JP2016125880A - 放射線計測システム及び光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物の表面等から発生する放射線の強度分布を比較的簡易に決定することができる放射線計測システム及びこれに用いられる光学系を提供すること。【解決手段】2次元コリメーター部21が放射線の入射方向を基準線BLに沿った所定の局所領域に対応するように制限するので、目標とする所定の局所領域に存在する線源からの放射線を選択的に検出することができる。また、第2次検出部である光電撮像管部40及び読出部50がロッドアレイ122sからの蛍光を2次元的な光信号の分布として検出することで、放射線の入射方向を特定することができ、所定の局所領域のどの箇所からの放射線であるかを判定することもできる。【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の放射線像を高感度で計測するための放射線計測システム及びこれを構成する放射線計測装置に組み込まれる光学系に関する。
放射線像を高感度で計測するための撮像装置として、多数のシンチレーションファイバーを平行かつ面状に配列したファイバーアレイと、ファイバーアレイの入射側に配置されたコリメーターとを備える検出ユニットを多数積層した撮像装置が存在する(特許文献1参照)。この撮像装置では、コリメーターによって特定方位からのガンマ線等を選択し、ファイバーアレイによって高感度でガンマ線等の通過を検出することができる。
対象物のX線その他の放射線の照射像を検出するための装置として、ファイバー軸に垂直な方向に2次元的に配列されたシンチレーションファイバープレート又はシンチレーターと、シンチレーションファイバープレート又はシンチレーターの線源側に配置されてファイバー軸に垂直な方向に延びるスリットとを備えるものが開示されている(特許文献2、3参照)。
上記特許文献1の撮像装置では、対象物の表面等から発生する放射線の強度分布を決定することが容易でない。
また、上記特許文献2、3の装置は、予め準備した線源からの放射線の照射を前提としており、対象物の表面等から発生する放射線の強度分布を決定するものではない。
国際公開第2013/147277号 特開平6−214028号公報 特開2006−329905号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、対象物の表面等から発生する放射線の強度分布を比較的簡易に決定することができる放射線計測システム及びこれに用いられる光学系を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る放射線計測システムは、放射線の入射方向を基準線に沿った所定の局所的な領域に対応するように制限する方位制限部と、方位制限部によって制限される入射方向と交差する方向にロッド軸が延びるように配列されるとともに放射線の入射に伴って蛍光を発生するロッドアレイとを有する第1次検出部と、第1次検出部のロッドアレイからの蛍光を2次元的な光信号の分布として検出する第2次検出部と、第2次検出部の検出出力に基づいて所定の局所的な領域における放射線量分布を決定する演算部とを備える。
上記放射線計測システムでは、方位制限部が放射線の入射方向を基準線に沿った所定の局所的な領域に対応するように制限するので、目標とする所定の局所的な領域に存在する線源からの放射線を選択的に検出することができる。また、第2次検出部がロッドアレイからの蛍光を2次元的な光信号の分布として検出することで、放射線の強度その他の入射状態を観測することができる。なお、ロッドアレイを用いることで、第1次検出部を小型化することが容易になり、第1次検出部や放射線計測システムを簡易に軽量化することができる。
本発明の具体的な側面では、演算部は、ロッドアレイにおける同時検出箇所が方位制限部によって制限された放射線の入射方向に対応する場合に、検出された放射線が所定の局所的な領域からロッドアレイに入射したと判定する。この場合、バックグラウンドノイズを除去した測定が可能になる。
本発明の別の側面では、演算部は、第1次検出部の検出領域の立体角と、所定の局所的な領域から入射する放射線の強度及び頻度とに基づいて、基準線に沿った領域における放射線量の面密度分布を決定する。この場合、対象の表面に存在する放射性物質の分布状態を監視することができる。
本発明のさらに別の側面では、演算部は、対象の表面までの距離を測定する測距装置の出力に基づいて検出領域の立体角を修正する。この場合、対象の表面の起伏を加味した放射性物質の分布状態を監視することができる。
本発明のさらに別の側面では、方位制限部は、第1コリメーターと第2コリメーターを含む2次元コリメーターであり、第1コリメーターは、基準線に向けて収束するように配列された複数の遮蔽体の平板を含み、第2コリメーターは、所定の局所的な領域に向けて略平行に配列された複数の遮蔽体の平板を含む。この場合、比較的近接した有限距離にある対象にフォーカスして計測を行うことが容易になり、有限距離だけ離れた対象からの放射線を選択的に効率よく検出することができる。
本発明のさらに別の側面では、ロッドアレイは、蛍光物質をドープした複数のシンチレーションロッドを有する。
本発明のさらに別の側面では、ロッドアレイは、複数のシンチレーションロッドの周囲にそれぞれ配置されるとともに内面にミラーを有する複数の外筒部を有する。この場合、シンチレーションロッド内から外側に漏れ出した光を回収して第2次検出部側に供給することができ、検出感度を高めることができる。
本発明のさらに別の側面では、第1次検出部の空間的な状態を変化させることによって所定の局所的な領域を移動させる走査装置をさらに備える。この場合、所定の局所的な領域の移動によって、2次元的な広がりを有する対象領域を比較的迅速に計測することができる。
上記目的を達成するため、本発明に係る光学系は、蛍光物質をドープした複数のシンチレーションロッドを有してなり、放射線計測装置又はシステムに組み込まれるものであって、複数のシンチレーションロッドの周囲にそれぞれ配置されるとともに内面にミラーを有する複数の外筒部を有する。
上記光学系を構成する複数のシンチレーションロッド及び外筒部、すなわちロッドアレイを利用すれば、このロッドアレイからの蛍光を2次元的な光信号の分布として検出することができるので、放射線の入射方向を特定することができ、所定の局所的な領域のどの箇所からの放射線であるかを判定することもできる。ここで、複数のシンチレーションロッドの周囲に内面にミラーを有する複数の外筒部を配置しているので、シンチレーションロッド内から外側に漏れ出した光を回収することができ、検出感度を高めることができる。
本発明の具体的な側面では、上記光学系において、シンチレーションロッドは、コアを剥き出しにした非被覆型の構造を有する。この場合、全反射角を大きくすることができ、コアを伝搬する光の取込効率を高めることができる。
本発明の別の側面では、複数のシンチレーションロッドの光射出側にそれぞれ配置されて射出NAを入射NAよりも減少させるように角度変換を行う光学部材をさらに備える。この場合、ロッドアレイからの蛍光を検出する撮像面等への高効率伝送結合が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、光学部材は、第1レンズと第2レンズとを光路に沿って配置した組レンズである。この場合、第1レンズと第2レンズとを利用して角度変換に際しての収差を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る放射線計測装置を複数組み込んだ放射線計測システムを説明する概念的な斜視図である。 放射線計測システムに組み込まれた1つの放射線計測装置を説明する概念的な斜視図である。 放射線計測装置の内部構造を説明する概念的な図である。 放射線計測装置を構成する1つのファイバーブレードを説明する概念的な図である。 図4に示すファイバーブレードを構成するシンチレーションロッドユニットを説明する概念図である。 放射線計測装置による放射線計測の原理を概念的に説明する図である。 放射線計測装置による放射線計測の原理を概念的に説明する図である。 (A)〜(C)は、検出原理に関するシミュレーション結果を説明する図である。 対象の放射線量分布を測定する動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る放射線計測システム、これに組み込まれる放射線計測装置等について説明する。
図1に示す放射線計測システム100は、複数の放射線計測装置10と、これらの放射線計測装置10を支持するゲート状の支持体70と、放射線計測装置10等の動作状態を制御することによって計測対象の放射線量分布その他の諸情報につき情報処理又は情報管理を行う制御装置90とを備える。
各放射線計測装置10は、詳細は後述するが、それぞれの正面前方に設定された計測対象領域(後述する局所領域A3)からの放射線を検出する。放射線計測装置10は、支持体70に支持されて計測に際して空間的な状態(具体的には位置や回転姿勢)が変化する可動部分となっており、その移動に伴って計測対象領域も移動する。
支持体70は、計測対象物である四角柱状の対象OBを中央に配置(又は中央において通過)させることができる四角枠状の部分である。支持体70は、一対の放射線計測装置10を支持する左右一対の支柱部、別の一対の放射線計測装置10を支持する上下一対の桁部を有する。支持体70の各支柱部には、第1駆動機構71が内蔵されており、対象OBを固定した状態でX方向に関して対向する左右一対の放射線計測装置10を、所望のタイミング及び角速度でZ軸の周りに回転させることによってX軸方向を基準方向として所望の傾斜角度に回動させることができ、所望のタイミング及び速度でZ方向の所望位置に昇降移動させることができる。支持体70の各桁部には、第2駆動機構72が内蔵されており、対象OBを固定した状態でZ方向に関して対向する上下一対の放射線計測装置10を、所望のタイミング及び角速度でX軸の周りに回転させることによってZ軸方向を基準方向として所望の傾斜角度に回動させることができ、所望のタイミング及び速度でX方向の所望位置に水平移動させることができる。第1及び第2駆動機構71,72は、放射線計測装置10の空間的な配置を変化させること(具体的には、回転による姿勢変化又は傾斜量の増減、並びに縦方向又は横方向への移動)によって検査又は測定のターゲットとなる所定の局所的な領域を移動させる走査装置として機能する。具体的には、第1駆動機構71によって対象OBに対するY及びZの2軸に沿った2次元走査型の検査が可能になり、第2駆動機構72によって対象OBに対するY及びXの2軸に沿った走査型の測定が可能になる。
制御装置90は、各放射線計測装置10の動作を監視しつつ各放射線計測装置10から計測結果を取得する。制御装置90は、演算部として、対象OBのうち放射線計測装置10に対向し概ねY方向に延びる帯状の所定領域に沿って区分けされた局所的な領域について放射線量分布を決定する。この際、制御装置90は、駆動機構71,72を介して4つの放射線計測装置10に2次元的な走査を行わせ、対象OBの表面全体、具体的には両側面、上面、及び底面における放射線量分布を計測する。
以下、図2、3等を参照して、図1に示す4つの放射線計測装置10のうち1つの放射線計測装置10Aについて説明する。放射線計測装置10Aは、全体としてケース11内に収納され、検出窓部20と、ロッドバンドル部30と、光電撮像管部40と、読出部50と、回路装置60と、電源部15とを備える。ここで、検出窓部20はケース11の第1部分11aに収納され、ロッドバンドル部30はケース11の第2部分11bに収納され、光電撮像管部40その他の残りの部分はケース11の第3部分11cに収納されている。
検出窓部20は、第1次検出部として機能する部分であり、ケース11からはみ出すように設けられた2次元コリメーター部21と、2次元コリメーター部21の背後に配置されるシンチレーター部22とを有する。2次元コリメーター部21は、放射線の入射方向を基準線BLに沿った所定の局所的な領域に対応するように制限する方位制限部として機能し、2次元的な層状に延びる第1コリメーター21aと、同様に層状に延びる第2コリメーター21bとを積層したものとなっている。第1コリメーター21aは、有限焦点系であり、検出窓部20が正面のX方向に向いている状態で、多数の細長い平板状の遮蔽体である放射線遮蔽板21cを短手側すなわち+X側で間隔が狭まるようにZ方向に配列したものである。より具体的には、放射線遮蔽板21cは、その回転姿勢に関わらず±Y方向に延びる基準線BL及びその周辺に向けて収束するように配列されている。各放射線遮蔽板(遮蔽体の平板)21cは、例えば0.5〜1mm程度の厚みを有する鉛板であり、これらの放射線遮蔽板21cは、+X側つまり先端側で例えば1〜2mm程度の隙間GAを介して互いに離間して配置される。この第1コリメーター21aにより、検出窓部20による放射線の検出に際してZ方向のフォーカス機能を持たせることができ、Y軸に平行に延びる基準線BL及びその周辺を含む帯状の所定領域A1からの放射線のみを優先的又は選択的に検出することが可能になる。第2コリメーター21bは、無限焦点系であり、検出窓部20が正面のX方向に向いている状態で、多数の細長い平板状の遮蔽体である放射線遮蔽板21dをY方向に等間隔で平行に配列したものである。各放射線遮蔽板21dは、検出窓部20が正面のX方向に向いている状態で、Z方向を長手方向とするとともに、Y方向を法線方向としている。各放射線遮蔽板(遮蔽体の平板)21dは、例えば0.5〜1mm程度の厚みを有する鉛板であり、これらの放射線遮蔽板21cは、1〜2mm程度の隙間GAを介して互いに離間して配置される。この第2コリメーター21bにより、検出窓部20による放射線の検出に際して追加的フォーカス機能を持たせることができ、上記基準線BL及びその周辺を含む帯状の所定領域A1のうち検出窓部20が正面にある所定の局所的な領域からの放射線のみを優先的又は選択的に検出することが可能になる。シンチレーター部22は、Z方向に延びる細長い多数のシンチレーションロッドユニット22aを例えば3〜5mmのピッチで規則正しく密に配列して成り、キューブ状の空間を充填するものとなっている。シンチレーター部22は、例えば88×88本のシンチレーションロッドユニット22aで充填されている。このようにシンチレーター部22を立体的にすることで、放射線に対する感度を高めることができ、既知の放射線源によって対象に強い放射線を照射してその透過率分布を測定するような場合に限らず、微弱なものを含む未知の放射線源からの放射線量を精度良く計測することが可能となる。
検出窓部20が計測に際して第1コリメーター21aによってフォーカスする基準線BLは、シンチレーター部22の中心を通って正面(図1に示す支持体70の内側)のX方向に延びる中心線CLと直交する。検出窓部20から基準線BLまでの距離は、用途、検出窓部20のサイズ等に応じて適宜設定されるが、例えば50cm〜1m程度に設定される。基準線BLは、図1に示す放射線計測装置10Aの±Z方向への昇降(つまり、検出窓部20の±Z方向への変位)に伴って基準線BLに垂直な±Z方向に平行移動する。つまり、検出窓部20の昇降によって、元の基準線BLに対応する直線状の計測領域が平行移動して新たな基準線BL'に対応する計測領域が設定され、これらの基準線BL,BL'を含む全体としてYZ面に沿った2次元的な計測領域MA及びその周辺からの放射線計測を行うことができる。なお、2次元コリメーター部21を交換することで検出窓部20から基準線BLまでの距離を調整することができ、2次元コリメーター部21を構成する放射線遮蔽板21aの角度を連動する可変タイプとすることで可変フォーカスとすることもできる。また、放射線遮蔽板21aのサイズや密度を調整することで、フォーカス深さも調整することができる。
なお、基準線BLのうち、中心線CLが通る点P1から射出された放射線は、2次元コリメーター部21を通過して、Z方向にロッド軸が延びるように束ねて配置された多数のシンチレーションロッドユニット22aのいずれかを交差するように横切る。中心線CLから2次元コリメーター部21Y方向に関する幅の半分程度離れた点P2からの放射線も、2次元コリメーター部21を通過して、シンチレーションロッドユニット22aのいずれかを交差するように横切る。つまり、シンチレーションロッドユニット22aは、2次元コリメーター部21によって制限された放射線の入射方向と交差する方向にロッド軸が延びるように配列されている。結果的に、検出窓部20による検出範囲は、基準線BLに沿って延び検出窓部20の正面の点P1を通る矩形の局所領域A3となっている。
放射線計測装置10を含む検出窓部20は、図1に示す第1駆動機構71に駆動されて、例えば重心を通るZ軸に平行な回転軸RXの周りに回転する。このため、検出窓部20による検出範囲に相当する局所領域A3は、検出窓部20の傾斜量又は回転角に応じて基準線BLに沿って±Y方向に横移動(図面上では上下移動)する。つまり、放射線計測装置10による計測を帯状の所定領域A1内でY軸方向に走査するように行うことができる。
ロッドバンドル部30は、一方においてコネクタ基板14を介してシンチレーター部22に接続され、他方においてコネクタ基板14を介して光電撮像管部40の受光部41に対応する分布で固定されている。ロッドバンドル部30は、多数のガイド用の光ファイバー31を集めたものである。光ファイバー31の一端は、コネクタ基板14を介してシンチレーター部22を構成する各シンチレーションロッドユニット22aの出力端に結合され、光ファイバー31の他端は、コネクタ基板14を介して光電撮像管部40の受光部41の格子点に対向するように位置決めされて固定されている。ロッドバンドル部30は、シンチレーター部22を構成するシンチレーションロッドユニット22aの配列関係を維持したままで光信号を光電撮像管部40の受光部41に伝送する。つまり、シンチレーター部22は、シンチレーションロッドユニット22aをX方向及びY方向に配列して充填したものであり、XY断面に関して例えば88×88のマトリクス状に配列されているので、この格子点状の配列をそのまま維持した画素パターンが光電撮像管部40によって画像として検出され増幅される。
光電撮像管部40は、真空容器内に収納された構造を有しており、詳細な説明は省略するが、光電変換用の入力部である受光部41と、入射した電子を光に変換して像を形成する出力部43との間に、光電変換後の電子を収束させる静電収束系等を有している。ここで、受光部41は、ガラス製の光学窓を有しており、光学窓の内側には所定の特性を有する光電変換物質の蒸着によって光電変換面が形成されている。出力部43は、例えばファイバーオプティックプレートで形成され、その入射面には、所定の特性を有する蛍光体が塗布されている。
なお、光電撮像管部40は、読出部50と協働することで、シンチレーター部22からの光信号を2次元的な光信号の分布として検知する第2次検出部として機能する。
読出部50は、リレー光学系51、精細撮像部53等を備える。リレー光学系51は、光電撮像管部40の出力部43の像を、精細撮像部53の撮像面上に略等倍で投射する投射光学系となっている。精細撮像部53は、例えばCMOS型撮像素子である固体撮像素子と、固体撮像素子に撮像動作を行わせる駆動回路とを有し、固体撮像素子に撮像動作を行わせる。精細撮像部53は、光電撮像管部40の出力部43に形成された微弱な光の精細画像を、ビデオレートで画素デジタル信号化して出力する。なお、図示を省略しているが、リレー光学系51から分岐される光路上には、マルチアノードタイプのフォトマルチプライヤ等からなる粗像撮像部が設けられており、精細撮像部53に撮像動作を行わせる駆動回路に対してトリガー信号を与える。
回路装置60は、読出部50から出力された画像信号や強度信号を監視し、記憶装置に保管しつつ外部に出力する。つまり、回路装置60は、検出窓部20に対象とする線源からのガンマ線その他の放射線が入射した場合、精細撮像部53に撮影を行わせることで放射線の痕跡を画像として検出する。
放射線計測装置10Aは、検出窓部20の周辺であって基準線BLに対向する位置に複数の距離センサー18を有する。距離センサー18は、例えばレーザー測距装置であり、検出窓部20の正面、つまり図2に示す局所領域A3にある対象の物体表面までの距離を測定することができる。距離センサー(測距装置)18によって得た測距結果は、回路装置60に出力される。距離センサー18には、カメラも付随しており、対象OBの表面画像を随時撮影することができる。距離センサー18によって得た測距結果や撮影画像は、回路装置60に出力される。
以下、シンチレーター部22を構成するシンチレーションロッドユニット22a等について説明する。
図4に示すブレード(検出ユニット)28は、シンチレーションロッドユニット22aとフレーム24とを有する。シンチレーションロッドユニット22aは、X方向に等間隔で密に配列されてロッドアレイ22sを構成する。各シンチレーションロッドユニット22aは、その両端においてフレーム24に支持されて固定されている。図示のブレード28と同様の構造多数のブレード28をY軸方向にスタックすることにより、シンチレーションロッドユニット22aがX方向及びY方向に配列された立方体状のシンチレーター部22を得ることができる。つまり、シンチレーター部22は、導光ロッドを2次元的に配列したロッドアレイ122sとなっている(後述する図7等参照)。
図5に示すように、シンチレーションロッドユニット22aは、角柱状のロッド本体(シンチレーションロッドとも呼ぶ)25aと、円筒状のシース部25bと、コネクタ部25cとを有する。
ロッド本体(シンチレーションロッド)25aは、射出成形によって単一素材から形成されたものであり、2次元コリメーター部21を経た放射線を光信号に変換する。具体的には、ロッド本体25aは、蛍光体をドープしたポリスチレン、アクリルその他のプラスチックの部材であって光ファイバーのコアを剥き出しにした非被覆型の構造を有する。つまり、ロッド本体25aの側面は、光学的なロスが殆どない鏡面となっている。ロッド本体25aの根元側(非出力側)には、ミラー25fが形成されており、検出光の損失を低減している。ファイバー本体25aのサイズは、例えば断面が3×3mmであり、長さ数10cm〜1m程度である。ロッド本体25aは、ガンマ線に対する能動指標となっている。具体的な実施例では、ロッド本体25aは、例えばセシウム137起源の0.622MeVガンマ線等を散乱させ、これによって発生したコンプトン電子によるシンチレーション発光を検出光として出力する。
シース部25bは、内面にミラー26bを有する外筒部であり、例えば数10〜数100μmのマイラーフィルム26aの内面にAl等からなるミラー26bを蒸着等によって形成したシートを準備し、このシートを適当に切り出した後に円筒状に巻いた状態で継ぎ目を接着することで得られる。シース部25bは、ロッド本体25aの一端に接着剤等で固定された支持部材25gの外周と、ロッド本体25aの他端に固定されたコネクタ部25cの外周とに嵌合するとともに接着剤等によってこれに接合され、支持部材25g及びコネクタ部25cとともに図4に示すフレーム24に固定・支持される。
ここで、ロッド本体(シンチレーションロッド)25aやシース部(外筒部)25bを介して伝搬する検出光について説明する。ロッド本体25a内で発生したシンチレーション光は、ロッド本体25aの内面25hに全反射の臨界角以上の角度θ1で入射した場合(つまり光L1の場合)、少ない損失で効率的に伝搬する。この際、ロッド本体25aが剥き出しで、クラッドを有しないので、全反射の臨界角を可能な限り小さくすることができ、シンチレーション光を全反射させる条件が緩くなるので、シンチレーション光の伝送効率を高めることができる。さらに、全反射条件を満たさない場合、すなわちロッド本体25aの内面25hに全反射の臨界角以下の角度θ2で入射した場合(つまり光L2の場合)、その外側に配置されたシース部25bの内面のミラー26bで反射させる伝搬が可能であるので、シンチレーション光の損失をさらに低減することができる。本発明者の試作によれば、上記構造を採用することによりシンチレーション光の収率がその長さにもよるが1.5倍以上に向上することが確認された。
具体的に作製したシンチレーションロッドユニット22aを評価した結果、中心軸からの射出角51度までの光を伝送できることを確認した。なお、市販の一般的なシンチレーションファイバーの場合、例えばコアがポリスチレン(屈折率1.59)製で、クラッドがアクリル(屈折率1.49)製であり、中心軸からの射出角が30度までの光を伝送できるに過ぎない。つまり、本発明のシンチレーションロッドユニット22aの場合、等方に射出される蛍光の性質から、市販の一般的なシンチレーションファイバーに比較し立体角の比率で2.7倍の伝送効率の向上がある。また、周囲を鏡パイプであるシース部25bで被覆することで、一旦ロッド本体25aの外に出た光を反射させて回復させる効果もあり、この効果を加味すると3倍以上の伝送向上が見込める。さらに、シース部25bが光を内側に反射して外に漏らさないため、隣接するシンチレーションロッドユニット22a間のクロストークをゼロにでき、位置同定に重要な発光点の独立性が確保される。また、本鏡パイプ又はシース部25bによって、脱着時などにおけるシンチレーションロッド又はロッド本体25aの表面の他物との摩擦による擦傷を防ぎ、フィールド計測における防湿、防塵の効果もある。
コネクタ部25cは、レンズ部26dと光ガイド部26eとを有する。レンズ部26dは、ロッド本体25aの一端(出力端)に対向して配置される。レンズ部26dは、第1レンズ26fと第2レンズ26gとを光路に沿って配置した組レンズであり、射出NAを入射NAよりも減少させるように角度変換を行う光学部材として機能する。第1レンズ26fと第2レンズ26gとは、ともにプラスチック材料で形成されている。光学的に上流の第1レンズ26fは、ブロック状の肉厚レンズであり、例えば平面の入射面と、凸の射出面とを有する。光学的に下流の第2レンズ26gも、第1レンズ26fと同様の横断面を有するブロック状の肉厚レンズであり、例えば平面の入射面と、凸の射出面とを有する。ロッド本体25aの一端(出力端)は、第1レンズ26fに形成された凹部に嵌合するように挿入され第1レンズ26fに固定されている。レンズ部26dによって、ロッド本体25aやシース部25bから導かれた検出光のNAが適度に減少する。
光ガイド部26eは、円形断面を有するロッド状の部材であり、一端から他端に向けて光を伝送する役割を有する。光ガイド部26eの入射面26iは、平面で、第2レンズ26gの射出面と略同サイズとなっている。一方、光ガイド部26eの射出面26jは、平面で、図3に示すロッドバンドル部30の光ファイバー31のコア径と略同サイズとなっている。つまり、光ガイド部26eによって、レンズ部26dを経た検出光が光ファイバー31に導かれる。この際、レンズ部26dによってロッド本体25aやシース部25bから導かれた検出光のNAが適度に減少しているので、光ファイバー31への検出光の結合効率を高めることができる。ガイドアレイ26eの入射面26i側には、レンズ部26dの第2レンズ26gに形成された凸部と嵌合することによって第2レンズ26gを固定するための凹部が形成されている。
以下、図6及び7を参照して、放射線計測装置10による放射線の検出原理について説明する。
まず、図6に示すように、検出窓部20に対する検出エリアについて説明する。検出窓部20は、2次元コリメーター部21の存在により、基準線BLを中心としてZ方向に幅WDを有する帯状の領域A1内であって、検出窓部20の正面の局所領域A3を計測対象とする。検出窓部20は、その回転姿勢の調整により局所領域A3を基準線BLに沿って移動させことができ、基準線BLに沿った検出の最大限である帯状の所定領域A1の長手方向の長さは、放射線計測装置10又は検出窓部20の回転角の範囲に対応するものとなっている。局所領域A3のサイズは、例えば10cm×10cm程度とすることができる。なお、検出窓部20は、フォーカス深度を有しており、帯状の局所領域A1は、図示の便宜上示されている平面的なものに限らず、奥行きを持ったものとなっている。
放射線計測装置10から計測の対象OBまでの距離は、放射線計測装置10又は検出窓部20の回転角を考慮する必要がある。さらに、計測の対象OBは、一様な平面を有するものに限らず、立体的な表面を有する場合が多い。このような事情を考慮して、検出窓部20に付随する距離センサー18によって基準線BL方向に延びる帯状の所定領域A1のうち検出窓部20の正面にある局所領域A3における対象OB表面までの距離を計測する。距離センサー18によって得た距離Dは、距離センサー18の配置を考慮して、シンチレーター部22の中心又はロッドバンドル部30の中心からの距離Dに換算される。以上のようにして得た放射線計測装置10から計測の対象OBまでの距離と、放射線計測装置10の回転角とにより、局所領域A3に存在する対象OBの表面について、基準線BLに沿ったY方向の座標と、基準線BLに直交するX方向の座標とが特定され、局所領域A3のXY座標を特定することができる。放射線計測装置10は、Z方向に徐々に走査されるので、Z座標を確認しつつ対象OBのXY座標を得ることができ、対象OBの表面形状を得ることができる。対象OBの表面形状は、シンチレーター部22の検出領域の立体角に影響するので、放射線源からの放射線量を決定する上で重要である。
図7は、放射線計測装置10の特定断面を示す概念図であり、この特定断面は、2次元コリメーター部21のうち第1コリメーター21aのいずれかの隙間GAが延びる方向に対応するものとなっている。図示のように、角度δ方向傾いた放射線計測装置10のシンチレーター部22に入射する放射線は、帯状の所定領域A1のうち放射線計測装置10の正面にある局所領域A3に放射線源が存在する場合、放射線の痕跡又は飛跡として立体角A4の範囲内に所定強度の一連の信号S1が検出される可能性がある。よって、読出部50によって撮影されたシンチレーター部22の画像から放射線を同時検出したシンチレーションロッドユニット22aの位置(同時検出箇所)を特定しつつ、これらを繋ぐ直線を当てはめる近似を行うことで、入射した放射線がバックグラウンドでなく局所領域A3からのものであるか否か、つまり、局所領域A3に放射線源があるか否かを判定することができる。これにより、この局所領域A3からシンチレーター部22に入射する放射線の強度を確認しつつ頻度を算出することができ、局所領域A3の面積や局所領域A3に対するシンチレーター部22の検出領域の立体角を考慮すれば、局所領域A3に存在する放射性物質から発せられる放射線量(例えばμSv/時)を決定することができる。
図8(A)〜8(C)は、シンチレーター部22における放射線の検出原理を説明する図である。シミュレーションを利用して、シンチレーションロッドユニット22aのファイバー本体25aと同様の材料からなるプラスチックシンチレーターに一方向から同じ点に撃ち込んだガンマ線100発の飛跡(白色実線)の側面図を図8(A)に示している。セシウム137から放出される0.622MeVのガンマ線は、物質中で主にコンプトン散乱を起こす。図8(A)のガンマ線の飛跡で方向が変わっている点で散乱が起こり、電子が反跳されている。このエネルギーのガンマ線は、物質中にてコンプトン散乱を繰り返し、エネルギーを失いつつ最終的には光電吸収反応で消えてしまう。つまり、奥行き約0.5mのシンチレーションロッドユニット22aを充填した立方体、すなわち0.5m立方のプラスチックシンチレーター内において、0.622MeVのガンマ線は、そのエネルギーを略全て電子に渡し切り、外に出てこず、全吸収されている。このことから、シンチレーションロッドユニット22aのうち2次元コリメーター部21から最も離れた背後側に配置されたシンチレーションロッドユニット22aからの平均的な出力値は、バックグランドレベルを表していると考えることができ、かかるシンチレーションロッドユニット22aの出力値をS/N分離に利用することができる。
散乱された電子は、0.5m立方のプラスチックシンチレーター中を走る間にイオン化反応を起こしてシンチレーション発光現象により蛍光を発する。0.622MeVガンマ線が入射して最初に起こすコンプトン散乱で生じた電子だと約1mm走り、その間発光する。図8(B)に示すように、先のガンマ線照射のシミュレーション事例から生じた10keV以上の電子の飛跡のみを白点で示し、図8(C)に示すように、先のガンマ線照射のシミュレーション事例から生じた100keV以上の電子の飛跡のみを白点で示している。図からわかるように、100keV以上の電子を選択すると、よりガンマ線の到来方向に集中して一直線に電子が生成されている。つまり、100keV以上に相当する1mm程度の発光点を選択すれば、ガンマ線が最初に起こしたコンプトン散乱による電子を見たことになり、それらの点列を元にたどれば、ガンマ線の到来方向が求められる。このような結果と全吸収エネルギー0.622MeVに相当する測光とを組み合わせれば、セシウム137からくるガンマ線であることを特定できる。
以下、図9を参照して、図1に示す放射線計測システム100の動作の概要について説明する。まず、放射線計測装置10のZ位置及び回転角を設定する(ステップS11)。最初の場合、放射線計測装置10は初期位置にセットされる。
次に、制御装置90は、放射線計測装置10の読出部50、回路装置60等を適宜動作させて、シンチレーター部22への放射線の入射状況の監視を開始する(ステップS12)。
次に、制御装置90は、放射線計測装置10の距離センサー18を動作させて、対象OB表面までの距離を測定させるとともに、対象の表面(一側面)の画像を撮影させる(ステップS13)。これらのデータは、不図示のメモリーに保管される。
次に、制御装置90は、読出部50においてガンマ線の入射を検出したか否かを確認し、ガンマ線の入射を検出した場合、バックグランドノイズと区別するためガンマ線の入射方向を判定する(ステップS14)。ガンマ線の入射方向は、図7等で説明した手法を用いることができる。
次に、制御装置90は、ステップS14で得たガンマ線の入射方向やステップS13で得た対象OB表面までの距離から、検出窓部20の検出領域の立体角を修正し、ガンマ線源の強度等を特定する(ステップS15)。
次に、制御装置90は、このZ位置での計測のための規定時間が経過したか否かを確認する(ステップS16)。
規定時間が経過していない場合、ステップS14に戻って読出部50で得た画像からガンマ線の入射を確認し、規定時間が経過している場合、次のステップS17に進む。
ステップS17では、これまでに検出したガンマ線の方向及び距離並びに頻度に基づいて、対象OBの表面について放射線計測装置10の現在のZ位置及び回転角に対応する局所領域A3からの放射線量の分布を算出する。具体的には放射線計測装置10によって検出された1以上のガンマ線が射出されたXY面内の方位が放射線計測装置10の回転角又は傾斜量と一致するもののみを信号としてバックグラウンドノイズを除去し、対象OBまでの距離、局所領域A3の面積、放射線計測装置10の検出領域の立体角等から放射線量を決定する。
次に、制御装置90は、放射線計測装置10のY走査及びZ走査が完了したか否かを確認する(ステップS18)。
Y走査及びZ走査が完了していない場合、ステップS11に戻って放射線計測装置10の回転角を変化させるY方向の走査(主走査)を行いつつZ位置を次の位置にずらすステップ移動(副走査)を行い、Y走査及びZ走査が完了している場合、次のステップS19に進む。
ステップS19では、これまでステップS17で蓄積した各局所領域A3からの放射線量の分布を重ね合わせて放射線量の2次元分布を算出する(ステップS19)。具体的にはY方向に延びる1次元の放射線量の分布をZ方向に繋ぎ合わせた2次元分布に対応するデータテーブルを作成する。
次に、制御装置90は、ステップS19で得た放射線量の2次元分布を色分布等の表示用データに加工し、ステップS13で得た対象OBの表面画像と重ね合わせる(ステップS20)。これにより、対象OBの表面(一側面)のうち、放射線が存在する部位及び放射線強度をセットとしてオペレーターに提示することができる。なお、対象OBの他の側面も同様に並行して測定が行われるので、詳細な説明は省略する。
以上は、単一の放射線計測装置10から得られる計測情報の処理の説明であったが、図1に示す支持体70に支持された多数の放射線計測装置10から得られる計測情報が同時並列的に処理される。つまり、対象OBの一対の側面、上面、及び底面について、放射線が存在する部位及び放射線強度をセットとして情報の提示を行うことができる。
上記実施形態の放射線計測システム100によれば、2次元コリメーター部21が放射線の入射方向を基準線BLに沿った所定の局所領域に対応するように制限するので、目標とする所定の局所領域(図6の局所領域A2等に対応)に存在する線源からの放射線を選択的に検出することができる。また、第2次検出部である光電撮像管部40及び読出部50がロッドアレイ122sからの蛍光を2次元的な光信号の分布として検出することで、放射線の強度その他の入射状態を観測することができる。なお、ロッドアレイ122sを用いることで、検出窓部20を小型化することが容易になり、検出窓部20や放射線計測システム100を簡易に軽量化することができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
すなわち、放射線計測システム100を構成する放射線計測装置10の数は、上記実施形態のように4つに限らず、状況に応じて適当な数に設定することができる。例えば対象OBの同一の側面を計測するために複数の放射線計測装置10を並列的に設けることもできる。一方、単一の放射線計測装置10のみで放射線計測システム100を構成することもできる。この場合、計測に際して放射線計測装置10を3次元的に移動させることもできる。
ファイバー本体25aは、角柱状に限らず円柱状とすることができ、シース部25bを省略することもできる。シース部25bを省略する場合、これに代えて薄い遮光体を配置することもできる。
2次元コリメーター部21を構成する第2コリメーター21bは、第1コリメーター21aと同様に有限焦点系とすることもできる。
放射線計測装置10によるY走査は、放射線計測装置10の向き又は傾斜を変える代わりに放射線計測装置10のY方向の位置を変化させることによっても達成される。
BL…基準線、 MA…計測領域、 OB…対象、 10…放射線計測装置、 10A…放射線計測装置、 11…ケース、 14…コネクタ基板、 18…距離センサー、 20…検出窓部、 21…2次元コリメーター部、 21a…放射線遮蔽板、 22…シンチレーター部、 22a…シンチレーションロッドユニット、 22s…ロッドアレイ、 24…フレーム、 25a…ファイバー本体、 25b…シース部、 25c…コネクタ部、 25f…ミラー、 25g…支持部材、 25h…内面、 26a…マイラーフィルム、 26b…ミラー、 26d…レンズ部、 26e…光ガイド部、 28…ファイバーブレード、 30…ロッドバンドル部、 31…光ファイバー、 40…光電撮像管部、 41…受光部、 43…出力部、 50…読出部、 51…リレー光学系、 53…精細撮像部、 60…回路装置、 70…支持体、 71,72…駆動機構、 90…制御装置、 100…放射線計測システム、 122s…ロッドアレイ

Claims (12)

  1. 放射線の入射方向を基準線に沿った所定の局所的な領域に対応するように制限する方位制限部と、前記方位制限部によって制限される入射方向と交差する方向にロッド軸が延びるように配列されるとともに放射線の入射に伴って蛍光を発生するロッドアレイとを有する第1次検出部と、
    前記第1次検出部のロッドアレイからの蛍光を2次元的な光信号の分布として検出する第2次検出部と、
    前記第2次検出部の検出出力に基づいて前記所定の局所的な領域における放射線量分布を決定する演算部とを備える、放射線計測システム。
  2. 前記演算部は、前記ロッドアレイにおける同時検出箇所が前記方位制限部によって制限された放射線の入射方向に対応する場合に、検出された放射線が前記所定の局所的な領域から前記ロッドアレイに入射したと判定する、請求項1に記載の放射線計測システム。
  3. 前記演算部は、前記第1次検出部の検出領域の立体角と、前記所定の局所的な領域から入射する放射線の強度及び頻度とに基づいて、前記基準線に沿った領域における放射線量の面密度分布を決定する、請求項2に記載の放射線計測システム。
  4. 前記演算部は、対象の表面までの距離を測定する測距装置の出力に基づいて前記検出領域の立体角を修正する、請求項3に記載の放射線計測システム。
  5. 前記方位制限部は、第1コリメーターと第2コリメーターとを含む2次元コリメーターであり、前記第1コリメーターは、前記基準線に向けて収束するように配列された複数の遮蔽体の平板を含み、前記第2コリメーターは、前記所定の局所的な領域に向けて略平行に配列された複数の遮蔽体の平板を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線計測システム。
  6. 前記ロッドアレイは、蛍光物質をドープした複数のシンチレーションロッドを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射線計測システム。
  7. 前記ロッドアレイは、前記複数のシンチレーションロッドの周囲にそれぞれ配置されるとともに内面にミラーを有する複数の外筒部を有する、請求項6に記載の放射線計測システム。
  8. 前記第1次検出部の空間的な状態を変化させることによって前記所定の局所的な領域を移動させる走査装置をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の放射線計測システム。
  9. 蛍光物質をドープした複数のシンチレーションロッドを有してなり、放射線計測装置に組み込まれるロッドアレイ型の光学系であって、
    前記複数のシンチレーションロッドの周囲にそれぞれ配置されるとともに内面にミラーを有する複数の外筒部を有する、光学系。
  10. 前記シンチレーションロッドは、コアを剥き出しにした非被覆型の構造を有する、請求項9に記載の光学系。
  11. 前記複数のシンチレーションロッドの光射出側にそれぞれ配置されて射出NAを入射NAよりも減少させるように角度変換を行う光学部材をさらに備える、請求項10に記載の光学系。
  12. 前記光学部材は、第1レンズと第2レンズとを光路に沿って配置した組レンズである、請求項11に記載のロッドアレイ。
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