JP2016135196A - 医療機器用ハンドルおよび医療機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性を向上させることが可能な医療機器用ハンドルおよび医療機器を提供する。【解決手段】医療機器用ハンドル(ハンドル3)は、可撓性を有するチューブ状部材(シースチューブ2)の基端側に装着されるハンドルであって、ハンドル本体31と、このハンドル本体31に対して回転自在に装着された回転板320を含んで構成され、チューブ状部材の先端付近を撓ませる回転操作の際に用いられる回転操作部32とを備えている。ハンドル本体31は、把持部311と、回転板320の周辺領域において回転板320の回転面Srの少なくとも一方側に設けられ、回転板320の回転軸Arに沿って略等方的に突出して把持部31よりも拡径となっている部分である拡径部312とを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば不整脈の検査(診断)や治療等に用いられる電極カテーテルやシースイントロデューサなどの医療機器、およびこのような医療機器に適用される医療機器用ハンドルに関する。
電極カテーテルは、血管を通して体内(例えば心臓の内部)に挿入され、不整脈の検査や治療等に用いられるものである。このような電極カテーテルでは一般に、体内に挿入されたカテーテルチューブの先端(遠位端)付近の形状が、体外に配置される基端(近位端,後端,手元側)に装着された操作部の操作に応じて、片方向あるいは両方向に変化(偏向,湾曲、撓む)するようになっている。
また、このような電極カテーテル等のカテーテルを体内に挿入する際に、先行して血管内に導入されてカテーテルの挿入を補助する役割を果たすシース(シースチューブ)を備えたシースイントロデューサ(カテーテルシース装置)が知られている。
このような電極カテーテルやシースイントロデューサ等の医療機器用のハンドルの一例としては、例えば特許文献1〜3に開示されている。このようなハンドルでは、例えば、ハンドル本体に対して回転自在に装着された回転板を含んだ操作部(回転操作部)が用いられている。また、このような回転板上には、カテーテルチューブやシースチューブ等のチューブ状部材における先端付近を撓ませるための操作用ワイヤの基端側が、これらのチューブ状部材内から延伸されている。このような構成により、回転板を回転操作することで、チューブ状部材における先端付近を撓ませることが可能となっている。
特開2013−106952号公報 特開2013−135857号公報 特開2013−169232号公報
ところで、上記したような医療機器では、使用状況によっては、チューブ状部材における軸を中心として、作業台等の上に載せたハンドルを回転(傾向)させた状態(回転板が傾斜した状態)にて保持しておきたいケースがある。
このようなケースにおいて、例えば上記特許文献1〜3におけるハンドルの場合、回転板の周辺領域部分が扁平形状であるため、そのハンドルを傾向させた状態で保持するのが困難となる。したがって、医療機器を使用する際の作業が煩雑となって操作性が低下してしまうおそれがあるため、操作性を向上させる手法の提案が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、操作性を向上させることが可能な医療機器用ハンドルおよび医療機器を提供することにある。
本発明の医療機器用ハンドルは、可撓性を有するチューブ状部材の基端側に装着されるハンドルであって、ハンドル本体と、このハンドル本体に対して回転自在に装着された回転板を含んで構成され、チューブ状部材の先端付近を撓ませる回転操作の際に用いられる回転操作部とを備えたものである。上記ハンドル本体は、把持部と、回転板の周辺領域において回転板の回転面の少なくとも一方側に設けられ、回転板の回転軸に沿って略等方的に突出して把持部よりも拡径となっている部分である拡径部とを有している。
本発明の医療機器は、可撓性を有するチューブ状部材と、このチューブ状部材の基端側に装着された、上記本発明の医療機器用ハンドルとしてのハンドルとを備えたものである。
本発明の医療機器用ハンドルおよび医療機器では、ハンドル本体における回転板の周辺領域において、回転板の回転面の少なくとも一方側に、回転板の回転軸に沿って略等方的に突出して把持部よりも拡径となっている部分である拡径部が設けられている。したがって、例えば、ハンドル本体における回転板の周辺領域部分が非等方的形状(前述した扁平形状等)である場合と比べ、作業台等の上で傾向させた状態にてハンドルを保持させる作業が、容易なものとなる(安定的に傾向状態に保持できるようになる)。
本発明の医療機器用ハンドルおよび医療機器では、上記拡径部における上記回転面を基準として上記回転軸に沿った方向の高さと、上記回転板の径との比(=(拡径部における高さ/回転板の径))が、所定の範囲内に設定されているのが望ましい。具体的には、この所定の範囲としては、例えば、0.25以上かつ0.50以下であるのが望ましい。このように構成した場合、上記したようにハンドルを傾向させた状態で保持させる作業が、特に容易なものとなる。また、上記所定の範囲が、(1/2.2)以上かつ(1/2)以下である場合には、この保持させる作業の更なる容易化が図られる。
本発明の医療機器用ハンドルおよび医療機器では、上記拡径部を、上記回転面の双方側にそれぞれ設けるのが望ましい。このように構成した場合、拡径部のどちらの側(回転面の一方側および他方側のいずれか)を作業台等の上に置いた場合であっても、上記したようにハンドルを傾向させた状態で保持させる作業が、容易なものとなる。
ここで、上記拡径部は、例えば、略半球面を形成するように突出していてもよいし、あるいは、例えば、複数の平面を用いた疑似半球面を形成するように突出していてもよい。
なお、上記チューブ状部材としては、例えば、シースチューブまたはカテーテルチューブなどが挙げられる。換言すると、本発明が適用される医療機器としては、例えば、シースイントロデューサまたは各種のカテーテル(電極カテーテル等)などが挙げられる。
本発明の医療機器用ハンドルおよび医療機器によれば、上記した構成の拡径部をハンドル本体に設けるようにしたので、作業台等の上で傾向させた状態にてハンドルを保持させる作業を容易なものとすることができる。よって、作業効率を改善し、操作性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る医療機器としてのシースイントロデューサの概略構成例を表す模式図である。 図1に示したハンドル等の詳細構成例を表す模式側面図である。 比較例に係る医療機器におけるハンドル等の構成を表す模式側面図である。 図3に示した医療機器の使用状態の一例を表す模式側面図である。 図1および図2に示した医療機器の使用状態の一例を表す模式側面図である。 変形例1に係る医療機器としてのシースイントロデューサの概略構成例を表す模式図である。 図6に示したハンドル等の構成例を表す模式斜視図である。 図6に示したハンドル等の詳細構成例を表す模式側面図である。 変形例2に係る医療機器におけるハンドル等の構成例を表す模式側面図である。 変形例3に係る医療機器におけるハンドル等の構成例を表す模式側面図である。 変形例4に係る医療機器としての電極カテーテルの概略構成例を表す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(医療機器がシースイントロデューサである場合の例)
2.変形例
変形例1(拡径部が略半球面の代わりに疑似半球面を形成する場合の例)
変形例2,3(回転面の一方側にのみ拡径部が設けられている場合の例)
変形例4(医療機器が電極カテーテルである場合の例)
3.その他の変形例
<実施の形態>
[構成]
図1(A)および図1(B)はそれぞれ、本発明の一実施の形態に係る医療機器としてのシースイントロデューサ1の概略構成例を模式的に表したものである。具体的には、図1(A)は、このシースイントロデューサ1の上面構成例(Z−X上面構成例)を模式的に表しており、図1(B)は、このシースイントロデューサ1の側面構成例(Y−Z側面構成例)を模式的に表している。
シースイントロデューサ1は、電極カテーテル等におけるカテーテルチューブ6を患者の体内に挿入する際に、これに先行してシースチューブ2が体内に導入されることで、血管内にカテーテルチューブ6が挿通される通路を確保するための装置である。このシースイントロデューサ1は、シース本体(長尺部分)としてのシースチューブ2(シースシャフト)と、このシースチューブ2の基端側に装着されたハンドル3とを備えている。
(A.シースチューブ2)
シースチューブ2は、可撓性を有する管状構造(中空のチューブ状部材)からなり、自身の軸方向(Z軸方向)に沿って延伸する形状となっている。具体的には、シースチューブ2の軸方向の長さは、ハンドル3の軸方向(Z軸方向)の長さと比べて数倍〜数十倍程度に長くなっている。なお、このシースチューブ2は、その軸方向に向かって同じ特性のチューブで構成されていてもよいが、比較的可撓性に優れた先端部分と、この先端部分に対して軸方向に一体に形成されると共に先端部分よりも比較的に剛性のある基端部分とを有するようにするのが好ましい。
シースチューブ2内には、例えば図1(A)に示したように、カテーテルチューブ6を挿通することができるようになっている。また、シースチューブ2の先端側には、後述する一対の操作用ワイヤ(図示せず)における各先端が固定されている。そして、これらの操作用ワイヤの各基端側は、シースチューブ2内からハンドル3内(後述する回転板320上)へ延伸されるようになっている。
シースチューブ2は、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリウレタン等の合成樹脂により構成されている。シースチューブ2の軸方向の長さは、約300〜900mm程度であり、そのうちの先端付近の可撓性部分の長さは、約20〜150mm程度である。また、シースチューブ2の外径(X−Y断面の外径)は、約2.0〜5.0mm程度(好ましくは、約2.6〜4.3mm程度)であり、シースチューブ2の内径(X−Y断面の内径)は、約1.6〜4.3mm程度(好ましくは、約2.0〜2.8mm程度)である。
なお、カテーテルチューブ6の先端付近には、例えば図1(A)に示したように、複数の電極(ここでは、3つのリング状電極61および1つの先端電極62)が所定の間隔をおいて配置されている。具体的には、リング状電極61は、カテーテルチューブ6の外周面上に固定配置される一方、先端電極62は、カテーテルチューブ6の最先端に固定配置されている。
(B.ハンドル3)
ハンドル3は、シースイントロデューサ1の使用時に操作者(医師)が掴む(握る)部分である。このハンドル3は、図1(A)および図1(B)に示したように、シースチューブ2の基端側に装着されたハンドル本体31と、回転板320を含む回転操作部32とを有している。なお、回転板320は、ハンドル本体31に対して、その長手方向(Z軸方向)に垂直な回転軸Ar(Y軸方向)を中心として回転自在に装着された部材である。この回転操作部32は、後述するように、シースチューブ2の先端付近を撓ませる(偏向させる)操作(回転操作)の際に用いられる部分である。
ここで図2は、このようなハンドル3等の詳細構成例を、模式的に側面図(X−Y側面図)で表したものである。
(B−1.ハンドル本体31)
ハンドル本体31は、図1(B)に示したように、把持部311および拡径部312を有している。具体的には、この例では図1(B)に示したように、ハンドル本体31の軸方向(Z軸方向)に沿って、一対の把持部311同士の間の領域に、拡径部312が配置されている。なお、このハンドル本体31の軸方向の長さは、操作者が片手で把持できる程度となっているのが好ましいが、特に限定されない。
把持部311は、操作者が実際に握る部分に相当し、ハンドル本体31の軸方向に沿って延在する円柱状となっている。
拡径部312は、図1(B)に示したように、回転板320(回転操作部32)の周辺領域に設けられている。また、拡径部312は、図2に示したように、この回転板320における回転面Srの少なくとも一方側(この例では、Y軸方向に沿った上方側および下方側の双方側)に設けられている。この拡径部312は、図1(B)および図2に示したように、回転板320の回転軸Ar(Y軸方向)に沿って略等方的(望ましくは等方的)に突出して、把持部311よりも径の大きい(拡径となっている)部分である。つまりこの拡径部312は、後述する変形例(図3,図4)の拡径部とは異なり、回転板320の回転面Srから放射状に突出した形状となっており、非扁平形状(非平坦面)を有している。この点は、後述する各変形例の拡径部においても同様である。
なお、このような拡径部312の上面(Y軸の正方向側の表面)には、図1(A),図1(B),図2に示したように、拡径部312(ハンドル本体31)に対してX−Y平面内で回転可能に装着された調整摘み312aが設けられている。シースイントロデューサ1の操作者は、この調整摘み312aをねじって回転板320をハンドル本体31に固定することで、この回転板320の回転位置(シースチューブ2の先端付近の湾曲状態)が固定化される(保持される)ようになっている。
このような把持部311および拡径部312からなるハンドル本体31は、図1(B)に示したように、前述した回転板320の回転軸Ar(Y軸方向)に沿って互いに対向する、一対の部材(ハンドル部材)により構成されている。これらのハンドル部材はそれぞれ、ハンドル本体31の軸方向(Z軸方向)に沿って延在しており、それらの間に回転板320を挟み込むようになっている。
したがって、上記した拡径部312もまた、図2に示したように、回転板320の回転面Srの上方側(Y軸の正方向側)に位置する拡径部312−1と、回転面Srの下方側(Y軸の負方向側)に位置する拡径部312−2との2つの部材により構成されている。換言すると、拡径部312(拡径部312−1,312−2)が、前述したように、回転面Srの双方側(上方側および下方側)に設けられている。そして、本実施の形態では図1(B)および図2に示したように、これら拡径部312−1,312−2はそれぞれ、略半球面(望ましくは半球面;図2中の表面S1,S2に対応)を形成するように突出している。なお、前述した調整摘み312aは、この例では図2に示したように、拡径部312−1,312−2のうちの拡径部312−1上(拡径部312の上面)に設けられるようになっている。
このようなハンドル本体31(把持部311および拡径部312)は、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリル、ポリオレフィン、ポリオキシメチレン等の合成樹脂により構成されている。
(B−2.回転操作部32)
回転操作部32は、図1(A),図1(B)および図2に示したように、前述した回転板320を含んで構成されている。
回転板320は、前述した回転操作の際に操作者が実際に操作を行う部分に相当し、略円盤状の形状からなる。具体的には、この例では図1(A)中の矢印d1a,d1bで示したように、ハンドル本体31に対し、回転板320をZ−X平面内で双方向に回転させる操作(回転軸Arを回転中心とした回転操作)が可能となっている。
この回転板320の側面には、一対の摘み32a,32bが回転板320と一体的に設けられている。この例では図1(A)および図2に示したように、回転軸Arを中心として、摘み32aと摘み32bとが互いに点対称となる位置に配置されている。これらの摘み32a,32bはそれぞれ、操作者が回転板320を回転操作させる際に、例えば片手の指で操作される(押される)部分に相当する。なお、このような回転板320は、例えば前述したハンドル本体31と同様の材料(合成樹脂等)により構成されている。
また、このような回転板320の面上(拡径部312により囲まれた内部領域)には、一対の調整用留め具(図示せず)が設けられている。これら一対の調整用留め具はそれぞれ、前述した一対の操作用ワイヤの各基端を、ねじ止め等により個別に固定するための部材(ワイヤ留め具)である。また、これらの調整用留め具ではそれぞれ、一対の操作用ワイヤの各基端を固定する際のその基端付近の引き込み長を、任意に調整することが可能となっている。
このような操作用ワイヤはそれぞれ、例えばステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン(NiTi)等の超弾性金属材料により構成されており、それらの径は約100〜500μm程度(例えば200μm)である。ただし、必ずしも金属材料で構成されていなくともよく、例えば高強度の非導電性ワイヤ等で構成されていてもよい。
(B−3.拡径部312と回転板320との関係)
ここで、本実施の形態のハンドル3では、ハンドル本体31における拡径部312と、回転操作部32における回転板320との間で、形状のパラメータ(サイズ)に関して、例えば以下の関係を満たすように設定されている。
すなわち、まず、図2に示したように、拡径部312(拡径部312−1,312−2)における、回転板320の回転面Srを基準としてこの回転板320の回転軸Arに沿った方向の高さをそれぞれh1,h2とし、回転板320の径(回転面Srの面内方向の径)をDrとする。すると、拡径部312−1,312−2における高さh1,h2と、回転板320の径Drとの比Rr(=(高さh1/径Dr),(高さh2/径Dr)))が、所定の範囲内に設定されている。
具体的には、この比Rrは、例えば以下の(1)式を満たすように設定されている。すなわち、この場合には上記所定の範囲が、0.25(1/4)以上かつ0.50(1/2)以下となっている。また、望ましくは、例えば以下の(2)式を満たすように設定されている。すなわち、この場合には上記所定の範囲が、(1/2.2)以上かつ(1/2)以下となっている。
0.25≦Rr≦0.50 ……(1)
(1/2.2)≦Rr≦(1/2) ……(2)
なお、上記した各パラメータの個々の値としては、例えば以下の範囲のものが挙げられる。すなわち、高さh1,h2はそれぞれ、約12.5〜22.5mm程度であり、回転板320の径Drは、約20〜50mm程度である。
[作用・効果]
(A.基本動作)
このシースイントロデューサ1では、不整脈等の検査や治療の際に、電極カテーテル等におけるカテーテルチューブ6に先行して、シースチューブ2が血管を通して患者の体内に挿入される。これにより挿入先の血管内に挿通路が確保され、カテーテルチューブ6の挿入が補助される。
ここで、シースチューブ2の体内への導入方法(操作者による操作方法)としては、例えば以下の方法が挙げられる。
すなわち、まず、シースチューブ2の内孔にダイレータ(図示せず)が挿入され、このダイレータと一体化されたシースチューブ2が患者の血管内に挿入される。そして、操作者による回転板320の回転操作が行われつつ、予め挿入されているガイドワイヤ(図示せず)に沿って、シースチューブ2が目的部位(患部)に向けて移動される。このとき、回転板320の回転操作に応じて、体内に挿入されたシースチューブ2の先端付近の形状が、両方向に変化する。
具体的には、例えば、操作者がハンドル3を片手で掴み、その片手の指で摘み32aを操作することにより、回転板320を図1(A)中の矢印d1a方向(右回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、シースチューブ2内で、前述した一対の操作用ワイヤのうちの一方が、基端側へ引っ張られる。すると、このシースチューブ2の先端付近が、図1(A)中の矢印d2aで示した方向に沿って湾曲する(撓む)。
また、例えば、操作者が摘み32bを操作することにより、回転板320を図1(A)中の矢印d1b方向(左回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、シースチューブ2内で、他方の操作用ワイヤが基端側へ引っ張られる。すると、このシースチューブ2の先端付近が、図1(A)中の矢印d2bで示した方向に沿って湾曲する。
このように、操作者が回転板320を回転操作することにより、シースチューブ2の首振り偏向動作を行うことができる。なお、ハンドル本体31を軸回りに(図2中に示したXY平面内で)回転させることで、シースチューブ2が患者の体内に挿入された状態のまま、シースチューブ2の先端付近の湾曲方向の向きを自由に設定することができる。
続いて、シースチューブ2の先端開口が目的部位(患部)の近傍に到達した時点で、上記したダイレータおよびガイドワイヤが抜去される。これによりシースチューブ2の先端部分が、患者の体内に留置される。そして、このようにして体内に導入されたシースチューブ2を利用して、カテーテルチューブ6を体内に挿入することができる。
なお、カテーテルチューブ6の体内への挿入方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
すなわち、まず、カテーテルチューブ6の先端が、ハンドル3の基端からシースチューブ2の内孔へ挿入される。そして、操作者によるカテーテルの回転板(カテーテルチューブ6の基端側に設けられたハンドル内に配置:図1(A)中に図示せず)の操作が行われつつ、シースチューブ2の内孔に沿ってカテーテルチューブ6が移動される。これにより例えば図1(A)に示したように、シースチューブ2の先端開口から、カテーテルチューブ6の先端付近が延び出される。
続いて、操作者が上述したカテーテルの回転板を回転操作することにより、カテーテルチューブ6の首振り偏向動作を行う。また、必要に応じて、シースイントロデューサ1における回転板320を回転操作することにより、シースチューブ2の首振り偏向動作を行う。これにより、カテーテルチューブ6の先端部(例えば、電極カテーテルにおけるリング状電極61および1つの先端電極62等)の位置が調整され、目的部位(患部)に到達することができる。
このようにしてカテーテルチューブ6の先端部が位置決めされた後、カテーテルによる手技(検査や治療等)が行われる。そして、カテーテルによる手技の終了後、カテーテルチューブ6が体内から抜去され、次いで、シースチューブ2が体内から抜去される。以上のようにして、シースイントロデューサ1および電極カテーテル等のカテーテルを用いた、不整脈等の検査や治療が行われる。
(B.ハンドル3における作用)
続いて、このようなシースイントロデューサ1のハンドル3における作用について、比較例と比較しつつ詳細に説明する。
(B−1.比較例)
図3は、比較例に係るシースイントロデューサ101におけるハンドル103等の構成を模式側面図で表したものである。
この比較例のシースイントロデューサ101は、シースイントロデューサ1と同様に、カテーテルチューブ6に先行してシースチューブ102を体内に導入することで、カテーテルチューブ6の挿入を補助する装置である。このシースイントロデューサ101は、図3に示したように、シースチューブ2と、このシースチューブ2の基端側に装着されたハンドル103とを備えている。すなわち、シースイントロデューサ101は、シースイントロデューサ1において、ハンドル3の代わりにハンドル103を設けたものに対応している。
このハンドル103は、図3に示したように、把持部311および拡径部102を有している。すなわち、ハンドル103は、ハンドル3において拡径部312の代わりに、一対の拡径部102−1,102−2により構成された拡径部102を設けたものに対応している。この拡径部102(拡径部102−1,102−2)は、図2に示した本実施の形態の拡径部312(拡径部312−1,312−2)とは異なり、非等方的形状を有している。具体的には、図3に示したように、拡径部312−1,312−2における表面S101,S102がいずれも、扁平形状(平坦面)となっている。
ところが、このようなハンドル103では、以下のような問題が生じる。すなわち、まず、シースイントロデューサでは一般に、使用状況によっては、作業台等の上に置いたハンドルを、以下の状態に保持しておきたいケースがある。つまり、チューブ状部材における軸を中心として、作業台等の上に載せたハンドルを回転(傾向)させた状態(回転板が傾斜した状態)にて保持しておきたいケースがある。
具体的には、この比較例の場合、例えば図4に示したように、ハンドル103における回転板320の回転面Srを、作業台等の表面Stに対して所定の傾斜角α(例えば、5°〜45°程度)の分だけ傾斜させた状態での保持に相当する。この場合、比較例における拡径部102(拡径部102−1,102−2)は、上記したように非等方的形状(扁平形状)となっているため、図4に示した状態(ハンドル103を傾向させた状態)で保持するのが困難となる。これは、例えば図4中の矢印P101で示したように、把持部311よりも径の大きい拡径部102が非等方的形状(扁平形状)であると、作業台等の表面Stに対してふらついた状態(不安定な状態)となり、傾斜角αでの保持が困難となるためである。よって、この比較例では、例えばそのような傾向状態での保持を可能とする専用の冶具等が必要となることから、シースイントロデューサ101を使用する際の作業が煩雑となり(作業効率が低下し)、操作性が低下してしまうおそれがある。
(B−2.本実施の形態)
これに対して本実施の形態のシースイントロデューサ1のハンドル3は、図1(A),図1(B),図2に示したように、以下のような構成となっている。すなわち、このハンドル3では、回転板320の周辺領域において回転面Srの少なくとも一方側(この例では双方側)に、回転軸Arに沿って略等方的に突出して把持部311よりも拡径となっている部分である拡径部312が設けられている。
これによりハンドル3では、上記比較例のハンドル103のように、回転板320の周辺領域部分が非等方的形状(扁平形状等)である場合と比べ、作業台等の上で傾向させた状態にてハンドル3を保持させる作業が、容易なものとなる。
具体的には、例えば図5に示したように、ハンドル3における拡径部312が略等方的形状であることから、回転板320の回転面Srを作業台等の表面Stに対して傾斜角αの分だけ傾斜させた状態での保持が、容易なものとなる(安定的に傾向状態に保持できるようになる)。
また、このハンドル3では、前述したように、拡径部312(拡径部312−1,312−2)における高さh1,h2と、回転板320の径Drとの比Rr(=(高さh1/径Dr),(高さh2/径Dr)))が、所定の範囲内に設定されている。具体的には、この所定の範囲が、例えば0.25以上かつ0.50以下となっている。これにより、上記したようにハンドル3を傾向させた状態で保持させる作業が、特に容易なものとなる。なお、上記所定の範囲が、(1/2.2)以上かつ(1/2)以下である場合には、この保持させる作業の更なる容易化が図られる。
更に、このハンドル3では、拡径部312(拡径部312−1,312−2)が、略半球面からなる表面S1,S2を形成するように突出している。したがってこの点でも、各種の略等方的形状のうち、ハンドル3を傾向させた状態で保持させる作業が、特に容易なものとなる。
加えて、拡径部312−1,312−2は、回転板320における回転面Srの双方側に設けられている。これにより、拡径部312のどちらの側(回転面Srの一方側および他方側のいずれか)を作業台等の上に置いた場合であっても、上記したようにハンドル3を傾向させた状態で保持させる作業が、容易なものとなる。
以上のように本実施の形態では、上記した構成の拡径部312をハンドル本体31に設けるようにしたので、作業台等の上で傾向させた状態にてハンドル3を保持させる作業を容易なものとすることができる。よって、例えばそのような傾向状態での保持を可能とする専用の冶具等が不要となるため、作業効率を改善して操作性を向上させることが可能となる。
<変形例>
続いて、本発明の変形例(変形例1〜4)について説明する。なお、上記実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1]
図6(A)および図6(B)はそれぞれ、変形例1に係る医療機器としてのシースイントロデューサ1Aの概略構成例を模式的に表したものである。具体的には、図6(A)は、このシースイントロデューサ1Aの上面構成例(Z−X上面構成例)を模式的に表しており、図6(B)は、このシースイントロデューサ1Aの側面構成例(Y−Z側面構成例)を模式的に表している。
この変形例1のシースイントロデューサ1Aは、実施の形態のシースイントロデューサ1と同様に、カテーテルチューブ6に先行してシースチューブ2を体内に導入することで、カテーテルチューブ6の挿入を補助する装置である。このシースイントロデューサ1Aは、図6(A),図6(B)に示したように、シースチューブ2と、このシースチューブ2の基端側に装着されたハンドル3Aとを備えている。すなわち、シースイントロデューサ1Aは、シースイントロデューサ1において、ハンドル3の代わりにハンドル3Aを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
また、図7は、このハンドル3A等の構成例を表す模式斜視図で表したものであり、図8は、このハンドル3A等の詳細構成例を、模式的に側面図(X−Y側面図)で表したものである。
図6(A),図6(B),図7,図8に示したように、本変形例のハンドル3Aは、把持部311および拡径部312Aを有している。すなわち、このハンドル3Aは、ハンドル3において、拡径部312の代わりに拡径部312Aを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。なお、この拡径部312Aも拡径部312と同様に、回転板320の回転軸Arに沿って略等方的に突出し、把持部311よりも径の大きい部分に相当する。
この拡径部312Aは、拡径部312と同様に、回転板320の周辺領域において、この回転板320における回転面Srの少なくとも一方側(この例では、Y軸方向に沿った上方側および下方側の双方側)に設けられている。具体的には、図8に示したように、拡径部312Aは、回転面Srの上方側に位置する拡径部312A−1と、回転面Srの下方側に位置する拡径部312A−2との2つの部材により構成されている。
また、本変形例のハンドル3Aにおいてもハンドル3と同様に、図8に示したように、拡径部312A(拡径部312A−1,312A−2)における高さh1,h2と、回転板320の径Drとの比Rrが、例えば前述した所定の範囲内に設定されている。
ただし、本変形例のハンドル3Aではハンドル3(拡径部312)とは異なり、図8に示したように、拡径部312Aが、複数の平面を用いた疑似半球面(図2中の表面S1,S2に対応)を形成するように突出している。
このような構成の本変形例においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
[変形例2,3]
図9は、変形例2に係る医療機器としてのシースイントロデューサ1Bにおけるハンドル3B等の構成例を、模式的に側面図(X−Y側面図)で表したものである。また、図10は、変形例3に係る医療機器としてのシースイントロデューサ1Cにおけるハンドル3C等の構成例を、模式的に側面図(X−Y側面図)で表したものである。
これら変形例2,3に係るシースイントロデューサ1B,1Cはそれぞれ、実施の形態のシースイントロデューサ1と同様に、カテーテルチューブ6に先行してシースチューブ2を体内に導入することで、カテーテルチューブ6の挿入を補助する装置である。変形例2のシースイントロデューサ1Bは、図9に示したように、シースチューブ2と、このシースチューブ2の基端側に装着されたハンドル3Bとを備えている。また、変形例3のシースイントロデューサ1Cは、図10に示したように、シースチューブ2と、このシースチューブ2の基端側に装着されたハンドル3Cとを備えている。すなわち、これらのシースイントロデューサ1B,1Cはそれぞれ、シースイントロデューサ1において、ハンドル3の代わりにハンドル3B,3Cを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
また、図9に示したように、変形例2のハンドル3Bは、把持部311および拡径部312Bを有している。すなわち、このハンドル3Bは、ハンドル3において、拡径部312の代わりに拡径部312Bを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
この拡径部312Bも拡径部312,312Aと同様に、把持部311よりも径の大きい部分に相当し、回転面Srの上方側に位置する拡径部102−1と、回転面Srの下方側に位置する拡径部312−2との2つの部材により構成されている。すなわち、拡径部312Bは、実施の形態に係る拡径部312−2と、比較例に係る拡径部102−1との組合せにより構成されている。したがってこの拡径部312Bでは、拡径部312,312Aとは異なり、回転面Srの一方側(この例では下方側)にのみ、回転軸Arに沿って略等方的に突出する拡径部(この例では拡径部312−2)が設けられていることになる。
一方、図10に示したように、変形例3のハンドル3Cは、把持部311および拡径部312Cを有している。すなわち、このハンドル3Cは、ハンドル3において、拡径部312の代わりに拡径部312Cを設けたものに対応しており、他の構成は基本的には同様となっている。
この拡径部312Cも拡径部312,312A,312Bと同様に、把持部311よりも径の大きい部分に相当し、回転面Srの上方側に位置する拡径部102−1と、回転面Srの下方側に位置する拡径部312A−2との2つの部材により構成されている。すなわち、拡径部312Cは、変形例1に係る拡径部312A−2と、比較例に係る拡径部102−1との組合せにより構成されている。したがってこの拡径部312Cでは、拡径部312,312Aとは異なり、回転面Srの一方側(この例では下方側)にのみ、回転軸Arに沿って略等方的に突出する拡径部(この例では拡径部312A−2)が設けられていることになる。
このような構成の変形例2,3においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により同様の効果を得ることが可能である。
なお、これらの変形例2,3では、回転面Srの下方側にのみ、回転軸Arに沿って略等方的に突出する拡径部312−1,312A−1が設けられている。ただし、前述した調整摘み312aが回転面の上方側(拡径部102−1上)に配置されている(図9,図10参照)ことから、使用の際に特に問題とはならないと予想される。つまり、操作者により操作される調整摘み312aとは反対側(下方側)に、拡径部312−1,312A−1が設けられていることから、これら拡径部312−1,312A−1側が作業台等の上に置かれることとなるためである。
[変形例4]
(構成)
図11(A)および図11(B)はそれぞれ、変形例4に係る医療機器としての電極カテーテル5の概略構成例を模式的に表したものである。具体的には、図11(A)は、この電極カテーテル5の上面構成例(Z−X上面構成例)を模式的に表しており、図11(B)は、この電極カテーテル5の側面構成例(Y−Z側面構成例)を模式的に表している。
電極カテーテル5は、血管を通して体内(例えば心臓の内部)に挿入され、不整脈の検査や治療等に用いられるものである。この電極カテーテル5は、カテーテル本体(長尺部分)としてのカテーテルチューブ6(カテーテルシャフト)と、このカテーテルチューブ6の基端側に装着されたハンドル3とを備えている。なお、ハンドル3の構成は、基本的は実施の形態で説明したハンドル3と同様のものとなっている。
カテーテルチューブ6は、シースチューブ2と同様に、可撓性を有する管状構造(中空のチューブ状部材)からなり、自身の軸方向(Z軸方向)に沿って延伸する形状となっている。また、カテーテルチューブ6の先端側には、シースチューブ2の場合と同様に、前述した一対の操作用ワイヤにおける各先端が固定されている。そして、これらの操作用ワイヤの各基端側も、シースチューブ2の場合と同様に、カテーテルチューブ6内から回転板320上へ延伸されるようになっている。なお、このようなカテーテルチューブ6は、例えばシースチューブ2と同様の材料(合成樹脂等)により構成されている。
カテーテルチューブ6はまた、自身の軸方向に沿って延在するように内部に1つのルーメン(細孔,貫通孔)が形成されたいわゆるシングルルーメン構造、あるいは複数(例えば4つ)のルーメンが形成されたいわゆるマルチルーメン構造を有している。なお、カテーテルチューブ6の内部において、シングルルーメン構造からなる領域とマルチルーメン構造からなる領域との双方が設けられていてもよい。このようなカテーテルチューブ6におけるルーメンには、各種の細線(一対の操作用ワイヤや図示しない導線等)がそれぞれ、互いに電気的に絶縁された状態で挿通されている。
また、カテーテルチューブ6の先端付近には、複数の電極(ここでは、3つのリング状電極61および1つの先端電極62)が所定の間隔をおいて配置されている。具体的には、リング状電極61は、カテーテルチューブ6の外周面上に固定配置される一方、先端電極62は、カテーテルチューブ6の最先端に固定配置されている。これらの電極は、前述したカテーテルチューブ6のルーメン内に挿通された複数の導線(図示せず)を介して、ハンドル3の内部と電気的に接続されるようになっている。なお、このような導線は、例えば銅等の金属材料により構成されていると共に絶縁性の樹脂で被覆されており、その径は約50〜200μm程度(例えば100μm)である。
これらのリング状電極61および先端電極62はそれぞれ、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、SUS、金(Au)、白金(Pt)等の、電気伝導性の良好な金属材料により構成されている。なお、電極カテーテル5の使用時におけるX線に対する造影性を良好にするためには、白金またはその合金により構成されていることが好ましい。また、これらのリング状電極61および先端電極62の外径は、特には限定されないが、上記したカテーテルチューブ6の外径と同程度であることが望ましい。
(作用・効果)
この電極カテーテル5では、不整脈等の検査や治療の際に、カテーテルチューブ6が血管を通して患者の体内に挿入される。このとき、操作者による回転板320の回転操作に応じて、体内に挿入されたカテーテルチューブ6の先端付近の形状が、両方向に変化する。
具体的には、例えば、操作者がハンドル3を片手で掴み、その片手の指で摘み32aを操作することにより、回転板320を図11(A)中の矢印d1a方向(右回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、カテーテルチューブ6内で、前述した一対の操作用ワイヤのうちの一方が、基端側へ引っ張られる。すると、このカテーテルチューブ6の先端付近が、図11(A)中の矢印d2aで示した方向に沿って湾曲する(撓む)。
また、例えば、操作者が摘み32bを操作することにより、回転板320を図11(A)中の矢印d1b方向(左回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、カテーテルチューブ6内で、他方の操作用ワイヤが基端側へ引っ張られる。すると、このカテーテルチューブ6の先端付近が、図11(A)中の矢印d2bで示した方向に沿って湾曲する。
このように、操作者が回転板320を回転操作することにより、カテーテルチューブ6の首振り偏向動作を行うことができる。なお、ハンドル本体31を軸回りに(XY平面内で)回転させることで、カテーテルチューブ6が患者の体内に挿入された状態のまま、カテーテルチューブ6の先端付近の湾曲方向の向きを自由に設定することができる。
ここで、例えば不整脈等の検査に用いられる場合、患者の体内に挿入されたカテーテルチューブ6の電極(先端電極62やリング状電極61)を用いて、心電位が測定される。そして、この心電位の情報を基に、検査部位における不整脈等の有無や程度に関する検査が行われる。
一方、例えば不整脈等の治療に用いられる場合、患者の体表に装着された対極板(図示せず)と、患者の体内に挿入された電極カテーテル5の電極との間で、高周波(RF;Radio Frequency)通電がなされる。このような高周波通電によって、治療対象の部位(血管等)が選択的に焼灼(アブレーション)され、不整脈等の経皮的治療がなされる。
本変形例においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により同様の効果を得ることが可能である。具体的には、本変形例の電極カテーテル5においても、上記実施の形態と同様の構成のハンドル3を設けるようにしたので、作業台等の上で傾向させた状態にてハンドル3を保持させる作業を容易なものとすることができる。よって、作業効率を改善し、操作性を向上させることが可能となる。
なお、本変形例の電極カテーテル5においても、実施の形態のハンドル3の代わりに、変形例1〜3で説明したハンドル3A,3B,3Cを適用するようにしてもよい。
<その他の変形例>
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等において説明した各部材の形状や配置位置、材料等は限定されるものではなく、他の形状や配置位置、材料等としてもよい。
また、上記実施の形態では、チューブ状部材(シースチューブ2またはカテーテルチューブ6)の構成を具体的に挙げて説明したが、必ずしも全ての部材を備える必要はなく、また、他の部材を更に備えていてもよい。具体的には、例えばカテーテルチューブ6の内部に、首振り部材として、撓み方向に変形可能な板バネが設けられているようにしてもよい。また、カテーテルチューブ6における電極の構成(リング状電極61および先端電極62の配置や形状、個数等)は、上記実施の形態等で挙げたものには限られない。
更に、上記実施の形態等では、ハンドル3(ハンドル本体31および回転操作部32)の構成についても具体的に挙げて説明したが、必ずしも全ての部材を備える必要はなく、また、他の部材を更に備えていてもよい。具体的には、例えば、拡径部の構成(形状等)については、上記実施の形態等で説明したもの(拡径部312,312A,312B,312C)には限られず、他の構成(形状等)としてもよい。
加えて、チューブ状部材(シースチューブ2またはカテーテルチューブ6)における先端付近の形状の態様は、上記実施の形態等で説明したものには限られない。具体的には、上記実施の形態等では、チューブ状部材における先端付近の形状が回転板320の操作に応じて両方向に変化するタイプ(バイディレクションタイプ)の医療機器を例に挙げて説明したが、これには限られない。すなわち、本発明は、例えば、チューブ状部材における先端付近の形状が回転板320の操作に応じて片方向に変化するタイプ(シングルディレクションタイプ)の医療機器にも適用することが可能である。この場合、操作用ワイヤおよび調整用留め具をそれぞれ、1本(1つ)だけ設けることとなる。
また、本発明に係る医療機器の一具体例としての電極カテーテルは、不整脈等の検査用の電極カテーテル(いわゆるEPカテーテル)、および不整脈等の治療用の電極カテーテル(いわゆるアブレーションカテーテル)のいずれにも適用することが可能である。
更に、上記実施の形態等では、本発明に係る医療機器の一具体例として、シースイントロデューサおよび電極カテーテルを挙げて説明したが、これらには限られない。すなわち、本発明に係る医療機器用ハンドルは、例えば、ガイドカテーテル(ガイディングカテーテル)、血管造影用カテーテルおよびマイクロカテーテル等の他の医療機器にも適用することが可能である。
1,1A,1B,1C…シースイントロデューサ、2…シースチューブ、3,3A,3B,3C…ハンドル、31,31A…ハンドル本体、311…把持部、312,312−1,312−2,312A,312A−1,312A−2,312B,312C…拡径部、312a…調整摘み、32…回転操作部、320…回転板、32a,32b…摘み、5…電極カテーテル、6…カテーテルチューブ、61…リング状電極、62…先端電極、Ar…回転軸、Sr…回転面、h1,h2…高さ、Dr…径、Rr…比、S1,S2…表面(突出面)、St…表面、α…傾斜角。

Claims (8)

  1. 可撓性を有するチューブ状部材の基端側に装着されるハンドルであって、
    ハンドル本体と、
    前記ハンドル本体に対して回転自在に装着された回転板を含んで構成され、前記チューブ状部材の先端付近を撓ませる回転操作の際に用いられる回転操作部と
    を備え、
    前記ハンドル本体は、
    把持部と、
    前記回転板の周辺領域において前記回転板の回転面の少なくとも一方側に設けられ、前記回転板の回転軸に沿って略等方的に突出して前記把持部よりも拡径となっている部分である拡径部と
    を有する医療機器用ハンドル。
  2. 前記拡径部における前記回転面を基準として前記回転軸に沿った方向の高さと、前記回転板の径との比(=(前記拡径部における前記高さ/前記回転板の径))が、所定の範囲内に設定されている
    請求項1に記載の医療機器用ハンドル。
  3. 前記所定の範囲が、0.25以上かつ0.50以下である
    請求項2に記載の医療機器用ハンドル。
  4. 前記拡径部が、前記回転面の双方側にそれぞれ設けられている
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の医療機器用ハンドル。
  5. 前記拡径部が、略半球面を形成するように突出している
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の医療機器用ハンドル。
  6. 前記拡径部が、複数の平面を用いた疑似半球面を形成するように突出している
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の医療機器用ハンドル。
  7. 前記チューブ状部材が、シースチューブまたはカテーテルチューブである
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の医療機器用ハンドル。
  8. 可撓性を有するチューブ状部材と、
    前記チューブ状部材の基端側に装着されたハンドルと
    を備え、
    前記ハンドルは、
    ハンドル本体と、
    前記ハンドル本体に対して回転自在に装着された回転板を含んで構成され、前記チューブ状部材の先端付近を撓ませる回転操作の際に用いられる回転操作部と
    を有し、
    前記ハンドル本体は、
    把持部と、
    前記回転板の周辺領域において前記回転板の回転面の少なくとも一方側に設けられ、前記回転板の回転軸に沿って略等方的に突出して前記把持部よりも拡径となっている部分である拡径部と
    を有する医療機器。
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