JP2009038905A - 分割ステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】分割ステータのコアのスロット部に巻き付けるコイル最外層の線材の形状を工夫して、コイルの占積率を高め、分割ステータを小型化すると共に放熱性を向上させる。
【解決手段】円環状に配置されてステータを構成する分割ステータであって、ステータの径方向に延在する断面矩形状のティース部とティース部外周端にバックヨーク部が設けられると共に内周端に鍔部が設けられている分割ステータのコアと、前記コアに被覆され、前記ティース部外周面のうち周方向側を底面とし、前記バックヨークと鍔部の対向面を側面とするコイル収容用のスロット部が設けられている絶縁樹脂層と、前記スロット部に、断面多角形の巻線を層状に整列巻きして形成したコイルとを備え、前記コイルの最外層の前記巻線は、外周面に位置する頂角部が潰れた平面部としている。
【選択図】図3

Description

本発明は分割ステータに関し、円環状に配置されてステータを構成する分割ステータにおいて、コイルの占積率を向上させ小型化および放熱性の向上を図るものである。
従来、モータにおいて、ロータの外周に配置されるステータには、巻き線のしやすさ等の理由から、リング状のステータを所定角度に分割して円環状に並べた分割ステータが用いられている。
前記分割ステータにおいて磁性体コア(ティース部)に設けたスロット部に巻線を直接巻き付ける場合、該コアのスロット部を絶縁樹脂層(インシュレータ)で被覆し、該絶縁樹脂層の外周に巻線を巻き付けている。
モータは小型化の要求が強いが、出力性能を維持して小型化しようとすると巻線に流れる電流を大きくする必要があり、発熱量が増大する。これに対して、コアに巻き付けるコイルの占積率を高めると、巻線に流れる電流を大きくする必要がないため発熱減少に有効であると共に、熱伝導率の高い銅の密度も高くなり、放熱性を向上させることができる。さらに、モータの特性は、コイルの占積率に大きく影響するため、コアに巻き付けるコイルの占積率を高めることが望まれている。
分割ステータを円環状に並べて連結しステータを組み付ける際には、隣接した分割ステータの巻線と接触するのを防止し、かつ、コイルの占積率を向上させるためにスロット部から突出している巻線を加圧治具で押圧して成形している。
例えば、特許第3735197号公報(特許文献1)では、図10(A)に示すように、予め線材1を巻いて成形したコイル成形体2をコア3に装着してステータを構成している。
詳しくは、図10(B)(C)に示すように、ボビン4に絶縁皮膜を塗布した線材1を巻き付け、コイル成形体2の側面2aとなるコイル巻線群5の側面5aを第1の押圧金型6Aで押圧すると共に、コイル成形体2の端面2bとなるコイル巻線群5の端面5bを第2、第3の押圧金型6B、6Cで押圧している。この際、線材1自体を変形させて各線材1間の隙間を押しつぶして成形することで、コア3に装着した際にコイル成形体2の占積率を高めている。
特許第3735197号公報
しかしながら、第1〜第3の押圧金型6A、6B、6Cで線材1を押圧する際、第1〜第3の押圧金型6A、6B、6Cに最初に接触する部分を起点として線材1に応力が集中する。よって、第1〜第3の押圧金型6A、6B、6Cと接触した線材1および各線材1間の隙間を押しつぶす際に応力が集中する箇所の絶縁皮膜に損傷が発生するため、線材1を押圧する押圧力を高くすることができず、コア3に装着した際にコイル成形体2の占積率を向上させるには至らず、放熱性の向上も期待できない。
また、コイル成形体2の側面2aおよび端面2bとなる面を押圧しているため、該押圧によりステータ軸線方向にコイル成形体2が広がってしまい、コア3をステータ軸線方向に長くしなければならず、該製造方法は小型化には不向きである。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、分割ステータのコアのスロット部に巻き付けるコイル最外層の線材の形状を工夫することで、コイルの占積率を高め、分割ステータを小型化すると共に放熱性を向上させることを課題としている。
前記課題を解決するために、本発明は、円環状に配置されてステータを構成する分割ステータであって、
ステータの径方向に延在する断面矩形状のティース部とティース部外周端にバックヨーク部が設けられると共に内周端に鍔部が設けられている分割ステータのコアと、
前記コアに被覆され、前記ティース部外周面のうち周方向側を底面とし、前記バックヨークと鍔部の対向面を側面とするコイル収容用のスロット部が設けられている絶縁樹脂層と、
前記スロット部に、断面多角形の巻線を複数層状に整列巻きして形成したコイルとを備え、
前記コイルの最外層の前記巻線は、外周面に位置する頂角部が潰れた平面部としていることを特徴とする分割ステータを提供している。
コイルの巻線として断面多角形の電線を用いると、コイルの最外周の頂角部の間に隙間が生じる。本発明では、前記のように、最外周の頂角部を潰して平面部とし、この頂角部を潰した平面部でコイルの外周面を形成している。該構成とすることで、頂角部の間の空間を減少させることができ、スロット部内の空間に対するコイルの占める割合、即ち、コイルの占積率を高めることができる。よって、出力性能を維持したまま分割ステータ全体の小型化を図ることができると同時に、小型化に伴って電線に流す電流値を増加させる必要がないため、電線の発熱量を抑制することができる。さらに、熱伝導率の高い銅の密度が高くなるため、放熱性を向上させることができる。
また、最外周の頂角部を潰して平面部とすることで、コイルの外径を減少して隣接する分割ステータのコイルとの間に空隙を確保して、接触を防止できる。
断面多角形の巻線は、単芯線にエナメル層を被覆した丸線をダイスあるいは成形用の圧延ローラで塑性加工して形成するか、または、単芯線の丸銅線をダイスあるいは圧延ローラで断面多角形に塑性加工した後でエナメル層を被覆して形成してもよい。
巻線の直径0.8mm〜1.5mmに対して、巻線の皮膜は0.01mm〜0.04mmの厚さとすることが好ましい。
前記ティース部に被覆する前記絶縁樹脂層の4つの角部に、前記巻線を嵌合する位置決め溝を設けていることが好ましい。
前記構成とすると、断面多角形の巻線の頂角部が絶縁樹脂層の位置決め溝に嵌合されるので、最内周に巻き付けられた1段目の巻線を位置決め保持しながら巻き付けることができる。よって、巻線を隙間なく巻き付けることができ、巻き付け精度を高めることができると共に、巻線と絶縁樹脂層との隙間を減らすことができ、占積率を高めることができるため、モータの出力を向上させることが可能となる。
前記断面多角形の巻線は、断面六角形あるいは断面四角形の巻線とし、
隣接する前記巻線の頂角部で形成する断面三角形状の凹部に該巻線と隣接する層の巻線の頂角部を嵌合させて整列巻きしているのが好ましい。
前記のように、巻線を断面六角形と、または巻線を断面四角形として菱形状に巻き付けた場合、同一層に隣接する巻線の間には比較的大きな断面三角形の空隙が外周面および内周面に生じる。この空隙に隣接する層の巻線の頂角部を嵌合させて整列巻すると、各層の巻線を精度良く位置決めできると共に電線間に空隙をなくして、コイルの占積率を飛躍的に高めることができる。
前記コイルの最外周面の前記平面部を結ぶ直線は、前記バックヨーク部の周方向の端面の延長線より内方に位置し、
該バックヨーク部の周方向の端面からなるコア接触面を、隣接する前記分割ステータと接触させて円環状に配置した状態で、隣接する分割ステータの前記コイル外周面の前記平面部との間に絶縁空間が確保される構成としているのが好ましい。
前記のように、コイルの最外周面の平面部を結ぶ直線をバックヨーク部の周方向の端面の延長線より内方に位置させると、コイル外周面をプレスしてコイルをスロット部内に収容する必要が無いため、巻線のエナメル層の皮膜を損傷させることがなく、コイルの絶縁信頼性を高めることができる。
隣接する分割ステータのコイル外周面間の絶縁空間の幅は、絶縁物内でコイル間電圧による部分放電が発生せず、かつ絶縁物をコイル間に充填させることを考慮して決める必要がある。ステータの形状や大きさ、システム電圧や配電回路、絶縁物の種類によって一義的には決まらないが、高出力のモータではコイル間のサージ電圧が1kVを越えることもあり、コイル外周面間の絶縁空間の幅は0.3mm〜1.0mm程度とするのが好ましい。
前記分割ステータの前記バックヨーク部のコア接触面と、前記ティース部の周方向の両側外面および前記コイルの最外周面の平面部を結ぶ線は平行であるのが好ましい。
前記構成とすると、コアのスロット部の空間により多くの巻線を収容することができるため、コイルの占積率を向上させることができる。
前記分割ステータの製造方法であって、
前記コイルの軸線方向を中心軸として前記コアを回転させて前記巻線を前記コアのティース部に巻き付けていき、位置検出部で前記コアへの前記巻線の巻き回数からコイル最上層に位置する前記巻線を検出し、該コイル最上層の巻線の頂角部のみを潰していることを特徴とする分割ステータの製造方法を提供している。
前記構成とすると、必要な位置にのみ頂角部を設けることができると共に、コアに巻線を巻きつける作業と同時に巻線に頂角部を形成することができるため、作業性を向上させることができる。
また、断面円形状である前記巻線を圧延ローラで複数回圧延することにより断面多角形状に塑性変形させ、ついで、前記位置検出部で検出されたコイル最上層に位置する前記断面多角形の巻線の頂角部を潰した後、前記コアに前記巻線を巻き付けて前記コイルを形成しており、断面多角形状に塑性変形する工程と前記頂角部を潰す工程と前記コアに前記巻線を巻きつける工程とを連続させているのが好ましい。
前述のように、断面多角形状に塑性変形する工程と頂角部を潰す工程をコイル巻き工程と連続化させることにより、従来技術のようなプレス工程の省略が可能になる。
前述したように、本発明によれば、コイルの最外層の巻線の頂角部を潰して平面部としていることで、分割ステータのコアのスロット部内の空間に対するコイルの占める割合、即ち、コイルの占積率を高めることができる。よって、出力性能を維持したまま分割ステータ全体の小型化を図ることができると同時に、小型化に伴って電線に流す電流値を増加させる必要がないため、電線の発熱量を抑制することができる。さらに、熱伝導率の高い銅の密度が高くなるため、放熱性を向上させることができる。
特に、隣接する分割ステータのコイル同士が対向する周方向の両側面に位置するコイルの外周面における巻線の頂角部を平面部とすると、コイルの占有率を低下させることなく、隣接する分割ステータのコイル外周面間に絶縁空隙を確保できる。
また、断面多角形状に塑性変形する工程と頂角部を潰す工程をコイル巻き工程と連続化させることにより、従来技術のようなプレス工程の省略が可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図7に本発明の第1実施形態を示す。
第1実施形態の分割ステータ10は、図1(A)(B)に示すように、コア11と、コア11を覆う絶縁樹脂層12と、コア11に絶縁樹脂層12を介して形成しているコイル15とを備えている。該コイル15は、図3に示すように、断面正六角形とした巻線13を層状に整列巻きしたものである。
複数の分割ステータ10を円環状に連結させて締結してステータ20を形成している。該ステータ20は円柱形状のロータ30の周囲に配置してモータ40のステータとしている。
コア11は、図2(A)(B)に示すように、ステータの径方向D1に延在させる断面矩形状のティース部11aと、該ティース部11aの外周端に設けているバックヨーク部11bと、該ティース部11aの内周端に設けている鍔部11cとからなる。
コア11は圧粉磁性体材料を加圧、圧縮した後に加熱処理することにより一体成形している。なお、コアは鋼板積層体から形成してもよい。
図2(B)に示すように、ティース部11a、バックヨーク部11bおよび鍔部11cに囲まれた空間をコイル収容用のスロット部14としている。該スロット部14の底面14aはティース部11aの外周面11dからなると共に、スロット部14の側周面14bは、対向しているバックヨーク部11bの側周面11eと鍔部11cの側周面11fとからなる。スロット部14の底面14aおよび側周面14bには、該絶縁樹脂層12を介して巻線13を巻き付けている。
隣接する分割ステータ10は、ステータ周方向D3の該バックヨーク部11bの周方向の端面からなる面を延長した面をコア接触面P1とし、図4に示すように、接触面P1を接触させて分割ステータ10を円環状に配置している。分割ステータ10のP1と、ティース部11cのステータ周方向D3の両側外面11g、11gおよび後述するコイル15の最外周面の平面部13dを結ぶ直線P2は互いに平行としている。
コイル15を形成する巻線13は断面正六角形とし、断面正六角形の単芯線13eにエナメル層13fを被覆して形成している。
ティース部11aのステータ周方向D3の両側外面11g、11gに位置する巻線13は、図3(A)(B)に示すように、ステータ径方向D1には辺13b同士を接触させて並列させていると共に、ステータ周方向D3には、隣接する巻線13の頂角部13aで形成する断面三角形状の凹部13cに、該巻線13と隣接する層の巻線13の頂角部13aを嵌合して積層させている。
また、断面正六角形の巻線13Aは、予め最外層に位置する1つの頂角部13aを潰して平面部13dを形成している。このように加工した巻線13を巻き付けて、コイルの最外周面に平面部13dを位置させると共に、該平面部13dと対向する頂角部13aを隣接する下層の巻線13の凹部13cに嵌合している。
本実施形態では、図3(B)に示すように、巻線13の対辺長L1を0.9mm、巻線13の平面部13dの幅L2を0.45mmとし、平面部13dの幅L2を巻線13の線径幅L1の50%としている。
前記コイルの最外周の平面部13dを結んだ直線P2は、図4に示すように、分割ステータ10の接触面P1より内方に位置させている。これにより、隣接する分割ステータ10を接触面P1で接触させて円環状に配置した状態で、隣接する分割ステータ10の平面部13dを結ぶ直線P2、P2間に絶縁空間Sを確保している。
本実施形態では、各分割ステータ10の平面部13dを結ぶ直線P2と接触面P1との幅T1を0.15mmとし、隣接する分割ステータ10、10の平面部13dを結ぶ直線P2、P2間の絶縁空間Sの幅T2を0.3mmとしている。
一方、前記両側面11g、11gと直交する上下両側面11h、11hに位置するコイル15は、隣接する分割ステータのコイルと対向しないため、最外層の巻線13の頂角部13aは潰す必要はないが、生産効率を低下させないために潰して平面部を設けてもよい。
絶縁樹脂層12は、図5に示すように、ティース部11aの外周面11dに被覆する矩形筒状のティース被覆部12aを備え、該ティース被覆部12aの外周端からはバックヨーク被覆部12b、内周端からは鍔被覆部12cが鍔状に突設している。
かつ、前記ティース被覆部12aの断面形状における4つの角部には、巻線13の頂角部13aが嵌合される断面三角形の位置決め溝12fを、ステータ径方向D1に連続的に形成している。該絶縁樹脂層12の厚さは0.2mmとしている。
本実施形態では、絶縁樹脂層12はステータ径方向D1の軸線で2つに分割した絶縁樹脂被覆体12−1、12−2として成形して、コアに外嵌して取り付けている。
なお、該絶縁被覆体12をコアと別に成形して、コアに取り付ける構成とする代わりに、コアにモールドして絶縁被覆層12を形成してもよい。
次に、前記巻線13の製造装置50について説明する。
該巻線の製造装置50は、図6に示すように、単芯線にエナメル層を被覆した丸線w1を巻いた供給部51と、丸線w1を圧延して塑性変形させる第1圧延ローラ〜第3圧延ローラ52〜54と、加工中の巻線13に張力を付与する張力付与部55A、55Bと、巻線を軟化させる軟化炉56と、巻線13の平面部13dの位置を検出する位置検出部57と、巻線13の巻き位置を制御する制御ガイド部58と、成形した巻線13をコア11に巻き付ける巻付部59とを備えている。
前記各第1圧延ローラ〜第3圧延ローラ52〜54は、一対の圧延ローラ52A〜54A、52B〜54Bから構成している。
第1圧延ローラ52は、図7(A)に示すように、一対の圧延ローラ52A、52Bで丸線w1を挟み込み、断面レーストラック状の中間線w2に変形させている。
第2圧延ローラ53は、図7(B)に示すように、各圧延ローラ53A、53Bに溝部53a、53aを設け、圧延ローラ53A、53Bの溝部53a、53a同士が合わさって正六角形状の貫通穴53bを形成している。回転させた圧延ローラ53A、53Bの貫通孔53bに中間線w2を通すことで、貫通穴53bと同形状の断面正六角線w3に変形している。
第3圧延ローラ54は、図7(C)に示すように、各圧延ローラ54A、54Bに溝部54a、54aを設け、該一対の溝部54a、54aが形成する貫通孔54bは、正六角形の1つの頂角部を平面部54cとしている形状となっている。
前記第2圧延ローラ53から引き出された断面正六角形線w3のうち、前記コイルに巻き付けた状態で最外周に位置となる領域に達すると、1つの頂角部を潰して平面部13dとするために、第3圧延ローラ54A、54Bの貫通孔54bに通して、前記平面部13dを形成している。
其の際、コイル最外周の頂角部を潰して平面部とする領域は、断面矩形状に巻き付ける際に、隣接する分割ステータのコイル対向面となる2辺であるため、該2辺の位置となる巻線部分のみ前記第3圧延ローラ54に通している。なお、必ずしも2辺に限定されず、最外周層の4辺の巻線の外周位置の1つの頂角部を潰して平面部としてもよい。
次に、前記巻線の製造装置50を用いた分割ステータ10の製造方法について説明する。
前記分割ステータ10の製造方法は、コア11を回転させてコイル15を巻く巻線方式とする。
まず、コア11には前記分割した絶縁樹脂被覆体12−1、12−2を両側から挟み込んで組みつけておく。詳しくは、ティース部11aをティース被覆部12aに内嵌させると共に、鍔被覆部12cおよびバックヨーク被覆部12bを鍔部11cおよびバックヨーク部11bの内周面11f、11eに当接させて絶縁樹脂層12をコア11に被覆する。
前記絶縁樹脂層12を被覆したコア11を製造装置50の巻付部59にステータ径方向D1を回転軸として回転自在に取り付けておく。
前記製造装置50での巻線の加工は、図6に示すように、丸線w1を供給部51から張力付与部55Aを介して第1圧延ローラ52に送り、丸線w1を断面楕円形線w2に圧延成形する。さらに、断面正六角形の貫通孔53bを有する第2圧延ローラ53で断面楕円形線w2を断面正六角線w3に圧延し、断面正六角線w3を張力付与部55を介して軟化炉56に送る。軟化炉56では、低酸素雰囲気で300℃で1分間加熱して断面正六角線w3を軟化させる。
ついで、軟化させた断面正六角線w3を第3圧延ローラ54側へと搬送し、位置検出部57で後述する回転しているコア11に対する巻線13の巻き回数からティース部両側外面11g、11gの最外層の巻線13Aとなる位置を検出し、該位置に達すると、断面正六角線w3のみ第3圧延ローラ54の貫通孔54bに通して、頂角部13aを潰して平面部13dを形成する。
このようにして、一部に平面部13dを有する巻線13が完成する。
前記のように製造装置の圧延ローラで巻線13を加工しながら、制御ガイド部58で巻き位置を制御して、平面部13dを有する巻線13Aがティース部両側外面11g、11gに位置するように回転させてコア11に巻線13を巻き付けていく。このように、巻線13を断面正六角形状に塑性変形する工程と頂角部13aを潰す工程をコイル巻き工程と連続化させて分割ステータ10を完成させる。
前記のようにコイルを設けた分割ステータの構成とすると、コイルの最外周層の巻線13Aの頂角部13aは平面部13dとなり、前記平面部13dを結ぶ直線P2を分割ステータ10の接触面P1より内方に位置させているため、コイル15の外周面をプレスしてコイル15をスロット部14内に押し込む必要が無い。よって、このプレスによる巻線13のエナメル層の皮膜を損傷させることがなく、コイル15の絶縁信頼性を高めることができる。
また、分割ステータ10を円環状に配置して締結した際に、隣接する分割ステータ10の対向するコイルの最外周層の間に確実に絶縁用の空隙を設けることができる。
さらに、コイル外周面の頂角部13aを平面部とせずに頂角部を残している場合と比較し、頂角部13aの両側の空間を減少させることができるため、コイル15の占積率を向上させることができる。よって、出力性能を維持したまま分割ステータ10全体の小型化を図ることができると同時に、小型化に伴って巻線13に流す電流値を増加させる必要がないため、巻線13の発熱量を抑制することができる。さらに、熱伝導率の高い銅の密度が高くなるため、放熱性を向上させることができる。
また、絶縁樹脂層12のティース被覆部12aの4つの角部に最内周の巻線13を位置決め溝12fに嵌合させて巻き付けることができるため、巻線13の巻き付け位置の精度を高めて、確実に整列巻きすることができると共に、巻線13と絶縁樹脂層12との隙間を減らすことができ、コイル15の占積率を高めることができる。
特に、巻線13を断面六角形としているため、整列巻きすると、径方向に隣接する層の巻線間13、13を隙間なく整列できるため、コイル15の占積率を飛躍的に高めることができる。
図8(A)〜(C)に本発明の第2実施形態を示す。
第2実施形態の分割ステータ10の巻線13は、第1〜第3圧延ローラ52〜54で圧延加工しているのではなく、第1〜第3ダイス62〜64を用いている点が第1実施形態と相違する。
該巻線加工用のダイス62〜64は、軸線方向に貫通させた加工穴62a〜64aに通して変形させて引き抜くものである。
第1ダイス62では、丸線w1を断面楕円形線w2に変形させ、第2ダイス63では断面楕円形線w2を断面正六角線w3に変形させる。さらに、位置検出部57でティース部両側外面11g、11gの最外層の巻線13Aの位置を検出し、第3ダイス64で該位置の断面正六角線w3の外周位置の1つの頂角部13aのみを潰して平面部13dとしている。
なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
図9(A)(B)は、本発明の第3実施形態を示す。本実施形態の分割ステータ100は巻線130を断面平角とする構成を第1実施形態と相違させている。
本実施形態の分割ステータ100は、ティース部両側面11g、11gの最外層に位置する巻き線130Aの頂角部130aを潰して平面部130dとし、巻線130Aの頂角部130aを絶縁樹脂層12に設けられている位置決め溝12fに嵌合させて巻き付けている。
なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
なお、本発明は、前記実施形態は限定されず、本発明の特許請求の範囲内の種々の形態が含まれるものである。
本発明の第1実施形態を示す図であり、(A)は分割ステータを用いたモータを示す斜視図、(B)は(A)の分割ステータを示す斜視図である。 (A)は図1の分割ステータのコアの斜視図、(B)は(A)のA−A線断面図である。 (A)は分割ステータの断面図、(B)は(A)の要部を拡大した図である。 隣接する分割ステータコアを示す平面図である。 (A)はコアに絶縁樹脂層を被覆した図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 分割ステータの製造装置を示す概念図である。 圧延する工程を示す図であり、(A)は第1圧延ローラでの圧延工程、(B)は第2圧延ローラでの圧延工程、(C)は第3圧延ローラでの圧延工程を示す図である。 (A)〜(C)本発明の第2実施形態を示し、巻線をダイスで成形する工程を示す図である。 本発明の第3実施形態を示し、(A)は分割ステータの断面図であり、(B)は(A)の要部を拡大した図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
10、100分割ステータ
11a ティース部
11b バックヨーク部
11c 鍔部
11g ティース部両側外面
12 絶縁樹脂層
12f 位置決め溝
13、130 巻線
13a 頂角部
13c 凹部
13d 平面部
14 スロット部
14a スロット部の底面
14b スロット部の側周面
15 コイル
20 ステータ
30 ロータ
40 モータ
60 ダイス
P1 接触面
P2 平面部を結ぶ直線
S 絶縁空間

Claims (7)

  1. 円環状に配置されてステータを構成する分割ステータであって、
    ステータの径方向に延在する断面矩形状のティース部とティース部外周端にバックヨーク部が設けられると共に内周端に鍔部が設けられている分割ステータのコアと、
    前記コアに被覆され、前記ティース部外周面のうち周方向側を底面とし、前記バックヨークと鍔部の対向面を側面とするコイル収容用のスロット部が設けられている絶縁樹脂層と、
    前記スロット部に、断面多角形の巻線を複数層状に整列巻きして形成したコイルとを備え、
    前記コイルの最外層の前記巻線は、外周面に位置する頂角部が潰れた平面部としていることを特徴とする分割ステータ。
  2. 前記ティース部に被覆する前記絶縁樹脂層の4つの角部に、前記巻線を嵌合する位置決め溝を設けている請求項1に記載の分割ステータ。
  3. 前記断面多角形の巻線は、断面六角形あるいは断面四角形の巻線とし、
    同一層で隣接する前記巻線の頂角部で形成する断面三角形状の凹部に、該巻線と隣接する層の巻線の頂角部を嵌合させて整列巻きしている請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の分割ステータ。
  4. 前記コイルの最外周面の前記平面部を結ぶ直線は、前記バックヨーク部の周方向の端面の延長線より内方に位置し、
    該バックヨーク部の周方向の端面からなるコア接触面を、隣接する前記分割ステータと接触させて円環状に配置した状態で、隣接する分割ステータの前記コイル外周面の前記平面部との間に絶縁空間が確保される構成としている請求項1乃至請求項3に記載の分割ステータ。
  5. 前記分割ステータの前記バックヨーク部のコア接触面と、前記ティース部の周方向の両側外面および前記コイルの最外周面の平面部を結ぶ線は平行である請求項4に記載の分割ステータ。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載の分割ステータの製造方法であって、
    前記コイルの軸線方向を中心軸として前記コアを回転させて前記巻線を前記コアのティース部に巻き付けていき、位置検出部で前記コアへの前記巻線の巻き回数からコイル最上層に位置する前記巻線を検出し、該コイル最上層の巻線の頂角部のみを潰していることを特徴とする分割ステータの製造方法。
  7. 断面円形状である前記巻線を圧延ローラで複数回圧延することにより断面多角形状に塑性変形させ、ついで、前記位置検出部で検出されたコイル最上層に位置する前記断面多角形の巻線の頂角部を潰した後、前記コアに前記巻線を巻き付けて前記コイルを形成しており、断面多角形状に塑性変形する工程と前記頂角部を潰す工程と前記コアに前記巻線を巻きつける工程とを連続させていることを特徴とする請求項6に記載の分割ステータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101187304B1 (ko) * 2011-03-28 2012-10-02 디피씨(주) 변압기용 코일 및 그 제조방법
CN106685123A (zh) * 2017-01-20 2017-05-17 宜兴市贵鑫磁电高科技有限公司 一种兼容直绕线圈和空心线圈的音圈马达载座

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