JP2016124801A - カプセル体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルギン酸カルシウムを含むカプセル膜を有するカプセル体において、つぶしやすい硬さを有しながら、内相物の透過・放出を抑制でき、さらに良好な感触でつぶせるカプセル体を提供することを課題とする。【解決手段】カプセル外膜とカプセル内相とからなるカプセル体であって、前記カプセル外膜はアルギン酸カルシウム及び水溶性ポリマーを含み、前記カプセル内相は油性成分を含む、カプセル体。【選択図】なし

Description

本発明は、化粧料や食品へ適用し得るカプセル体に関する。
近年、カプセル化技術が進み、化粧料や食品の分野において小さな球状のカプセル体が利用されている。これは、カプセル体の内相に有効成分等を安定に保持させることができたり、人工魚卵等の模倣食品に適したりするからである。
従来、多糖類であるアルギン酸を多価イオンで架橋したアルギン酸カルシウムやアルギン酸バリウムのカプセル体がよく利用されている(特許文献1等)。
カプセル体には、製造過程において任意の成分を内包させることができ、内相にエマルションや油分を含有させることも提案されている(特許文献2等)。これらの内相物の保持や、カプセル体の形状維持のために、カプセル体の保存外液を工夫することも提案されている(特許文献3)。
特開平2−117610号公報 特開2006−174778号公報 特許3151169号
化粧料や食品に適用されるカプセル体は、保存時や流通時に内相物を保持するだけでなく、使用時につぶして内相物を放出させることができる点にも特徴がある。例えば、化粧品においては有効成分を任意に放出させて肌に適用したり、食品においては人工魚卵と同様に噛つぶして味や食感を楽しんだりすることができる。
従来のアルギン酸カルシウムを膜の主成分とするカプセル体においては、膜厚を小さくすることによってカプセル体のつぶしやすさを実現していた。
しかしながら、膜厚を小さくするとカプセル体をつぶしやすくなる一方で、膜が脆くなり内相を保持し難くなったり、意図しないときに内相物が膜を透過して放出してしまったりするという問題がある。また、従来のカプセル体では、カプセル膜をつぶす際の感触にも改良の余地がある。
このような状況に鑑みて、本発明は、アルギン酸カルシウムを含むカプセル膜を有するカプセル体において、つぶしやすい硬さを有しながら、内相物の透過・放出を抑制できるカプセル体を提供することを課題とする。さらに、良好な感触でつぶせるカプセル体を提供することをも課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、アルギン酸カルシウムを含むカプセル外膜の構成に水溶性ポリマーを加えることにより、カプセル膜がつぶしやすい硬さを備えながら、内相物の透過・放出を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]カプセル外膜とカプセル内相とからなるカプセル体であって、
前記カプセル外膜はアルギン酸カルシウム及び水溶性ポリマーを含み、
前記カプセル内相は油性成分を含む、カプセル体(以降、「本発明のカプセル体」とも記す)。
[2]前記水溶性ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、PEG系ポリマー及びアクリル酸系ポリマーから選択される一種又は二種以上を含む、[1]に記載のカプセル体。
[3]前記カプセル外膜と前記カプセル内相との質量比が2:8〜9:1である、[1]又は[2]に記載のカプセル体。
[4]前記カプセル外膜におけるアルギン酸カルシウムと水溶性ポリマーとの質量比が1:0.1〜1:5である、[1]〜[3]の何れかに記載のカプセル体。
[5]カプセル体の製造方法であって、
アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液と、カルシウム塩を含む水溶液とを接触させる工程を含む、製造方法(以降、「本発明の製造方法」とも記す)。
[6]さらに、油性成分を含む溶液の液滴を、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液の液膜で覆うことにより複合液滴を形成する工程を含み、
カルシウム塩を含む水溶液中に前記複合液滴を滴下することにより、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液と、カルシウム塩を含む水溶液とを接触させる工程を行う、[5]に記載の製造方法。
[7]前記水溶性ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、PEG系ポリマー及びアクリル酸系ポリマーから選択される一種又は二種以上を含む、[5]又は[6]に記載の製造方法。
[8]前記アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液におけるアルギン酸塩と水溶性ポリマーとの質量比が1:0.1〜1:5である、[5]〜[7]の何れかに記載の製造方法。
[9]前記アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液におけるアルギン酸塩の濃度が0.20〜2.50質量%である、[5]〜[8]の何れかに記載の製造方法。
[10]前記アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液における水溶性ポリマーの濃度が0.1〜2.0質量%である、[5]〜[9]の何れかにに記載の製造方法。
[11]前記カルシウム塩を含む水溶液におけるカルシウム塩の濃度が2.0〜15質量%である、[5]〜[10]の何れかに記載の製造方法。
本発明により、つぶしやすい硬さを有しながら、内相物の透過・放出を抑制でき、さらにつぶす際の感触が良好なカプセル体が提供される。
これにより、本発明のカプセル体を化粧料に適用した場合の使用感や、食品に適用した場合の食感が優れたものとなる。
また、本発明のカプセル体により、内相に含む油性成分の透過を抑制したり、油性成分中に香料等の香り放出成分を含む場合に香りを徐放したりすることができる。したがって、本発明のカプセル体を化粧料に適用した場合に、有効成分の品質を維持したり、香りを長続きさせたりすることもできる。
<本発明のカプセル体>
本発明のカプセル体は、カプセル外膜とカプセル内相とからなるカプセル体であって、前記カプセル外膜はアルギン酸カルシウム及び水溶性ポリマーを含み、前記カプセル内相は油性成分を含む。
本明細書における水溶性ポリマーは、室温において蒸留水に0.1質量%以上溶解するポリマーであれば特に限定されない。
前記水溶性ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、PEG系ポリマー、アクリル酸系ポリマー等を一種又は任意の組み
合わせで二種以上含むことができる。PEG系ポリマーとしては例えば(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー等を、アクリル酸系ポリマーとしては例えば(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー、アクリル酸/アクリル酸アルキル/VA)コポリマー、アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム等を挙げられる。これらのうち、特にヒドロキシエチルセルロースがよりつぶしやすい硬さを得られるため好ましい。
水溶性ポリマーは、特に限定されないが、重量平均分子量が10万〜1000万であることが好ましく、500〜500万であることがより好ましく、100〜200万であることがさらに好ましい。
カプセル内相は、通常、液状(室温、1気圧下)である。また、カプセル内相の油性成分とは、いわゆる油剤に限らず、室温においてワセリンに相溶性のある成分であればよい。
後述するように本発明のカプセル体を化粧料に適用する場合の油性成分としては、通常化粧料に用いる油剤である極性油、天然油、炭化水素油、シリコーン油等、例えば、ジメチコン、エチルヘキサン酸セチル、ミネラルオイル等が好ましく挙げられる。
また、油溶性の各種有効成分、例えば美白成分、抗炎症成分、ビタミン類等や、油溶性の香料等を油性成分として内相に含有させることが好ましい。美白成分としてはレゾルシノール類、各種植物抽出物等を、抗炎症成分としてはグリチルレチン酸ステアリル、ステアリン酸グリチルレチニル等を、ビタミン類としてはビタミンA、ビタミンE等を、油溶性の香料としては炭化水素系、アルデヒド系、アルコール系、フェノール系、アセタール系、ケトン系、エーテル系、合成ムスク、ラクトン類、酸類、エステル系等のものを、例示できる。
本発明のカプセル体において、カプセル外膜と前記カプセル内相との質量比は、2:8〜9:1であることが好ましく、3:7〜6:4であることがより好ましい。このような比率であることにより、カプセル体のつぶしやすい硬さを実現することができる。
また、本発明のカプセル体において、カプセル外膜におけるアルギン酸カルシウムと水溶性ポリマーとの質量比は、1:0.1〜1:5であることが好ましく、1:0.3〜1:2であることがより好ましく、1:0.4〜1:0.9であることがさらに好ましい。このような比率であることにより、カプセル体のつぶしやすい硬さを実現することができる。
本発明のカプセル体は、通常、球状である。ここで球状とは、真球状に限られず、略球状や回転楕円体のもの等も含む。
本発明のカプセル体の粒径は、特に限定されないが、0.1〜50mmであることが好ましく、2〜8mmであることがより好ましく、3〜6mmであることがさらに好ましい。
本発明のカプセル体は、他に化粧料や食品が通常含有し得る成分を任意に含有することができる。
<本発明のカプセル体の製造方法>
本発明のカプセル体は、特に限定されるものではないが、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液と、カルシウム塩を含む水溶液とを接触させる工程を含む方法により製造することができる。かかる接触によりアルギン酸のカルシウムイオンによる架橋が開始し、アルギン酸カルシウムのゲル膜が形成される。ここで、本発明のカプセル体における油性成分は、任意の方法でアルギン酸カルシウムのカプセル膜内に包含させてよい。
上記製造方法の好ましい態様としては、さらに油性成分を含む溶液の液滴を、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液の液膜で覆うことにより複合液滴を形成する工程を
含む。かかる複合液滴の形成工程は、例えば、特開平5−317387号公報のように、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液の液滴の内側に油性成分を含む溶液の液滴を滴下することにより行うことができる。また、この態様においてアルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液と、カルシウム塩を含む水溶液とを接触させる工程は、カルシウム塩を含む水溶液中に前記複合液滴を滴下することによって行うことが好ましい。これにより、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液に油性成分を含む溶液が覆われたまま、両溶液が同時にカルシウム塩を含む水溶液に滴下することになる。
前記水溶性ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、PEG系ポリマー、アクリル酸系ポリマー等を一種又は任意の組み合わせで二種以上含むことができる。PEG系ポリマーとしては例えば(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー等を、アクリル酸系ポリマーとしては例えば(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー、アクリル酸/アクリル酸アルキル/VA)コポリマー、アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム等を挙げられる。これらのうち、特にヒドロキシエチルセルロースがよりつぶしやすい硬さを得られるため好ましい。
水溶性ポリマーは、特に限定されないが、分子量が10万〜1000万であることが好ましく、500〜500万であることがより好ましく、100〜200万であることがさらに好ましい。
アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液において、アルギン酸塩は水溶性であれば特に限定されず、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等のアルカリ金属塩類、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアミン塩類等を用いることができる。また、アルギン酸塩の重量平均分子量としては、例えば1万〜60万のものが好ましい。
アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液におけるアルギン酸塩と水溶性ポリマーとの質量比は、1:0.1〜1:5であることが好ましく、1:0.3〜1:2であることがより好ましく、1:0.4〜1:0.9であることがさらに好ましい。このような比率であることにより、つぶしやすい硬さを有するカプセル体を製造することができる。
また、前記水溶液におけるアルギン酸塩の濃度は、0.20〜2.50質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましく、1.0〜2.0質量%がさらに好ましい。
また、前記水溶液における水溶性ポリマーの濃度は、0.1〜2.0質量%が好ましく、0.5〜1.0質量%がより好ましい。
カルシウム塩を含む溶液において、カルシウム塩は水溶性であれば特に限定されず、例えば塩化カルシウム、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リン酸カルシウム等を用いることができる。
また、前記溶液におけるカルシウム塩の濃度は、2.0〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
本発明の製造方法においては、前述の複合液滴を形成する、油性成分を含む溶液の液滴とアルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液の液膜との質量比を変えること、及び/又は複合液滴の滴下速度を変えることによって、内外相比やカプセル膜の厚さを任意に調節することができる。また、複合液滴の大きさを変えること、すなわち複合液滴中の上記各溶液の質量を変えることによって、カプセル体の粒径を任意に調節することができる。
油性成分を含む溶液の液滴やアルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液の液膜の質量の変更は、例えば、これらの溶液の液滴や液膜を形成する際に溶液を吐出する各ノズルの口径を変えることで達成できる。
本発明の製造方法は、2本のシリンジを用いて手動で行う他に、例えば油性成分を含む
溶液と、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液とをそれぞれ吐出するノズル、及びノズルから吐出された液滴を受けるためのカルシウム塩を含む水溶液を抱える水槽を備える装置により実行することができる。かかる装置としては、例えば一軸偏心ねじポンプが挙げられる。
本発明のカプセル体は、つぶしやすい硬さを有しながら、内相物の透過・放出を抑制でき、さらにつぶす際の感触が良好である。そのため、内相に包含される成分を安定に維持することができ、劣化を防止することができる。また、適当な力でかつ感触良くつぶすことができる。具体的には、過度に力を入れずともつぶすことができ、かつ柔らかくつぶれてカプセル膜の残留感や異物感が残らずになじむので、化粧料に適用した場合の使用感や、食品に適用した場合の食感が優れたものとなる。
また、本発明のカプセル体は透明な球状であるため、美麗な外観を演出することもできる。
本発明のカプセル体は化粧料に好ましく適用でき、例えば美白成分、ビタミンA、ビタミンE等の油溶性の有効成分や香料等を内相に含有させて、ローション、クリーム、美容液、洗顔料、洗髪料等に配合することができる。特に、内相に香料を含有させた場合、カプセル膜が香りを透過させすぎないため、香りを徐放することができ、化粧料の香りを長続きさせることができる。
本発明のカプセル体を化粧料に含有させる場合、その態様は特に限定されないが、例えば水性のローションやジェル等の中にカプセル体を分散又は浸漬させて化粧料を構成する態様が、好ましく挙げられる。このような態様で提供される化粧料は、水性のローションやジェルによってカプセル膜が膨潤し、カプセル体がよりつぶれやすくなる。また、カプセル体をつぶすことで内相に包含される油溶成分が、化粧料使用時に水性のローションやジェルの相にフレッシュな状態で放出されることが叶う。
また、本発明のカプセル体は食品にも好ましく適用できる。アルギン酸カルシウムは食品としての安全性も確立しており、水溶性ポリマーとして例えばセルロース系ポリマーを用いた場合、人工魚卵等の模倣食品や、健康食品等のカプセル剤等に適用でき、かみつぶした場合の良好な食感が得られる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
下記表1の処方にしたがって、油性成分を内相に含むカプセル体を作製した。具体的には、一軸偏心ねじポンプを使用し、ホッパーに充填した成分イを滴下ノズル1(直径2mm)から、別のホッパーに重点した成分ロを滴下ノズル2(直径5mm)からそれぞれ吐出して、成分イが内側で成分ロが外側の二層の複合液滴を形成させた。該複合液滴を成分ハ(塩化カルシウム溶液)中に滴下した。また、実施例6では、架橋されたカプセル体を取り出し、十分に水洗いした後、水溶性または油溶性ジェル(ニ)に適量添加した。
Figure 2016124801
<試験例1> 香り放出の官能評価
3ccのエチルヘキサン酸セチルを充填した6ccバイアル瓶に、純水及びエチルヘキ
サン酸セチルで2度洗いした実施例又は比較例の各カプセル体10粒を入れ、20℃で2週間静置した。2週間後に瓶口にて香り立ち(放出)を下記の4段階で評価した(n=3)。結果を表1に示す。
評価条件;
◎・・・放出していない
○・・・ほとんど放出していない
△・・・やや放出している
×・・・明らかに放出している
<試験例2> 香り放出の定量評価
試験例1でカプセル体を2週間浸漬したエチルヘキサン酸溶液200μLをとり、試料溶液とした。別に、標準試薬0.5gを精密に量り取り、テトヒドロフランを加えて正確に50mLとして、1%の標準原液とした。標準原液をテトラヒドロフランで適宜希釈し、2000ppm、1000ppm、500ppm及び100ppmの標準溶液とした。
試料溶液、標準溶液それぞれについて、以下の条件でガスクロマトグラフィー(GC)/FID分析を行い、絶対検量線法によりリモネンの濃度を測定し、下記の4段階で評価した。結果を表1に示す。
≪GC測定条件≫
装置 :Agilent 7890GC
カラム :HP−5 0.25mmI.D.x30m,0.25μm
キャリアガス :ヘリウム
注入量 :1μL
評価条件;
◎・・・0〜200ppm
○・・・200〜400ppm
△・・・400〜800ppm
×・・・800ppm〜
<試験例3> カプセル体のつぶれやすさの官能評価
作製直後の実施例又は比較例の各カプセル体1粒を手の甲に置き、人差し指を軽く押し当て横にひずみを与えた時のつぶれやすさを、下記の4段階で評価した。結果を表1に示す。
評価条件;
◎・・・快くつぶれる
○・・・まあまあつぶれやすい
△・・・やや硬いがつぶれる
×・・・硬くつぶれない
<試験例4> カプセル体の硬度測定
カードメーターMAX(アイテクノエンジニアリング社製)を用いて、感圧軸11.3mmφ、荷重100gの条件で硬度を測定し、下記の4段階で評価した。結果を表1に示す。
評価条件;
◎・・・5〜15g
○・・・15〜20g
△・・・20〜25g
×・・・30g以上
本発明により、つぶしやすい硬さを備えながら、内相物の透過・放出を抑制でき、さら
につぶす際の感触が良好なカプセル体が提供されるため、本発明のカプセル体を化粧料に適用した場合の使用感や、食品に適用した場合の食感が優れたものとなる。また、本発明のカプセル体を化粧料に適用した場合に、内相に含有する有効成分の品質を維持したり、香りを長続きさせたりすることもできる。

Claims (11)

  1. カプセル外膜とカプセル内相とからなるカプセル体であって、
    前記カプセル外膜はアルギン酸カルシウム及び水溶性ポリマーを含み、
    前記カプセル内相は油性成分を含む、カプセル体。
  2. 前記水溶性ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、PEG系ポリマー及びアクリル酸系ポリマーから選択される一種又は二種以上を含む、請求項1に記載のカプセル体。
  3. 前記カプセル外膜と前記カプセル内相との質量比が2:8〜9:1である、請求項1又は2に記載のカプセル体。
  4. 前記カプセル外膜におけるアルギン酸カルシウムと水溶性ポリマーとの質量比が1:0.1〜1:5である、請求項1〜3の何れか一項に記載のカプセル体。
  5. カプセル体の製造方法であって、
    アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液と、カルシウム塩を含む水溶液とを接触させる工程を含む、製造方法。
  6. さらに、油性成分を含む溶液の液滴を、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液の液膜で覆うことにより複合液滴を形成する工程を含み、
    カルシウム塩を含む水溶液中に前記複合液滴を滴下することにより、アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液と、カルシウム塩を含む水溶液とを接触させる工程を行う、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記水溶性ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、PEG系ポリマー及びアクリル酸系ポリマーから選択される一種又は二種以上を含む、請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 前記アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液におけるアルギン酸塩と水溶性ポリマーとの質量比が1:0.1〜1:5である、請求項5〜7の何れか一項に記載の製造方法。
  9. 前記アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液におけるアルギン酸塩の濃度が0.20〜2.50質量%である、請求項5〜8の何れか一項に記載の製造方法。
  10. 前記アルギン酸塩及び水溶性ポリマーを含む水溶液における水溶性ポリマーの濃度が0.1〜2.0質量%である、請求項5〜9の何れか一項に記載の製造方法。
  11. 前記カルシウム塩を含む水溶液におけるカルシウム塩の濃度が2.0〜15質量%である、請求項5〜10の何れか一項に記載の製造方法。
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