JP2016132975A - ショベル - Google Patents

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Abstract

【課題】 固定部分が頑丈で、強固に上部旋回体に取り付けられた手摺りユニットを有するショベルを提供することを課題とする。
【解決手段】
ショベルは、エンジン及び燃料タンク19が搭載された旋回フレーム2aを有する旋回体2と、旋回体に取り付けられた手摺りユニット50とを有する。手摺りユニットは、旋回体に固定された下座部材56及び上座部材58と、下座部材に固定された第1の棒状部材57と、上座部材に固定された第2の棒状部材59と、第1の棒状部材と第2の棒状部材との間に接続され、作業者用のハンドレールとして機能する第3の棒状部材52とを含む。第1及び第2の棒状部材の外径は、第3の棒状部材の外径より大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、手摺りユニットが設けられたショベルに関する。
建設機械としてのショベルは、下部走行体の上で旋回可能な上部旋回体を有することが多い。上部旋回体には、運転席が内部に設けられたキャブ(キャビン)が設けられる。キャブの他に、動力源であるエンジンやエンジンに付帯する燃料タンクも上部旋回体に設けられる。さらに、油圧駆動源として油圧ポンプを含む多くの部品が上部旋回体に設けられる。
上部旋回体に設けられた部品の点検・修理等を行なう場合、作業者は上部旋回体の上に登って作業を行なう必要がある。作業者が上部旋回体に登る際に掴まるための手摺り(ハンドレールとも称する)が上部旋回体に設けられることが多い。
一般的に、手摺りは、作業者が掴み易い形状の細長いパイプを曲げて形成される。手摺りの両端を上部旋回体のフレームや頑丈な部品に固定することで、手摺りが上部旋回体上に設置される。(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−312847号公報
手摺りの両端を上部旋回体に固定すると、上部旋回体が旋回するときの振動や衝撃が手摺りに直接伝わる。このため、手摺りの両端の固定部分に大きな荷重が加わり、長時間使用すると固定部分が破損するおそれがある。また、手摺りの両端部の中央に大きな荷重がかかると、手摺りを支えている固定部分に荷重が集中し、固定部分が変形したり破損したりするおそれがある。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、固定部分が頑丈で、強固に上部旋回体に取り付けられた手摺りユニットを有するショベルを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、エンジン及び燃料タンクが搭載された旋回フレームを有する旋回体と、前記旋回体に取り付けられた手摺りユニットとを有するショベルであって、前記手摺りユニットは、前記旋回体に固定された下座部材及び上座部材と、前記下座部材に固定された第1の棒状部材と、前記上座部材に固定された第2の棒状部材と、前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材との間に接続され、作業者用のハンドレールとして機能する第3の棒状部材とを含み、前記第1及び第2の棒状部材の外径は、前記第3の棒状部材の外径より大きい、ショベルが提供される。
開示した実施形態によれば、手摺りとなる第3の棒状部材より太い第1及び第2の棒状部材を固定部分として手摺りユニットが旋回体に固定される。このため、固定部分が頑丈で長期間の使用に耐え得る。また、手摺りユニットの固定部分を強固に旋回体に取り付けることができる。
一実施形態による建設機械の一例であるショベルの右側面図である。 手摺りユニットが設けられた上部旋回体の右側面図である。 手摺りユニットが設けられた上部旋回体の平面図である。 手摺りユニットが設けられた上部旋回体の前面図である。 手摺りユニットを示す図である。 接続部材の拡大断面図である。 接続部材の変形例の拡大断面図である。 手摺ユニットの変形例の側面図である。 手摺ユニットの他の変形例を示す図である。
図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は一実施形態による建設機械の一例であるショベルの右側面図である。
図1に示すように、ショベルは下部走行体1、上部旋回体2、キャブ3、ブーム4、アーム5、及びバケット6を有する。上部旋回体2は、旋回機構(図示せず)を介して下部走行体1に搭載される。上部旋回体2の左側前部に、内部に運転席が設けられたキャブ3が配置される。上部旋回体2の前部中央にブーム4の一端が回動可能に取り付けられる。アーム5はブーム4の先端部に回動可能に取り付けられる。エンドアタッチメントであるバケット6は、アーム5の先端部に回動可能に取り付けられる。掘削アタッチメントであるバケット6の代わりに、ブレーカや破砕機のようなエンドアタッチメントがアーム5の先端部に取り付けられてもよい。
図1に示すショベルの上部旋回体2に搭載された部品等を行なうときは、作業者は上部旋回体2の上に登る必要がある。そこで、作業者が上部旋回体2に登る際に掴まって体を支えるための手摺りが上部旋回体2に取り付けられる。
図1に加えて図2乃至図4を参照しながら、手摺りユニットが取り付けられたショベルの構成について説明する。図2は手摺りユニットが設けられた上部旋回体の右側面図である。図3は手摺りユニットが設けられた上部旋回体の平面図である。図4は手摺りユニットが設けられた上部旋回体の正面図である。図2乃至図4において、図示の便宜上、ブーム4が取り外された状態が示されている。なお、本明細書において、上部旋回体2の中心から見てブーム4が取り付けられた方向を前方と定義し、その反対側の後方と定義する。また、上部旋回体2の中心において前方を見たときに、その左手の側を左側と定義し、右手側を右側と定義する。
上部旋回体2の後方には、エンジンルーム7が形成され、エンジン(図示せず)がエンジンルーム7内に配置される。エンジンルーム7はエンジンフード30で覆われる。エンジンフード30はヒンジ30aにより回動可能に支持されている。したがって、ヒンジ30aの反対側に取り付けられたハンドル30bを握って持ち上げることで、図2の矢印Aで示される方向にエンジンフード30を開くことができる。すなわち、エンジンルーム7内に設置されたエンジンや排ガス処理装置等の構成部品を点検・メンテナンスする際に、エンジンフード30を開くことができる。
エンジンルーム7の前方の右側には、エンジンに供給される燃料を貯蔵する燃料タンク19が配置される。燃料タンク19の側面側の上方には、ガードレール32,34及びキャットウォーク用ステー32a,34aが設けられる。
エンジンルーム7の前方の左側(燃料タンク19の反対側)には、ガードレール36及びキャットウォーク用ステー32a,34aが設けられる。
また、エンジンルーム7の前方の中央には、上面カバー38が設けられる。上述のように作業者が点検・メンテナンスのためにエンジンフード30を開くときなどには、作業者が上面カバー38の上に乗って作業を行なうことができる。
なお、ガードレール34,36はそれぞれ内側に向けて延在する部分34b,36bを有しているの。すなわち、ガードレール34の部分34bは中央に向けて延在しており、前側から見たときにエンジンフード30の右側の部分と重なっている。また、ガードレール36の部分36bは中央に向けて延在しており、前側から見たときにエンジンフード30の左側の部分と重なっている。
ガードレール34,36の部分34b,36bの間の中央領域(図4で一点鎖で示す領域)にはガードレールは設けられていない。これにより、作業者はガードレールに邪魔されずにエンジンフード30を開いて、エンジンルーム7内で点検・メンテナンス等を行なうことができる。
燃料タンク19の前方には、エンジンの排ガスを処理するための処理剤(例えば、尿素水)が貯蔵される処理剤タンク(図示せず)が配置される。処理剤タンクは処理剤タンクカバー40で覆われる。処理剤タンクカバー40の上面は部分的に低くなっており、段差が設けられている。この段差は作業者が上部旋回体2に登るときに使用する階段を形成する。
処理剤タンクカバー40の前方には、作業工具や作業機械を収納できる工具箱22が配置される。工具箱22の上面も、作業者が上部旋回体2の上に登るときに使用する階段の一部として利用される。なお、処理剤タンク及び処理剤タンクカバー40が燃料タンク19の前方に配置されない場合には、燃料タンク19の上面に段差が設けられ、燃料タンク19の前方に工具箱22が配置されてもよい。
上述の上部旋回体2を構成する部品は、旋回フレーム2aに搭載される。工具箱22が搭載された部分の前方には、作業者が上部旋回体2に登るときに使用する階段の一部として利用される足置き台としてステップ23が設けられる。ステップ23は、工具箱22が搭載された部分の前方において、旋回フレーム2aの傾斜した側面に取り付けられる。
以上のように、ステップ23、工具箱22の上面、処理剤タンクカバー40の上面、及び燃料タンク19の上面により、作業者が上部旋回体2に登るときに使用する階段が形成される。このように形成された階段の近傍に、手摺りユニット50が取り付けられる。手摺りユニット50は、上部旋回体2において、前部左側に配置されたキャブ3とは反対側の前部右側に配置される。上部旋回体2の前部中央には、ブーム4を旋回可能に支持するブーム支持ブラケット17が固定される。したがって、ブーム支持ブラケット17と手摺りユニット50との間に上述の階段が形成される。
手摺りユニット50は、作業者が掴んで体を支えるための第1の手摺りとしてハンドレール52(第3の棒状部材)を有する。また、手摺りユニット50は、ハンドレール52の下方で水平方向に延在する第2の手摺りとしてハンドレール54(第5の棒状部材)を有する。キャットウォーク用ステーとも称されるハンドレール54は、作業者用の手摺りとして機能する他に、手摺りユニット50(ハンドレール52)を補強する補強部材としても機能する。
手摺りユニット50の一端(低い側)は旋回フレーム2aの側面に固定され、他端(高い側)は燃料タンク19の上面に固定される。より具体的には、手摺りユニット50(ハンドレール52)の一端(低い側)に下座部材56が取り付けられ、下座部材56が旋回フレーム2aの側面にボルト締めで強固に固定される。手摺りユニット50(ハンドレール52)の他端(高い側)に上座部材58が取り付けられ、上座部材58が燃料タンク19の上面にボルト締めで強固に固定される。
手摺りユニット50には、上部旋回体2の旋回開始時や旋回停止時に大きな衝撃や振動が作用する。そこで、手摺りユニット50に大きな荷重がかかっても固定部分が変形しないように、また、手摺りユニット50の固定部分が長期の使用で破損しないように、手摺りユニット50の全体構造及び固定構造が工夫されている。
ここで、手摺りユニット50の構造について、図5を参照しながら詳細に説明する。図5は手摺りユニット50を示す図であり、図5(a)は手摺りユニット50の側面図、図5(b)は手摺りユニット50の平面図、図5(c)は手摺りユニット50の正面図である。
手摺りユニット50は、上述のように、手摺りとして機能するハンドレール52及びハンドレール54と、下座部材56及び上座部材58とを有する。下座部材56及び上座部材58は、手摺りユニット50を上部旋回体2に固定するための固定部分である。
ハンドレール52は、鋼鉄製のパイプ材で形成されることが好ましいが、作業者が手で掴むことのできるような棒状部材であれば、特にパイプ材に限定されるものでは無い。すなわち、ハンドレール52を中実丸棒で形成してもよい。また、強度を確保できる材料であれば、ハンドレール52の材質も鋼鉄に限定されることは無い。十分な強度を確保でき、曲げ加工が容易で、溶接可能な金属であれば、ハンドレール52の材料として他の金属を使用してもよい。手摺りユニット50が上部旋回体2に取り付けられた後に、ハンドレール52には防錆処理として塗装が施されるが、ハンドレール52を錆び難い材料、例えばステンレス鋼等のパイプ材とすれば、塗装を施さなくてもよい。
下座部材56には、レール支持部材57(第1の棒状部材)が固定される。本実施形態では、レール支持部材57は鋼鉄製のパイプ材で形成される。レール支持部材57の材料としては、ハンドレール52と同様な材料とすることができる。ただし、レール支持部材57の外径はハンドレール52の外径より大きく、レール支持部材57はハンドレール52より大きな強度を有している。レール支持部材57の内径はハンドレール52の外径より僅かに大きく、ハンドレール52の一端がレール支持部材57に挿入された状態で、ハンドレール52は溶接によりレール支持部材57に接合される。レール支持部材57の環状の上端面を全周にわたってハンドレール52の外周面に溶接することで、レール支持部材57の中に雨水等が入り込まないようにする。あるいは、挿入されたハンドレール52の外周面とレール支持部材57の内周面との間にシール部材を充填してもよい。
下座部材56と同様に、上座部材58には、レール支持部材59(第2の棒状部材)が固定され、ハンドレール52の一端がレール支持部材59の内側に挿入されて固定される。本実施形態では、レール支持部材59は鋼鉄製のパイプ材で形成される。レール支持部材59の材料としては、ハンドレール52と同様な材料とすることができる。ただし、レール支持部材59の外径はハンドレール52の外径より大きく、レール支持部材59はハンドレール52より大きな強度を有している。レール支持部材59の内径はハンドレール52の外径より僅かに大きく、ハンドレール52の一端がレール支持部材59に挿入された状態で、ハンドレール52は溶接によりレール支持部材59に接合される。レール支持部材59の環状の上端面を全周にわたってハンドレール52の外周面に溶接することで、レール支持部材59の中に雨水等が入り込まないようにする。あるいは、挿入したハンドレール52の外周面とレール支持部材57の内周面との間にシール部材を充填してもよい。
手摺りユニット50は、下座部材56から垂直に起立したレール支持部材57に略平行に延在するハンドレール60(第4の棒状部材)を有する。ハンドレール60も手摺りとして機能し、且つ、レール支持部材57(第1の棒状部材)の下座部材56に対する固定を補強する機能も有する。ハンドレール60は、ハンドレール52と同じ径を有する鋼鉄製のパイプ材により形成されることが好ましいが、同じパイプ材に限定されることは無い。ハンドレール60は、作業者が手で掴めるような距離だけレール支持部材57から離れた位置で、レール支持部材57に対して略平行に延在する。
上述のキャットウォーク用ステーとも称されるハンドレール54の一端はレール支持部材57に固定され、他端は上座部材58に固定される。本実施形態では、ハンドレール54はハンドレール52と同じ径を有する鋼鉄製のパイプ材により形成されるが、同じパイプ材に限定されることは無い。ハンドレール54はハンドレール52より低い位置で水平に延在して手摺りとして機能し、且つ手摺りユニット50を補強する補強部材としても機能する。
ハンドレール54の一端側は、図5(b)に示すように水平方向に曲げられ、水平方向に曲げられた端部の端面が、上座部材58に溶接により接合される。ハンドレール54の他端側は、図5(a)に示すように、レール支持部材57に沿うように垂直下方に向けて曲げられ、曲げられた端部が接続部材70を介してレール支持部材57に接続される。接続部材70に関しては、後で詳細に説明する。
ハンドレール60の一端(上側の端部)は、下座部材56から垂直に起立したレール支持部材57の上端部分の外周面に溶接により固定される。ハンドレール60の一端を溶接によりレール支持部材57に接続することが好ましいが、ロー付けやネジ締め等の他の接続方法を用いてもよい。ハンドレール60の他端(下側の端部)は、下座部材56に溶接により接続される。ハンドレール60の他端を溶接により下座部材56に接続することが好ましいが、ロー付けやネジ締め等の他の接続方法を用いてもよい。
なお、図3に示すように、ハンドレール54の延在方向は、上部旋回体2の前後方向に略一致している。本実施形態では、図5(b)に示すように、ハンドレール60はハンドレール54の延在方向に対して所定の角度で傾斜している。また、ハンドレール52の延在方向も、ハンドレール54の延在方向に対して所定の角度で傾斜している。
下座部材56は、鋼板等の金属板で形成された頑丈な部材である。下座部材56は、台座板56aと、2枚のリブ板56b、56cと、台座板56aから略垂直上方に延在した起立板56dとを有する。
台座板56aは鋼板を所定の角度で屈曲して形成され、この屈曲により水平板56a―1と傾斜板56a―2が形成される。傾斜板56a―2の傾斜角度は、上部旋回体2の旋回フレーム2aの側面の傾斜角度と同じである。これにより、図3に示すように、台座板56aの傾斜板56a―2を上部旋回体2の旋回フレーム2aの側面に固定すると、水平板56a―1は水平方向に延在することとなる。
下座部材56の2枚のリブ板56b、56cの各々は、台座板56aの裏側において、水平板56a―1及び傾斜板56a―2の両方に対して溶接される。2枚のリブ板56b、56cの各々は、台座板56aの屈曲形状が維持されるように台座板56aに剛性を与えるリブとして機能する。
下座部材56の起立板56dの下端は、台座板56aの水平板56a−1に溶接される。そして、上述の鋼鉄製のパイプ材であるレール支持部材57が、起立板56dに沿って垂直に起立するように、起立板56d及び水平板56a−1に対して溶接される。すなわち、レール支持部材57の下端面が水平板56a−1に溶接され、且つレール支持部材57の外周面が、起立板56dの垂直方向の長さ分だけ起立板56dに溶接される。
以上のように、レール支持部材57は下座部材56に対して強固に固定される。また、上述のようにレール支持部材57の上端部と下座部材56の水平板56a−1との間にハンドレール60が取り付けられるため、レール支持部材57は下座部材56に対してさらに強固に固定される。
上座部材58は、鋼板等の金属板で形成された頑丈な部材である。上座部材58は、台座板58aと、リブ板58bとを有する。
台座板58aは、鋼板を直角に屈曲して形成され、水平に延在する水平板58a−1と水平板58a−1から垂直上方に延在するリブ板58a−2とを有する。水平板58a−1とリブ板58a−2の縁部に対して、鋼板で形成されたリブ板58bが溶接される。したがって、略四辺形の水平板58a−1の直交する2辺からリブ板58a−2とリブ板58bが垂直上方に起立した状態となり、リブ板58a−2とリブ板58bは互いに直交して溶接される。
以上のように、上座部材58は、水平板58a−1に対して互いに直交するリブ板58a−2とリブ板58bとが溶接された構造を有している。これにより、上座部材58は大きな剛性を有している。
上座部材58のリブ板58a−2とリブ板58bとで形成される直角の隅部に、上述の鋼鉄製のパイプ材からなるレール支持部材59が配置される。レール支持部材59の端面は、上座部材58の水平板58a−1に対して溶接される。レール支持部材59の外周面は、リブ板58a−2とリブ板58bの両方に、その垂直方向の長さだけ溶接される。これにより、レール支持部材59は上座部材58に対して強固に固定される。
上述の手摺りユニット50において、ハンドレール52の端部をレール支持部材57,59に挿入して固定することができるように、レール支持部材57,59は中空のパイプ材で形成されることが好ましい。ハンドレール52の外径は、手で掴み易さ及び強度を考慮すると15mm以上とすることが好ましい。したがって、レール支持部材57,59の内径は15mmのパイプ材が挿入できるように、15mmより僅かに大きいことが好ましい。レール支持部材57,59の肉厚を考慮すると、レール支持部材57,59の外径は19mm以上であることが好ましい。
一方。レール支持部材57,59の外径が50mmを越えると、手摺りユニット50が重くなり過ぎ、且つ挿入できるハンドレール52の外径も大きくなってしまう。したがって、レール支持部材57,59の外径は50mm以下であることが好ましい。以上のように、レール支持部材57,59(第1及び第2の棒状部材)の外径は、19mm以上且つ50mm以下であることが好ましい。本実施形態では、外径が48.6mmのパイプ材によりレール支持部材57,59を作成することが好ましい。
また、レール支持部材57,59の外径を50mmとした場合、レール支持部材57,59の肉厚を考慮すると、ハンドレール52の外径は38mm以下であることが好ましい。上述のように、ハンドレール52の外径は15mm以上であることが好ましいので、ハンドレール52の外径は、15mm以上且つ38mm以下であることが好ましい。
ハンドレール52の外径を最小の15mmとし、レール支持部材57,59の外径を最小の19mmとした場合、ハンドレール52の外径とレール支持部材57,59の外径の差は4mmとなる。
一方、ハンドレール52の外径を最小の15mmとし、レール支持部材57,59の外径を最大の50mmとした場合、ハンドレール52の外径とレール支持部材57,59の外径の差は35mmとなる。しかし、この外径差を35mmとすると、レール支持部材57,59の肉厚が17.5mmとなり、重量が大き過ぎることとなる。そこで、肉厚を10mm以下にするために、ハンドレール52の外径とレール支持部材57,59の外径の差は、20mm以下とすることが好ましい。以上を考慮すると、ハンドレール52の外径とレール支持部材57,59の外径の差は、4mm以上且つ20mm以下であることが好ましい。
本実施形態では、外径が48.6mmで肉厚が約7mmのパイプ材によりレール支持部材57,59を作成し、外径が34mmのパイプ材によりハンドレール52を作成する。また、本実施形態では、ハンドレール54,60を、ハンドレール52と同じパイプ材を用いて形成する。
以上のような構成の手摺ユニット50は、上部旋回体2の前部右側に取り付けられる。具体的には、下座部材56の傾斜板56a−2が旋回フレーム2aの傾斜した側面にボルト締めされて固定され、且つ上座部材58の水平板58a−1が燃料タンク19の上面にボルト締めで固定される。図3に示すように、下座部材56の傾斜板56a−2は、同じく旋回フレーム2aの傾斜した側面に取り付けられたステップ23の外側に固定される。また、図3に示すように、上座部材58の水平板58a−1は、燃料タンク19の上面における前部右側に固定される。
これにより、手摺ユニット50は、ステップ23、工具箱22の上面、処理剤タンクカバー40の上面、及び燃料タンク19の上面により形成された階段の近傍に強固に取り付けられる。
次に、ハンドレール54とレール支持部材57とを接続する接続部材70(図5(a)参照)について説明する。
図5(a)に示すように、レール支持部材57に沿うように垂直下方に向けて曲げられたハンドレール54の端部は、接続部材70を介してレール支持部材57に接続される。図6は接続部材70の断面を示す図であり、図5(a)におけるVI−VI線に沿った拡大断面図である。
接続部材70は、ハンドレール54の外周面に沿った形状の第1の接合部72と、レール支持部材57の外周面に沿った形状の第2の接合部74とを有する。第1の接合部72と第2の接合部74は中間部76で接続される。
第1の接合部72は、鋼板を半円状に曲げて形成される。第1の接合部72の半円形の内面の曲率は、ハンドレール54の外周面の曲率にほぼ等しい。したがって、第1の接合部72の内面は、ハンドレール54の外周面に半周にわたって当接する。第1の接合部72がハンドレール54の外周面に半周にわたって当接した状態で、第1の接合部72の両側面はハンドレール54の外周面に溶接される。図6において、溶接で肉盛りされた部分がWで示されている。
第2の接合部74は、鋼板を半円状に曲げて形成される。第2の接合部74の半円形の内面の曲率は、レール支持部材57の外周面の曲率にほぼ等しい。したがって、第2の接合部74の内面は、レール支持部材57の外周面に半周にわたって当接する。第2の接合部74がレール支持部材57の外周面に半周にわたって当接した状態で、第2の接合部74の両側面はレール支持部材57の外周面に溶接される。図6において、溶接で肉盛りされた部分がWで示されている。
第1の接合部72の外周面と第2の接合部74外周面との間には、半円の中央部分において鋼板で形成された中間部76が配置される。第1の接合部72の外周面は中間部76の一辺側に溶接され、第2の接合部74の外周面は中間部76の反対側の辺に溶接される。図6において、溶接で肉盛りされた部分がWで示されている。
以上の構成を有する接続部材70で、ハンドレール54の端部をレール支持部材57に接続することで、レール支持部材57とハンドレール54との間で伝わる荷重や衝撃を広い部分に分散することができ、溶接による接合部への応力集中を抑制することができる。
すなわち、第1の接合部72は半周にわたってハンドレール54に当接しているため、レール支持部材57から中間部76を介して伝わる荷重をハンドレール54のほぼ半周分で受けることができる。したがって、溶接部分での応力集中が抑制される。同様に、第2の接合部74は半周にわたってレール支持部材57に当接しているため、ハンドレール54から中間部76を介して伝わる荷重をレール支持部材57のほぼ半周分で受けることができる。したがって、溶接部分での応力集中が抑制される。
図7は接続部材70の変形例である接続部材80の断面を示す図であり、図6の拡大断面図に相当する。図7に示す接続部材80は、一枚の鋼板に曲げ加工を施すことにより作成される。接続部材80は、ハンドレール54の外周面に沿った形状の第1の接合部82と、レール支持部材57の外周面に沿った形状の第2の接合部84とを有する。第1の接合部72と第2の接合部74の間には中間部86が形成される。
第1の接合部82は、鋼板の一部を半円状に曲げて形成される。第1の接合部72の半円形の内面の曲率は、ハンドレール54の外周面の曲率にほぼ等しい。したがって、第1の接合部72の内面は、ハンドレール54の外周面に半周にわたって当接する。第1の接合部82がハンドレール54の外周面に半周にわたって当接した状態で、第1の接合部82の両側面はハンドレール54の外周面に溶接される。図7において、溶接で肉盛りされた部分がWで示されている。
第2の接合部84は、第1の接合部82が形成された鋼板の一部を半円状に曲げて形成される。第2の接合部84の半円形の内面の曲率は、レール支持部材57の外周面の曲率にほぼ等しい。したがって、第2の接合部84の内面は、レール支持部材57の外周面に半周にわたって当接する。第2の接合部84がレール支持部材57の外周面に半周にわたって当接した状態で、第2の接合部84の両側面はレール支持部材57の外周面に溶接される。図7において、溶接で肉盛りされた部分がWで示されている。
以上の構成を有する接続部材80で、ハンドレール54の端部をレール支持部材57に接続することで、レール支持部材57とハンドレール54との間で伝わる荷重や衝撃を広い部分に分散することができ、溶接による接合部への応力集中を抑制することができる。
上述の接続部材70,80は、ハンドレール60とレール支持部材57との接続部にも用いることができる。図8は、ハンドレール60とレール支持部材57との接続部に接続部材70を用いた場合の手摺りユニット50の側面図である。
上述の手摺ユニット50では、ハンドレール54の一端が下方に曲げられ、曲げられた部分が接続部材70を介してレール支持部材57に接続されているが、図9に示すように、ハンドレール54の一端がハンドレール52に直接溶接されていてもよい。
また、図9に示す手摺ユニット50Aにおいて、下座部材56Aには起立板56dが設けられていない。したがって、レール支持部材57は水平板56a−1に溶接され、ハンドレール60によって補強されているだけである。手摺ユニット50Aは比較的小型のショベルに適合するように設計されており、手摺ユニット50Aに加わる衝撃や荷重が比較的小さいので、このような構造としても長期間の使用に耐えることができる。
1 下部走行体
2 上部旋回体
2a 旋回フレーム
3 キャブ
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 エンジンルーム
19 燃料タンク
22 工具箱
23 ステップ
40 処理剤タンクカバー
50,50A 手摺りユニット
52,54,60 ハンドレール
56 下座部材
57,59 レール支持部材
58 上座部材
70,80 接続部材

Claims (8)

  1. エンジン及び燃料タンクが搭載された旋回フレームを有する旋回体と、
    前記旋回体に取り付けられた手摺りユニットと
    を有するショベルであって、
    前記手摺りユニットは、
    前記旋回体に固定された下座部材及び上座部材と、
    前記下座部材に固定された第1の棒状部材と、
    前記上座部材に固定された第2の棒状部材と、
    前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材との間に接続され、作業者用のハンドレールとして機能する第3の棒状部材と
    を含み、
    前記第1及び第2の棒状部材の外径は、前記第3の棒状部材の外径より大きい、ショベル。
  2. 請求項1記載のショベルであって、
    前記上座部材は、前記旋回体の前後方向に延在するリブを有する、ショベル。
  3. 請求項1又は2記載のショベルであって、
    前記上座部材は、前記旋回体の左右方向に延在するリブを有する、ショベル。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載のショベルであって、
    前記第1、第2及び第3の棒状部材は、中空のパイプ材であり、
    前記第3の棒状部材の外径は、前記第1及び第2の棒状部材の内径より小さい、ショベル。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか一項記載のショベルであって、
    前記手摺りユニットは、前記第1の棒状部材に近接して略平行に延在する第4の棒状部材をさらに有し、
    前記第4の棒状部材の外径は前記第1の棒状部材の外径より小さく、
    前記第4の棒状部材の下端部は前記下座部材に固定され、前記第4の棒状部材の上端部は前記第1の棒状部材に接続された、ショベル。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか一項記載のショベルであって、
    前記第1及び第2の棒状部材の外径と前記第3の棒状部材の外径の差は、4mm以上且つ20mm以下である、ショベル。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか一項記載のショベルであって、
    前記旋回フレームの側面に固定された足置き部材をさらに有し、
    前記手摺りユニットの前記下座部材は、前記足置き部材の外側に配置された、ショベル。
  8. 請求項1乃至7のうちいずれか一項記載のショベルであって、
    前記手摺りユニットは、前記第1及び第2の棒状部材より小さな外径を有する第5の棒状部材をさらに有し、
    前記第5の棒状部材の一端は前記上座部材に固定され、前記第5の棒状部材の他端は前記第3の棒状部材に固定された、ショベル。
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