JP2016124754A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス基板切断時の水平クラックの発生を抑制でき、ガラスカレットの発生を低減でき、特に端面品質の良好なガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】板状に成形されたガラス基板を切断装置により所定の幅に切断する切断工程を有するガラス基板の製造方法である。上記切断装置は、ガラス基板の切断位置に切断線を形成するようガラス基板の一方の面上を相対的に移動する切断手段と、ガラス基板の他方の面において、上記切断手段と対向するように上記切断手段の移動と共に移動する球状又はホイール状支持部材とを設け、上記切断工程を行うものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板の製造方法に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」と呼ぶ。)に用いるガラス基板には、厚さが例えば0.5〜0.7mmと薄いガラス板が用いられている。このFPD用ガラス基板は、例えば第1世代では300×400mmのサイズであるが、第10世代では2850×3050mmのサイズになっている。
このような薄板で大きなサイズのFPD用ガラス基板を製造するには、オーバーフローダウンドロー法やフロート法が好適に用いられる。例えば、オーバーフローダウンドロー法を用いるガラス基板の製造方法が特許文献1に開示されている。すなわち、特許文献1では、成形体からオーバーフローされたシートガラスを搬送ローラ(引張りローラ)で挟持し、下方に引き下げる過程で徐冷することで、ガラス基板を製造している。
このようなオーバーフローダウンドロー法等により製造された板状のガラス基板は所定のサイズに切断される。ガラス基板の切断は、切断箇所にカッター等で切断線(切れ目)を形成し、その切断線に沿って破断することで行われている。このような切断装置については例えば特許文献2等に開示されている。
国際公開第2012/132425号 特開2012−171867号公報
従来のガラス基板の切断装置は、カッター等の切断具をガラス基板の表面に押圧しながら(つまり、ガラス基板面に対して荷重をかけながら)切断線を形成し、この切断具からの押圧をガラス基板の裏面で受ける支持部材が配置されている。従来の支持部材は、例えばSUS等の材質で出来た定盤(テーブル)や、この定盤に弾性のあるゴムシートや樹脂製のパッドを貼り付けたものなどが一般的に用いられていた。
ガラス基板の切断装置においては、支持部材の平坦度の影響で、切断線の深さが不安定になり、これが原因で切断不良が発生しやすいという問題がある。また、切断具への負荷が不安定で、切断具の寿命にも影響する。そのため、上記のように定盤に樹脂製のパッドを貼り付けることで、支持部材の平坦度の影響を低減することが行われている。
一方で、本発明者らの検討では、上記の対策では、切断具の刃先にかかる力が垂直方向に集中せず、水平方向(本明細書においては、ガラス基板の面内方向を意味するものとする。以下、同様。)にも分散してしまい(力が逃げてしまい)、その結果、水平クラックが発生しやすくなり、ガラスカレットの発生を低減することが出来ないという問題がある。
さらに、本発明者らの検討によると、近年のFPD用ガラス基板の薄膜化、切断工程のタクト短縮等により、切断不良が特に発生しやすくなった。すなわち、切断線を形成する切断具のスピードアップにより、切断線を安定的に形成することが難しくなった。また、例えば板厚が0.3mm以下の薄板の場合に、切断線の深さが一定となるように調整することが難しくなった。
近年のFPDの高精細化に伴い、FPD用ガラス基板に対する品質要求は益々厳しくなってきており、従来にも増して製造時の厳密な制御が必要になってきている。
そこで、本発明は、ガラス基板切断時の水平クラックの発生を抑制でき、ガラスカレットの発生を低減でき、特に端面品質の良好なガラス基板を製造することが可能なガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来の技術課題を解決するべく鋭意検討した結果、上記支持部材の構成に着目し、以下の構成の発明を想到するに至ったものである。
(構成1の発明)
板状に成形されたガラス基板を切断装置により所定の幅に切断する切断工程を有するガラス基板の製造方法であって、前記切断装置は、前記ガラス基板の切断位置に切断線を形成するよう前記ガラス基板の一方の面上を相対的に移動する切断手段と、前記ガラス基板の他方の面において、前記切断手段と対向するように前記切断手段の移動と共に移動する球状又はホイール状支持部材とを設け、前記切断工程を行うことを特徴とするガラス基板の製造方法である。
(構成2の発明)
前記球状又はホイール状支持部材を構成する材料のヤング率が0.5GPa以上であることを特徴とする構成1に記載のガラス基板の製造方法である。
(構成3の発明)
前記切断手段は、前記ガラス基板面に対して荷重をかけながら回転移動することを特徴とする構成1又は2に記載のガラス基板の製造方法である。
(構成4の発明)
前記ガラス基板面に対する荷重は、定圧荷重であることを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法である。
(構成5の発明)
前記球状又はホイール状支持部材は、前記切断手段の移動と共に回転移動することを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法である。
(構成6の発明)
前記ガラス基板は、板厚が0.3mm以下であることを特徴とする構成1乃至5のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法である。
(構成7の発明)
前記切断工程の後に、切断された前記ガラス基板の端面を面取り加工することを特徴とする構成1乃至6のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法である。
本発明によれば、上記構成により、ガラス基板切断時の水平クラックの発生を抑制でき、ガラスカレットの発生を低減できるので、特に端面品質の良好なガラス基板を製造することが可能である。
ガラス基板の製造方法のフローの一例を示す図である。 切断工程乃至端面加工工程を行う装置の一例を模式的に示す図である。 本発明における切断工程に用いる切断装置の一実施形態を示す正面図である。 本発明における切断工程に用いる切断装置の一実施形態を示す側面図である。 端面加工工程に用いる端面加工装置の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(ガラス基板の製造方法の全体概要)
図1は、ガラス基板の製造方法のフローの一例を示す図である。
ガラス基板の製造方法は、溶融工程(ST1)と、清澄工程(ST2)と、撹拌(均質化)工程)(ST3)と、供給工程(ST4)と、成形工程(ST5)と、冷却工程(ST6)と、切断工程(ST7)と、を主に有する。
溶融工程(ST1)では、図示しない溶解槽内に供給されたガラス原料を溶解することで溶融ガラスを得る。清澄工程(ST2)では、清澄剤を用いて溶融ガラスの清澄を行う。
撹拌(均質化)工程(ST3)では、図示しない撹拌槽内の溶融ガラスを、スターラ等の回転具を用いて撹拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。
供給工程(ST4)では、均質化された溶融ガラスが、上記撹拌槽から所定の配管を通って図示しない成形装置に供給される。
この成形装置は、たとえば上記オーバーフローダウンドロー法による成形装置であり、成形工程(ST5)及び冷却工程(ST6)が行われる。
成形工程(ST5)では、溶融ガラスをシートガラスに成形し、シートガラスの流れを作る。オーバーフローダウンドロー法の場合、シートガラスの流れ方向は、鉛直下方となる。冷却工程(ST6)では、成形されて流れるシートガラスが所望の厚さになり、冷却に起因する反り、歪が生じないように冷却される。
切断工程(ST7)では、上記成形装置から供給されたシートガラスが所定の長さに切断されることで、板状のガラス基板を得る。
また、切断されたガラス基板は、さらに所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス基板が作製される。この後、ガラス基板端面の加工(研削、研磨等)およびガラス基板の洗浄が行われ、さらに、泡や脈理等の欠陥の有無が検査された後、検査合格品のガラス基板が最終製品として梱包、出荷される。
本発明は、上述の板状に切断されたガラス基板をさらに所定のサイズ(幅)に切断し、目標サイズのガラス基板を作製する切断工程における改良に関するものであり、詳細は後述する。
本実施形態において製造されるガラス基板は、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板、有機ELディスプレイ用ガラス基板、カバーガラスに好適に用いられる。また、このガラス基板は、その他、携帯端末機器などのディスプレイや筐体用のカバーガラス、タッチパネル板、太陽電池のガラス基板やカバーガラスとしても用いることができる。特に、液晶ディスプレイ用ガラス基板に好適である。
また、ガラス基板の幅方向及び縦方向の長さは、例えば500mm〜3500mmであり、1000mm〜3500mmであることが好ましく、2000mm〜3500mmであることがより好ましい。
(ガラス基板の組成)
上述の用途のガラス基板のガラス組成としては、アルミノシリケートガラス、ボロアルミノシリケートガラスであり、さらに無アルカリガラス、微アルカリガラスであり、例えば以下のものを好ましく挙げることができる。なお、以下に示す組成の含有率表示は、モル%である。
SiO2 55〜75%、Al23 5〜20%、B23 0〜15%、RO 5〜20%(ただし、RはMg、Ca、Sr及びBaのうち、ガラス基板に含まれる全元素)、R'2O 0〜0.4% (ただし、R'はLi、Na及びKのうち、ガラス基板に含まれる全元素)。
もちろん、本発明においては、ガラス基板のガラス組成を限定する必要はなく、任意である。
(切断工程及び切断装置)
次に、本発明における切断工程、および該切断工程において好ましく用いられる切断装置について説明する。
図2は、上記切断工程乃至端面加工工程を行う装置の一例を模式的に示す図である。
上述の成形装置から供給されたシートガラスが所定の長さに切断されることで得られた板状のガラス基板1は、さらに切断装置10により所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス基板が作製される。上記ガラス基板1は、搬送テーブル30上に吸着保持されながら搬送される。
図3は、本発明における切断工程に用いる切断装置の一実施形態を示す正面図であり、図4は、本発明における切断工程に用いる切断装置の一実施形態を示す側面図である。
以下、図2〜図4を参照して、本発明の実施形態を詳述する。
上記切断装置10は、ガラス基板1の所定の切断位置に切断線を形成するようガラス基板1の一方の面上を相対的に移動する切断手段11と、ガラス基板1の他方の面において、上記切断手段11と対向するように上記切断手段11の移動と共に移動する球状又はホイール状支持部材12とを設けている。
上記切断手段11は、ガラス基板面に対して回転移動する構成のものであることが好ましく、具体的には例えばカッターホイールのような切断具が好適である。なお、図2〜図4においては上記カッターホイールを図示している。
また、上記球状又はホイール状支持部材12は、上記切断手段11と対向するように上記切断手段11の移動と共に移動可能な構成であれば、球状でもホイール状(円筒状)でもよい。この球状又はホイール状支持部材12についても、上記切断手段11の移動(好ましくは回転移動)と共に回転移動する構成のものであることが好ましい。また、この球状又はホイール状支持部材12のサイズは、安定性の観点から、上記切断手段11の周長と同じ若しくはそれよりも長い周長のものを選択することが好ましい。なお、図2〜図4においてはホイール状の支持部材を例示している。
なお、切断装置10は、上記切断手段11および球状又はホイール状支持部材12の他に、図示していないが、これらを駆動制御する駆動手段及び制御手段を具備している。また、図4に示すように、必要に応じて、ガラス基板1の両端部の搬送をガイドするガイド用搬送コロ13を設けることができる。
上記構成において、上記切断手段11は、ガラス基板1の所定の切断位置(例えば図2中の破線50に沿った位置)に沿ってガラス基板1の一方の面上を所定の荷重をかけながら移動して切断線を形成する。この際、ガラス基板面に対して切断手段11の刃先を押し込む方向(図4中の矢印B方向)に荷重がかけられる。一方、上記球状又はホイール状支持部材12は、ガラス基板1の他方の面において、上記切断手段11からの荷重を受けながら、上記切断手段11と対向するように上記切断手段11の移動と共に移動する。この際、上記球状又はホイール状支持部材12は、その周面の頂点部だけでガラス基板面と接触しているので、接触面積が小さく、上記切断手段11からの荷重を上記頂点部だけで受けている。
したがって、ガラス基板1の切断時に、上記切断手段11からの荷重(押圧力)を、従来の定盤のような平面ではなく、上記球状又はホイール状支持部材12の周面の頂点部で受けているので、切断手段11の刃先にかかる力が垂直方向に集中し、水平方向に分散して力が逃げてしまうことがないため、結果的に、水平クラックの発生を抑制することができ、またガラスカレットの発生を低減することができる。
また、本実施形態の構成によれば、切断線の深さ(切込み量)が始点から終点の全域で安定することから、切断不良が発生しにくい上に、切断時の切断手段11への負荷が安定し寿命を延長できるという利点も有する。
また、本発明においては、上記球状又はホイール状支持部材12を構成する材料のヤング率が少なくとも、0.2GPa以上であり、0.5GPa以上であることが望ましい。好ましくは、3GPa以上、より好ましくは、180GPa以上である。上記球状又はホイール状支持部材12を構成する材料のヤング率が高いと、上記切断手段11の刃先が所定の荷重でガラス基板面に押し込まれた際、この荷重を受ける側の上記球状又はホイール状支持部材12に歪(変形)が発生せず、刃先の荷重が垂直方向に集中し、力が水平方向に逃げないため、水平クラックの発生をより効果的に抑制することができるので、本発明による作用効果をよりいっそう発揮させることが出来るので好ましい。本発明において、好ましい材料としては、具体的には例えば芳香族ポリエーテルケトン等のプラスチックや、SUS等の金属材料が挙げられる。
また、上記のとおり、切断手段11はガラス基板面に対して荷重をかけながら移動するが、この場合の荷重は定圧荷重であることが望ましい。定圧荷重とすることにより、不可避的な機械振動の影響を吸収できるので、特に切断線の深さを厳密に調整する必要がある薄板の場合にも、機械振動で切断線の深さが不安定になることを抑制することが可能である。
また、本発明の作用効果をより良く発揮させるためには、上記切断手段11である例えばカッターホイールは、その刃先に溝が形成されていないタイプのものが好適である。例えば特開2012−17223号公報に開示されているような溝付きカッターホイールでは、水平クラックが発生しやすい。
上記ガラス基板1の厚さは、例えば0.01mm〜1.0mmである。また、本発明は、特に板厚が0.3mm以下(例えば、0.05〜0.3mm)の薄板のガラス基板の製造に好適である。
ガラス基板は薄いほど、切断線の深さが不安定になり、切断不良が発生しやすくなるが、このような薄板のガラス基板の製造には、本発明の効果が顕著となる。特に好ましくは、板厚が0.2mm以下のガラス基板の製造に好適であり、更に好ましくは、板厚が0.1mm以下のガラス基板の製造に好適である。
上記のようにして、両端部の切断位置に切断線が形成されたガラス基板1は、その切断線に沿ってその外側の領域(いわゆる耳部2)が破断されて、所定のサイズに形成され、目標サイズのガラス基板が作製される(図2を参照)。
以上説明した切断工程を経て作製された目標サイズのガラス基板1は、さらに、搬送テーブル30上に吸着保持されながら、次の端面加工工程に搬送される。なお、図中の矢印Aはガラス基板の搬送方向を示している。
この端面加工は、ガラス基板1の切断された端面に例えば面取り加工を施すものである。
図5は、端面加工工程に用いる端面加工装置の一例を示す斜視図である。以下、図5及び前出の図2を参照して説明する。
上記端面加工装置20は、その内部に、全体が円筒状の砥石でできた研削ホイール21を有している。研削ホイール21には、その周面の水平方向全周にわたって内方に凹んだ溝22が形成されており、この溝22は、ガラス基板の端面に対して所定の面取り面を形成できるような形状を有している。研削ホイール21は、例えば図5中に示す矢印方向に回転可能に構成されている。
上記端面加工装置20は、その研削ホイール21がガラス基板1の両側の端面1aとそれぞれ対向するように設置される。そして、端面加工装置20は、ガラス基板1の両端面1aのそれぞれに向かって、回転している研削ホイール21を押し付け、さらに研削ホイール21をガラス基板1の端面1aに沿って移動させることで、端面1aを研削し、面取り加工を行う。もちろん、ガラス基板1を移動させ、研削ホイール21は固定しておく構成としてもよい。
なお、図2中に示すガイド用テーブル40は、搬送テーブル30の両側に一定の距離だけ離間した位置に配置されており、ガラス基板1の両端面1aをそれぞれ上記研削ホイール21に導くためのガイド部材である。
以上のようにして、ガラス基板1の一方の対向する2辺を切断し、端面加工を行い、その後、ガラス基板を90度回転させ、さらにガラス基板1の他方の対向する2辺を切断し、端面加工を行う。
また、図2において、ガラス基板1を吸着保持する搬送テーブル30を図示しないレール上を移動させることで、切断装置10乃至端面加工装置20間を、ガラス基板1を搬送テーブル30と共に搬送させることができる。この場合、切断工程での加工点と、端面加工工程での加工点とが、同一線上に設けられることになり、端面加工時のアライメントが必要なく、端面加工を精度良く行うことが可能である。
本発明によれば、切断工程において、水平クラックの発生を抑制できるので、ガラス基板1の切断された端面1aに対して上記の端面加工を行う場合、加工代(加工幅)を小さくでき、研削ホイール21の寿命を延ばすことが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、ガラス基板1の切断時に、上記切断手段11からの荷重(押圧力)を、従来の定盤のような平面ではなく、上記球状又はホイール状支持部材12の周面の頂点部で受けているので、切断手段11の刃先にかかる力が垂直方向に集中し、水平方向に分散して力が逃げてしまうことがないため、結果的に、水平クラックの発生を抑制することができ、またガラスカレットの発生を低減することができる。したがって、端面品質の良好なガラス基板を製造することが可能である。また、本発明は、切断手段の移動スピードを上げた場合(例えば15m/分以上)にも、切断線を安定して形成することができるので、切断工程のタクト短縮を必要とするガラス基板の製造に好適である。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
オーバーフローダウンドロー法を用いてガラス基板を製造した。ガラス基板の厚さは0.2mmである。
製造した板状のガラス基板に対して、上述の図2乃至図4に示す構成の切断装置10を用いて、所定のサイズに切断した(本発明の実施例)。この際、上記切断手段はカッターホイールを使用し、上記支持部材の材質はSUSとしたものと、エンジニアリングプラスチックであるPEEKを用いたものを用意した。切断枚数は100枚とした。切断速度は15m/分とした。
また、本発明実施例に対する比較例として、前述のSUS製の定盤、およびこのSUS製定盤にウレタンパッドを貼り付けたもの、SUS製のホイール状部材にフッ素ゴムシートを貼り付けたものをそれぞれ支持部材として用いた。切断枚数は100枚とした。
その結果、本発明の実施例においては、水平クラックの発生は無かった。一方、比較例においてはいずれも水平クラックの発生が認められた。
これにより、本発明によるガラス基板の製造方法の効果は明確である。
以上、本発明の一実施の形態および具体的な一実施例について説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
上記の実施形態及び実施例では、切断装置10(切断手段11と球状又はホイール状支持部材12)の位置が固定され、ガラス基板1が搬送される構成で説明をしたが、ガラス基板1が搬送テーブル上に固定され、切断装置10が移動する構成でもよい。
また、上記の実施形態では、ガラス基板1の一方の対向する2辺を切断し、端面加工を行い、その後、ガラス基板1を90度回転させ、さらにガラス基板1のもう一方の対向する2辺を切断し、端面加工する例を用いて説明したが、ガラス基板1の4辺を本発明の切断装置で切断した後、切断端面の端面加工を行ってもよい。
また、端面加工としては、研削加工の例を用いて説明したが、本発明により形成された切断端面は、ガラスカレットの発生が低減され、曲げに対する強度も高いことから、とくに端面加工を行わずに切断端面を樹脂部材で保護するだけでもよい。特に、0.1mm未満のガラスシートにおいては端面の面取加工が難しいため、端面処理として保護部材を形成するだけでもよい。
また、上記球状又はホイール状支持部材の表面に付着物などにより凹凸が形成されると、水平クラックが生じやすくなるため、切断装置には、上記支持部材の表面から付着物を除去するブラシや吸引装置が設けられることが好ましい。
1 ガラス基板
1a ガラス基板の端面
2 ガラス基板の耳部
10 切断装置
11 切断手段
12 球状又はホイール状支持部材
13 ガイド用搬送コロ
20 端面加工装置
21 研削ホイール
22 研削溝
30 搬送テーブル
40 ガイド用テーブル

Claims (7)

  1. 板状に成形されたガラス基板を切断装置により所定の幅に切断する切断工程を有するガラス基板の製造方法であって、
    前記切断装置は、
    前記ガラス基板の切断位置に切断線を形成するよう前記ガラス基板の一方の面上を相対的に移動する切断手段と、
    前記ガラス基板の他方の面において、前記切断手段と対向するように前記切断手段の移動と共に移動する球状又はホイール状支持部材とを設け、前記切断工程を行うことを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記球状又はホイール状支持部材を構成する材料のヤング率が0.5GPa以上であることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記切断手段は、前記ガラス基板面に対して荷重をかけながら回転移動することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記ガラス基板面に対する荷重は、定圧荷重であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記球状又はホイール状支持部材は、前記切断手段の移動と共に回転移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記ガラス基板は、板厚が0.3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
  7. 前記切断工程の後に、切断された前記ガラス基板の端面を面取り加工することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
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