JP2016134927A - 電動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動車両に搭載されたインバータの劣化を精度よく判定可能にする。【解決手段】電動車両が停車する際には、平滑コンデンサのディスチャージに伴ってU相上アームを流れる電流が一定値になる目標停止位置でモータが停止するようにブレーキユニットが制御され(S100〜S140)、停車状態でシステム停止(ReadyOff)された際には、平滑コンデンサに蓄えられた電荷がディスチャージされるようにインバータが制御され(S170)、U相上アームの温度を検出する温度センサの検出値から平滑コンデンサのディスチャージによる当該U相上アームの温度変化量ΔTが取得されると共に、当該温度変化量ΔTに基づいてインバータの劣化が判定される(S160,S180〜S200)。【選択図】図2
Description
本発明は、車輪に連結された電動機と、複数のスイッチング素子を有するインバータと、インバータとバッテリとの間の電圧を平滑化する平滑コンデンサとを含む電動車両に関する。
従来、この種の車両として、車両駆動力を発生するモータジェネレータMG1,MG2と、モータジェネレータMG1,MG2とメインバッテリとの間で電力変換を実行するコンバータおよびインバータと、インバータとコンバータとの間およびコンバータとバッテリとの間に設けられた2つの平滑コンデンサとを含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、コンバータのスイッチング素子の温度が上昇するようなメインバッテリの充放電を生じさせる負荷動作におけるスイッチング素子の温度変化量に応じて、当該温度変化量が過大にならないようにメインバッテリの電流、電力の制限値が設定される。
ここで、インバータのスイッチング素子が劣化すると、流れた電流に応じた温度変化量が大きくなる。従って、インバータのスイッチング素子の温度変化量を監視することで、インバータが劣化しているか否かを判定し得るであろう。しかしながら、スイッチング素子の温度変化量は、運転者のアクセル操作や車両の走行状態(負荷)等に応じて変化し、当該温度変化量のばらつきは大きい。このため、インバータの劣化を判定するための温度変化量に対する閾値を適正に設定するのは困難であり、スイッチング素子の温度変化が劣化によるものか、アクセル操作のばらつき等によるものかを精度よく判別するのは容易ではない。
そこで、本発明は、電動車両に搭載されたインバータの劣化を精度よく判定可能にすることを主目的とする。
本発明による電動車両は、車輪に連結された電動機と、複数のスイッチング素子を有するインバータと、前記インバータを介して前記電動機と電力をやり取り可能なバッテリと、前記インバータと前記バッテリとの間の電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記車輪に制動力を付与する制動装置とを備えた電動車両において、停車状態でシステム停止された際に、前記平滑コンデンサに蓄えられた電荷がディスチャージされるように前記インバータを制御するディスチャージ制御手段と、前記複数のスイッチング素子のうちの予め定められた少なくとも一つの温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出値から前記平滑コンデンサのディスチャージによる前記スイッチング素子の温度変化量を取得すると共に、前記温度変化量に基づいて前記インバータの劣化を判定する劣化判定手段と、前記電動車両が停車する際に、前記平滑コンデンサのディスチャージに伴って前記温度センサに対応した前記スイッチング素子を流れる電流が一定値になる停止位置で前記電動機が停止するように前記制動装置を制御する停車制御手段とを備えることを特徴とする。
この電動車両では、停車状態でシステム停止された際に、平滑コンデンサに蓄えられた電荷がディスチャージされるようにインバータが制御される。また、複数のスイッチング素子のうちの予め定められた少なくとも一つの温度を検出する温度センサの検出値から平滑コンデンサのディスチャージによるスイッチング素子の温度変化量が取得され、当該温度変化量に基づいてインバータの劣化が判定される。そして、この電動車両が停車する際には、平滑コンデンサのディスチャージに伴って温度センサに対応したスイッチング素子を流れる電流が一定値になる停止位置で電動機が停止するように制動装置が制御される。これにより、平滑コンデンサのディスチャージに際して温度センサに対応したスイッチング素子を流れる電流が概ね一定になることから、当該スイッチ素子が劣化していなければ、平滑コンデンサのディスチャージによる温度変化量も概ね一定になる。この結果、この電動車両では、インバータの劣化を判定するための温度変化量に対する閾値を適正に設定することができるので、インバータが劣化しているか否かを精度よく判定することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動車両1の概略構成図である。同図に示す電動車両1は、デファレンシャルギヤ等を介して左右の駆動輪DWに連結されたモータMGと、バッテリ2と、システムメインリレー3を介してバッテリ2に接続されると共にモータMGを駆動する電力制御装置(以下、「PCU」という)4と、駆動輪DWを含む車輪に制動力を付与可能なブレーキユニット(制動装置)5と、電動車両1の全体を制御する電子制御装置(以下、「ECU」という)10とを含む。
モータMGは、三相同期電動機として構成されており、PCU4を介してバッテリ2と電力をやり取りする。モータMGは、バッテリ2からの電力により駆動されて駆動輪DWに走行用のトルクを出力すると共に、電動車両1の制動に際して駆動輪DWに回生制動トルクを出力する。また、モータMGには、ロータの回転角θ(回転位置)を検出する回転角センサ(レゾルバ)6が設けられている。バッテリ2は、リチウムイオン二次電池またはニッケル水素二次電池である。システムメインリレー3は、図示するように、正極側電力ラインPLに接続される正極側リレーと、負極側電力ラインNLに接続される負極側リレーとを有する。
PCU4は、モータMGを駆動するインバータ40や、バッテリ2からの電力を昇圧する電圧変換モジュール(昇降圧コンバータ)45、平滑コンデンサ46および47を含む。インバータ40は、6つのトランジスタ(スイッチング素子)Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5およびTr6と、各トランジスタTr1〜Tr6に逆方向に並列接続された6つのダイオードD1,D2,D3,D4,D5およびD6とにより構成される。6つのトランジスタTr1〜Tr6は、正極側電力ラインPLと負極側電力ラインNLとに対してソース側とシンク側とになるよう2個ずつ対をなす。また、対となる2つのトランジスタ同士の接続点の各々には、電動機MGの三相コイル(U相、V相、W相)の各々が電気的に接続される。また、本実施形態において、インバータ40は、モータMGのU相に対応した図中上側のトランジスタTr1の温度T1を検出する温度センサ41を含む。
以下、適宜、U相に対応した図中上側のトランジスタTr1を「U相上アームTr1」といい、U相に対応した図中下側のトランジスタTr2を「U相下アームTr2」といい、V相に対応した図中上側のトランジスタTr3を「V相上アームTr3」といい、V相に対応した図中下側のトランジスタTr4を「V相下アームTr4」といい、W相に対応した図中上側のトランジスタTr5を「W相上アームTr5」といい、W相に対応した図中下側のトランジスタTr6を「W相下アームTr6」という。
電圧変換モジュール45は、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)である2つのトランジスタと、各トランジスタに対して逆方向に並列接続された2つのダイオードと、リアクトルとを含む(何れも図示省略)。リアクトルの一端は、システムメインリレー3を介してバッテリ2の正極端子に電気的に接続され、リアクトルの他端には、一方のトランジスタ(上アーム)のエミッタと他方のトランジスタ(下アーム)のコレクタとが電気的に接続される。また、上記一方のトランジスタ(上アーム)のコレクタは、正極側圧電力ラインPLに電気的に接続され、上記他方のトランジスタのエミッタは、負極側電力ラインNLに電気的に接続される。平滑コンデンサ46は、システムメインリレー3と電圧変換モジュール45との間に設置され、電圧変換モジュール45のバッテリ2側の電圧すなわち昇圧前電圧VLを平滑化する。また、平滑コンデンサ47は、電圧変換モジュール45とインバータ40との間に設置され、電圧変換モジュール45により昇圧された昇圧後電圧VHを平滑化する。
ブレーキユニット5は、マスタシリンダや、各車輪に取り付けられたブレーキディスクを挟持して対応する車輪に摩擦制動力を付与する複数のブレーキパッド、それぞれ対応するブレーキパッドを駆動する複数のホイールシリンダ、各ホイールシリンダに油圧を供給する油圧式のブレーキアクチュエータ等を含む(何れも図示省略)。本実施形態において、ブレーキユニット5のブレーキアクチュエータは、ECU10により制御される。
ECU10は、図示しないCPU等を含むマイクロコンピュータとして構成されており、スタートスイッチ(イグニッションスイッチ)11からのシステム起動指令やシステム停止指令、回転角センサ6により検出されるモータMGの回転角θ、図示しない電圧センサにより検出される昇圧前電圧VLや昇圧後電圧VH、図示しない電流センサにより検出されるモータMGの各相を流れる電流(相電流)の値、温度センサ41により検出されるU相上アームTr1の温度T1等を入力する。ECU10は、これらの入力信号に基づいて、インバータ40や電圧変換モジュール45の各トランジスタへのスイッチング制御信号を生成し、インバータ40および電圧変換モジュール45をスイッチング制御する。更に、ECU10は、システムメインリレー3を開閉制御する。
また、ECU10は、ブレーキペダルが踏み込まれた際にオンするブレーキスイッチ15からのブレーキ信号を入力し、ブレーキペダルが踏み込まれている際、図示しないブレーキペダルの踏み込み量(ブレーキペダルストローク)に基づいて運転者により要求されている要求制動力を設定する。そして、ECU10は、要求制動力と予め定められた回生分配比設定マップとを用いて、モータMGに対する要求回生制動トルクと、ブレーキユニット5に対する要求摩擦制動力とを設定し、要求回生制動トルクに基づいてインバータ40(モータMG)を制御すると共に、要求摩擦制動力に基づいてブレーキユニット5のブレーキアクチュエータを制御する。なお、本実施形態において、運転者によるブレーキペダルの踏み込みに応じて電動車両1が減速し、車速が予め定められた回生禁止車速(例えば、数km/h程度)になると、モータMGからの回生制動トルクの出力が停止され、電動車両1への制動力は、専らブレーキユニット5により出力されることになる。
加えて、ECU10は、電動車両1が停車した状態でスタートスイッチ11がオフされることによりシステム停止指令(ReadyOff指令)が発せられると、システムメインリレー3を開成させると共に、PCU4の平滑コンデンサ46,47に蓄えられた電荷がディスチャージされるようにインバータ40を制御するディスチャージ制御を実行する。ディスチャージ制御は、モータMGに対してロータに形成される磁束の方向の電流、すなわちd軸電流を流すことで、モータMGがトルクを出力することなく平滑コンデンサ46,47に蓄えられた電力を消費するようにインバータ40をスイッチング制御するものである。なお、ECU10の機能は、複数の電子制御装置に分散させてもよい。
次に、図2および図3を参照しながら、ブレーキペダルの踏み込みに応じて電動車両1が停車する際に実行される処理について説明する。
電動車両1のECU10は、運転者によりブレーキペダルが踏み込まれると、モータMGおよびブレーキユニット5の回生協調制御と並行して、図2のルーチンの実行を開始する。図2のルーチンの開始に際して、ECU10は、ブレーキスイッチ15からのブレーキ信号や図示しない車速センサにより検出される車速Vを入力し(ステップS100)、ブレーキ信号に基づいてブレーキペダルが踏み込まれているか否かを判定する(ステップS110)。
ステップS110にてブレーキペダルの踏み込みが解除されたと判断した場合、ECU10は、ステップS110以降の処理を実行することなく図2のルーチンを終了させる。また、ステップS110にてブレーキペダルが踏み込まれていると判断した場合、ECU10は、ステップS100にて入力した車速Vが予め定められた判定車速Vref(例えば、1km/h程度)以下であるか否かを判定する(ステップS120)。ステップS120にて車速Vが判定車速Vrefを上回っていると判断した場合、ECU10は、再度ステップS100およびS110の処理を実行する。
ステップS120にて車速Vが判定車速Vref以下であると判断した場合、ECU10は、モータMGの目標停止位置、すなわち回転停止時の回転角(位相)の目標値を設定する(ステップS130)。ステップS130において、モータMGの目標停止位置は、当該ステップS130の実行時におけるモータMGの回転角θに応じて、図3に示すように平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴って温度センサ41に対応したU相上アームTr1を流れる電流が一定値Irefになる角度(回転角)θ1およびθ2の一方に設定される。また、電流値Irefは、実験・解析等を経て、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴ってU相上アームTr1を流れるピーク電流値よりも小さく、かつU相上アームTr1の温度を充分に変化させる電流値として定められる。
モータMGの目標停止位置を設定した後、ECU10は、モータMGが目標停止位置で停止するようにブレーキユニット5のブレーキアクチュエータを制御する(ステップS140)。すなわち、ステップS140において、ECU10は、回転角センサ6の検出値に基づいて、モータMGの回転停止時における回転角θ(位相)が角度θ1またはθ2になるようにブレーキユニット5から各車輪に付与される摩擦制動力をフィードバック制御する。なお、モータMGの回転が停止した際にモータMGの回転角θが角度θ1またはθ2に完全に一致している必要はなく、回転角θが角度θ1またはθ2に概ね一致(例えば、±数°の範囲)すればよい。
上述のようにしてモータMGの回転を停止させた後、ECU10は、スタートスイッチ11からの信号に基づいて、システム停止指令(ReadyOff指令)が発せられたか否かを判定する(ステップS150)。モータMGの回転停止から所定時間が経過するまでにシステム停止指令を受信しなかった場合、ECU10は、ステップS150以降の処理を実行することなく図2のルーチンを終了させる。これに対して、モータMGの回転停止から所定時間が経過するまでにシステム停止指令を受信した場合、ECU10は、システムメインリレー3を開成させると共に、温度センサ41により検出されたU相上アームTr1の温度T1を取得する(ステップS160)。
ステップS160の処理の後、ECU10は、PCU4の平滑コンデンサ46,47に蓄えられた電荷がディスチャージされるように上述のディスチャージ制御を実行する(ステップS170)。ステップS170において、ECU10は、図3からわかるように、上述の目標停止位置(角度θ1またはθ2)に応じて、温度センサ41に対応したU相上アームTr1、V相下アームTr4およびW相上アームTr5、またはU相上アームTr1、V相上アームTr3およびW相下アームTr6を予め定められた周波数でスイッチング制御する。なお、スタートスイッチ11がオフされてシステム停止指令が発生されると、電動車両1の主要な電力機器への給電が断たれるが、ECU10を初めとする一部の補機類には、図示しない補機バッテリからの電力が継続して供給される。ディスチャージ制御の完了後、ECU10は、温度センサ41により検出されたU相上アームTr1の温度T1を再度取得する。更に、ECU10は、取得した温度T1と、ステップS160にて取得したT1とからU相上アームTr1の温度変化量ΔTを算出し、算出した温度変化量ΔTを図示しないEEPROMに保存する(ステップS180)。
ここで、電動車両1が停車する際には、上述のように、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴って温度センサ41に対応したU相上アームTr1を流れる電流が一定値Irefになる目標停止位置でモータMGが停止するようにブレーキユニット5が制御される(ステップS130,S140)。これにより、ステップS170にてディスチャージ制御が実行される際、U相上アームTr1を流れる電流が概ね一定になることから、U相上アームTr1が劣化していなければ、平滑コンデンサ46,47のディスチャージによる当該U相上アームTr1の温度変化量ΔTも概ね一定になる。言い換えれば、U相上アームTr1が劣化している場合、平滑コンデンサ46,47のディスチャージによる当該U相上アームTr1の温度変化量ΔTは、U相上アームTr1が劣化していない場合の値よりも大きくなる。従って、電動車両1では、インバータ40の劣化を判定するための温度変化量ΔTに対する閾値Trefを適正に設定することができる。
すなわち、電動車両1では、U相上アームTr1が劣化していない場合の平滑コンデンサ46,47のディスチャージによる当該U相上アームTr1の温度変化量よりも大きい値がインバータ40の劣化を判定するための閾値Trefとして予め定められている。そして、ディスチャージ制御の完了後、ECU10は、ステップS180にて算出した温度変化量ΔTが閾値Tref以上であるか否かを判定する(ステップS190)。これにより、電動車両1では、インバータ40が劣化しているか否かを精度よく判定することが可能となる。ステップS190にて温度変化量ΔTが閾値Tref以上であると判断した場合、ECU10は、インバータ40が劣化していることを示す劣化フラグをオンした上で(ステップS200)、図2のルーチンを終了させる。また、ステップS190にて温度変化量ΔTが閾値Tref未満であると判断した場合、ECU10は、インバータ40が劣化していることを示す劣化フラグをオンすることなく、図2のルーチンを終了させる。
ステップS200にて劣化フラグがオンされた場合、電動車両1では、次のシステム起動時(スタートスイッチ11のオン時)以降、インバータ40を含むPCU4に対する冷却媒体の供給量が増加させられると共に、インバータ40のスイッチング周波数が劣化フラグのオフ時に比べて低下させられる。これにより、インバータ40の昇温を抑制して劣化の進行を抑制することが可能となる。また、ステップS200にて劣化フラグがオンされた場合、次のシステム起動後に、電動車両1のダッシュボードに配置されたメータユニット上に所定の警告灯が点灯表示されてもよい。
以上説明したように、電動車両1では、停車状態でシステム停止された際に、平滑コンデンサ46,47に蓄えられた電荷がディスチャージされるようにインバータ40が制御される(ステップS170)。また、U相上アームTr1の温度を検出する温度センサ41の検出値から平滑コンデンサ46,47のディスチャージによる当該U相上アームTr1の温度変化量ΔTが取得され、当該温度変化量ΔTに基づいてインバータの劣化が判定される(ステップS160,S180〜S200)。そして、電動車両1が停車する際には、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴って温度センサ41に対応したU相上アームTr1を流れる電流が一定値Irefになる目標停止位置でモータMGが停止するようにブレーキユニット5が制御される(ステップS100〜S140)。これにより、電動車両1では、インバータ40の劣化を判定するための温度変化量ΔTに対する閾値Trefを適正に設定することができるので、インバータ40が劣化しているか否かを精度よく判定することが可能となる。
なお、上記電動車両1において、温度センサ41は、U相上アームTr1の温度を検出するものであるが、これに限られるものではない。すなわち、温度センサ41は、U相下アームTr2、V相上アームTr3、V相下アームTr4、W相上アームTr5およびW相下アームTr6の何れか一つの温度を検出するものであってもよい。この場合、図2のステップS130では、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴って温度センサ41に対応したU相下アームTr2、V相上アームTr3、V相下アームTr4、W相上アームTr5またはW相下アームTr6を流れる電流が一定値Irefになる2つの角度(回転角)の一方に設定されればよい。
また、U相上アームTr1〜W相下アームTr6のすべて、あるいはU相上アームTr1〜W相下アームTr6の何れか複数(2個以上かつ5個以下)に温度センサが設けられてもよい。そして、このようにインバータ40に複数の温度センサが設けられる場合には、図2のステップS130およびS140において、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴って最大の電流が流れるインバータ40のトランジスタ(温度センサに対応したもの)が電動車両1の停車のたびに入れ替わるようにブレーキユニット5が制御してモータMGを停止させてもよい。これにより、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに際して、特定のトランジスタに集中して比較的大きな電流が流れてしまうのを抑制し、U相上アームTr1〜W相下アームTr6に均等に電流を流すことができる。この結果、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴うインバータ40の劣化を極めて良好に抑制することが可能となる。
更に、インバータ40の劣化判定(ステップS190)は、必ずしもディスチャージ制御が実行されるたびに行われる必要はなく、ディスチャージ制御が所定回数だけ実行されるたび行われてもよい。従って、図2のステップS100〜S140は、インバータ40の劣化判定の直前に実行されるディスチャージ制御と共に行われてもよい。また、上記電動車両1では、ステップS190の処理、すなわちインバータ40の劣化判定がシステム停止中(ReadyOff中)に実行されるが、インバータ40の劣化判定は、次のシステム起動後に実行されてもよい。更に、図2のルーチンでは、温度変化量ΔTが閾値Tref以上になると劣化フラグがオンされるが、劣化フラグは、温度変化量ΔTが閾値Tref以上となる状態が複数回継続した段階でオンされてもよい。また、平滑コンデンサ46,47のディスチャージに伴って温度センサ41に対応したU相上アームTr1を流れる電流(温度変化量ΔT)が概ね一定になるのであれば、図2のステップS130では、例えば角度θ1またはθ2を中心とした角度範囲がモータMGの目標停止範囲として設定されてもよい。そして、上記電動車両1の構成が、2個以上のモータを含むハイブリッド車両(動力分配用のプラネタリギヤを含むものであってもよく、含まないものであってもよい)や、いわゆる1モータ式のハイブリッド車両、シリーズ式のハイブリッド車両等に適用され得ることはいうまでもない。
ここで、上記実施形態における主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施形態において、駆動輪DWに連結されたモータMGが「電動機」に相当し、トランジスタTr1〜Tr6を有するインバータ40が「インバータ」に相当し、インバータ40を介してモータMGと電力をやり取りするバッテリ2が「バッテリ」に相当し、インバータ40とバッテリ2との間の電圧を平滑化する平滑コンデンサ46,47が「平滑コンデンサ」に相当し、駆動輪DWを含む車輪に摩擦制動力を付与するブレーキユニット5が「制動装置」に相当し、図2のステップS170の処理を実行するECU10が「ディスチャージ制御手段」に相当し、U相上アームTr1の温度を検出する温度センサ41が「温度センサ」に相当し、図2のステップS160,S180〜S200の処理を実行するECU10が「劣化判定手段」に相当し、図2のステップS100〜S140の処理を実行するECU10が「停車制御手段」に相当する。
また、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本発明は、電動車両の製造産業において利用可能である。
1 電動車両、2 バッテリ、3 システムメインリレー、4 電力制御装置(PCU)、5 ブレーキユニット、6 回転角センサ、10 電子制御装置(ECU)、11 スタートスイッチ、15 ブレーキスイッチ、40 インバータ、41 温度センサ、45 電圧変換モジュール、46,47 平滑コンデンサ、D1,D2,D3,D4,D5,D6 ダイオード、DW 駆動輪、MG モータ、PL 正極側電力ライン、NL 負極側電力ライン、Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5,Tr6 トランジスタ。
Claims (1)
- 車輪に連結された電動機と、複数のスイッチング素子を有するインバータと、前記インバータを介して前記電動機と電力をやり取り可能なバッテリと、前記インバータと前記バッテリとの間の電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記車輪に制動力を付与する制動装置とを備えた電動車両において、
停車状態でシステム停止された際に、前記平滑コンデンサに蓄えられた電荷がディスチャージされるように前記インバータを制御するディスチャージ制御手段と、
前記複数のスイッチング素子のうちの予め定められた少なくとも一つの温度を検出する温度センサと、
前記温度センサの検出値から前記平滑コンデンサのディスチャージによる前記スイッチング素子の温度変化量を取得すると共に、前記温度変化量に基づいて前記インバータの劣化を判定する劣化判定手段と、
前記電動車両が停車する際に、前記平滑コンデンサのディスチャージに伴って前記温度センサに対応した前記スイッチング素子を流れる電流が一定値になる停止位置で前記電動機が停止するように前記制動装置を制御する停車制御手段と、
を備えることを特徴とする電動車両。
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