JP2016129623A - 身体動作補助装置 - Google Patents

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矢野 賢一
Kenichi Yano
賢一 矢野
俊人 藪名香
Toshihito Yabunaka
俊人 藪名香
祥吾 冨永
Shogo Tominaga
祥吾 冨永
安之 小林
Yasuyuki Kobayashi
安之 小林
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Abstract

【課題】身体部位に装着した際の装着感を向上させる。【解決手段】身体動作補助装置SUは、肘関節A3を挟む上腕部A1に保持される第1サポート部材20と、前腕部A2に保持されて、第1サポート部材20に設けられた回転支持軸31に対しアーム後部60cで回転変位可能に連結された第2サポート部材60とを備える。そして、アーム後部60cと係止して第2サポート部材60に連動して姿勢変位し、第1サポート部材20に配設された第1作動モータ109および第2作動モータ110と連係するラチェット歯車90を備える。第2サポート部材60のアーム後部60cは、回転支持軸31の軸方向におけるラチェット歯車90の幅の範囲内で該ラチェット歯車90に係止される。【選択図】図2

Description

本発明は、屈伸動作する関節を挟む身体部位に装着され、前記関節の屈伸動作を補助する身体動作補助装置に関するものである。
身体障害者や高齢者等の動作を補助する補助装置として、身体の障害部位に装着する各種の身体動作補助装置が提案されている。この身体動作補助装置は、例えば上肢における肘関節を挟んだ上腕部および前腕部に装着して肘関節を中心とした前腕部の動作を補助する装置や、下肢における膝関節を挟んだ大腿部および下腿部に装着して膝関節を中心とした下腿部の動作を補助する装置等である。
前記身体動作補助装置は、関節を挟む近位身体部位(関節よりも体幹に近い身体部位で、上腕部や大腿部等)に保持される第1サポート部材と、関節の遠位身体部位(関節より体幹から遠い身体部位で、前腕部や下腿部等)に保持される第2サポート部材とを備える。第2サポート部材は、関節の屈伸(屈曲および伸展)動作を許容するように、第1サポート部材に対して姿勢変位可能に連結されている。また、身体動作補助装置は、第1サポート部材に対して第2サポート部材を姿勢変位させる作動手段と、作動手段および第2サポート部材を連係する連係機構とを備える。更に、第1サポート部材には、該第1サポート部材を近位身体部位に装着する装具が取り付けられていると共に、第2サポート部材には、該第2サポート部材を遠位身体部位に装着する装具が取り付けられている。このような身体動作補助装置は、特許文献1に開示されている。
特開2007−29113号公報
前記特許文献1に開示された身体動作補助装置は、連結機構部やモータ等の重量が嵩む構成部材が、両サポート部材の連結部において身体部位とは反対側へ大きくはみ出して配設されている。このような重量物が身体部材から離れた位置に配置される身体動作補助装置では、当該装置が大型になるばかりでなく、重量感が増して使用者に負担が掛かり易い。また、重量物が身体部位から離れた位置に配置されているため、身体部位に対して第1サポート部材や第2サポート部材がずれ易くなり、ずれが生じると装具の縁部分等が身体部位に強く押し付けられて、痛みを感じたり装着感が低下することがある。更に、身体動作補助装置を身体部位に装着すると、衣服を着た際に目立つようになるばかりでなく、場合によっては衣服を着ることが困難になることもある。
本発明では、小型でコンパクトなサイズに構成して、身体部位に装着した際の装着感を向上させた身体動作補助装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の発明は、関節を挟む近位身体部位に保持される第1サポート部材と、関節の遠位身体部位に保持されて、前記第1サポート部材に設けられた回転軸に対し連結部で回転変位可能に連結された第2サポート部材とを備えた身体動作補助装置であって、
前記連結部と係止して前記第2サポート部材に連動して姿勢変位し、前記第1サポート部材に配設された駆動手段と連係するラチェット歯車を備え、
前記第2サポート部材の連結部は、前記回転軸の軸方向における前記ラチェット歯車の幅の範囲内で該可動係合部に係止されていることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、第2サポート部材の連結部が、該第2サポート部材に連動して姿勢変位するラチェット歯車における回転軸の軸方向の幅の範囲内で該ラチェット歯車に係止されているので、回転軸の軸方向における身体動作補助装置の幅を小さくして、該身体動作補助装置を小型かつコンパクトに構成し得る。そして、ラチェット歯車が身体部位に近い位置に配設されるので、身体動作補助装置を身体部位に装着した際の重量感が軽減されて、使用者に負担が掛かり難くし得ると共に装着感が低下することを防止し得る。また、身体部位に対して第1サポート部材および第2サポート部材がずれ難くなり、ずれが生じることにより装着感が低下することも防止し得る。更に、身体動作補助装置が薄肉化されることで、該身体動作補助装置を装着した状態で衣服を着ることが可能となると共に、衣服を着ても目立ち難くなる。
請求項2に記載の発明では、前記ラチェット歯車は、前記回転軸の軸方向と直交する方向で開口する嵌合部を備え、
前記嵌合部に前記第2サポート部材の連結部が嵌合することで、前記回転軸の軸方向と直交する方向で該第2サポート部材および前記ラチェット歯車が重なって係止されるよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、回転軸の軸方向と直交する方向で第2サポート部材の連結部とラチェット歯車とが重なって係止されるので、回転軸の軸方向における身体動作補助装置の寸法を小さくすることができる。
請求項3に記載の発明では、前記駆動手段の作動により、前記ラチェット歯車の歯溝に係合して該ラチェット歯車の変位を規制可能な規制位置および該歯溝から離間して該ラチェット歯車の変位を許容する許容位置に変位可能なラチェット爪を備え、
前記ラチェット爪は、前記回転軸の軸方向における前記ラチェット歯車の幅の範囲内で前記歯溝に係合することを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、回転軸の軸方向におけるラチェット歯車の幅の範囲内でラチェット爪が該ラチェット歯車の歯溝に係合されるので、回転軸の軸方向における身体動作補助装置のサイズが可動規制部によって大きくなることを防止し得る。
請求項4に記載の発明では、前記第1および第2サポート部材が取り付けられると共に前記近位身体部位および遠位身体部位に装着され、前記第1および第2サポート部材を該身体部位に保持する装具を備え、
前記装具は、前記第1サポート部材または第2サポート部材が取り付けられる取付部と、該取付部から前記身体部位に沿って湾曲するように延出する保持部とを備え、
前記保持部は、前記取付部から離間した延出端における該延出方向と交差する方向の中間部に、該取付部側へ凹状となった凹部が設けられ、
前記保持部は、前記延出方向と交差する方向で前記凹部に隣接した部分が個別に変形可能に構成されていることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、身体部位に対して身体動作補助装置のずれが生じた場合に、装具における保持部が凹部に隣接した部分が個別に変形可能であるから、装具が部分的に身体部位に強く押し付けられることを防止され、身体部位を動かす際に装着感が低下することを防止し得る。
本発明に係る身体動作補助装置によれば、小型でコンパクトなサイズに構成されるから、身体部位に装着した際の装着感が向上する。
本発明の実施例に係る身体動作補助装置を、左腕に装着した状態を後方左斜め上方から見た斜視図である。 実施例の身体動作補助装置の平面図である。 実施例の身体動作補助装置を、作動装置の各カバー部材を取り外した状態で示す右側面図である。 実施例の身体動作補助装置の左側面図である。 (a)は、身体動作補助装置における作動装置を構成する第1サポート部材および第2サポート部材を、各カバー部材を取り外した状態で示す右側面図であり、(b)は、各カバー部材を取り外した作動装置の平面図である。 図2のA部拡大図である。 保持機構における第1保持機構の一部および第2保持機構を示す斜視図である。 (a)は、第1保持機構および第2保持機構が許容位置の場合を示す説明図であり、(b)は、第1保持機構および第2保持機構が規制位置の場合を示す説明図である。 (a)は、第1保持機構における第1作動モータに配設した第1偏心カムが第1停止位置に変位した状態を示す説明図であり、(b)は、第1作動モータの駆動により第1偏心カムが第1停止位置と第2停止位置との中間にある状態を示す説明図であり、(c)は、第1偏心カムが第2停止位置に変位した状態を示す説明図である。 第1連係部材が弾性変形する場合を示す説明図であって、(a)は、第1ラチェット爪部材が規制位置に変位不能な場合に、第1連係部材が弾性変形することで第1偏心カムが第2停止位置まで回転可能であることを示し、(b)は、第1ラチェット爪部材が規制位置に変位可能となった場合に、弾性変形した第1連係部材に発現した付勢力により該第1ラチェット爪が規制位置に変位可能なことを示している。 制御ユニットによる各作動モータの制御態様を示すタイミングチャートである。
次に、本発明に係る身体動作補助装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。実施例では、使用者(被補助者)の左腕Aにおける肘関節A3を挟む上腕部A1および前腕部A2に装着して、該肘関節A3の屈伸(屈曲、伸展)動作による左腕Aの曲げ・伸ばし動作を補助する身体動作補助装置SUを例示して説明する。なお、実施例における身体動作補助装置SUの各方向は、身体前方へ水平に伸ばして手のひらを使用者から見て右側に向けた左腕Aに該身体動作補助装置SUを装着した状態において、該左腕Aの長手方向を前後方向(手首側を前側、肩側を後側)とし、左腕Aの胸部を指向する内側を右側、左腕Aの胸部と反対を指向する外側を左側、垂直方向を上下方向と指称する。すなわち図1は、実施例の身体動作補助装置SUを、後方左斜め上方から見ている。
(身体動作補助装置SUの概要について)
実施例の身体動作補助装置SUは、図1〜図4に示すように、作動装置10と、該作動装置10の第1サポート部材(第1部材)20が取り付けられ、左腕Aにおいて肘関節(関節)A3に対し近位身体部位である上腕部A1に着脱可能に装着される第1装具12と、作動装置10の第2サポート部材(第2部材)60が取り付けられ、左腕Aにおいて肘関節(関節)A3に対して遠位身体部位である前腕部A2に着脱可能に装着される第2装具13とを備えている。
(作動装置10について)
身体動作補助装置SUの作動装置10は、上腕部A1に保持される第1サポート体10Aと、第1サポート体10Aに対して回転変位可能に連結されると共に、前腕部A2に保持される第2サポート体10Bとを備えている。また、作動装置10は、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位を規制可能な補助機構14を備えている。更に、作動装置10は、補助機構14を構成する駆動手段である第1作動モータ109および第2作動モータ110(後述)を駆動制御する制御ユニット16を備えている。
(第1サポート体10Aについて)
前記第1サポート体10Aは、図1〜図4に示すように、補助機構14を構成する部材が配設される第1サポート部材20と、第1サポート部材20における第1装具12の取り付け側と反対側に装着される第1カバー部材24とを備えている。第1サポート体10Aは、第1サポート部材20に対して第1カバー部材24を組み付けることで、補助機構14の各部材や後述するバッテリーBTを収容可能な第1収容空間26が内部に画成される。
(第1サポート部材20について)
前記第1サポート部材20は、図2〜図5に示すように、身体動作補助装置SUを左腕Aに装着した際に上腕部A1の左部に位置して、該上腕部A1の長手方向(前後方向)が長手となるプレート状に形成されている。第1サポート部材20は、その前後方向の略中間から前側が、前述した補助機構14が配設される第1配設部20aとなっていると共に、該第1配設部20aの後側が、補助機構14の後述する第1作動モータ109および第2作動モータ110に対して電源を供給するバッテリーBT等が配設される第2配設部20bとなっている。第1配設部20aは、第2配設部20bよりも上下幅が大きく、該第2配設部20bよりも下方へ突出している。なお、第1サポート部材20は、アルミニウム等の軽量金属や強化プラスチック等の合成樹脂から形成され、捻れ変形や撓み変形が発現し難く構成されている。
図5(b)および図6に示すように、前記第1配設部20aの前部に、左方へ開口する軸支持孔30が設けられており、該軸支持孔30には、前記第2サポート体10Bの第2サポート部材60を回転自在に支持する回転支持軸(回転軸)31が、左方へ延出した状態で立設固定されている。また、第1配設部20aには、補助機構14を構成する第1作動モータ109を固定して保持する第1モータ固定部材32と、該補助機構14を構成する第2作動モータ110を固定して保持する第2モータ固定部材33とが、ネジ等により取り付けられている。更に、図7および図8に示すように、第1配設部20aには、第1保持機構R1における第1ラチェット爪部材(第1ラチェット爪)100を回転可能に支持する第1支持軸34と、第2保持機構R2における第2ラチェット爪部材(第2ラチェット爪)101を回転可能に支持する第2支持軸35とが、左方へ延出した状態で固定されている。第1支持軸34は、回転支持軸31の後側斜め下方に位置し、第2支持軸35は、該回転支持軸31の下側斜め後方に位置している。
また、図5(a)および図8に示すように、前記第1配設部20aには、回転支持軸31に支持された第2サポート体10Bにおける第2サポート部材60の回転変位可能な範囲を規定する第1ストッパ36および第2ストッパ37が設けられている。第1ストッパ36は、回転支持軸31の前側斜め下方に設けられて、肘関節A3が伸展して左腕Aを伸ばすことで第1サポート部材20に対して第2サポート部材60が直線状態となった場合(図5(a)に実線で表示)に、第2サポート部材60の下縁が当接するようになっている。従って、第2サポート体10Bは、第1ストッパ36に当接した状態よりも前部が下方へ変位するように回転することが規制される。一方、第2ストッパ37は、回転支持軸31の後側斜め上方に設けられて、肘関節A3が屈曲して左腕Aを曲げることで第1サポート部材20に対して第2サポート部材60が屈曲状態となった場合(図5(b)に2点鎖線で表示)に、第2サポート部材60の上縁に当接するようになっている。従って、第2サポート体10Bは、第2ストッパ37に当接した状態よりも更に屈曲するように回転することが規制される。
図5(a)および図5(b)に示すように、前記第2配設部20bには、補助機構14の第1作動モータ109および第2作動モータ110に対する電源供給用のバッテリーBTを保持するバッテリー保持部38が設けられている。バッテリー保持部38は、矩形状をなすバッテリーBTの外形形状に合わせて、第2配設部20bの左面から凹んだ矩形凹状に形成されている。そして、バッテリー保持部38に配設されたバッテリーBTは、第1サポート部材20に取り付けた第1カバー部材24が該バッテリーBTに左側から当接することで、該バッテリー保持部38に保持されるようになっている(図1参照)。また、第2配設部20bの後部には、第1カバー部材24を支持すると共に、該第1カバー部材24を第1サポート部材20に固定するネジ(図示せず)が挿通されるボス39が、左方へ突出した状態に形成されている。
(第1カバー部材24について)
前記第1カバー部材24は、図1および図2に示すように、第1サポート部材20に所定の間隔で対向する側壁部と、該側壁部の外縁に沿って延在すると共に第1サポート部材20側へ延出する周壁部とを備え、該周壁部の延出端部が第1サポート部材20の外縁部に当接した状態で該第1サポート部材20に取り付けられる。第1カバー部材24の側壁部内面には、第1サポート部材20の前記ボス39に挿通したネジが締結されるネジ孔と、前記回転支持軸31の延出端(左端)に装着されたスリーブ29に当接する支持部24aと、バッテリーBTに当接する当接面24bとが設けられている(図2、図6参照)。また、第1カバー部材24の周壁部における前側上部には、第2サポート部材60のアーム部60bとの干渉を回避するための開口部24cが設けられている。
(第2サポート体10Bについて)
前記第2サポート体10Bは、図1〜図4に示すように、第1サポート部材20に対して回転可能に支持された第2サポート部材60と、該第2サポート部材60における第2装具13の取り付け側と反対側に装着される第2カバー部材64とを備えている。第2サポート体10Bは、第2サポート部材60に対して第2カバー部材64を組み付けることで、制御ユニット16等を収容可能な第2収容空間66が内部に画成される。
(第2サポート部材60について)
前記第2サポート部材60は、図2〜図5に示すように、身体動作補助装置SUを左腕Aに装着した際に前腕部A2の左部に位置して、該前腕部A2の長手方向(前後方向)が長手となる細長のプレート状に形成されている。第2サポート部材60は、第2身体保持部材(装具)62や制御ユニット16等が配設される取付板部60aと、該取付板部60aから後方へ延出したアーム部60bとを備えている。アーム部60bの後部には、該アーム部60bの厚み方向(左右方向)へ貫通する支持孔70が形成されており、第1サポート部材20に配設された回転支持軸31が、該支持孔70に挿通可能となっている。従って、第2サポート部材60は、支持孔70に挿通した回転支持軸31により第1サポート部材20に対して回転可能に連結され、第1サポート部材20の前方へ延出した第1姿勢(図5に実線で示す)および第1サポート部材20から上方斜め後方へ立ち上がった第2姿勢(図5に2点鎖線で示す)の間で姿勢変位が可能となっている。支持孔70の内径は、回転支持軸31の外径より大きく設定されており、回転支持軸31と支持孔70との間に形成された隙間により、第2サポート部材60は、上腕部A1に対する前腕部A2の変位に合わせて前部が左右方向へ変位するように姿勢変位可能となっている。なお、第2サポート部材60は、アルミニウム等の軽量金属や強化プラスチック等の合成樹脂から形成され、捻れ変形や撓み変形が発現し難く構成されている。
(補助機構14について)
次に、作動装置10において、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位を規制可能な補助機構14について説明する。実施例の補助機構14は、図2、図7および図8に示すように、第1サポート部材20および第2サポート部材60の相対的な姿勢変位に連動して変位するラチェット歯車90と、駆動手段である第1作動モータ109および第2作動モータ110の駆動に伴い、ラチェット歯車90の変位を規制する規制位置および肘関節A3の屈伸動作に伴う該ラチェット歯車90の変位を許容する許容位置に変位するラチェット爪92とを備え、上腕部A1に対する前腕部A2の動作を検知する検知センサS(図11参照)からの検知信号を受信した前記制御ユニット16により作動制御されるように構成されている。この補助機構14は、ラチェット爪92の許容位置では、肘関節A3の屈曲動作または伸展動作に伴う第1サポート部材20および第2サポート部材60(第1サポート体10Aおよび第2サポート体10B)の相対的な姿勢変位を許容する。すなわち、補助機構14は、ラチェット爪92の許容位置において、肘関節A3の屈伸動作による上腕部A1に対する前腕部A2の動きを規制せず、当該身体動作補助装置SUを装着した使用者が左腕Aを自由に動かすことを可能とする。また、補助機構14は、ラチェット爪92の規制位置において、第1サポート部材20に対して第2サポート部材60を姿勢変位規制位置で保持して、肘関節A3の屈伸動作による上腕部A1に対する前腕部A2の動きを規制するよう構成されている。
ここで、実施例の補助機構14は、前述したラチェット歯車90およびラチェット爪92によるラチェット機構となっている。そして、補助機構14は、第1保持機構R1および第2保持機構R2とを備えている。第1保持機構R1は、肘関節A3の屈曲動作に伴う第1サポート部材20に対する第2サポート部材60の回転変位を規制すると共に、該肘関節A3の伸展動作に伴う第1サポート部材20に対する第2サポート部材60の回転変位を許容するよう構成されている。また、第2保持機構R2は、肘関節A3の屈曲動作に伴う第1サポート部材20に対する第2サポート部材60の回転変位を許容すると共に、該肘関節A3の伸展動作に伴う第1サポート部材20に対する第2サポート部材60の回転変位を規制するよう構成されている。
(ラチェット歯車90について)
補助機構14におけるラチェット歯車90は、図5、図6および図8に示すように、第1サポート部材20および第2サポート部材60の相対変位に対して姿勢変位する。ラチェット歯車90は、第1保持機構R1を構成する第1歯部94および第2保持機構R2を構成する第2歯部95を備えており、第2サポート部材60のアーム後部(連結部)60cの左側に隣接して回転支持軸31に嵌合される円板部材88(図6、図7参照)に係止されている。ラチェット歯車90は、円形状の剛性を有する部材であり、中心から外周縁に向けて開口すると共に厚み方向の両端面に開口した嵌合凹部(嵌合部)96が設けられている。すなわち、ラチェット歯車90は、厚み方向から見た端面形状が略「U」形となっている。ラチェット歯車90の嵌合凹部96には、第2サポート部材60のアーム部60bにおけるアーム後部60cの外縁形状に合致する内縁形状に形成されており、該アーム後部60cが隙間なく嵌合するよう構成されている。そして、嵌合凹部96に第2サポート部材60のアーム後部60cが嵌合した状態では、アーム部60bに形成された支持孔70の開口中心と、円形状をなすラチェット歯車90の中心とが一致するようになっている。また、ラチェット歯車90は、第2サポート部材60の回転方向において該第2サポート部材60に対して相対的な姿勢変位が不能となっており、該第2サポート部材60の回転変位に追従して回転支持軸31を中心として第1サポート部材20に対して相対的に回転変位する。なお、ラチェット歯車90は、金属や強化プラスチック等の合成樹脂から形成され、第1歯部94および第2歯部95の損耗および破損が発生し難く構成されている。
図5〜図8に示すように、第1歯部94および第2歯部95は、ラチェット歯車90の外周端面に、該外周端面の周方向へ並んで設けられている。ここで、第1歯部94は、肘関節A3の屈曲動作に伴う前腕部A2の動きに伴って第2サポート部材60が第1姿勢側から第2姿勢側に向けて回転変位する際に、ラチェット歯車90の外周端面における後方へ移動する領域に設けられている。また、第2歯部95は、肘関節A3の伸展動作に伴う前腕部A2の動きに伴って第2サポート部材60が第2姿勢側から第1姿勢側に向けて回転変位する際に、ラチェット歯車90の外周端面における後方へ移動する領域に設けられている。
前記第1歯部94は、ラチェット歯車90の外周端面から径方向外方へ鋭角的に突出した複数の第1係合歯94aが、該外周端面の周方向へ所定ピッチで並んで形成されており、隣接する第1係合歯94a,94aの間に凹状の歯溝94bが形成されている(図7、図8参照)。ここで、図8に示すように、各第1係合歯94aは、基部から先端部にいくにつれて、肘関節A3の屈曲動作に伴う前腕部A2の動きに伴って第2サポート部材60が第1姿勢側から第2姿勢側に向けて回転変位する際に、ラチェット歯車90の外周端面が移動する方向へ偏倚する三角形をなしている(図8では、先端にいくにつれて時計方向へ偏倚する三角形をなしている)。一方、第2歯部95は、ラチェット歯車90の外周端面から径方向外方へ鋭角的に突出した複数の第2係合歯95aが、該外周端面の周方向へ所定ピッチで並んで形成されており、隣接する第2係合歯94a,94aの間に凹状の歯溝95bが形成されている(図7、図8参照)。ここで、図8に示すように、各第2係合歯95aは、基部から先端部にいくにつれて、肘関節A3の伸展動作に伴う前腕部A2の動きに伴って第2サポート部材60が第2姿勢側から第1姿勢側に向けて回転変位する際に、ラチェット歯車90の外周端面が移動する方向へ偏倚する三角形をなしている(図8では、先端にいくにつれて反時計方向へ偏倚する三角形をなしている)。すなわち、各第1係合歯94aおよび各第2係合歯95aは、先端にいくにつれて逆方向へ偏倚している。
前記ラチェット歯車90は、図6に示すように、回転支持軸31の軸方向(左右方向)における幅寸法W1が、第2サポート部材60のアーム部60bにおける左右方向の厚み寸法W2よりも僅かに大きく設定されている。また、ラチェット歯車90の嵌合凹部96に嵌合させたアーム部60bは、回転支持軸31の軸方向において、該ラチェット歯車90の端面からはみ出さないようになっている。すなわち、第2サポート部材60のアーム部60bは、回転支持軸31の軸方向において、厚み方向の全体がラチェット歯車90と重なった状態で該ラチェット歯車90に連結されている。従って、ラチェット歯車90は、第1サポート部材20に対向する端面と該第1サポート部材20との間隔が、第2サポート部材60のアーム後部60cと該第1サポート部材20との間隔以下で配設されている(図6参照)。また、ラチェット歯車90は、第1サポート部材20と反対側が、第2サポート部材60のアーム後部60cから僅かに突出した状態で配設されている(図6参照)。すなわち、第2サポート部材60のアーム後部60cは、回転支持軸31の軸方向におけるラチェット歯車90の幅の範囲内で該ラチェット歯車90に係止されている。なお、ラチェット歯車90の幅寸法W1を、第2サポート部材60のアーム部60bの厚み寸法W2と同じに設定して、ラチェット歯車90における第1サポート部材20と反対側の端面と第2サポート部材60のアーム部60bの端面とが面一となるよう構成して、該ラチェット歯車90が第2サポート部材60のアーム部60bからはみ出さないようにしてもよい。
(ラチェット爪92について)
実施例の補助機構14におけるラチェット爪92として、図5、図7および図8に示すように、第1保持機構R1を構成して第1歯部94に係脱する第1ラチェット爪部材100と、第2保持機構R2を構成して第2歯部95に係脱する第2ラチェット爪部材101とを備える。第1ラチェット爪部材100は、第1サポート部材20の第1配設部20aに設けられた前述の第1支持軸34に回動可能に取り付けられている。第1ラチェット爪部材100は、第1支持軸34から上方へ延出したレバー状部材であって、第1支持軸34から離間した先端部に、第1歯部94側に突出して第1係合歯94aに係合可能な第1規制爪100aが設けられ、第1支持軸34に対して往復回転することで、第1規制爪100aが第1係合歯94a間の歯溝94bに係合した規制位置(図8(b)参照)と、第1規制爪100aが第1係合歯94aから離間して係合が解除された許容位置(図8(a)参照)との間を姿勢変位可能となっている。一方、第2ラチェット爪部材101は、第1サポート部材20の第1配設部20aに設けられた前述の第2支持軸35に回動可能に取り付けられている。第2ラチェット爪部材101は、第2支持軸35から前方へ延出したレバー状部材であって、第2支持軸35から離間した先端部に、第2歯部95側へ突出して第2係合歯95aに係合可能な第2規制爪101aが設けられ、第1支持軸34に対して往復回転することで、第2規制爪101aが第2係合歯95a間の歯溝95bに係合した規制位置(図8(b)参照)と、第2規制爪101aが第2係合歯95aから離間して係合が解除された許容位置(図8(a)参照)との間を姿勢変位可能となっている。
前記第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101は、回転支持軸31の軸方向(左右方向)における幅寸法W3(図7参照)が、ラチェット歯車90の幅寸法W1より小さく設定されている。そして、第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101は、回転支持軸31の軸方向において、ラチェット歯車90の端面からはみ出さないように配設されている(図6参照)。すなわち、第1ラチェット爪部材100は、回転支持軸31の軸方向におけるラチェット歯車90の幅の範囲内で第1歯部94の第1係合歯94aに係合すると共に、第2ラチェット爪部材101は、回転支持軸31の軸方向におけるラチェット歯車90の幅の範囲内で第2歯部95の第2係合歯95aに係合する。
(連係部91について)
実施例の補助機構14は、図5〜図8に示すように、駆動手段とラチェット爪92とを連係して、該駆動手段に作動に伴ってラチェット爪92を姿勢変位させる連係部91を備えている。連係部91として、第1保持機構R1を構成して第1ラチェット爪部材100と第1作動モータ109とを連係する第1連係部材(連係部材)105と、第2保持機構R2を構成して第2ラチェット爪部材101と第2作動モータ110とを連係する第2連係部材(連係部材)106とを備える。第1連係部材105は、第1ラチェット爪部材100に固定される固定支持部105aと、第1作動モータ109に設けられた後述の第1偏心カム(作動部材)115に係合する係合部105b,105cとを備え、固定支持部105aと係合部105b,105cとの間に折曲部105dが形成されている。第1連係部材105は、弾性変形可能な帯板状のバネ鋼部材を折り曲げて形成したもので、第1係合部105bおよび第2係合部105cが、第1偏心カム115のカム面を両側から挟むように構成されている。すなわち、第1連係部材105は、第1作動モータ109の作動により第1偏心カム115が回転して第1係合部105bおよび第2係合部105cの位置が移動することにより、第1支持軸34に支持された第1ラチェット爪部材100を規制位置および許容位置に姿勢変位させ得る。一方、第2連係部材106は、第2ラチェット爪部材101に固定される固定支持部106aと、第2作動モータ110に設けられた第2偏心カム(作動部材)116に係合する係合部106b,106cとを備え、固定支持部105aと係合部105b,106cとの間に折曲部106dが形成されている。第2連係部材106は、弾性変形可能な帯板状のバネ鋼部材を折り曲げて形成したもので、第1係合部106bおよび第2係合部106cが、第2偏心カム116のカム面を両側から挟むように構成されている。すなわち、第2連係部材106は、第2作動モータ110の作動により第2偏心カム116が回転して第1係合部106bおよび第2係合部106cの位置が移動することにより、第2支持軸35に支持された第2ラチェット爪部材101を規制位置および許容位置に姿勢変位させ得る。
前記第1連係部材105および第2連係部材106は、回転支持軸31の軸方向(左右方向)における幅寸法W4(図6参照)が、ラチェット歯車90の幅寸法W1より小さく設定されている。また、第1連係部材105および第2連係部材106の幅寸法W4は、対応する第1ラチェット爪部材100または第2ラチェット爪部材101の幅寸法W3と略同じに設定されている。そして、第1連係部材105および第2連係部材106は、回転支持軸31の軸方向において、該ラチェット歯車90における左腕A側と反対側の端面からはみ出さないように配設されている(図6参照)。
(第1作動モータ109および第2作動モータ110について)
図7および図8に示す駆動手段としての第1作動モータ109および第2作動モータ110は、第2サポート部材60に配設された制御ユニット16と電気的に接続されており、該制御ユニット16の制御に基づいてバッテリーBTから供給される異なる極性の直流電流が流れることで正逆回転し、ギアボックス111を備えた同一仕様の直流ギヤモータである。第1作動モータ109は、ギアボックス111から延出した駆動軸112に第1偏心カム115が固定されており、第2作動モータ110は、ギアボックス111から延出した駆動軸112に第2偏心カム116が固定されている。第1作動モータ109は、駆動軸112の先端側から見て(図10参照)、第1偏心カム115が、該駆動軸112の右方へ偏った第1停止位置(図10(a))と、第1停止位置から左方へ回転して駆動軸112の左方へ偏った第2停止位置(図10(c))との間を、往復回転するように作動制御される。これにより、第1保持機構R1では、第1偏心カム115が第1停止位置に向けて回転して停止する場合に、第1連係部材105における第1係合部105bが該第1偏心カム115に押されることで第1ラチェット爪部材100が許容位置に姿勢変位し(図8(a))、第1偏心カム115が第2停止位置に向けて回転して停止する場合に、第1連係部材105における第2係合部105cが該第1偏心カム115に押されることで第1ラチェット爪部材100が規制位置に姿勢変位するよう構成されている。なお、第1連係部材105の第2係合部105bおよび第2係合部105cは、第1停止位置および第2停止位置の間を回転する第1偏心カム115に常に接触して係合するようになっている。
一方、第2作動モータ110は、駆動軸112の先端側から見て、第2偏心カム116が、該駆動軸112の左方へ偏った第1停止位置(図8(a))と、第1停止位置から右方へ回転して駆動軸112の右方へ偏った第2停止位置(図8(b))との間を、往復回転するように作動制御される。これにより、第2保持機構R2では、第2偏心カム116が第1停止位置に向けて回転して停止する場合に、第2連係部材106における第1係合部106bが該第2偏心カム116に押されることで第2ラチェット爪部材101が許容位置に姿勢変位し、第2偏心カム116が第2停止位置に向けて回転して停止する場合に、第2連係部材106における第2係合部106c該第2偏心カム116に押されることで第2ラチェット爪部材101が規制位置に姿勢変位するよう構成されている。なお、第2連係部材106の第2係合部106bおよび第2係合部106cは、第1停止位置および第2停止位置の間を回転する第2偏心カム116に常に接触して係合するようになっている。
第1偏心カム115は、図9に示すように、その外周面に、第1停止位置において第1サポート部材20の外面に当接する第1当接面115aと、第2停止位置において第1サポート部材20の外面に当接する第2当接面115bとが設けられている。これにより、第1偏心カム115は、第1停止位置において第1当接面115aが第1サポート部材20の外面に当接することで、第2停止位置側と反対側への回転が規制されるようになっており、第1当接面115aが第1サポート部材20に当接した状態で第1作動モータ109が作動した場合に、該第1作動モータ109に流れる電流値が増加するようになっている。また、第1偏心カム115は、第2停止位置において第2当接面115bが第1サポート部材20の外面に当接することで、第1停止位置側と反対側への回転が規制されるようになっており、第2当接面115bが第1サポート部材20に当接した状態で第1作動モータ109が作動した場合も、該第1作動モータ109に流れる電流値が増加するようになる。一方、第2偏心カム116は、図7に示すように、その外周面に、第1停止位置において第1サポート部材20の外面に当接する第1当接面116aと、第2停止位置において第1サポート部材20の外面に当接する第2当接面116bとが設けられている。これにより、第2偏心カム116は、第1停止位置において第1当接面116aが第1サポート部材20の外面に当接することで、第2停止位置側と反対側への回転が規制されるようになっており、第1当接面116aが第1サポート部材20に当接した状態で第2作動モータ110が作動した場合に、該第2作動モータ110に流れる電流値が増加するようになる。また、第2偏心カム116は、第2停止位置において第2当接面116bが第1サポート部材20の外面に当接することで、第1停止位置側と反対側への回転が規制されるようになっており、第2当接面116bが第1サポート部材20に当接した状態で第2作動モータ110が作動した場合も、該第2作動モータ110に流れる電流値が増加するようになる。
(フォトインタラプタ120について)
図7、図8および図10に示すように、第1作動モータ115および第2作動モータ116には、発光部および受光部を備えたフォトインタラプタ120と、該フォトインタラプタ120の発光部からの光を遮る遮光板121とを備えている。フォトインタラプタ120は、第1作動モータ115および第2作動モータ116のギアボックス111に配設された取付板122に対して駆動軸112に向けた状態に配設され、制御ユニット16に電気的に接続されている。また、遮光板121は、駆動軸112を中心とする扇形に形成されて、偏心カム115,116とギアボックス111との間に配設されており、円弧端側がフォトインタラプタ120の発光部と受光部との間に臨んでおり、偏心カム115,116が第1停止位置および第2停止位置の間を回転する際に発光部と受光部との間を移動するようになっている。そして、遮光板121は、円弧端部における略中間部位において、厚み方向に開口するスリット123が設けられている。このスリット123は、図10(b)に示すように、偏心カム115,116が第1停止位置および第2停止位置の中間となった場合にフォトインタラプタ120に位置するように設定されている。従って遮光板121は、偏心カム115,116が第1停止位置および第2停止位置の中間位置となった時だけフォトインタラプタ120において発光部からの光を受光部で受光可能として、該中間位置以外では、フォトインタラプタ120の発光部からの光を受光部で受光不能とするよう構成されている。すなわち、制御ユニット16は、第1作動モータ109および第2作動モータ110を正逆回転させる際に、該第1作動モータ109および第2作動モータ110の作動途中にフォトインタラプタ120からの受光信号を受信することで、第1偏心カム115および第2偏心カム116が第1停止位置および第2停止位置のどちらに移動しているかを把握可能となっている。
(第1連係部材105および第2連係部材106の弾性変形について)
前記第1連係部材105および第2連係部材106は、図9に示すように、固定支持部105a,106aと係合部105b,106bとの相対位置が、折曲部105d,106cでの弾性変形に基づいて近接・離間するよう弾性変形可能に構成されている(図9では、第1連係部材105のみを例示している)。すなわち、実施例の補助機構14では、例えば第1保持機構R1において、第1作動モータ109の作動に伴って第1偏心カム115が第1停止位置(図8(a))から第2停止位置(図8(b))に向けて回転する際に、ラチェット歯車90の位置によっては、第1歯部94における何れかの第1係合歯94aの先端に第1ラチェット爪部材100の第1規制爪100aが当接して、該第1ラチェット爪部材100が規制位置へ変位する途中で姿勢変位が規制されることがある(図9(a)参照)。この場合には、第1連係部材105は、折曲部105dが弾性変形することで、第1ラチェット爪部材100が規制位置まで姿勢変位しなくても、第1偏心カム115が第2停止位置まで回転するように第1作動モータ109が作動するのを許容する(図9(a)に実線で示す)。
ここで、第1作動モータ109の作動により第1偏心カム115が第2停止位置に回転すると共に第1ラチェット爪部材100が規制位置へ変位する途中で変位が規制された状態において、第1連係部材105が、固定支持部105aと係合部105bとが互いに近接するように弾性変形するので、該固定支持部105aには第1ラチェット爪部材100を規制位置に向けて押す付勢力が発現する。従って、第2サポート部材60が僅かに回転変位してラチェット歯車90が回転変位し、第1歯部94の第1係合歯94aの先端が第1ラチェット爪部材100の第1規制爪100aから移動して第1係止歯94a間の歯溝94bに整合すると、第1連係部材105の固定支持部105aに発現した付勢力により、第1ラチェット爪部材100が規制位置まで姿勢変位するようになっている。すなわち、実施例の補助機構14における第1保持機構R1は、第1偏心カム115が第2停止位置となって第1作動モータ109が停止した状態であっても、第1ラチェット爪部材100が規制位置に姿勢変位するように構成されている。
また、第2保持機構R2も、第1保持機構R1と同様に、第2歯部95における何れかの第2係合歯95aの先端に第2ラチェット爪部材101の第1規制爪101aが当接して、該第2ラチェット爪部材101が規制位置へ変位する途中で変位が規制された状態において、第2偏心カム116が第2停止位置に回転して第2作動モータ110が停止した状態であっても、第2連係部材106が弾性変形することで第2ラチェット爪部材101を規制位置に姿勢変位させ得るように構成されている。
(第1作動モータ109および第2作動モータ110の作動制御について)
図11は、制御ユニット16による前記第1作動モータ109および第2作動モータ110の制御態様について概略的に示すフローチャートである。制御ユニット16には、使用者の左腕Aの所要位置(手のひら等)に装着されて左腕Aに外力が加わったことを検知可能な検知センサS(図11参照)が電気的に接続されており、該検知センサSからの検知信号が制御ユニット16に入力されるようになっている。ここで、制御ユニット16は、検知センサSからの検知信号の入力前においては、第1作動モータ109および第2作動モータ110を、第1偏心カム115および第2偏心カム116が第1停止位置となった状態で停止させる。
そして、制御ユニット16は、検知センサSからの検知信号が入力されると、第1作動モータ109および第2作動モータ110に直流電源を連続的に流す(Duty比100%)。これにより、第1作動モータ109および第2作動モータ110は、夫々の第1偏心カム115および第2偏心カム116を第1停止位置から第2停止位置に向けて回転させる。ここで、第1作動モータ109および第2作動モータ110は、第1偏心カム115および第2偏心カム116が第1停止位置から第2停止位置に向けて回転中においては、該作動モータ109、110に流れる電流値が一定となっている。
そして、第1偏心カム115および第2偏心カム116が第2停止位置に到達すると、第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101が規制位置となると共に、第1偏心カム115および第2偏心カム116の回転が規制されることで、該第1作動モータ109および第2作動モータ110に流れる電流値が増加するようになる。そこで、実施例の制御ユニット16は、第1作動モータ109および第2作動モータ110に流れる電流値が増加すると、該モータ109,110に対して直流電源を断続的に供給して(例えば、Duty比50%)、該モータ109,110の回転速度を低下させるようになっている。そして、電流値が増加した時点から予め設定された所定時間が経過した時点で、第1作動モータ109および第2作動モータ110に対する電源供給を停止するようになっている。これにより、第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101は、第1連係部材105および第2連係部材106により夫々の規制位置に停止保持される。なお、電流値が増加した際に第1作動モータ109および第2作動モータ110に対して直流電源を断続的に供給するようにするのは、該第1作動モータ109および第2作動モータ110が、急停止させることで逆回転することを防止するためである。
一方、制御ユニット16は、検知センサSからの検知信号の入力が停止されると、第1作動モータ109および第2作動モータ110に直流電源を連続的に流す(Duty比100%)。これにより、第1作動モータ109および第2作動モータ110は、夫々の第1偏心カム115および第2偏心カム116が第2停止位置から第1停止位置に向けて回転する。ここで、第1作動モータ109および第2作動モータ110は、第1偏心カム115および第2偏心カム116が第2停止位置から第1停止位置に向けて回転中においては、該作動モータ109,110に流れる電流値は一定となっている。
そして、第1作動モータ109および第2作動モータ110が第1停止位置に到達すると、第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101が許容位置となると共に、第1偏心カム115および第2偏心カム116が回転規制されることで、該第1作動モータ109および第2作動モータ110に流れる電流値が増加するようになる。従って、制御ユニット16は、第1作動モータ109および第2作動モータ110に流れる電流値が増加すると、該モータ109,110に対して直流電源を断続的に供給して(例えば、Duty比50%)、該モータ109,110の回転速度を低下させる。そして、電流値が増加した時点から予め設定された所定時間が経過した時点で、第1作動モータ109および第2作動モータ110に対する電源供給を停止するようになっている。これにより、第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101は、第1連係部材105および第2連係部材106により夫々の規制位置に停止保持される。なお、電流値が増加した際に第1作動モータ109および第2作動モータ110に対して直流電源を断続的に供給するのは、該第1作動モータ109および第2作動モータ110が、急停止させることにより逆回転することを防止するためである。
すなわち、実施例では、第1作動モータ109および第2作動モータ110に流れる電流値の変化を制御ユニット16により監視することで、該第1作動モータ109および第2作動モータ110を安定的に停止することが可能となっている。
実施例の補助機構14は、第1作動モータ109および第2作動モータ110の作動により、第1偏心カム115および第2偏心カム116の両方を第1停止位置に停止させることで、第1保持機構R1では、第1ラチェット爪部材100が許容位置で停止して第1規制爪100aと第1係合歯94aとが離間すると共に、第2保持機構R2では、第2ラチェット爪部材101が非係合位置に停止して第2規制爪101aと第2係合歯95aとが離間して、ラチェット歯車90の変位を許容する許容位置となる。補助機構14が許容位置における身体動作補助装置SUは、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位が肘関節A3の屈曲動作方向および伸展動作方向の両方向において許容されるから、肘関節A3の屈伸動作を伴った左腕Aの曲げ動作や伸ばし動作を規制しない。
また、実施例の補助機構14は、第1作動モータ109および第2作動モータ110の作動により、第1偏心カム115および第2偏心カム116の両方を第2停止位置に停止させることで、第1保持機構R1では、第1ラチェット爪部材100が規制位置となって第1規制爪100aと第1係合歯94aとが係合すると共に、第2保持機構R2では、第2ラチェット爪部材101が規制位置となって第2規制爪101aと第2係合歯95aとが係合して、ラチェット歯車90の変位を規制する規制位置となる。補助機構14が規制位置における身体動作補助装置SUは、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位が肘関節A3の屈曲動作方向および伸展動作方向の両方向において規制され、肘関節A3の屈伸動作を伴った左腕Aの曲げ動作や伸ばし動作を規制する。
また、実施例の補助機構14では、前述したように、ラチェット歯車90の外周端面に、複数の第1係合歯94aが周方向へ所定ピッチで多数形成されると共に、複数の第2係合歯95aが周方向へ所定ピッチで多数形成されている。すなわち、各第1係合歯94aおよび各第2係合歯95aは、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの姿勢変位におけるラチェット歯車90の回転変位方向に並んで設けられている。ここで、ラチェット歯車90の外周端面における第1係合歯94aが形成された範囲は、第2サポート体10Bが第1姿勢および第2姿勢の間を姿勢変位する際に、第1ラチェット爪部材100の第1規制爪100aが係合可能な範囲内に設けられている。同様に、ラチェット歯車90の外周端面における第2係合歯95aが形成された範囲は、第2サポート体10Bが第1姿勢および第2姿勢の間を姿勢変位する際に、第2ラチェット爪部材101の第2規制爪101aが係合可能な範囲内に設けられている。なお、実施例では、図5に示すように、第1サポート部材20に対する第2サポート部材60の可動範囲が約120°に設定されていることから、ラチェット歯車90の外周端面における約1/3周の範囲に第1係合歯94aが形成されていると共に、該外周端面における約1/3周の範囲に第2係合歯95aが形成されている。従って、第2サポート体10Bは、第1姿勢および第2姿勢の間において、第1係合歯94aおよび第2係合歯95aの形成間隔に対応する間隔毎となる複数の姿勢変位規制位置で保持され得る。
前記作動装置10は、第1サポート部材20および第2サポート部材60が、回転支持軸31により互いに相対変位が可能な状態で連結される。ここで、第2サポート部材60は、第1サポート部材20に対して第1姿勢および第2姿勢の間で回転可能に支持されているが、該第1サポート部材20に配設された補助機構14により、第1姿勢および第2姿勢の間の複数の位置において固定保持され得る構造となっている。従って、身体動作補助装置SUは、作動装置10の補助機構14により、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位が許容された状態と、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位が規制される状態とに切り替え可能に構成されている。
(第1装具12について)
前記第1装具12は、図1〜図4に示すように、第1サポート体10Aの第1サポート部材20が取り付けられる第1身体保持部材(装具)22と、第1身体保持部材22の身体部位側に配設されて上腕部A1に着脱可能に巻き付けて装着される第1巻付け部材28とを備えている。また、第1装具12は、第1身体保持部材22と第1巻付け部材28との間に、第1中間部材54が配設されている。
(第1身体保持部材22について)
第1身体保持部材22は、図1〜図4に示すように、第1サポート部材20が左側に着脱可能に取り付けられ、後方から見た端面形状が略「C」形をなす部材であり、上腕部A1の周囲の1/2周程度を包み込む形状に形成されている。すなわち、第1身体保持部材22は、第1サポート部材20に取り付けられると共に、上腕部A1における体幹と反対側の左部に沿う第1取付部(取付部)40と、この第1取付部40に一体的に設けられ、該第1取付部40から上方に行くにつれて上腕部A1に沿って体幹側へ変位するよう湾曲する第1上保持部(保持部)41と、第1取付部40に一体的に設けられ、該第1取付部40から下方に行くにつれて上腕部A1に沿って体幹側へ変位するよう湾曲する第1下保持部(保持部)42とを備えている。
第1上保持部41は、第1取付部40から離間した延出端において、該第1取付部40からの延出方向と直交する方向(前後方向)の中間に、第1取付部40側へ凹状となった凹部43が形成されている。これにより、第1上保持部41は、延出方向と直交する方向において、凹部43の前側に位置する第1前上保持部41aおよび該凹部43の後側に位置する第1後上保持部41bを備えている。また、第1下保持部42は、第1取付部40から離間した延出端において、該第1取付部40からの延出方向と直交する方向(前後方向)の中間に、第1取付部40側へ凹状となった凹部43が形成されている。これにより、第1下保持部42は、延出方向と直交する方向において、凹部43の前側に位置する第1前下保持部42aおよび該凹部43の後側に位置する第1後下保持部42bを備えている。第1身体保持部材22は、強化プラスチック等の合成樹脂から形成されており、外力が付与されても変形し難くなっている。なお、第1身体保持部材22は、第1サポート部材20に締結されるネジ(図示せず)により該第1サポート部材20と連結され、該ネジを外すことで該第1サポート部材20と分離する。
(第1巻付け部材28について)
前記第1巻付け部材28は、柔軟性を有する芯材46と、柔軟性を有して該芯材46の外面を覆う外装材47とを備えている。ここで、芯材46は、例えばクロロプレンゴム、シリコーンゴムまたはウレタンゴム等の柔軟性を有する合成ゴムを材質とする。また、外装材47は、合成皮革、本革、織布または編布等が採用されている。従って、第1巻付け部材28は、開いた状態および上腕部A1に巻き付けた状態に変形が容易で、かつ上腕部A1に巻き付けた際には該上腕部A1に沿う形状に変形し易く構成されている。
前記第1巻付け部材28は、図1〜図4に示すように、第1身体保持部材22の第1上保持部41および第1下保持部42に係止される取付部材45により該第1身体保持部材22に対して着脱可能に取り付けられる。第1巻付け部材28は、第1身体保持部材22の第1上保持部41および第1下保持部42の身体部位(上腕部A1)側の外面に沿うように該第1身体保持部材22に取り付けられ、第1上保持部41に保持されて該第1上保持部41から延出する第1上装着部48と、第1下保持部42に保持されて該第1下保持部42から延出する第1下装着部49とを備えている。第1上装着部48の延出端側の内面には、対をなして着脱可能な面ファスナ部材50を構成する一方の第1ファスナ50aが取り付けられていると共に、第1下装着部49の延出端側の外面には、面ファスナ部材50を構成する他方の第2ファスナ50bが取り付けられており、第1上装着部48の延出端側および第1下装着部49の延出端側は、面ファスナ部材50により係着・分離可能となっている。
前記第1巻付け部材28は、図1〜図4に示すように、第1上装着部48および第1下装着部49の夫々に第1スリット51,51が設けられている。第1上装着部48は、その延出端に開口する第1スリット51が前後方向の中間部に形成されており、該第1上装着部48は、第1スリット51の前側に位置する第1前上装着部48aおよび該第1スリット51の後側に位置する第1後上装着部48bに分離している。そして、第1スリット51の閉端部は、第1身体保持部材22の第1上保持部41に設けられた凹部43に位置している。従って、第1巻付け部材28の第1上装着部48は、第1前上装着部48aおよび第1後上装着部48bが個別に変形可能に構成されており、第1前上装着部48aのみが変形可能であると共に第1後上装着部48bのみが変形可能となっている。一方、前記第1下装着部49は、その延出端に開口する第1スリット51が前後方向の中間部に形成されており、該第1下装着部49は、第1スリット51の前側に位置する第1前下装着部49aおよび該第1スリット51の後側に位置する第1後下装着部49bに分離している。そして、第1スリット51の閉端部は、第1身体保持部材22の第1下保持部42に設けられた凹部43に位置している。従って、第1巻付け部材28の第1下装着部49は、第1前下装着部49aおよび第1後下装着部49bが個別に変形可能に構成されており、第1前下装着部49aのみが変形可能であると共に第1後下装着部49bのみが変形可能となっている。
前記第1巻付け部材28の外装材47における上腕部A1側となる内側面には、所謂ノンスリップ加工が施されている。すなわち、外装材47の内側面には、多数個の小凸部または小凹部による凹凸模様や、網目状または格子状のローレット模様等が形成されており、第1巻付け部材28は衣服に対して滑り難くなっている。これにより、肘関節A3の屈曲動作により左腕Aを動かした際に、上腕部A1に対する第1巻付け部材28のずれが起こり難くなっている。
また、図1〜図4に示すように、前記第1巻付け部材28には、その外縁部に沿って第1縁部材53が配設されている。この第1縁部材53は、シリコーンゴム等から形成されて柔軟性および衝撃吸収性に富んでいる。これにより第1縁部材53は、上腕部A1に装着された第1巻付け部材28の外縁部が該上腕部A1に押し付けられる際に適宜変形するようになっており、上腕部A1に対する第1巻付け部材28の外縁部の食い込みを緩和して、装着感の向上を図り得るようになっている。
(第1中間部材54について)
図1〜図4に示すように、第1身体保持部材22と第1巻付け部材28との間に、第1中間部材54が配設されている。この第1中間部材54は、第1身体保持部材22の第1上保持部41および第1下保持部42の外縁部から延出すると共に、第1巻付け部材28よりも小さい外縁形状・サイズに形成されたシート状部材である。また、第1中間部材54は、第1身体保持部材22の第1上保持部41および第1下保持部42よりも弾性変形し易いと共に、第1巻付け部材28よりも弾性変形し難く設定されており、第1上保持部41および第1下保持部42から延出した部分が、外力の付与により撓むよう構成されている。これにより第1中間部材54は、肘関節A3の屈伸変形により左腕Aを動かした際に、第1身体保持部材22の第1上保持部41の外縁部および第1下保持部42の外縁部で第1巻付け部材28が急激に変形することが防止され、該第1上保持部41の外縁部および第1下保持部42の外縁部が上腕部A1に強く押し付けられることを防止するようになっている。また、第1中間部材54は、第1身体保持部材22と第1巻付け部材28の外装材47とが直接接触しないようにして、外装材47と第1身体保持部材22とが擦れることによる該外装材47の損傷を防止し得る。
(第2装具13について)
前記第2装具13は、図1〜図4に示すように、第2サポート体10Bの第2サポート部材60が取り付けられる第2身体保持部材62と、第2身体保持部材62の身体部位側に配設されて前腕部A2に着脱可能に巻き付けて装着される第2巻付け部材68とを備えている。また、第2装具13は、第2身体保持部材62と第2巻付け部材68との間に、第2中間部材86が配設されている。
(第2身体保持部材62について)
第2身体保持部材62は、図1〜図4に示すように、第2サポート部材60が左側に着脱可能に取り付けられ、後方から見た端面形状が略「C」形をなす部材であり、前腕部A2の周囲の1/2周程度を包み込む形状に形成されている。すなわち、第2身体保持部材62は、第2サポート部材60に取り付けられると共に、前腕部A2における体幹と反対側の左部に沿う第2取付部(取付部)72と、この第2取付部72に一体的に設けられ、該第2取付部72から上方に行くにつれて前腕部A2に沿って体幹側へ変位するよう湾曲する第2上保持部(保持部)73と、第2取付部72に一体的に設けられ、該第2取付部72から下方に行くにつれて前腕部A2に沿って体幹側へ変位するよう湾曲する第2下保持部(保持部)74とを備えている。
第2上保持部73は、第2取付部72から離間した延出端において、該第2取付部72からの延出方口と直交する方向(前後方向)の中間に、第2取付部72側へ凹状となった凹部75が形成されている。これにより、第2上保持部73は、延出方向と直交する方向ににおいて、凹部75の前側に位置する第2前上保持部73aおよび該凹部75の後側に位置する第2後上保持部73bを備えている。また、第2下保持部74は、第2取付部72から離間した延出端において、該第2取付部72からの延出方向と直交する方向(前後方向)の中間に、第2取付部72側へ凹状となった凹部75が形成されている。これにより、第2下保持部74は、延出方口と直交する方向において、凹部75の前側に位置する第1前下保持部74aおよび該凹部75の後側に位置する第2後下保持部74bを備えている。第2身体保持部材62は、強化プラスチック等の合成樹脂から形成されており、外力が付与されても変形し難くなっている。なお、第2身体保持部材62は、第2サポート部材60に締結されるネジ(図示せず)により該第2サポート部材60と連結され、該ネジを外すことで該第1サポート部材20と分離する。
(第2巻付け部材68について)
前記第2巻付け部材68は、前記第1巻付け部材28と基本的な構成は同じであり、柔軟性を有する芯材78と、柔軟性を有して該芯材78の外面を覆う外装材79とを備えている。ここで、芯材78は、クロロプレンゴム、シリコーンゴムまたはウレタンゴム等の柔軟性を有する合成ゴムを材質とする。また、外装材79は、合成皮革、本革、織布または編布等が採用されている。従って、第2装具98は、開いた状態および前腕部A2に巻き付けた状態に変形が容易で、かつ前腕部A2に巻き付けた際には該前腕部A2に沿う形状に変形し易く構成されている。
前記第2巻付け部材68は、図1〜図4に示すように、第2身体保持部材62の第2上保持部73および第2下保持部74に係止される取付部材77により該第2身体保持部材62に対して着脱可能に取り付けられる。第2巻付け部材68は、第2身体保持部材62の第2上保持部73および第2下保持部74の身体部位(前腕部A2)側の外面に沿うように該第2身体保持部材62に取り付けられ、第2上保持部73に保持されて該第2上保持部73から延出する第2上装着部80と、第2下保持部74に保持されて該第2下保持部74から延出する第2下装着部81とを備えている。第2上装着部80の延出端側の内面には、対をなして着脱可能な面ファスナ部材82を構成する一方の第1ファスナ82aが取り付けられていると共に、第2下装着部81の延出端側の外面には、面ファスナ部材82を構成する他方の第2ファスナ82bが取り付けられており、第2上装着部80の延出端側および第2下装着部81の延出端側は、面ファスナ部材82により係着・分離可能となっている。
前記第2巻付け部材68は、図1〜図4に示すように、第2上装着部80および第2下装着部81の夫々に第2スリット83,83が設けられている。第2上装着部80は、その延出端に開口する第2スリット83が前後方向の中間部に形成されており、該第2上装着部80は、第2スリット83の前側に位置する第2前上装着部80aおよび該第2スリット83の後側に位置する第2後上装着部80bに分離している。そして、第2スリット83の閉端部は、第2身体保持部材62の第2上保持部73に設けられた凹部75に位置している。従って、第2巻付け部材68の第2上装着部80は、第2前上装着部80aおよび第2後上装着部80bが個別に変形可能に構成されており、第2前上装着部80aのみが変形可能であると共に第2後上装着部80bのみが変形可能となっている。一方、前記第2下装着部81は、その延出端に開口する第2スリット83が前後方向の中間部に形成されており、該第2下装着部81は、第2スリット83の前側に位置する第2前下装着部81aおよび該第2スリット83の後側に位置する第2後下装着部81bに分離している。そして、第2スリット83の閉端部は、第2身体保持部材62の第2下保持部74に設けられた凹部75に位置している。従って、第2巻付け部材68の第2下装着部81は、第2前下装着部81aおよび第2後下装着部81bが個別に変形可能に構成されており、第2前下装着部81aのみが変形可能であると共に第2後下装着部81bのみが変形可能となっている。
前記第2巻付け部材68の外装材79における前腕部A2側となる内側面には、所謂ノンスリップ加工が施されている。すなわち、外装材79の内側面には、多数個の小凸部または小凹部による凹凸模様や、網目状または格子状のローレット模様等が形成されており、第2巻付け部材68は衣服に対して滑り難くなっている。これにより、肘関節A3の屈曲動作により左腕Aを動かした際に、前腕部A2に対する第2巻付け部材68のずれが起こり難くなっている。
また、図1〜図4に示すように、前記第2巻付け部材68には、その外縁部に沿って第2縁部材85が配設されている。この第2縁部材85は、シリコーンゴム等から形成されて柔軟性および衝撃吸収性に富んでいる。これにより第2縁部材85は、前腕部A2に装着された第2巻付け部材68の外縁部が該前腕部A2に押し付けられた際に適宜変形するようになっており、前腕部A2に対する第2巻付け部材68の外縁部の食い込みを緩和して、装着感の向上を図り得るようになっている。
(第2中間部材86について)
図1〜図4に示すように、第2身体保持部材62と第2巻付け部材68との間に、第2中間部材86が配設されている。この第2中間部材86は、第2身体保持部材62の第2上保持部73および第2下保持部74の外縁部から延出すると共に、第2巻付け部材68よりも小さい外縁形状・サイズに形成されたシート状部材である。また、第2中間部材86は、第2身体保持部材62の第2上保持部73および第2下保持部74よりも弾性変形し易いと共に、第2巻付け部材68よりも弾性変形し難く設定されており、第2上保持部73および第2下保持部74から延出した部分が、外力の付与により撓むよう構成されている。これにより第2中間部材86は、肘関節A3の屈伸変形により左腕Aを動かした際に、第2身体保持部材62の第2上保持部73の外縁部および第2下保持部74の外縁部で第2巻付け部材68が急激に変形することが防止され、該第2上保持部73の外縁部および第2下保持部74の外縁部が前腕部A2に強く押し付けられることを防止するようになっている。また、第2中間部材86は、第2身体保持部材62と第2巻付け部材68の外装材79とが直接接触しないようにして、外装材79と第2身体保持部材62とが擦れることによる該外装材79の損傷を防止し得る。
前記第1装具12および第2装具13は、第1巻付け部材28および第2巻付け部材68が、上装着部48,73と下装着部49,74のサイズおよび形状が異なる複数のものが準備され、使用者の体格に適合したものが、第1身体保持部材22または第2身体保持部材62に取り付けられるようになっている。また、第1身体保持部材22および第2身体保持部材62も、第1上保持部41、第1下保持部42、第2上保持部73および第2下保持部74のサイズおよび形状が異なる複数のものが準備され、使用者の体格に適合したものが選択され得る。
(実施例の作用)
前述のように構成された実施例の身体動作補助装置SUは、左腕Aの上腕部A1に第1装具12の第1巻付け部材28を巻き付けて面ファスナ部材50の第1ファスナ50aおよび第2ファスナ50bを係着させることで、作動装置10の第1サポート体10Aが該上腕部A1に取り付けられると共に、左腕Aの前腕部A2に第2装具13の第2巻付け部材68を巻き付けて面ファスナ部材82の第1ファスナ82aおよび第2ファスナ82bを係着させることで、当該作動装置10の第2サポート体10Bが該前腕部A2に取り付けられる。
実施例の身体動作補助装置SUは、前腕部A2に外力が付与されない場合や、前腕部A2をゆっくりと動かした場合では、検知センサSから制御ユニット16へ検知信号が入力されない。従って、制御ユニット16は、第1作動モータ109および第2作動モータ110を停止状態に保持して、補助機構14を許容位置に保持する。これにより、身体動作補助装置SUは、作動装置10における第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位が肘関節A3の屈曲動作方向および伸展動作方向の両方向で許容されて、肘関節A3の屈伸動作を伴った左腕Aの曲げ動作および伸ばし動作を許容する。
また、前腕部A2に対して肘関節A3の屈曲動作方向または伸展動作方向へ外力が付与され、使用者の意志に反して左腕Aが曲げられそうになったり該左腕Aが伸ばされそうになった場合には、検知センサSから検知信号が制御ユニット16に入力される。検知信号を受信した制御ユニット16は、第1作動モータ109および第2作動モータ110を同時に作動させて、第1偏心カム115および第2偏心カム116の両方を夫々の第2停止位置まで回転させることで、補助機構14を規制位置とする。これにより、身体動作補助装置SUは、作動装置10における第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの回転変位が肘関節A3の屈曲動作方向および伸展動作方向の両方向で規制されて、前腕部A2に外力が付与された時点における姿勢で左腕Aを保持すると共に、肘関節A3の屈伸動作を伴った害左腕Aの曲げ動作および伸ばし動作を規制する。従って、実施例の身体動作補助装置SUを装着した使用者が左腕Aの筋力が弱い場合であっても、使用者の意志に反して外力により該左腕Aが屈伸することを規制でき、重い物を持ったり、自身の身体を支えること等が可能となる。
前述のように構成された実施例の身体動作補助装置Uによれば、作動装置10において、第1サポート部材20に回転支持軸31を介して回転可能に連結された第2サポート部材60のアーム後部60cが、回転支持軸31の軸方向におけるラチェット歯車90の幅(左右幅)の範囲内で該ラチェット歯車90に係止されている。これにより、ラチェット歯車90を左腕Aに近い位置に配設することが可能となり、回転支持軸31の軸方向における身体動作補助装置SUの幅を小さくして、該身体動作補助装置SUを小型かつコンパクトに構成し得る。従って、身体動作補助装置SUを左腕Aに装着した際の重量感が軽減されて、使用者に負担が掛かり難くし得ると共に、装着感が低下するのを防止し得る。また、左腕Aの上腕部A1に対して第1サポート部材20がずれ難くなると共に前腕部A2に対して第2サポート部材60がずれ難くなり、ずれが生じることにより装着感が低下することを防止し得る。更に、身体動作補助装置SUが薄型化されていることで、該身体動作補助装置SUを左腕Aに装着した状態で市販の衣服を着ても目立ち難くなる。すなわち、市販の衣服を着ることが可能となるから、特注の衣服を準備する必要がない。
また、実施例の身体動作補助装置Uでは、作動装置10における第2サポート部材60のアーム後部60cを、回転支持軸31の軸方向と直交する方向でラチェット歯車90に開口する嵌合凹部96に嵌合するよう構成したことで、回転支持軸31の軸方向と直交する方向で該アーム後部60cおよびラチェット歯車90が重なって係止されるように構成することができる。
また、実施例の身体動作補助装置Uでは、ラチェット歯車90と第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101とが、回転支持軸31の軸方向と直交する方向で重なった状態に配設されているので、回転支持軸31の軸方向における身体動作補助装置SUのサイズが、第1ラチェット爪部材100および第2ラチェット爪部材101によって大きくなることが防止される。
更に、実施例の身体動作補助装置Uでは、第1装具12について、第1身体保持部材22の第1上保持部41が、第1前上保持部41aおよび第1後上保持部41bに分かれていると共に、該第1身体保持部材22の第1下保持部42が、第1前下保持部42aおよび第1後下保持部42bに分かれていると共に、第1巻付け部材28の第1上装着部48が、第1前上装着部48aおよび第1後上装着部48bに分かれていると共に、第1巻付け部材28の第1下装着部49が、第1前下装着部49aおよび第1後下装着部49bに分離している。従って、上腕部A1に対して身体動作補助装置SUのずれが生じた場合に、第1身体保持部材22においては第1前上保持部41a、第2後上保持部41b、第1前下保持部42a、第1後下保持部42bが個別に変形可能であると共に、第1巻付け部材28における第1前上装着部48a、第1後上装着部48b、第1前下装着部49a、第1後下装着部49bが個別に変形可能であるから、第1身体保持部材22が部分的に上腕部A1に強く押し付けられることを防止でき、装着感が低下しない。しかも、第1身体保持部材22と第1巻付け部材28の間に第1中間部材54を配設したことで、第1身体保持部材22の第1上保持部41の外縁部および第1下保持部42の外縁部が上腕部A1に強く当ることが防止される。
同様に、第2装具13について、第2身体保持部材62の第2上保持部73が、第2前上保持部73aおよび第2後上保持部73bに分かれていると共に、該第2身体保持部材62の第2下保持部74が、第2前下保持部74aおよび第2後下保持部74bに分かれていると共に、第2巻付け部材68の第2上装着部80が、第2前上装着部80aおよび第2後上装着部80bに分かれていると共に、第2巻付け部材68の第2下装着部81が、第2前下装着部81aおよび第2後下装着部81bに分離している。従って、前腕部A2に対して身体動作補助装置SUのずれが生じた場合に、第2身体保持部材62においては第2前上保持部73a、第2後上保持部73b、第2前下保持部73a、第2後下保持部73bが個別に変形可能であると共に、第2巻付け部材68における第2前上装着部80a、第2後上装着部80b、第2前下装着部81a、第2後下装着部81bが個別に変形可能であるから、第2身体保持部材62が部分的に前腕部A2に強く押し付けられることを防止でき、装着感が低下しない。しかも、第2身体保持部材62と第2巻付け部材68の間に第2中間部材86を配設したことで、第2身体保持部材62の第2上保持部73の外縁部および第2下保持部74の外縁部が前腕部A2に強く当ることが防止される。
補助機構14は、ラチェット歯車90およびラチェット爪92からなるラチェット機構であるから、第2サポート体10Bが強く押された場合でも、第1サポート体10Aに対する第2サポート体10Bの姿勢変位を確実に規制して、左腕Aの前腕部A2を適切し補助し得る。これにより、重い物を持ったり、自身の身体を支える際等に、第2サポート体10Bが逆戻りすることを防止し得る。
また、実施例の身体動作補助装置Uでは、第1保持機構R1および第2保持機構R2において、第1作動モータ109、第2作動モータ110の作動により第1偏心カム115、第2偏心カム116を第1停止位置から第2停止位置へ回転させた際に第1ラチェット爪部材100、第2ラチェット爪部材101が規制位置へ変位不能である場合には、第1連係部材105、第2連係部材106が夫々弾性変形して第1ラチェット爪部材100、第2ラチェット爪部材101を規制位置へ付勢するようになる。従って、第1作動モータ109、第2作動モータ110の停止後であっても、第1ラチェット爪部材100、第2ラチェット爪部材101が規制位置へ姿勢変位可能であるから、第1ラチェット爪部材100と第1歯部94の歯溝94bとの係合不良および第2ラチェット爪部材101と第2歯部95の歯溝95bとの係合不良が発生することを防止することができ、第1サポート体10Aに対して第2サポート体10Bを所定の姿勢変位規制位置で保持させることができ、左腕Aの動作を適切に補助し得る。
(変更例)
実施例では、左腕Aの肘関節A3を挟む上腕部A1および前腕部A2に装着される身体動作補助装置SUを例示したが、本願の身体動作補助装置SUは、様々に変更して実施可能である。
(1)実施例では、可動係合部を第2サポート部材の連結部に係止して連結すると共に、連係部および可動規制部を第1サポート部材に配設した構成を例示したが、可動係合部を第1サポート部材に係止して連結すると共に、連係部および可動規制部を第2サポート部材に配設してもよい。
(2)駆動手段は、実施例で例示した電動モータに限らず可動規制部を規制位置および許容位置に姿勢変位させ得るものであれば、サーボモータ、ステッピングモータ、電磁ソレノイド等、各種タイプのものが実施可能である。
(3)ラチェット爪を許容位置に向けて付勢する付勢手段を別に設け、該付勢手段によりラチェット爪を許容位置に向けて付勢するよう構成してもよい。このような付勢手段を別に設けることで、駆動手段の駆動に伴って作動部材が第1位置に変位すると、連係部材を介してラチェット爪を許容位置へ確実に姿勢変位させ得る。また、作動部材が第1位置の状態において、振動や衝撃等によりラチェット爪が規制位置へ姿勢変位してラチェット歯車の変位を規制する不都合を防止し得る。ここで、ラチェット爪に対する付勢手段の付勢力は、駆動手段の駆動に伴って作動部材が第1位置から第2位置へ変位する際に、連係部材を介してラチェット爪が許容位置から規制位置へ姿勢変位するのを許容し得る大きさに設定されている。これにより、作動部材が第2位置に変位した状態においては、連係部材を介してラチェット爪が規制位置となる。なお、付勢手段は、板バネ、コイルバネや捻りバネ等のバネ、弾性変形可能な合成ゴム、弾性変形可能な合成樹脂部材等が採用される。
(4)実施例では、左腕Aに装着される上肢用の身体動作補助装置を例示したが、第1サポート部材および第1装具、第2サポート部材および第2装具の形状、サイズ等を変更することで、右腕用や、下肢の左脚用または右脚用として実施することも可能である。
(5)実施例では、各装具の保持部に1つの凹部が設けられた形態を例示したが、該凹部は、保持部における取付部から離間した延出端における該延出方向と交差する方向へ所要間隔で2つ以上設けるようにしてもよい。
(6)身体動作補助装置は、第1サポート体および第2サポート体からなる作動装置10のみから構成したものであってもよい。
(7)身体部位に関節が屈曲変形するような外力が作用したことを検知する検知センサと、身体部位に間接が伸展変形するような外力が作用したことを検知する検知センサとを設けると共に、第1作動モータおよび第2作動モータを個別に作動制御するようにすることで、第2サポート部材60を一方向のみ回転規制するように構成することが可能である。
すなわち、前腕部A2に対して肘関節A3の屈曲動作方向へ外力が付与され、使用者の意志に反して左腕Aが曲げられそうになった場合には、第1検知センサから検知信号が制御ユニット16に入力される。第1の検知センサからの検知信号を受信した制御ユニット16は、第1作動モータ109のみを第2停止位置まで作動させて、補助機構14を第1保持機構R1だけを規制位置とする。これにより、身体動作補助装置SUは、肘関節A3の屈曲動作方向において第1サポート体10に対する第2サポート体12の回転変位が規制された状態となり、前腕部A2に外力が付与された時点から更に左腕Aが曲げられないように該左腕Aを補助し得る。
一方、前腕部A2に対して肘関節A3の伸展動作方向へ外力が付与され、使用者の意志に反して左腕Aが伸ばされそうになった場合には、第2検知センサから検知信号が制御ユニット16に入力される。第2検知センサからの検知信号を受信した制御ユニット16は、第2作動モータ110のみを第2停止位置まで作動させて、補助機構14を第2保持機構R2だけを規制位置とする。これにより、身体動作補助装置SUは、肘関節A3の伸展動作方向において第1サポート体10に対する第2サポート体12の回転変位が規制された状態となり、前腕部A2に外力が付与された時点から更に左腕Aが伸ばされないように該左腕Aを補助し得る。
20 第1サポート部材,22 第1身体保持部材(装具),31 回転支軸(回転軸)
40 第1取付部(取付部),41 第1上保持部(保持部),42 第1下保持部(保持部)
43 凹部,60 第2サポート部材,60c アーム後部(連結部)
62 第2身体保持部材(装具),72 第2取付部(取付部),73 第2上保持部(保持部)
74 第2下保持部(保持部),75 凹部,90 ラチェット歯車
94b 歯溝,95b 歯溝,96 嵌合凹部(嵌合部)
100 第1ラチェット爪(ラチェット爪),101 第2ラチェット爪(ラチェット爪)
109 第1作動モータ(駆動手段),110 第2作動モータ(駆動手段)
A1 上腕部(近位身体部位),A2 前腕部(遠位身体部位),A3 肘関節(関節)

Claims (4)

  1. 関節を挟む近位身体部位に保持される第1サポート部材と、関節の遠位身体部位に保持されて、前記第1サポート部材に設けられた回転軸に対し連結部で回転変位可能に連結された第2サポート部材とを備えた身体動作補助装置であって、
    前記連結部と係止して前記第2サポート部材に連動して姿勢変位し、前記第1サポート部材に配設された駆動手段と連係するラチェット歯車を備え、
    前記第2サポート部材の連結部は、前記回転軸の軸方向における前記ラチェット歯車の幅の範囲内で該可動係合部に係止されている
    ことを特徴とする身体動作補助装置。
  2. 前記ラチェット歯車は、前記回転軸の軸方向と直交する方向で開口する嵌合部を備え、
    前記嵌合部に前記第2サポート部材の連結部が嵌合することで、前記回転軸の軸方向と直交する方向で該第2サポート部材および前記ラチェット歯車が重なって係止されるよう構成された請求項1記載の身体動作補助装置。
  3. 前記駆動手段の作動により、前記ラチェット歯車の歯溝に係合して該ラチェット歯車の変位を規制可能な規制位置および該歯溝から離間して該ラチェット歯車の変位を許容する許容位置に変位可能なラチェット爪を備え、
    前記ラチェット爪は、前記回転軸の軸方向における前記ラチェット歯車の幅の範囲内で前記歯溝に係合する請求項1または2記載の身体動作補助装置。
  4. 前記第1および第2サポート部材が取り付けられると共に前記近位身体部位および遠位身体部位に装着され、前記第1および第2サポート部材を該身体部位に保持する装具を備え、
    前記装具は、前記第1サポート部材または第2サポート部材が取り付けられる取付部と、該取付部から前記身体部位に沿って湾曲するように延出する保持部とを備え、
    前記保持部は、前記取付部から離間した延出端における該延出方向と交差する方向の中間部に、該取付部側へ凹状となった凹部が設けられ、
    前記保持部は、前記延出方向と交差する方向で前記凹部に隣接した部分が個別に変形可能に構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の身体動作補助装置。
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