JP2016131199A - 透明プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

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善洋 福島
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Abstract

【課題】本発明は、透明プリント配線板の裏側に、キャラクタ、絵画、写真などのグラフィックデザインを印刷することにより、従来の絵画板を張り付けるなどの余計な加工や組み合わせを不要とし、薄型、軽量化を達成しつつ、きめ細かい描写を実現し、視認性や、広告宣伝効果の高い透明プリント配線板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の透明プリント配線板は、透明な絶縁層と、絶縁層の一部の上に配置された導体層と、絶縁層と導体層を接続する透明な接着層と、導体層の一部を覆うように配置された透明なカバーコートとを備える透明プリント配線板において、絶縁層の導体層を接着した面の反対側の面に、グラフィックデザインを印刷することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、透明プリント配線板及びその製造方法に係り、特に、アミューズメントや広告宣伝用の電飾部位に使用される透明プリント配線板及びその製造方法に関する。
プリント配線板のうちフレキシブルプリント配線板は、電子機器の小型軽量化、薄型化の進展に伴い、機器の内部配線や部品搭載基板として欠くことのできない存在となっている。フレキシブルプリント配線板のうち、レジスト、接着層、及び、絶縁層などに透明な材料を使用し、導体層として使用される銅をエッチングにより除去した後、透明性に優れている透明フレキシブルプリント配線板が知られている(特許文献1参照。)。このような、従来の透明フレキシブルプリント配線板は、高耐熱仕様とされ、LEDを実装し、各所で電飾用として使用されてきている。
特開2009−295874号公報 特開2010−271397号公報
上述のようなLED実装透明フレキシブルプリント配線板では、視認性や広告宣伝効果を高めるために、LEDと、キャラクタ、絵画、写真などのグラフィックデザインを組み合わせて展示する場合があり、この場合には、LED実装透明フレキシブルプリント配線板と、グラフィックデザインが印刷された絵画板とを張り合わせて展示する必要があった。
また、通常、絵画上にLEDを配置する場合には、裏側からLED用の穴をあけ、表から可視できるようにする方法も広く行われているが、穴を開ける等の追加の加工が必要となる。
また、回路基板にキャラクタ、絵画、写真などのグラフィックデザインを表現する方法としては、導体層をエッチング加工することによりグラフィックデザインを形成し、その後フォトレジスト等により色付けする方法も従来から行われているが、色数が限定される等、表現できる内容は制限される。
従って、本発明の目的は、透明プリント配線板の裏側に、キャラクタ、絵画、写真などのグラフィックデザインを印刷することにより、従来の絵画板を張り付けるなどの余計な加工や組み合わせを不要とし、薄型、軽量化を達成しつつ、きめ細かい描写を実現し、視認性や、広告宣伝効果の高い透明プリント配線板を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の透明プリント配線板、透明な絶縁層と、上記絶縁層の一部の上に配置された導体層と、上記絶縁層と上記導体層を接続する透明な接着層と、上記導体層の一部を覆うように配置された透明なカバーコートとを備える透明プリント配線板において、上記絶縁層の上記導体層を接着した面の反対側の面に、グラフィックデザインを印刷することを特徴とする。
また、上記透明プリント配線板は、透明フレキシブルプリント配線板であるものとしてもよい。
また、上記グラフィックデザインを印刷することは、キャラクタ、絵画、写真などをデジタル印刷することであるものとしてもよい。
また、上記グラフィックデザインを印刷することは、さらに、ホログラム印刷することを含むものとしてもよい。
また、上記透明プリント配線板に電子部品を実装するものとしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の透明プリント配線板の製造方法は、透明な絶縁層と導体層とを透明な接着層を介して接続する工程と、上記導体層を加工し回路パターンを形成する工程と、上記導体層の一部を覆うように透明なカバーコートを配置する工程と、上記絶縁層の上記導体層を接着した面の反対側の面に、グラフィックデザインを印刷する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の透明プリント配線板によれば、透明プリント配線板の裏側に、キャラクタ、絵画、写真などのグラフィックデザインを印刷することにより、従来の絵画板を張り付けるなどの余計な加工や組み合わせを不要とし、薄型、軽量化を達成しつつ、きめ細かい描写を実現し、視認性や、広告宣伝効果を上げることができる。
本発明に係る透明プリント配線板の一例として、透明フレキシブルプリント配線板の製造工程の例を示す図である。 本発明に係る透明プリント配線板の一例として、透明フレキシブルプリント配線板の製造工程の例を示す図である。 本発明に係る透明プリント配線板のグラフィックデザイン、及び、配線パターンの組み合わせの例を示す図である。 図3に示すグラフィックデザインと組み合わせる配線バターン、及び、LEDの配置を示す図である。 本発明に係る透明プリント配線板にLEDを実装する場合のLEDの駆動回路の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明に係る透明プリント配線板の一例として、透明フレキシブルプリント配線板の製造工程の例を示す図である。
図1(a)は、絶縁層102の導体層101を接着する面の反対側の面に保護フィルム103を貼り付け、絶縁層102に、導体層101を図示しない接着層を介して接着し、その後エッチング等の加工を行い、回路パターンを形成する工程を示す図である。
絶縁層102は、ここでは、PEN(ポリエチレンナフタレート)を使用するが、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PI(ポリイミド)等、透明で柔軟性を有する材質ならばどのようなものでも使用可能である。ただし、LED等の電子部品108を実装する際に高温はんだを使用する場合には、耐熱性の高いPI等を使用する必要があり、低温はんだを使用する場合には、PET、PEN等も使用可能である。なお、本実施形態では、透明プリント配線板として、フレキシブルプリント配線板を例にとって説明するが、これには限定されず、ガラス等透明な材質を使用したリジットプリント配線板にも適用可能である。
回路パターンを形成する導体層101は、ここでは銅を使用するが、金などの金属やその他の導電性を有する材質であれば、どのようなものでも使用可能である。透明な材質を使用することも可能である。ただし、導体層101の材質として、透明でない材質を使用した場合には、配線パターンを太くする、あるいは、配線パターンの配線密度を高くすると、透明フレキシブルプリント配線板全体での透過率が低下する場合がある。回路パターンを形成する方法は、エッチング等のサブトラクティブ法と、メッキ、あるいは、蒸着等によるアディティブ法とがあるが、どの方法でも使用可能である。
接着層は、ここではエポキシ系の透明な接着剤を使用するが、絶縁層102と導体層101とを接続できる透明な材質であればどのようなものでも使用可能。ただし、LED等の電子部品108を実装するため、耐熱性を有する必要がある。
保護フィルム103は、絶縁層102の導体層101を接着した面の反対側の面に貼り付けられ、図1(a)、(b)、(c)に示す工程において、後述する絶縁層102のグラフィックデザイン105が印刷される側の面を保護する役割をする。このため、保護フィルム103は、上述の3つの工程でかかる熱に対する耐熱性を有する必要がある。
図1(b)は、回路パターンを形成する導体層101に、粗化処理を行う工程を示す図である。粗化処理を行った後の導体層は、図面において導体層101aとして示す。粗化処理とは、通常、銅張多層積層板を製造する場合に、密着強度を高めるために銅の表面を荒らす処理のことである。粗化処理の代表例として、黒化処理、マルチボンド処理、CZ処理等があり、いずれの処理でも銅表面を荒らすことにより銅表面が茶、黒、赤褐色化する。これにより銅表面の光沢が消されるため、視認性を低下させる効果がある。ここでは、透明フレキシブルプリント配線板の細線パターンに粗化処理を行い、見た目の透明度を上げることができる。
図1(c)は、SR(ソルダーレジスト)印刷等のカバーコート104を配置する工程を示す図である。カバーコート104は、ここでは、エポキシ系透明レジスト印刷を使用したが、これには限定されず、透明で耐熱性があればどのようなものでも使用可能である。例えば、PIフィルムの接着材を塗布したものや、PEN、PET等に接着剤を塗布したものをカバーコート104として使用することも可能である。
図1(d)は、保護フィルム103を剥がす工程を示す図である。保護フィルム103は、図1(a)の工程の当初から貼られ、絶縁層102の印刷する側の面の透明度を保つ働きがある。
なお、本実施形態で使用した透明フレキシブルプリント配線板は、絶縁層102の材質はPEN、導体層101の材質はCuを使用し、銅箔厚み12±1.5μm、透明フィルム厚み110±5μmであり、難燃グレードFR−4を保証し、全光線透過率80%以上、濁り度(ヘイズ)8%以下である。その他の特性は、色度a*、b*は、透過光D65光源2°視野の条件において±2以内、比誘電率4.0以下、誘電正接0.07以下、ビール強度は、90°、50mm/分の条件で0.4kg/cm以上である。
図1(e)は、絶縁層102の導体層101aを接着した面の反対側の面にグラフィックデザイン105を印刷する工程を示す図である。ここでは、グラフィックデザイン105の印刷として、キャラクタ、絵画、写真などのデジタル印刷を実施したが、これには限定されず、他の印刷方法も適用可能である。例えば、グラビア印刷、活版印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の印刷方法も適用可能である。また、本工程で、グラフィックデザイン105を印刷した後、後述するホログラム印刷106を実施しなくても本発明の効果を得ることができる。
図2(f)は、グラフィックデザイン105の印刷の上にホログラム印刷106を実施する工程を示す図である。ホログラム印刷106は、ここでは、特許文献2に記載のように、反射層として銀蒸着層を形成する方法により実施したが、これには限定されない。ホログラムは、2つの光(レーザ光線)を使用して干渉を起こし、光の波形(干渉縞)を感光材に記録し、3次元的な画像を浮かび上がらせるホログラフィという技術を利用した製品のことである。ホログラム印刷106は、プリズム効果により光を虹色に反射し、ホログラム独自の輝きで印象付けることができる。
図2(g)は、ホログラム印刷106の上に、カバーコートフィルム107を貼り付ける工程を示している。これにより、ホログラム印刷106は、例えば、後述する電子部品108を実装するリフロー工程などの高温を必要とする処理等において保護される。このため、カバーコートフィルム107は、使用される絶縁層102の材質と同等の耐熱性を有する必要がある。
図2(h)は、導体層101aのうちカバーコート104が上部に形成されていない部分に、金メッキ、フラックス等の表面処理を実施する工程を示している。表面処理を行った後の導体層は、図面において導体層101bとして示す。表面処理を実施することにより、はんだ接合が可能になり、後述する電子部品108を実装するための実装パッドが形成される。
図2(i)は、表面処理が実施された導体層101bである実装パッドに、クリームはんだが塗られ、その上に、LED等の電子部品108が乗せられ、基板全体を加熱することにより、電子部品108が実装されるリフロー工程を示す図である。電子部品108としては、LED、EL等の発光素子や、その他、スイッチや抵抗等、リフロー対応の電子部品108であれば適用可能である。リフロー工程では、リフロー温度130℃〜180℃程度の低温はんだを使用するのが望ましい。高温はんだを使用する場合には、絶縁層102として、耐熱性の高いPI等の材質を使用する必要がある。また、ここでは、リフロー工程により電子部品108を実装するものとしたが、手はんだなどその他の方法で実装してもよい。なお、電子部品108を実装した後に、透明の封止剤で電子部品108を保護してもよい。これにより、防水性を持たせることができる。
図3は、本発明に係る透明プリント配線板のグラフィックデザイン105、及び、配線パターンの組み合わせの一例を示す図であり、図4は、図3に示すグラフィックデザイン105と組み合わせる配線バターン、及び、LEDの配置を示す図である。
図3(a)は、グラフィックデザイン105の一例を示す図であり、図3(b)は、図3(a)に示すグラフィックデザイン105と、これに関連させてLEDを点滅させるための配線パターンの例を示す図である。図4(a)は、図3(b)に示す配線パターンのみを示す図であり、図4(b)、図4(c)は、図4(a)の部分拡大図である。
図4(a)に示す配線パターンは、大部分が視認性を低下させるために粗化処理が行われた導体層101aにより構成され、LED等の電子部品108を実装するための実装パッドだけが表面処理を実施した導体層101bにより構成される。なお、本実施形態では、LEDは直列回路で接続されているが、これには限定されない。
図3(b)に示すように、図3(a)に示すグラフィックデザイン105に重ねて、図4(a)に示す配線パターンを形成し、グラフィックデザイン105と関連させてLEDを点滅させることにより、視認性や広告宣伝効果を高めることができる。また、さらにグラフィックデザイン105の裏側にホログラム印刷106を実施することにより、さらに、視認性や広告宣伝効果を高めることができる。
図5は、本発明に係る透明プリント配線板にLEDを実装した場合のLEDの駆動回路の例を示す図である。
図5(a)は、図4(a)に示す配線パターンに使用できるLEDD1乃至D7等を直列に接続した場合のLED駆動回路例510を示す図である。図5(b)は、制御部を用意し、LEDD1RED、D2GREEN、D3BLUE等を1つずつ並列に制御する場合のLED駆動回路例520を示す図である。ここで示す回路は、例示であって限定ではなく、様々な回路が適用可能である。
以上のように本実施形態によれば、透明フレキシブルプリント配線板の裏側に、キャラクタ、絵画、写真などのグラフィックデザインを印刷し、さらにホログラム印刷を行うことにより、従来の絵画板を張り付ける等の余計な加工や組み合わせを不要とし、薄型、軽量化を達成しつつ、きめ細かい描写を実現し、視認性や、広告宣伝効果の高い透明フレキシブルプリント配線板を提供することができる。
なお、本実施形態では、電子部品の発光素子としてLEDを使用するものとしたが、これには限定されず、EL等のその他の発光素子を使用することも可能である。
また、本実施形態では、透明フレキシブルプリント配線板に適用するものとしたが、これには限定されず、ガラスや、その他の透明な材質を使用した透明リジットプリント配線板に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明の透明プリント配線板によれば、従来の絵画板を張り付けるなどの余計な加工や組み合わせを不要とし、薄型、軽量化を達成しつつ、きめ細かい描写を実現し、視認性や、広告宣伝効果を上げることができる。
本発明に係る透明プリント配線板は、各種広告表示、ショールームや看板などに貼り付けて展示することができる。また、パチンコ機等において、役物と連動してLEDを点灯させ、絵を浮き出させることができる。また、さらにモバイル機器のバックライト内臓タッチパネルカバーとしても使用できる。また、自動車の窓ガラスに貼り付ける光る車載アンテナ、夜間において視認性が高まる道路標識、車両からの視認性が高まる光るランドセルカバー等にも適用可能である。
101、101a、101b 導体層
102 絶縁層
103 保護フィルム
104 カバーコート
105 グラフィックデザイン
106 ホログラム印刷
107 カバーコートフィルム
108 電子部品
510、520 LED駆動回路

Claims (6)

  1. 透明な絶縁層と、
    前記絶縁層の一部の上に配置された導体層と、
    前記絶縁層と前記導体層を接続する透明な接着層と、
    前記導体層の一部を覆うように配置された透明なカバーコートと
    を備える透明プリント配線板において、
    前記絶縁層の前記導体層を接着した面の反対側の面に、グラフィックデザインを印刷することを特徴とする透明プリント配線板。
  2. 前記透明プリント配線板は、透明フレキシブルプリント配線板であることを特徴とする請求項1に記載の透明プリント配線板。
  3. 前記グラフィックデザインを印刷することは、キャラクタ、絵画、写真などをデジタル印刷することであることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明プリント配線板。
  4. 前記グラフィックデザインを印刷することは、さらに、ホログラム印刷することを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の透明プリント配線板。
  5. 前記透明プリント配線板に電子部品を実装することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の透明プリント配線板。
  6. 透明な絶縁層と導体層とを透明な接着層を介して接続する工程と、
    前記導体層を加工し回路パターンを形成する工程と、
    前記導体層の一部を覆うように透明なカバーコートを配置する工程と、
    前記絶縁層の前記導体層を接着した面の反対側の面に、グラフィックデザインを印刷する工程と
    を備えることを特徴とする透明プリント配線板の製造方法。
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