JP2016124871A - オルメサルタンメドキソミル含有錠剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等のグアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤と一包化した場合であっても、グアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤の変色を抑制するオルメサルタンメドキソミル含有製剤を提供する。【解決手段】オルメサルタンメドキソミルと、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムと、を含有する医薬組成物からなることを特徴とする、オルメサルタンメドキソミル含有製剤が提供される。【選択図】図1
Description
本発明は、オルメサルタンメドキソミル含有製剤に関する。特に、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等のグアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤と一包化した場合であっても、グアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤の変色を防止するオルメサルタンメドキソミル含有製剤に関する。一包化とは、病院又は薬局等で行われているもので、一度に複数の錠剤やカプセルを同時に服用する場合に、それらをPTPシートなどから取り出して1回服用分ずつまとめて小袋に分包するものである。PTPシートなどからの薬剤の取り出しが困難な患者や、飲み間違い・薬剤の紛失の防止に有用である。
オルメサルタンメドキソミル((5-Methyl-2-oxo-1,3-dioxolen-4-yl)methyl 4-(1-hydroxy-1-methylethyl)-2-propyl-1-{[2’-(1H-tetrazol-5-yl)-1,1’-biphenyl-4-yl]methyl}-1H-imidazole-5-carboxylate)は、経口投与後に、活性代謝物であるオルメサルタンに変換される。オルメサルタンは血圧の上昇に関与するAT1(A IIタイプ1)受容体に選択的に作用してアンジオテンシンII(A II)の結合を競合的に阻害することから、高血圧症の治療に有効な薬剤である。オルメサルタンメドキソミルは、分子内にメドキソミル基を有する化合物であり、水によりメドキソミルエステルが徐々に切断され、特異な臭気を有する2,3−ブタンジオン(以下、「ジアセチル」という)を生じる(特許文献1)。
一方、メトホルミン塩酸塩は、経口血糖降下剤として用いられている。また、カモスタットメシル酸塩は経口蛋白分解酵素阻害剤である。メトホルミンやカモスタットはどちらもグアニジノ基を有する化合物である。
メトホルミン塩酸塩やカモスタットメシル酸塩を有効成分とする製剤は、オルメサルタンメドキソミル含有製剤と一包化して高温高湿条件下に保存した場合、オルメサルタンメドキソミルに由来するジアセチルと、メトホルミンやカモスタットのグアニジノ基が縮合して紅色に着色することが知られている。この問題を解決するために、今まで種々の検討がなされてきた。
例えば、特許文献2には、平均分子量が950〜25000のポリエチレングリコールと、膨潤性粘土とを含み、ポリエチレングリコールと膨潤性粘土との質量比が2:8〜6:4である、医薬固形製剤用のコーティング剤を用いて、オルメサルタンメドキソミル核錠剤をフィルムコートすることが記載されている。
また、特許文献1においては、ポリプロピレン樹脂からなる外スキン層、ポリプロピレン系樹脂を66〜95重量%とポリエチレン系樹脂を34〜5重量%有するブレンド樹脂及び吸収剤の混合物からなる中間層、ポリプロピレン樹脂からなる内スキン層をこの順に積層した吸収層を含み、接着層を介して外スキン層が基材層に接着されたPTP又はブリスターパック用積層体にオルメサルタンメドキソミル含有製剤を封入することが記載されている。
一方、錠剤を上記のPTP又はブリスターパック用包材で包装したり、錠剤に上記のフィルムコーティングを施したりすることなく、ジアセチルの臭いを抑制する方法として、シクロデキストリンを添加したオルメサルタンメドキソミル含有医薬組成物が特許文献3に記載されている。
しかし、特別に工夫されたPTP又はブリスターパック用積層体で錠剤を封入する特許文献1では、PTPシート又はブリスターパックの状態においてはにおいを吸着することが可能であっても、錠剤をシート又はパックから取り出してしまうとその効果は存在しないため、オルメサルタンメドキソミル含有製剤と、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等のグアニジノ基を有する有効成分を含有する製剤を一包化したときの錠剤の着色という問題を解決することはできない。また、特許文献2で用いられているコーティング剤では、製造工程が煩雑となる。特許文献3は臭いの抑制の記載のみであり、ジアセチルとグアニジノ基が縮合して紅色に着色することを抑制可能であるかについての言及がない。また、シクロデキストリンとオルメサルタンメドキソミルの相互作用による物理化学的特性の変化およびそれに伴う体内動態への影響が懸念される。
本発明は、上述の課題を解決するものであって、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等のグアニジノ基を有する製剤と一包化した場合であっても、グアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤の変色を抑制するオルメサルタンメドキソミル含有製剤を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によると、オルメサルタンメドキソミルと、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムと、を含有する医薬組成物からなることを特徴とする、オルメサルタンメドキソミル含有製剤が提供される。
本発明によると、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等のグアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤と一包化した場合であっても、グアニジノ基を有する化合物を有効成分とする製剤の変色を抑制するオルメサルタンメドキソミル含有製剤が提供される。
以下、本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤について説明する。但し、本発明のオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本発明者らは、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等のグアニジノ基を有する製剤の変色を効果的に抑制可能でありながらフィルムコーティングを要しないオルメサルタンメドキソミル含有製剤について検討を行ったところ、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加することにより、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤の変色を抑制可能であるとことを新たに見出した。
本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、オルメサルタンメドキソミルと、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムと、を含有する医薬組成物を含む。本実施形態において、オルメサルタンメドキソミル含有製剤は、所定量のオルメサルタンメドキソミルを含み、オルメサルタンメドキソミルの含有量は、例えば、5mg、10mg、20mg又は40mg/錠である。
本実施形態において、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムは、一般に還元剤として使用されるが、後述する比較例に示すように、他の還元剤では、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤の変色抑制効果を得ることはできない。また、同じ亜硫酸塩であっても、亜硫酸ナトリウムではメトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤の変色抑制効果を得ることはできないことが明らかとなった。
一実施形態において、オルメサルタンメドキソミル含有製剤に添加する亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムは、オルメサルタンメドキソミルを100重量部としたときに、10重量部以上40重量部以下の範囲であることが好ましく、10重量部以上20重量部以下がより好ましい。
本実施形態のオルメサルタンメドキソミル含有製剤において、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤の変色を抑制する効果は、亜硫酸水素ナトリウムを添加した場合と、ピロ亜硫酸ナトリウムを添加した場合とでは、同程度である。
本実施形態のオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤等の添加剤をさらに添加することができる。
賦形剤は、例えば、糖誘導体、澱粉誘導体、セルロース誘導体、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、珪酸塩誘導体、燐酸塩、炭酸塩及び硫酸塩等から選択することができる。糖誘導体としては、例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール及びソルビトール等を例示することができる。また、澱粉誘導体としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−澱粉、デキストリン等を例示することができる。セルロース誘導体としては、結晶セルロース等を例示することができる。また、珪酸塩誘導体としては、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等を例示することができる。燐酸塩としては、燐酸水素カルシウム等を例示することができる。炭酸塩としては、炭酸カルシウム等を例示することができる。硫酸塩としては、硫酸カルシウム等を例示することができる。
結合剤は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール及び上記に賦形剤として示した化合物等から選択することができる。
崩壊剤は、例えば、セルロース誘導体、架橋ポリビニルピロリドン及び化学修飾されたデンプン・セルロース類から選択することができる。セルロース誘導体としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム等を例示することができる。また、化学修飾されたデンプン・セルロース類としては、カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム等を例示することができる。
滑沢剤は、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸金属塩(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等)、タルク、コロイドシリカ、ワックス類(ビーズワックス、ゲイ蝋等)、硼酸、アジピン酸、硫酸塩(硫酸ナトリウム等)、グリコール、フマル酸、安息香酸ナトリウム、D,L−ロイシン、ラウリル硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等)、珪酸類(無水珪酸、珪酸水和物等)及び上記に賦形剤として示した化合物等から選択することができる。
乳化剤は、例えば、コロイド性粘土、金属水酸化物、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤等から選択することができる。コロイド性粘土としては、ベントナイト、ビーガム等を例示することができる。金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等を例示することができる。陰イオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等を例示することができる。陽イオン界面活性剤としては、塩化ベンザルコニウム等を例示することができる。また、非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等を例示することができる。
安定剤は、例えば、パラヒドロキシ安息香酸エステル類、アルコール類、フェノール類、チメロサール、デヒドロ酢酸及びソルビン酸等から選択することができる。パラヒドロキシ安息香酸エステル類としては、メチルパラベン、プロピルパラベン等を例示することができる。アルコール類としては、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等を例示することができる。
矯味矯臭剤は、例えば、甘味料、酸味料及び香料等から選択することができる。甘味料としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム等を例示することができる。酸味料としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等を例示することができる。また、香料としては、メントール、レモンエキス、オレンジエキス等を例示することができる。
希釈剤は、例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、スクロース、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びこれらの混合物から選択することができる。
(製造方法)
本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、薬学分野において公知の製造方法に従って製造することができる。例えば、オルメサルタンメドキソミル、賦形剤、結合剤及び崩壊剤と、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムとを混合し、この混合物を湿式造粒し、乾燥物を整粒して整粒物を得る。得られた整粒物に滑沢剤を混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得ることができる。このオルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を打錠することにより、本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤を製造することができる。なお、打錠は、市販の打錠機を使用して、常法により行うことができる。
本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、薬学分野において公知の製造方法に従って製造することができる。例えば、オルメサルタンメドキソミル、賦形剤、結合剤及び崩壊剤と、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムとを混合し、この混合物を湿式造粒し、乾燥物を整粒して整粒物を得る。得られた整粒物に滑沢剤を混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得ることができる。このオルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を打錠することにより、本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤を製造することができる。なお、打錠は、市販の打錠機を使用して、常法により行うことができる。
本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加することにより、メドキソミルに由来するジアセチルの生成を抑制するとともに、ジアセチルに作用して、メトホルミン塩酸塩やカモスタットメシル酸塩等のグアニジノ基を有する化合物の変色を抑制するものと考えられる。
上述した本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤の具体的な実施例及び試験結果を示して、より詳細に説明する。
(実施例1)
乳鉢に、オルメサルタンメドキソミル 5.0g、乳糖(DMV)81.0g、結晶セルロース PH101(旭化成ケミカル)10.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21(信越化学工業)20.0g、ヒドロキシプロピルセルロース L(日本曹達)2.5g、亜硫酸水素ナトリウム(和光純薬)0.5gを加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム 植物性(太平化学産業)1.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量120mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
乳鉢に、オルメサルタンメドキソミル 5.0g、乳糖(DMV)81.0g、結晶セルロース PH101(旭化成ケミカル)10.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21(信越化学工業)20.0g、ヒドロキシプロピルセルロース L(日本曹達)2.5g、亜硫酸水素ナトリウム(和光純薬)0.5gを加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム 植物性(太平化学産業)1.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量120mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
(実施例2)
実施例1では亜硫酸水素ナトリウムをオルメサルタンメドキソミルと混合して混合物としたが(前添加)、実施例2においては、オルメサルタンメドキソミルとは直接混合せずに、亜硫酸水素ナトリウムを整粒物と混合して打錠した。このとき、ステアリン酸マグネシウムに替えて、ステアリン酸カルシウムを添加した。具体的には、オルメサルタンメドキソミル 5.0g、乳糖 45.5g、結晶セルロース PH101 45.5g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 20.0g、ヒドロキシプロピルセルロース L 2.5gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸カルシウム(日本油脂)1.0g、亜硫酸水素ナトリウム 0.5gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量120mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
実施例1では亜硫酸水素ナトリウムをオルメサルタンメドキソミルと混合して混合物としたが(前添加)、実施例2においては、オルメサルタンメドキソミルとは直接混合せずに、亜硫酸水素ナトリウムを整粒物と混合して打錠した。このとき、ステアリン酸マグネシウムに替えて、ステアリン酸カルシウムを添加した。具体的には、オルメサルタンメドキソミル 5.0g、乳糖 45.5g、結晶セルロース PH101 45.5g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 20.0g、ヒドロキシプロピルセルロース L 2.5gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸カルシウム(日本油脂)1.0g、亜硫酸水素ナトリウム 0.5gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量120mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
(実施例3)
実施例1では亜硫酸水素ナトリウムを添加したが、実施例3においては、ピロ亜硫酸ナトリウム(和光純薬)0.5gとしたこと以外は、実施例1と同様の条件で素錠を得た。
実施例1では亜硫酸水素ナトリウムを添加したが、実施例3においては、ピロ亜硫酸ナトリウム(和光純薬)0.5gとしたこと以外は、実施例1と同様の条件で素錠を得た。
(比較例1)
比較例1においては、オルメサルタンメドキソミル 5.0g、乳糖 81.5g、結晶セルロース 10.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 20.0g、ヒドロキシプロピルセルロース HPC-L 2.5gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム 1.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量120mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
比較例1においては、オルメサルタンメドキソミル 5.0g、乳糖 81.5g、結晶セルロース 10.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 20.0g、ヒドロキシプロピルセルロース HPC-L 2.5gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム 1.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量120mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
(比較例2)
比較例2においては、比較例1の素錠をフィルムコートした。フィルムコーティングには、ヒプロメロース TC-5R(信越化成工業)2.5g、タルク(日本タルク)0.5g、酸化チタン KA-10M(チタン工業)0.5gを用いた。フィルムコート錠の重量は123.5mgであった。
比較例2においては、比較例1の素錠をフィルムコートした。フィルムコーティングには、ヒプロメロース TC-5R(信越化成工業)2.5g、タルク(日本タルク)0.5g、酸化チタン KA-10M(チタン工業)0.5gを用いた。フィルムコート錠の重量は123.5mgであった。
(比較例3)
比較例3においては、亜硫酸水素ナトリウムを添加せず、乳糖の添加量を45.5gから46.0gに変更したこと以外は、実施例2と同様の処方で素錠を得た。
比較例3においては、亜硫酸水素ナトリウムを添加せず、乳糖の添加量を45.5gから46.0gに変更したこと以外は、実施例2と同様の処方で素錠を得た。
(比較例4)
比較例4においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてL−システイン(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
比較例4においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてL−システイン(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
(比較例5)
比較例5においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えて亜硫酸ナトリウム(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
比較例5においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えて亜硫酸ナトリウム(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
(比較例6)
比較例6においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてトコフェロール(エーザイフード・ケミカル)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
比較例6においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてトコフェロール(エーザイフード・ケミカル)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
(比較例7)
比較例7においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてアスコルビン酸(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
比較例7においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてアスコルビン酸(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
(比較例8)
比較例8においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてブチルヒドロキシアニソール(BHA)(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
比較例8においては、亜硫酸水素ナトリウムに替えてブチルヒドロキシアニソール(BHA)(和光純薬)0.5gを添加したこと以外は、実施例1と同様の処方で素錠を得た。
(メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色評価)
実施例1〜3及び比較例1〜8のオルメサルタンメドキソミル含有製剤をそれぞれメトホルミン塩酸塩含有製剤(グリコラン錠250mg、日本新薬)とガラス瓶に入れ、60℃で3日間保存した。保存後のメトホルミン塩酸塩含有製剤について、その着色を分光色差計及び目視により評価した。評価結果を表1及び図1に示す。なお、分光色差計による評価は、分光色差計(SE6000/日本分光)を用い、保存前のメトホルミン塩酸塩含有製剤との色差(ΔE)として表した。
実施例1〜3及び比較例1〜8のオルメサルタンメドキソミル含有製剤をそれぞれメトホルミン塩酸塩含有製剤(グリコラン錠250mg、日本新薬)とガラス瓶に入れ、60℃で3日間保存した。保存後のメトホルミン塩酸塩含有製剤について、その着色を分光色差計及び目視により評価した。評価結果を表1及び図1に示す。なお、分光色差計による評価は、分光色差計(SE6000/日本分光)を用い、保存前のメトホルミン塩酸塩含有製剤との色差(ΔE)として表した。
表1及び図1の結果から、還元剤である亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加した実施例1〜3は、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色を抑制した。一方、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加していない比較例1および比較例3では、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色が認められた。また、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加せずにフィルムコーティングした比較例2では、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色は比較例1に比して抑制されたが、十分な効果は得られていない。さらに、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムに替えて、別の還元剤を添加した比較例4〜8では、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色が認められ、亜硫酸ナトリウムを添加した比較例5においても十分な着色抑制効果は得られなかった。
(実施例4)
先の実施例においてはオルメサルタンメドキソミルの含有量を5mgとしたが、本実施例においては、40mgに増量して亜硫酸水素ナトリウムの添加効果を評価した。オルメサルタンメドキソミル 40.0g、乳糖 200mesh 208.0g、結晶セルロース PH101 20.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 40.0g、ヒドロキシプロピルセルロース HPC-L 6.0gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム 植物性 2.0g、亜硫酸水素ナトリウム 4.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量320mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
先の実施例においてはオルメサルタンメドキソミルの含有量を5mgとしたが、本実施例においては、40mgに増量して亜硫酸水素ナトリウムの添加効果を評価した。オルメサルタンメドキソミル 40.0g、乳糖 200mesh 208.0g、結晶セルロース PH101 20.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 40.0g、ヒドロキシプロピルセルロース HPC-L 6.0gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム 植物性 2.0g、亜硫酸水素ナトリウム 4.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量320mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
(比較例9)
比較例9においては、オルメサルタンメドキソミル 40.0g、乳糖 200mesh 212.0g、結晶セルロース PH101 20.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 40.0g、ヒドロキシプロピルセルロース HPC-L 6.0gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム植物性 2.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量320mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
比較例9においては、オルメサルタンメドキソミル 40.0g、乳糖 200mesh 212.0g、結晶セルロース PH101 20.0g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース LH21 40.0g、ヒドロキシプロピルセルロース HPC-L 6.0gを乳鉢に加え乳棒にて混合した。この混合物を練合し、練合物を8号篩にて解砕した後、小型熱風循環式恒温器(ミニジェットオーブン/富山産業MO-921)にて乾燥し、篩22号で整粒して整粒物を得た。得られた整粒物にステアリン酸マグネシウム植物性 2.0gを加えビニール袋で混合して、オルメサルタンメドキソミルを含む打錠前粉末を得た。打錠機(VELA5、菊水製作所)を用い、重量320mgとなるよう打錠前粉末を打錠し、素錠を得た。
先の実施例と同様に、実施例4及び比較例9のオルメサルタンメドキソミル含有製剤をそれぞれメトホルミン塩酸塩含有製剤とガラス瓶に入れ、60℃で3日間保存した。保存後のメトホルミン塩酸塩含有製剤について、その着色を分光色差計及び目視により評価した。評価結果を表2及び図2に示す。
表2及び図2の結果から、還元剤である亜硫酸水素ナトリウムを添加した実施例4は、オルメサルタンメドキソミルの含有量が40mgであってもメトホルミン塩酸塩含有製剤の着色を抑制した。一方、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加していない比較例9では、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色が認められた。
さらに、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムと同様にメトホルミン塩酸塩含有製剤の着色抑制効果を有する添加剤について探索を行った。添加剤として、グルタチオン、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、DL−メチオニン、L−アルギニン、p−ヒドロキシル安息香酸エチル、p−ヒドロキシル安息香酸メチル、p−ヒドロキシル安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシル安息香酸n−プロピル、エデト酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム(軽質)、無水リン酸カルシウム、クエン酸ナトリウム水和物、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ノイシリンFH2、ラウリル硫酸ナトリウムを検討した。
2,3-butanedione(ジアセチル、和光純薬)を結晶セルロースと混合し、薬包紙で包んで試料とした。試料とメトホルミン塩酸塩含有製剤(グリコラン錠250mg、日本新薬)を容器に密封し、60℃で3日間保存した。保存後のメトホルミン塩酸塩含有製剤について、その着色を目視により評価した。亜硫酸水素ナトリウムを添加した試料では、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色の抑制が認められた。一方、上述した添加剤を添加した試料では、何れの添加剤も着色抑制効果は認められなかった。したがって、メトホルミン塩酸塩含有製剤の着色抑制効果は、全ての還元剤が有するものではなく、亜硫酸水素ナトリウムとピロ亜硫酸ナトリウムによりもたらされる顕著な効果である。
以上説明したように、本発明に係るオルメサルタンメドキソミル含有製剤は、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムを添加することにより、メトホルミン塩酸塩製剤と一包化した場合であってもメトホルミン塩酸塩製剤の変色を抑制することができる。
Claims (1)
- オルメサルタンメドキソミルと、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムと、を含有する医薬組成物からなることを特徴とする、オルメサルタンメドキソミル含有製剤。
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