JP2016132993A - シリンダヘッド構造 - Google Patents

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倫行 高田
寿記 伊藤
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寿記 伊藤
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Abstract

【課題】圧縮着火式エンジンの冷間始動の際の着火性や暖機性の低下を抑制できるシリンダヘッド構造を提供する。【解決手段】グロープラグ22の取り付け孔22aを囲む中心角θの扇形領域に、断熱膜24が形成されている。この扇形領域は、特定噴孔からの噴射燃料が拡散する領域に対応させて設定されており、中心角θは360°を全噴孔数で除した角度以下、つまり90°以下とされている。また、この扇形領域を囲むその他の領域、つまり、中心角(360°−θ)の扇形領域に、断熱膜26が形成されている。断熱膜24の表面粗さRaは平均6〜8μmである。断熱膜26の表面粗さRaは平均1〜2μmである。【選択図】図2

Description

この発明は、シリンダヘッド構造に関し、より詳細には、エンジンの燃焼室を構成する底面に断熱膜が形成されるシリンダヘッド構造に関する。
従来、例えば特開2012−172619号公報には、火花点火式エンジンのシリンダヘッドの底面の燃焼室を構成する面全体に、樹脂とナノ中空粒子を有する断熱コーティング膜を設ける技術が開示されている。この断熱コーティング膜の表面粗さは、当該膜を設ける前の表面粗さ、つまり、シリンダヘッドの母材の表面粗さよりも小さくされている。
シリンダヘッドの底面の燃焼室構成面の全体に断熱膜を設けると、この燃焼室の温度を高温に保ち燃費を向上できるというメリットがある。一方、一般的なセラミックス溶射膜で断熱膜を形成すると、この断熱膜の表面粗さが大きくなり、この表面の凸部がヒートスポット化してエンジンにノッキングが生じる原因になり易いというデメリットがある。この点、上記断熱コーティング膜によれば、樹脂によって断熱膜の表面粗さを小さくできるので、ノッキング耐性を高めることができる。
特開2012−172619号公報 特開平10−220277号公報 特開2013−227910号公報 特開2013−227911号公報
しかし、燃焼室の壁面に設ける断熱膜の表面粗さを小さくするほど、燃料の着火により生じた火炎がこの断熱膜上をより高速で移動できるようになるので、冬季などのいわゆる冷間時のエンジン始動の際の着火性や暖機性が低下する虞がある。
特に、圧縮着火式エンジンの燃焼室では、火花点火式エンジンの燃焼室と異なり、インジェクタからの噴射燃料が直接的に触れることのできる位置にグロープラグが設けられており、冷間時にはこのグロープラグを利用して噴射燃料に着火させている。そのため、シリンダヘッドの底面に設ける断熱膜の表面粗さが小さいと、着火により生じた火炎が、この断熱膜上を高速で移動することになる。断熱膜上を火炎が高速で移動すれば、火炎通過部分の断熱膜の温度が上がり難くなるので、シリンダヘッドの底面温度、ひいては燃焼室の壁面温度が上がり難くなる。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものである。即ち、圧縮着火式エンジンの冷間始動の際の着火性や暖機性の低下を抑制できるシリンダヘッド構造を提供することを目的とする。
第1の発明は、シリンダヘッドの底面において燃焼室を構成する面全体に断熱膜が形成されるシリンダヘッド構造であって、
前記シリンダヘッドには、前記燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタと、前記インジェクタからの噴射燃料を加熱するためのグロープラグと、が取り付けられており、
前記断熱膜の表面粗さは、前記グロープラグの取り付け孔の周囲の領域の方が、前記周囲の領域を囲むその他の領域よりも大きいことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記インジェクタは複数の噴孔を有しており、
前記グロープラグは、前記複数の噴孔のうちの特定の噴孔から噴射された燃料が直接的に触れることのできる位置に取り付けられており、
前記周囲の領域は、前記インジェクタの取り付け孔を起点とし、尚且つ、前記特定の噴孔から噴射された燃料の拡散方向に沿って拡がる扇形とされていることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記噴孔の数は4以上であり、
前記扇形の中心角は、15°以上、尚且つ、90°以下であることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記周囲の領域に形成する断熱膜の表面粗さは平均6〜8μmであり、
前記その他の領域に形成する断熱膜の表面粗さは平均1〜2μmであることを特徴とする。
第1の発明によれば、グロープラグの取り付け孔の周囲の領域に形成する断熱膜の表面粗さを、当該周囲の領域を囲むその他の領域に形成する断熱膜の表面粗さよりも大きくしたので、冷間始動時にグロープラグによって生じた火炎を、当該周囲の領域に形成した断熱膜上において低速移動させることができる。つまり、グロープラグによって生じた火炎を、上記周囲の領域に長時間留まらせることができる。従って、上記周囲の領域に形成した断熱膜を短時間で高温化でき、燃料の着火性や暖機性を向上できる。
上記周囲の領域の面積が広くなることは、表面粗さの大きい領域の面積が拡大することを意味する。表面粗さの大きい領域の面積が拡大すれば、スモークの生成量が多くなり、暖機後に燃焼が悪化する虞がある。この点、第2の発明によれば、上記周囲の領域を、インジェクタの取り付け孔を起点とし、尚且つ、当該インジェクタの特定の噴孔から噴射された燃料の拡散方向に沿って拡がる扇形としたので、これらの問題を最小限に留めることが可能となる。
第3の発明によれば、上記インジェクタの噴孔の数を4以上とし、上記扇形の中心角を15°以上、尚且つ、90°以下としたので、スモークや暖機後の燃焼悪化の問題を最小限に留めることが可能となる。
第4の発明によれば、冷間始動時にグロープラグによって生じた火炎を上記周囲の領域において低速移動させ、その一方で、燃焼室内を伝播してきた火炎を上記その他の領域において高速移動させることができる。
実施の形態1のシリンダヘッド構造を説明するための図である。 図1のシリンダヘッド16の底面をピストン14側から見た平面図である。 断熱膜の表面粗さRaと燃焼速度の関係を示したグラフである。 図3の燃焼速度の測定手法を示した図である。 比較用のシリンダヘッド構造での火炎の移動の様子を説明するための図である。 実施の形態1の効果を説明するための図である。 多孔インジェクタの噴射角を説明するための図である。 実施の形態2のシリンダヘッド42の底面をピストン14側から見た平面図である。 図8の断熱膜44の扇形半径方向の幅w44を説明するための図である。 実施の形態2の効果を説明するための図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
先ず、本発明の実施の形態1について図1乃至図7を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態1のシリンダヘッド構造を説明するための図である。図1に示すシリンダヘッド構造は、車両等の移動体に搭載される圧縮着火式のエンジン(具体的にはディーゼルエンジン)10に適用されるものである。このエンジン10は、シリンダブロック(不図示)内に形成されたシリンダボア12と、シリンダボア12内を上下方向に移動可能に収納されたピストン14と、シリンダブロックの上方に取り付けられたシリンダヘッド16と、を備えている。少なくともシリンダボア12の壁面とピストン14の頂面とシリンダヘッド16の底面とにより燃焼室18が画定される。
シリンダヘッド16には、燃焼室18内に燃料を直接噴射するためのインジェクタ20が取り付けられている。インジェクタ20は、その先端部に4つの噴孔が形成された多孔インジェクタとして構成されている。また、シリンダヘッド16には、グロープラグ22も取り付けられている。グロープラグ22は、4つの噴孔のうちの1つの噴孔(以下、「特定噴孔」と称す。)からの噴射燃料が直接的に触れることのできる位置に設けられている。また、グロープラグ22は、先端部に内蔵された発熱体(図示しない)を備えており、エンジン10の冷間始動の際に発熱体に通電することでインジェクタ20からの噴射燃料を加熱するように構成されている。
また、シリンダヘッド16の底面のうちの燃焼室18を構成する面には、断熱膜24,26が形成されている。断熱膜24,26は表面粗さRaにおいて異なるものの(詳細は後述)、両者は何れもアルマイト皮膜から構成されている。アルマイト皮膜は、シリンダヘッド16の母材(アルミニウム合金)の陽極酸化処理により得られるものであり、陽極酸化処理の過程で形成された無数の細孔を有している。このような多孔質構造を有することで、アルマイト皮膜は、シリンダヘッド母材に比べて熱伝導率が低く、尚且つ、単位体積当たりの熱容量が低い断熱膜として機能する。
なお、アルマイト皮膜の表面に、その細孔を塞ぐ封孔皮膜が形成されていてもよい。また、アルマイト皮膜の代わりに、シリンダヘッド母材よりも熱伝導率の低いジルコニア、イットリア、アルミナ、シリカ、チタニアなどのセラミック溶射膜(応力緩和のための金属結合層溶射膜を含む)を設けることもできる。また、アルマイト皮膜の代わりに、シリンダヘッド母材よりも熱伝導率が低く、尚且つ、単位体積当たりの熱容量が低い膜(例えば中空構造のセラミック粒子を、セラミックス接着剤をバインダとして焼き固めた中空ビーズ膜)を設けることもできる。
図2は、図1のシリンダヘッド16の底面をピストン14側から見た平面図であり、燃料噴射時における平面図を示している。図2に示すように、インジェクタ20の取り付け孔20aは、シリンダヘッド16の略中央部に位置している。また、グロープラグ22の取り付け孔22aは、取り付け孔20aの近傍に位置している。そして、この取り付け孔22aを囲む中心角θの扇形領域に、断熱膜24が形成されている。この扇形領域は、特定噴孔からの噴射燃料が拡散する領域に対応させて設定されており、中心角θは360°を全噴孔数で除した角度以下、つまり90°以下とされている。また、この扇形領域を囲むその他の領域、つまり、中心角(360°−θ)の扇形領域に、断熱膜26が形成されている。なお、図2に示す「噴射燃料+火炎」は、特定噴孔からの噴射燃料がグロープラグ22に直接的に触れることで火炎が生成していることを表している。
断熱膜24の表面粗さRa(JIS B601(2001)に準拠して測定した算術平均粗さをいう。以下同じ。)は、平均6〜8μmである。一方、断熱膜26の表面粗さRaは、平均2μm以下である(好ましくは平均1〜2μm)。断熱膜24,26の表面粗さRaは、次のように調整されている。即ち、(i)シリンダヘッド16の底面全体(但し、燃焼室18を構成する面に限る)に上述したアルマイト皮膜等から構成される断熱膜(表面粗さRaの平均6〜8μm)を形成する。(ii)中心角θの扇形領域は研磨加工せずに、中心角(360°−θ)の扇形領域のみを研磨加工して当該領域の表面粗さRaを平均2μm以下にする。
断熱膜24,26の表面粗さRaを上記のように調整したことの効果について、図3乃至図6を参照しながら説明する。図3は、断熱膜の表面粗さRaと燃焼速度の関係を示したグラフである。このグラフに示す燃焼速度は、表面粗さRaが1μmと6μmの断熱膜を形成したテストピースに対して火炎を衝突させたときの、テストピースの表面を伝播する火炎の速度を表しており、具体的には、図4に示すテストにより実測したものである。図3に示すように、表面粗さRaが6μmの場合は、表面粗さRaが1μmの場合よりも燃焼速度が遅くなる。このことから、断熱膜の表面粗さRaが大きくなると、燃焼速度を遅くできることが分かる。
図5は、比較用のシリンダヘッド構造での火炎の移動の様子を説明するための図である。図5の上方には、断熱膜26のみが形成されたシリンダヘッド30の底面をピストン側から見た平面図を示しており、図2同様、燃料噴射時の図に対応している。また、図5の下方には、この平面図に対応する燃焼室18の断面図を示している。図2において説明したように、特定噴孔からの噴射燃料は、グロープラグ22に直接的に触れることで火炎へと変化する。但し、図5に示すように、断熱膜26のみを形成した場合、特定噴孔由来の火炎は断熱膜26の表面に沿って素早く通り過ぎることになるので、断熱膜26の温度が上がり難くなる。
図3乃至図5から分かることは、シリンダヘッドの底面に設ける断熱膜の表面粗さを大きくすれば、冷間始動の際に断熱膜上において火炎を低速で移動させて、断熱膜の温度を上げ易くできることである。しかし、単純に断熱膜の表面粗さを大きくすると、特定噴孔由来の火炎だけでなく、特定噴孔由来の火炎の伝播により生成した他の噴孔由来の火炎の動きも遅くなる。そうすると、燃焼温度が高くなり易くなるので、スモークの生成量が多くなるという新たな問題が生じる。また、エンジン10の暖機後においては、表面粗さが大きいことによる燃焼悪化も懸念される。従って、スモーク耐性や暖機後の燃焼安定性を考慮した場合、断熱膜の表面粗さはより小さくするのが望ましいことになる。
この点、実施の形態1においては、中心角θの扇形領域に表面粗さRa平均6〜8μmの断熱膜24を形成している。そのため、図6に示すように、特定噴孔由来の火炎を断熱膜24の表面に沿って低速で移動させて、より長い時間に亘って火炎を断熱膜24上に留まらせることができる。従って、断熱膜24、つまり、冷間始動時の着火起点に近いグロープラグ22の中心角θの扇形領域の断熱膜を高温化できる。よって、特定噴孔からの噴射燃料の着火性を向上でき、エンジン10の暖機性を向上できる。
また、実施の形態1においては、断熱膜24を形成する扇形領域の中心角θを、特定噴孔からの噴射燃料が拡散する領域に対応させて設定している。そのため、特定噴孔由来の火炎を断熱膜24の表面に沿って移動させ、その一方で、他の噴孔由来の火炎を断熱膜26の表面に沿って高速で移動させることができる。従って、断熱膜24を形成することで生じる可能性のあるスモークや暖機後の燃焼悪化の問題を、最小限に留めることが可能となる。
ところで、上記実施の形態1においては、インジェクタ20の先端部に4つの噴孔が形成されるとしたが、全噴孔数は2つや3つでもよく、5つ以上でもよい。但し、全噴孔数が少なくなると、中心角θを大きく設定する必要があり、上述した問題が発生し易くなる。従って、全噴孔数は4以上であることが望ましく、中心角θは90°以下であることが望ましい。また、図7に示すように、多孔インジェクタの1つの噴孔からの噴射燃料の水平方向(シリンダヘッド底面と平行方向)における噴射角は、噴射条件によるものの、概ね15°〜25°となる。そのため、全噴孔数は24(=360/15)以下であることが望ましく、中心角θは15°以上であることが望ましい。なお、本変形例は、後述する実施の形態2においても同様に適用が可能である。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図8乃至図10を参照しながら説明する。
なお、実施の形態2のシリンダヘッド構造が適用されるエンジン40の構成は上記実施の形態1のエンジン10の構成と基本的に共通し、また、2種類の断熱膜44,46の材質やこれらの表面粗さは上記実施の形態1の断熱膜24,26と共通するため、以下においては、実施の形態2の特徴部分を中心に説明する。
図8は、実施の形態2のシリンダヘッド42の底面をピストン14側から見た平面図であり、燃料噴射時における平面図を示している。図8に示すように、断熱膜44は、取り付け孔22aを囲む中心角θ(θ≦90°)の扇形領域に形成されている。また、断熱膜46は中心角(360°−θ)の扇形領域に形成されている。ここまでは、上記実施の形態1の断熱膜24,26と同様である。但し、上記実施の形態1と異なり、断熱膜44の扇形半径方向の幅w44は、断熱膜24のそれに比べて小さくされており、断熱膜44の扇形半径方向の内側と外側に、断熱膜46が形成されている。つまり、実施の形態2においては、中心角θの扇形領域の面積が縮小し、中心角(360°−θ)の扇形領域の面積がその分拡大している。
図9は、図8の断熱膜44の扇形半径方向の幅w44を説明するための図である。図9に示すように、断熱膜44はグロープラグ22の周囲に2mm程度の幅で形成されている。つまり、図8に示した幅w44は、取り付け孔22aの直径d22a+4mm程度とされている。この理由は、低温始動時の着火起点が、エンジンサイズによらず直径d22a+4mm程度の範囲内となることが本発明者ら実験により明らかとなったためである。
図10は、断熱膜44の扇形半径方向の幅w44を上記のように調整したことの効果について説明するための図である。図10に示すように、幅w44を上記のように調整することで、特定噴孔由来の火炎を断熱膜44の表面において低速で移動させることができる。従って、特定噴孔からの噴射燃料の着火性を向上でき、エンジン40の暖機性を向上できる。また、断熱膜44の扇形半径方向の外側の断熱膜46の表面においては、特定噴孔由来の火炎を高速で移動させて、この火炎の伝播範囲を拡大させることができる。従って、断熱膜44を形成することで生じる可能性のあるスモークや暖機後の燃焼悪化の問題を、最小限に留めることが可能となる。
以上、実施の形態2によれば、実施の形態1の効果を更に高めることが可能となる。
16,30,42 シリンダヘッド
18 燃焼室
20 インジェクタ
22 グロープラグ
24,26,44,46 断熱膜

Claims (4)

  1. シリンダヘッドの底面において燃焼室を構成する面全体に断熱膜が形成されるシリンダヘッド構造であって、
    前記シリンダヘッドには、前記燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタと、前記インジェクタからの噴射燃料を加熱するためのグロープラグと、が取り付けられており、
    前記断熱膜の表面粗さは、前記グロープラグの取り付け孔の周囲の領域の方が、前記周囲の領域を囲むその他の領域よりも大きいことを特徴とするシリンダヘッド構造。
  2. 前記インジェクタは複数の噴孔を有しており、
    前記グロープラグは、前記複数の噴孔のうちの特定の噴孔から噴射された燃料が直接的に触れることのできる位置に取り付けられており、
    前記周囲の領域は、前記インジェクタの取り付け孔を起点とし、尚且つ、前記特定の噴孔から噴射された燃料の拡散方向に沿って拡がる扇形とされていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッド構造。
  3. 前記噴孔の数は4以上であり、
    前記扇形の中心角は、15°以上、尚且つ、90°以下であることを特徴とする請求項2に記載のシリンダヘッド構造。
  4. 前記周囲の領域に形成する断熱膜の表面粗さは平均6〜8μmであり、
    前記その他の領域に形成する断熱膜の表面粗さは平均2μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載のシリンダヘッド構造。
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