JP2016127037A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

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雅彦 古川
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正恭 坂根
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伸次 大栢
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雄矢 眞田
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英二 内田
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Abstract

【課題】色素増感型太陽電池において、一対の電極部の配置による不具合を解消する。【解決手段】色素増感型太陽電池1では、第2基板5は、第1基板3に対向して空間を形成するように配置され、第1基板3の第4縁3dに対して一方向に突出する突出平面部5eを有する。光電極7の導電膜層は、第1基板3の第2基板5に対向する側の面に設けられている。対極9の導電膜層は、第2基板5の第1基板3に対向する側の面に設けられている。多孔質半導体層14は、光電極7に設けられている。電解質層12は、前記空間に充填されている。第1電極部17aは、突出平面部5eに設けられている。第2電極部17bは、突出平面部5eに設けられ、対極9に接続されている。側面集電線層15aは、第4縁3dの側面3eに形成され、光電極7に電気的に接続される。半田19は、側面集電層15aと第1電極部17aとを電気的に接続する。【選択図】図4

Description

本発明は色素増感型太陽電池に関する。
環境問題・資源問題などを背景に、クリーンエネルギーとしての太陽電池が注目を集めている。しかし、従来のシリコン系太陽電池は、製造コストが高い、原料供給が不十分などの課題が残されており、大幅普及には至っていない。また、CIS系などの化合物系太陽電池は、極めて高い光電変換効率を示すなど優れた特徴を有しているが、コストや環境負荷などの問題がやはり大幅普及への障害となっている。
一方、色素増感型太陽電池は、安価で高い光電変換効率を得られる太陽電池として着目されている。この色素増感型太陽電池の一般的な構造としては、透明な導電性基板の上に、二酸化チタンなどの酸化物半導体ナノ粒子を用いた多孔膜を形成し、これに増感色素を担持させた半導体電極と、白金スパッタした導電性ガラスなどの対極とを組み合わせ、両極間にヨウ素・ヨウ化物イオンなどの酸化・還元種を含む有機電解液を電荷移送層として充填したものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2012−155909号公報
特許文献1に記載の太陽電池では、一対の基板を互いにずらして接合することで、一対の電極を配置可能な露出面が、基板の対向する両辺に確保されている。そのような構造では、基板が互いにずれているので、発電エリアが小さくなってしまう。また、一対の電極部が、基板の対向する両辺でかつ表裏両側に配置されているので、配線の取り付けが煩雑である。さらに、太陽電池同士を接続するモジュール化の際に各電極部に垂直方向の荷重が作用するので、一対の基板同士が互いから剥がれやすくなる。
本発明の課題は、色素増感型太陽電池において、一対の電極部の配置による不具合を解消することである。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る色素増感型太陽電池は、第1基板と、第2基板と、第1導電膜層と、第2導電膜層と、発電層と、電解質材料と、第1電極部と、第2電極部と、導電部と、接続部と、を備えている。
第2基板は、第1基板に対向して空間を形成するように配置され、第1基板の縁に対して一方向に突出する突出平面部を有する。
第1導電膜層は、第1基板の第2基板に対向する側の面に設けられている。
第2導電膜層は、第2基板の第1基板に対向する側の面に設けられている。
発電層は、第1導電膜層及び第2導電膜層のいずれか一方に設けられている。
電解質材料は、空間に充填されている。
第1電極部は、突出平面部に設けられている。
第2電極部は、突出平面部に第1電極部と絶縁状態で設けられ、第2導電膜層に接続されている。
導電部は、縁の側面に形成され、第1導電膜層に電気的に接続される。
接続部は、導電部と第1電極部とを電気的に接続する。
この太陽電池では、第1電極部と第2電極部とが第2基板の突出平面部に設けられているので、基板同士をずらして互いに接続する必要がなくなる。その結果、発電エリアを十分に確保できる。また、第1電極部と第2基板が、第2基板の同じ側の縁でかつ表裏片側に配置されているので、配線の取り付けが簡単になる。
さらに、導電部が形成されている位置が第1基板の縁の側面なので、接続部による導電部と第1電極との接続が容易である。
第1電極部と第2電極部は、突出平面部において互いに分離されて形成されていてもよい。
この太陽電池では、第1電極部と第2電極部は電極部全体が形成された後に互いに分離することで形成可能である。したがって、製造工程が簡単になる。
色素増感型太陽電池は、第1導電膜層に積層された集電線層をさらに備えていてもよい。その場合、導電部は、集電線層の一部である。
第2基板の突出平面部は、第1基板の縁に対応する縁を有しており、第1基板と第2基板の他の縁同士は平面視で一致していてもよい。
本発明の他の見地に係る色素増感型太陽電池モジュールは、複数配置された上記の色素増感型太陽電池と、色素増感型太陽電池同士の第1電極部と第2電極部を接続する複数の配線とを備えている。
このモジュールでは、第1電極部と第2基板が、第2基板の同じ側の縁でかつ表裏片側に配置されているので、配線の取り付けが簡単になる。さらに、導電部が形成されている位置が第1基板の縁の側面なので、接続部による導電部と第1電極との接続が容易である。
本発明に係る色素増感型太陽電池では、一対の電極部の配置による不具合が解消される。
第1実施形態の色素増感型太陽電池の平面図である。 色素増感型太陽電池の正面図である。 図1の部分拡大図であり、第1電極部の平面図である。 第1電極部の断面図である。 第2電極部の断面図である。 色素増感型太陽電池の相互接続を示した模式図である。 第2実施形態における第1電極部の断面図である。 第3実施形態における第1電極部の断面図である。 第4実施形態における第1電極部の断面図である。 第5実施形態における第1電極部の断面図である。
1.第1実施形態
(1)概略構造
図1及び図2を用いて、色素増感型太陽電池1の構成を説明する。図1は、第1実施形態の色素増感型太陽電池の平面図である。図2は、色素増感型太陽電池の正面図である。図3は、図1の部分拡大図であり、第1電極部の平面図である。図4は、第1電極部の断面図である。図5は、第2電極部の断面図である。
色素増感型太陽電池1は、主に、第1基板3と、第2基板5と、光電極7と、対極9と、電解質層12とを備えている。
図4及び図5に示すように、第2基板5は、第1基板3に対向して内部空間を形成するように配置されている。光電極7は、アノード電極を構成するものであり、光を受けると電子を放出するものである。光電極7は、主に、第1基板3の第2基板5に対向する側の面に設けられた光電極透明導電膜層(第1導電膜層の一例)を有する。光電極7は、光電極透明導電膜層に設けられた多孔質半導体層14(発電層の一例)を有する。多孔質半導体層14は、増感色素を坦持している。対極9は、第2基板5の第1基板3に対向する側の面に設けられ、光電極7との間に内部空間を介して配置されている。電解質材料としての電解質層12は、内部空間に充填されている。なお、多孔質半導体層14が形成された領域が発電エリアである。モジュールの種類としては、対向セルモジュール又はZ−モジュールが用いられる。
光電極透明導電膜層の上には、第1集電線層15が形成されている。
対極9は、カソード電極を構成するものであり、光電極7から送られてきた電子を電解質層12に供給する。対極9は、主に、対極透明導電膜層(第2導電膜層の一例)を有する。対極9は、第2基板5上に形成されている。
対極透明導電膜層の上には、第2集電線層17が形成されている。
第1基板3と第2基板5の周縁部には、電解質層12が系外にでないように両者を接着する封止材13が形成されている。これにより、光電変換素子の光照射および高温加熱に対する耐久性及び信頼性が有効に保持される。
(2)第1電極部及び第2電極部の概略説明
図3〜図5を用いて、第1電極部17a及び第2電極部17bの概略構成を説明する。
第2基板5は、第1基板3の第4縁3dの側面3eに対して一方向に突出する突出平面部5eを有する。
第1電極部17aは、突出平面部5eに設けられている。
第2電極部17bは、突出平面部5eに第1電極部17aと絶縁状態で設けられ、対極9(つまり、第2導電膜層)に接続されている。
側面集電線層15a(導電部の一例)は、第1基板3の側面3eに形成され、光電極7(つまり、第1導電膜層)に電気的に接続される。
半田19(接続部の一例)は、側面集電線層15aと第1電極部17aとを電気的に接続する。
この太陽電池では、第1電極部17aと第2電極部17bとが第2基板5の突出平面部5eに設けられているので、基板同士をずらして互いに接続する必要がなくなる。その結果、発電エリアを十分に確保できる。また、第1電極部17aと第2電極部17bとが、第2基板5の同じ側の縁でかつ表裏片側に配置されているので、配線の取り付けが簡単になる。
さらに、側面集電線層15aが形成されているのが第2基板5の突出平面部5eに近接する側面3eなので、半田19による側面集電線層15aと第1電極部17aとの接続が容易である。
(3)第1電極部及び第2電極部の詳細説明
図3〜図5を用いて、第1電極部17a及び第2電極部17bの詳細構成を説明する。
第1基板3及び第2基板5は平面視で矩形形状(正方形状)の部材であり、平面視において、第1縁3a、5aが一致しており、第2縁3b、5bが一致しており、第3縁3c,5cが一致している。それに対して、第2基板5の第4縁5dは、第1基板3の第4縁より図右側にさらに延びており、それにより突出平面部5eが形成されている。言い換えると、第2基板5の突出平面部5eは、第1基板3の第4縁dに対応するがずれている第4縁5dを有しており、第1基板3と第2基板5の他の縁同士は平面視で一致している。
対極9は、突出平面部5e上に形成された外側部9aを有している。外側部9aは、突出平面部5eの上面全体にわたって形成されている。
第2電極部17bは、第2集電線層17の一部であり、外側部9aの上に全体的に形成されている。なお、図1に示すように、第2電極部17bは、突出平面部5eの一端に形成された部分が接続部分として機能している。
第1基板3の側面3eには、光電極7から延びる側面導電膜層7aが形成されている。側面集電線層15aは、側面導電膜層7aの上に形成されている。側面集電線層15aは側面3eの上端縁まで延びている。
突出平面部5eにおいて、対極9の外側部9aから分離された第3導電膜層9bが形成されている。そして、第1電極部17aは第3導電膜層9bの上に形成されている。
第1電極部17aは、第2電極部17bを構成する同じ材料から形成されており、第2電極部17bを突出平面部5eに形成した後に、その一部を第3導電膜層9bとともに分離して形成されている。具体的には、図3及び図4に示すように、切断部21で第1電極部17a及び第3導電膜層9bが周囲の部材から分離して形成されている。切断部の形成は、例えば、レーザ加工で行われる。
第1電極部17aは、突出平面部5eの外側縁である第4縁5dまで延びている。
半田19は、半田であり、側面集電線層15aと第1電極部17aとを電気的に接続している。この場合は、側面集電線層15aによって、半田の接着性が向上している。また、側面集電線層15aは抵抗が低いので、第1電極部17aに接続される導電部として好ましい。また、側面3eにおいて側面導電膜層7aと側面集電線層15aの二層構造になっているので、断線等の不具合が生じにくい。
図6を用いて、色素増感型太陽電池1同士を接続して太陽電池モジュールの構成を説明する。図6は、色素増感型太陽電池の相互接続を示した模式図である。
図6に示すように、第1電極部17aと第2電極部17bとが隣接するように複数の色素増感型太陽電池1を並べれば、配線25は、短い経路で構成でき、しかも同じ側から取り付け可能である。
なお、上記実施形態では、3つの色素増感型太陽電池が接続された太陽電池モジュールを示しているが、本発明に係る太陽電池モジュールはそのような実施形態に限定されない。太陽電池モジュールは、少なくとも2つの色素増感型太陽電池が接続されており、1の色素増感型太陽電池の第1電極部と、他の色素増感型太陽電池の第2電極部とが配線で接続されていればよい。
(4)各部材の説明
次に、色素増感型太陽電池を構成する部材を説明する。
<第1基板/第2基板>
第1基板3及び第2基板5は、透明性を有するものであることが好ましい。例えば、透明なガラス板やプラスチック板などである。厚みは0.1〜5mmである。
<光電極透明導電膜層/対極透明導電膜層>
導電膜層は、有機材料や無機材料からなる。有機材料としては、導電性高分子材料を使用できる。上記導電性高分子材料の中でも、ポリスチレンスルホン酸(PSS)と3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDOT)を用いて作成される水分散ポリチオフェン誘導体(PEDOT:PSS)を用いることが好ましい。水分散ポリチオフェン誘導体(PEDOT:PSS)は透明性が高く、導電性も高い。そのため、水分散ポリチオフェン誘導体(PEDOT:PSS)を透明導電膜に用いることによって、色素増感型太陽電池1内に外部からの光を効率的に取り込むことができるとともに、色素増感から発生した電子を効率的に電極取出部に輸送することができる。その結果、エネルギー効率の高い色素増感型太陽電池となる。
無機材料としては、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、スズドープインジウム(ITO)アルミドープ亜鉛(AZO)、ガリウムドープ亜鉛(GZO)、ニオブドープ酸化チタン(NTO)などが挙げられる。上記の中でも、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)を用いることが好ましい。フッ素ドープ酸化スズ(FTO)を用いることによって、色素増感型太陽電池の変換効率が向上する。
光電極透明導電膜層及び対極透明導電膜層の厚みは0.3〜2μm程度が好ましい。0.3μm未満では、シート抵抗が高くなり、色素増感型太陽電池1の直列抵抗が高くなるため、フィルファクター特性が悪くなる。光電極透明導電膜層は、CVD法、スパッタリング法、スプレー法等によって形成される。
<多孔質半導体層>
多孔質半導体層14は、増感色素を吸着し、第1基板3上に増感色素を保持する金属酸化物の半導体膜からなる。
金属酸化物としては、酸化チタン(TiO)が最適であり、他の材料としては、チタン(Ti),亜鉛(Zn),錫(Sn),ニオブ(Nb),インジウム(In),イットリウム(Y),ランタン(La),ジルコニウム(Zr),タンタル(Ta),ハフニウム(Hf),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba),カルシウム(Ca),バナジウム(V),タングステン(W)等の金属元素の少なくとも1種以上の金属酸化物半導体がよく、例えば、TiO、WO、ZnO、Nb、Ta、またはSrTiOのうち少なくとも1つから成る。また窒素(N),炭素(C),フッ素(F),硫黄(S),塩素(Cl),リン(P)等の非金属元素の1種以上を含有していてもよい。酸化チタン等はいずれも電子エネルギーバンドギャップが可視光のエネルギーより大きい2〜5eVの範囲にあり、好ましい。
多孔質半導体層としては、上記材料からなるとともに内部に微細な空孔を多数有する多孔質のn型酸化物半導体層であることが好ましい。さらに上記空孔の直径は、10〜40nmであることが好ましい。直径が10nm未満の場合、上記交互共重合体の浸透吸着が阻害され、上記交互共重合体について十分な吸着量が得られにくく、また、電解質の拡散が妨げられるために拡散抵抗が増大することから、光電変換効率が低下する傾向がある。40nmを超えると、多孔質半導体層の比表面積が減少するため上記交互共重合体の吸着量が減少し、さらに、光が透過しにくくなり、上記交互共重合体が光を吸収できなくなる。また、多孔質半導体層に注入された電荷の移動距離が長くなるため電荷の再結合によるロスが大きくなること、さらに、電解質の拡散距離も増大するため拡散抵抗が増大することから、やはり光電変換効率が低下する傾向がある。
<増感色素>
増感色素は、電子を多孔質半導体層に放出するとともに、色素増感型太陽電池1の表面に多様な色彩を付与するものである。
そのような、増感色素としては、有機色素または金属錯体色素を使用でき、有機色素としては、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン系の色素が挙げられ、金属錯体色素では、ルテニウム系色素が好ましく、特にルテニウム錯体であるルテニウムビピリジン色素およびルテニウムターピリジン色素が好ましい。例えば、酸化物半導体膜だけでは、可視光(400〜800nm程度の波長)を殆ど吸収できないが、ルテニウム錯体を担持させることにより、大幅に可視光まで取り込んで光電変換できるようになる。
<電解質層>
電解質層12は、対極9から供給された電子を、上記増感色素に供与する電荷輸送層である。電解質層は、液状電解質もしくはゲル状電解質を用いることが好ましい。電荷の輸送特性に優れる液状電解質もしくはゲル状電解質を用いることによって、光電変換効率が向上する。また、電解質層は、ポリマー電解質等の固体電解質、ポリチオフェン・ポリピロール,ポリフェニレンビニレン等の導電性ポリマー、またはフラーレン誘導体,ペンタセン誘導体,ペリレン誘導体,トリフェニルジアミン誘導体等の有機分子電子輸送剤から成るものであってもよい。なお、電解質層はヨウ素/ヨウ化物塩,臭素/臭化物塩,コバルト錯体およびフェロシアン化カリウム等を含む。電解質層の厚みは1〜500μmであることが好ましい。500μmを超えると電荷輸送時に抵抗が大きくなり、色素増感型太陽電池の高効率化ができない。
<対極>
対極9は、白金、炭素、ポリチオフェン誘導体などからなる。上記の中でも、白金を用いることが好ましい。白金を用いることによって、変換効率と透明性が向上する。触媒層の厚みは0.1〜100nmであることが好ましい。なお、対極はドクターブレード、スクリーン印刷、スプレー塗布、インクジェットなどの方法によって、導電層の上に形成される。
<封止材>
封止材13の材質としては、アクリレート系のUV硬化樹脂、ポリエチレン,ポリプロピレン,エポキシ樹脂,フッ素樹脂またはシリコーン樹脂等の樹脂接着剤、もしくはガラスフリット,セラミックス等の無機接着剤を挙げることができる。封止材の厚み(高さ)は、0.5〜500μmであることが好ましい。0.5μm未満では、多孔質半導体層の厚さが0.5μm以下となり、色素が光を十分吸収できなくなってしまう。なお、500μmを超えると、電荷輸送層が500μm近くになり、内部抵抗が大きくなる。なお、封止部材はホットプレス、UV硬化などの方法によって形成される。
<光電極集電層/対極集電層>
第1集電線層15及び第2集電線層17は、それぞれ光電極7及び対極9の導電膜層よりも導電性の良い材料から構成することが好ましく、具体例としては、金、銀、銅、白金、ニッケル、アルミニウム、鉄等の金属、前記金属を1種以上含む合金、カーボンなどが挙げられる。第1集電線層15及び第2集電線層17は、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、導電性ペーストを用いた印刷法等によって、光電極7及び対極9の導電膜層にそれぞれ設けられる。導電性ペーストとしては、金、銀、銅、白金、ニッケルなどの電気伝導度の高い金属微粉末を混入させたものが用いられる。
第1集電線層15及び第2集電線層17は、多孔質半導体層と電極取出部とを電気的に接続するために形成され、導電粒子とガラス微粒子とから構成される。この場合、導電粒子が70〜95重量%程度含有されていることが好ましい。導電粒子の含有量が70重量%未満では、導電性が悪くなり、95重量%を超えると、印刷パターン形成が困難となる。また、導電粒子の平均粒径は0.5〜15μmが好ましい。0.5μm未満では、導電率への寄与が小さくなり、15μmを超えると、望ましいパターン精度が得られ難くなる。なお、集電線として銀ペーストを用いることもできる。
なお、導電粒子としては、アルミニウム,クロム,ニッケル,コバルト及びチタンなどが挙げられる。ガラス微粒子としては、低融点ガラスが挙げられる。
集電線の幅は20〜140μmが好ましい。20μm未満では集電線の抵抗値が高くなり、140μmを越えると発電効率が下がる。集電線の厚みは、0.5μm〜10μmであることが好ましい。0.5μm未満であると抵抗値が高くなり、10μmを越えると集電線の形成が困難となる。さらには対向電極との距離が広がり効率が悪くなったり、多孔質半導体層での散乱強度の低下が発生し易くなったりする。140μmを超えると、電解質において電流損失が増大しやすくなる。
2.第2実施形態
第1実施形態では、導電部としての側面集電線層15aは側面3eの上端縁まで延びていたが、導電部は側面3eに露出してさえすればよい。
図7を用いて、そのような実施形態を説明する。図7では、導電部としての側面集電線層15bは、側面3eの高さ方向中間位置まで延びている。この場合も、側面集電線層15bは、半田19によって第1電極部17aに接続されている。
したがって、前記実施形態と同じ効果が得られる。
3.第3実施形態
図8を用いて、導電部の長さが異なる実施形態を説明する。図8では、導電部としての側面集電線層15cは、側面3eの下端位置まで延びている。この場合も、側面集電線層15cは、半田19によって第1電極部17aに接続されている。
したがって、前記実施形態と同じ効果が得られる。
4.第4実施形態
第1〜第3実施形態では、第1電極部は突出平面部5eの外側縁まで延びているが、第1電極部は突出平面部5eに形成されていればよい。
図9を用いて、そのような実施形態を説明する。図9では、第2電極部17cは、突出平面部5eに対して中心から離れる方向の中間位置まで延びている。この場合も、第1電極部17aは、半田19によって導電部である側面集電線層15aに接続されている。
したがって、前記実施形態と同じ効果が得られる。
5.第5実施形態
第1〜第5実施形態では、第1基板3の側面3eに側面集電線層が形成されていたが、側面集電線は省略されてもよい。
図10を用いて、そのような実施形態を説明する。図10では、導電部としての側面導電膜層7aが第1基板3の側面3eに露出状態で形成されている。側面導電膜層7aは、導電性接着材51によって第1電極部17aに接続されている。
側面導電膜層7aの高さは、側面3eの上端、中間部、下端のいずれであってもよい。
6.実施形態の共通事項
上記実施形態の共通事項を説明する。
色素増感型太陽電池は、第1基板と、第2基板と、第1導電膜層と、第2導電膜層と、発電層と、電解質材料と、第1電極部と、第2電極部と、導電部と、接続部と、を備えている。
第2基板(例えば、第2基板5)は、第1基板(例えば、第1基板3)に対向して空間を形成するように配置され、第1基板の縁(例えば、第4縁3d)に対して一方向に突出する突出平面部(例えば、突出平面部5e)を有する。
第1導電膜層(例えば、光電極7の光電極透明導電膜層)は、第1基板の第2基板に対向する側の面に設けられている。
第2導電膜層(例えば、対極9の対極透明導電膜層)は、第2基板の第1基板に対向する側の面に設けられている。
発電層(例えば、多孔質半導体層14)は、第1導電膜層及び第2導電膜層のいずれか一方に設けられている。
電解質材料(例えば、電解質層12)は、空間に充填されている。
第1電極部(例えば、第1電極部17a)は、突出平面部に設けられている。
第2電極部(例えば、第2電極部17b)は、突出平面部に第1電極部と絶縁状態で設けられ、第2導電膜層に接続されている。
導電部(例えば、側面集電線層15a、側面集電線層15b、側面集電線層15c、側面導電膜層7a)は、縁の側面(例えば、側面3e)に形成され、第1導電膜層に電気的に接続される。
接続部(例えば、半田19、導電性接着材51)は、導電部と第1電極部とを電気的に接続する。
この太陽電池では、第1電極部と第2電極部とが第2基板の突出平面部に設けられているので、基板同士をずらして互いに接続する必要がなくなる。その結果、発電エリアを十分に確保できる。また、第1電極部と第2基板が、第2基板の同じ側の縁でかつ表裏片側に配置されているので、配線の取り付けが簡単になる。
さらに、導電部が形成されている位置が第1基板の縁の側面なので、接続部による導電部と第1電極との接続が容易である。
7.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
例えば、第4実施形態の第2電極部と、第2実施形態の導電部、又は第3実施形態の導電部とを組み合わせてもよい。
基板の形状は矩形に限定されず、他の形状でもよい。
本発明は色素増感型太陽電池に広く適用される。
1 :色素増感型太陽電池
3 :第1基板
3d :第4縁
3e :側面
5 :第2基板
5d :第4縁
5e :突出平面部
7 :光電極
7a :側面導電膜層
9 :対極
9a :外側部
9b :第3導電膜層
12 :電解質層
13 :封止材
14 :多孔質半導体層
15 :第1集電線層
15a :側面集電線層
15b :側面集電線層
15c :側面集電線層
17 :第2集電線層
17a :第1電極部
17b :第2電極部
17c :第2電極部
19 :半田
21 :切断部
25 :配線

Claims (5)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向して空間を形成するように配置され、前記第1基板の縁に対して一方向に突出する突出平面部を有する第2基板と、
    前記第1基板の第2基板側の面に設けられた第1導電膜層と、
    前記第2基板の第1基板側の面に設けられた第2導電膜層と、
    前記第1導電膜層及び前記第2導電膜層のいずれか一方に設けられた発電層と、
    前記空間に充填された電解質材料と、
    前記突出平面部に設けられた第1電極部と、
    前記突出平面部に前記第1電極部と絶縁状態で設けられ、前記第2導電膜層に接続された第2電極部と、
    前記第1基板の前記縁の側面に形成され、前記第1導電膜層に電気的に接続される導電部と、
    前記導電部と前記第1電極部とを電気的に接続する接続部と、
    を備えた色素増感型太陽電池。
  2. 前記第1電極部と前記第2電極部は前記突出平面部において互いに分離されて形成されている、請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 前記第1導電膜層に積層された集電線層をさらに備え、
    前記導電部は、前記集電線層の一部である、請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池。
  4. 前記第2基板の前記突出平面部は、前記第1基板の前記縁に対応する縁を有しており、
    前記第1基板と前記第2基板の他の縁同士は平面視で一致している、請求項1〜3のいずれかに記載の色素増感型太陽電池。
  5. 複数配置された、前記項1〜4のいずれかに記載の色素増感型太陽電池と、
    色素増感型太陽電池同士の前記第1電極部と前記第2電極部を接続する複数の配線と、
    を備えた色素増感型太陽電池モジュール。
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