JP2016133156A - 電動弁 - Google Patents

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Naoki Kusaka
直樹 日下
珠実 田邊
tamami Tanabe
珠実 田邊
怜 小泉
Rei Koizumi
怜 小泉
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Abstract

【課題】軸方向に移動する弁体を、弁の全開状態から弁閉に至る動作を行うとき、あるいは弁の全閉状態から弁開に至る動作を行うときのいずれであっても、常に安定した弁挙動を行わせることが可能な電動弁を提供すること。
【解決手段】ロータ2の回転運動を直線運動に変換して弁体32を開閉する電動弁であって、可動側の部材14と弁体32との間にストッパ部材18を軸方向に移動可能に配設するとともに、ストッパ部材18と弁体32との間に弾性体10を配設し、弁体32が弁開状態時にあるとき、軸方向に移動不能な固定側の部材8を介して、弾性体10が圧縮する方向に押圧され、このときの弾性体10の反力により、前記ネジ送り機構を緩める力が作用するように設定されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクル等の冷媒流量を制御するモータ駆動型の電動弁に関する。
可変絞り弁や流量制御弁などとして使用されるモータ駆動型の電動弁では、電動モータのロータの回転運動を雌ネジと雄ネジとから構成されるネジ送り機構によって弁軸の直線運動に変換し、弁軸の下方に配置された弁体を弁座に対して移動させることにより弁の開閉を行っている(例えば、特許文献1)。
図21および図22(A)、(B)は、特許文献1に開示された従来の電動弁を示したものである。
この電動弁では、弁軸20(可動部材)の外周に形成された雄ネジ部20aと、弁軸ホルダ16(固定部材)の内周に形成された雌ネジ部16aとにより弁軸20に対するネジ送り機構が構成されている。そして、この電動弁では、ステッピングモータ3によって回転するロータ21に弁軸20を一体に設け、弁軸20の回転運動を、ネジ送り機構によって弁軸20の直線運動に変換し、この直線運動による弁軸20の動作により、弁体26を弁シート10に当接させている。
このようにステッピングモータ3によりロータ21を回転させ、弁シート10に対して弁体26を離接させる電動弁においては、上述したロータ21または弁軸20の軸方向への過度の移動を規制するストッパを設けないと、弁体26が弁シート10に着座して全閉状態となった後も、ロータ21は弁軸20を弁シート10側に変位させ、これにより必要以上の荷重を弁体26から弁シート10への押圧荷重として付加してしまう。必要以上の荷重が弁シート10に作用してしまうと、弁体26と弁シート10との食い付きにより、弁体26を弁シート10から離間させるときに、安定した開弁動作を得ることができなくなってしまう。
そこで、特許文献1に記載の電動弁では、弁軸20に対して軸方向に相対的に移動可能な弁体保持筒27の内方に、弁シート10側に下端側が突出勝手の態様で弁バネ28を配設するとともに、弁バネ28と弁体26との間に球体25を配置している。
すなわち、この弁バネ28は、弁軸20の径小鍔部27bに嵌着されたC形状の止め輪24により上端側が移動不能に固定され、さらに図21において弁バネ28は圧縮状態で収容されていることから、図21の状態では弁バネ28の付勢力により球体25が弁体26側に押圧されている。このような電動弁では、弁体26が全開状態から閉弁動作を行うときには、筒形状の弁体保持筒27とともに弁体26が下方に移動し、この移動により最終的には、弁体26のテーパ部が弁シート10に緊密に当接して閉弁動作が完了する。
このような電動弁では、図22(B)に示したように、弁体26の閉弁動作中の弁バネ28の変形が可能となるように、球体25の外周部と弁軸20の下端部23とに間にクリアランスGを確保している。
このような構造を採用することにより、図21に示した電動弁では、図22(A)に示した全閉状態時の弁体26に弁シート10側への過度の移動を規制するストッパ機能を発揮させている。
特開2005−325888号公報
ところで、上記の電動弁では、図22(A)のように、弁軸20が下動限界位置にある弁体26の全閉状態のとき、弁軸20は、圧縮された弁バネ28からの付勢力により、図の上方に押圧されている。
このように上記の電動弁では、弁体26が全閉状態のとき、雄ネジ部20aと雌ネジ部16aとで構成されるネジ送り機構が、必要以上に「締結ネジ」とならないようにし、可動部材である弁軸20が次の開弁動作を開始するときに、その動作が容易になるように考慮されている。なお、本明細書において、「締結ネジ」とは、雄ネジ部と雌ネジ部とのネジ結合部が、閉弁動作あるいは開弁動作のいずれかを行うためにモータからの力を受けて、その行おうとしている動作を促進させる方向にネジ結合部がさらに進んでしまうことをいう。
ここで、上記の電動弁では、図22(A)のように弁体26が全閉状態のときには、ネジ送り機構が「締結ネジ」とならないように、可動部材である弁軸20に力を緩和させるストッパ機構が作用しているものの、図22(B)のように弁体26が全開状態のときには、弁軸20に弁バネ28からの力は作用していない。
したがって、上記の電動弁では、図22(B)のように全開状態のときには、弁バネ28の付勢力を弁軸20に作用させる思想はない。
そのため、上記の電動弁では、弁体26が全開状態から閉弁動作を行おうとするときには、安定した閉弁動作を得ることができないという問題があった。
本発明は、このような従来の実情に鑑み、軸方向に移動する弁体を全開状態から閉弁動作を行うとき、あるいは全閉状態から開弁動作を行うときのいずれであっても、常に安定した弁動作をさせることができる電動弁を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る電動弁は、
モータによって回転するロータの回転運動を雄ネジ部材と雌ネジ部材とで構成されるネジ送り機構により直線運動に変換し、この変換された直線運動に基いて弁本体内に収容された弁体を、弁シートに対して接近させたり離反させたりする電動弁であって、
前記ネジ送り機構を構成する2つの部材のうちの軸方向に移動する可動側の部材と前記弁体との間にストッパ部材を軸方向に移動可能に配設するとともに、前記ストッパ部材と前記弁体との間に弾性体を配設し、
前記可動側の部材が下動限界位置にあるときの前記弁体の全閉状態時に、前記ネジ送り機構を構成する前記2つの部材のうちの軸方向に移動する前記可動側の部材を介して、前記弾性体が圧縮される方向に押圧され、このときの前記弾性体の反力により前記可動側の部材には、前記ロータから力を受けている軸方向の力に抗して前記ネジ送り機構を緩める力が作用するように設定されているとともに、
前記可動側の部材が上動限界位置にあるときの前記弁体の全開状態時に、前記ネジ送り機構を構成する前記2つの部材のうちの軸方向に移動不能な前記固定側の部材を介して、前記弾性体が圧縮する方向に押圧され、このときの前記弾性体の反力により前記可動側の部材には、前記ロータから力を受けている軸方向の力に抗して前記ネジ送り機構を緩める力が作用するように設定されていることを特徴としている。
このような構成の本発明に係る電動弁によれば、全閉状態時であれ全開状態時であれ、弾性体による付勢力がネジ締結方向と逆の方向に作用するので、ネジ結合部が食い付き難くなる。これにより、弁体の開閉の作動性が損なわれてしまうことを防止できる。
また、本発明では、
モータによって回転するロータ2の回転運動を、雄ネジ8aが形成された雄ネジ部材8と雌ネジ14aが形成された雌ネジ部材14とで構成されるネジ送り機構Aにより直線運動に変換し、この変換された直線運動に基いて弁本体30内に収容された弁体32を、弁シート4に対して接近させたり離反させたりする電動弁であって、
前記ロータ2の軸芯部に、前記雄ネジ部材8を一体に設けるとともに、前記雄ネジ部材8の外側に、前記雌ネジ部材14を配置して、前記雄ネジ8aと前記雌ネジ14aとをネジ結合し、
前記雌ネジ部材14には、鍔部14cが形成され、
前記弁体32には、筒状の弁体保持部12が一体に設けられ、
前記鍔部14cは、前記弁体保持部12の天井面12aに対して軸方向に移動可能であり、
さらに、前記雌ネジ部材14と前記弁体32との間に、軸方向に移動可能なストッパ部材18を配設し、
前記ストッパ部材18には、前記弁体32の上端部に対して接離する下方凸部18dが形成されており、
さらに、前記ストッパ部材18と、前記弁体32との間に弾性体10を介装し、
前記弾性体10は、前記弁体32が開から閉に至る動作のときに、前記弁シート4側の下端部が突出勝手となるように、前記筒状の弁体保持部12内に収容されており、
さらに、前記弁体32が全開状態のときにおいて、前記雄ネジ部材8の下端部8bは前記ストッパ部材18に当接しており、前記ストッパ部材18の前記下端面18eは前記弁体32に当接しており、前記ストッパ部材18の上方にクリアランスCが確保されており、前記弾性体10は圧縮されることにより縮んだ状態にあり、前記雌ネジ部材14の前記鍔部14cは、前記弁体保持部12の天井面12aに当接しており、
この全開状態から全閉状態にするため、
前記ロータ2の回転に伴って前記雌ネジ部材14が下方に向かう軸方向の直線運動を行い、前記雌ネジ部材14の下方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランスCが減少するとともに、前記ストッパ部材18の前記下方凸部18dの下端面18eと前記弁体32との間のクリアランスGが増加し、
前記弁体32が弁本体30に対して軸方向に移動不能な状態に規制された全閉動作開始状態となった後は、前記雌ネジ部材14が前記ストッパ部材18を介して前記弾性体10を圧縮する方向に押圧し、しかる後、前記クリアランスGが無くなることで前記雌ネジ部材14の下動限界位置に至り、このとき、圧縮された前記弾性体10の反力により、前記ストッパ部材18が、前記ネジ送り機構Aを緩めるように、前記雌ネジ部材14に力を伝達するとともに、
前記雌ネジ部材14の鍔部14cと、前記弁体保持部12の天井面12aとの間に、クリアランスDが確保されており、
全閉状態から全開状態にするため、
前記ロータ2の回転に伴って前記雌ネジ部材14が上方に向かう軸方向の直線運動を行い、前記雌ネジ部材14の上方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランスDが減少するとともに、前記雄ネジ部材8の下端部8bが、前記ストッパ部材18に当接するまでは、前記弾性体10の付勢力により、前記ストッパ部材18の下端面18eと前記弁体32との間に、クリアランスGの大きさが確保されており、
前記雌ネジ部材14がさらに上方に向かう軸方向の直線運動を行うと、前記雄ネジ部材8の下端部8bが前記ストッパ部材18に当接し、前記クリアランスGが無くなることで前記雌ネジ部材8の上動限界位置に至り、
前記クリアランスGが無くなった後は、前記弾性体10の付勢力により、前記ストッパ部材18が、前記ネジ送り機構Aを緩めるように、前記雌ネジ部材14に力を伝達することを特徴としている。
このような構成の本発明に係る電動弁によれば、全閉状態時には、ネジ送り機構を構成する雄ネジ部材と雌ネジ部材の2部材のうち、可動側を構成するネジ部材が弾性体を押圧し、また、全開状態時には、固定側を構成するネジ部材が弾性体を押圧するので、全閉状態時であれ全開状態時であれ、弾性体による付勢力がネジ締結方向と逆の方向に作用し、ネジ結合部が食い付き難くなる。これにより、弁体の開閉の作動性が損なわれてしまうことを防止できる。
また、本発明では、前記ストッパ部材18の上端部中央に、前記雄ネジ部材8の下端部8bを収容することが可能な凹部18cが形成されていても良い。
さらに、本発明では、前記弁体32の上端部に凹所32cが形成されていても良い。
このようにストッパ部材18の上端部中央に凹所18cが、弁体32の上端部に凹所32cが、それぞれ形成されていれば、電動弁の軸方向の長さを短くすることができる。
また、本発明では、前記弁体保持部12の前記天井面12aと、前記雌ネジ部材14の前記鍔部14cとの間に、ワッシャが介在されていても良い。
このように、ワッシャが介在されていれば、さらに潤滑性を良好にすることができる。
また、本発明では、前記雄ネジ部材8には変速ギア機構50が具備され、この変速ギア機構50により入力側の回転運動が減速されてから前記雌ネジ部材14に出力されても良い。
このように変速ギア機構を介在させることにより、弁開度の微調整が容易になる。
さらに、本発明では、前記ストッパ部材18の前記下方凸部18dには、下方に開口した凹所18fが形成され、この凹所18f内に球体33が介装されていても良い。
このように球体22が介装されていれば、弁体32の閉時の回転トルクの伝達を減少させ、当接時の磨耗を減少させることができる。
また、本発明では、モータによって回転するロータ2の回転運動を、雄ネジ8aが形成された雄ネジ部材8と雌ネジ14aが形成された雌ネジ部材14とで構成されるネジ送り機構Aにより直線運動に変換し、この変換された直線運動に基づいて、弁本体30内に収容された弁体32を弁シート4に対して接近させたり離反させたりする電動弁であって、
前記ロータ2の軸芯部に、前記雄ネジ部材8を一体に設けるとともに、前記雄ネジ部材8の外側に前記雌ネジ部材14を配置して、前記雄ネジ8aと前記雌ネジ14aとをネジ結合し、
前記雌ネジ部材14は、前記弁本体30に一体に固定されているとともに、係止突起14dが形成され、
前記雄ネジ部材8には、鍔部8cが形成され、
前記弁体32には、筒状の弁体保持部12が一体に設けられ、
前記弁体保持部12の天井面12aに、前記雌ネジ部材14の前記係止突起14dを挿通することが可能な挿通孔12dが形成され、
さらに、前記雌ネジ部材14と前記弁体32との間に、軸方向に移動可能なストッパ部材18が配設され、
前記ストッパ部材18には、前記弁体32の上端部に対して接離する下方凸部18dが形成されており、
さらに、前記ストッパ部材18と、前記弁体32との間に弾性体10を介装し、
前記弾性体10は、前記弁体32が開から閉に至る動作のときに、前記弁シート4側の下端部が突出勝手となるように、前記筒状の弁体保持部12内に収容されており、
さらに、前記弁体32が全開状態のときにおいて、前記雌ネジ部材14の係止突起14dは、前記ストッパ部材18に当接しており、前記ストッパ部材18と、前記雄ネジ部材8の前記鍔部8cとの間にクリアランスEが確保されており、前記弾性体10は圧縮されることにより縮んだ状態にあり、前記雄ネジ部材8の前記鍔部8cは、前記弁体保持部12の天井面12aに当接しており、
全開状態から全閉状態にするため、
前記ロータ2の回転に伴って前記雄ネジ部材8が下方に向かう軸方向への直線運動を行い、前記雄ネジ部材8の下方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランスEが減少するとともに、前記ストッパ部材18の前記下方凸部18dと前記弁体32との間のクリアランスGが増加し、
前記弁体32が弁本体30に対して軸方向に移動不能な状態に規制された全閉動作開始状態となった後は、前記雄ネジ部材8が前記ストッパ部材18を介して前記弾性体10を圧縮する方向に押圧し、しかる後、前記クリアランスGが無くなることで前記雄ネジ部材8の下動限界位置に至り、このときの圧縮された前記弾性体10の反力により、前記ストッパ部材18が、前記ネジ送り機構Aを緩めるように、前記雄ネジ部材8に力を伝達するとともに、
前記雄ネジ部材8の前記鍔部8cと、前記弁体保持部12の天井面12aとの間に、クリアランスFが確保されており、
全閉状態から全開状態にするため、
前記ロータ2の回転に伴って前記雄ネジ部材8が上方に向かう軸方向の直線運動を行い、前記雄ネジ部材8の上方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランスFが減少するとともに、前記雌ネジ部材14の前記係止突起14dが前記ストッパ部材18に当接するまでは、前記弾性体10の付勢力により、前記ストッパ部材18の下端面18eと前記弁体32との間に、クリアランスGの大きさが確保されており、
前記雄ネジ部材14がさらに上方に向かう軸方向の直線運動を行うと、前記雌ネジ部材14の前記係止突起14dが、前記ストッパ部材18の前記バネ受け鍔部18aに当接し、前記クリアランスGが無くなることで前記雄ネジ部材14の上動限界位置に至り、
このとき、前記弾性体10の付勢力により、前記ストッパ部材18が、前記ネジ送り機構Aを緩めるように、前記雌ネジ部材14に力を伝達することを特徴としている。
このような構成の本発明に係る電動弁によれば、全閉状態時には、ネジ送り機構を構成する雄ネジ部材と雌ネジ部材の2部材のうち、固定側を構成するネジ部材が弾性体を押圧し、また、全開状態時には、可動側を構成するネジ部材が弾性体を押圧するので、全閉状態時であれ全開状態時であれ、弾性体による付勢力がネジ締結方向と逆の方向に作用し、ネジ結合部の食い付き難くなる。これにより、弁体の開閉の作動性が損なわれてしまうことを防止できる。
本発明に係る電動弁によれば、全閉状態時であれ全開状態時であれ、弾性体による付勢力がネジ締結方向と逆の方向に作用するので、ネジ結合部が食い付き難くなる。これにより、弁の全閉状態から弁開動作を行うときのいずれであっても、弁体の開閉の作動性が損なわれてしまうことを防止できる。
図1は本発明に係る電動弁の第1の実施例を示す断面図で、全閉状態時の断面図である。 図2は図1に示した第1の実施例の電動弁であり、図2(A)は全開状態時の一部拡大断面図、図2(B)は全閉と全開の間の中間時の一部拡大断面図である。 図3は本発明に係る電動弁の第2の実施例を示す断面図で、全閉状態時の断面図である。 図4Aは図3に示した第2の実施例の電動弁であり、全閉状態時の一部拡大断面図である。 図4Bは、図4Aに示した第2の実施例の変形例であり、全閉状態時の断面図である。 図4Cは、図4Aに示した第2の実施例の変形例であり、全開状態時の一部拡大断面図である。 図5は図3に示した第2の実施例の電動弁であり、全閉と全開の間の中間時の断面図である。 図6は図3に示した第2の実施例の電動弁であり、全開状態時の断面図である。 図7は図3に示した第2の実施例の電動弁であり、全開状態時の一部拡大断面図である。 図8は図3に示した第2の実施例の電動弁における雌ネジ部材の回り止め構造を示す概略上面図である。 図9は本発明に係る電動弁の第3の実施例を示す断面図で、全閉状態時の断面図である。 図10は本発明に係る電動弁の第4の実施例を示す断面図で、全閉状態時の断面図である。 図11は図10に示した第4の実施例の電動弁であり、全閉状態時の一部拡大断面図である。 図12は図10に示した第4の実施例の電動弁であり、全閉状態時と全開状態時との間の中間時の断面図である。 図13は図10に示した第4の実施例の電動弁であり、全開状態時の断面図である。 図14は図10に示した第4の実施例の電動弁であり、全開状態時の断面図である。 図15は、本発明に係る電動弁の第5の実施例を示す断面図で、全閉状態時の断面図である。 図16は、図15に示した第5の実施例の電動弁であり、全閉状態時の断面図である。 図17は、図15に示した第5の実施例の電動弁であり、全閉と全開の間の中間時の断面図である。 図18は、図15に示した第5の実施例の電動弁であり、全開状態時の断面図である。 図19は、本発明に係る電動弁の第6の実施例を示す断面図で、弁が完全に閉とならない弁開仕様の電動弁の断面図である。 図20は、本発明に係る電動弁の第7の実施例を示す電動弁であり、弁が完全に閉とならない他の弁開仕様の電動弁の断面図である。 図21は特開2005−325888号公報に開示されている従来の電動弁の全閉状態時を示す概略断面図である。 図22(A)は図21に示した従来の電動弁が全閉状態であるときを示す一部断面図で、図22(B)は従来の電動弁が全開状態であるときを示す一部断面図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態(実施例)について説明する。
図1は、本発明の好ましい第1の実施例の電動弁100を示した断面図である。
なお、本明細書において、「上」あるいは「下」とは図1の状態で規定したもので、ケース60が「上」、第1の継手37が「下」である。また「軸方向」とは上下方向と同じ方向をいう。
この電動弁100では、非磁性体製で筒形のカップ形状をなすケース60の下端部に弁本体30が溶接により一体的に接続されている。
弁本体30の弁室30a内には、弁体32が収容されているとともに、軸方向の下端部に第1の継手37が接続され、側方に第2の継手38が接続され、第1の継手37の入出力ポート15の上部に、弁シート4が設けられている。
なお、この弁シート4は、弁本体30に直接形成されているが、別部材に形成されたものが弁本体30に組み込まれていても良い。
ケース60の内周側には、回転可能なロータ2が収容されている。
ケース60の外周側には、図示しないヨーク、ボビン、およびコイル等からなる図示しないステータが配置され、ロータ2とステータとで、図21に示したようなステッピングモータ3が構成されている。
ロータ2の軸芯部には、雄ネジ8aが形成された雄ネジ部材8が、ロータ2と一体に設けられている。また、この雄ネジ部材8の長さ方向の略中間部付近外方には、筒状の弁軸ホルダ6が装着されており、この弁軸ホルダ6と、弁軸ホルダ6の上端部に収容された雄ネジ受け7とにより、雄ネジ部材8は軸方向に移動することはない。
雄ネジ部材8の下端側には、中央部が貫通して形成された略ハット状の雌ネジ部材14が装着されている。この雌ネジ部材14は、雌ネジ14aが形成された筒状部14bと、筒状部14bの下方に設けられた鍔部14cとから構成されている。なお、雌ネジ部材14の筒状部14bは必須ではない。本発明では、雌ネジ部材14の回り止めの構成が具備されていれば、筒状部14bを省略することができる。そして、雄ネジ部材8の雄ネジ8aと、雌ネジ部材14の雌ネジ14aとがネジ結合されることにより、ロータ2の回転運動を直線運動に変更するためのネジ送り機構Aが構成されている。また、雌ネジ部材14は、図8に示したように、雌ネジ部材14と、弁軸ホルダ6とはそれぞれ少なくとも1つの平面を有し、これら平面同士の当接により、雌ネジ部材14は、軸方向の直線運動のみを行うように構成されている。本実施例の場合、弁軸ホルダ6との2面幅により回転不能とされ、これにより、雌ネジ部材14は軸方向の直接運動のみを行うように構成されている。
また、弁軸ホルダ6の下端部は、弁本体30の上端部にフランジ状の嵌合部34を嵌合し、弁本体30の上端部をかしめることにより、弁本体30に固定されている。
さらに、弁軸ホルダ6の筒状大径部6bの側面には、弁軸ホルダ6の内部に形成された弁軸ホルダ室83と弁軸ホルダ6の外部空間との均圧を図る均圧孔51が穿設されている。
また、ケース60の天井部分には軸受けスリーブ35が固設され、この軸受けスリーブ35に雄ネジ部材8の上端部8eが回転可能に支持されている。
さらに、弁体32の上側外周部には、筒状の弁体保持部12が一体に設けられている。この筒状の弁体保持部12の天井面12aは、プレス成形により略直角に折り曲げられている。弁体保持部12はこの折り曲げられた天井面12aにより、雌ネジ部材14に対する抜け止めがなされている。
弁体保持部12内には、弾性体として、圧縮されたコイル状の弁バネ10が収容されている。なお、弾性体は、コイル状の弁バネ10に限定されず、ゴムなどの他の弾性体であっても良い。また、弁体保持部12内には、弁バネ10の他に、弁バネ10の上端側のバネ受けを兼ねた断面逆ハット状のストッパ部材18が収容されている。
ストッパ部材18は、上端部外周にバネ受け鍔部18aが形成され、かつ上端部中央に雄ネジ部材8の下端部8bを収容することが可能な凹部18cが形成されている。また、ストッパ部材18の下端部中央に、弁体32の上端部に形成された凹所32c内の底面32dに対して接離する下方凸部18dが形成されている。
なお、ストッパ部材18に凹所18cが形成されていれば、電動弁の全長を短くすることが可能である。しかしながら、本発明において、凹所18cは本発明の必須要件でない。
弁バネ10は、ストッパ部材18の上部に設けたバネ受け鍔部18aと、弁体32の上端部との間に圧縮状態で配置されている。弁体保持部12の下端は、弁体32に溶接などにより固着されている。
弁体32の上端部には、中央部に凹所32cが形成され、この凹所32cの底面32dに対して、ストッパ部材18の下方凸部18dが接離可能にされている。
なお、弁体32の凹所32cは本発明の必須要件ではなく、凹所32cが形成されていなくても良い。
さらに、弁体32は、筒状のガイド部材36により軸方向に摺動自在に保持されている。
そして、筒状のガイド部材36のフランジ部36aは、弁本体30の内方鍔部30bの上に配置されたリング状の平板31と、弁軸ホルダ6の嵌合部34の下面とにより移動不能に挟持されている。
第1の実施例に係る電動弁100は、上記のように構成されているが、以下に第1の実施例の要部について詳述する。
第1の実施例の電動弁100において、ロータ2は回転可能であり、軸方向に移動不能である。また、ロータ2とともに雄ネジ部材8も回転可能であり、軸方向に移動不能である。弁軸ホルダ6は、回転不能であるとともに、軸方向に移動不能である。弁体32を保持する筒状のガイド部材36は、軸方向に移動不能である。
ロータ2、雄ネジ部材8、弁軸ホルダ6、ガイド部材36などの軸方向に移動不能な固定部材に対し、雌ネジ部材14と、ストッパ部材18と、弁体32と、弁体保持部12と、弁バネ10は、それぞれ軸方向に移動可能である。すなわち、可動部材を構成している。
さらに、弾性部材としての弁バネ10は、図1において圧縮状態で収容されている。すなわち、この弁バネ10は、弁体32が開から閉に至る動作のときに、弁シート4側の下端部が突出勝手となるように、筒状の弁体保持部12内に収容されている。
さらに、本実施例の電動弁100では、図2(A)に示したように、弁体32が全開のときにおいては、ストッパ部材18のバネ受け鍔部18aと、雌ネジ部材14の鍔部14cとの間にクリアランスCが確保されている。このクリアランスCは弁バネ10の上方への延びを吸収することができるスペースとして機能している。なお、第1の実施例において、弁が全閉状態時と全開状態時の間の中間時においては、図2(B)に示したように、ストッパ部材18の下方にクリアランスGが形成されている。
以下、上記のように構成された本発明の第1の実施形態による電動弁100の動作について説明する。
先ず、電動弁100が、図2(A)の弁の全開状態から、図1の全閉状態に至るときについて説明する。
図2(A)に示したように弁が全開状態のとき、ストッパ部材18と弁体32とは当接している。また、弁バネ10は圧縮されて縮んでいる。ストッパ部材18のバネ受け鍔部18aと、雌ネジ部材14の鍔部14cとの間には、クリアランスCが確保されている。さらに、雌ネジ部材14の鍔部14cと弁体保持部12の天井面21aとは当接している。
また、雄ネジ部材8の下端部8bはストッパ部材18の凹部18cの内底面に当接している。
このとき、弁バネ10の下方に延びようとする付勢力により弁体保持部12には下方に押し下げる力が作用しており、これにより、弁体保持部12の天井面12aが雌ネジ部材14を下方に引っ張っている。したがって、図2(A)の時には、可動側の部材である雌ネジ部材14に弁バネ10からの下向きの付勢力が作用し、この付勢力によりネジ送り機構Aが緩められようとしている。
この全開状態から、図示しないコイルにパルス信号を与えることによりロータ2が上面視時計方向に回転すると、これと同時に、雄ネジ部材8も回転する。雄ネジ部材8が回転すると、ネジ送り機構Aの作用により雌ネジ部材14が下方向に移動する。雌ネジ部材14の下方向への移動により、クリアランスCは次第に減少することになる。
また、クリアランスCを次第に減少させながら雌ネジ部材14が所定距離下方向に移動すると、図2(B)に示したように、ストッパ部材18の下方凸部18dの下端面18eと、弁体32の凹所32cの底面32dとの間に、クリアランスGが形成される。このクリアランスGは、クリアランスCが減少するときに増加する。そして、鍔部14cがストッパ部材18のバネ受け鍔部18aに当接すると、クリアランスCがゼロとなる。
その後、雌ネジ部材14がさらに下方に移動するにつれ、雄ネジ部材8の下端部8bが、ストッパ部材18の凹部18cの内周面から離隔し、弁バネ10の付勢力によりクリアランスGが形成された状態のまま、弁体32が下方に移動する。この状態が続き、弁体32が弁シート4に当接すると、弁体32が弁本体30に対して軸方向に移動不能な状態に規制された全閉動作開始状態となる。
この状態から、雌ネジ部材14がさらに下方に移動すると、雌ネジ部材14の鍔部14cからストッパ部材18のバネ受け鍔部18aに直接力が伝達される。これにより、ストッパ部材18が下方に移動し、ストッパ部材18の下方凸部18dの下端面18eと、弁体32の上端部に形成された凹所32cの底面32dとが当接することで、雌ネジ部材14の下方への移動およびロータ2の回転が規制される。この状態のときには、クリアランスGがゼロとなり、雌ネジ部材14の下動限界位置となる。これにより、閉弁動作が完全に終了し、図1に示したように全閉状態となる。
なお、この雌ネジ部材14がバネ受け鍔部18aに当接してストッパ部材18が下方に移動するときには、雌ネジ部材14の鍔部14cの上方にクリアランスDが形成されることになる。
図1のような全閉状態になると、可動側の雌ネジ部材14が弁バネ10を押圧する。この状態で弁バネ10は縮んだ状態にある。
可動側の雌ネジ部材14が弁バネ10を押圧すると、縮んだ状態にある弁バネ10の反力により、雌ネジ部材14は上方に力を受けることになる。これにより、雌ネジ部材14と雄ネジ部材8とは、締結ネジとならないように力を受けることになる。
したがって、電動弁100では、次の動作として、全閉状態から開弁動作を行うときに過度の力を必要とせず、安定した開弁挙動を得ることが可能となる。
一方、電動弁100を図1の全閉状態から開弁動作を行う場合には、例えば、図1の状態でロータ2が反時計方向に回転するパルス信号を与え、ロータ2が反時計方向に回転すると、これと同時に雌ネジ部材14も上方に移動し、弁体32が弁シート4から離れて電動弁100が弁開する。弁が全開状態となる前の途中の段階で、雄ネジ部材8の下端部8bが、ストッパ部材18の凹部18cの内底面に当接する前までは、弁バネ10の付勢力により、図2(B)に示したようにストッパ部材18の下端面18eと弁体32の凹所32cの底面32dとの間に、クリアランスGの大きさが維持される。
雌ネジ部材14がさらに上方に移動すると、雄ネジ部材8の下端部8bが、ストッパ部材18の凹部18cの内底面に当接し、その後、ストッパ部材18の下方凸部18dの下端面18eと、弁体32の上端面に形成された凹所32cの底面32dとが当接することで、クリアランスGがゼロとなる。そして、雌ネジ部材14の上方への移動、および、ロータ2の回転が規制される。これにより、閉弁動作が完全に終了し、図2(A)に示したように全開状態となる。弁が完全に開となった全開状態時には、図2(A)に示したように、ストッパ部材18のバネ受け鍔部18aと雌ネジ部材14の鍔部14cとの間に、弁バネ10の延び量を許容するためのクリアランスCが再び確保されることになる。
図2(A)のように、全開状態時には、固定側の雄ネジ部材8が弁バネ10を圧縮する方向に押圧している。弁バネ10は、弁体32、弁体保持部12を介して雌ネジ部材14を下方に付勢し、これにより、弁バネ10の反力により、雌ネジ部材14と雄ネジ部材8とは、締結ネジとならないように力を受けることになる。
したがって、このような第1の実施例に係る電動弁100では、弁体の全開状態から閉弁動作を行うとき、あるいは弁体の全閉状態から開弁動作を行うときのいずれであっても、常に安定した弁挙動を行わせることができる。
以上、本発明の第1の実施例について説明したが、本発明は、これに限定されない。
例えば、上記第1の実施例における、弁体保持部12の天井面12aと、雌ネジ部材14の鍔部14cとの間に、潤滑性の良好なワッシャを介在させることもできる。
また、上記第1の実施例では、入力側の雄ネジ部材8の回転運動が同じ回転数で雌ネジ部材14に伝達されるように構成されているが、これに代え、変速ギアを用いて減速させた後に、雌ネジ部材14に回転運動を伝達させても良い。
図3〜図8は、このような本発明の第2の実施例による電動弁200を示したものである。なお、第2の実施例において、図1の実施例と同一要素については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
この第2の実施例では、図1に示した電動弁100の雄ネジ部材8が1部材からなるものであるのに対し、雄ネジ部材8が入力側の第1の雄ネジ部材80aと、出力側の第2の雄ネジ部材80bとから構成され、これら第1の雄ネジ部材80aと第2の雄ネジ部材80bとの間に、変速ギア機構50が配設されている。
このような構成の電動弁200では、図8に示したように、雌ネジ部材14と、弁軸ホルダ6とはそれぞれ少なくとも1つの平面を有し、これら平面同士の当接により、雌ネジ部材14は、軸方向の直接運動のみを行うように構成されている。本実施例の場合、雌ネジ部材14が弁軸ホルダ6との2面幅により回転不能とされている。
第1の実施例と第2の実施例は、上記のような構成上の違いは若干あるが、他の要素は略同様である。
このように変速ギア機構50が配設された電動弁200では、ロータ2の回転運動が、変速ギア機構50を介して下流側に伝達されるので、開弁度の微調整を行うにあたり、電動弁の長さを軸方向に長くしなくても達成可能である。したがって、軸方向の小型化に寄与することができる。
このような電動弁200では、第2の雄ネジ部材80bと雌ネジ部材14との間に、回転運動を直線運動に変更するためのネジ送り機構Aが構成されている。また、図3および図4Aに示したように全閉状態時において、雌ネジ部材14の鍔部14cと、弁体保持部12の天井面12aとの間に、クリアランスDが形成されている。
また、図6および図7に示したように全開状態時において、ストッパ部材18のバネ受け鍔部18aと、雌ネジ部材14の鍔部14cとの間にクリアランスCが確保されている。
さらに、全閉状態時と全開状態時の間の中間時においては、図5に示したように、ストッパ部材18の下方にクリアランスGが形成されている。
このような電動弁200であっても、力が変速されることの他は、図1の実施例と同様の作用効果を奏することができる。
すなわち、このような第2の実施例に係る電動弁200でも、弁体の全開状態から閉弁動作を行うとき、あるいは弁体の全閉状態から開弁動作を行うときのいずれであっても、常に安定した弁挙動を行わせることができる。
また、上記第2の実施例では、図4Aに示したように、ストッパ部材18の外周に鍔部18aを形成し、さらに弁バネ10をこの鍔部18aと弁体32との間に配置しているが、本発明において、弁バネ10は、このような態様で配置されなくても良い。
例えば、図4Bおよび図4Cに示した変形例のように、弁体32の凹所32cの底面32d内に弁バネ10を介装し、この弁バネ10によりストッパ部材18を押し上げるようにしても良い。図4C、図4Cにおいては凹所32cを設けているが、凹所32cはストッパ部材18に設けても良く、双方に設けても良い。
図9は、本発明の第3の実施例に係る電動弁300を示したものである。
この第3の実施例では、ストッパ部材18と弁体32との間に球体33を介装したものであり、他の構成は図1の実施例と略同様に構成されている。
この実施例では、ストッパ部材18の下方凸部18dに、下方に開口した凹所18fが形成され、この凹所18f内に球体33が介装されている。
このように球体33が介装されていれば、弁体32の閉時の回転トルクの伝達を減少させ、当接時の磨耗を減少させることができる。また、球体33が介装されていることにより、以下のような効果を奏することもできる。
すなわち、この第2の実施例では、雌ネジ部材14が弁軸ガイドとの2面幅により回転不能とされているが、最初の動作を行うときには、2面幅の隙間により弁体32が若干回転してしまう。しかしながら、ここに球体33が介装されていれば、弁体32との間で点接触となるので、初期の弁体32の回転を防止することができる。
このような第3の実施例による電動弁300であっても、図1に示した第1の実施例による電動弁100と同様の作用効果を奏することができる。
図10〜図14は、本発明の第4の実施例に係る電動弁400を示したものである。
この第4の実施例では、雄ネジ部材8が可動側になっており、雌ネジ部材14が固定側になっている。
すなわち、第4の実施例の電動弁400では、雌ネジ部材14のフランジ部14fが弁本体30の開口端部に溶接などで固定されることにより、雌ネジ部材14が固定側部材を構成している。
このように第4の実施例の電動弁400では、第3の実施例の電動弁300に対して、ネジ機構Aを構成する可動側と固定側の部材が逆の態様になっている。
また、このような第4の実施例の電動弁400では、雌ネジ部材14に、下方に向かって延びる係止突起14dが形成されている。
さらに、この電動弁400では、弁体保持部12の天井面12aに、雌ネジ部材14の係止突起14dを挿通することが可能な挿通孔12dが形成されている。他の点は、図1の実施例と略同様に形成されている。
このような電動弁400では、ロータ2の回転運動に伴って雄ネジ部材8が軸方向に移動することが、第1〜第3の実施例と異なっている。
すなわち、この第4の電動弁400では、ロータ2が回転すると、その回転が雄ネジ部材8に伝達される。この雄ネジ部材8が、ロータ2の回転力を受けて回転すると、ネジ送り機構Aを構成する雌ネジ部材14が回転不能であることにより、雄ネジ部材8が軸方向に移動する。このように、本実施例の電動弁400では、雄ネジ部材8が回転しながら、軸方向に移動するように構成されている。
以下、上記のように構成された本発明の第4の実施例の電動弁400の動作について説明する。
先ず、電動弁400が、図13の弁体の全開状態から、図10あるいは図11の全閉状態に至るときについて説明する。
図13に示したように、全開状態のとき、ストッパ部材18のバネ受け鍔部18aと、雄ネジ部材8の鍔部8cとの間には、クリアランスEが確保されている。
この状態から、図示しないコイルにパルス信号を与えることによりロータ2が上面視時計方向に回転すると、これと同時に、雄ネジ部材8も回転する。雄ネジ部材8が回転すると、ネジ送り機構Aの作用により雄ネジ部材8が下方向に移動する。雄ネジ部材8の下方向への移動により、クリアランスEは次第に縮小することになる。クリアランスEを縮小しながら雄ネジ部材8が所定距離下方向に移動して、その鍔部8cがストッパ部材18のバネ受け鍔部18aに当接すると、クリアランスEがゼロとなる。
この状態から雄ネジ部材14がさらに下方向へ移動すると、弁バネ10の付勢力により弁体32および弁体保持部12が下方に移動する。そして、図12に示したようにストッパ部材18の下端面18eと弁体32の凹所32cの底面32dとの間に、クリアランスGが形成される。
そして、雄ネジ部材8がさらに下方に移動すると、弁バネ10の付勢力によりクリアランスGが形成された状態のまま、弁体32が下方に移動する。この状態が続き、弁体32が弁シート4に当接すると、弁体32が弁本体30に対して軸方向に移動不能な状態に規制された全閉動作開始状態となる。
この全閉動作開始状態から、雄ネジ部材8がさらに下方に移動すると、雄ネジ部材8の鍔部8cからストッパ部材18のバネ受け鍔部18aに直接力が伝達される。これにより、ストッパ部材18が下方に移動し、ストッパ部材18の下端面18eと、弁体32の上端面に形成された凹所32cの底面32dとが当接することで、雌ネジ部材14の下方への移動およびロータ2の回転が規制される。これにより、閉弁動作が完全に終了し、図10および図11に示したように全閉状態となる。
なお、この雄ネジ部材8がバネ受け鍔部18aに当接してストッパ部材18が下方に移動するときには、雄ネジ部材8の鍔部8cの上方にクリアランスFが形成されることになる。
このとき、可動側の雄ネジ部材8が弁バネ10を押圧する。可動側の雄ネジ部材8が弁バネ10を押圧すると、弁バネ10の反力により、雄ネジ部材8は上方に力を受けることになる。これにより、雄ネジ部材8と雌ネジ部材14とは、締結ネジとならないように力を受けることになる。
したがって、全閉状態から開弁動作を行うときに過度の力を必要とせず、安定した弁挙動を得ることができる。
一方、電動弁400を図10および図13の全閉状態から弁開動作を行う場合には、例えば、図10の状態でロータ2が反時計方向に回転するパルス信号を与え、ロータ2が反時計方向に回転すると、これと同時に雄ネジ部材8も上方に移動し、弁体32が弁シート4から離れて電動弁400が開弁する。弁が全開状態となる前の途中の段階で、雌ネジ部材14の係止突起14dが、ストッパ部材18のバネ受け鍔部18に当接する前までは、弁バネ10の付勢力により、図12に示したようにストッパ部材18の下端面18eと弁体32の凹所32cの底面32dとの間に、クリアランスGの大きさが維持される。
雄ネジ部材8がさらに上方に移動すると、雌ネジ部材14の係止突起14dがストッパ部材18のバネ受け鍔部18に当接し、その後、ストッパ部材18の下方凸部18dの下端面18eと、弁体32の上端面に形成された凹所32cの底面32dとが当接することで、クリアランスGがゼロになる。そして、雄ネジ部材8の上方への移動、および、ロータ2の回転が規制される。
弁が完全に開となった全開状態時には、図13に示したように、ストッパ部材18のバネ受け鍔部18aと雄ネジ部材8の鍔部8cとの間にクリアランスEが再び確保されることになる。
図13のように、全開状態となった場合には、固定側の雌ネジ部材14の係止突起14dが弁バネ10を圧縮する方向に押圧する。係止突起14dが弁バネ10を圧縮する方向に押圧すると、弁バネ10は、弁体32、弁体保持部12を介して雄ネジ部材8を下方に付勢し、これにより、弁バネ10の反力により、雌ネジ部材14と雄ネジ部材8とは、締結ネジとならないように力を受けることになる。
したがって、このような第4の実施例に係る電動弁400でも、弁体の全開状態から閉弁動作を行うとき、あるいは全閉状態から弁開動作を行うときのいずれであっても、常に安定した弁挙動を行わせることができる。すなわち、全開状態時であれ全閉状態時であれ、弾性体による付勢力がネジ締結方向と逆の方向に作用するので、ネジが食い付き難くなる。これにより、弁体の開閉の作動性を良好に維持することができる。
以上、本発明の第1〜第4の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されない。例えば、第4の実施例においても、第3の実施例で示したような球体33を具備させることも可能である。
また、上記第4の実施例では、図11に示したように、雌ネジ部材14に設けた係止突起14dは下方に向かって延出されているが、係止突起14dは下方に向かって延出されることに限定されない。
例えば、図15〜図18は、係止突起14dの変形例を採用した第5の実施例の電動弁500を示したものである。なお、第5の実施例に係る電動弁500では、第4の実施例の電動弁と同一要素については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
この第5の実施例に係る電動弁500では、弁体保持部12の天井面12aから略垂直な側面に亘って断面略L字状の挿通孔12dが形成されている。そして、この断面略L字状の挿通孔12dに直角な二面に亘って挿入可能となるように、断面略矩形状でリブ状の係止突起14dを雌ネジ部材14に設けたものである。
このようなリブ状の係止突起14dを設けた場合であっても、図10〜図14に示した第4の実実施例の場合と同様の作用効果を得ることができる。
要は、係止突起14は、弁体保持体12の内方に位置するストッパ部材18の移動を強制的に規制できる構造であれば、棒状であれリブ状であれ、如何なる構造であっても良い。
また、上記第1の実施例〜第5の実施例の電動弁は、弁体32が弁シート4に当接した位置を弁閉位置とし、弁シート4を完全に締め切るいわゆる弁閉仕様の電動弁であるが、本発明は、弁閉仕様に限定されず、いわゆる弁開仕様の電動弁にも適用可能である。
図19は、弁開仕様の一例として、第6の実施例に係る電動弁600を示したもので、基本的な構成は図1に示した第1の実施例と同様であるので、第1の実施例と同一要素については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第6の実施例の電動弁600は、ガイド部材36の先端部を下方に折り曲げて、この折り曲げ部36bを弁体32のテーパ部に跨るように配置したものである。このような電動弁600であれば、弁体32が図1に示した弁シート4に当接する前に、その弁体32はガイド部材36の折り曲げ部36bに当接する。このように、折り曲げ部36bに弁体32が当接した後は弁体32のそれ以上の移動が阻止されるので、電動弁600は弁開仕様となる。このような形態の場合、弁体32がガイド部材36の折り曲げ部36bに当接した時が全閉動作開始状態となり、雌ネジ部材14が下動限界位置にまで移動した時が、弁開仕様での全閉状態となる。本発明は、このような弁開仕様の電動弁にも適用可能である。
さらに、弁開仕様として、図20に示したような構造を採用することもできる。
図20に示した本発明の第7の実施例に係る電動弁700は、図19の場合と同様に、第1の実施例の変形であり、弁本体30の底面から隔壁体30cを所定間隔置きに複数個立設し、これらの隔壁体30cにそれぞれ流通孔30dを設けるとともに、弁体32の途中に段部32eを設け、この段部32eを隔壁体30cの端面に当接させるようにしたものである。このような構成によっても弁開仕様の電動弁を構成することができる。
本発明は、このような構成の弁開仕様の電動弁にも適用可能である。
また、弁開仕様には、例えば図19に示したように、ガイド部材36に折り曲げ部36bを設けることの代わりに、弁体32のテーパ状の先端部や弁シート4に上下方向に延びる縦溝を設け、これらの縦溝を流路孔とすることもできる。
例えば、本発明は、比較的大形の電動弁に好ましく適用されるが、勿論、小形の電動弁にも適用可能である。
さらに、第3〜第7の実施例においても、ストッパ部材18の鍔部18aは、必須ではない。すなわち、図4B、図4Cに示した場合と同様に、弁バネ10を弁体32内やストッパ部材18、あるいは双方にまたがるように収容しても良い。
また、本発明では、締結ネジとなることを防止するための機構が、全て弁軸ホルダ6の弁室ホルダ室83内に設けられているので、軸方向への必要以上の大型化を防止することができる。
また、本発明では、中間位置から開動作または閉動作を開始し、中間位置のまま動作を終了する制御を行うことも可能である。
2 ロータ
3 ステッピングモータ
4 弁シート
6 弁軸ホルダ
6b 筒状大径部
8 雄ネジ部材
8a 雄ネジ
8b 下端部
8c 鍔部
8e 上端部
10 弾性体
12 弁体保持部
12a 天井面
12d 挿通孔
14 雌ネジ部材
14a 雌ネジ
14b 筒状部
14c 鍔部
14d 係止突起
14f フランジ部
15 入出力ポート
18 ストッパ部材
18a バネ受け鍔部
18c 凹部
18d 下方凸部
18e 下端面
18f 凹所
30 弁本体
30a 弁室
30b 内方鍔部
31 平板
32 弁体
32c 凹所
32d 底面
33 球体
34 嵌合部
36 ガイド部材
36a フランジ部
37 第1の継手
38 第2の継手
39 棒状体
50 変速ギア機構
51 均圧孔
60 ケース
80a 入力側の雄ネジ部材
80b 出力側の雄ネジ部材
83 弁軸ホルダ室
100 電動弁
200 電動弁
300 電動弁
400 電動弁
A ネジ機構
C クリアランス
D クリアランス
E クリアランス
F クリアランス
G クリアランス

Claims (8)

  1. モータによって回転するロータの回転運動を雄ネジ部材と雌ネジ部材とで構成されるネジ送り機構により直線運動に変換し、この変換された直線運動に基いて弁本体内に収容された弁体を、弁シートに対して接近させたり離反させたりする電動弁であって、
    前記ネジ送り機構を構成する2つの部材のうちの軸方向に移動する可動側の部材と前記弁体との間にストッパ部材を軸方向に移動可能に配設するとともに、前記ストッパ部材と前記弁体との間に弾性体を配設し、
    前記可動側の部材が下動限界位置にあるときの前記弁体の全閉状態時に、前記ネジ送り機構を構成する前記2つの部材のうちの軸方向に移動する前記可動側の部材を介して、前記弾性体が圧縮される方向に押圧され、このときの前記弾性体の反力により前記可動側の部材には、前記ロータから力を受けている軸方向の力に抗して前記ネジ送り機構を緩める力が作用するように設定されているとともに、
    前記可動側の部材が上動限界位置にあるときの前記弁体の全開状態時に、前記ネジ送り機構を構成する前記2つの部材のうちの軸方向に移動不能な前記固定側の部材を介して、前記弾性体が圧縮する方向に押圧され、このときの前記弾性体の反力により前記可動側の部材には、前記ロータから力を受けている軸方向の力に抗して前記ネジ送り機構を緩める力が作用するように設定されていることを特徴とする電動弁。
  2. モータによって回転するロータ(2)の回転運動を、雄ネジ(8a)が形成された雄ネジ部材(8)と雌ネジ(14a)が形成された雌ネジ部材(14)とで構成されるネジ送り機構(A)により直線運動に変換し、この変換された直線運動に基いて弁本体(30)内に収容された弁体(32)を、弁シート(4)に対して接近させたり離反させたりする電動弁であって、
    前記ロータ(2)の軸芯部に、前記雄ネジ部材(8)を一体に設けるとともに、前記雄ネジ部材(8)の外側に、前記雌ネジ部材(14)を配置して、前記雄ネジ(8a)と前記雌ネジ(14a)とをネジ結合し、
    前記雌ネジ部材(14)には、鍔部(14c)が形成され、
    前記弁体(32)には、筒状の弁体保持部(12)が一体に設けられ、
    前記鍔部(14c)は、前記弁体保持部(12)の天井面(12a)に対して軸方向に移動可能であり、
    さらに、前記雌ネジ部材(14)と前記弁体(32)との間に、軸方向に移動可能なストッパ部材(18)を配設し、
    前記ストッパ部材(18)には、前記弁体(32)の上端部に対して接離する下方凸部(18d)が形成されており、
    さらに、前記ストッパ部材(18)と、前記弁体(32)との間に弾性体(10)を介装し、
    前記弾性体(10)は、前記弁体(32)が開から閉に至る動作のときに、前記弁シート(4)側の下端部が突出勝手となるように、前記筒状の弁体保持部(12)内に収容されており、
    さらに、前記弁体(32)が全開状態のときにおいて、前記雄ネジ部材(8)の下端部(8b)は前記ストッパ部材(18)に当接しており、前記ストッパ部材(18)の前記下端面(18e)は前記弁体(32)に当接しており、前記ストッパ部材(18)の上方にクリアランス(C)が確保されており、前記弾性体(10)は圧縮されることにより縮んだ状態にあり、前記雌ネジ部材(14)の前記鍔部(14c)は、前記弁体保持部(12)の天井面(12a)に当接しており、
    この全開状態から全閉状態にするため、
    前記ロータ(2)の回転に伴って前記雌ネジ部材(14)が下方に向かう軸方向の直線運動を行い、前記雌ネジ部材(14)の下方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランス(C)が減少するとともに、前記ストッパ部材(18)の前記下方凸部(18d)の下端面(18e)と前記弁体(32)との間のクリアランス(G)が増加し、
    前記弁体(32)が弁本体(30)に対して軸方向に移動不能な状態に規制された全閉動作開始状態となった後は、前記雌ネジ部材(14)が前記ストッパ部材(18)を介して前記弾性体(10)を圧縮する方向に押圧し、しかる後、前記クリアランス(G)が無くなることで前記雌ネジ部材(14)の下動限界位置に至り、このとき、圧縮された前記弾性体(10)の反力により、前記ストッパ部材(18)が、前記ネジ送り機構(A)を緩めるように、前記雌ネジ部材(14)に力を伝達するとともに、
    前記雌ネジ部材(14)の鍔部(14c)と、前記弁体保持部(12)の天井面(12a)との間に、クリアランス(D)が確保されており、
    全閉状態から全開状態にするため、
    前記ロータ(2)の回転に伴って前記雌ネジ部材(14)が上方に向かう軸方向の直線運動を行い、前記雌ネジ部材(14)の上方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランス(D)が減少するとともに、前記雄ネジ部材(8)の下端部(8b)が、前記ストッパ部材(18)に当接するまでは、前記弾性体(10)の付勢力により、前記ストッパ部材(18)の下端面(18e)と前記弁体(32)との間に、クリアランス(G)の大きさが確保されており、
    前記雌ネジ部材(14)がさらに上方に向かう軸方向の直線運動を行うと、前記雄ネジ部材(8)の下端部(8b)が前記ストッパ部材(18)に当接し、前記クリアランス(G)が無くなることで前記雌ネジ部材(8)の上動限界位置に至り、
    前記クリアランス(G)が無くなった後は、前記弾性体(10)の付勢力により、前記ストッパ部材(18)が、前記ネジ送り機構(A)を緩めるように、前記雌ネジ部材(14)に力を伝達することを特徴とする電動弁。
  3. 前記ストッパ部材(18)の上端部中央に、前記雄ネジ部材(8)の下端部(8b)を収容することが可能な凹部(18c)が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動弁。
  4. 前記弁体(32)の上端部に凹所(32c)が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の電動弁。
  5. 前記弁体保持部(12)の前記天井面(12a)と、前記雌ネジ部材(14)の前記鍔部(14c)との間に、ワッシャが介在されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の電動弁。
  6. 前記雄ネジ部材(8)には変速ギア機構(50)が具備され、この変速ギア機構(50)により入力側の回転運動が減速されてから前記雌ネジ部材(14)に出力されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電動弁。
  7. 前記ストッパ部材(18)の前記下方凸部(18d)には、下方に開口した凹所(18f)が形成され、この凹所(18f)内に球体(33)が介装されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の電動弁。
  8. モータによって回転するロータ(2)の回転運動を、雄ネジ(8a)が形成された雄ネジ部材(8)と雌ネジ(14a)が形成された雌ネジ部材(14)とで構成されるネジ送り機構(A)により直線運動に変換し、この変換された直線運動に基づいて、弁本体(30)内に収容された弁体(32)を弁シート(4)に対して接近させたり離反させたりする電動弁であって、
    前記ロータ(2)の軸芯部に、前記雄ネジ部材(8)を一体に設けるとともに、前記雄ネジ部材(8)の外側に前記雌ネジ部材(14)を配置して、前記雄ネジ(8a)と前記雌ネジ(14a)とをネジ結合し、
    前記雌ネジ部材(14)は、前記弁本体(30)に一体に固定されているとともに、係止突起(14d)が形成され、
    前記雄ネジ部材(8)には、鍔部(8c)が形成され、
    前記弁体(32)には、筒状の弁体保持部(12)が一体に設けられ、
    前記弁体保持部(12)の天井面(12a)に、前記雌ネジ部材(14)の前記係止突起(14d)を挿通することが可能な挿通孔(12d)が形成され、
    さらに、前記雌ネジ部材(14)と前記弁体(32)との間に、軸方向に移動可能なストッパ部材(18)が配設され、
    前記ストッパ部材(18)には、前記弁体(32)の上端部に対して接離する下方凸部(18d)が形成されており、
    さらに、前記ストッパ部材(18)と、前記弁体(32)との間に弾性体(10)を介装し、
    前記弾性体(10)は、前記弁体(32)が開から閉に至る動作のときに、前記弁シート(4)側の下端部が突出勝手となるように、前記筒状の弁体保持部(12)内に収容されており、
    さらに、前記弁体(32)が全開状態のときにおいて、前記雌ネジ部材(14)の係止突起(14d)は、前記ストッパ部材(18)に当接しており、前記ストッパ部材(18)と、前記雄ネジ部材(8)の前記鍔部(8c)との間にクリアランス(E)が確保されており、前記弾性体(10)は圧縮されることにより縮んだ状態にあり、前記雄ネジ部材(8)の前記鍔部(8c)は、前記弁体保持部(12)の天井面(12a)に当接しており、
    全開状態から全閉状態とするため、
    前記ロータ(2)の回転に伴って前記雄ネジ部材(8)が下方に向かう軸方向への直線運動を行い、前記雄ネジ部材(8)の下方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランス(E)が減少するとともに、前記ストッパ部材(18)の前記下方凸部(18d)と前記弁体(32)との間のクリアランス(G)が増加し、
    前記弁体(32)が弁本体(30)に対して軸方向に移動不能な状態に規制された全閉動作開始状態となった後は、前記雄ネジ部材(8)が前記ストッパ部材(18)を介して前記弾性体(10)を圧縮する方向に押圧し、しかる後、前記クリアランス(G)が無くなることで前記雄ネジ部材(8)の下動限界位置に至り、このときの圧縮された前記弾性体(10)の反力により、前記ストッパ部材(18)が、前記ネジ送り機構(A)を緩めるように、前記雄ネジ部材(8)に力を伝達するとともに、
    前記雄ネジ部材(8)の前記鍔部(8c)と、前記弁体保持部(12)の天井面(12a)との間に、クリアランス(F)が確保されており、
    全閉状態から全開状態にするため、
    前記ロータ(2)の回転に伴って前記雄ネジ部材(8)が上方に向かう軸方向の直線運動を行い、前記雄ネジ部材(8)の上方に向かう軸方向の直線運動に伴って、前記クリアランス(F)が減少するとともに、前記雌ネジ部材(14)の前記係止突起(14d)が前記ストッパ部材(18)に当接するまでは、前記弾性体(10)の付勢力により、前記ストッパ部材(18)の下端面(18e)と前記弁体(32)との間に、クリアランス(G)の大きさが確保されており、
    前記雄ネジ部材(14)がさらに上方に向かう軸方向の直線運動を行うと、前記雌ネジ部材(14)の前記係止突起(14d)が、前記ストッパ部材(18)に当接し、前記クリアランス(G)が無くなることで前記雄ネジ部材(14)の上動限界位置に至り、
    このとき、前記弾性体(10)の付勢力により、前記ストッパ部材(18)が、前記ネジ送り機構(A)を緩めるように、前記雌ネジ部材(14)に力を伝達することを特徴とする電動弁。
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