JP2016126138A - 振れ補正装置、レンズ鏡筒、光学装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】振れ補正装置10は、光学部材Lnを支持し、この光学部材Lnの光軸と交差する方向の成分を持つように移動可能な可動部20と、可動部20を光軸と交差する方向の成分を持つように移動可能に支持する支持部30と、可動部20を間に挟んで支持部30と連結された状態で基準部材に固定される固定部60と、を備え、前記光軸と交差する方向において、固定部60に対する支持部30の位置は調整可能であり、固定部60に対する支持部30の位置が調整された状態で、固定部60は基準部材に固定される。
【選択図】図2
Description
また、本発明の一実施形態は、上記振れ補正装置を備えるレンズ鏡筒である。
また、本発明の一実施形態は、上記振れ補正装置を備える光学装置である。
なお、以下に説明する図面には、必要に応じてXYZの交差座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸A0を水平として横長の画像を撮影する場合のカメラ位置において、撮影者から見て左右(水平)方向をX方向とし、上下(垂直)方向をY方向とし、前後(光軸A0)方向をZ方向とする(図中の矢印は、各座標軸のプラス方向を示す)。
可動部20は、レンズ保持部21の周囲に突起部22、23、24及び25(以下、適宜に符号を省略)を備える。突起部(突起部材)は、規制部を構成する部材の一部である。規制部は、可動部20が光軸A0と交差する方向に許容量以上に移動するのを規制する部分である。規制部を構成する他の部材については後述する。
また、突起部22〜25は、光軸A0と直交する面内において、レンズ保持部21から外側かつ像側に向かって傾斜するように形成されている。そのため、振れ補正レンズLmを通過した光の一部が突起部で反射してゴーストが発生することを抑制できる。
可動部20は、レンズ保持部21の周囲に、3つの第1フック部26を備える。第1フック部26は、コイルバネ27(後述)の一方の端部を係止する部分である。第1フック部26は、光軸A0を中心として、周方向に等間隔(120度)に配置されている。
振れ補正装置10は、駆動部40及び位置検出部50と、レンズ鏡筒3の制御部(不図示)との間を電気的に接続するフレキシブルプリント基板(以下「FPC」という)70を備えている。FPC70は、図2に示すように、可動部20の移動範囲及び振れ補正レンズLmを通過する被写体光の光路を回避するように、可動部20及び支持部30に配置されている。
駆動部40は、可動部20を光軸A0と交差する方向の成分を持つように移動(本実施形態では、XY平面内に移動)させるアクチュエータである。駆動部40は、ボイスコイルモータ(以下、「VCM」という)等を含む電子回路により構成される。
位置検出部50は、センサユニット51、52(以下、適宜に符号を省略)を備える。センサユニットは、振れ補正レンズLmを間に挟んで駆動部40と対向する位置にそれぞれ配置されている。センサユニットは、磁石部及び検出部(いも符号省略)により構成される。磁石部は、永久磁石及びヨークを備えた磁気回路であり、可動部20側に設けられている。検出部は、ホール素子を備えた磁気回路であり、支持部30側に設けられている。検出部は、Z方向において、磁石部と対向する位置に配置されている。なお、可動部20側に検出部を設け、支持部30側に磁石部を設けてもよい。
固定部60は、中央に円形の開口部61を備える。レンズ群Lnは、開口部61に保持されている。なお、本実施形態では、固定部60の開口部61にレンズ群Lnを備えた例について説明するが、これに限定されず、レンズを省略したり、絞り部材等の他の部材を配置したりしてもよい。固定部60の開口部61は、レンズ群Lmを透過する光束が通過可能であればよい。また、支持部30の開口部31に、レンズ、絞り部材等を設けてもよい。
なお、後述するように、光軸調整された振れ補正装置10は、直進筒90(後述)に固定される。この状態において、開口部61を通過する光束の光軸は、撮影に支障のない範囲で、直進筒90(後述)の中心軸と略一致する。
孔部67は、固定部60と支持部30とを連結するねじ80(後述)が挿入される孔である。孔部67は、図3に示すように、規制枠62の周囲において、3箇所設けられている。また、孔部68は、固定部60とレンズ鏡筒3の直進筒90(後述)とを連結するねじ93(図5参照)が挿入される孔である。孔部68は、図3に示すように、固定部60の外周部に3箇所設けられている。各孔部68は、光軸A0から均等な距離で、かつ光軸A0を中心として等間隔に配置されている。3つの孔部68の配置は、3つの孔部67の配置より均等である。
図5は、振れ補正装置10の光軸調整を説明するための模式図である。図5(a)は、振れ補正装置10の光軸調整前の状態を示す。図5(b)は、振れ補正装置10の光軸調整後の状態を示す。図5では、先に説明した図2〜図4と同一部分に同一符号を付して説明する。ただし、図5では、図2〜図4と異なり、各部の形状を模式的に示している。また、支持部30を光軸調整する際には、図5に示すように、支持部30及び固定部60の各撮影光軸が重力方向と略一致するように、振れ補正装置10が冶具(不図示)上に配置される。この冶具の中心軸は、重力方向と一致し、かつ支持部30及び固定部60の各撮影光軸と並行な軸である。なお、図5では、説明の都合上、XYZの交差座標系を一例として付しているが、光軸調整時において、X、Yの座標軸は特定されない。
その状態で、図5(b)に示すように、固定部60の撮影光軸A2と可動部20の撮影光軸A1とが一致するように、固定部60に対して支持部30を図中の水平方向(光軸A0と交差する方向)に移動させる。より具体的には、支持部30を移動させる方向は、光軸A0と交差するXY平面内となる。
そして、固定部60の撮影光軸A2と可動部20の撮影光軸A1とが一致した状態で、固定部60の孔部67にねじ80を挿入して、支持部30の雌ねじ部34にねじ込むことにより、支持部30を固定部60に連結できる(図4参照)。これにより、振れ補正装置10の光軸調整が完了する。
図5(a)に示す光軸調整前の振れ補正装置10を、撮影時と同じように、撮影光軸が水平になるように配置すると、コイルバネ27の弾性力のばらつきによるずれ量Dに、振れ補正レンズLmの鉛直方向への自重落下によるずれ量が加わるため、Y(マイナス)方向におけるずれ量Dは、さらに大きくなる。
図6は、振れ補正装置10の取り付けを説明するための斜視図である。図6に示す直進筒90(基準部材)は、レンズ鏡筒3に収容されるレンズ群L1〜Lnのうち、レンズ群Lm及びLnを含む一部のレンズ群を保持する円筒形状の筒である。なお、レンズ鏡筒3は、図6に示す直進筒90の他、カム筒、固定筒等(いずれも不図示)の筒を備える。それぞれ筒は、レンズ群L1〜Lnのうち、所定のレンズ群を保持する。
光軸調整された振れ補正装置10を備えた直進筒90は、他の筒、部材等と共にレンズ鏡筒3に組み込まれる。
(1)振れ補正装置1は、振れ補正レンズLmの重量に係らず、振れ補正レンズLmを移動させる駆動部40の駆動力を安定化させることができる。したがって、振れ補正装置10は、振れ補正レンズLmをより適切に駆動できる。
(2)振れ補正装置1は、レンズ鏡筒3を光軸A0回りのどの位置に回転させても、振れ補正レンズLmを同じ駆動力で移動させることができる。そのため、振れ補正装置10は、ファインダー、モニター画面等における画像の見栄えを、撮影者がカメラ1を構える位置に係らず、ほぼ一定にできる。
(3)振れ補正装置10は、コイルバネ27の弾性力を大きくする必要がないため、駆動部40を大型化しなくてもよい。また、振れ補正装置10は、コイルバネ27の弾性力を調整する機構を搭載する場合に比べて、装置の大型化、部品点数の増加を招くことがない。したがって、振れ補正装置10は、装置の大型化、コスト増を抑制できる。
(5)振れ補正装置10において、固定部60は、柱状部材33を介して支持部30と連結される。そのため、振れ補正装置10によれば、柱状部材33の高さを適宜に調整することにより、可動部20を配置するスペースを確保できる。したがって、振れ補正装置10は、固定部60に配置された可動部20の動きに影響を与えることなしに、支持部30を連結できる。
(8)振れ補正装置10は、開口部61の内周に設けられた規制枠62に突起部が接触することにより、可動部20の光軸と交差する方向における移動が規制される。そのため、振れ補正装置10では、突起部を外側に突出させる規定量を適宜に設定することにより、可動部20の光軸と交差する方向における移動量を調整できる。
(9)振れ補正装置10において、可動部20は、光軸と交差するX方向と、光軸及びX方向と交差するY方向とに移動可能に構成されている。また、可動部20は、X方向に沿って外側に突出する突起部と、Y方向に沿って外側に突出する突起部とを備える。そのため、振れ補正装置10では、X及びY方向に沿って設けられたそれぞれの突起部により、XY方向における可動部20の移動をより確実に規制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、固定部60に対して支持部30を図中の水平方向に移動させることにより光軸調整する例について説明した(図5参照)。これに限らず、支持部30に対して固定部60を図中の水平方向に移動させることにより光軸調整してもよい。すなわち、振れ補正装置10において、固定部60及び支持部30は、互いの相対的な位置が調整された状態で、直進筒90に固定される構成であればよい。
(2)本実施形態では、支持部30の3箇所に設けた柱状部材33(図2参照)により、固定部60を連結する例について説明した。これに限らず、柱状部材33は、4箇所以上に設けてもよい。また、本実施形態では、支持部30に柱状部材33を設けた例について説明したが、固定部60に柱状部材を設けてもよい。また、本実施形態では、直進筒90に設けた3箇所の支持部91(図6参照)により、振れ補正装置10を固定する例について説明した。これに限らず、支持部91は4箇所以上に設けてもよい。
(4)本実施形態では、レンズ鏡筒3を備えるカメラ1を、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラとして説明した。これに限らず、レンズ交換可能なミラーレス一眼カメラ、レンズ一体式のデジタルカメラ、ビデオカメラ等に適用することもできる。その場合、振れ補正装置10をレンズ鏡筒に設けてもよいし、カメラボディに設けてもよい。
Claims (9)
- 光学部材を支持し、前記光学部材の光軸と交差する方向の成分を持つように移動可能な可動部と、
前記可動部を前記光軸と交差する方向の成分を持つように移動可能に支持する支持部と、
前記可動部を間に挟んで前記支持部と連結された状態で基準部材に固定される固定部と、
を備え、
前記光軸と交差する方向において、前記固定部に対する前記支持部の位置は調整可能であり、
前記固定部に対する前記支持部の位置が調整された状態で、前記固定部は前記基準部材に固定される振れ補正装置。 - 請求項1に記載の振れ補正装置において、
前記固定部は、前記光学部材を透過する光束が通過可能な開口部を有し、
前記基準部材は円筒形状であり、
前記開口部を通過する光束の光軸は、前記基準部材の中心軸と略一致すること、
を特徴とする振れ補正装置。 - 請求項1又は2に記載の振れ補正装置において、
前記支持部は、前記光軸に沿って設けられた柱状部材を有し、
前記固定部は、前記柱状部材を介して前記支持部と連結されること、
を特徴とする振れ補正装置。 - 請求項3に記載の振れ補正装置において、
前記可動部を前記光軸と交差する方向の成分を持つように移動させる駆動部を有し、
前記駆動部に接続された導電部材が前記柱状部材に沿って配置されていること、
を特徴とする振れ補正装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の振れ補正装置において、
前記可動部が前記光軸と交差する方向において許容量以上に移動するのを規制する規制部を有すること、
を特徴とする振れ補正装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の振れ補正装置において、
前記固定部は、前記光学部材を透過する光束が通過可能な開口部を有し、
前記可動部は、前記光学部材の外周を保持する保持部と、前記保持部から規定量分だけ外周側に突出した突起部材を有し、
前記開口部の内周に前記突起部材が接触することにより、前記可動部の前記光軸と交差する方向における移動が規制されること、
を特徴とする振れ補正装置。 - 請求項6に記載の振れ補正装置において、
前記可動部は、前記光軸と交差する第1の方向と、前記光軸及び前記第1の方向と交差する第2の方向とに移動可能であり、
前記突起部材は、前記第1の方向に沿って突出する第1突起部材と、前記第2の方向に沿って突出する第2突起部材と、を備えること、
を特徴とする振れ補正装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の振れ補正装置を備えるレンズ鏡筒。
- 請求項1から7のいずれかに記載の振れ補正装置を備える光学装置。
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