JP2016132387A - 車両積載式荷台 - Google Patents

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Abstract

【課題】貨物の積み降ろし作業自体はもとより、それに付随する諸作業の負担を軽減するとともに、公道を適法に移動することができる車両積載式荷台を提供する。
【解決手段】車両積載式荷台10は、積荷台12と、積荷台12の上方に向けて延びる支柱14と、支柱14に対して変位可能に取り付けられた腕木16と、腕木16に対して伸縮可能に取り付けられた脚18とを備え、腕木16が、積荷台12を車両に積載して運搬するときの位置と、積荷台12を車両に対して積み下ろしするときの位置と、に変位可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に積載して運搬することができる荷台に関する。
例えば、トラック等の荷台付き車両を使って貨物を運搬する場合、仕出地において荷積み作業を行う間は車両を動かすことはできない。また、仕向地においても荷降ろし作業中は同様に車両を動かすことはできない。このような貨物の積み降ろしに要する作業は運送業者にとっては無駄な待機時間であることから、可及的速やかに積み降ろし作業を完了させたいという強い要望がある。
このような要望に応えるための技術的提案はこれまでにも多くなされている。例えば、特許文献1には、貨物運搬用のコンベアと昇降台を併用して貨物の積み降ろし作業の省力化、高効率化を図った装置が記載されている。また、特許文献2には、クレーンを用いることなくシェルタを積み降ろしするためにシェルタに機械式昇降脚を取り付けた装置が記載されている。
特開2002−193454号公報 実開平5−37782号公報
特許文献1に記載された装置の場合、コンベアと昇降台の設置および除去に時間と労力を要するだけではなく、これらを保管するための場所や運搬するための車両が必要となり、積み降ろし作業以外の負担が大きくなるという欠点がある。
特許文献2に記載された装置の場合、シャルタ自体に昇降脚が付属しているため、車両を移動させることによりシェルタの積み降ろしを行うことができるという利点がある。しかし、昇降脚が車両の幅を超える位置に固定されているため、そのままでは公道を移動することができない。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、貨物の積み降ろし作業自体はもとより、それに付随する諸作業の負担を軽減するとともに、公道を適法に移動することができる車両積載式荷台を提供することを目的とする。
本発明は、第1の態様として、積荷台と、前記積荷台の上方に向けて延びる支柱と、前記支柱に対して変位可能に取り付けられた腕木と、前記腕木に対して伸縮可能に取り付けられた脚と、を備え、前記腕木が、前記積荷台を車両に積載して運搬するときの位置と、前記積荷台を車両に対して積み下ろしするときの位置と、に変位可能であることを特徴とする車両積載式荷台を提供する。
第2の態様として、前記腕木が、前記支柱の周りに回動することを特徴とする車両積載式荷台を提供する。
第3の態様として、前記腕木が中空部を備え、前記脚が前記中空部に挿嵌されていることを特徴とする車両積載式荷台を提供する。
本発明の第1の態様の車両積載式荷台においては、腕木の位置を変えることにより簡単に積み降ろし作業を行うことができることから、特別な技能等を身につけていない者でも作業を行うことができ、また待機時間を極力短縮することができ、腕木の位置による安定感も増すことができる。
本発明の第2の態様の車両積載式荷台においては、腕木を支柱の周りに回して動かすという簡単な動作で積荷台を車両に積載して運搬するときの位置と車両に対して積み降ろしをするときの位置とに変位させることができる。また、支柱に対する腕木の角度を変えることで脚の間隔を変更することができるため、幅の異なる様々な車両にも柔軟に対応することができるとともに、安定感も増すことができる。
車両積載式荷台の積み降ろし時の状態を示す(a)平面図と(b)正面図。 車両積載式荷台の運搬時の状態を示す(a)平面図と(b)正面図。 車両積載式荷台の積み降ろし時の車両の平面図。 車両積載式荷台の積み降ろし時の車両の背面図。 車両積載式荷台を積載した車両の平面図。 車両積載式荷台を積載した車両の背面図。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1及び図2に示すように、車両積載式荷台10(以下、荷台10という。)は、積荷台12と、支柱14と、腕木16と、脚18と、油圧システムとによって構成される。
積荷台12はトラック等の荷台付き車両の荷台の形状に相似し、車両の荷台に収まるように縦、横、高さの寸法が定められている。積荷台12には適宜リブ等を設け、重量物を積載できるように剛性を強化する。積荷台12の4箇所の隅にはそれぞれ支柱14が取り付けられている。4本の支柱14は全て同じ長さであり、鉛直方向に向けて平行に延びている。各市中14の先端はそれぞれ隣り合う支柱14の先端と補強部材22によって連結され、強固な枠構造を形成している。
各支柱14にはそれぞれ腕木16が取り付けられている。腕木16は支柱14と平行な縦部材と縦部材の上下両端をそれぞれ支柱14に連結する横部材で構成されている。横部材の先端は支柱14の外周を環状に囲むように取り付けられている。これにより腕木16は支柱14を中心として回動可能になっている。腕木16の位置は安全装置の作用によって2箇所で固定できるようになっている。
縦部材には、下端が開口する縦孔が設けられている。各腕木16の縦孔それぞれ脚18が挿嵌されている。脚18は縦孔に沿って直線移動することができ、これにより腕木16に対して伸縮可能になっている。
油圧システムは、補強部材22に取り付けられた油圧ポンプ24と、各腕木16に設けられた油圧アクチュエータと、これらを繋ぐ油圧ホース28と、操作盤30とで構成されている。油圧ポンプ24は家庭用電源や車両電源等から電力の供給を受けることができる。操作盤30の操作により油圧アクチュエータが作動し、脚18が伸縮動作を行う。脚18を伸ばすと積荷台12が上昇し、逆に脚18を縮めると積荷台12が下降する。
荷台10の使用方法について説明する。図3及び図4は荷台10を車両40に対して積み降ろしするときの状態を示し、図5及び図6は荷台10を車両40に積載して運搬するときの状態を示している。
荷台10を積み降ろしするときには、腕木16を積荷台12の外側に向くように動かし、左右の腕木16の間隔を広げる。腕木16は手動にて動かし、所定の位置にきたら安全装置を作動させて固定する。腕木16が固定されたら、油圧システムを作動させ、脚18を伸ばして積荷台12を上昇させる。この腕木16の間隔を広げ、脚18を伸ばす動作により、積荷台12の下には車両40の荷台(アオリ)42が出入りできるスペースが生まれる。
積荷台12の下のスペースに車両40を進入させ、積荷台12の真下に荷台42がくるように位置合わせしたら、再び油圧システムを作動させ、脚18を縮めて積荷台12を下降させる。積荷台12が車両の荷台に接触した後も油圧システムを作動させ続け、さらに脚18を縮める。脚18を完全に縮めたら腕木16の安全装置を解除し、積荷台12の内側を向くように動かし、再び安全装置を作動させてその位置で固定する。
以上の一連の動作により、図5及び図6に示すように、荷台10は車両40の荷台42に積載された状態となり、積荷とともに目的地まで搬送することができる。荷降ろし場合には、同様に腕木16の間隔を広げ、脚18を伸ばす動作により、積荷台12の下にスペースを作り、積荷台12の下から車両40を移動させる。
積荷台12に対する荷物の積み降ろしは、クレーンやパワーショベル、フォークリフト等の重機を用いて行ったり、手作業で行ったりすることができる。従来、車両の荷台に荷物を直に積む場合には、積み降ろしに要する時間は車両を本来の目的である運搬に使用することができない無駄な拘束時間となり、物流効率の低下の一つの原因となっていた。これに対しては、荷物の積み降ろしに荷台10を用いることにより、積み降ろしに要する作業負担が軽減され、車両の拘束時間を大幅に短縮することが可能になる。
前述の荷台10において、腕木16の可動部分の構造および脚18の伸縮部分の構造は他の形態に変更することも可能である。腕木16については、前述した回動式の他にスライド式や折りたたみ式などの構造を採用することにより、荷台10を車両に積載して運搬するときの位置と車両に対して積み降ろしするときの位置とに変位可能に構成することができる。また、脚18の伸縮については、前述した油圧システムの他に空圧システムやボールねじ式などの構造を採用することも可能である。
10 車両積載式荷台 12 積荷台 14 支柱 16 腕木
18 脚 24 油圧ポンプ 28 油圧ホース 40 車両
42 荷台(アオリ)

Claims (3)

  1. 積荷台と、前記積荷台の上方に向けて延びる支柱と、前記支柱に対して変位可能に取り付けられた腕木と、前記腕木に対して伸縮可能に取り付けられた脚と、を備え、
    前記腕木が、前記積荷台を車両に積載して運搬するときの位置と、前記積荷台を車両に対して積み下ろしするときの位置と、に変位可能であることを特徴とする車両積載式荷台。
  2. 前記腕木が、前記支柱の周りに回動することを特徴とする請求項1記載の車両積載式荷台。
  3. 前記腕木が中空部を備え、前記脚が前記中空部に挿嵌されていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両積載式荷台。
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