。
こうして、導体露出部21と導体被覆部22との境界部23の被膜層3に形成されたテーパ部分32は、圧延工程及び伸長工程を経て引き伸ばされて、緩やかなテーパ面に形成される。また、圧延工程における圧延及び伸長工程における伸長の仕方によっては、導体露出部21における導体層2の表面201と導体被覆部22における被膜層3の表面301とが略面一の状態になると考えられる。この場合、境界部23の被膜層3におけるテーパ部分32は、ほとんどなくなると考えられる。
次に、本例の回転電機用ステータの製造方法について詳説する。
回転電機用ステータの製造方法においては、剥離工程及び成形工程を経て製造された平角線1を用いてステータを製造する。
まず、コイル形成工程において、図9に示すように、導体露出部21が形成された平角線1に曲げ加工等を行って、コイル4を形成する。このとき、平角線1は、巻枠に巻き付けて螺旋状に形成した後、型枠によって必要な形状に成形することができる。平角線1は、一対の平面部11がステータコア5の径方向に向けられる状態で、コイル4に成形される。また、平角線1によって、コイル4同士を接続するための渡線41等も形成する。
次いで、配置工程において、複数のコイル4を、ステータコア5のスロット51に配置する。各コイル4は、分布巻きの状態でステータコア5に配置することができる。
次いで、接合工程において、図10に示すように、コイル4を構成する平角線1の端部と、渡線41を構成する平角線1の端部とを重ね合わせる。このとき、導体露出部21における導体層2の表面201と、導体被覆部22における被膜層3の表面301との間に段差がほとんど形成されていないことにより、導体露出部21における導体層2の表面201同士の間に隙間がほとんど形成されない。これにより、導体露出部21をほとんど変形させることなく、導体露出部21における導体層2同士を接触させることができる。そして、重ね合わされた一対の導体露出部21を加圧具81によって加圧して、溶接、半田付け等によって導体露出部21における導体層2同士を接合することができる。
それ故、本例の平角線1の製造方法及び回転電機用ステータの製造方法によれば、平角線1の導体露出部21における導体層2同士の接合を容易にすることができる。また、導体露出部21を短くすることができ、平角線1を用いて製造する回転電機用ステータのコイルエンド部(ステータコア5の端面から突出するコイル4の部分)の外形を小さくすることもできる。
1 平角線
10 丸線素材
2 導体層
21 導体露出部
22 導体被覆部
23 境界部
3 被膜層
4 コイル
61 剥離具
71 第1ロール
72 第2ロール

Claims (7)

  1. 導通性の導体層と、該導体層の表面に形成された絶縁性の被膜層とからなる断面円形状の丸線素材における所定位置の上記被膜層を剥離して、導体露出部を形成する剥離工程と、
    上記丸線素材における、上記導体露出部と、該導体露出部以外の導体被覆部及び境界部とを成形して、少なくとも一対の平面部を有する平角線を得る成形工程と、を含むことを特徴とする平角線の製造方法。
  2. 上記成形工程においては、上記導体露出部、上記導体被覆部及び上記境界部を有する上記丸線素材を、互いに対向して回転する一対のロール間に通して、断面扁平形状の上記平角線に圧延することを特徴とする請求項1に記載の平角線の製造方法。
  3. 上記成形工程においては、上記導体露出部、上記導体被覆部及び上記境界部を有する上記丸線素材を、互いに対向して回転する一対の第1ロールと、該一対の第1ロールに直交して、互いに対向して回転する一対の第2ロールとの間に通して、断面矩形形状の上記平角線に圧延することを特徴とする請求項1に記載の平角線の製造方法。
  4. 上記成形工程において、上記丸線素材を上記平角線に圧延した後には、該平角線を、そのアスペクト比を維持して伸長させて、必要とする断面積に成形することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の平角線の製造方法。
  5. 上記剥離工程においては、上記丸線素材の外周面に対向させる剥離具又は剥離装置を用い、該剥離具又は該剥離装置と上記丸線素材とを、該丸線素材の周方向に相対的に回転させて、上記所定位置の上記被膜層を剥離することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の平角線の製造方法。
  6. 上記剥離工程においては、上記導体露出部を形成する上記所定位置を、上記丸線素材における中間位置及び両端位置に設定し、
    上記剥離工程を行った後であって上記成形工程を行う前、又は該成形工程を行った後において、上記丸線素材又は上記平角線を、上記中間位置の上記導体露出部において2つに分断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の平角線の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の平角線の製造方法によって製造された平角線を用いた回転電機用ステータの製造方法であって、
    上記平角線からコイルを形成するコイル形成工程と、
    複数の上記コイルを、ステータコアのスロットに配置する配置工程と、
    上記平角線における上記導体露出部と、他の上記平角線における上記導体露出部とを重ね合わせて接合する接合工程と、を含むことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
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