JP2016137589A - インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】高い駆動周波数を実現できるインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供する。【解決手段】一実施形態にかかるインクジェットヘッドは、圧電ベースと、ノズルプレートと、カバープレートと、フレームと、を備える。圧電ベースは、圧電体を備えるとともに、複数の溝が並列に設けられる。ノズルプレートは、前記複数の溝のうち1つおきに配された第1の溝で構成される圧力室に連通するノズルを有する。カバープレートは、前記第1の溝で構成される前記圧力室に連通する開口を有するとともに、前記第1の溝の間に配される複数の第2の溝を塞ぐ。フレームは、前記カバープレートの前記開口を通じて前記圧力室に連通する共通室を形成する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタに関する。
例えば、駆動素子として圧電アクチュエータを用いたシェアモードシェアードウォール方式のインクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッドは、隣接する圧力室共通の側壁が駆動するため、隣接するノズルを同時に駆動することはできない。また、ノズルを1つおきに同時駆動する場合にも、中央のノズルからインクが誤吐出する場合がある。したがって、ノズルを2つおきで同時駆動する、いわゆる3分割構造としている。
また、駆動周波数を改善するため、圧力室を一個おきに空気チャネルとし、ノズルを1つおきに設けることで、1つおきの同時駆動とすることもある。この場合、ノズル数は半減するが駆動周波数は3倍となるので、ヘッド全体としての駆動周波数を1.5倍にすることができる。また、圧力室を1つおきに空気チャネルとすることで駆動ノズルの圧力が伝達されにくく、クロストークを抑制できる。圧力室を一個おきに空気チャネルとする場合、隣接する圧力室や共通室からインクが流入するのを防止する必要があるため、装置の構造及び製造工程が複雑となる。
特開平8−58090号公報
本発明が解決しようとする課題は、高い駆動周波数を実現できるインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供することである。
一実施形態において、インクジェットヘッドは、圧電ベースと、ノズルプレートと、カバープレートと、フレームと、を備える。圧電ベースは、圧電体を備えるとともに、複数の溝が並列に設けられる。ノズルプレートは、前記複数の溝のうち1つおきに配された第1の溝で構成される圧力室に連通するノズルを有する。カバープレートは、前記第1の溝で構成される前記圧力室に連通する開口を有するとともに、前記第1の溝の間に配される複数の第2の溝を塞ぐ。フレームは、前記カバープレートの前記開口を通じて前記圧力室に連通する共通室を形成する。
第1実施形態にかかるインクジェットヘッドの一部を破断して示す斜視図。 同インクジェットヘッドの断面図。 同インクジェットヘッドの断面図。 同インクジェットヘッドの断面図。 同インクジェットヘッドの動作を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドを用いた第2実施形態にかかるインクジェットプリンタの構成を示す説明図。 他の実施形態にかかるインクジェットヘッドのカバーフレーム部材の構成を示す説明図。
以下に、第1実施形態に係るインクジェットヘッド10の構成について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、図中矢印X,Y,Zはそれぞれ互いに直交する3方向を示す。また、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示している。
本実施形態のインクジェットヘッド10は、いわゆるエンドシューター型のシェアモードシェアウォール方式のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド10内には、ノズルであるノズルに連通する複数の圧力室C1と、複数の圧力室の間に形成される空気室C2と、複数の圧力室に連通する共通室C3が形成される。インクジェットヘッド10は、内部に作りこまれた圧力室C1内でインクを常時循環させるインク循環型である。
図1乃至図4に示すように、インクジェットヘッド10は、圧電部材を有する圧電ベース11と、複数のノズルであるノズル孔61を有するノズルプレート60と、カバー部材であるカバープレート30と、フレームであるフレーム部材40と、蓋部材50と、を備える。
圧電ベース11は、基板12と、圧電部である積層圧電体13とを備える。圧電ベース11の図中上側(一方側)の表面に複数の溝14が形成される。
積層圧電体13は、上下方向の分極方向が相反する2枚の圧電部材13a,13bが積層されて構成され、例えば切断加工により所定の形状及び大きさの細長い方形の板状に形成される。圧電部材として、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系圧電セラミックス材料が用いられる。2枚の圧電部材13a,13bは分極方向が逆向きになるように分極され、接着層を介して接着されている。
基板12は、方形の板状である。基板12のX方向の一端には、積層圧電体13の断面形状と同じ形状の切り欠きである凹部12aが形成されている。凹部12aは、基板12のY方向全長に渡って形成されている。この凹部12aに、積層圧電体13が収容される。また、基板12の上面であってX方向の他端側には、配線パターン17が形成されている。
基板12は、圧電部材を構成する圧電材料より誘電率の小さい材料で構成されている。基板12を構成する材料は、積層圧電体13を構成する圧電部材とは異なる圧電材料が好適であり、例えばアルミナ、ジルコニア等のセラミックを使用できる。
基板12は、具体的には、快削性セラミックスやチタン酸マグネシウム、ボロンナイトライド、アルミナイトライド、及びこれらの複合材等の比較的軟らかいセラミックスで構成される。この場合、積層圧電体13を構成するPZTが比較的柔らかいため、基板12と積層圧電体13とを同時加工する際の加工が容易となる。また、基板12の材料としてPZTより誘電率が小さいPZTを選択することも可能である。
なお、一般に、アクチュエータとして使用される圧電材料は圧電定数が大きく、誘電率も大きい。また比誘電率(ε11T/ε0)で1000〜5000程度である。基板12に圧電材料を用いる場合、圧電定数は小さくてもよい。例えば、住友金属社製H8H(ε11T/ε0=520)や村田製作所製P−4(ε11T/ε0=247)、富士セラミックス社製C4(ε11T/ε0=520)等が好適に使用できる。
圧電ベース11に形成された複数の溝14は、X方向の一方の側部から一定距離に渡って上面が開口する有底のスリットである。溝14は、上面視において長手方向がX方向に沿う細長い形状である。Y方向において並列する複数の溝14は互いに平行に形成されている。溝14は、第1の圧電素子15aを構成する上側の圧電部材の上面から第2の圧電素子15bを構成する下側の圧電部材に至る所定深さを有している。複数の溝14は、例えば、ICウェハーの切断等に用いているダイシングソーのダイヤモンドホイール等により研削され、その場合加工上図2に示すように底面が湾曲した形状となる。溝14のサイズは、インクジェットプリンタヘッドの仕様などにより異なる。
Y方向において並列する複数の溝14は、交互に配される第1の溝14aと第2の溝14bとで構成される。第1の溝14aはノズル孔61及び共通室C3に連通する圧力室C1を構成する。第2の溝14bは閉塞された空気室C2を構成する。
積層圧電体13の、隣接する溝14の間に形成された支柱状の部分が、圧力発生手段の駆動部となる積層圧電素子15を構成する。すなわち、圧電ベース11には、複数の細長い積層圧電素子15が複数の溝14を介してY方向に並んで配置される。積層圧電素子15は、第1の圧電素子15a及び第2の圧電素子15bを積層して備え、第2の圧電素子15bの積層方向一端が連続し、積層圧電体13の断面が櫛歯形状になっている。
各溝14で構成される圧力室C1または空気室C2の内面底部及び両側面には、電極16が形成されている。電極16は、溝14の底部から基板12の上面に至って形成され、配線パターン17に接続されている。
電極16は、例えば、真空蒸着法や無電解ニッケルメッキ法等の手法で形成される。この時同時に真空蒸着法や無電解メッキ法等の手法で配線パターン17が形成される。例えば、無電解メッキ法であれば、微細な溝14内にも容易に金属膜を形成できる。なお、本実施形態において電極16の材料はニッケルを用いるが、これに限られるものではない。
電極16は、例えば他に金や銅等で形成してもよい。あるいは2種以上の導電性の膜を積層しても良い。基板12のX方向他方側の上面部分は枠部材の外側に露出する。このため、この部位の配線パターン17にFPCなどで駆動回路を接続することができる。
カバープレート30は、複数の開口31を有する方形の板状部材である。カバープレート30は、圧電ベース11の上面上に配置され、X方向一方側の部分の領域を覆う。具体的にはカバープレート30は、積層圧電体13及び基板12の一方側から配線パターン17の一部の領域を覆う。カバープレート30には、複数のスリット状の開口31が厚み方向に貫通して形成される。開口31は、圧力室C1を構成する第1の溝14aに対応する位置に設けられている。この開口31により、第1の溝14aで構成される圧力室C1と、カバープレート30の外側の共通室C3とが連通し、開口31を通じてインク等の吐出材料が圧力室C1に流入する。カバープレート30は、開口31が第1の溝14aの上側に対応し、その他の板状部分が複数の第2の溝14bの上側の開口31を塞ぐ位置に、配置される。すなわち、カバープレート30を圧電ベース11に接着することで、共通室C3に連通する圧力室C1と閉塞された空気室C2とが交互に構成される。
カバープレート30は、例えば低熱膨張金属で構成され、好ましくは、PZT、セラミックス、ガラス、快削性セラミックスのいずれかを含む材料で構成される。具体的には、厚さ10〜500μmm程度の、PZT、セラミックス、ガラス、快削性セラミックスなどが好適であり、エッチング、レーザ加工、超音波加工、サンドブラストなどで開口31が形成される。この場合特に、ダイヤモンドカッターでの加工性がよい。この他、カバープレート30を鉄ニッケル合金などの低熱膨張金属で構成し、エッチング、レーザ加工、超音波加工、サンドブラストなどの方法で開口31を形成し、圧電ベース11との接合面にスパッタ等で絶縁膜を形成した物でも良い。また、接着後の反り緩和のため、カバープレート30の熱膨張率は積層圧電素子15を構成するPZTに近いほうが望ましい。例えば、PZTの熱膨張率は10−6/K台であるので、カバープレート30も同様に10−6/K台であることが望ましい。また、ショートを防ぐため、カバープレート30を絶縁物で構成することが望ましい。あるいはカバープレート30と圧電ベース11との接合面には絶縁膜が設けられる。
フレーム部材40は、中央に開口41を有する方形の枠状に構成され、カバープレート30の一方側の表面の外周縁に接合される。フレーム部材40は所定の厚さを有し、カバープレート30と蓋部材50との間に、共通室C3を形成する。この共通室C3は、カバープレート30の開口31を通じて圧力室C1に連通する。フレーム部材40は、インクなどの吐出材料を案内するガイド機能を果たす。
蓋部材50は、外部からインクを流入させるインク供給口を有する矩形の板状部材である。蓋部材50は、フレーム部材40の上面に接合され、フレーム部材40の開口41の一方側を塞ぎ、共通室C3を構成する。
圧電ベース11,カバープレート30、フレーム部材40、及び蓋部材50は、圧電構造部を構成する。圧電構造部の側面に、ノズルプレート60が設けられる。
ノズルプレート60は、厚さ10〜100μm程度の方形の板状に構成される。ノズルプレート60は、圧電構造部のX方向一方側の側面に設けられる。ノズルプレート60には、厚さ方向に貫通する複数のノズル孔61を有するノズル列が形成されている。ノズル孔61は、1個おきに配置された複数の圧力室C1に対応する位置にそれぞれ設けられている。すなわち、ノズルプレート60は、第1の溝14aで構成される圧力室C1に連通するノズル孔61を有するとともに、第2の溝14bで構成される空気室C2の側方の開口31を塞ぐ。
以下、本実施形態に係るインクジェットヘッド10の製造工程について図6乃至図11を参照して説明する。なお、本実施形態においてはX方向に並列する複数の圧電構造部を一体に製造した後、これらを切断して、複数のインクジェットヘッド10を製造する手順を示す。なお、本実施形態では4つのインクジェットヘッド10を製造する場合を例示する。
図6に示すように、予め板厚方向に分極された2枚の板状の圧電部材を分極方向が互い違いになるよう積層し、その積層体を所望の幅及び長さにカットして積層圧電体13Aを形成する(圧電体形成工程)。このとき、2つ分のインクジェットヘッド10の幅である積層圧電体13Aを、2本用いる。
次いで、凹部形成工程において、積層圧電体13Aを構成する圧電部材とは異なる材質の板状の基材に、積層圧電体13Aを嵌合するための凹部12aAを形成し、基板12を形成する(基板形成工程)。
積層圧電体13Aを基板12Aの凹部12aAに嵌合させ、接着剤等で隙間なく貼り付ける(圧電ベース接合工程)。接着剤が上面にはみ出す場合には、研磨等で切除する。また、基板12上面は平面にしておく。以上により、4つのインクジェットヘッド10に相当する幅を有する基板12における2カ所に、それぞれ2つ分の幅を有する積層圧電体13Aが設けられる。
図7に示すように、積層圧電体13Aを備える基板12Aの表面に、ダイシングソーやスライサー等を使用した機械加工により、複数の溝14を形成する(溝形成工程)。
図8に示すように、真空蒸着法等により電極16や配線パターン17等の導電膜を形成する(導電パターン形成工程)。以上により4つ分の圧電ベース11Aが完成する。
続いて、図9に示すように、圧電ベース11Aの上面にカバープレート30Aを接着する。このとき、開口31が第1の溝14aに対応するよう配置する。なお、このときカバープレート30の2つ分の幅を有するカバープレート30Aを、2箇所に配する。
さらに、図10に示す接合工程において、カバープレート30Aの上面にフレーム部材40Aを接合固定する。なお、このとき2つのフレーム部材40が一体に構成されたフレーム部材40Aを、それぞれ2箇所のカバープレート30A上に配する。以上により、4つ分の圧電構造体が一体に形成される。
この後、図11に示すように、ダイシング加工により4分割することで、4つの圧電構造体が完成する。この個々の圧電構造体の上面の共通室C3を覆うように蓋部材50を接着して取り付ける。さらに圧電構造体の側面に、溝14の側方の開口を覆うようにノズルプレート60を接着して取り付ける。このとき、第1の溝14aにノズル孔61が対向して配されるとともに第2の溝14bが閉塞される位置にノズルプレート60を取り付ける。以上により、図1に示すインクジェットヘッド10が完成する。
以上のように構成されたインクジェットヘッド10において、ノズル孔61から材料を吐出する駆動時には、駆動回路により配線パターン17を介して駆動素子に駆動電圧を印加することで、駆動する圧力室C1内の電極16と、両隣の空気室C2の電極16に電位差を与える。すると、第1の圧電素子15aと第2の圧電素子15bは互いに逆向きに変形し、両圧電素子の変形により、駆動素子が「L」字状に屈曲変形する。一例として、まず図5(a)に示すように、駆動する圧力室C1を開く方向に変形させ圧力室C1内を負圧にすることで、開口31からインクを圧力室C1内に導く。続いて図5(b)に示すように、圧力室C1を閉じる方向に変形させ、圧力室C1内を加圧することで、ノズル孔61からインク滴が吐出される。このように圧電部材のシェアモードを利用し、圧力室C1の側壁を動かす方式をシェアモードシェアウォール方式と称する。
なお、比較例として、解像度やノズル数を優先し、全ての圧力室にノズルを設けた場合、全圧力室からインク滴を吐出させている。この場合、圧力室を駆動するとき、隣接圧力室の電極も利用するため、隣り合う圧力室を同時に駆動することはできない。また、複数の圧力室を1本おきに駆動する場合にあっても、駆動しない中央の圧力室が加圧され誤吐出を生じる場合がある。このため多くの場合、2つ以上あけて圧力室を駆動する。2つおきで駆動する場合、3分割駆動と称する。したがって、個々のノズルが仮に30kHzの駆動周波数で駆動可能でも、ヘッドとしてはその1/3である10kHzでの駆動しかできないことになる。
これに対し、本実施形態では、カバープレート30を設け、一つおきに閉塞された空気室C2を形成している。また、ダミーの空気室C2にはノズルを設けず、吐出材料が入る圧力室C1のみに対応するノズル孔61を設けている。このため、ノズル孔のない空気室C2からはインク滴が吐出できないので、30kHz駆動が可能となる。なお、一つおきに圧力室C1にノズルを設けることから、ヘッド辺りのノズル数は半減する。このためインクジェットヘッド10全体としては、見掛け15kHz相当の能力となる。この場合には、比較例の構造の1.5倍の駆動を達成できる。したがって、単純な構造で、高い駆動周波数を実現できる。
また、本実施形態では、駆動しない空気室C2は全て同じ電位とすることができるので、電極16を共通電極とすることができる。例えば共通電極をグランドとして駆動する圧力室C1に駆動波形を印加してもよい。また個別電極にも同じ波形を与えれば電位差が無いので圧電部材は変形しない。このため、常に駆動波形を与え、個別電極を駆動するときにグランドとする方法でも良い。更には空気室C2に個別電極を用いても良い。
本実施形態において、基板12として圧電材料を使用する場合には、圧電ベース11の静電容量が小さくなって消費電力が小さく、駆動回路の発熱を押さえることもできる。また、溝14を形成する加工時や分割時に、基板12と積層圧電体13の圧電部材とが同様な加工特性を有しているため加工条件が容易になる。また、基板12と積層圧電体13の圧電部材との熱膨張係数を同等にすることができて熱硬化性の接着剤を用いても接合後の反りや変形を防止することができる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態に係るインクジェットプリンタ100について、図12を参照して説明する。インクジェットプリンタ100は、第1実施形態にかかるインクジェットヘッドを用いたプリンタである。
インクジェットプリンタ100は、所定の搬送経路に沿って例えば記録媒体である用紙Pを搬送しながら画像形成等の各種処理を行う装置である。インクジェット記録装置1は、筐体110と、用紙供給部としての給紙カセット111と、排出部としての排紙トレイ112と、保持ローラ(ドラム)113と、搬送装置114と、反転装置118と、を備える。
筐体110はインクジェットプリンタ100の外郭を構成する。給紙カセット111は、筐体110の内部に設けられる。排紙トレイ112は、筐体110上部に設けられる。保持ローラ(ドラム)113は、用紙Pを外面上に保持して回転する。搬送装置114は、給紙カセット111から保持ローラ113の外周を通って排紙トレイ112に至って形成される所定の搬送路A1に沿って用紙Pを搬送する。反転装置118は、保持ローラ113から剥離された用紙Pの表裏面を反転させて再び保持ローラ113の表面上に供給する。
搬送装置114は、搬送路A1に沿って設けられた複数のガイド部材121〜125や複数の搬送用ローラ126〜131を備えている。搬送用ローラとして、ピックアップローラや、給紙ローラ対、レジストローラ対、分離ローラ対、搬送ローラ対、排出ローラ対が設けられている。これらの搬送用ローラ126〜131は搬送用モータに駆動されて回転することで、用紙Pを搬送路A1に沿って下流側に送る。
搬送路A1には用紙の搬送状況を監視するためのセンサSなどが各所に配置されている。
保持ローラ113は、その表面上に用紙Pを保持した状態で回転することにより用紙Pを搬送する。ここでは図12中時計回りに回転することにより用紙Pを外周に沿って時計回りに搬送する。
保持ローラ113の外周部分において上流側から下流側に向かって順番に、保持装置115と、画像形成装置116と、除電剥離装置117と、クリーニング装置119と、が設けられている。
保持装置115は、押圧ローラ115aと帯電ローラ115bとを備えている。押圧ローラ115aは保持ローラ113の外面に押圧する。帯電ローラ115bは電力が供給されることで用紙Pを保持ローラ113の外面に吸着させる方向の静電気力を発生(帯電)する。この静電気力により用紙Pが保持ローラ113に吸着される。
画像形成装置116は、保持ローラ113の外面に対向配置された複数(4色)のインクジェットヘッド10として、ここではシアン、マゼンダ、イェロー、ブラックの4色のインクジェットヘッド10C,10M、10Y,10Kを備える。インクジェットヘッド10C,10M、10Y,10Kは、所定のピッチで設けられたノズル孔61から、用紙Pにインクを吐出して保持ローラ113の外面に保持された用紙Pに画像を形成する。各インクジェットヘッド10C,10M、10Y,10Kとして、第1実施形態にて説明したインクジェットヘッド10を用いる。
除電剥離装置117は、用紙Pを除電する除電ローラ117aと、用紙Pを保持ローラ113から剥離する剥離爪117bと、を備える。
クリーニング装置119は、保持ローラ113に接触した状態で回転することにより保持ローラ113を清浄するクリーニング部材119aを備える。
反転装置118は、保持ローラ113から剥離された用紙Pを反転させて再び保持ローラ113の表面上に供給する。反転装置118は、例えば用紙Pを前後方向逆にスイッチバックさせる所定の反転経路に沿って用紙Pを案内して搬送することにより用紙Pを反転させる。
この他、インクジェットプリンタ100は、コントローラであるCPU(中央制御装置)と、各種のプログラムなどを記憶しているROMと、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶しているRAMと、外部からのデータを入力したり、外部へデータを出力したりする、I/F(インターフェイス)と、を備える。
例えばユーザーがプリンタに対して印刷を指示すると、インクジェットプリンタ100のCPUはインクジェットヘッド10C,10K、10M,10Yに対して印字信号を駆動回路に出力する。これによりインクジェットヘッド10が駆動され、用紙Pに画像が形成される。
以上の様に構成されたインクジェットプリンタ100においても上記第1実施形態と同様の効果を得られる。すなわち、インクジェットプリンタ100により、単純な構造で、高い駆動周波数を実現できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
上記実施形態ではいわゆるエンドシューター型のインクジェットヘッド10を例示したが、これに限られるものではなく、他に例えばサイドシューター型の構成に適用してもよい。
上記実施形態においては、基板12に圧電部材からなる積層圧電体13を備えた圧電ベース11を例示したが、これに限るものではない。例えば基板を用いずに圧電部材のみで圧電ベースを形成しても良い。また、2枚の圧電部材を用いずに、1枚の圧電部材としてもよい。この場合、溝の深さ方向の半分まで電極を形成することで、上記第1実施形態と同様に圧電素子を変形させて駆動することができる。
上記第1実施形態においては、個別に形成されたカバープレート30とフレーム部材40とを順版に接合する例を示したが、これに限れられるものではない。例えば図13に示すように、カバープレートとフレーム部材とを一体構造としたカバーフレーム部材35Aを用いてもよい。あるいは、カバープレート30とフレーム部材40を接合してから圧電ベース11に接着する工程としてもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェット記録装置、10(10C、10K、10M、10Y)…インクジェットヘッド、11…圧電ベース、12…基板、13…積層圧電体(圧電部)、14…溝、14a…第1の溝、14b…第2の溝、15…積層圧電素子、第1の15a…圧電素子、第2の15b…圧電素子、20…ノズルプレート(ノズル部)、21…ノズル孔、30…カバープレート(カバー部材)、40…フレーム。

Claims (5)

  1. 圧電体を備えるとともに、複数の溝が並列に設けられる、圧電ベースと、
    複数の前記溝のうち1つおきに配された第1の溝で構成される圧力室に連通するノズルを有するノズルプレートと、
    前記第1の溝で構成される前記圧力室に連通する開口を有するとともに、前記第1の溝の間に配される複数の第2の溝を塞ぐカバープレートと、
    前記カバープレートの前記開口を通じて前記圧力室に連通する共通室を形成するフレームと、
    を備えることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記圧電ベースの一方側の表面に前記溝が設けられ、
    前記ノズルプレートは前記圧電ベースの外面に設けられ、
    前記カバープレートは前記圧電ベースの一方側に設けられ、
    前記フレームは前記カバープレートの一方側に設けられ、
    前記カバープレートは、PZT、セラミックス、ガラス、快削性セラミックスのいずれかを含む材料で構成されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記カバープレートは、低熱膨張金属で構成され、
    前記カバープレートと前記圧電ベースとの接合面に絶縁膜が設けられることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記カバープレートと前記フレームとが一体構造であることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記1乃至4のいずれかに記載のインクジェットヘッドと、
    所定の搬送経路に沿って記録媒体を搬送する搬送装置と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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