JP2016126991A - コネクタ構造体、コネクタおよびコネクタの取付け方法 - Google Patents

コネクタ構造体、コネクタおよびコネクタの取付け方法 Download PDF

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宏行 松岡
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Abstract

【課題】安価な構成で、低密度ガスまたは真空ガスを長期間にわたって安定的に容器に封入できるコネクタ構造体を提供する。
【解決手段】低密度ガスが封入される密封容器または低圧状態もしくは真空状態を維持する密封容器に設けられるコネクタ構造体101であって、開口部14を有する筐体1と、開口部1を塞ぐように筐体1の取付け部15に取り付けられるコネクタ2とを備える。そして、少なくとも取付け部15は金属により構成され、コネクタ2は、嵌合構造を介して筐体1に取り付けられる金属板21と、絶縁材27を介して金属板21を貫通する端子20とを有し、取付け部15および金属板21は、互いに対向し、押し当てられる押圧面15a,23aをそれぞれ有し、押圧面15a,23aの間に封止材料5が介装されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、低密度ガスが封入される密封容器または低圧状態もしくは真空状態を維持する密封容器に設けられるコネクタ構造体、コネクタおよびコネクタの取付け方法に関する。
従来より、筐体内に低密度のヘリウムガスを封入し、ディスクの高速回転時の筐体内の風乱および風損を抑えるようにした磁気ディスク装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の装置では、ベースに開口部を設けるとともに、開口部を塞ぐようにフィールドスルーを取り付ける。フィールドスルーは、複数の貫通ピンを有し、筐体内のピンの一端部にFPCアセンブリを電気接続し、筐体外のピンの他端部に回路基板を電気接続する。フィールドスルーは、その取付け部からのヘリウムガスの漏れを防ぐため、ベースに半田付けする。
特開2008−269696号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、フィールドスルーの全周をベースに半田付けするため、フィールドスルーの局所加熱が必要である。このため、多大な手間と大掛かりな設備とが必要となり、製造コストが増加する。
そこで、本発明の課題は、半田付けを介さずに、低密度ガスまたは真空ガスを長期間にわたって安定的に容器に封入できる、または容器内の低圧状態もしくは真空状態を長期間にわたって安定的に維持できるコネクタ構造体、コネクタおよびコネクタの取付け方法を提供することである。
本発明の一態様は、低密度ガスが封入される密封容器または低圧状態もしくは真空状態を維持する密封容器に設けられるコネクタ構造体であって、開口部を有する筐体と、開口部を塞ぐように筐体に設けられた取付け部に取り付けられるコネクタと、を備える。そして、少なくとも取付け部は金属により構成され、コネクタは、嵌合構造を介して筐体に取り付けられる金属板と、絶縁材を介して金属板を貫通する端子とを有し、取付け部および金属板は、互いに対向し、押し当てられる押圧面をそれぞれ有し、押圧面の間に封止材料が介装されている。
本発明の他の態様は、密封容器を構成する筐体の開口部を塞ぐように筐体に設けられた取付け部に取り付けられるコネクタであって、取付け部は、少なくとも金属により構成され、貫通孔を有する金属板と、貫通孔を貫通する端子と、金属板の表面に当接して配置され、端子が固定される絶縁板と、を備え、端子と貫通孔との隙間にガラスまたは樹脂が充填されている。
本発明の他の態様は、密封容器を構成する筐体の開口部を塞ぐように筐体に設けられた取付け部にコネクタを取り付けるコネクタの取付け方法であって、少なくとも前記取付け部は金属により構成され、コネクタは、嵌合構造を介して取付け部に取り付けられる金属板と、絶縁材を介して金属板を貫通する端子とを有し、取付け部および金属板は、互いに対向し、押し当てられる押圧面をそれぞれ有する。そして、取付け部および金属板の押圧面の少なくとも一方に封止材料を塗布し、取付け部の押圧面と金属板の押圧面とを互いに押し当てながら、封止材料を固化する。
本発明では、コネクタを構成する金属板が、嵌合構造を介して筐体に嵌合し、さらに封止材料を介して筐体に押し当てた状態で取り付けられる。したがって、コネクタの取付け部における半田付けが不要であり、安価な構成で、低密度ガスを長期間にわたって安定的に容器に封入し、または容器内の低圧状態もしくは真空状態を長期間にわたって安定的に維持することができる。
本発明の実施形態に係るコネクタ構造体が適用される次期ディスク装置の断面図。 本発明の実施形態に係るコネクタ構造体の要部構成を示す斜視図。 図2Aのコネクタ構造体に上部コネクタが嵌合された状態を示す斜視図。 図2Aの筐体の低壁部の構成を示す斜視図。 図2Aのコネクタの構成を示す斜視図。 図4のV-V線に沿って切断した断面図。 図2Bの上部コネクタの構成を示す斜視図。 図6Aの要部断面図。 本発明の実施形態に係るコネクタの取付け方法を説明する図。 図7Aに続く手順を説明する図。 図7Bに続く手順を説明する図。 本発明の実施形態に係るコネクタ構造体の要部構成を示す断面図。 図5の変形例を示す図。
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施形態に係るコネクタ構造体について説明する。本発明の実施形態に係るコネクタ構造体は、低密度ガスが封入される密封容器、または低圧状態もしくは真空状態を維持する密封容器に設けられる。ここで、低圧状態とは、例えば0.5気圧以下をいう。この種の密封容器の一例として、磁気ディスク装置を構成する筐体が挙げられる。以下では、本発明を磁気ディスク装置の筐体に適用した例を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るコネクタ構造体が適用される磁気ディスク装置100の断面図である。図1では、主にコネクタ構造体101の要部構成を実線で、他の部位を鎖線で示している。なお、以下では、便宜上、互いに直交する三方向をそれぞれ上下方向、左右方向および前後方向と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。
図1に示すように筐体1は、底壁部10と、側壁部11と、上壁部12とを有し、筐体1内に略直方体形状の空間13が形成されている。図示は省略するが、空間13には、磁気ディスク装置100を構成する各種部品が配置される。例えば、スピンドルモータ、磁気ディスク、磁気ヘッド等が配置される。筐体1は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属により構成される。低壁部10には、上下方向に貫通する開口部14が設けられている。さらに、低壁部10には、開口部14を覆うようにコネクタ2が取り付けられ、筐体1内の空間13が密閉されている。
コネクタ2は、上下方向に突出する複数の端子20を有する。コネクタ2には、端子20を介して上部コネクタ3と下部コネクタ4とがそれぞれ嵌合している。したがって、コネクタ2〜4を介して筐体1の外部から空間13内の部品に電気信号を入力、および空間13内の部品から筐体1の外部に電気信号を出力することができる。
このような磁気ディスク装置100において、筐体1内には、磁気ディスクの回転時の風乱および風損を抑制し、消費電力を抑えるために、例えば分子量の小さいヘリウムガスが封入される。したがって、磁気ディスク装置100の長期間にわたる安定した挙動を維持するためには、開口部14(コネクタ2の取付け部)からのヘリウムガスの漏れを防止する必要がある。
しかしながら、ヘリウムガスは分子量が小さいため、単にシール材(例えばガスケット)を介してコネクタ2を筐体1に取り付けるようにしたのでは、時間経過に伴いヘリウムガスがシール材を通過して外部に流出するおそれがある。一方、コネクタ2の周囲を半田付けしてコネクタ2を筐体1に取り付ける場合、半田付け部における局所的な加熱が必要となる。このため、多大な手間と大掛かりな設備とが必要となり、製造コストが増加する。そこで、本実施形態では、半田付けを介さずにヘリウムガスを長期間にわたって安定的に筐体1内に封入するため、以下のようにコネクタ構造体101を構成する。
図2A,図2Bは、本発明の実施形態に係るコネクタ構造体101の要部構成を示す斜視図(斜め上方から見た図)であり、コネクタ2の周囲の筐体1の低壁部10を矩形に切断した状態の斜視図である。なお、図2Bは、コネクタ2に上部コネクタ3が嵌合された状態を示している。図2A,図2Bに示すように、コネクタ構造体101は、筐体1(低壁部10)と、低壁部10に取り付けられるコネクタ2とを備える。
図3は、図2Aの筐体1の低壁部10の構成を示す斜視図である。図3に示すように、筐体1の低壁部10は、上下方向に貫通する略矩形状の開口部14を有する。低壁部10の上面10aには、開口部14を包囲するように全周にわたって所定深さの楕円形状の溝15(楕円溝)が設けられている。なお、溝15は楕円形状以外であってもよいが、以下では楕円溝として説明する。楕円溝15は、前後左右方向の平面上に形成された底面15aと、底面15aから垂直に立ち上がる内径側の側面15bと、外径側の側面15cとを有する。楕円溝15の外側(前側、後側、左側および右側)には、それぞれ複数の溝16が設けられている。このような筐体1は、例えばダイカスト成形により形成される。
図4は、図2Aのコネクタ2の構成を示す斜視図であり、図5は、図4のV-V線に沿って切断した断面図である。図4,5に示すように、コネクタ2は、全体が略矩形状の板厚一定の金属板21と、金属板21の中央部を上下方向に貫通する円柱形状の複数の端子20とを有する。金属板21および端子20は、鉄などの金属によって構成される。
金属板21は、上面21aおよび下面21bを有する。さらに金属板21は、その中央部に略矩形状の第1嵌合部22を有し、第1嵌合部22の周囲に、筐体1の楕円溝15(以下、これを第1構造という場合もある)に対応して略楕円形状の第2嵌合部23(以下、これを第2構造という場合もある)を有する。第2嵌合部23の下面21bは、前後左右方向の平面上に形成された底面23aと、底面23aから垂直に立ち上がる内径側の側面23bと、外径側の側面23cとを有する。
第1嵌合部22と第2嵌合部23とを設けたことで、金属板21の第1嵌合部22と第2嵌合部23との間および第2の凹部23の外側には、それぞれ凸状の第1突起部24および第2突起部25が形成される。金属板21の前側、後側、左側、および右側の周縁部には、筐体1の溝16に対応し、それぞれ下方に向けて複数の突起部26が設けられている。このような金属板21は、例えばプレス加工により形成される。
第1嵌合部22の底面には、複数の円形の貫通孔22aが開口され、各貫通孔22aを端子20が貫通している。なお、貫通孔22aは円形以外であってもよい。例えば矩形の角部を直線状または曲面状に面取りしたものでもよい。この場合、端子20の径を例えば0.8mmとすると、貫通孔22aの径は例えば1.8mm以上とすることが好ましい。第1嵌合部22には、上面21aに密着して第1嵌合部22の深さを超えない範囲で絶縁材27が充填されている。端子20の上端部および下端部は、それぞれ絶縁材27の互いに対向する一対の主表面、すなわち上面27aおよび下面27bから突出している。
絶縁材27は、貫通孔22aと端子20との間に浸入し、端子20の周囲が絶縁材27で覆われ、端子20が金属板21から絶縁されている。これにより端子20と貫通孔22aとの間の隙間28が絶縁材27で封止され、貫通孔22aを通過するヘリウムガスの漏れを防ぐことができるとともに、端子20と金属板21の電気的絶縁が確保される。また、端子20の周囲に絶縁材27を充填することで、端子20は所定位置に保持される。絶縁材27の線膨張係数は金属板21の線膨張係数と等しいことが好ましく、絶縁材27としては、例えばガラスを用いることができる。
金属板21の下面21b側における、第1嵌合部22の前後方向の長さL1および左右方向の長さは、筐体1の開口部14の前後方向の長さおよび左右方向の長さよりも例えば0.5mm以上短い。また、金属板21の下面21b側における第2嵌合部23の内径D1は、筐体1の楕円溝15(図3)の内径よりもやや(例えば0.1mm〜1mm程度)大きく、第2嵌合部23の外径D2は、楕円溝15の外径よりもやや(例えば0.1mm〜1mm程度)小さい。これにより図1に示すように、筐体1の開口部14に金属板21の第1嵌合部22を隙間をあけて嵌合しつつ、筐体1の楕円溝15に金属板21の第2嵌合部23を隙間をあけて嵌合することができる。
金属板21の第2嵌合部23の深さ、すなわち金属板21の第1突起部24の下面21bおよび第2突起部25の下面21bから第2嵌合部23の底面23aまでの長さL2は、筐体1の楕円溝15の深さよりもやや(例えば1mm〜2mm程度)深い。したがって、筐体1の楕円溝15に金属板21の第2嵌合部23を嵌合し、第2嵌合部23の下面23aを楕円溝15の底面15aに当接させると、筐体1の上面10aと第1突起部24の下面21bおよび第2突起部25の下面21bとの間に隙間ができる。
突起部26の下端部は、第2嵌合部23の下面23aよりも下方に突出している。このため、コネクタ2を筐体1に取り付ける場合、まず、突起部26が筐体1の溝16に嵌合する。これにより、筐体1に対するコネクタ2の前後左右方向の位置が規制され、楕円溝15に対し第2嵌合部23を、精度よく位置決めして配置することができる。
図6Aは、図2Bの上部コネクタ3の構成を示す斜視図であり、図6Bは、図6Aの要部断面図である。なお、図示は省略するが、下部コネクタ4(図1)の構成は上部コネクタ3の構成と同一である。上部コネクタ3は、略直方体形状の樹脂製のボディ31を有し、ボディ31には、上下方向に断面矩形状の複数の貫通孔31aが開口されている。各貫通孔31aには、それぞれ一対の端子32が収容されている。一方の端子32の端部32aはL字状に折り曲げられ、この端部32aが半田付けにより基板33に電気的に接続される。上部コネクタ3をコネクタ2に嵌合すると、一対の端子32の間にコネクタ2の端子20が挿入され、端子20,32同士が電気的に接続される。
次に、本発明の実施形態に係るコネクタ2の筐体1への取付け方法について説明する。まず、図3に示すように開口部14と楕円溝15と溝16とが加工された筐体1を準備する。さらに、図4に示すように第1嵌合部22と第2嵌合部23と突起部26とを有する折り曲げ形状の金属板21に、絶縁材27を介して複数の端子20が固定されたコネクタ2を準備する。
次いで、図7Aに示すように、筐体1(低壁部10)を組立台102の上面に載置する。次いで、図7Bに示すように、楕円溝15の底面15aに全周にわたって封止材料5を塗布する。封止材料としては、例えば1液加熱硬化型エポキシ樹脂、2液室温硬化型エポキシ樹脂、2液室温硬化型アクリル樹脂、1液瞬間硬化型アクリル樹脂、湿気硬化型ウレタン樹脂、光硬化型接着材料、嫌気性接着材料のいずれかを用いることができる。以下では、封止材料5が接着材料(金属粒子を含むものを含む)であるとして説明する。
次いで、図7Cに示すように、コネクタ2の突起部26を筐体1の溝16に嵌合しつつ、第1嵌合部22を筐体1の開口部14に、第2嵌合部23を楕円溝15にそれぞれ嵌合する。このとき、最初に突起部26が溝16に嵌合し、筐体1に対するコネクタ2の前後左右方向の位置が拘束される。したがって、第2嵌合部23を楕円溝15の内径側の側面23bと外径側の側面23cとの間の中央に配置することができ、第2嵌合部23の側面23b,23cと楕円溝15の側面15b,15cとの間の隙間A1,A2の大きさΔd1,Δd2が互いにほぼ等しくなる。
筐体1の楕円溝15にコネクタ2の第2嵌合部23を嵌合するとき、金属板21に上方から押圧力Fを付加し、互いに対向する第2嵌合部23の底面23aと楕円溝15の底面15aとを当接させる。このとき、筐体1の上面10aと金属板21の第1突起部24および第2突起部25との間には隙間があるため、押圧力Fは第2嵌合部23のみに作用する。金属板21に押圧力Fを付加して第2嵌合部23の底面23aを楕円溝15の底面15aに当接させることで、楕円溝15の底面15aに塗布された接着材料5の一部が、第2嵌合部23の内側および外側の隙間A1,A2に移動し、接着材料5により隙間A1,A2が充填される。金属板21は、接着材料5が硬化するまで筐体1に押し当てる。以上により、コネクタ2の筐体1への取付けが完了する。
図8は、コネクタ2の取付け後のコネクタ構造体101の要部構成を示す断面図である。なお、図8では、コネクタ2に上部コネクタ3と下部コネクタ4とが嵌合している。図8では、楕円溝15の底面15aと第2嵌合部23の底面23aとが当接し、さらに底面15a,23aの間に接着材料5が介装している。これにより、図8に示すように底面15a,23aの表面粗さ等に起因する底面15a,23a間の微視的な隙間A3が接着材料5により封止される。さらに、第2嵌合部23の内側および外側の隙間A1,A2も接着材料5で封止される。これにより、A1〜A3を通過する筐体1内から筐体1外へのヘリウムガスの漏れを防ぐことができる。
すなわち、隙間A1〜A3には接着材料5が介装されているため、接着材料5が抵抗となり、隙間A1〜A3を通過するヘリウムガスの流れを抑制することができる。とくに、隙間A3の断面積は微小であるため、隙間A3におけるヘリウムガスの流れに対する抵抗は大きく、長期間にわたって空間13内に安定的にヘリウムガスを密封することができる。また、楕円溝15と第2嵌合部23とを凹凸状に嵌合しているため、コネクタ2の取付け部に沿った経路が凹凸形状となって経路が長くなり、経路抵抗が大きくなるため、これによっても隙間A1〜A3を通過するヘリウムガスの流れを抑制することができる。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コネクタ構造体101は、開口部14を有する金属製の筐体1と、開口部14を塞ぐように筐体1に取り付けられるコネクタ2とを備える。コネクタ2は、嵌合構造を介して筐体1に取り付けられる金属板21と、絶縁材27を介して金属板21を貫通する端子20とを有し、筐体1の楕円溝15および金属板21は、互いに対向し、押し当てられる底面15a,23aをそれぞれ有し、底面15a,23aの間に封止材料(接着材料5)が介装される。これによりコネクタ2を筐体1に半田付けする必要がなく、安価な構成で、所定の耐用年数における、筐体1とコネクタ2との間の隙間A1〜A3を介した空間13内のヘリウムガスの外部への漏れを防ぐことができる。
(2)筐体1およびコネクタ2は、互いに嵌合する楕円溝15および第2嵌合部23をそれぞれ有し、楕円溝15と第2嵌合部23との間の隙間A1〜A3に接着材料5が介装されている。これにより接着材料5の層が水平方向および鉛直方向の2方向に存在するため、接着材料5の界面剥離を防ぐことができる。
(3)筐体1は、開口部14を包囲する楕円溝15を有し、コネクタ2は、楕円溝15に嵌合する第2嵌合部23を有する。これにより、コネクタ2の取付け部に沿った筐体1内の空間13から筐体1の外部へ至る経路を長くすることができ、ヘリウムガスの外部への漏れを効果的に防ぐことができる。
(4)楕円溝15は、底面15aと、底面15aから垂直に立ち上がる一対の側面15b,15cとを有する。したがって、コネクタ2の取付け時に接着材料5が楕円溝15の内側に留まり、コネクタ2の取付けが容易である。
(5)絶縁材27は、互いに対向する上面27aおよび下面27bを有し、端子20の両端部は、絶縁材27の上面27aおよび下面27bから外側に突出する。これにより、端子20を金属板21から絶縁状態で保持することができる。
(6)絶縁材27をガラスにより構成したので、金属板21と絶縁材27および端子20と絶縁材27の線膨張係数がほぼ等しくなり、金属板21の貫通孔22aと端子20との間の隙間28を、温度変化に拘わらず絶縁材27で確実にシールすることができ、隙間28を介したヘリウムガスの漏れを防ぐことができる。
(7)筐体1の楕円溝15の底面15aと金属板21の第2嵌合部23の底面23aとを当接させるので、底面15a,23a間の最少距離は0となる。したがって、底面15a,23a間の隙間A3が最少となり、隙間A3を介したヘリウムガスの漏れを防ぐことができる。
(8)底面15a,23a間の隙間A3の最大距離が例えば100μm以下であれば、隙間A3に接着材料5が介装されたときの隙間A3を通過するヘリウムガスの量を、ほぼ0にすることができる。
図9は、本発明の実施形態に係るコネクタの変形例を示す図である。図9に示すコネクタ2Aは、貫通孔22aを有する金属板21と、貫通孔22aを貫通する端子20と、金属板21の下面21bに当接して配置された絶縁板29とを備える。すなわちコネクタ2Aは、図5に示すコネクタ2と異なり、絶縁板29を有する。絶縁板29には、端子20の径とほぼ同径の複数の貫通孔29aが開口され、各貫通孔29aに、予め端子20が固定(例えば圧入)される。この状態で、絶縁板29を金属板21の下面21aに当接して配置し、端子20と金属板21の貫通孔22aとの隙間28に絶縁材27を充填する。これにより絶縁板29は、端子20を介して金属板21から保持される。
このように予め端子20を圧入した絶縁板29を、金属板21の下面21bに当接して配置することで、金属板21に対して複数の端子20を整列して配置することができ、絶縁材27の充填作業が容易である。ガラスに比べて粘性の低い絶縁材27(例えば樹脂材など)を用いた場合であっても、絶縁板29を配置することで、絶縁材27の隙間28からの液垂れを防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、筐体1を金属により構成したが、少なくとも押圧面(底面15a)が形成されるコネクタ2の取付け部、すなわち、楕円溝15を金属により構成するのであれば、他の部位を金属以外(例えば樹脂)により構成してもよい。例えば、樹脂製の筐体1の表面に金属メッキを施して、押圧面を形成してもよい。上記実施形態では、筐体1の楕円溝15とコネクタ2(金属板21)の第2嵌合部23とを嵌合するようにしたが、嵌合構造の構成はこれに限らない。すなわち、筐体1および金属板21が互いに嵌合する第1構造と第2構造とを有する場合、第1構造は楕円溝15以外の溝あるいは溝以外であってもよく、第2構造は第2嵌合部23以外であってもよい。したがって、互いに対向して押し当てられる押圧面は、底面15a,23a以外により構成してもよい。なお、ここで、嵌合とは、一対の部材に凹部と凸部をそれぞれ設けて、凹部と凸部を互いに嵌め合わせることをいい、押圧とは、一対の部材を互いに押し当てることをいう。上記実施形態では、第1構造として、開口部14を包囲する楕円溝15(凹部)を筐体1に設け、第2構造として、楕円溝に嵌合する第2嵌合部(凸部)をコネクタ2に設けたが、これとは反対に、筐体1に凸部を、コネクタ2に凹部を設けてもよい。
上記実施形態では、楕円溝15が、底面15aと、底面15aから垂直に立ち上がる一対の側面15b,15c(垂直面)を有するようにした。すなわち、第1構造の断面をコ字形状に構成したが、第1構造の断面をL字形状に構成してもよい。上記実施形態では、金属板21の第1嵌合部22に絶縁材27を充填するようにしたが、例えば端子20の周囲にリング状の絶縁材27を装着し、その絶縁材27を溶融させて端子20と金属板21の貫通孔22aとの隙間28に充填するようにしてもよい。上記実施形態では、絶縁材27としてガラスを用いたが、樹脂を用いることもできる。この場合、貫通孔22aと端子20の外周面との間の隙間は、例えば0mmより大きく、かつ、0.2mm以下とすることが好ましい。
上記実施形態では、互いに押圧される筐体1とコネクタ2の底面15a,23aの間に封止材料として接着材料5を介装するようにしたが、接着材料5の代わりに他の封止材料を用いることもできる。例えば金属を含有する封止材料を用いることもできる。また、封止材料の形態は、使用初期の状態において液状もしくはテープ状のいずれかを用いることができる。上記実施形態では、コネクタ2の取付け時における筐体1に対するコネクタ2の位置決めのために、コネクタ2(金属板21)に複数の突起部26を設けたが、突起部26を設ける代わりにねじやピン等によりコネクタ2を位置決めするようにしてもよい。
上記実施形態では、ヘリウムガスが封入された磁気ディスク装置100の筐体1にコネクタ構造体101を適用した例を示したが、本発明のコネクタ構造体は、低密度ガスが封入される他の密封容器、または低圧状態もしくは真空状態を維持する他の密封容器にも同様に適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。
1 筐体
2,2A コネクタ
5 封止材料(接着材料)
14 開口部
15 溝(楕円溝)
15a 底面
15b,15c 側面
20 端子
21 金属板
23 第2凹部
23a 底面
27 絶縁材
27a 上面
27b 下面
29 絶縁板
101 コネクタ構造体

Claims (11)

  1. 低密度ガスが封入される密封容器または低圧状態もしくは真空状態を維持する密封容器に設けられるコネクタ構造体であって、
    開口部を有する筐体と、
    前記開口部を塞ぐように前記筐体に設けられた取付け部に取り付けられるコネクタと、を備え、
    少なくとも前記取付け部は金属により構成され、
    前記コネクタは、嵌合構造を介して前記筐体に取り付けられる金属板と、絶縁材を介して前記金属板を貫通する端子とを有し、
    前記取付け部および前記金属板は、互いに対向し、押し当てられる押圧面をそれぞれ有し、
    前記押圧面の間に封止材料が介装されているコネクタ構造体。
  2. 請求項1に記載のコネクタ構造体において、
    前記筐体および前記金属板は、互いに嵌合する第1構造および第2構造をそれぞれ有し、前記第1構造と前記第2構造との間の隙間に前記封止材料が介装されているコネクタ構造体。
  3. 請求項2に記載のコネクタ構造体において、
    前記第1構造および前記第2構造のいずれか一方は、前記開口部を包囲する凹部を有する一方、前記第1構造および前記第2構造のいずれか他方は、前記凹部に嵌合する凸部を有するコネクタ構造体。
  4. 請求項3に記載のコネクタ構造体において、
    前記凹部は、前記押圧面と、前記押圧面の両縁部から前記押圧面に対して垂直に立ち上がる一対の垂直面とを有するコネクタ構造体。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ構造体において、
    前記絶縁材は、互いに対向する主表面を有し、
    前記端子は、前記絶縁材の主表面から外側に突出する両端部を有するコネクタ構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ構造体において、
    前記絶縁材は、ガラスまたは樹脂を有するコネクタ構造体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタ構造体において、
    前記第1構造と前記第2構造との間の最小距離は0であるコネクタ構造体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のコネクタ構造体において、
    前記第1構造と前記第2構造との間の最大距離は100μm以下であるコネクタ構造体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のコネクタ構造体において、
    前記コネクタは、前記金属板の表面に当接して配置され、前記端子が固定される絶縁板をさらに有し、
    前記金属板は、前記端子が貫通する貫通孔を有し、前記端子と前記貫通孔との隙間に前記絶縁材が充填されているコネクタ構造体。
  10. 密封容器を構成する筐体の開口部を塞ぐように前記筐体に設けられた取付け部に取り付けられるコネクタであって、
    前記取付け部は、少なくとも金属により構成され、
    貫通孔を有する金属板と、
    前記貫通孔を貫通する端子と、
    前記金属板の表面に当接して配置され、前記端子が固定される絶縁板と、を備え、
    前記端子と前記貫通孔との隙間にガラスまたは樹脂が充填されているコネクタ。
  11. 密封容器を構成する筐体の開口部を塞ぐように前記筐体に設けられた取付け部にコネクタを取り付けるコネクタの取付け方法であって、
    少なくとも前記取付け部は金属により構成され、
    前記コネクタは、嵌合構造を介して前記取付け部に取り付けられる金属板と、絶縁材を介して前記金属板を貫通する端子とを有し、
    前記取付け部および前記金属板は、互いに対向し、押し当てられる押圧面をそれぞれ有し、
    前記取付け部および前記金属板の押圧面の少なくとも一方に封止材料を塗布し、
    前記取付け部の押圧面と前記金属板の押圧面とを互いに押し当てながら、前記封止材料を固化するコネクタの取付け方法。
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